JP2898164B2 - 無機質繊維板の製造方法 - Google Patents
無機質繊維板の製造方法Info
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- JP2898164B2 JP2898164B2 JP8275293A JP8275293A JP2898164B2 JP 2898164 B2 JP2898164 B2 JP 2898164B2 JP 8275293 A JP8275293 A JP 8275293A JP 8275293 A JP8275293 A JP 8275293A JP 2898164 B2 JP2898164 B2 JP 2898164B2
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- Panels For Use In Building Construction (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の壁や天井など
に用いる不燃性の無機質繊維板の製造方法に関する。
に用いる不燃性の無機質繊維板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような無機質繊維板としては、従
来一般に、石綿スレートまたは硅酸カルシウム板が用い
られ、補強のために、内部に連続抄造法により鉱物質繊
維が混入されている。
来一般に、石綿スレートまたは硅酸カルシウム板が用い
られ、補強のために、内部に連続抄造法により鉱物質繊
維が混入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような連続抄造法の場合、鉱物質繊維の長手方向の向き
が板材の進行方向に揃った状態になりやすく、繊維の向
きの揃った方向に直交する方向での曲げ強度が繊維の向
きの揃った方向での曲げ強度よりも15%程度低い。ま
た、繊維の向きの揃った方向に直交する方向での乾燥収
縮量が繊維の向きの揃った方向での乾燥収縮量よりも10
%程度多い。更に、板全体が同一材料で構成され、しか
も前述のように繊維方向が均一でないために、使用材料
の量の割りに曲げ強度を高くできず、全体として強度が
低い欠点があった。
ような連続抄造法の場合、鉱物質繊維の長手方向の向き
が板材の進行方向に揃った状態になりやすく、繊維の向
きの揃った方向に直交する方向での曲げ強度が繊維の向
きの揃った方向での曲げ強度よりも15%程度低い。ま
た、繊維の向きの揃った方向に直交する方向での乾燥収
縮量が繊維の向きの揃った方向での乾燥収縮量よりも10
%程度多い。更に、板全体が同一材料で構成され、しか
も前述のように繊維方向が均一でないために、使用材料
の量の割りに曲げ強度を高くできず、全体として強度が
低い欠点があった。
【0004】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであって、安価に製作できながら、二次元方向
において均質で、高い強度の無機質繊維板を提供するこ
とを目的とする。
れたものであって、安価に製作できながら、二次元方向
において均質で、高い強度の無機質繊維板を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質繊維板の
製造方法は、上述のような目的を達成するために、濾布
ベルト上に、無機質繊維を水中に分散した分散液を供給
し、その供給直後の分散液中に先端を所定深さまで入り
込ませた櫛材を、前記濾布ベルトの移動方向に直交する
方向に往復移動させ、前記濾布ベルト上の上層側の無機
質繊維の長手方向の向きを下層側のものに対して直交さ
せながら脱水し、そのシート状の無機質繊維を濾布ベル
トから剥離し、前記シート状の無機質繊維に固結材を含
浸して繊維補強層を形成し、その繊維補強層の上に無機
質芯材板を置き、更に、無機質芯材板の上に繊維補強層
を置き、厚み方向にプレスしてから固化させることを特
徴とする。
製造方法は、上述のような目的を達成するために、濾布
ベルト上に、無機質繊維を水中に分散した分散液を供給
し、その供給直後の分散液中に先端を所定深さまで入り
込ませた櫛材を、前記濾布ベルトの移動方向に直交する
方向に往復移動させ、前記濾布ベルト上の上層側の無機
質繊維の長手方向の向きを下層側のものに対して直交さ
せながら脱水し、そのシート状の無機質繊維を濾布ベル
トから剥離し、前記シート状の無機質繊維に固結材を含
浸して繊維補強層を形成し、その繊維補強層の上に無機
質芯材板を置き、更に、無機質芯材板の上に繊維補強層
を置き、厚み方向にプレスしてから固化させることを特
徴とする。
【0006】
【0007】
【作用】本発明の無機質繊維板の製造方法の構成によれ
ば、櫛材を濾布ベルトの移動方向に直交する方向に往復
移動させ、濾布ベルト上に供給された直後の無機質繊維
の分散液中において、櫛材の先端が入り込んだ所定深さ
までの上層側の無機質繊維の長手方向の向きを下層側の
ものに対して良好に直交させることができる。そして、
濾布ベルト上での移動に伴って脱水し、濾布ベルトから
剥離することにより、上層側と下層側とで無機質繊維の
長手方向の向きが直交したシート状の無機質繊維を得る
ことができる。更に、シート状の無機質繊維に固結材を
含浸して繊維補強層を形成し、その繊維補強層で無機質
芯材板を挟むようにして厚み方向にプレスしてから固化
し、無機質繊維板を得ることができる。
ば、櫛材を濾布ベルトの移動方向に直交する方向に往復
移動させ、濾布ベルト上に供給された直後の無機質繊維
の分散液中において、櫛材の先端が入り込んだ所定深さ
までの上層側の無機質繊維の長手方向の向きを下層側の
ものに対して良好に直交させることができる。そして、
濾布ベルト上での移動に伴って脱水し、濾布ベルトから
剥離することにより、上層側と下層側とで無機質繊維の
長手方向の向きが直交したシート状の無機質繊維を得る
ことができる。更に、シート状の無機質繊維に固結材を
含浸して繊維補強層を形成し、その繊維補強層で無機質
芯材板を挟むようにして厚み方向にプレスしてから固化
し、無機質繊維板を得ることができる。
【0008】
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
【0010】図1は、本発明に係る無機質繊維板の実施
例を示す一部切欠斜視図であり、無機質芯材板1の両面
それぞれに、無機質繊維2…の長手方向の向きを互いに
交差するように分散させた繊維補強層3が一体的に設け
られ、不燃性の無機質繊維板4が構成されている。
例を示す一部切欠斜視図であり、無機質芯材板1の両面
それぞれに、無機質繊維2…の長手方向の向きを互いに
交差するように分散させた繊維補強層3が一体的に設け
られ、不燃性の無機質繊維板4が構成されている。
【0011】前記無機質芯材板1は、ロックウールと固
結材とから構成されていて、その比重は 0.4〜 0.8程度
である。また、前記繊維補強層3は、無機質繊維2…の
シート状物に固結材を含浸して構成されている。無機質
繊維2としては、粉砕して得られた繊維状のワラストナ
イト針状結晶、ロックウール、ガラス繊維、ステンレス
繊維などの金属繊維などが用いられ、その比重は 1.8〜
2.0程度である。固結材としては、セメントペーストと
か、アクリル樹脂エマルジョンやフェノール樹脂といっ
た有機質固結材などが用いられる。
結材とから構成されていて、その比重は 0.4〜 0.8程度
である。また、前記繊維補強層3は、無機質繊維2…の
シート状物に固結材を含浸して構成されている。無機質
繊維2としては、粉砕して得られた繊維状のワラストナ
イト針状結晶、ロックウール、ガラス繊維、ステンレス
繊維などの金属繊維などが用いられ、その比重は 1.8〜
2.0程度である。固結材としては、セメントペーストと
か、アクリル樹脂エマルジョンやフェノール樹脂といっ
た有機質固結材などが用いられる。
【0012】次に、無機質繊維板4の製法について説明
する。図2の側面図に示すように、駆動ローラ5と従動
ローラ6とにわたって巻回されたフェルト状の濾布ベル
ト7上に、無機質繊維2…を水中に分散した分散液を貯
液槽8から供給し、その供給直後において、図3の要部
の拡大側面図に示すように、櫛材9を濾布ベルト7の移
動方向に直交する方向に往復移動させ、濾布ベルト7上
の上層側の無機質繊維2…の長手方向の向きを下層側の
ものに対して直交させる。櫛材9は、その先端が濾布ベ
ルト7上への供給直後の分散液の深さhに対して半分の
深さh/2になるまで入り込むように設定される。
する。図2の側面図に示すように、駆動ローラ5と従動
ローラ6とにわたって巻回されたフェルト状の濾布ベル
ト7上に、無機質繊維2…を水中に分散した分散液を貯
液槽8から供給し、その供給直後において、図3の要部
の拡大側面図に示すように、櫛材9を濾布ベルト7の移
動方向に直交する方向に往復移動させ、濾布ベルト7上
の上層側の無機質繊維2…の長手方向の向きを下層側の
ものに対して直交させる。櫛材9は、その先端が濾布ベ
ルト7上への供給直後の分散液の深さhに対して半分の
深さh/2になるまで入り込むように設定される。
【0013】駆動ローラ5の周面の所定箇所にスクレー
パ10が設けられ、その繊維の長手方向の向きを互いに
直交させた状態で送られるとともに脱水されたシート状
の無機質繊維2を濾布ベルト7から剥離する。
パ10が設けられ、その繊維の長手方向の向きを互いに
直交させた状態で送られるとともに脱水されたシート状
の無機質繊維2を濾布ベルト7から剥離する。
【0014】このようにして得られたシート状の無機質
繊維2に固結材を含浸して繊維補強層3を形成し、その
繊維補強層3の上に前述した無機質芯材板1を置き、更
に、無機質芯材板1の上に繊維補強層3を置き、厚み方
向にプレスしてから固化させることにより無機質繊維板
4を得る。このとき、固結材として同系統の物質を用い
れば、無機質芯材板1と繊維補強層3,3それぞれの間
に接着剤を使用しなくても良いが、異質の固結材を用い
る場合には接着剤を使用しても良い。
繊維2に固結材を含浸して繊維補強層3を形成し、その
繊維補強層3の上に前述した無機質芯材板1を置き、更
に、無機質芯材板1の上に繊維補強層3を置き、厚み方
向にプレスしてから固化させることにより無機質繊維板
4を得る。このとき、固結材として同系統の物質を用い
れば、無機質芯材板1と繊維補強層3,3それぞれの間
に接着剤を使用しなくても良いが、異質の固結材を用い
る場合には接着剤を使用しても良い。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無機質繊
維板の製造方法によれば、櫛材を無機質繊維の分散液中
に入り込ませて濾布ベルトの移動方向に直交する方向に
往復移動させるという簡単な構成でありながら、上層側
と下層側とで無機質繊維の長手方向の向きが良好に直交
したシート状の無機質繊維を得ることができ、そのシー
ト状の無機質繊維に固結材を含浸するから、均質で強度
の高い繊維補強層を安価にして形成できる。 しかも、無
機質芯材板の繊維と繊維長手方向の向きを交差させた繊
維補強層により、二次元方向で均質な曲げ強度を持たせ
るから、無機質繊維板全体としての強度を十分高いもの
にできた。更に、曲げ強度を繊維補強層で持たせ、無機
質芯材板で全体を保形するから、その無機質芯材板とし
て曲げ強度を考慮せずに安価な材料で構成することがで
き、無機質繊維板を安価に製作できるようになった。
維板の製造方法によれば、櫛材を無機質繊維の分散液中
に入り込ませて濾布ベルトの移動方向に直交する方向に
往復移動させるという簡単な構成でありながら、上層側
と下層側とで無機質繊維の長手方向の向きが良好に直交
したシート状の無機質繊維を得ることができ、そのシー
ト状の無機質繊維に固結材を含浸するから、均質で強度
の高い繊維補強層を安価にして形成できる。 しかも、無
機質芯材板の繊維と繊維長手方向の向きを交差させた繊
維補強層により、二次元方向で均質な曲げ強度を持たせ
るから、無機質繊維板全体としての強度を十分高いもの
にできた。更に、曲げ強度を繊維補強層で持たせ、無機
質芯材板で全体を保形するから、その無機質芯材板とし
て曲げ強度を考慮せずに安価な材料で構成することがで
き、無機質繊維板を安価に製作できるようになった。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無機質繊維板の実施例を示す一部
切欠斜視図である。
切欠斜視図である。
【図2】シート状の無機質繊維を得る装置の概略側面図
である。
である。
【図3】要部の拡大側面図である。
1…無機質芯材板 2…無機質繊維 3…繊維補強層 4 …無機質繊維板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 両角 昌公 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式 会社 竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 福田 隆征 富山県東礪波郡井波町井波1番地の1 大建工業株式会社内 (72)発明者 高 秋夫 富山県東礪波郡井波町井波1番地の1 大建工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−144037(JP,A) 特開 昭52−119624(JP,A) 実開 昭54−35781(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C04B 38/00 - 38/10
Claims (1)
- 【請求項1】 濾布ベルト上に、無機質繊維を水中に分
散した分散液を供給し、その供給直後の分散液中に先端
を所定深さまで入り込ませた櫛材を、前記濾布ベルトの
移動方向に直交する方向に往復移動させ、前記濾布ベル
ト上の上層側の無機質繊維の長手方向の向きを下層側の
ものに対して直交させながら脱水し、そのシート状の無
機質繊維を濾布ベルトから剥離し、前記シート状の無機
質繊維に固結材を含浸して繊維補強層を形成し、その繊
維補強層の上に無機質芯材板を置き、更に、無機質芯材
板の上に繊維補強層を置き、厚み方向にプレスしてから
固化させることを特徴とする無機質繊維板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8275293A JP2898164B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 無機質繊維板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8275293A JP2898164B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 無機質繊維板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06270320A JPH06270320A (ja) | 1994-09-27 |
JP2898164B2 true JP2898164B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13783175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8275293A Expired - Fee Related JP2898164B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 無機質繊維板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898164B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6021607B2 (ja) * | 2012-11-20 | 2016-11-09 | 大建工業株式会社 | 軒裏天井材 |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP8275293A patent/JP2898164B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06270320A (ja) | 1994-09-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |