JP3168105B2 - 自動工具交換装置における工具把持装置 - Google Patents

自動工具交換装置における工具把持装置

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JP3168105B2
JP3168105B2 JP22264093A JP22264093A JP3168105B2 JP 3168105 B2 JP3168105 B2 JP 3168105B2 JP 22264093 A JP22264093 A JP 22264093A JP 22264093 A JP22264093 A JP 22264093A JP 3168105 B2 JP3168105 B2 JP 3168105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動工具交換装置に設
けられる工具把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動工具交換装置に設けられる工
具把持装置として、例えば図14〜図16に示すような
ものが知られている。これらの図において、規制台89
の中央に旋回軸90がその軸方向(図では上下方向)に
移動可能に設けられ、この旋回軸90には旋回アーム9
1中央のボス部92が固定されており、旋回アーム91
の端部には工具把持部91aが切欠かれている。この旋
回アーム91は、旋回軸90を中心として旋回駆動され
るとともに、旋回軸90とともに、図14,15に示す
ような把持位置と、図16に示すような搬送位置との間
で旋回軸90の軸方向に移動するようになっている。
【0003】上記ボス部92内には、ロック部材93が
旋回軸方向に移動可能に収容されている。このロック部
材93の下部には、下方に向かうに従って切り込みの深
くなるテーパー面93aをもつ切欠が設けられ、この切
欠よりも上方の部分は円柱部93bとされている。ロッ
ク部材93の下端部にはローラ94が取付けられ、ロッ
ク部材93とボス部92の天壁との間には弁用ばね95
が圧縮状態で収容されており、この弁用ばね95の弾発
力により上記ロック部材93が下方に付勢されている。
【0004】上記旋回アーム91には、その旋回径方向
に延びる押え部材96が同方向に移動可能に収容されて
いる。この押え部材96の外側端部は旋回アーム91の
本体から上記工具把持部91aで囲まれた空間内に突出
しており、この突出部分に工具把持用の上下一対の押え
ローラ97が装着されている。押え部材96の中間部に
は他の部分よりも大径の鍔部96bが形成され、この鍔
部96bと、旋回アーム91の内壁に形成された段部9
1bとの間に把持用ばね98が圧縮状態で収容されてい
る。また、押え部材96の内側端部96aは球面状に形
成されている。
【0005】これに対し、工具99の適所には被把持部
として鍔部99aが形成されている。
【0006】次に、この装置の作用を説明する。まず、
図14に示すように旋回アーム91が規制台89に近い
把持位置に位置する状態では、ロック部材93の下端の
ローラ94が弁用ばね95の弾発力で規制台89上に押
付けられる。また、同図のように工具を未だ把持してい
ない段階では、押え部材96は把持用ばね98の弾発力
で旋回径方向外側(図では右側)に押し出され、その鍔
部96bが旋回アーム91内の段部91cに当たる位置
に保持される。
【0007】この状態から旋回軸90を中心に旋回アー
ム91が旋回駆動されると、図15に示すように押えロ
ーラ97と工具把持部91aの端部との間に工具99の
鍔部99aが介在するが、この際、上記押えローラ97
及び押え部材96は把持用ばね98の弾発力に抗して旋
回径方向内側に押し戻される。換言すれば、把持用ばね
98の弾発力によって押えローラ97が工具99の鍔部
99aに押付けられ、これにより工具99が軽保持され
る。
【0008】なお、上記旋回アーム91の旋回の際、ロ
ック部材93に装着されているローラ94は規制台89
に押付けられながらこの規制台89上を転動する。ま
た、押え部材96の旋回径方向内側端部96aはロック
部材93におけるテーパー面93aの下方の切欠内に臨
んでおり、ロック部材93とは非接触の状態にある。
【0009】上記のようにして把持位置で工具99の軽
保持が行われた状態から、旋回軸90とともに旋回アー
ム91が上昇して図16に示すような搬送位置に到達す
ると、上記ローラ94が規制台89から離れ、ロック部
材93は弁用ばね95の弾発力によって押し下げられ
る。このロック部材93の旋回アーム91に対する下降
により、上記テーパー面93aと押え部材96の内側端
部96aとが当たり、さらにはテーパー面93a上を上
記端部96aが摺動するようにしながら押え部材96が
より強い力で工具99側(径方向外側)に押付けられ
る。最終的には、図16に示すように上記端部96aと
ロック部材93の円柱部93bとが接触して押え部材9
6の後退路が完全に遮断される。これにより、押え部材
96がロックされ、工具99はローラ97と把持部91
aによって強力に把持される。
【0010】この状態から、旋回アーム91が旋回する
ことにより、工具99が所定位置まで搬送される。その
後、図16に示す搬送位置から図14に示す把持位置ま
で旋回アーム91が旋回軸方向に戻されることにより、
上記押え部材96のロックが解除され、工具99が把持
部91aと押えローラ97との間から離脱可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記装置には、次のよ
うな解決すべき課題がある。
【0012】(1) 図14,15に示す把持位置でロック
部材93と押え部材96とは完全に切り離されており、
この位置から搬送位置に移行する際、ロック部材93の
テーパー面93aと押え部材96の端部96aとの摺動
によってロック部材93と押え部材96との連動を行わ
せているので、この連動の際に摩擦抵抗が生じ、滑らか
な動きが期待しにくい。また、ロック部材93と押え部
材96との相対位置の設定が難しい。すなわち、図15
に示す状態で、押え部材96の内側端部96aがロック
部材93の円柱部93bよりも旋回径方向外側にある
と、ロック部材93が下がってもロックは働かないこと
になり、逆に、同図の状態で上記内側端部96aをロッ
ク部材93の切欠内に食い込ませすぎると、ロック部材
93が上記端部96aにつかえて下がらなくなり、作動
不良や部品破損を生ずるおそれがある。従って、装置の
作動に関して高い信頼性は得られにくい。
【0013】(2) 把持位置で旋回アーム91が旋回して
工具99を迎えにいく際、押付けローラ97は第2のば
ね98の弾発力で突出した状態にあり、工具99に当接
する際に受ける力で上記第2のばね98の弾発力に抗し
て後退するので、旋回アーム90の旋回を高速で行うほ
ど、上記押付けローラ97と工具99との当接時の衝撃
が大きくなり、工具99にダメージを与えるおそれがあ
る。
【0014】以上のような不都合を回避するには、上記
押え部材96を油圧や空気圧で駆動する手段が有効だ
が、このような流体圧駆動を行うために、上記把持装置
とは別に方向切換弁等を含む油圧回路を付設するとなる
と、装置が大型化する。また、上記旋回アーム90の旋
回と上記押え部材96の作動とのタイミングを良好に合
わせるには、比較的精度の高い制御が要求され、そのた
めの制御装置を特別に設けるとなると、コスト高も免れ
得ない。
【0015】本発明は、このような事情に鑑み、簡単か
つ廉価な構造で、把持作動の円滑化及び信頼性の向上を
図り、また、工具に与えるダメージを大幅に削減するこ
とができる自動工具交換装置における工具把持装置を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、旋回軸を中心に旋回駆動さ
れ、かつ、セット位置にある工具を把持可能な把持位置
とこの工具をセット位置から取り出した状態で搬送する
ための搬送位置との間で上記旋回軸の軸方向に進退駆動
される旋回部材を備え、この旋回部材において上記旋回
軸から旋回径方向に離れた位置に上記工具を着脱可能に
把持する把持部が設けられた自動工具交換装置における
工具把持装置において、上記旋回部材にその旋回径方向
に移動可能に収容され、上記旋回部材内に形成された作
動室内を旋回径方向外側の外側作動室と旋回径方向内側
の内側作動室とに区画するピストン部を有する押え部材
と、この押え部材において旋回部材の旋回径方向外側の
端部に設けられ、上記工具の側面に押付けられる状態で
この工具を旋回部材の把持部とで把持する押付け部と、
上記押え部材を径方向外側に付勢する把持用ばねと、作
動流体を上記外側作動室内に導くための第1供給路と、
作動流体を上記内側作動室内に導くための第2供給路
と、上記旋回部材内において上記第1供給路及び第2供
給路の途中の位置に旋回軸の軸方向に移動可能に設けら
れ、この移動により上記第1供給路のみを開通する第1
の位置と上記第2供給路のみを開通する第2の位置と両
流体路を遮断する第3の位置とに切換えられる弁体と、
旋回部材が上記把持位置にありかつ工具のセット位置か
ら旋回方向に離れた待機位置にある状態では上記弁体が
上記第1の位置に位置し、旋回部材が上記把持位置であ
って工具のセット位置と合致する旋回角度位置にある状
態では上記弁体が上記第3の位置に位置し、旋回部材が
上記搬送位置にある状態では上記弁体が上記第2の位置
に位置するように、旋回部材の旋回動作及び旋回軸方向
の動作に連動して上記弁体を作動させる連動機構とを備
えたものである(請求項1)。
【0017】上記連動機構としては、上記把持位置を境
として上記搬送位置と反対側の位置に設けられた規制部
材と、上記弁体を上記規制部材に向かう方向に付勢する
弁用ばねと、上記弁体において上記規制部材に近い側の
端部に設けられ、旋回部材が上記把持位置にある状態で
のみ上記弁用ばねの付勢力により上記規制部材に圧接
し、この圧接状態で上記旋回部材の旋回に伴って上記規
制部材上を走行する走行体とを備え、旋回部材が上記把
持位置にありかつ工具のセット位置から旋回方向に離れ
た待機位置にある状態では上記弁体が上記第1の位置に
位置し、旋回部材が上記把持位置であって工具のセット
位置と合致する旋回角度位置にある状態では上記弁体が
上記第3の位置に位置し、旋回部材が上記搬送位置にあ
る状態では上記弁体が上記第2の位置に位置するように
上記規制部材における上記走行体の走行面の形状を設定
したものが好適である(請求項2)。
【0018】この連動機構では、上記規制部材における
上記走行体の走行面上に、上記旋回部材が上記待機位置
から上記工具のセット位置と合致する位置に向かうに従
って連続的に深くなる凹部を設け、上記走行体が上記走
行面において上記凹部以外の位置に圧接している状態で
上記弁体が上記第1の位置に位置し、上記走行体が上記
凹部の底面に位置している状態で上記弁体が上記第3の
位置に位置するように凹部を形成することにより、後述
のようなより優れた効果が得られる(請求項3)。
【0019】
【作用】請求項1記載の装置によれば、旋回部材の旋回
動作及び旋回軸方向の動作に連動して弁体が作動し、こ
れにより作動室への作動流体の供給状態、すなわち押え
部材の駆動状態が適宜切換えられることにより、上記押
え部材先端の押付け部の進退が制御され、適切な把持動
作が実行される。
【0020】より具体的に、請求項2記載の装置では、
まず旋回部材が把持位置にあり、かつこの旋回部材の把
持部が工具から離れた位置で待機している状態で、走行
体が規制部材に押付けられることにより弁体が弁用ばね
に抗して旋回部材内に没入し、第1の位置に位置してい
る。従って、作動流体は第1供給路を通じて外側作動室
内に供給され、その圧力で押え部材及び押付け部は把持
用ばねの弾発力に抗して径方向内側に後退した状態にあ
る。
【0021】このような状態から、所定位置にセットさ
れている工具に上記把持部が到達するまで旋回部材が旋
回駆動されると、上記規制部材における上記走行体の走
行面の形状に対応してこの走行体が設けられている弁体
が旋回軸方向に移動し、前記第1の位置から第3の位置
に切換えられる。これにより、作動室への作動流体の供
給が遮断され、押付け部は把持用ばねの弾発力のみによ
る比較的弱い力で工具に押付けられ、これにより工具が
把持部に軽保持される。
【0022】なお、上記把持部が工具に到達する直前ま
で押付け部は旋回径方向内側に後退した状態にあるた
め、この押付け部と工具との衝撃は非常に弱く、工具に
ほとんどダメージを与えることはない。
【0023】上記軽保持が完了した後、旋回部材が把持
位置から搬送位置まで旋回軸方向に移動して規制部材か
ら遠ざかると、弁用ばねの付勢力により弁体が規制部材
に向かう方向に移動し、第2の位置に切換えられる。こ
れにより、第2供給路を通じて内側作動室に作動流体が
供給され、その圧力と上記把持用ばねの弾発力との双方
の強い力で押え部材が径方向外側に押し出され(すなわ
ちロックされ)、工具はより強力に把持される。
【0024】このようにして工具を完全に把持した状態
で旋回部材を旋回させ、上記工具を別のセット位置まで
搬送した後、旋回部材を搬送位置から把持位置に戻すこ
とにより、走行体が再び規制部材に押付けられて弁体は
第3の位置に切換えられる。さらに、この状態から旋回
部材が上記セット位置から離れる方向に旋回する際、上
記弁体が第1の位置に復帰して作動流体は第1供給路を
通じて外側作動室に供給され、これにより上記押付け部
が後退して工具の把持が解除される。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図13に基づいて
説明する。
【0026】図8〜図13に示す自動工具交換装置(以
下、ATCと称する。)10は、工具48を収容するマ
ガジン12と、工具48が装着される主軸14との間に
配置されている。このATC10は、規制台(規制部
材)16、旋回軸18、及び旋回アーム(旋回部材)2
0を備えている。旋回軸18は、マガジン12及び主軸
14と平行に配され、その軸方向に進退駆動されるよう
に構成されており、規制台16は上記旋回軸18と直交
する平面を有している。旋回アーム20は、上記旋回軸
18にこれと一体に旋回及び進退するように連結され、
この旋回アーム20の両端部に上記工具48を把持する
把持部22が設けられている。
【0027】図1〜図4に示すように、上記旋回アーム
20の中央には厚肉で筒状のボス部24が形成されてい
る。このボス部24を旋回軸18の端部が貫通する状態
で両者18,24がフランジ26及びボルト28により
相互連結されている。
【0028】この旋回アーム20内には、弁体30及び
押え部材32が収容されている。
【0029】上記ボス部24において上記旋回軸18の
傍らには上記旋回軸18と平行な方向(以下、図1,
2,4の説明では上下方向とする。)に延びる弁室31
が形成されており、その長手方向に移動可能に上記弁体
30が収容されている。
【0030】この弁体30は、図1,2,4の上側から
順に4つの大径部30a,30b,30c,30dを有
し、その上半部は上方に開口する筒状とされている。こ
の筒状部内に圧縮コイルばねである弁用ばね38が収容
されており、この弁用ばね38により弁体30全体が図
1〜4の下方に付勢されている。この弁体30の下端部
には、ローラ(走行体)36が旋回径方向の軸を中心に
回転可能、すなわち上記規制台16上を転動可能に取付
けられている。
【0031】上記筒状部の底部からは図1,2,4の下
方に通路用孔30eが延設され、この連通用孔30eと
上記大径部30c,30d同士の間の空間とが径方向の
連通孔30fを通じて連通されている。また、上記筒状
部の側壁において上記大径部30aと大径部30bとの
間の位置には、この側壁を径方向に貫通する連通孔30
gが設けられている。
【0032】これに対し、上記弁室31には、図1,
2,4の上から順に4つの大径部31a,31b,31
c,31dが形成されている。そして、これら大径部3
1a〜31d以外の部分の内径と上記弁体30における
大径部30b〜30dの外径とが略同等に設定され、こ
れらの内周面と外周面とが密着することによりその部分
で作動油の流通が遮断されるようになっている。また、
図1に示すように、大径部30aの下面と大径部31a
の内面とが当たることにより、弁体30の規制台16へ
向かう方向への抜け止めがなされている。
【0033】押え部材32は、旋回アーム20にその旋
回径方向に移動可能に収容され、その径方向外側端部が
把持部22の空間内に突出しており、この端部の上下両
側に一対の押付けローラ(押付け部)46が回転可能に
装着されている。旋回アーム20内には上記押え部材3
2を取り巻く作動室40が形成される一方、押え部材3
2において上記作動室40内に位置する部分には鍔状の
ピストン部32a及びシール部32bが形成されてい
る。シール部32bは、作動室40内面と全周にわたり
接触しており、上記ピストン部32aにより上記作動室
40が旋回径方向外側の外側作動室40aと旋回径方向
内側の内側作動室40bとに区画されている。また、作
動室40において上記鍔部40aよりも旋回径方向内側
の室内には圧縮コイルばねである把持用ばね44が収容
され、この把持用ばね44によって押え部材32全体が
旋回径方向外側に付勢されている。
【0034】上記把持部22では、旋回アーム20側に
略半円弧状の嵌合部20aが形成されており、この嵌合
部20aの内周面には周方向の突条20bが形成されて
いる。これに対し、工具48の適所には鍔状の被把持部
49が形成され、その外周面に上記突条20bと対応す
る溝50が形成されており、この被把持部50と上記嵌
合部48が嵌合可能とされ、かつ、被把持部50とロー
ラ取付部32c及び押付けローラ46とが嵌合可能とさ
れている。
【0035】なお、図1,2,4において42はシール
部材である。
【0036】上記旋回軸18の中心軸上には、作動油供
給管33が配設され、この作動油供給管33の端部は旋
回軸18及び旋回アーム20にまたがって形成された作
動油供給路35を通じて上記弁室31の大径部31b内
に連通されており、図略の油圧ポンプからの高圧油が上
記作動油供給管33内及び作動油供給路35を通じて上
記大径部31b内に導入されるようになっている。さら
に、大径部31c内は旋回アーム20内に形成された第
1分岐路45を通じて上記外側作動室40a内に連通さ
れ、大径部31a内は同じく旋回アーム20内に形成さ
れた第2分岐路43を通じて上記内側作動室40bに連
通されている。また、大径部31d内は、旋回アーム2
0及び旋回軸18に旋回径方向にまたがって形成された
戻り油路37、及び上記作動油供給管33の周囲に設け
られた戻り油路34を通じて図略のタンクに接続されて
いる。
【0037】すなわち、上記作動油供給管33内、作動
油供給路35、及び第1分岐路45によって、本発明に
おける第1供給路が構成され、上記作動油供給管33
内、作動油供給路35、及び第2分岐路43によって、
本発明における第2供給路が構成されている。
【0038】これに対し、上記規制台16が上記旋回ア
ーム20に対向する面(すなわちローラ36の走行面)
において、互いに180°離間する位置には、図6,7
に示すような凹部17が形成されている。各凹部17
は、この凹部17以外の面から次第に深くなる傾斜部1
7aと、最深の底部17bとを有し、図9に示すように
旋回アーム20両端の把持部22がマガジン12及び主
軸14の工具セット位置に合致する角度に旋回アーム2
0が旋回した状態で、図7実線に示すようにローラ36
が上記底部17bに嵌まり込むように、各凹部17の形
成位置が設定されている。そして、この凹部17及びそ
れ以外の規制台16の面の高さは、次の条件を満たすよ
うに設定されている。
【0039】(1) 旋回軸18が後退して図1に示すよう
に旋回アーム20が規制台16に最も近づいた位置(把
持位置)にあり、かつローラ36が凹部17以外の面に
当たっている状態では、同図において弁体30の大径部
30bの下半部のみが弁室31の大径部31b内に臨む
(第1の位置)。
【0040】(2) 旋回アーム20が上記把持位置にあ
り、かつローラ36が凹部17の底部17bと圧接して
いる状態では、図2に示すように弁体30の大径部30
bが弁室31の大径部31bを完全に塞ぐ(第3の位
置)。
【0041】(3) 旋回軸18が前進して図4に示すよう
に旋回アーム20が規制台16から最も離れた位置(搬
送位置)にある状態では、同図において弁体30が降下
してその大径部30bの上半部のみが弁室31の大径部
31b内に臨む(第2の位置)。
【0042】次に、この装置の作用を説明する。なお、
ここでは使用後の工具48を主軸14からマガジン12
に移送する場合を説明するが、マガジン12に収容され
た交換用の工具48を主軸14に移送する場合も以下と
同様に行うことが可能である。
【0043】まず、図8に示すように、旋回アーム20
が規制台16に近い把持位置にあり、かつこの旋回アー
ム20の両把持部22がマガジン12及び主軸14から
旋回角度にして90°離れた位置で待機している状態で
は、ローラ36が規制台16において凹部17以外の面
に押付けられることにより、図1に示すように弁体30
が弁用ばね38の弾発力に抗して旋回アーム20内に没
入する方向(図1では上方)に最も深く押し込まれてお
り、この弁体30は前記第1の位置に位置している。従
って、図略の油圧ポンプからの高圧油は、図1に網目模
様で示すように、作動油供給管33内、作動油供給路3
5、大径部31b,31c、及び第1分岐路45を通じ
て外側作動室40a内に供給され、この作動油圧により
押え部材32は把持用ばね44の弾発力に抗して旋回径
方向内側に後退する。
【0044】このような状態から、図8時計回り方向に
90°だけ旋回アーム20が旋回駆動されると、図9に
示すように把持部22が主軸14先端の工具セット位置
まで到達する際に、ローラ36が凹部17のまずテーパ
ー部17aを走行し、さらに底部17bまで沈むことに
より、弁体30は最終的に図2に示す第3の位置に至
る。これにより、図略の油圧ポンプからの高圧油は、図
2に網目模様で示すように、作動油供給管33内及び作
動油供給路35には導入されるものの大径部30bで遮
断され、作動室40内には至らない。従って、押え部材
32は把持用ばね44の弾発力のみの比較的弱い力で径
方向外側に押し出され、この押え部材32端部の押付け
ローラ46が工具48に押付けられて工具48は把持部
22に軽保持される。この作動により作動内側室40b
から押し出された作動油は、第2分岐路43、連通孔3
0g、弁体30内、連通用孔30e、連通孔30f、戻
り油路37,34を通じて図略のタンクに戻される。
【0045】なお、上述のようにローラ36がテーパー
部17aを走行することで、弁体30は図1の第1の位
置から図2の第3の位置まで徐々に移動するため、上記
押付けローラ46も図5二点鎖線及び実線に示すように
図1の後退位置から図2の突出位置まで徐々に前進する
こととなる。このため、上記押付けローラ46と工具4
8との衝突が避けられるとともに、押付けローラ46の
作動がゆっくりと滑らかに行われることとなる。
【0046】上記軽保持が完了した後、図10に示すよ
うに旋回軸18が突出し、旋回アーム20が前記図2の
把持位置から図4の搬送位置まで旋回軸方向に移動して
規制台16から遠ざかると、弁用ばね38の付勢力によ
り弁体30が旋回アーム20に対して規制台16に向か
う方向(図4の下方)に移動し、同図の第2の位置に移
動する。これにより、作動油供給管33内及び作動油供
給路35内の高圧油は、図4に網目模様で示すように、
大径部31b、連通孔30g、弁体30内部、大径部3
1a、及び第2分岐路43を通じて内側作動室40b内
に供給され、その圧力と把持用ばね44の弾発力との双
方で工具48はより強力に把持される。
【0047】このようにして工具48が完全に把持され
た状態で旋回アーム20が180°旋回し、図11に示
すように上記工具48がマガジン12に対応する位置ま
で搬送された後、旋回軸18が後退して図12に示すよ
うに旋回アーム20が搬送位置から把持位置まで移動す
ることにより、ローラ36が再び規制台16に押付けら
れてその反力で弁体30が旋回アーム20内に没入する
方向に移動し(第3の位置)、工具48がマガジン12
に収容される。そして、この状態から図13に示すよう
に旋回アーム20を反時計回り方向に旋回させる際、上
記弁体30がさらに押し込まれて図1の第1の位置に復
帰し押付けローラ46が後退して工具48の把持が完全
に解除され、上記方向に旋回アーム20が90°旋回す
ることにより、上記図13に示すようにマガジン12に
工具48を残したまま旋回アーム20を待機位置に戻す
ことができる。
【0048】以上のように、この装置は、油圧装置を用
いて押え部材32を駆動し、弁体30の移動により工具
解放状態、軽保持状態、及びロック状態に切換えるよう
にしたものであるので、把持装置を円滑かつ確実に作動
させることができ、装置の信頼性を高めることができ
る。また、把持部22により工具48を把持する直前ま
では上記油圧の力により押えローラ46を後退させてい
るので、この押えローラ46と工具48との当接による
衝撃を大幅に減らすことができる。従って、工具48に
与えるダメージはほとんどない。
【0049】さらに、上記弁体30を旋回アーム20内
に組み込むとともに、この旋回アーム20の旋回動作及
び旋回軸方向の動作に連動して上記弁体30が作動する
ようにしているので、この弁体30を制御するための特
別な制御装置を付設することなく、旋回アーム20の動
作に対応した適切なタイミングで押付けローラ46を進
退させることができる。特に、上記実施例では、規制台
16にテーパー部17a及び底部17bからなる凹部1
7を設け、工具セット位置に向かうに従って押付けロー
ラ46が次第に突出量を増すようにしているので、把持
切換動作をより円滑化することができる利点がある。
【0050】なお、上記実施例では、旋回アーム20の
両端に把持部22が設けられたものを示したが、本発明
はこれに限らず、旋回部材の少なくとも1個所に把持部
が設けられるものについて適用が可能である。
【0051】また、上記実施例では工具把持のために油
圧駆動を行うものを示したが、本発明は空気圧その他の
流体圧装置を用いることも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、把持用の押付け
部をもつ押え部材と、この押え部材を駆動するための作
動流体を導く第1供給路及び第2供給路と、これらの供
給路の開通・遮断を切換える弁体とを旋回部材に組込
み、この旋回部材の旋回動作及び旋回軸方向の動作に連
動して上記弁体を作動させるようにしたものであるの
で、装置の大型化及びコスト高を招くことなく、旋回部
材の動作に応じて確実にかつ円滑に把持動作を行わせる
ことができ、装置の信頼性を高めることができる効果が
ある。
【0053】特に、請求項3記載の装置では、上記弁体
に取付けられた走行体と圧接する規制部材において上記
走行体の走行路上に、旋回部材の把持部が工具セット位
置に向かうに従って連続的に深くなる凹部を設け、この
凹部への上記走行体の嵌まり込みによって上記押付け部
が次第に旋回径方向外側に移動するようにしているの
で、上記押付け部による工具把持動作をより円滑化する
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において自動工具交換装置の
旋回アームが待機位置にある状態を示す断面側面図であ
る。
【図2】上記旋回アームが把持位置において工具を軽保
持した状態を示す断面側面図である。
【図3】上記旋回アームの平面図である。
【図4】上記旋回アームが搬送位置にある状態を示す断
面側面図である。
【図5】上記旋回アームの把持部が工具を把持する過程
を示す平面図である。
【図6】上記自動工具交換装置に設けられる規制台の斜
視図である。
【図7】上記規制台の凹部にローラが入り込む様子を示
す正面図である。
【図8】上記旋回アームが待機位置にある状態を示す斜
視図である。
【図9】上記旋回アームが把持位置において工具を軽保
持した状態を示す斜視図である。
【図10】上記旋回アームが上記把持位置から搬送位置
に移動した状態を示す斜視図である。
【図11】上記旋回アームが上記搬送位置で180°旋
回した状態を示す斜視図である。
【図12】上記旋回アームが上記旋回後把持位置に復帰
した状態を示す斜視図である。
【図13】上記旋回アームが上記把持位置に復帰した後
に待機位置まで旋回した状態を示す斜視図である。
【図14】従来の自動工具交換装置において旋回アーム
が待機位置にある状態を示す断面側面図である。
【図15】上記旋回アームが把持位置で工具を軽保持し
た状態を示す断面側面図である。
【図16】上記旋回アームが搬送位置にある状態を示す
断面側面図である。
【符号の説明】
10 自動工具交換装置 16 規制台(規制部材) 17 凹部 18 旋回軸 20 旋回アーム(旋回部材) 22 把持部 30 弁体 31 弁室 32 押え部材 32a ピストン部 33 作動油供給管(第1供給路及び第2供給路を構
成) 35 作動油供給路(第1供給路及び第2供給路を構
成) 36 ローラ(走行体) 38 弁用ばね 40 作動室 40a 外側作動室 40b 内側作動室 43 第2分岐路 44 把持用ばね 45 第1分岐路 46 押付けローラ(押付け部) 48 工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 3/157

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回軸を中心に旋回駆動され、かつ、セ
    ット位置にある工具を把持可能な把持位置とこの工具を
    セット位置から取り出した状態で搬送するための搬送位
    置との間で上記旋回軸の軸方向に進退駆動される旋回部
    材を備え、この旋回部材において上記旋回軸から旋回径
    方向に離れた位置に上記工具を着脱可能に把持する把持
    部が設けられた自動工具交換装置における工具把持装置
    において、上記旋回部材にその旋回径方向に移動可能に
    収容され、上記旋回部材内に形成された作動室内を旋回
    径方向外側の外側作動室と旋回径方向内側の内側作動室
    とに区画するピストン部を有する押え部材と、この押え
    部材において旋回部材の旋回径方向外側の端部に設けら
    れ、上記工具の側面に押付けられる状態でこの工具を旋
    回部材の把持部とで把持する押付け部と、上記押え部材
    を径方向外側に付勢する把持用ばねと、作動流体を上記
    外側作動室内に導くための第1供給路と、作動流体を上
    記内側作動室内に導くための第2供給路と、上記旋回部
    材内において上記第1供給路及び第2供給路の途中の位
    置に旋回軸の軸方向に移動可能に設けられ、この移動に
    より上記第1供給路のみを開通する第1の位置と上記第
    2供給路のみを開通する第2の位置と両流体路を遮断す
    る第3の位置とに切換えられる弁体と、旋回部材が上記
    把持位置にありかつ工具のセット位置から旋回方向に離
    れた待機位置にある状態では上記弁体が上記第1の位置
    に位置し、旋回部材が上記把持位置であって工具のセッ
    ト位置と合致する旋回角度位置にある状態では上記弁体
    が上記第3の位置に位置し、旋回部材が上記搬送位置に
    ある状態では上記弁体が上記第2の位置に位置するよう
    に、旋回部材の旋回動作及び旋回軸方向の動作に連動し
    て上記弁体を作動させる連動機構とを備えたことを特徴
    とする自動工具交換装置における工具把持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動工具交換装置におけ
    る工具把持装置において、上記連動機構として、上記把
    持位置を境として上記搬送位置と反対側の位置に設けら
    れた規制部材と、上記弁体を上記規制部材に向かう方向
    に付勢する弁用ばねと、上記弁体において上記規制部材
    に近い側の端部に設けられ、旋回部材が上記把持位置に
    ある状態でのみ上記弁用ばねの付勢力により上記規制部
    材に圧接し、この圧接状態で上記旋回部材の旋回に伴っ
    て上記規制部材上を走行する走行体とを備え、旋回部材
    が上記把持位置にありかつ工具のセット位置から旋回方
    向に離れた待機位置にある状態では上記弁体が上記第1
    の位置に位置し、旋回部材が上記把持位置であって工具
    のセット位置と合致する旋回角度位置にある状態では上
    記弁体が上記第3の位置に位置し、旋回部材が上記搬送
    位置にある状態では上記弁体が上記第2の位置に位置す
    るように上記規制部材における上記走行体の走行面の形
    状を設定したことを特徴とする自動工具交換装置におけ
    る工具把持装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自動工具交換装置におけ
    る工具把持装置において、上記規制部材における上記走
    行体の走行面上に、上記旋回部材が上記待機位置から上
    記工具のセット位置と合致する位置に向かうに従って連
    続的に深くなる凹部を設け、上記走行体が上記走行面に
    おいて上記凹部以外の位置に圧接している状態で上記弁
    体が上記第1の位置に位置し、上記走行体が上記凹部の
    底面に位置している状態で上記弁体が上記第3の位置に
    位置するように凹部を形成したことを特徴とする自動工
    具交換装置における工具把持装置。
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