JP2897969B2 - 自動工具交換装置における工具把持装置 - Google Patents

自動工具交換装置における工具把持装置

Info

Publication number
JP2897969B2
JP2897969B2 JP22263993A JP22263993A JP2897969B2 JP 2897969 B2 JP2897969 B2 JP 2897969B2 JP 22263993 A JP22263993 A JP 22263993A JP 22263993 A JP22263993 A JP 22263993A JP 2897969 B2 JP2897969 B2 JP 2897969B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turning
tool
lock
lock member
gripping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22263993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0775931A (ja
Inventor
春彦 二井谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOOYOO EITETSUKU KK
Original Assignee
TOOYOO EITETSUKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOOYOO EITETSUKU KK filed Critical TOOYOO EITETSUKU KK
Priority to JP22263993A priority Critical patent/JP2897969B2/ja
Publication of JPH0775931A publication Critical patent/JPH0775931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2897969B2 publication Critical patent/JP2897969B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動工具交換装置に設
けられる工具把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動工具交換装置に設けられる工
具把持装置として、例えば図12〜図14に示すような
ものが知られている。これらの図において、規制台89
の中央に旋回軸90がその軸方向(図では上下方向)に
移動可能に設けられ、この旋回軸90には旋回アーム9
1中央のボス部92が固定されており、旋回アーム91
の端部には工具把持部91aが切欠かれている。この旋
回アーム91は、旋回軸90を中心として旋回駆動され
るとともに、旋回軸90とともに、図12,13に示す
ような把持位置と、図14に示すような搬送位置との間
で旋回軸90の軸方向に移動するようになっている。
【0003】上記ボス部92内には、ロック部材93が
旋回軸方向に移動可能に収容されている。このロック部
材93の下部には、下方に向かうに従って切り込みの深
くなるテーパー面93aをもつ切欠が設けられ、この切
欠よりも上方の部分は円柱部93bとされている。ロッ
ク部材93の下端部にはローラ94が取付けられ、ロッ
ク部材93とボス部92の天壁との間には第1のばね9
5が圧縮状態で収容されており、この第1のばね95の
弾発力により上記ロック部材93が下方に付勢されてい
る。
【0004】上記旋回アーム91には、その旋回径方向
に延びる押え部材96が同方向に移動可能に収容されて
いる。この押え部材96の外側端部は旋回アーム91の
本体から上記工具把持部91aで囲まれた空間内に突出
しており、この突出部分に工具把持用の上下一対の押え
ローラ97が装着されている。押え部材96の中間部に
は他の部分よりも大径の鍔部96bが形成され、この鍔
部96bと、旋回アーム91の内壁に形成された段部9
1bとの間に第2のばね98が圧縮状態で収容されてい
る。また、押え部材96の内側端部96aは球面状に形
成されている。
【0005】これに対し、工具99の適所には被把持部
として鍔部99aが形成されている。
【0006】次に、この装置の作用を説明する。まず、
図12に示すように旋回アーム91が規制台89に近い
把持位置に位置する状態では、ロック部材93の下端の
ローラ94が第1のばね95の弾発力で規制台89上に
押付けられる。また、同図のように工具を未だ把持して
いない段階では、押え部材96は第2のばね98の弾発
力で旋回径方向外側(図では右側)に押し出され、その
鍔部96bが旋回アーム91内の段部91cに当たる位
置に保持される。
【0007】この状態から旋回軸90を中心に旋回アー
ム91が旋回駆動されると、図13に示すように押えロ
ーラ97と工具把持部91aの端部との間に工具99の
鍔部99aが介在するが、この際、上記押えローラ97
及び押え部材96は第2のばね98の弾発力に抗して旋
回径方向内側に押し戻される。換言すれば、第2のばね
98の弾発力によって押えローラ97が工具99の鍔部
99aに押付けられ、これにより工具99が仮保持され
る。
【0008】なお、上記旋回アーム91の旋回の際、ロ
ック部材93に装着されているローラ94は規制台89
に押付けられながらこの規制台89上を転動する。ま
た、押え部材96の旋回径方向内側端部96aはロック
部材93におけるテーパー面93aの下方の切欠内に臨
んでおり、ロック部材93とは非接触の状態にある。
【0009】上記のようにして把持位置で工具99の仮
保持が行われた状態から、旋回軸90とともに旋回アー
ム91が上昇して図14に示すような搬送位置に到達す
ると、上記ローラ94が規制台89から離れ、ロック部
材93は第1のばね95の弾発力によって押し下げられ
る。このロック部材93の旋回アーム91に対する下降
により、上記テーパー面93aと押え部材96の内側端
部96aとが当たり、さらにはテーパー面93a上を上
記端部96aが摺動するようにしながら押え部材96が
より強い力で工具99側(径方向外側)に押付けられ
る。最終的には、図14に示すように上記端部96aと
ロック部材93の円柱部93bとが接触して押え部材9
6の後退路が完全に遮断される。これにより、押え部材
96がロックされ、工具99はローラ97と把持部91
aによって強力に把持される。
【0010】この状態から、旋回アーム91が旋回する
ことにより、工具99が所定位置まで搬送される。その
後、図14に示す搬送位置から図13に示す把持位置ま
で旋回アーム91が旋回軸方向に戻されることにより、
上記押え部材96のロックが解除され、工具99が把持
部91aと押えローラ97との間から離脱可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記装置には、次のよ
うな解決すべき課題がある。
【0012】(1) 図12,13に示す把持位置でロック
部材93と押え部材96とは完全に切り離されており、
この位置から搬送位置に移行する際、ロック部材93の
テーパー面93aと押え部材96の端部96aとの摺動
によってロック部材93と押え部材96との連動を行わ
せているので、この連動の際に摩擦抵抗が生じ、滑らか
な動きが期待しにくい。
【0013】(2) 把持位置で旋回アーム91が旋回して
工具99を迎えにいく際、ローラ94は終始第1のばね
95の弾発力で規制台89に押付けられながらこの規制
台89上を転動し、しかも、上記第1のばね95の弾発
力は、この第1のばね95が圧縮されるのに伴って、す
なわちロック部材93下端のローラ94が規制台89に
押付けられるのに伴って増大する。このため、ローラ9
4等の摩耗損傷が進行し易く、また、旋回アーム91の
旋回抵抗も増大するため、その分より大きな旋回トルク
が必要になる。よって、上記ばね95によるローラ94
の押付け力を低減させることが好ましいが、図14に示
す搬送位置でロック部材93をボス92内壁との摺動抵
抗に逆らって確実にかつ安定して押し下げるには、ばね
95にある程度の弾発力が必要であり、上記ローラ94
の押付け力を減らすために第1のばね95のばね定数を
下げるのには限界がある。
【0014】(3) ロック部材93と押え部材96との相
対位置の設定が難しい。すなわち、図13に示す状態
で、押え部材96の内側端部96aがロック部材93の
円柱部93bよりも旋回径方向外側にあると、ロック部
材93が下がってもロックは働かないことになり、逆
に、同図の状態で上記内側端部96aをロック部材93
の切欠内に食い込ませすぎると、ロック部材93が上記
端部96aにつかえて下がらなくなり、作動不良や部品
破損を生ずるおそれがある。従って、装置の作動に関し
て高い信頼性は得られにくい。
【0015】本発明は、上記のような課題を解決するこ
とができる自動工具交換装置における工具把持装置を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、旋回軸を中心に旋回駆動さ
れ、かつ、セット位置にある工具を把持可能な把持位置
とこの工具をセット位置から取り出した状態で搬送する
ための搬送位置との間で上記旋回軸の軸方向に進退駆動
される旋回部材を備え、この旋回部材において上記旋回
軸から旋回径方向に離れた位置に上記工具を着脱可能に
把持する把持部が設けられた自動工具交換装置における
工具把持装置において、上記把持位置を境として上記搬
送位置と反対側の位置に設けられた規制部材と、上記旋
回部材において上記旋回軸と上記把持部との間の位置に
旋回軸の軸方向に移動可能に設けられたロック部材と、
このロック部材と直接接触する位置に設けられ、当該
ック部材を上記規制部材に向かう方向に付勢する第1の
ばねと、上記ロック部材において上記規制部材に近い側
の端部に設けられ、旋回部材が上記把持位置にある状態
で上記第1のばねの付勢力により上記規制部材に圧接
し、この圧接状態で上記旋回部材の旋回に伴って上記規
制部材上を走行する走行体と、上記旋回部材にその旋回
径方向に移動可能に設けられた押え部材と、この押え部
材において旋回部材の旋回径方向外側の端部に設けら
れ、上記工具の側面に押付けられる状態でこの工具を旋
回部材の把持部とで把持する押付け部と、上記旋回部材
において上記押え部材とロック部材との間の位置に旋回
径方向に移動可能に設けられた中間部材と、この中間部
材と上記押え部材との間に圧縮状態で設けられた第2の
ばねと、上記ロック部材が上記旋回部材から突出する方
向に移動するのに伴って上記中間部材を径方向外側に移
動させるようにこの中間部材と上記ロック部材とに両端
が回動可能に連結された連結部材とを備え、この連結部
材とロック部材との回動連結点が上記連結部材と中間部
材との回動連結点よりも上記規制部材から遠くに位置す
るように両回動連結点の位置を設定したものである。
【0017】
【作用】上記装置において、まず旋回部材が把持位置に
あり、かつこの旋回部材の把持部が工具から離れた位置
で待機している状態では、走行体が規制部材に押付けら
れることによりロック部材が第1のばねに抗して旋回部
材内に没入する方向に移動しており、このロック部材と
連結部材で連結されている中間部材は径方向内側に引き
込まれている。従って、この中間部材と押え部材との間
に収容された第2のばねは比較的圧縮度の小さい状態に
あり、この第2のばねの比較的低い弾発力によって押え
部材及びその端部の押付け部が旋回径方向外側に押し出
されている。
【0018】このような状態から、所定位置にセットさ
れている工具に上記把持部が到達するまで旋回部材が旋
回駆動されると、この旋回部材の把持部と上記押付け部
との間に工具が割込み、この際に上記押付け部及び押え
部材が第2のばねをさらに圧縮させながら後退する。こ
の第2のばねの弾発力により、上記押え部材端部の押付
け部が工具に押付けられ、これにより工具が把持部に仮
保持される。
【0019】なお、上記旋回部材の旋回の際、ロック部
材端部の走行体が規制部材に押付けられながらこの規制
部材上を走行することになるが、ここで連結部材と上記
ロック部材との回動連結点は連結部材と中間部材との回
動連結点よりも規制部材から離れた位置にあり、よって
中間部材が第2のばねの弾発力に起因して受ける旋回径
方向内側向きの反力の分力が上記連結部材を媒介として
上記ロック部材に規制部材から離れる方向の力として伝
えられるため、この力の分だけ上記走行体が規制部材に
押付けられる力が軽減され、旋回部材の旋回抵抗も削減
されることとなる。
【0020】上記仮保持が完了した後、旋回部材が把持
位置から搬送位置まで旋回軸方向に移動して規制部材か
ら遠ざかると、第1のばねの付勢力によりロック部材が
規制部材に向かう方向に移動し、このロック部材と連結
部材を介して連結されている中間部材は旋回径方向外側
に移動する。この中間部材の移動により、この中間部材
と押え部材との間に挾まれている第2のばねがさらに圧
縮され、押え部材がロックされて工具はより強力に把持
される。
【0021】なお、この搬送位置にある状態では、前記
把持位置にある状態から旋回部材に対してロック部材が
移動した分、このロック部材と連結部材との回動連結点
と、中間部材と連結部材との回動連結点との旋回軸方向
の距離が減少しており、連結部材による連結方向は上記
把持位置にある状態よりも旋回径方向に平行な方向に近
づくため、その分、上述の第2のばねの弾発力に起因す
る反力が連結部材を媒介としてロック部材に伝えられる
比率は小さくなる。すなわち、上記第2のばねの圧縮で
上記反力が増しても、上記連結部材の傾斜角度が変化し
ている分、この連結部材を介してロック部材に伝えられ
る力は把持位置における場合とさほど変わらず、よって
第1のばねには従来に比して特別大きな弾発力は必要と
されない。
【0022】このようにして工具を完全に把持した状態
で旋回部材を旋回させ、上記工具を所定位置まで搬送し
た後、旋回部材を搬送位置から把持位置に戻すことによ
り、走行体が再び規制部材に押付けられてその反力でロ
ック部材が旋回部材内に没入する方向に移動し、これに
連動して中間部材が旋回径方向内側に引き戻されること
により上記ロックが解除される。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図11に基づいて
説明する。
【0024】図6〜図11に示す自動工具交換装置(以
下、ATCと称する。)10は、工具48を収容するマ
ガジン12と、工具48が装着される主軸14との間に
配置されている。このATC10は、規制台(規制部
材)16、旋回軸18、及び旋回アーム(旋回部材)2
0を備えている。旋回軸18は、マガジン12及び主軸
14と平行に配され、その軸方向に進退駆動されるよう
に構成されており、規制台16は上記旋回軸18と直交
する平面を有している。旋回アーム20は、上記旋回軸
18にこれと一体に旋回及び進退するように連結され、
この旋回アーム20の両端部に上記工具48を把持する
把持部22が設けられている。
【0025】図1〜図4に示すように、上記旋回アーム
20の中央には厚肉で筒状のボス部24が形成されてい
る。このボス部24を旋回軸18の端部が貫通する状態
で両者18,24がフランジ26及びボルト28により
相互連結されている。
【0026】この旋回アーム20内には、ロック部材3
0、中間部材31、及び押え部材32が収容されてい
る。
【0027】ロック部材30は、上記ボス部24におい
て上記旋回軸18の傍らに設けられ、上記旋回軸18と
平行な方向(以下、図1,2,4の説明では上下方向と
する。)に延びており、その長手方向に移動可能とされ
ている。このロック部材30の中間部には旋回径方向
(図1〜4では左右方向)の貫通穴30aが設けられ、
この貫通穴30a内に板状の連結部材34の一端部が挿
入された状態で、この端部がピン(回動連結点)40に
より相対回動可能にロック部材30に連結されている。
【0028】ロック部材30の上端には突出部30bが
設けられ、この突出部30bの周囲において、ロック部
材30とボス部24の天壁24aとの間に圧縮コイルば
ねである第1のばね38が収容されており、この第1の
ばね38によりロック部材30全体が図1〜4の下方に
付勢されている。また、ロック部材30の下端部にはロ
ーラ取付部30cが形成され、これにローラ(走行体)
36が旋回径方向の軸を中心に回転可能に取付けられて
いる。
【0029】中間部材31は、上記ロック部材30と押
え部材32との間に設けられ、旋回径方向に移動可能に
収容されている。この中間部材31は、旋回径方向内側
から順に、連結部31a、鍔部31b、及び軸部31c
で構成され、上記連結部31aと上記連結部材34の他
端部とがピン(回動連結点)42を介して回動可能に連
結されている。ここで、ピン40,42による回動連結
の位置は、図1〜図4に示すロック部材30のストロー
クの範囲内で、常にピン40がピン42よりも上方の位
置すなわち規制台16から遠い位置に位置するように設
定されている。
【0030】押え部材32は、旋回径方向内側から順
に、筒部32a、軸部32b、及びローラ取付部32c
で構成されている。筒部32aは、上記軸部31cより
も大きな内径及び軸部32bよりも大きな外径を有して
おり、筒部32aと上記軸部31bとの間に第2のばね
44が収容されている。この第2のばね44も、圧縮コ
イルばねであり、上記筒部32aの底部と中間部材31
の鍔部31bとの間に挾まれており、その弾発力は、上
記第1のばね38の弾発力よりも常時小さくなるように
設定されている。
【0031】上記筒部32a及び軸部32bの外径に応
じて、この押え部材32を収容する旋回アーム20の貫
通穴内径が設定されており、この旋回アーム20の内壁
には、上記筒部32aと軸部32bとの境界である段部
32dと当接する段部20cが形成されている。ローラ
取付部32cは、常時旋回アーム20の本体から把持部
22の空間内に突出しており、このローラ取付部32c
の上下両側には、一対の押付けローラ(押付け部)46
が回転可能に装着されている。
【0032】図3,5に示すように、上記把持部22で
は、旋回アーム20側に略半円弧状の嵌合部20aが形
成されており、この嵌合部20aの内周面には周方向の
突条20bが形成されている。これに対し、工具48の
適所には鍔状の被把持部49が形成され、その外周面に
上記突条20bと対応する溝50が形成されており、こ
の被把持部50と上記嵌合部48が嵌合可能とされ、か
つ、被把持部50とローラ取付部32c及び押付けロー
ラ46とが嵌合可能とされている。
【0033】次に、この装置の作用を説明する。なお、
ここでは使用後の工具48を主軸14からマガジン12
に移送する場合を説明するが、マガジン12に収容され
た交換用の工具48を主軸14に移送する場合も以下と
同様に行うことが可能である。
【0034】まず、図1,6に示すように、旋回アーム
20が規制台16に近い把持位置にあり、かつこの旋回
アーム20の両把持部22がマガジン12及び主軸14
から旋回角度にして90°離れた位置で待機している状
態では、ローラ36が規制台16に押付けられることに
よりロック部材30が第1のばね38の弾発力に抗して
旋回アーム20内に没入する方向(図1では上方)に押
し込まれており、このロック部材30と連結部材34を
介して連結されている中間部材31は径方向内側(図1
では左方)に引き込まれている。従って、この中間部材
31と押え部材32との間に収容された第2のばね44
は比較的圧縮度の小さい状態にあり、この第2のばね4
4の比較的低い弾発力によって、押え部材32及びその
端部の押付けローラ46は、押え部材32の段部32d
が旋回アーム20内壁の段部20cに当たる位置まで旋
回径方向外側に押し出されている。
【0035】このような状態から、図6時計回り方向に
90°だけ旋回アーム20が旋回駆動され、図7に示す
ように把持部22が主軸14先端の工具セット位置まで
到達すると、図5に二点鎖線及び実線に示すようにし
て、旋回アーム20の嵌合部20aと上記押付けローラ
46との間に工具48が割込み、最終的に図2,3に示
す状態となる。この状態では、上記工具48の存在によ
って上記押付けローラ46及び押え部材32が第2のば
ね44を前記図1の状態からさらに圧縮させながら後退
しており、この第2のばね44の弾発力により、上記押
え部材32端部の押付けローラ46が工具48に押付け
られ、これにより工具48が把持部22に仮保持され
る。
【0036】なお、上記旋回アーム20の旋回の際、図
1に示すように、ロック部材30端部のローラ36が第
1のばね38の弾発力F1によって規制台16に押付け
られながらこの規制台16上を走行することになるが、
ここで連結部材34と上記ロック部材30との回動連結
点であるピン40は連結部材34と中間部材31との回
動連結点であるピン42よりも規制台16から離れた位
置にあるように連結部材34が傾斜しているため、中間
部材31が第2のばね44の弾発力に起因して受ける旋
回径方向内側向きの反力F2の分力が上記連結部材34
を媒介として上記ロック部材30に規制台16から離れ
る方向の力F3として伝えられ、この力F3の分だけ上
記ローラ36が規制台16に押付けられる力F4が軽減
されることにより、旋回アーム20の旋回抵抗も削減さ
れることとなる。
【0037】上記仮保持が完了した後、図8に示すよう
に旋回軸18が突出し、旋回アーム20が前記図2に示
した把持位置から図4に示す搬送位置まで旋回軸方向に
移動して規制台16から遠ざかると、第1のばね38の
付勢力によりロック部材30が規制台16に向かう方向
(図4の下方)に移動し、このロック部材30と連結部
材34を介して連結されている中間部材31は旋回径方
向外側に移動する。この中間部材31の移動により、こ
の中間部材31と押え部材32との間に挾まれている第
2のばね44がさらに圧縮されて弾発力が増し、これに
より押え部材32がロックされて工具48はより強力に
把持される。
【0038】なお、この搬送位置にある状態では、前記
把持位置にある状態から旋回アーム20に対してロック
部材30が図4下方に移動した分、ピン40,42間の
旋回軸方向の距離が減少して連結部材34による連結方
向が旋回径方向に平行な方向に近づくため、その分、上
述の第2のばね44の弾発力に起因する反力F1′が連
結部材34を媒介としてロック部材30に伝えられる力
F3′は弱くなる。すなわち、連結部材34の傾斜が減
少するために、第2のばね44の圧縮で上記反力F1′
が増してもロック部材30に伝えられる分力F3′は前
記分力F3と比べてほとんど変わらず、よってこの第1
のばね38に従来よりも大きな弾発力は必要とされな
い。
【0039】このようにして工具48が完全に把持され
た状態で旋回アーム20が180°旋回し、図9に示す
ように上記工具48がマガジン12に対応する位置まで
搬送された後、旋回軸18が後退して図10に示すよう
に旋回アーム20が搬送位置から把持位置まで移動する
ことにより、ローラ36が再び規制台16に押付けられ
てその反力でロック部材30が旋回アーム20内に没入
する方向に移動し、これに連動して中間部材31が旋回
径方向内側に引き戻されることにより図2の状態に復帰
して上記ロックが解除されるとともに、工具48がマガ
ジン12に収容される。従って、この状態から図11に
示すように旋回アームを反時計回り方向に90°旋回さ
せることにより、マガジン12に工具48を残したまま
旋回アーム20を待機位置に戻すことができる。
【0040】以上のように、この装置は、ロック部材3
0と中間部材31とを連結部材34によって常時連結
し、ロック部材30の移動力を直接中間部材31に伝達
するようにしたものであるので、前記図12〜14に示
したようにロック部材30と中間部材31とが相互滑り
ながら連動する従来装置と異なり、より確実かつ滑らか
にロック動作を行わせることができ、装置の信頼性も高
めることができる。
【0041】また、旋回アーム20が工具48を迎えに
把持位置で旋回する際、第2のばね44の弾発力が中間
部材31及び連結部材34を媒介としてロック部材30
に没入方向への力として伝達されるため、その力の分、
第1のばね38の弾発力に起因してロック部材30下端
のローラ36が規制台16に押付けられる力を低減させ
ることができる。これにより、ローラ36の摩耗損傷を
抑制するとともに、旋回アーム20の旋回抵抗を減ら
し、旋回に必要なトルクを節減することができる。
【0042】なお、上記実施例では、旋回アーム20の
両端に把持部22が設けられたものを示したが、本発明
はこれに限らず、旋回部材の少なくとも1個所に把持部
が設けられるものについて適用が可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明は、旋回部材の旋回
軸方向に移動するロック部材と、旋回径方向に移動する
中間部材とを連結部材によって常時連結し、走行体が規
制部材に押付けられる際のロック部材の移動力を直接中
間部材に伝達するようにしたものであるので、従来のよ
うにロック部材と中間部材とが相互滑りながら連動する
従来装置と比べ、より確実かつ滑らかにロック動作を行
わせることができ、装置の信頼性も高めることができる
効果がある。
【0044】しかも、上記ロック部材と連結部材との回
動連結点を中間部材と連結部材との回動連結点よりも規
制部材から遠くに位置させ、旋回部材が把持位置で旋回
する際に、第2のばねの弾発力を中間部材及び連結部材
を媒介としてロック部材に没入方向への力として伝達す
るようにしているので、その力の分、第1のばねの弾発
力に起因してロック部材下端の走行体が規制台に押付け
られる力を低減させることができ、これにより、上記走
行体の摩耗損傷を抑制するとともに、旋回部材の旋回抵
抗を減らし、旋回のための駆動トルクを節減することが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において旋回アームが待機位
置にある状態を示す断面側面図である。
【図2】上記旋回アームが把持位置において工具を仮保
持した状態を示す断面側面図である。
【図3】図2のA−A線断面を含む一部破断平面図であ
る。
【図4】上記旋回アームが搬送位置にある状態を示す断
面側面図である。
【図5】上記旋回アームの把持部が工具を把持する過程
を示す平面図である。
【図6】上記旋回アームが待機位置にある状態を示す斜
視図である。
【図7】上記旋回アームが把持位置において工具を仮保
持した状態を示す斜視図である。
【図8】上記旋回アームが上記把持位置から搬送位置に
移動した状態を示す斜視図である。
【図9】上記旋回アームが上記搬送位置で180°旋回
した状態を示す斜視図である。
【図10】上記旋回アームが上記旋回後把持位置に復帰
した状態を示す斜視図である。
【図11】上記旋回アームが上記把持位置に復帰した後
に待機位置まで旋回した状態を示す斜視図である。
【図12】従来の自動工具交換装置において旋回アーム
が待機位置にある状態を示す断面側面図である。
【図13】上記旋回アームが把持位置で工具を仮保持し
た状態を示す断面側面図である。
【図14】上記旋回アームが搬送位置にある状態を示す
断面側面図である。
【符号の説明】
10 自動工具交換装置 16 規制台(規制部材) 18 旋回軸 20 旋回アーム(旋回部材) 22 把持部 30 ロック部材 31 中間部材 32 押え部材 34 連結部材 36 ローラ(走行体) 38 第1のばね 40 ピン(ロック部材と連結部材との回動連結点) 42 ピン(中間部材と連結部材との回動連結点) 44 第2のばね 46 押付けローラ 48 工具

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回軸を中心に旋回駆動され、かつ、セ
    ット位置にある工具を把持可能な把持位置とこの工具を
    セット位置から取り出した状態で搬送するための搬送位
    置との間で上記旋回軸の軸方向に進退駆動される旋回部
    材を備え、この旋回部材において上記旋回軸から旋回径
    方向に離れた位置に上記工具を着脱可能に把持する把持
    部が設けられた自動工具交換装置における工具把持装置
    において、上記把持位置を境として上記搬送位置と反対
    側の位置に設けられた規制部材と、上記旋回部材におい
    て上記旋回軸と上記把持部との間の位置に旋回軸の軸方
    向に移動可能に設けられたロック部材と、このロック部
    材と直接接触する位置に設けられ、当該ロック部材を上
    記規制部材に向かう方向に付勢する第1のばねと、上記
    ロック部材において上記規制部材に近い側の端部に設け
    られ、旋回部材が上記把持位置にある状態で上記第1の
    ばねの付勢力により上記規制部材に圧接し、この圧接状
    態で上記旋回部材の旋回に伴って上記規制部材上を走行
    する走行体と、上記旋回部材にその旋回径方向に移動可
    能に設けられた押え部材と、この押え部材において旋回
    部材の旋回径方向外側の端部に設けられ、上記工具の側
    面に押付けられる状態でこの工具を旋回部材の把持部と
    で把持する押付け部と、上記旋回部材において上記押え
    部材とロック部材との間の位置に旋回径方向に移動可能
    に設けられた中間部材と、この中間部材と上記押え部材
    との間に圧縮状態で設けられた第2のばねと、上記ロッ
    ク部材が上記旋回部材から突出する方向に移動するのに
    伴って上記中間部材を径方向外側に移動させるようにこ
    の中間部材と上記ロック部材とに両端が回動可能に連結
    された連結部材とを備え、この連結部材とロック部材と
    の回動連結点が上記連結部材と中間部材との回動連結点
    よりも上記規制部材から遠くに位置するように両回動連
    結点の位置を設定したことを特徴とする自動工具交換装
    置における工具把持装置。
JP22263993A 1993-09-07 1993-09-07 自動工具交換装置における工具把持装置 Expired - Fee Related JP2897969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22263993A JP2897969B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 自動工具交換装置における工具把持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22263993A JP2897969B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 自動工具交換装置における工具把持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0775931A JPH0775931A (ja) 1995-03-20
JP2897969B2 true JP2897969B2 (ja) 1999-05-31

Family

ID=16785613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22263993A Expired - Fee Related JP2897969B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 自動工具交換装置における工具把持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2897969B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5696203B1 (ja) * 2013-12-02 2015-04-08 孫 穎 ツール交換用ツールマガジンのツール交換アーム構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0775931A (ja) 1995-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4661037A (en) Angular and positional deviation adjusting mechanism of a robot hand
US4729713A (en) Apparatus for holding an electronic part
JP2897969B2 (ja) 自動工具交換装置における工具把持装置
US4827599A (en) Machine tool
KR101626999B1 (ko) 툴 서브 체인저의 툴 그리퍼 유닛
JP3087910U (ja) ロック保持機構
JP3168105B2 (ja) 自動工具交換装置における工具把持装置
JP2803758B2 (ja) ロボットのハンド機構及びこれの選定方法
JPS6135423Y2 (ja)
JP4831951B2 (ja) 工具マガジン
CN213737359U (zh) 一种用于机械加工的防错机构及输送线
JP2000042969A (ja) 部品把持装置
CN212653319U (zh) 夹紧工具
JP4475392B2 (ja) ワークホルダ
JPS60228045A (ja) 工具交換用ア−ム
WO2020149210A1 (ja) ロボットハンド及びそれを備えるロボット
US7472404B2 (en) Disk device having a transporting-unit rotating unit rotating about a fulcrum shaft
JPH0636738U (ja) 自動工具交換装置
JP2542191Y2 (ja) エンドレスチェーンコンベア
JPH0676097B2 (ja) コンテナ連結具
JPH11333671A (ja) テーブルの位置決め方法及び装置
JPS6119523A (ja) はめあい装置
JPS6352934A (ja) 汎用ギヤ組付ハンド
JPS6254607A (ja) 工作物保持具
JPH0239755Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees