JP2907792B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JP2907792B2
JP2907792B2 JP9188897A JP9188897A JP2907792B2 JP 2907792 B2 JP2907792 B2 JP 2907792B2 JP 9188897 A JP9188897 A JP 9188897A JP 9188897 A JP9188897 A JP 9188897A JP 2907792 B2 JP2907792 B2 JP 2907792B2
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由美子 原
信二 近藤
秀二 安倍
春夫 寺井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯終了時の御飯
の固さの程度を調整できる炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のいわゆるマイコン炊飯器は、メー
カが最適であると判断した炊飯プロセスを有したマイク
ロコンピュータを有した構成となっており、この炊飯プ
ロセスに従って炊飯を行うものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし使用者には好み
のかたさの炊飯を行いたいという要求があり、この要求
を満足するためには、前記従来の構成の炊飯器を使用す
る場合は、米の量に対する水の量の割合を使用者が変え
ることで対応していた。しかしこの方法では、水の量が
決めにくいことや、炊飯器が行う炊飯プロセスに適当な
水の量であるとは限らない等の理由により、おいしい御
飯が炊きにくいという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の炊飯器は、設定された御飯の硬さ、及び前
炊き行程時の総電力量に応じて、炊き上げ行程の昇温時
または沸騰時の加熱電力量に関する炊飯プロセスを決定
する炊飯制御手段を有してなるものである。
【0005】また、必要に応じて、ファジィ推論により
炊飯プロセスを決定してなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、設定され
た御飯の硬さ、及び前炊き行程時の総電力量に応じて、
炊き上げ行程の昇温時または沸騰時の加熱電力量に関す
る炊飯プロセスを決定する炊飯制御手段を有することに
より、炊き上がった御飯の硬さを使用者の好みの硬さと
することができるものである。
【0007】請求項2記載の発明は、特に、ファジィ推
論により炊飯プロセスを決定することにより、人間が経
験的に知っている炊飯のノウ・ハウに従った炊飯動作が
可能となり、炊き上がった御飯の硬さを、一層使用者の
好みの硬さとすることができるものである。
【0008】
【実施例】本発明の第一の実施例の炊飯器について、第
1図から第6図を基に説明する。本実施例の電気回路を
示す第1図および全体構成を示す第2図において、1は
本体で、底部にはヒータとライアック或はヒータと電流
制御回路等の加熱手段3を上部には蓋5を、また内部に
は内鍋2を有している。内鍋2の中央底部には、被調理
物の温度を検出する温度検知素子であるサーミスタ4が
設けられている。また蓋5の表面には、使用者が炊飯さ
れた御飯の出来上がりの固さの程度を入力する入力手段
6が備えられている。また本体1は、前記入力手段6と
温度検出素子4の情報とから、炊飯プロセスを決定し、
加熱手段3を制御する炊飯制御手段7を備えている。炊
飯制御手段7は、本実施例ではマイクロコンピュータで
構成され、入力手段6に使用者によって設定されている
炊飯終了時の御飯の固さを示す情報から炊飯条件を決定
する炊飯プロセス決定手段8と、炊飯プロセス決定手段
8によって決定された炊飯条件で加熱手段3を制御する
制御部9と、炊飯行程の前炊き・炊き上げ・追い炊きを
計時する計時手段10を有している。
【0009】以下本実施例の作用・動作について説明す
る。第3図は、炊飯を実行した場合の被調理物の温度の
変化を示す図である。炊飯行程は、大きく分類すると、
前炊き・炊き上げ・追い炊きに別れる。前炊き行程は米
に吸水をさせるための行程で、50〜60℃程度の温度
を維持する。炊き上げ行程は、昇温行程と沸騰維持行程
から成っている。昇温行程では被調理物を急激に加熱し
て昇温させ、沸騰維持行程でその温度を維持する。この
炊き上げ行程では、前炊き行程での吸水に加えさらに米
への吸水を行うことと、米の澱粉の糊化が行われる。そ
の後、追い炊き行程で不要な水分を蒸発させるものであ
る。従って前炊き行程・炊き上げ行程等の炊飯プロセス
の温度・時間によって、炊き上がった被調理物に含まれ
る水分量が変化する、すなわち炊飯終了時の御飯の固さ
の程度が決定されるものである。本実施例では、この炊
飯プロセスを以下のようにして決定している。使用者が
入力手段6に設定した炊飯終了時の御飯の固さの情報
が、炊飯制御手段7を構成している炊飯プロセス決定手
段8に伝達される。この炊飯プロセス決定手段8は、第
4図・第5図・第6図に示すような推論構成で、炊飯プ
ロセスを決定する。即ち、推論ルールは例えば「柔らか
めなら前炊き温度を低く、前炊き時間を短く、昇温電力
量を小さく、沸騰維持電力量を大きくする。」といった
もので第4図に示す3個のルールから成っている。固さ
が「柔らかい」とか、昇温電力量を「小さく」といった
定性的な概念は第5図に示すメンバーシップ関数により
定量的に表現される。この時の、推論ルールおよびメン
バーシップ関数は経験的に、もしくは実験的に設計する
ことができる。次に、推論演算の方法について第6図に
基づいて説明する。まず、固さ適合度演算手段12は、
炊飯プロセス推論ルール記憶手段20に記憶されている
ルールに従って、入力すなわち入力手段6の入力値に対
して前件部としての適合度を求める。この適合度の決定
は、前記入力値と固さメンバーシップ関数記憶手段15
に記憶されているメンバーシップ関数とのMAXをとる
ことによって決定される。次に後件部ミニマム演算手段
13は、前炊き温度メンバーシップ関数記憶手段16・
前炊き時間メンバーシップ関数記憶手段17・昇温電力
メンバーシップ関数記憶手段18・沸騰維持電力量メン
バーシップ関数記憶手段19に記憶されているメンバー
シップ関数と、前記した前件部適合度とのMINをとっ
てそのルールの結論とする。さらに、炊飯プロセス推論
ルール記憶手段20に記憶されている全てのルールにつ
いてそれぞれの結論を求めた後、重心演算手段14が全
結論のMAXをとり、その重心を求める。こうして、最
終的な結論として最適な炊飯プロセスが得られるもので
ある。
【0010】このようなファジィ推論によると入力部に
より入力された任意の固さの程度の炊飯を行うために最
適な炊飯プロセスの決定を行うことができ、最適な炊飯
を行うことができる。
【0011】なお本実施例ではファジィ推論の後件部変
数を一般的な三角型としたが、台形型や実数値や関数で
実現する方法も考えられる。
【0012】次に本発明の第二の実施例について第7図
から第14図に基づいて説明する。本実施例は、前記第
一の実施例の炊飯プロセス決定手段の具体例を提供する
ものである。23は前炊き温度を決定する前炊き温度決
定手段、24は前炊き時間を決定する前炊き時間決定手
段、25は昇温電力量を決定する第一の昇温電力量決定
手段、26は炊飯行程の一部である炊き上げ行程の沸騰
時に於ける加熱電力量を決定する第一の沸騰維持電力量
決定手段である。本実施例の炊飯プロセス決定手段22
は以上の各手段を有している。また27は、以上の各手
段の決定結果に基づいて加熱手段3を制御する制御部で
ある。11は前記第一の実施例と同様の計時手段であ
る。
【0013】以下本実施例の動作を説明する。使用者が
入力手段6に設定した炊飯終了時の御飯の固さを示す情
報は、入力手段6から前炊き温度決定手段23・前炊き
時間決定手段24・第一の昇温電力量決定手段25・第
一の沸騰維持電力量決定手段26に伝達される。炊飯プ
ロセス決定手段22は、入力手段6の入力値を入力変数
としてファジィ推論を行い、炊飯プロセスを決定する。
推論ルールは例えば「柔らかめなら前炊き温度を低くす
る。」「柔らかめなら前炊き時間を長くする。」「柔ら
かめなら昇温電力量を小さくする。」「柔らかめなら沸
騰維持電力量を大きくする。」といったもので第8図に
示す12個のルールからなる。固さが「柔らかい」と
か、昇温電力量を「小さく」といった定性的な概念は第
9図に示すメンバーシップ関数により定量的に表現され
る。この時、推論ルールおよびメンバーシップ関数は経
験的に、もしくは実験的に設計することができる。
【0014】次に、本実施例の炊飯プロセス決定手段2
2が実行する推論演算の方法について第10図・第11
図・第12図に基づいて説明する。第10図は、前炊き
温度決定手段23の具体構成を示している。まず、固さ
適合度演算手段28は前炊き温度推論ルール記憶手段2
9に記憶されているルールに従って、入力すなわち入力
手段6の入力値に対して固さメンバーシップ関数記憶手
段30に記憶されているメンバーシップ関数とMAXを
とることにより前件部としての適合度を求める。次に後
件部ミニマム演算手段31では、前炊き温度メンバーシ
ップ関数記憶手段32に記憶されているメンバーシップ
関数と前記前件部適合度とのMINをとってそのルール
での結論とする。さらに、前炊き温度推論ルール記憶手
段29に記憶されている全てのルールについてそれぞれ
の結論を求める。次いで、重心演算手段33は、全結論
のMAXをとりその重心を求める。こうして、最終的な
結論として前炊き温度が得られる。また第11図は、前
炊き時間決定手段24の具体的な構成について示してい
る。まず固さ適合度演算手段34は、前炊き時間推論ル
ール記憶手段35に記憶されているルールに従って、入
力すなわち入力手段6の入力値に対して固さメンバーシ
ップ関数記憶手段36に記憶されているメンバーシップ
関数とMAXをとることにより前件部としての適合度を
求める。次に後件部ミニマム演算手段37では、前炊き
時間メンバーシップ関数記憶手段38に記憶されている
メンバーシップ関数と前記前件部適合度とのMINをと
ってそのルールでの結論とする。さらに、前炊き時間推
論ルール記憶手段35に記憶されている全てのルールに
ついて、それぞれの結論を求める。次いで、重心演算手
段39では全結論のMAXをとり、その重心を求める。
こうして、最終的な結論として前炊き時間が得られる。
更に12図に、第一の昇温電力量決定手段25の具体的
な構成について示している。まず、固さ適合度演算手段
40は、昇温電力量推論ルール記憶手段41に記憶され
ているルールに従って、入力すなわち入力手段6の入力
値に対して固さメンバーシップ関数記憶手段42に記憶
されているメンバーシップ関数とMAXをとることによ
り前件部としての適合度を求める。次に後件部ミニマム
演算手段43では、昇温電力量メンバーシップ関数記憶
手段44に記憶されているメンバーシップ関数と前記前
件部適合度とのMINをとってそのルールでの結論とす
る。さらに、昇温電力量推論ルール記憶手段41に記憶
されている全てのルールについてそれぞれの結論を求め
る。次いで、重心演算手段45では全結論のMAXをと
り、その重心を求める。こうして最終的な結論として昇
温電力量が得られる。次に第13図に基づいて、第一の
沸騰維持電力量決定手段26の具体的な構成を説明す
る。まず、固さ適合度演算手段46は沸騰維持電力量推
論ルール記憶手段47に記憶されているルールに従っ
て、入力すなわち入力手段6の入力値に対して固さメン
バーシップ関数記憶手段48に記憶されているメンバー
シップ関数とMAXをとることにより前件部としての適
合度を求める。次に後件部ミニマム演算手段49では、
沸騰維持電力量メンバーシップ関数記憶手段50に記憶
されているメンバーシップ関数と前件部適合度のMIN
をとってそのルールでの結論とする。さらに、沸騰維持
電力量推論ルール記憶手段47に記憶されている全ての
ルールについてそれぞれの結論を求める。次いで重心演
算手段51で全結論のMAXをとりその重心を求める。
こうして、最終的な結論として沸騰維持電力量が得られ
る。
【0015】このようなファジィ推論によると、入力手
段6に入力された使用者の好みの固さの炊飯を実現する
ための最適な炊飯プロセスの決定を行うことができ、従
って最適な炊飯を行うことができる。なお本実施例では
ファジィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、
台形型や実数値や関数で実現する方法も考えられる。ま
た、本実施例では前炊き温度決定手段・前炊き時間決定
手段・昇温電力量決定手段・沸騰維持電力量決定手段を
同時に用いたが、この内の1つもしくはいくつかの組合
せで用いる方法も考えられる。
【0016】次に第三の実施例について、第14図から
第18図に基づいて説明する。本実施例は、使用者の好
みの固さの炊飯を実現する手段として、入力手段6の情
報と温度検出素子4の情報とから、沸騰維持行程の電力
量を決定する第二の沸騰維持電力量決定手段57を炊飯
プロセス決定手段53に設けたものである。第14図に
示すブロック図の通り、被調理物の温度を検出する温度
検出素子4の信号を第二の沸騰維持電力量決定手段57
と制御部58に入力している。その他の各手段の構成・
動作については前記した第二の実施例と同一であり、説
明を省略する。
【0017】以下本実施例の第二の沸騰維持電力量決定
手段の作用について説明する。第15図は、炊飯実施時
の温度検出素子4で検出した被調理物の温度変化を示し
ている。炊飯プロセス決定手段53は、炊き上げ行程に
おいては、入力手段6の入力値を入力変数として第一の
昇温電力量決定手段56で決定された電力量で昇温を実
行する。こうして被調理物の温度が所定の温度t1に達
したときに、温度勾配θを検出する。この温度勾配θ
は、温度検出素子4の検出値を微分することで容易に得
られる。この温度勾配θと入力手段6の入力値により、
その後のつまり沸騰維持行程の加熱電力量をファジィ推
論で決定する。このファジィ推論は、次のようにして実
行している。まず入力手段6の入力値である固さの情報
から、沸騰維持行程での最適な温度カーブが決定され
る。また同様に入力手段6の情報から、昇温電力量が分
かる。次に温度勾配θと昇温電力量から、負荷量が推定
される。こうして推定された負荷量に応じて、最適な温
度カーブを実現するのに必要な沸騰維持電力量を決定す
る。このときの推論ルールは例えば「温度勾配θが小さ
く、固さが普通なら電力量を少し大きくする。」といっ
たもので第16図に示す9個のルールからなっている。
固さが「普通」とか、電力量を「少し大きく」といった
定性的な概念は第17図に示すメンバーシップ関数によ
り定量的に表現される。この時、推論ルールおよびメン
バーシップ関数は経験的に、もしくは実験的に設計する
ことができる。次に、推論演算の方法について述べる。
第18図は第二の沸騰維持電力量決定手段57の具体的
な構成について示している。まず、温度勾配適合度演算
手段59は、沸騰維持電力量推論ルール記憶手段60に
記憶されているルールに従って、入力すなわち温度検出
素子4の検出値の変化分に対して、温度勾配メンバーシ
ップ関数記憶手段59に記憶されているメンバーシップ
関数とMAXをとることにより前件部としての適合度を
求める。固さ適合度演算手段62は、入力すなわち入力
手段6の入力値に対して固さメンバーシップ関数記憶手
段63に記憶されているメンバーシップ関数とMAXを
とることにより前件部としての適合度を求める。次に前
件部ミニマム演算手段64では、沸騰維持電力量推論ル
ール記憶手段60の前件部に基づいて前記2つの適合度
の内小さい方を求め、そのルールでの適合度とする。次
に後件部ミニマム演算手段65では、沸騰維持電力量メ
ンバーシップ関数記憶手段67に記憶されているメンバ
ーシップ関数と前件部ミニマム演算手段64の結論であ
る前件部適合度とのMINをとって、そのルールでの結
論とする。さらに、沸騰維持電力量推論ルール記憶手段
60に記憶されている全てのルールについてそれぞれの
結論を求める。重心演算手段66では全結論のMAXを
とり、その重心を求める。こうして、最終的な結論とし
て沸騰維持電力量が得られる。
【0018】このようなファジィ推論によると、入力部
により入力された任意の固さの程度の炊飯を負荷に応じ
て行うために最適な炊飯プロセスの決定を行うことがで
き、最適な炊飯を行う事ができる。なお本実施例ではフ
ァジィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、台
形型や実数値や関数で実現する方法も考えられる。
【0019】次に第四の実施例について、第19図から
第22図に基づいて説明する。本実施例は、炊飯プロセ
ス決定手段69として、前炊き行程での総加熱電力量を
算出する前炊き総電力量算出手段71と、入力手段6の
入力情報とこの前炊き総電力量算出手段71の情報とか
ら沸騰維持電力量を決定する第三の沸騰維持電力量決定
手段72を有している。その他の各手段については、前
記第二・第三の実施例と同一であり説明を省略する。
【0020】以下本実施例の動作を説明する。前炊き行
程に於て、制御部70は前炊き温度決定手段54で決定
された温度を保つように加熱電力量を制御している。つ
まり被調理物の量、即ち炊飯量が大きいと前炊き行程に
おける総電力量は大きくなる。前炊き総電力量算出手段
71は、この前炊き行程に於ける総電力量を各瞬間の電
力量の積分値として算出する。第三の沸騰維持電力量決
定手段72は、入力手段6の入力値および前炊き総電力
量算出手段71の算出値を入力として、その後の電力量
即ち炊き上げ行程での総電力量をファジィ推論で決定す
る。まず、入力手段6の入力値である固さの情報から、
沸騰維持行程での最適な温度カーブが決定される。また
同様に、入力手段6の入力値から前炊き温度が分かる。
次に、前炊き総電力量算出手段71の算出値と前炊き温
度から、負荷量の推定をする。推定された負荷量に応じ
て、最適な温度カーブを実現するのに必要な沸騰維持電
力量を決定する。推論ルールは例えば「前炊き総電力量
が大きく、固さが普通なら電力量を少し大きくする。」
といったもので第20図に示す9個のルールからなって
いる。固さが「普通」とか、電力量を「少し大きく」と
いった定性的な概念は第21図に示すメンバーシップ関
数により定量的に表現される。この時、推論ルールおよ
びメンバーシップ関数は経験的に、もしくは実験的に設
計することができる。次に、推論演算の方法について述
べる。第22図に第三の沸騰維持電力量決定手段72の
具体的な構成について示している。まず、前炊き総電力
量適合度演算手段73は沸騰維持電力量推論ルール記憶
手段77に記憶されているルールに従って、入力すなわ
ち前炊き総電力量算出手段71の算出値である前炊き行
程における総電力量に対して、前炊き総電力量メンバー
シップ関数記憶手段74に記憶されているメンバーシッ
プ関数とMAXをとることにより前件部としての適合度
を求める。固さ適合度演算手段75は、入力すなわち入
力部6の入力値に対して固さメンバーシップ関数記憶手
段76に記憶されているメンバーシップ関数とMAXを
とることにより前件部としての適合度を求める。次に前
件部ミニマム演算手段78では、沸騰維持電力量推論ル
ール記憶手段77の前件部に基づいて前記2つの適合度
の内小さい方を求め、そのルールでの適合度とする。次
に後件部ミニマム演算手段79では、沸騰維持電力量メ
ンバーシップ関数記憶手段81に記憶されているメンバ
ーシップ関数と前件部ミニマム演算手段78での結論で
ある前件部適合度とのMINをとってそのルールでの結
論とする。さらに、沸騰維持電力量推論ルール記憶手段
77に記憶されている全てのルールについて、それぞれ
の結論を求める。重心演算手段80では全結論のMAX
をとり、その重心を求める。こうして、最終的な結論と
して沸騰維持電力量が得られる。
【0021】このようなファジィ推論によると入力部に
より入力された任意の固さの程度の炊飯を負荷に応じて
行うために最適な炊飯プロセスの決定を行うことがで
き、最適な炊飯を行う事ができる。なお本実施例ではフ
ァジィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、台
形型や実数値や関数で実現する方法も考えられる。
【0022】次に第五の実施例について、第23図から
第29図に基づいて説明する。本実施例では、炊飯プロ
セス決定手段83は、第二の昇温電力量決定手段86、
第四の沸騰維持電力量決定手段87を有している。第二
の昇温電力量決定手段86は入力手段6に入力された炊
飯終了時の御飯の固さを示す情報と前記第四の実施例で
説明した前炊き総電力量算出手段89の算出値を入力と
して、炊き上げ行程初期における昇温電力量を決定す
る。第四の沸騰維持電力量決定手段87は、入力手段6
に入力された炊飯終了時の御飯の固さを示す情報と温度
検出素子4の検出値から炊き上げ行程の沸騰時における
沸騰維持電力量を決定する。その他の構成については、
前記した各実施例と同様であり説明を省略する。
【0023】以下本実施例の動作を説明する。本実施例
では、第二の昇温電力量決定手段86は入力手段6に入
力された炊飯終了時の御飯の固さを示す情報と前炊き総
電力量算出手段89が算出値を入力として、その後の加
熱電力量つまり沸騰維持行程の加熱電力量をファジィ推
論で決定する。まず、入力手段6の入力値である炊飯終
了時の御飯の固さから、炊き上げ行程初期の昇温行程で
の最適な温度カーブが決定される。また同様に、入力手
段6の入力値から、前炊き温度が分かる。次に、前炊き
総電力量算出手段17の算出値と、前炊き温度から負荷
量を推定をする。推定された負荷量に応じて、最適な温
度カーブを実現するのに必要な昇温電力量を決定する。
推論ルールは例えば「前炊き総電力量が大きく、固さが
普通なら昇温電力量を少し大きくする。」といったもの
で第24図に示す9個のルールから成っている。固さが
「普通」とか、昇温電力量を「少し大きく」といった定
性的な概念は、第25図に示すメンバーシップ関数によ
り定量的に表現される。また第四の沸騰維持電力量決定
手段87は、入力手段6の入力値、被調理物の温度勾配
θ、前炊き総電力量算出手段89の算出値を入力とし
て、その後の加熱電力量つまり沸騰維持行程の加熱電力
量をファジィ推論で決定する。まず、入力手段6の入力
値である固さから、沸騰維持行程での最適な温度カーブ
が決定される。また同様に入力手段6の入力値から、前
炊き温度・昇温電力量が分かる。次に、前炊き総電力量
算出手段89の算出値と前炊き温度を使用して負荷量の
第一の推定をし、温度勾配θと昇温電力量から負荷量の
第二の推定をする。この第一・第二の2通りの負荷量の
推定値から、更に精度の高い負荷量推定を行う。最終的
に推定された負荷量に応じて、最適な温度カーブを実現
するのに必要な沸騰維持電力量を決定する。推論ルール
は例えば「温度勾配θが小さく、前炊き総電力量が普通
で、固さが普通なら電力量を少し大きくする。」といっ
たもので第25図に示す27個のルールから成ってい
る。固さが「普通」とか、電力量を「少し大きく」とい
った定性的な概念は第26図・第27図に示すメンバー
シップ関数により定量的に表現される。この時に使用す
る、推論ルールおよびメンバーシップ関数は経験的に、
もしくは実験的に設計することができる。
【0024】次に、推論演算の方法について述べる。第
28図に第二の昇温電力量決定手段86の具体的な構成
について示している。まず、前炊き総電力量適合度演算
手段90は、昇温電力量推論ルール記憶手段91に記憶
されているルールに従って、入力すなわち前炊き総電力
量算出手段89の算出値である前炊き時の総電力量に対
して、前炊き総電力量メンバーシップ関数記憶手段92
に記憶されているメンバーシップ関数とMAXをとるこ
とにより前件部としての適合度を求める。固さ適合度演
算手段93では、入力すなわち入力手段6の入力値に対
して固さメンバーシップ関数記憶手段94に記憶されて
いるメンバーシップ関数とMAXをとることにより前件
部としての適合度を求める。
【0025】次に前件部ミニマム演算手段95では、昇
温電力量推論ルール記憶手段91の前件部に基づいて前
記2つの適合度の内小さい方を求め、そのルールでの適
合度とする。次に後件部ミニマム演算手段96では、昇
温電力量メンバーシップ関数記憶手段97に記憶されて
いるメンバーシップ関数と前件部ミニマム演算手段95
での結論である前件部適合度とのMINをとって、その
ルールでの結論とする。さらに、昇温電力量推論ルール
記憶手段91に記憶されている全てのルールについてそ
れぞれの結論を求める。次いで重心演算手段98では全
結論のMAXをとり、その重心を求める。こうして、最
終的な結論として昇温電力量が得られる。
【0026】次に第四の沸騰維持電力量決定手段87の
具体的な構成について、第29図に基づいて説明する。
まず、温度勾配適合度演算手段99は、入力すなわち温
度検出素子4の検出値の変化分に対して温度勾配メンバ
ーシップ関数記憶手段101に記憶されているメンバー
シップ関数とMAXをとることにより前件部としての適
合度を求める。前炊き総電力量適合度演算手段102で
は、入力すなわち前炊き総電力量算出手段89の算出値
である前炊き時の総電力量に対して、前炊き総電力量メ
ンバーシップ関数記憶手段103に記憶されているメン
バーシップ関数とMAXをとることにより前件部として
の適合度を求める。固さ適合度演算手段104では、入
力すなわち入力手段6の入力値に対して固さメンバーシ
ップ関数記憶手段105に記憶されているメンバーシッ
プ関数とMAXをとることにより前件部としての適合度
を求める。次に前件部ミニマム演算手段106では、沸
騰維持電力量推論ルール記憶手段100の前件部に基づ
いて前記3つの適合度の内最も小さいものを求め、その
ルールでの適合度とする。次に後件部ミニマム演算手段
107では、沸騰維持電力量メンバーシップ関数記憶手
段108に記憶されているメンバーシップ関数と前件部
ミニマム演算手段106での結論である前件部適合度の
MINをとって、そのルールでの結論とする。さらに、
沸騰維持電力量推論ルール記憶手段100に記憶されて
いる全てのルールについて、それぞれの結論を求める。
次いで、重心演算手段109では全結論のMAXをとり
その重心を求める。こうして、最終的な結論として沸騰
維持電力量が得られる。
【0027】このようなファジィ推論によると入力部に
より入力された任意のかたさの程度の炊飯を負荷に応じ
て行うために最適な炊飯プロセスの決定を行うことがで
き、最適な炊飯を行う事ができる。なお本実施例ではフ
ァジィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、台
形型や実数値や関数で実現する方法も考えられる。
【0028】なお以上の各実施例では、炊飯制御手段と
して、ファジィ推論を実行する炊飯プロセス決定手段を
用いたが、必ずしもファジィ推論に限定する必要はな
く、例えば次式のような関係を用いて昇温電力量や前炊
き時間を決定するようにしてもよい。
【0029】Pt=a*k2+b*k+c T =d*k+e Pt:昇温電力量 T:前炊き時間 a・b・c・d・e:定数 k:炊飯終了時の御飯の固さ 定数a・b・c・d・eは実験によって決定する。
【0030】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、設定された御飯の硬さ、及び前炊き行程時の総電
力量に応じて、炊き上げ行程の昇温時または沸騰時の加
熱電力量に関する炊飯プロセスを決定する炊飯制御手段
を有することにより、炊き上がった御飯の硬さを使用者
の好みの硬さとすることができるものである。
【0031】また、請求項2記載の発明によれば、特
に、ファジィ推論により炊飯プロセスを決定することに
より、人間が経験的に知っている炊飯のノウ・ハウに従
った炊飯動作が可能となり、炊き上がった御飯の硬さ
を、一層使用者の好みの硬さとすることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示すブロック図
【図2】同全体構成を示す断面図
【図3】同炊飯行程での温度変化を示す特性図
【図4】同ファジィ推論ルールを示す図
【図5】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す図
【図6】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図7】同第二の実施例を示すブロック図
【図8】同ファジィ推論ルールを示す図
【図9】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す図
【図10】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図11】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図12】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図13】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図14】同第三の実施例を示すブロック図
【図15】同炊飯行程での温度変化を示す特性図
【図16】同ファジィ推論ルールを示す図
【図17】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す
【図18】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図19】同第四の実施例を示すブロック図
【図20】同ファジィ推論ルールを示す図
【図21】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す
【図22】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図23】同第五の実施例を示すブロック図
【図24】同ファジィ推論ルールを示す図
【図25】同ファジィ推論ルールを示す図
【図26】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す
【図27】同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す
【図28】同ファジィ推論器の構成を示す図
【図29】同ファジィ推論器の構成を示す図
【符号の説明】
3 加熱手段 4 温度検出素子 6 入力手段 7・21・52・68・82 炊飯制御手段 8・22・53・69・83 炊飯プロセス決定手段 9・27・58・70・88 制御部 23・54 前炊き温度決定手段 24・55・84 前炊き時間決定手段 25・56 第一の昇温電力量決定手段 26 第一の沸騰維持電力量決定手段 57 第二の沸騰維持電力量決定手段 71 前炊き総電力量算出手段 72 第三の沸騰維持電力量決定手段 86 第二の昇温電力量決定手段 87 第四の沸騰維持電力量決定手段
フロントページの続き (72)発明者 寺井 春夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 東 真千子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−227720(JP,A) 特開 昭63−197414(JP,A) 特開 昭61−87509(JP,A) 特開 平2−44126(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 27/00 109

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設定された御飯の硬さ、及び前炊き行程時
    の総電力量に応じて、炊き上げ行程の昇温時または沸騰
    時の加熱電力量に関する炊飯プロセスを決定する炊飯制
    御手段を有してなる炊飯器。
  2. 【請求項2】炊飯制御手段は、ファジィ推論により炊飯
    プロセスを決定してなる請求項1記載の炊飯器。
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