JP2897638B2 - 給湯器 - Google Patents
給湯器Info
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- JP2897638B2 JP2897638B2 JP5857994A JP5857994A JP2897638B2 JP 2897638 B2 JP2897638 B2 JP 2897638B2 JP 5857994 A JP5857994 A JP 5857994A JP 5857994 A JP5857994 A JP 5857994A JP 2897638 B2 JP2897638 B2 JP 2897638B2
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- Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイパスミキシング方
式の給湯器に係り、特にはバイパス弁による湯水の分配
率を変えるこで給湯温度を制御する技術に関する。
式の給湯器に係り、特にはバイパス弁による湯水の分配
率を変えるこで給湯温度を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、バイパスミキシング方式の給湯
器では、図9に示すように、熱交換器6の入水側と出湯
側に、それぞれ水道管等に連通された入水路10および
カランやシャワー等に連通された出湯路12が接続さ
れ、また、入水路10と出湯路12との間は熱交換器6
をバイパスするためのバイパス路14で短絡されてい
る。そして、熱交換器6に対しては、これを加熱するた
めのガスバーナ8が配置され、また、バイパス路14の
途中には、このバイパス路14を流れる水量を調整して
湯水混合の分配率を変化させるバイパス弁28が設けら
れている。
器では、図9に示すように、熱交換器6の入水側と出湯
側に、それぞれ水道管等に連通された入水路10および
カランやシャワー等に連通された出湯路12が接続さ
れ、また、入水路10と出湯路12との間は熱交換器6
をバイパスするためのバイパス路14で短絡されてい
る。そして、熱交換器6に対しては、これを加熱するた
めのガスバーナ8が配置され、また、バイパス路14の
途中には、このバイパス路14を流れる水量を調整して
湯水混合の分配率を変化させるバイパス弁28が設けら
れている。
【0003】なお、16は入水温度Tcを検出する入水
温度センサ、18は熱交換器6の通水量を検出する水量
センサ、20はガス比例弁、22は熱交換器6で加熱さ
れた後の加熱湯温度Thを検出する加熱湯温度センサ、
24は熱交換器6とバイパス路14による湯水の混合後
の給湯温度Tmを検出する給湯温度センサ、26は熱交
換器6への通水量が最大加熱能力を越えた場合に湯水の
吐出水量を制限する過流出サーボ弁、400は給湯温度
制御を行うコントローラである。
温度センサ、18は熱交換器6の通水量を検出する水量
センサ、20はガス比例弁、22は熱交換器6で加熱さ
れた後の加熱湯温度Thを検出する加熱湯温度センサ、
24は熱交換器6とバイパス路14による湯水の混合後
の給湯温度Tmを検出する給湯温度センサ、26は熱交
換器6への通水量が最大加熱能力を越えた場合に湯水の
吐出水量を制限する過流出サーボ弁、400は給湯温度
制御を行うコントローラである。
【0004】この種のバイパスミキシング方式の給湯器
において、コントローラ400は、図示しない操作部等
からの指令によって予め設定される所望の給湯温度T
s、入水温度センサ16で検出される入水温度Tc、水量
センサ18で検出される熱交換器6への入水量Qh、加
熱湯温度センサ22で検出される実際の加熱湯温度Th
に基づいて、所定周期Δts(たとえば0.1秒)ごとに、
下記の(a)〜(c)式によってガス燃焼量Gを求め、このガ
ス燃焼量Gになるようにガス比例弁20の開度を制御す
る。
において、コントローラ400は、図示しない操作部等
からの指令によって予め設定される所望の給湯温度T
s、入水温度センサ16で検出される入水温度Tc、水量
センサ18で検出される熱交換器6への入水量Qh、加
熱湯温度センサ22で検出される実際の加熱湯温度Th
に基づいて、所定周期Δts(たとえば0.1秒)ごとに、
下記の(a)〜(c)式によってガス燃焼量Gを求め、このガ
ス燃焼量Gになるようにガス比例弁20の開度を制御す
る。
【0005】 G=GFF+GFB (a) ここに、GFFはフィードフォワード制御量、GFBはフィ
ードバック制御量で、それぞれ次式で与えられる。
ードバック制御量で、それぞれ次式で与えられる。
【0006】 GFF=KFF・{(Ts+β)−Tc}・Qh (b) GFB=KFB・{(Ts+β)−Th} (c) ただし、KFF,KFB,βはいずれも定数である。
【0007】一方、コントローラ400は、入水温度セ
ンサ16で検出される入水温度Tc、加熱湯温度センサ
22で検出される実際の加熱湯温度Th、予め設定され
た所望の給湯温度Ts、および給湯温度センサ24で検
出される給湯温度Tmの各値に基づいて、所定周期Δts
(たとえば0.5秒)ごとに、制御操作量(本例では、熱交
換器6の通水量Qhとバイパス14路の通水量Qcとの比
率を決めるための制御分配率)ρCALを下記の(1)〜(4)
式に基づいて算出し、この制御分配率ρCALとなるよう
にバイパス弁28の開度をその都度調整して、予め設定
された所望の給湯温度Tsが得られるようにるようにし
ている。
ンサ16で検出される入水温度Tc、加熱湯温度センサ
22で検出される実際の加熱湯温度Th、予め設定され
た所望の給湯温度Ts、および給湯温度センサ24で検
出される給湯温度Tmの各値に基づいて、所定周期Δts
(たとえば0.5秒)ごとに、制御操作量(本例では、熱交
換器6の通水量Qhとバイパス14路の通水量Qcとの比
率を決めるための制御分配率)ρCALを下記の(1)〜(4)
式に基づいて算出し、この制御分配率ρCALとなるよう
にバイパス弁28の開度をその都度調整して、予め設定
された所望の給湯温度Tsが得られるようにるようにし
ている。
【0008】 ρCAL=ρFF+ρFB (1) ここに、ρFFはフィードフォワード制御量、ρFBはフィ
ードバック制御量であり、両者ρFF,ρFBは、それぞれ
次式で与えられる。
ードバック制御量であり、両者ρFF,ρFBは、それぞれ
次式で与えられる。
【0009】 ρFF=(Qc/Qh)FF=(Th−Ts)/(Ts−Tc) (2) ρFB=MP・(ρFF−ρA)+MI・Σ(ρFF−ρA) (3) ただし、MPは比例係数、MIは積分係数、ρAは熱交換
器6の通水量Qhとバイパス14路の通水量Qcの実際の
分配率であり、次式で与えられる。
器6の通水量Qhとバイパス14路の通水量Qcの実際の
分配率であり、次式で与えられる。
【0010】 ρA=(Qc/Qh)A=(Th−Tm)/(Tm−Tc) (4) このように、上記構成のバイパスミキシング方式の給湯
器は、バイパス路14に設けたバイパス弁28を操作し
て湯水の分配率を変化させるので、温度制御の応答性が
速く、しかも、比較的広い範囲にわたって給湯温度を制
御できるという利点を有する。
器は、バイパス路14に設けたバイパス弁28を操作し
て湯水の分配率を変化させるので、温度制御の応答性が
速く、しかも、比較的広い範囲にわたって給湯温度を制
御できるという利点を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給湯制御が
定常状態にあるとしたとき、この場合でも、入水温度T
cや、熱交換器6で加熱された後の加熱湯温度Thは僅か
ながらも経時的に変動することがある。また、上記の各
センサ16,18,22,24の精度上、検出誤差が存
在し、さらに、各センサ16,18,22,24からの
検出出力Tc,Th,Tmをコントローラ400に取り込む
場合にも、A/D変換の際に量子化誤差が存在する。
定常状態にあるとしたとき、この場合でも、入水温度T
cや、熱交換器6で加熱された後の加熱湯温度Thは僅か
ながらも経時的に変動することがある。また、上記の各
センサ16,18,22,24の精度上、検出誤差が存
在し、さらに、各センサ16,18,22,24からの
検出出力Tc,Th,Tmをコントローラ400に取り込む
場合にも、A/D変換の際に量子化誤差が存在する。
【0012】従来技術では、所定周期Δtsごとに(1)〜
(4)式に基づいて制御分配率ρCALが算出されるたび
に、その新たに算出された制御分配率ρCALでもって、
そのままバイパス弁28を操作している。
(4)式に基づいて制御分配率ρCALが算出されるたび
に、その新たに算出された制御分配率ρCALでもって、
そのままバイパス弁28を操作している。
【0013】このため、給湯制御が定常状態にあるにも
かかわらず、上述のような温度検出誤差等の不定因子の
ために、新たに算出される制御分配率(これをρNEWとす
る)が前回に算出された制御分配率(これをρOLDとする)
と異なると、これに応じて直ちに新たに算出された制御
分配率ρNEWに更新される。つまり、不定因子の影響が
直接的にバイパス弁28の制御分配率の変化(ρOLD→ρ
NEW)となって現れるために、バイパス弁28が過敏に反
応して動作が安定しない結果となっている。
かかわらず、上述のような温度検出誤差等の不定因子の
ために、新たに算出される制御分配率(これをρNEWとす
る)が前回に算出された制御分配率(これをρOLDとする)
と異なると、これに応じて直ちに新たに算出された制御
分配率ρNEWに更新される。つまり、不定因子の影響が
直接的にバイパス弁28の制御分配率の変化(ρOLD→ρ
NEW)となって現れるために、バイパス弁28が過敏に反
応して動作が安定しない結果となっている。
【0014】たとえば、バイパス弁28がステッピング
モータで駆動されるもので、温度制御が定常状態にある
とし、このとき、(1)〜(4)式に基づいて得られる前回
の制御分配率ρOLDが1.0であったとする。次に、加熱
湯温度Thの変動等のために、所定時間Δts後に(1)〜
(4)式に基づいて新たに得られる制御分配率ρNEWが1.
02であったとする。そして、各々の分配率ρOLD,ρ
NEWを、これに対応するステッピングモータのステップ
数SOLD,SNEWに変換する場合に、その変換率が一律に
200倍に設定されているとしたならば、 SOLD=ρOLD×200=200 SNEW=ρNEW×200=204 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=4 つまり、温度制御が定常状態にあるときでも、加熱湯温
度Thの変動等の不定因子の影響で、所定周期Δtsの間
に制御分配率がρOLD→ρNEWに変化すると、図10(b)
に示すように、4ステップ単位でステッピングモータ3
6が操作されるという、過敏な応答となる。
モータで駆動されるもので、温度制御が定常状態にある
とし、このとき、(1)〜(4)式に基づいて得られる前回
の制御分配率ρOLDが1.0であったとする。次に、加熱
湯温度Thの変動等のために、所定時間Δts後に(1)〜
(4)式に基づいて新たに得られる制御分配率ρNEWが1.
02であったとする。そして、各々の分配率ρOLD,ρ
NEWを、これに対応するステッピングモータのステップ
数SOLD,SNEWに変換する場合に、その変換率が一律に
200倍に設定されているとしたならば、 SOLD=ρOLD×200=200 SNEW=ρNEW×200=204 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=4 つまり、温度制御が定常状態にあるときでも、加熱湯温
度Thの変動等の不定因子の影響で、所定周期Δtsの間
に制御分配率がρOLD→ρNEWに変化すると、図10(b)
に示すように、4ステップ単位でステッピングモータ3
6が操作されるという、過敏な応答となる。
【0015】そして、このようにバイパス弁28が過敏
に応答すると、これに応じて熱交換器6の通水量Qhも
変化するため、前記(b)式の関係からも分かるように、
所期の目標温度ThCALの湯が出るようにガス比例弁20
によるガス燃焼量も変化される。つまり、湯水の分配率
制御とガス燃焼量制御とが相互に干渉し合い、その結
果、図10(a)に示すように、熱交換器6の加熱湯温度
Thにハンチングが生じ、ガス燃焼量の制御も不安定に
なる。
に応答すると、これに応じて熱交換器6の通水量Qhも
変化するため、前記(b)式の関係からも分かるように、
所期の目標温度ThCALの湯が出るようにガス比例弁20
によるガス燃焼量も変化される。つまり、湯水の分配率
制御とガス燃焼量制御とが相互に干渉し合い、その結
果、図10(a)に示すように、熱交換器6の加熱湯温度
Thにハンチングが生じ、ガス燃焼量の制御も不安定に
なる。
【0016】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、温度制御が定常状態にあるときには、
温度検出誤差等の不定因子の影響をできるだけ緩和し
て、バイパス弁の開度を決める操作量が経時的に緩やか
に変化するようにして、バイパス弁の動作を安定化さ
せ、これに伴って、ガス燃焼量制御との相互干渉も抑制
して熱交換器からの加熱湯温度のハンチングが生じない
ようにすることを課題とする。
なされたもので、温度制御が定常状態にあるときには、
温度検出誤差等の不定因子の影響をできるだけ緩和し
て、バイパス弁の開度を決める操作量が経時的に緩やか
に変化するようにして、バイパス弁の動作を安定化さ
せ、これに伴って、ガス燃焼量制御との相互干渉も抑制
して熱交換器からの加熱湯温度のハンチングが生じない
ようにすることを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】給湯制御においては、所
望の給湯温度の湯が得られるようにバイパス弁の開度を
決める操作量ρCALを所定周期Δtsごとに求めるとした
場合、前回の操作量ρOLDと今回求めた操作量ρCALとが
相違しておれば、その両者ρCAL,ρOLDの偏差Δρ(=
ρCAL−ρOLD)は、所定周期Δts内での給湯温度の変動
量に対応した値となっている。
望の給湯温度の湯が得られるようにバイパス弁の開度を
決める操作量ρCALを所定周期Δtsごとに求めるとした
場合、前回の操作量ρOLDと今回求めた操作量ρCALとが
相違しておれば、その両者ρCAL,ρOLDの偏差Δρ(=
ρCAL−ρOLD)は、所定周期Δts内での給湯温度の変動
量に対応した値となっている。
【0018】そこで、給湯制御が定常状態にあるときの
給湯温度のばらつきの許容範囲を予め設定し、この許容
範囲に対応した操作量として基準値Nを予め決めておけ
ば、偏差Δρをこの基準値Nで割った商が1未満のとき
は給湯温度が許容範囲内にある一方、商が1以上のとき
は給湯温度が許容範囲を越えたものとなる。
給湯温度のばらつきの許容範囲を予め設定し、この許容
範囲に対応した操作量として基準値Nを予め決めておけ
ば、偏差Δρをこの基準値Nで割った商が1未満のとき
は給湯温度が許容範囲内にある一方、商が1以上のとき
は給湯温度が許容範囲を越えたものとなる。
【0019】そして、給湯温度の変動量が許容範囲を越
えた場合(Δρ/Nの商が1以上の場合)には、直ちに操
作量を補正して所要の給湯温度が得られるようにする必
要がある。
えた場合(Δρ/Nの商が1以上の場合)には、直ちに操
作量を補正して所要の給湯温度が得られるようにする必
要がある。
【0020】一方、給湯温度の変動量が許容範囲内にあ
る場合(Δρ/Nの商が1未満の場合)においても、その
偏差Δρ分を積分し、その積分量でもって操作量ρCAL
を補正するようにすれば、定常状態下での僅かな温度変
動やセンサの検出誤差等の不定因子の影響が緩和され
て、バイパス弁の操作量が経時的に緩やかに変化するよ
うになる。このため、従来のように、バイパス弁が頻繁
に操作されることがなくなる。
る場合(Δρ/Nの商が1未満の場合)においても、その
偏差Δρ分を積分し、その積分量でもって操作量ρCAL
を補正するようにすれば、定常状態下での僅かな温度変
動やセンサの検出誤差等の不定因子の影響が緩和され
て、バイパス弁の操作量が経時的に緩やかに変化するよ
うになる。このため、従来のように、バイパス弁が頻繁
に操作されることがなくなる。
【0021】本発明は、このような観点に立脚するもの
で、上記の課題を解決するために、熱交換器の入水側と
出湯側に、それぞれ入水路および出湯路が接続され、入
水路と出湯路との間は熱交換器をバイパスするためのバ
イパス路で短絡され、このバイパス路の途中にはこのバ
イパス路の水量を調整するバイパス弁が設けられる一
方、前記バイパス弁を操作して熱交換器からの湯とバイ
パス路からの水との分配率を変化させて給湯温度制御を
行うコントローラを備えてなるバイパスミキシング方式
の給湯器において、次の構成を採る。
で、上記の課題を解決するために、熱交換器の入水側と
出湯側に、それぞれ入水路および出湯路が接続され、入
水路と出湯路との間は熱交換器をバイパスするためのバ
イパス路で短絡され、このバイパス路の途中にはこのバ
イパス路の水量を調整するバイパス弁が設けられる一
方、前記バイパス弁を操作して熱交換器からの湯とバイ
パス路からの水との分配率を変化させて給湯温度制御を
行うコントローラを備えてなるバイパスミキシング方式
の給湯器において、次の構成を採る。
【0022】すなわち、本発明では、コントローラは、
入水温度Tc、熱交換器で加熱された後の加熱湯温度T
h、予め設定された所望の給湯温度Ts、および湯水混合
により得られる実際の給湯温度Tmに基づいて、所定周
期ごとにバイパス弁の制御操作量ρCALを算出する制御
操作量算出手段と、この制御操作量ρCALと前回にバイ
パス弁を実際に操作するために得られた実働操作量ρ
OLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出し、この偏差
Δρを予め設定された基準値Nで割った余りを積分して
積分成分ρIを算出する積分成分算出手段と、前記制御
操作量ρOPと前回にバイパス弁を実際に操作するために
得られた実働操作量ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−
ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値
Nで割った商の整数値を求めて比例成分ρPを算出する
比例成分算出手段と、前回に算出された実働操作量ρ
OLDに、前記積分成分算出手段で得られる積分積分ρIと
比例成分算出手段で得られる比例成分ρPとを共に加算
して、前記バイパス弁を実際に操作するための新たな実
働操作量ρNEW(=ρOLD+ρI+ρP)を算出する実働操作
量算出手段とを含む。
入水温度Tc、熱交換器で加熱された後の加熱湯温度T
