JP2898167B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JP2898167B2
JP2898167B2 JP10331393A JP10331393A JP2898167B2 JP 2898167 B2 JP2898167 B2 JP 2898167B2 JP 10331393 A JP10331393 A JP 10331393A JP 10331393 A JP10331393 A JP 10331393A JP 2898167 B2 JP2898167 B2 JP 2898167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタ(以
下TFTと称する)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記薄膜トランジスタとして、そのチャ
ネルとなる半導体層の一部または全部が非晶質、微結晶
または多結晶の所謂非単結晶シリコン膜からなる、a−
SiTFT(非晶質シリコン薄膜トランジスタ)、p−
Si TFT(多結晶シリコン薄膜トランジスタ)など
が開発され、アクティブマトリックス駆動方式の液晶表
示パネルなどに応用されている。
【0003】特に、p−Si TFTは、そのキャリア
の実効移動度μがa−Si TFTのそれに比べて極め
て大きく、また、表示部と駆動回路部とを同一基板上に
同時に形成してドライバモノリシック型のアクティブマ
トリクス基板を実現できるので、研究開発が盛んに行わ
れている。
【0004】しかし、p−Si膜は、単結晶シリコン膜
と異なって、Si原子の配列に多くの不規則性を有して
いるので、不対結合手(ダングリングボンド)が多数存
在する。このダングリングボンドによりSiの禁制帯中
に局在準位が形成され、キャリアがトラップされるばか
りではなく、さらに、帯電による空間電荷が形成され
る。キャリアのトラップによりキャリアの移動度が低下
し、空間電荷の形成によりTFTの閾値電圧(Vth)
が上昇する。このことは、半導体層がp−Siからなる
TFTのみでなく、半導体層が非晶質や微結晶シリコン
からなるものにも同様に起こる。よって、非単結晶シリ
コン半導体層を有するTFTの性能を向上させる為に
は、結晶中の欠陥を減少させる必要がある。
【0005】このような欠陥を改善する方法の一つとし
て、チャンネル領域となる非単結晶シリコン層に水素を
導入し、多数存在するシリコンのダングリングボンドを
水素により終端化する方法が知られている。
【0006】従来においては、以下のような水素化処理
方法が用いられてきた。
【0007】(1)TFTを形成後、そのTFTを水素
ガス雰囲気中でアニールすることによりシリコン膜を水
素化するアニール法; (2)TFTを形成後、そのTFTをプラズマ化された
水素ガス雰囲気中で、アニールすることによりシリコン
膜を水素化するプラズマ法(例えば、特開昭55−50
663号公報); (3)トップゲート構造のTFTの場合:ゲート電極を
形成した後に、ゲート電極上から、イオン注入法により
水素原子をシリコン膜中に導入するイオン注入法方法
(例えば、特開昭60−164363号公報); (4)ボトムゲート構造のTFTの場合:TFTを形成
後、イオン注入法により水素原子をシリコン膜中に導入
するイオン注入法(例えば、特開平3−62526号公
報); (5)多結晶シリコンからなる活性層、ゲート絶縁膜、
ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域およびソース領
域・ドレイン領域からの取り出し電極をそれぞれ形成し
た後に、それぞれの上方に水素を含んだプラズマ窒化シ
リコン膜を形成し、これをアニールすることにより、活
性層を水素化する水素化窒化シリコン法(例えば、特開
昭60−136259号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した水素
化処理方法の内、プラズマ法、アニール法および水素化
窒化シリコン法は、処理に時間がかかり、生産性の点で
問題がある。また、プラズマ法、アニール法およびイオ
ン注入法は、TFTが損傷を受けるおそれが大きい。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、非単結晶シリコン半導体層の水素化
による特性向上を効率よく行い、高性能な薄膜トランジ
スタを損傷なく得ることができる薄膜トランジスタの製
造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タの製造方法は、非単結晶シリコンからなる半導体層の
上に、ゲート絶縁膜を間に介してゲート電極が形成され
た薄膜トランジスタの製造方法であって、絶縁性基板上
に該半導体層を形成する工程と、該半導体層の上に、
水、水素または水素イオンを含んだゲート絶縁膜を形成
する工程と、該ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成
する工程と、該半導体層、該ゲート絶縁膜および該ゲー
ト電極が形成された基板に対して、該半導体層に負の電
位を、該ゲート電極に正の電位を印加して、該ゲート絶
縁膜中に含まれる水、水素または水素イオンを半導体層
中に導入して、該半導体層を水素化する工程とを含み、
そのことにより上記目的が達成される。
【0011】本発明の半導体装置の製造方法は、ゲート
電極の上に、ゲート絶縁膜を間に介して非単結晶シリコ
ンからなる半導体層が形成された薄膜トランジスタの製
造方法であって、絶縁性基板上に該ゲート電極を形成す
る工程と、該ゲート電極を覆うように、水、水素または
水素イオンを含んだゲート絶縁膜を形成する工程と、該
ゲート絶縁膜の上に、該半導体層を形成する工程と、該
ゲート電極、該ゲート絶縁膜および該半導体層が形成さ
れた基板に対して、該半導体層に負の電位を、該ゲート
電極に正の電位を印加して、該ゲート絶縁膜中に含まれ
る水、水素または水素イオンを半導体層中に導入して、
該半導体層を水素化する工程とを含み、そのことにより
上記目的が達成される。
【0012】
【作用】本発明によれば、MOS(金属−酸化膜−半導
体層)型薄膜トランジスタにおいて、チャンネル領域と
なる非単結晶シリコン半導体層と、ゲート電極とが、
水、水素または水素イオンを含んだゲート絶縁膜を間に
挟んで形成されている。その半導体層に負の電位を、ゲ
ート電極に正の電位を印加することにより、ゲート絶縁
膜中の水または水素が水素イオンとして半導体層に引き
寄せられて、半導体層中に導入される。よって、非単結
晶シリコン(非晶質シリコン、微結晶シリコンまたは多
結晶シリコン)半導体層に存在するダングリングボンド
が終端化される。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。
【0014】(実施例1)図1(h)に、本発明の一実
施例を用いて作製したTFTの断面図を示す。このTF
Tは、絶縁性基板1上に、n型半導体層8(ソース領域
・ドレイン領域)および真性半導体層7(チャンネル領
域)を有する多結晶シリコン半導体層が形成され、真性
半導体層7の上には、TEOS−SiO2からなるゲー
ト絶縁膜5が形成されている。その上に、Alを含む合
金からなるゲート電極6が形成され、ゲート電極6を覆
ってSiO2からなる層間絶縁膜9が形成されている。
層間絶縁膜9の上には、Alを含む合金からなるソース
電極11が形成されて、層間絶縁膜9に形成されたコン
タクトホールを介してソース領域8と電気的に接続され
ている。さらに、層間絶縁膜9上には、Alを含む合金
からなるドレイン電極13が形成されて、層間絶縁膜9
に形成されたコンタクトホールを介してドレイン領域8
と電気的に接続されている。ゲート電極6は、層間絶縁
膜に形成されたコンタクトホールを介して、Alを含む
合金からなるゲート電極12と電気的に接続されてい
る。最上層には窒化シリコンからなる保護膜14が形成
されている。 このような構成のアクティブマトリクス
基板は、図1(a)〜(h)に示すような製造工程によ
り作製することができる。
【0015】まず、図1(a)に示すように、絶縁性基
板1の上に、膜厚300〜1500オングストローム程
度の多結晶シリコン(p−Si)膜2を形成する。
【0016】次に、図1(b)に示すように、基板1の
ほぼ全面上に、膜厚800〜1500オングストローム
程度のTEOS−SiO2からなる絶縁膜3を形成し、
その上に、Alを含む合金などからなる導電膜4を、厚
み1000〜3000オングストローム程度に積層す
る。ここで、絶縁膜3としては、TEOS−SiO2
代わりに水素化窒化シリコン膜を形成してもよい。
【0017】次に、図1(c)に示すように、絶縁膜3
および導電層4を所定の形状に加工して、ゲート絶縁膜
5およびゲート電極6を形成する。
【0018】その後、図1(d)に示すように、ゲート
電極6をマスクとして、多結晶シリコン膜2に、イオン
注入法によりリン、ヒ素、アンチモン等のn型不純物を
注入することにより、n型半導体層8(ソース領域およ
びドレイン領域)を形成する。この時の注入条件は、例
えば、加速電圧60〜100keV、ドーズ量1015
1016ions/cm2とすることができる。この時、ゲー
ト電極6の遮へい効果によって、ゲート電極6の下の部
分には不純物はドーピングされず、真性半導体層7とな
る。p型半導体層を形成する場合には、n型不純物の代
わりに、ホウ素などのp型不純物を注入することができ
る。
【0019】次に、基板温度500〜700℃とし、窒
素雰囲気下中で1〜3時間熱アニールを行って、前記工
程で多結晶シリコン膜2中にイオン注入された不純物を
活性化させる。
【0020】次に、図1(e)に示すように、ゲート電
極6が正、真性半導体層7(多結晶シリコン膜)が負と
なるように電界を印加する。この時の電界の強さは、ゲ
ート絶縁膜5にかかる電界強度が1〜10MV/cm程
度であるのが望ましい。電界印加時間は、5分〜180
分程度とするのがよい。このように電界を印加すると、
ゲート絶縁膜5中に含まれる水または水素が水素イオン
として真性半導体層7に引き寄せられ、真性半導体層7
中に導入されて、真性半導体層7が水素化される。
【0021】その後、図1(f)に示すように、真性半
導体層7およびn型半導体層8を所望の形状に加工し、
素子部分を覆うようにSiO2を膜厚3000〜500
0オングストローム程度積層し、層間絶縁膜9とする。
【0022】続いて、図1(g)に示すように、層間絶
縁膜9の所定部分を除去して、n型半導体層8およびゲ
ート電極6に達するようなコンタクトホールを形成す
る。
【0023】次に、厚み1000〜3000オングスト
ローム程度のAlを含む合金を積層し、図1(g)に示
すような所定の形状に加工して、ソース領域8に通じる
ソース電極11、ドレイン領域8に通じるドレイン電極
13およびゲート電極6に通じるゲート電極12を形成
する。
【0024】その後、ソース電極11、ドレイン電極1
3およびゲート電極12を覆うように、窒化シリコンか
らなる保護膜14を形成する。
【0025】この実施例においては、多結晶半導体層の
水素化を効率よく行うことができ、結晶の欠陥を減少さ
せることができた。また、TEOS−SiO2または水
素を含む窒化シリコン膜をそのままゲート絶縁膜として
使用しているので、工程数を増やすことなくTFTの高
性能化を実現することができた。さらに、TFTの損傷
などは見られなかった。
【0026】(実施例2)図2(h)に、本発明の他の
実施例を用いて作製したTFTの断面図を示す。このT
FTは、ゲート絶縁膜25が、水素を含むシリコン酸化
膜からなる第1のゲート絶縁膜5aと、二酸化シリコン
膜または窒化シリコン膜(SiNX)からなる第2のゲ
ート絶縁膜5bとから構成されている。この図におい
て、同じ機能を有する部分は、図1と同じ番号で示し
た。
【0027】このTFTは、図2(a)〜(h)に示す
ような製造工程により作製することができる。
【0028】まず、図2(a)に示すように、絶縁性基
板1に実施例1と同様にして、厚み300〜1500オ
ングストローム程度の多結晶シリコン膜2を形成する。
【0029】次に、多結晶シリコン膜2の表面をウェッ
ト酸化して、図2(b)に示すように、多結晶シリコン
膜2の上に水素を含んだシリコン酸化膜3aを厚み10
0〜500オングストローム程度に形成した後、800
〜1500オングストローム程度のSiO2またはSi
Xからなる膜3bを積層する。その上に、Alを含む
合金などからなる導電膜4を、厚み1000〜3000
オングストローム程度に積層する。
【0030】次に、図2(c)に示すように、絶縁膜3
a、3bおよび導電層4を所定の形状に加工して、ゲー
ト絶縁膜25およびゲート電極6を形成する。
【0031】その後、図2(d)に示すように、ゲート
電極6をマスクとして、多結晶シリコン膜2に、イオン
注入法によりリン、ヒ素、アンチモン等のn型不純物を
注入することにより、n型半導体層8(ソース領域およ
びドレイン領域)を形成する。この時の注入条件は、例
えば、加速電圧60〜100keV、ドーズ量1015
1016ions/cm2とすることができる。この時、ゲー
ト電極6の遮へい効果によって、ゲート電極6の下の部
分には不純物はドーピングされず、真性半導体層7とな
る。p型半導体層を形成する場合には、n型不純物の代
わりに、ホウ素などのp型不純物を注入することができ
る。
【0032】次に、基板温度500〜700℃とし、窒
素雰囲気下中で1〜3時間熱アニールを行って、前記工
程で多結晶シリコン膜2中にイオン注入された不純物を
活性化させる。
【0033】次に、図2(e)に示すように、ゲート電
極6が正、真性半導体層7(多結晶シリコン膜)が負と
なるように電界を印加する。この時の電界の強さは、ゲ
ート絶縁膜25にかかる電界強度が1〜10MV/cm
程度であるのが望ましい。電界印加時間は、5分〜18
0分程度とするのがよい。このように電界を印加する
と、ゲート絶縁膜25中に含まれる水または水素が水素
イオンとして真性半導体層7に引き寄せられ、真性半導
体層7中に導入されて、真性半導体層7が水素化され
る。
【0034】その後、図2(f)に示すように、真性半
導体層7およびn型半導体層8を所望の形状に加工し、
素子部分を覆うようにSiO2を膜厚3000〜500
0オングストローム程度積層し、層間絶縁膜9とする。
【0035】続いて、図2(g)に示すように、層間絶
縁膜9の所定部分を除去して、n型半導体層8およびゲ
ート電極6に達するようなコンタクトホールを形成す
る。
【0036】次に、厚み1000〜3000オングスト
ローム程度のAlを含む合金を積層し、図2(g)に示
すような所定の形状に加工して、ソース領域8に通じる
ソース電極11、ドレイン領域8に通じるドレイン電極
13およびゲート電極6に通じるゲート電極12を形成
する。
【0037】その後、ソース電極11、ドレイン電極1
3およびゲート電極12を覆うように、窒化シリコンか
らなる保護膜14を形成する。
【0038】この実施例においても、多結晶シリコン半
導体層の水素化を効率よく行うことができ、結晶の欠陥
を減少させることができた。また、水素を含む窒化シリ
コン膜を第1のゲート絶縁膜5aとして使用し、二酸化
シリコン膜または窒化シリコン膜を第2のゲート絶縁膜
5bとして形成しているので、水または水素を含む絶縁
膜が単層で形成されている場合よりも、厚膜で絶縁性の
良い絶縁膜が形成できる。
【0039】(実施例3)図3(h)に、本発明の他の
実施例を用いて作製したTFTの断面図を示す。このT
FTは、絶縁性基板31上に、Alを含む合金からなる
ゲート電極32が形成され、その上を覆うようにTEO
S−SiO2からなるゲート絶縁膜33が形成されてい
る。ゲート絶縁膜33の上には、n型半導体層37(ソ
ース領域・ドレイン領域)および真性半導体層36(チ
ャンネル領域)を有する多結晶シリコン半導体層が形成
され、真性半導体層36はゲート電極32と対向してい
る。真性半導体層36の上には、SiO2またはSiNX
からなる絶縁膜35が形成されている。絶縁膜35の端
部を覆い、かつ、互いに離隔して、Alを含む合金から
なるソース電極38およびドレイン電極39が形成さ
れ、ソース電極38、ドレイン電極39および絶縁膜3
5を覆うようにして窒化シリコンからなる保護膜40が
形成されている。
【0040】このTFTは、図3(a)〜(g)に示す
ような製造工程により作製することができる。
【0041】まず、図3(a)に示すように、絶縁性基
板1の上に、Alを含む合金からなるゲート電極32を
厚み1000〜3000オングストローム程度に形成す
る。次に、図3(b)に示すように、TEOS−SiO
2からなるゲート絶縁膜33を厚み800〜1500オ
ングストローム程度に積層する。ここで、ゲート絶縁膜
33としては、TEOS−SiO2の代わりに水素化窒
化シリコン膜を形成してもよい。その後、膜厚300〜
1500オングストローム程度の多結晶シリコン(p−
Si)膜34を形成する。
【0042】次に、厚み1000〜3000オングスト
ローム程度のSiO2またはSiNXからなる絶縁膜35
を積層し、図3(c)に示すような所定の形状に加工す
る。その後、図3(d)に示すように、絶縁膜35をマ
スクとして、多結晶シリコン膜33に、イオン注入法に
よりリン、ヒ素、アンチモン等のn型不純物を注入する
ことにより、n型半導体層37(ソース領域およびドレ
イン領域)を形成する。この時の注入条件は、例えば、
加速電圧60〜100keV、ドーズ量10 15〜1016
ions/cm2とすることができる。この時、絶縁膜35
の遮へい効果によって、絶縁膜35の下の部分には不純
物はドーピングされず、真性半導体層36となる。p型
半導体層を形成する場合には、n型不純物の代わりに、
ホウ素などのp型不純物を注入することができる。
【0043】次に、基板温度500〜700℃とし、窒
素雰囲気下中で1〜3時間熱アニールを行って、前記工
程で多結晶シリコン膜2中にイオン注入された不純物を
活性化させる。
【0044】次に、図3(e)に示すように、ゲート電
極32が正、真性半導体層36(多結晶シリコン膜)が
負となるように電界を印加する。この時の電界の強さ
は、ゲート絶縁膜33にかかる電界強度が1〜10MV
/cm程度であるのが望ましい。電界印加時間は、5分
〜180分程度とするのがよい。このように電界を印加
すると、ゲート絶縁膜33中に含まれる水または水素が
水素イオンとして真性半導体層7に引き寄せられ、真性
半導体層36中に導入されて、真性半導体層36が水素
化される。
【0045】その後、図3(f)に示すように、真性半
導体層36およびn型半導体層37を所望の形状に加工
する。その上に、絶縁膜35の端部とn型半導体層37
とを覆うようにAlを含む合金を厚み1000〜300
0オングストローム程度に積層して導電層を形成する。
この導電層を、図3(f)に示すような所定の形状に加
工して、ソース電極38およびドレイン電極39を形成
する。
【0046】その後、ソ−ス電極38、ドレイン電極3
9および絶縁膜34を覆うように、窒化シリコンからな
る保護膜40を形成する。
【0047】この実施例においては、多結晶半導体層の
水素化を効率よく行うことができ、結晶の欠陥を減少さ
せることができた。また、TEOS−SiO2または水
素を含む窒化シリコン膜をそのままゲート絶縁膜として
使用しているので、工程数を増やすことなくTFTの高
性能化を実現することができた。さらに、TFTの損傷
などは見られなかった。
【0048】この実施例においても、多結晶シリコン半
導体層の水素化を効率よく行うことができ、結晶の欠陥
を減少させることができた。
【0049】以上、本発明の実施例について、具体的に
説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、各種の変形が可能である。例えば、チャネルとな
る半導体層の少なくとも一部が非単結晶シリコン半導体
層であるトランジスタであれば多結晶シリコン半導体層
以外でも適用することができ、微結晶シリコン半導体
層、あるいはスパッタリング法や蒸着法などで形成した
水素化が不十分な非晶質シリコン半導体層を有するトラ
ンジスタに適用することもできる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、工程数を増やすことなく非単結晶シリコン半
導体層中に存在するダングリングボンドなどの多数の欠
陥を効率よく減少させることができる。この方法によれ
ば、TFTの損傷が生じないので、高性能なアクティブ
マトリックス型液晶表示装置を生産性よく得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の製造工程を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例2の製造工程を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例3の製造工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1、31 絶縁性基板 7、36 真性半導体層(チャンネル領域) 8、37 n型半導体層(ソース領域、ドレイン領域) 5、33 ゲート絶縁膜 5a 第1のゲート絶縁膜 5b 第2のゲート絶縁膜 6、32 ゲート電極 9 層間絶縁膜 11、38 ソース電極 13、39 ドレイン電極 14、40 保護膜 35 絶縁膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非単結晶シリコンからなる半導体層の上
    に、ゲート絶縁膜を間に介してゲート電極が形成された
    薄膜トランジスタの製造方法であって、 絶縁性基板上に該半導体層を形成する工程と、 該半導体層の上に、水、水素または水素イオンを含んだ
    ゲート絶縁膜を形成する工程と、 該ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工程と、 該半導体層、該ゲート絶縁膜および該ゲート電極が形成
    された基板に対して、該半導体層に負の電位を、該ゲー
    ト電極に正の電位を印加して、該ゲート絶縁膜中に含ま
    れる水、水素または水素イオンを半導体層中に導入し
    て、該半導体層を水素化する工程と、 を含む半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 ゲート電極の上に、ゲート絶縁膜を間に
    介して非単結晶シリコンからなる半導体層が形成された
    薄膜トランジスタの製造方法であって、 絶縁性基板上に該ゲート電極を形成する工程と、 該ゲート電極を覆うように、水、水素または水素イオン
    を含んだゲート絶縁膜を形成する工程と、 該ゲート絶縁膜の上に、該半導体層を形成する工程と、 該ゲート電極、該ゲート絶縁膜および該半導体層が形成
    された基板に対して、該半導体層に負の電位を、該ゲー
    ト電極に正の電位を印加して、該ゲート絶縁膜中に含ま
    れる水、水素または水素イオンを半導体層中に導入し
    て、該半導体層を水素化する工程と、 を含む半導体装置の製造方法。
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