h、予め設定された所望の給湯温度Ts、および湯水混合
により得られる実際の給湯温度Tmに基づいて、所定周
期ごとにバイパス弁の制御操作量ρCALを算出する制御
操作量算出手段と、この制御操作量ρCALと前回にバイ
パス弁を実際に操作するために得られた実働操作量ρ
OLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出し、この偏差
Δρを予め設定された基準値Nで割った余りを積分して
積分成分ρIを算出する積分成分算出手段と、前記制御
操作量ρOPと前回にバイパス弁を実際に操作するために
得られた実働操作量ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−
ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値
Nで割った商の整数値を求めて比例成分ρPを算出する
比例成分算出手段と、前回に算出された実働操作量ρ
OLDに、前記積分成分算出手段で得られる積分積分ρIと
比例成分算出手段で得られる比例成分ρPとを共に加算
して、前記バイパス弁を実際に操作するための新たな実
働操作量ρNEW(=ρOLD+ρI+ρP)を算出する実働操作
量算出手段とを含む。
【0023】また、上記の積分成分ρIや比例成分ρPを
決める場合に使用する基準値Nは、予め設定された給湯
温度Ts、実際の給湯温度Tm、入水温度Tc、加熱湯温
度Thに大きく依存する場合には、これらTs,Tm,T
c,Thを変数とした関数として設定されるようにすれば
よい。
決める場合に使用する基準値Nは、予め設定された給湯
温度Ts、実際の給湯温度Tm、入水温度Tc、加熱湯温
度Thに大きく依存する場合には、これらTs,Tm,T
c,Thを変数とした関数として設定されるようにすれば
よい。
【0024】
【作用】上記構成において、給湯制御の開始後、コント
ローラを構成する制御操作量算出手段は、入水温度T
c、熱交換器で加熱された後の加熱湯温度Th、予め設定
された所望の給湯温度Ts、および湯水混合により得ら
れる実際の給湯温度Tmに基づいて、所定周期ごとにバ
イパス弁の制御操作量ρCALを算出する。
ローラを構成する制御操作量算出手段は、入水温度T
c、熱交換器で加熱された後の加熱湯温度Th、予め設定
された所望の給湯温度Ts、および湯水混合により得ら
れる実際の給湯温度Tmに基づいて、所定周期ごとにバ
イパス弁の制御操作量ρCALを算出する。
【0025】積分成分算出手段および比例成分算出手段
は、いずれもこの制御操作量ρCALと前回にバイパス弁
を実際に操作するために得られた実働操作量ρOLDとの
偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予
め設定された基準値Nで割る。
は、いずれもこの制御操作量ρCALと前回にバイパス弁
を実際に操作するために得られた実働操作量ρOLDとの
偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予
め設定された基準値Nで割る。
【0026】この場合の基準値Nとして、給湯制御が定
常状態にあるときの給湯温度のばらつきの許容範囲に対
応する値に設定しておけば、Δρ/Nの商が1未満のと
きには給湯温度の変動量が許容範囲内にあり、Δρ/N
の商が1以上のときは給湯温度の変動量が許容範囲を越
える。
常状態にあるときの給湯温度のばらつきの許容範囲に対
応する値に設定しておけば、Δρ/Nの商が1未満のと
きには給湯温度の変動量が許容範囲内にあり、Δρ/N
の商が1以上のときは給湯温度の変動量が許容範囲を越
える。
【0027】比例成分算出手段は、上記のΔρ/Nの商
の整数値を求めるが、Δρ/Nの商が1未満のとき(給
湯温度の変動量が許容範囲内にあるとき)には、その整
数値は0となり、比例成分ρPも0となり、バイパス弁
の操作量ρOLDの補正には何等寄与しない。これに対し
て、Δρ/Nの商が1以上のとき(給湯温度の変動量が
許容範囲外のとき)には、その整数値も1以上となり、
比例成分ρPが前回の操作量ρOLDを補正するために有効
に作用する。
の整数値を求めるが、Δρ/Nの商が1未満のとき(給
湯温度の変動量が許容範囲内にあるとき)には、その整
数値は0となり、比例成分ρPも0となり、バイパス弁
の操作量ρOLDの補正には何等寄与しない。これに対し
て、Δρ/Nの商が1以上のとき(給湯温度の変動量が
許容範囲外のとき)には、その整数値も1以上となり、
比例成分ρPが前回の操作量ρOLDを補正するために有効
に作用する。
【0028】一方、積分成分算出手段は、上記のΔρ/
Nの商の余りを積分して積分成分ρIを算出する。ここ
に、Δρ/Nの商が1未満のとき(給湯温度の変動量が
許容範囲内にあるとき)には、比例成分算出手段の出力
はないが、積分成分算出手段からは積分成分ρIが出力
されて、操作量が補正される。この場合でも、積分成分
ρIの変化は、経時的に緩やかに変化する。
Nの商の余りを積分して積分成分ρIを算出する。ここ
に、Δρ/Nの商が1未満のとき(給湯温度の変動量が
許容範囲内にあるとき)には、比例成分算出手段の出力
はないが、積分成分算出手段からは積分成分ρIが出力
されて、操作量が補正される。この場合でも、積分成分
ρIの変化は、経時的に緩やかに変化する。
【0029】実働操作量算出手段は、前回に算出された
実働操作量ρOLDに、積分成分算出手段で得られる積分
積分ρIと比例成分算出手段で得られる比例成分ρPとを
共に加算して、バイパス弁を実際に操作するための新た
な実働操作量ρNEW(=ρOLD+ρI+ρP)を算出する。
実働操作量ρOLDに、積分成分算出手段で得られる積分
積分ρIと比例成分算出手段で得られる比例成分ρPとを
共に加算して、バイパス弁を実際に操作するための新た
な実働操作量ρNEW(=ρOLD+ρI+ρP)を算出する。
【0030】したがって、給湯制御が定常状態にあると
したとき、給湯温度の変動量が許容範囲内にある場合
(Δρ/KPの商が1未満のとき)には、積分成分算出手
段の出力ρIのみが前回の操作量ρOLDを補正するために
作用し、操作量は緩やかに変化される。
したとき、給湯温度の変動量が許容範囲内にある場合
(Δρ/KPの商が1未満のとき)には、積分成分算出手
段の出力ρIのみが前回の操作量ρOLDを補正するために
作用し、操作量は緩やかに変化される。
【0031】また、給湯制御が定常状態にあるとしたと
きに、給湯温度の変動量許容範囲を越えるような変動が
生じた場合(Δρ/Nの商が1以上のとき)には、積分成
分算出手段の出力ρIに加えて、比例成分算出手段の出
力ρPがさらに前回の操作量ρOLDを補正するために作用
するため、外乱等のために突発的に給湯温度が変動した
場合にも、ある程度の応答性を確保することができる。
きに、給湯温度の変動量許容範囲を越えるような変動が
生じた場合(Δρ/Nの商が1以上のとき)には、積分成
分算出手段の出力ρIに加えて、比例成分算出手段の出
力ρPがさらに前回の操作量ρOLDを補正するために作用
するため、外乱等のために突発的に給湯温度が変動した
場合にも、ある程度の応答性を確保することができる。
【0032】
【実施例】図1は本発明の実施例に係るバイパスミキシ
ング方式の給湯器の概略構成図である。
ング方式の給湯器の概略構成図である。
【0033】この実施例の給湯器1は、熱交換器6と、
これを加熱するガスバーナ8とを有している。
これを加熱するガスバーナ8とを有している。
【0034】そして、熱交換器6の入水側には図示しな
い水道管等に連通された入水路10が、また、熱交換器
6の出湯側には図示しないカランやシャワー等に連通さ
れた出湯路12がそれぞれ接続され、また、入水路10
と出湯路12との間は熱交換器6をバイパスするための
バイパス路14で短絡されている。
い水道管等に連通された入水路10が、また、熱交換器
6の出湯側には図示しないカランやシャワー等に連通さ
れた出湯路12がそれぞれ接続され、また、入水路10
と出湯路12との間は熱交換器6をバイパスするための
バイパス路14で短絡されている。
【0035】熱交換器6に対しては、これを加熱するガ
スバーナ8が設けられ、ガスバーナ8には、ガス量を調
整するガス比例弁20か接続されている。
スバーナ8が設けられ、ガスバーナ8には、ガス量を調
整するガス比例弁20か接続されている。
【0036】一方、上記の入水路10には、入水温度T
cを検出する入水温度センサ16、および熱交換器6へ
の通水量を検出する水量センサ18が設けられる一方、
出湯路12には、熱交換器6で加熱された後の加熱湯温
度Thを検出する加熱湯温度センサ22と、熱交換器6
で加熱された湯とバイパス路14を通過した水とが混合
された後の給湯温度Tmを検出する給湯温度センサ24
が設けられている。なお、26は熱交換器6への通水量
が最大加熱能力を越えた場合に湯水の吐出水量を制限す
る過流出サーボ弁である。
cを検出する入水温度センサ16、および熱交換器6へ
の通水量を検出する水量センサ18が設けられる一方、
出湯路12には、熱交換器6で加熱された後の加熱湯温
度Thを検出する加熱湯温度センサ22と、熱交換器6
で加熱された湯とバイパス路14を通過した水とが混合
された後の給湯温度Tmを検出する給湯温度センサ24
が設けられている。なお、26は熱交換器6への通水量
が最大加熱能力を越えた場合に湯水の吐出水量を制限す
る過流出サーボ弁である。
【0037】また、バイパス路14には、このバイパス
路14を開閉するバイパス弁28が設けられている。
路14を開閉するバイパス弁28が設けられている。
【0038】このバイパス弁28は、図2に示すよう
に、入水口30aと出水口30bを有するケース30内に
弁軸32が軸方向に沿って出退可能に設けられており、
この弁軸32の先端部分に弁体34が取り付けられ、ま
た、ケース30の外側部にはステッピングモータ36が
固定され、このステッピングモータ36の出力軸に弁軸
32の基端部が取り付けられて構成されており、ステッ
ピングモータ36が回転することで弁軸32が出退し、
これによって弁体34がケース30内の通水路の開度を
変化させるようになっている。
に、入水口30aと出水口30bを有するケース30内に
弁軸32が軸方向に沿って出退可能に設けられており、
この弁軸32の先端部分に弁体34が取り付けられ、ま
た、ケース30の外側部にはステッピングモータ36が
固定され、このステッピングモータ36の出力軸に弁軸
32の基端部が取り付けられて構成されており、ステッ
ピングモータ36が回転することで弁軸32が出退し、
これによって弁体34がケース30内の通水路の開度を
変化させるようになっている。
【0039】さらに、この給湯器1は、給湯温度制御を
行うコントローラ40を備え、このコントローラ40
は、ガス燃焼制御部41と湯水分配制御部42とからな
る。
行うコントローラ40を備え、このコントローラ40
は、ガス燃焼制御部41と湯水分配制御部42とからな
る。
【0040】ガス燃焼制御部41は、予め設定される所
望の給湯温度Ts、入水温度センサ16で検出される入
水温度Tc、水量センサ18で検出される熱交換器6へ
の入水量Qh、加熱湯温度センサ22で検出される実際
の加熱湯温度Thに基づいて、所定周期Δts(たとえば
0.1秒)ごとに、従来と同様に、前述の(a)〜(c)式によ
ってガス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gになるよう
にガス比例弁20の開度を制御するものである。
望の給湯温度Ts、入水温度センサ16で検出される入
水温度Tc、水量センサ18で検出される熱交換器6へ
の入水量Qh、加熱湯温度センサ22で検出される実際
の加熱湯温度Thに基づいて、所定周期Δts(たとえば
0.1秒)ごとに、従来と同様に、前述の(a)〜(c)式によ
ってガス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gになるよう
にガス比例弁20の開度を制御するものである。
【0041】一方、湯水分配制御部42は、制御操作量
算出手段42a、積分成分算出手段42b、比例成分算出
手段42c、実働操作量算出手段42d、前回実働操作量
記憶手段42e、換算手段42fを含む。
算出手段42a、積分成分算出手段42b、比例成分算出
手段42c、実働操作量算出手段42d、前回実働操作量
記憶手段42e、換算手段42fを含む。
【0042】制御操作量算出手段42aは、入水温度セ
ンサ16で検出される入水温度Tc、加熱湯温度センサ
22で検出される実際の加熱湯温度Th、図示しない操
作部等からの指令によって予め設定された所望の給湯温
度Ts、および給湯温度センサ24で検出される給湯温
度Tmの各値に基づいて、所定周期Δts(たとえば0.5
秒)ごとに、制御操作量(本例では、熱交換器6の通水量
Qhとバイパス14路の通水量Qcとの比率を決めるため
の制御量としての制御分配率ρCALを、従来と同様に、
前述の(1)〜(4)式によって算出するものである。
ンサ16で検出される入水温度Tc、加熱湯温度センサ
22で検出される実際の加熱湯温度Th、図示しない操
作部等からの指令によって予め設定された所望の給湯温
度Ts、および給湯温度センサ24で検出される給湯温
度Tmの各値に基づいて、所定周期Δts(たとえば0.5
秒)ごとに、制御操作量(本例では、熱交換器6の通水量
Qhとバイパス14路の通水量Qcとの比率を決めるため
の制御量としての制御分配率ρCALを、従来と同様に、
前述の(1)〜(4)式によって算出するものである。
【0043】積分成分算出手段42bは、制御操作量算
出手段42bで得られる制御操作量(本例では制御分配
率)ρCALと、前回にバイパス弁28を実際に操作するた
めに実働操作量算出手段42dで得られた実働操作量(本
例では実働分配率)ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)
を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割
った余りを積分して積分成分ρIを算出するものであ
る。すなわち、積分成分ρIは、次式で与えられる。
出手段42bで得られる制御操作量(本例では制御分配
率)ρCALと、前回にバイパス弁28を実際に操作するた
めに実働操作量算出手段42dで得られた実働操作量(本
例では実働分配率)ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)
を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割
った余りを積分して積分成分ρIを算出するものであ
る。すなわち、積分成分ρIは、次式で与えられる。
【0044】 ρI=KI・N・Σ(Δρ/N)REM (5) ただし、KIは積分係数、(Δρ/N)REMはΔρ/Nの除
算の余りを意味するものとする。また、この場合の基準
値Nとしては、給湯制御が定常状態にあるときの給湯温
度Tsのばらつきの許容範囲を予め設定したとき、この
許容範囲に対応した一定の操作量が選ばれる。
算の余りを意味するものとする。また、この場合の基準
値Nとしては、給湯制御が定常状態にあるときの給湯温
度Tsのばらつきの許容範囲を予め設定したとき、この
許容範囲に対応した一定の操作量が選ばれる。
【0045】比例成分算出手段42cは、制御操作量算
出手段42bで得られる制御操作量(本例では制御分配
率)ρCALと、前回にバイパス弁28を実際に操作するた
めに実働操作量算出手段42dで得られた実働操作量(本
例では実働分配率)ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)
を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割
った商の整数値を求めて比例成分ρPを算出するもので
ある。すなわち、比例成分ρPは、次式で与えられる。
出手段42bで得られる制御操作量(本例では制御分配
率)ρCALと、前回にバイパス弁28を実際に操作するた
めに実働操作量算出手段42dで得られた実働操作量(本
例では実働分配率)ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)
を算出し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割
った商の整数値を求めて比例成分ρPを算出するもので
ある。すなわち、比例成分ρPは、次式で与えられる。
【0046】 ρP=KP・N・(Δρ/N)INT (6) ただし、KPは比例係数、(Δρ/N)INTはΔρ/Nの除
算の商の整数を意味するものとする。また、基準値N
は、積分成分算出手段42bで用いる値と同じである。
算の商の整数を意味するものとする。また、基準値N
は、積分成分算出手段42bで用いる値と同じである。
【0047】実働操作量算出手段42dは、前回に算出
した実働操作量ρOLDに、積分成分算出手段42bで(5)
式によって得られる積分積分ρIと、比例成分算出手段
42cで(6)式によって得られる比例成分ρPとを共に加
算して、バイパス弁28の新たな実働操作量(本例では
実働分配率)ρNEWを算出する。すなわち、実働分配率ρ
NEWは、次式で与えられる。
した実働操作量ρOLDに、積分成分算出手段42bで(5)
式によって得られる積分積分ρIと、比例成分算出手段
42cで(6)式によって得られる比例成分ρPとを共に加
算して、バイパス弁28の新たな実働操作量(本例では
実働分配率)ρNEWを算出する。すなわち、実働分配率ρ
NEWは、次式で与えられる。
【0048】 ρNEW=ρOLD+ρI+ρP (7) 前回実働操作量記憶手段42eは、バッファメモリ等で
構成されるもので、実働操作量算出手段42dで実働操
作量(ここでは実働分配率)ρNEWが新たに得られるたび
にこれを記憶するとともに、既に記憶されている前回の
実働分配率ρOLDを上記の積分成分算出手段42b,比例
成分算出手段42c、および実働操作量算出手段42dに
それぞれ出力するようになっている。
構成されるもので、実働操作量算出手段42dで実働操
作量(ここでは実働分配率)ρNEWが新たに得られるたび
にこれを記憶するとともに、既に記憶されている前回の
実働分配率ρOLDを上記の積分成分算出手段42b,比例
成分算出手段42c、および実働操作量算出手段42dに
それぞれ出力するようになっている。
【0049】換算手段42fは、図3に示すように、給
湯器の機種に応じて、バイパス弁28の弁開度を決める
ステッピングモータ36のステップ数Sと、各ステップ
数Sに対応する湯水混合の分配率ρ(=Qc/Qh)との関
係を決めるデータが予め記憶されたメモリ(図示省略)を
備えており、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて実働分配率ρNEWが得られるたびに、図3の関係を
利用してこの実働分配率ρNEWをステップ数SNEWに換算
し、得られたステップ数SNEW分だけバイパス弁28の
ステッピングモータ36を駆動するようになっている。
湯器の機種に応じて、バイパス弁28の弁開度を決める
ステッピングモータ36のステップ数Sと、各ステップ
数Sに対応する湯水混合の分配率ρ(=Qc/Qh)との関
係を決めるデータが予め記憶されたメモリ(図示省略)を
備えており、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて実働分配率ρNEWが得られるたびに、図3の関係を
利用してこの実働分配率ρNEWをステップ数SNEWに換算
し、得られたステップ数SNEW分だけバイパス弁28の
ステッピングモータ36を駆動するようになっている。
【0050】次に、上記構成の給湯器1における給湯温
度の制御動作について、図4に示すフローチャートを参
照して説明する。
度の制御動作について、図4に示すフローチャートを参
照して説明する。
【0051】コントローラ40は、カラン等への給湯が
開始されると、まず、給湯温度Tsが変更されたか否か
を判別する(ステップ1)。
開始されると、まず、給湯温度Tsが変更されたか否か
を判別する(ステップ1)。
【0052】給湯温度Tsが変更された場合には、その
直後は給湯温度の過渡状態となるから、コントローラ4
0は、図示しない内部タイマをセットした後(ステップ
2)、引き続いて、加熱湯温度センサ22で検出される
加熱湯温度Thの単位時間あたりの変化(dTh/dt)を求
め、この温度勾配(dTh/dt)が予め設定されたしきい値
αを越えているか否かを判別する(ステップ3)。温度勾
配(dTh/dt)がしきい値α以上(dTh/dt≧α)ならば、
未だ定常状態に移行してないものと判断し、再度内部タ
イマをセットした後(ステップ4)、内部タイマがタイム
アップしているか否かを判別する(ステップ5)。内部タ
イマが未だタイムアップしていなければ、内部タイマを
1つ減算した後(ステップ6)、過渡状態での温度制御を
行う(ステップ7)。
直後は給湯温度の過渡状態となるから、コントローラ4
0は、図示しない内部タイマをセットした後(ステップ
2)、引き続いて、加熱湯温度センサ22で検出される
加熱湯温度Thの単位時間あたりの変化(dTh/dt)を求
め、この温度勾配(dTh/dt)が予め設定されたしきい値
αを越えているか否かを判別する(ステップ3)。温度勾
配(dTh/dt)がしきい値α以上(dTh/dt≧α)ならば、
未だ定常状態に移行してないものと判断し、再度内部タ
イマをセットした後(ステップ4)、内部タイマがタイム
アップしているか否かを判別する(ステップ5)。内部タ
イマが未だタイムアップしていなければ、内部タイマを
1つ減算した後(ステップ6)、過渡状態での温度制御を
行う(ステップ7)。
【0053】すなわち、この過渡状態での温度制御で
は、燃焼制御部41は、前述の(a)〜(c)式に基づいてガ
ス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gとなるようにガス
比例弁20の開度を調整する。また、湯水分配制御部4
2を構成する制御分配率算出手段42aは、所定周期Δt
sごとに前述の(1)〜(4)式に基づいて制御分配率ρCAL
を求め、続いて、換算手段42fがこの制御分配率ρCAL
をそのままステップ数SNEWに変換してステッピングモ
ータ36を駆動し、バイパス弁28の開度を調整する。
そして、過渡状態での処理をした後は、再度ステップ1
に戻る。
は、燃焼制御部41は、前述の(a)〜(c)式に基づいてガ
ス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gとなるようにガス
比例弁20の開度を調整する。また、湯水分配制御部4
2を構成する制御分配率算出手段42aは、所定周期Δt
sごとに前述の(1)〜(4)式に基づいて制御分配率ρCAL
を求め、続いて、換算手段42fがこの制御分配率ρCAL
をそのままステップ数SNEWに変換してステッピングモ
ータ36を駆動し、バイパス弁28の開度を調整する。
そして、過渡状態での処理をした後は、再度ステップ1
に戻る。
【0054】ステップ1で給湯温度TSの変更がなくて
も、ステップ3で温度勾配(dTh/dt)が予め設定された
しきい値αを越えている場合には、未だ過渡状態にある
ものと判断されて内部タイマがセットされる(ステップ
4)。逆に、ステップ3で、温度勾配(dTh/dt)がしき
い値α以下(dTh/dt<α)となれば、温度変化は緩やか
になって十分に定常状態に近付いたと判断できるので、
所定時間T1(たとえば10秒)が経過して、ステップ5
で内部タイマがタイムアップしたと判断されれば、次
に、定常時の温度制御に移行する(ステップ8)。
も、ステップ3で温度勾配(dTh/dt)が予め設定された
しきい値αを越えている場合には、未だ過渡状態にある
ものと判断されて内部タイマがセットされる(ステップ
4)。逆に、ステップ3で、温度勾配(dTh/dt)がしき
い値α以下(dTh/dt<α)となれば、温度変化は緩やか
になって十分に定常状態に近付いたと判断できるので、
所定時間T1(たとえば10秒)が経過して、ステップ5
で内部タイマがタイムアップしたと判断されれば、次
に、定常時の温度制御に移行する(ステップ8)。
【0055】この定常状態での温度制御では、燃焼制御
部41は、過渡状態の場合と同様に、前述の(a)〜(c)式
に基づいてガス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gとな
るようにガス比例弁20の開度を調整する。
部41は、過渡状態の場合と同様に、前述の(a)〜(c)式
に基づいてガス燃焼量Gを求め、このガス燃焼量Gとな
るようにガス比例弁20の開度を調整する。
【0056】一方、湯水分配制御部42を構成する制御
分配率算出手段42aは、所定周期Δtsごとに前述の
(1)〜(4)式に基づいて制御分配率ρCALを求める。こ
の制御分配率ρCALは、積分成分算出手段42bおよび比
例成分算出手段42cにそれぞれ送出される。
分配率算出手段42aは、所定周期Δtsごとに前述の
(1)〜(4)式に基づいて制御分配率ρCALを求める。こ
の制御分配率ρCALは、積分成分算出手段42bおよび比
例成分算出手段42cにそれぞれ送出される。
【0057】積分成分算出手段42bおよび比例成分算
出手段42cは、いずれもこの制御分配率ρCALと、前回
実働操作量記憶手段42eから与えられる前回にバイパ
ス弁28を実際に操作するために得られた実働分配率ρ
OLDを共に入力し、(5)式,(6)式に基づいてそれぞれ
積分成分ρIと比例成分ρPを算出する。
出手段42cは、いずれもこの制御分配率ρCALと、前回
実働操作量記憶手段42eから与えられる前回にバイパ
ス弁28を実際に操作するために得られた実働分配率ρ
OLDを共に入力し、(5)式,(6)式に基づいてそれぞれ
積分成分ρIと比例成分ρPを算出する。
【0058】すなわち、積分成分算出手段42bおよび
比例成分算出手段42cは、制御分配率ρCALと前回の実
働分配率ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出
し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割る。
比例成分算出手段42cは、制御分配率ρCALと前回の実
働分配率ρOLDとの偏差Δρ(=ρCAL−ρOLD)を算出
し、この偏差Δρを予め設定された基準値Nで割る。
【0059】この場合の基準値Nは、給湯制御が定常状
態にあるときの給湯温度のばらつきの許容範囲に対応す
る値に予め設定されているから、Δρ/Nの商が1未満
のときには給湯温度Tmの変動量が許容範囲内にあり、
Δρ/Nの商が1以上のときは給湯温度Tmの変動量が
許容範囲を越える。
態にあるときの給湯温度のばらつきの許容範囲に対応す
る値に予め設定されているから、Δρ/Nの商が1未満
のときには給湯温度Tmの変動量が許容範囲内にあり、
Δρ/Nの商が1以上のときは給湯温度Tmの変動量が
許容範囲を越える。
【0060】比例成分算出手段42cは、Δρ/Nの商
の整数である(Δρ/N)INTを求め、るが、この(Δρ/
N)INTが0のとき(給湯温度の変動量が許容範囲内にあ
るとき)には、前述の(6)式で得られる比例成分ρPも0
となり、バイパス弁28の制御操作量ρOLDの補正には
何等寄与しない。これに対して、(Δρ/N)INTが1以
上のとき(給湯温度の変動量が許容範囲外のとき)には、
前述の(6)式で得られる比例成分ρPが前回の操作量ρ
OLDを補正するために有効に作用する。
の整数である(Δρ/N)INTを求め、るが、この(Δρ/
N)INTが0のとき(給湯温度の変動量が許容範囲内にあ
るとき)には、前述の(6)式で得られる比例成分ρPも0
となり、バイパス弁28の制御操作量ρOLDの補正には
何等寄与しない。これに対して、(Δρ/N)INTが1以
上のとき(給湯温度の変動量が許容範囲外のとき)には、
前述の(6)式で得られる比例成分ρPが前回の操作量ρ
OLDを補正するために有効に作用する。
【0061】つまり、この比例成分算出手段42cで得
られる比例成分ρIは、外乱等のために突発的に給湯温
度Tmが変動した場合にも、ある程度の応答性を確保す
る上で有効である。
られる比例成分ρIは、外乱等のために突発的に給湯温
度Tmが変動した場合にも、ある程度の応答性を確保す
る上で有効である。
【0062】一方、積分成分算出手段42bは、前述の
(5)式に基づいて、Δρ/Nの商の余りである(Δρ/
N)REMを積分して積分成分ρIを算出する。ここに、(Δ
ρ/N)INTが0となるとき(給湯温度の変動量が許容範
囲内にあるとき)には、比例成分算出手段42cからの出
力はないが、積分成分算出手段42bからは積分成分ρI
が出力される。この場合の積分成分ρIの変化は、周知
の積分効果によって経時的に緩やかに変化する。
(5)式に基づいて、Δρ/Nの商の余りである(Δρ/
N)REMを積分して積分成分ρIを算出する。ここに、(Δ
ρ/N)INTが0となるとき(給湯温度の変動量が許容範
囲内にあるとき)には、比例成分算出手段42cからの出
力はないが、積分成分算出手段42bからは積分成分ρI
が出力される。この場合の積分成分ρIの変化は、周知
の積分効果によって経時的に緩やかに変化する。
【0063】実働操作量算出手段42dは、前述の(7)
式に基づいて、前回実働操作量記憶手段42e、積分成
分算出手段42b、および比例成分算出手段42cからそ
れぞれ与えられる前回の実働分配率ρOLD、積分成分
ρI、および比例成分Pを共に加算して、バイパス弁28
を実際に操作するための新たな実働分配率ρNEWを算出
する。
式に基づいて、前回実働操作量記憶手段42e、積分成
分算出手段42b、および比例成分算出手段42cからそ
れぞれ与えられる前回の実働分配率ρOLD、積分成分
ρI、および比例成分Pを共に加算して、バイパス弁28
を実際に操作するための新たな実働分配率ρNEWを算出
する。
【0064】そして、この実働分配率ρNEWが換算手段
42fに送出される。換算手段40fは、図3に示す関係
の曲線を利用して、この実働分配率ρNEWをこれに対応
するステッピングモータの実働ステップ数SNEWに換算
し、この実働ステップ数SNEWに基づいてバイパス弁2
8のステッピングモータ36を駆動する。
42fに送出される。換算手段40fは、図3に示す関係
の曲線を利用して、この実働分配率ρNEWをこれに対応
するステッピングモータの実働ステップ数SNEWに換算
し、この実働ステップ数SNEWに基づいてバイパス弁2
8のステッピングモータ36を駆動する。
【0065】さらに、実働操作量算出手段42dで新た
に算出された実働分配率ρNEWは、前回実働操作量記憶
手段42eにも送出されて前回の実働分配率ρOLDとして
記憶され、次の所定周期Δts後の実働分配率ρNEWの算
出に利用される。
に算出された実働分配率ρNEWは、前回実働操作量記憶
手段42eにも送出されて前回の実働分配率ρOLDとして
記憶され、次の所定周期Δts後の実働分配率ρNEWの算
出に利用される。
【0066】たとえば、一例として、従来例で示したの
と同様に、前回実働操作量記憶手段42eから与えられ
る前回の実働分配率ρOLDが1.0であったが、制御操作
量算出手段42aで新たに算出された制御分配率ρCALが
僅かに変化して1.02になったとすると、両者ρCAL,
ρNEWの偏差Δρは、 Δρ=ρCAL−ρOLD=1.02−1.0=0.02 このとき、積分成分算出手段42bで(5)式に基づいて
算出される積分成分ρIは、KI=0.01、N=0.07
5とすると、 ρI=0.01×0.075×(0.02/0.075)REM=
0.02×10-2 また、比例成分算出手段42cで(6)式に基づいて算出
される比例成分ρPは、KP=1.0、N=0.075とす
ると、 ρP=1.0×0.075×(0.02/0.075)INT=
0.075×0=0 したがって、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて算出される実働分配率ρNEWは、 ρNEW=1.0+0.02×10-2+0=1.0002 そして、分配率ρNEWをこれに対応するステップ数SNEW
に変換する場合に、その変換率が一律に200倍に設定
されているとしたならば、 SNEW=1.0002×200=200.04 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=200.04−200=0.04 となるが、ステッピングモータ36は1ステップずつし
か動作しないから、実質的にステッピングモータ36は
動作しない。
と同様に、前回実働操作量記憶手段42eから与えられ
る前回の実働分配率ρOLDが1.0であったが、制御操作
量算出手段42aで新たに算出された制御分配率ρCALが
僅かに変化して1.02になったとすると、両者ρCAL,
ρNEWの偏差Δρは、 Δρ=ρCAL−ρOLD=1.02−1.0=0.02 このとき、積分成分算出手段42bで(5)式に基づいて
算出される積分成分ρIは、KI=0.01、N=0.07
5とすると、 ρI=0.01×0.075×(0.02/0.075)REM=
0.02×10-2 また、比例成分算出手段42cで(6)式に基づいて算出
される比例成分ρPは、KP=1.0、N=0.075とす
ると、 ρP=1.0×0.075×(0.02/0.075)INT=
0.075×0=0 したがって、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて算出される実働分配率ρNEWは、 ρNEW=1.0+0.02×10-2+0=1.0002 そして、分配率ρNEWをこれに対応するステップ数SNEW
に変換する場合に、その変換率が一律に200倍に設定
されているとしたならば、 SNEW=1.0002×200=200.04 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=200.04−200=0.04 となるが、ステッピングモータ36は1ステップずつし
か動作しないから、実質的にステッピングモータ36は
動作しない。
【0067】つまり、温度制御が定常状態にあるとき、
図5に示すように、従来では、温度検出誤差等の不定因
子の影響でステッピングモータ36が4ステップ分操作
されていたのに対して(図5(a)参照)、本発明では、ス
テッピングモータ36は操作されずに停止した状態とな
り、積分成分ρIが1ステップ分に相当するだけの値に
なったときに始めてステッピングモータ36が動作する
(図5(b)参照)。
図5に示すように、従来では、温度検出誤差等の不定因
子の影響でステッピングモータ36が4ステップ分操作
されていたのに対して(図5(a)参照)、本発明では、ス
テッピングモータ36は操作されずに停止した状態とな
り、積分成分ρIが1ステップ分に相当するだけの値に
なったときに始めてステッピングモータ36が動作する
(図5(b)参照)。
【0068】したがって、ステッピングモータ36のス
テップ数は、図6(b)に示すように、緩やかに変化され
るため、湯水の分配率制御とガス燃焼量制御の干渉も小
さくなり、同図(a)に示すように、熱交換器6の出湯温
度Thのハンチング現象が抑えられる。
テップ数は、図6(b)に示すように、緩やかに変化され
るため、湯水の分配率制御とガス燃焼量制御の干渉も小
さくなり、同図(a)に示すように、熱交換器6の出湯温
度Thのハンチング現象が抑えられる。
【0069】一方、前回実働操作量記憶手段42eから
与えられる前回の実働分配率ρOLDが1.0であったが、
外乱等の影響で制御操作量算出手段42aで算出される
制御分配率ρCALが0.9と急に変化したとすると、両者
ρCAL,ρNEWの偏差Δρは、 Δρ=ρCAL−ρOLD=0.9−1.0=−0.1 このとき、積分成分算出手段42bで(5)式に基づいて
算出される積分成分ρIは、KI=0.01、N=0.07
5とすると、 ρI=0.01×0.075×(−0.1/0.075)REM=
−0.025×10-2 また、比例成分算出手段42cで(6)式に基づいて算出
される比例成分ρPは、KP=1.0、N=0.075とす
ると、 ρP=1.0×0.075×(−0.1/0.075)INT=−
0.075 したがって、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて算出される実働分配率ρNEWは、 ρNEW=1.0−0.075−0.025×10-2=0.9
2475 そして、分配率ρNEWをこれに対応するステップ数SNEW
に変換する場合に、その変換率が一律に200倍に設定
されているとしたならば、 SNEW=0.92475×200=184.95 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=200−184.95=15.05 となるが、ステッピングモータ36は1ステップずつし
か動作しないから、15ステップ分だけ動作する。
与えられる前回の実働分配率ρOLDが1.0であったが、
外乱等の影響で制御操作量算出手段42aで算出される
制御分配率ρCALが0.9と急に変化したとすると、両者
ρCAL,ρNEWの偏差Δρは、 Δρ=ρCAL−ρOLD=0.9−1.0=−0.1 このとき、積分成分算出手段42bで(5)式に基づいて
算出される積分成分ρIは、KI=0.01、N=0.07
5とすると、 ρI=0.01×0.075×(−0.1/0.075)REM=
−0.025×10-2 また、比例成分算出手段42cで(6)式に基づいて算出
される比例成分ρPは、KP=1.0、N=0.075とす
ると、 ρP=1.0×0.075×(−0.1/0.075)INT=−
0.075 したがって、実働操作量算出手段42dで(7)式に基づ
いて算出される実働分配率ρNEWは、 ρNEW=1.0−0.075−0.025×10-2=0.9
2475 そして、分配率ρNEWをこれに対応するステップ数SNEW
に変換する場合に、その変換率が一律に200倍に設定
されているとしたならば、 SNEW=0.92475×200=184.95 よって、両ステップ数SOLD,SNEWの変化としては、 SNEW−SOLD=200−184.95=15.05 となるが、ステッピングモータ36は1ステップずつし
か動作しないから、15ステップ分だけ動作する。
【0070】つまり、温度制御が定常状態にあるときで
も、外乱によって突発的に分配率の偏差Δρが大きくな
ると、比例成分ρPが有効に作用して実働分配率ρNEWが
対応するようになる。
も、外乱によって突発的に分配率の偏差Δρが大きくな
ると、比例成分ρPが有効に作用して実働分配率ρNEWが
対応するようになる。
【0071】上記の実施例では、基準値Nは一定値とし
ているが、各温度Ts,Tm、Tc、Thの関数として設定
するのが実際上は望ましい。
ているが、各温度Ts,Tm、Tc、Thの関数として設定
するのが実際上は望ましい。
【0072】すなわち、フィードフォワード制御量とな
る湯水混合の目標分配率ρFFと、実際の分配率ρAとの
偏差をΔρ'としたとき、Δρ'は、次式で与えられる。
る湯水混合の目標分配率ρFFと、実際の分配率ρAとの
偏差をΔρ'としたとき、Δρ'は、次式で与えられる。
【0073】 Δρ'=ρFF−ρA ={(Th−Ts)/(Ts−Tc)}−{(Th−Tm)/(Tm−Tc)} =(Tm−Ts)・(Th−Tc)/(Ts−Tc)・(Tm−Tc) (8) ここで、(8)式の分子の(Tm−Ts)は、給湯温度センサ
24で検出される実際の給湯温度Tmと、予め設定され
た給湯温度Tsとの温度差であり、この温度差(Tm−T
s)は給湯温度が変動する場合の許容温度範囲を決めるも
のである。この許容温度範囲(Tm−Ts)を定数α(たと
えば1℃)とすれば、(8)式は次のようになる。
24で検出される実際の給湯温度Tmと、予め設定され
た給湯温度Tsとの温度差であり、この温度差(Tm−T
s)は給湯温度が変動する場合の許容温度範囲を決めるも
のである。この許容温度範囲(Tm−Ts)を定数α(たと
えば1℃)とすれば、(8)式は次のようになる。
【0074】 Δρ'=α・{(Th−Tc)/(Ts−Tc)・(Tm−Tc)} (9) この(9)式において、右辺の{ }内をTh,Tc,Tm,
Tsをそれぞれ変数とする一つの関数F(Th,Tc,T
m,Ts)とみなすと、 Δρ'=α・F(Th,Tc,Tm,Ts) (10) となる。
Tsをそれぞれ変数とする一つの関数F(Th,Tc,T
m,Ts)とみなすと、 Δρ'=α・F(Th,Tc,Tm,Ts) (10) となる。
【0075】つまり、(10)式は、許容温度範囲αを確
保する上で、各温度Th,Tc,Tm,Tsが変化したとき
に、それが分配率の偏差Δρ'としてどけだけの変化量
となって現れるかの関係を決めるものである。
保する上で、各温度Th,Tc,Tm,Tsが変化したとき
に、それが分配率の偏差Δρ'としてどけだけの変化量
となって現れるかの関係を決めるものである。
【0076】たとえば、図7に示すように、Th,Tmは
いずれも一定の値として、(Ts−Tc)とΔρ'との関係
を調べると、図7のようにΔρ'は一定ではなく(Ts−
Tc)の値によって変化する関数となっている。
いずれも一定の値として、(Ts−Tc)とΔρ'との関係
を調べると、図7のようにΔρ'は一定ではなく(Ts−
Tc)の値によって変化する関数となっている。
【0077】そこで、Δρ'を基準値Nにとれば、(1
0)式は、 N=α・F(Th,Tc,Tm,Ts) (11) よって、(11)式を用いれば、許容温度範囲αを確保す
る上で、各温度Th,Tc,Tmの変化に追従した分配率
偏差の適切な基準値Nが得られるため、この基準値Nを
(5),(6)式に適用することで、結果的に、現実に即し
た実働分配率ρNEWが得られる。
0)式は、 N=α・F(Th,Tc,Tm,Ts) (11) よって、(11)式を用いれば、許容温度範囲αを確保す
る上で、各温度Th,Tc,Tmの変化に追従した分配率
偏差の適切な基準値Nが得られるため、この基準値Nを
(5),(6)式に適用することで、結果的に、現実に即し
た実働分配率ρNEWが得られる。
【0078】そのための実現手段としては、図8に示す
ように、Tm,Tc,Th,Tsの各値を入力して(11)式
に基づいて基準値Nを算出する基準値算出手段42hを
設け、この基準値算出手段42hで得られた基準値Nを
積分成分算出手段42bと比例成分算出手段42cとにそ
れぞれ出力する構成とすればよい。
ように、Tm,Tc,Th,Tsの各値を入力して(11)式
に基づいて基準値Nを算出する基準値算出手段42hを
設け、この基準値算出手段42hで得られた基準値Nを
積分成分算出手段42bと比例成分算出手段42cとにそ
れぞれ出力する構成とすればよい。
【0079】上記の実施例ではステッピングモータ36
によって弁体34が開閉動作されるものについて説明し
たが、直流モータなどによって弁体が開閉動作されるも
のについても本発明は適用可能である。この場合は、図
3の横軸のステップ数Sをモータ駆動電流の通電時間に
対応させ、換算手段42fで実働分配率ρNEWを通電時間
に換算するようにすればよい。
によって弁体34が開閉動作されるものについて説明し
たが、直流モータなどによって弁体が開閉動作されるも
のについても本発明は適用可能である。この場合は、図
3の横軸のステップ数Sをモータ駆動電流の通電時間に
対応させ、換算手段42fで実働分配率ρNEWを通電時間
に換算するようにすればよい。
【0080】また、この実施例では、換算手段42fに
よって最終的に実働分配率ρNEWを実働ステップ数SNEW
に変換するようにしている。このようにすれば、分配率
が無次元数となりプログラムの汎用性が高まる利点があ
るものの、各算出手段42a,42b,42c,42dで算
出する操作量を分配率としてではなくて、直接にステッ
ピングモータ36のステップ数として求め、換算手段4
2fを省略することも可能である。
よって最終的に実働分配率ρNEWを実働ステップ数SNEW
に変換するようにしている。このようにすれば、分配率
が無次元数となりプログラムの汎用性が高まる利点があ
るものの、各算出手段42a,42b,42c,42dで算
出する操作量を分配率としてではなくて、直接にステッ
ピングモータ36のステップ数として求め、換算手段4
2fを省略することも可能である。
【0081】
【0082】
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、温度制御が定常状態に
あるときには、温度検出誤差等の不定因子の影響が緩和
され、バイパス弁の開度を決める操作量が経時的に緩や
かに変化するので、バイパス弁の動作が安定化する。
あるときには、温度検出誤差等の不定因子の影響が緩和
され、バイパス弁の開度を決める操作量が経時的に緩や
かに変化するので、バイパス弁の動作が安定化する。
【0084】これに伴って、湯水混合の分配率制御とガ
ス燃焼量制御との相互干渉が抑制されて熱交換器からの
加熱湯温度のハンチングが生じないようになる。
ス燃焼量制御との相互干渉が抑制されて熱交換器からの
加熱湯温度のハンチングが生じないようになる。
【図1】本発明の実施例に係るバイパスミキシング方式
の給湯器の概略構成図である。
の給湯器の概略構成図である。
【図2】図1の給湯器に使用されるバイパス弁の具体的
な構成を示す縦断面図である。
な構成を示す縦断面図である。
【図3】コントローラを構成する記憶手段に記憶されて
いるステッピングモータのステップ数と湯水混合の分配
率との関係を示す特性図である。
いるステッピングモータのステップ数と湯水混合の分配
率との関係を示す特性図である。
【図4】図1の給湯器の温度制御動作の説明に供するフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図5】図1の給湯器のバイパス弁を構成するステッピ
ングモータに加える制御パルスを示すタイミングチャー
トである。
ングモータに加える制御パルスを示すタイミングチャー
トである。
【図6】図1の給湯器のバイパス弁の操作量と熱交換器
の加熱湯温度との関係を対比して示す説明図である。
の加熱湯温度との関係を対比して示す説明図である。
【図7】分配率偏差が温度偏差に依存していることを説
明するための特性図である。
明するための特性図である。
【図8】本発明の変形例を示すブロック図である。
【図9】従来のバイパスミキシング方式の給湯器の概略
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図10】図9の従来の給湯器のバイパス弁の操作量と
熱交換器からの加熱湯温度との関係を対比して示す説明
図である。
熱交換器からの加熱湯温度との関係を対比して示す説明
図である。
1…給湯器、6…熱交換器、10…入水路、12…出湯
路、14…バイパス路、22…加熱湯温度センサ、24
…給湯温度センサ、28…バイパス弁、36…ステッピ
ングモータ、40…コントローラ、41…ガス燃焼制御
部、42…湯水分配率制御部、42a…制御操作量算出
手段、42b…積分成分算出手段、42c…比例成分算出
手段、42d…実働操作量算出手段、40e…前回実働操
作量記憶手段、42f…換算手段、42h…基準値算出手
段。
路、14…バイパス路、22…加熱湯温度センサ、24
…給湯温度センサ、28…バイパス弁、36…ステッピ
ングモータ、40…コントローラ、41…ガス燃焼制御
部、42…湯水分配率制御部、42a…制御操作量算出
手段、42b…積分成分算出手段、42c…比例成分算出
手段、42d…実働操作量算出手段、40e…前回実働操
作量記憶手段、42f…換算手段、42h…基準値算出手
段。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱交換器の入水側と出湯側に、それぞれ
入水路および出湯路が接続され、入水路と出湯路との間
は熱交換器をバイパスするためのバイパス路で短絡さ
れ、このバイパス路の途中にはこのバイパス路の水量を
調整するバイパス弁が設けられる一方、前記バイパス弁
を操作して熱交換器からの湯とバイパス路からの水との
分配率を変化させて給湯温度制御を行うコントローラを
備えてなるバイパスミキシング方式の給湯器において、 前記コントローラは、 入水温度Tc、熱交換器で加熱された後の加熱湯温度T
h、予め設定された所望の給湯温度Ts、および湯水混合
により得られる実際の給湯温度Tmに基づいて、所定周
期Δtsごとにバイパス弁の制御操作量ρCALを算出する
制御操作量算出手段と、 この制御操作量ρCALと前回にバイパス弁を実際に操作
するために得られた実働操作量ρOLDとの偏差Δρ(=ρ
CAL−ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予め設定された
基準値Nで割った余りを積分して積分成分ρIを算出す
る積分成分算出手段と、 前記制御操作量ρOPと前回にバイパス弁を実際に操作す
るために得られた実働操作量ρOLDとの偏差Δρ(=ρ
CAL−ρOLD)を算出し、この偏差Δρを予め設定された
基準値Nで割った商の整数値を求めて比例成分ρPを算
出する比例成分算出手段と、 前回に算出された実働操作量ρOLDに、前記積分成分算
出手段で得られる積分積分ρIと比例成分算出手段で得
られる比例成分ρPとを共に加算して、前記バイパス弁
を実際に操作するための新たな実働操作量ρNEW(=ρ
OLD+ρI+ρP)を算出する実働操作量算出手段と、 を含むことを特徴とする給湯器。 - 【請求項2】 前記基準値Nは、予め設定された給湯温
度Ts、入水温度Tc、熱交換器で加熱された加熱湯温度
Th、および湯水混合後の実際の給湯温度Tmの関数とし
て設定されていることを特徴とする請求項1に記載の給
湯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5857994A JP2897638B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 給湯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5857994A JP2897638B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 給湯器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07269950A JPH07269950A (ja) | 1995-10-20 |
JP2897638B2 true JP2897638B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13088372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5857994A Expired - Fee Related JP2897638B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 給湯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2897638B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114234172A (zh) * | 2021-12-02 | 2022-03-25 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种除氧器水位控制方法 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP5857994A patent/JP2897638B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07269950A (ja) | 1995-10-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |