JP2895971B2 - 光磁気記録媒体の作製方法 - Google Patents
光磁気記録媒体の作製方法Info
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- JP2895971B2 JP2895971B2 JP2214691A JP2214691A JP2895971B2 JP 2895971 B2 JP2895971 B2 JP 2895971B2 JP 2214691 A JP2214691 A JP 2214691A JP 2214691 A JP2214691 A JP 2214691A JP 2895971 B2 JP2895971 B2 JP 2895971B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Pt/Co積層構造の
光磁気記録媒体の作製方法に関する。
光磁気記録媒体の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Pt/Co積層構造の光磁気記録媒体
は、Japanese Journalof Phys
ics,Vol.28,No.4,April,198
9,L659〜L660に掲載されている。これは、基
板上にPtとCoを繰り返し積層した構造(図1参照)
であり、膜厚が数100Å以下の超薄膜領域で垂直磁化
膜になり、積層周期や膜厚などを変えることによって、
カー回転角や保磁力が変わってくる。
は、Japanese Journalof Phys
ics,Vol.28,No.4,April,198
9,L659〜L660に掲載されている。これは、基
板上にPtとCoを繰り返し積層した構造(図1参照)
であり、膜厚が数100Å以下の超薄膜領域で垂直磁化
膜になり、積層周期や膜厚などを変えることによって、
カー回転角や保磁力が変わってくる。
【0003】例えばPtの厚さが6.0Å、Coの厚さ
が3.5Åの周期で約100Åの膜厚に積層した膜で、
保磁力は160Oeである。また、Ptの厚さが17
Å、Coの厚さが6Åの周期で約200Åの膜厚に積層
した膜で、保磁力は400Oeである。
が3.5Åの周期で約100Åの膜厚に積層した膜で、
保磁力は160Oeである。また、Ptの厚さが17
Å、Coの厚さが6Åの周期で約200Åの膜厚に積層
した膜で、保磁力は400Oeである。
【0004】光磁気記録媒体では、安定したビットを形
成するために、700Oe以上の保磁力が必要である。
しかしながら、従来のPt/Co積層構造の光磁気記録
媒体は、保磁力400Oe以下であり、十分な特性を有
していなかった。
成するために、700Oe以上の保磁力が必要である。
しかしながら、従来のPt/Co積層構造の光磁気記録
媒体は、保磁力400Oe以下であり、十分な特性を有
していなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明によるPt/C
o積層構造の光磁気記録媒体は、従来のPt/Co積層
構造の光磁気記録媒体が有する問題点、即ち保磁力が小
さく光磁気記録媒体として十分な特性を有していない点
を解決するものである。
o積層構造の光磁気記録媒体は、従来のPt/Co積層
構造の光磁気記録媒体が有する問題点、即ち保磁力が小
さく光磁気記録媒体として十分な特性を有していない点
を解決するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】Pt/Co積層構造の光
磁気記録媒体の保磁力を向上させるため、スパッタリン
グ法にて、Ptの成膜レートが34Å/分以下、且つC
oの成膜レートが10Å/分以下で、Pt/Co積層膜
を成膜する。
磁気記録媒体の保磁力を向上させるため、スパッタリン
グ法にて、Ptの成膜レートが34Å/分以下、且つC
oの成膜レートが10Å/分以下で、Pt/Co積層膜
を成膜する。
【0007】
【作用】Pt/Co積層構造の光磁気記録媒体の記録膜
を成膜する際、Ptの成膜レートが34Å/分以下、且
つCoの成膜レートが10Å/分以下で成膜することに
より、規則正しいPt/Co積層膜が形成され、保磁力
を光磁気記録媒体として実用可能なレベルに増大させる
ことが可能になる。
を成膜する際、Ptの成膜レートが34Å/分以下、且
つCoの成膜レートが10Å/分以下で成膜することに
より、規則正しいPt/Co積層膜が形成され、保磁力
を光磁気記録媒体として実用可能なレベルに増大させる
ことが可能になる。
【0008】
【実施例】本発明による一実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0009】図1は、本発明によるPt/Co積層構造
の光磁気記録媒体の断面構造図である。図1において、
1はガラス等の透明材料を用いて形成された基板であ
り、前記基板1上には、厚さ5ÅのCo層2と厚さ17
ÅのPt層3とをこの順序で繰り返し9層積層し、全体
の膜厚は約200Åである。
の光磁気記録媒体の断面構造図である。図1において、
1はガラス等の透明材料を用いて形成された基板であ
り、前記基板1上には、厚さ5ÅのCo層2と厚さ17
ÅのPt層3とをこの順序で繰り返し9層積層し、全体
の膜厚は約200Åである。
【0010】図2は、前記Co層2及びPt層3の成膜
に用いる高周波スパッタ装置の模式図である。図2にお
いて、4は高周波スパッタ装置の真空槽であり、前記真
空槽4内の下部には、隔壁5を隔てて、Coターゲット
6とPtターゲット7が配置されている。また、前記真
空槽4に上部中央には、回転軸8が回転可能に支持さ
れ、前記回転軸8の下部には基板ホルダ9が固定されて
いる。さらに、前記基板ホルダ9の下面に基板1が装着
されている。
に用いる高周波スパッタ装置の模式図である。図2にお
いて、4は高周波スパッタ装置の真空槽であり、前記真
空槽4内の下部には、隔壁5を隔てて、Coターゲット
6とPtターゲット7が配置されている。また、前記真
空槽4に上部中央には、回転軸8が回転可能に支持さ
れ、前記回転軸8の下部には基板ホルダ9が固定されて
いる。さらに、前記基板ホルダ9の下面に基板1が装着
されている。
【0011】上記構成の高周波スパッタ装置において、
基板1にPt/Co積層膜を成膜する際には、まず回転
軸8を回転中心として、基板ホルダ9を回転させる。次
にCoターゲット6及びPtターゲット7をそれぞれ電
源10、11にてスパッタすることにより、基板1の表
面にPt/Co積層膜が形成される。この時、基板ホル
ダ9の回転に伴って、基板1が隔壁5で仕切られたCo
ターゲット6と対向する領域にきたときにはCo層が、
Ptターゲット7と対向する領域にきたときにはPt層
がそれぞれ形成されることになる。尚、Pt及びCoの
成膜時において、真空槽4内圧力は1×10-6Tor
r、Arガス圧は1×10-3Torrである。
基板1にPt/Co積層膜を成膜する際には、まず回転
軸8を回転中心として、基板ホルダ9を回転させる。次
にCoターゲット6及びPtターゲット7をそれぞれ電
源10、11にてスパッタすることにより、基板1の表
面にPt/Co積層膜が形成される。この時、基板ホル
ダ9の回転に伴って、基板1が隔壁5で仕切られたCo
ターゲット6と対向する領域にきたときにはCo層が、
Ptターゲット7と対向する領域にきたときにはPt層
がそれぞれ形成されることになる。尚、Pt及びCoの
成膜時において、真空槽4内圧力は1×10-6Tor
r、Arガス圧は1×10-3Torrである。
【0012】図3は、Pt及びCoの成膜レートと保磁
力の関係を示す図である。図3より、Ptの成膜レート
が34Å/分以下、Coの成膜レートが10Å/分以下
で成膜することにより、保磁力が700Oe以上になる
ことが分かる。
力の関係を示す図である。図3より、Ptの成膜レート
が34Å/分以下、Coの成膜レートが10Å/分以下
で成膜することにより、保磁力が700Oe以上になる
ことが分かる。
【0013】図4は、Pt層3とCo層4とを交互に積
層した光磁気記録媒体のカーヒステリシスループを示し
たものである。12は、Ptの成膜レートが34Å/
分、Coの成膜レートが10Å/分になるようにPtの
投入パワー240W、Coの投入パワー170Wで、基
板公転速度は2rpmで1分間に2回ターゲット5、6
上を通過するように設定し、成膜したものである。13
は、Ptの成膜レートが68Å/分、Coの成膜レート
が20Å/分になるようにPtへの投入パワー350
W、Coへの投入パワー250Wで、基板公転速度は4
rpmに設定して成膜したものである。いずれも一層当
りの膜厚は、Ptの厚さが17Å、Coの厚さが5Å
で、全体の膜厚は約200Åである。図4から、本発明
によるPt/Co積層構造の光磁気記録媒体は、保磁力
が従来の480Oeから770Oeまで増大しているこ
とが分かる。
層した光磁気記録媒体のカーヒステリシスループを示し
たものである。12は、Ptの成膜レートが34Å/
分、Coの成膜レートが10Å/分になるようにPtの
投入パワー240W、Coの投入パワー170Wで、基
板公転速度は2rpmで1分間に2回ターゲット5、6
上を通過するように設定し、成膜したものである。13
は、Ptの成膜レートが68Å/分、Coの成膜レート
が20Å/分になるようにPtへの投入パワー350
W、Coへの投入パワー250Wで、基板公転速度は4
rpmに設定して成膜したものである。いずれも一層当
りの膜厚は、Ptの厚さが17Å、Coの厚さが5Å
で、全体の膜厚は約200Åである。図4から、本発明
によるPt/Co積層構造の光磁気記録媒体は、保磁力
が従来の480Oeから770Oeまで増大しているこ
とが分かる。
【0014】図5、図6は、それぞれ積層膜12、13
をX線回折法で解析した結果を示す図であり、横軸は光
磁気記録媒体に照射するX線の角度θ(deg)、縦軸
はX線回折強度(cps:count per sec
ond)である。図5、図6より、積層膜12の1次の
ピーク12aが積層膜13の1次のピーク13aよりも
強く、積層膜13に比べ積層膜12の方が規則正しいP
t/Coの積層構造になっていることが分かる。
をX線回折法で解析した結果を示す図であり、横軸は光
磁気記録媒体に照射するX線の角度θ(deg)、縦軸
はX線回折強度(cps:count per sec
ond)である。図5、図6より、積層膜12の1次の
ピーク12aが積層膜13の1次のピーク13aよりも
強く、積層膜13に比べ積層膜12の方が規則正しいP
t/Coの積層構造になっていることが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明によるPt/Co積層構造の光磁
気記録媒体では、PtとCoの規則正しい積層膜が形成
され、実用可能なレベルの保磁力を得ることができる。
気記録媒体では、PtとCoの規則正しい積層膜が形成
され、実用可能なレベルの保磁力を得ることができる。
【図1】本発明によるPt/Co積層構造の光磁気記録
媒体の断面構造図である。
媒体の断面構造図である。
【図2】本発明によるPt/Co積層構造の光磁気記録
媒体を成膜するためのスパッタ装置の模式図である。
媒体を成膜するためのスパッタ装置の模式図である。
【図3】Pt及びCoの成膜レートと保磁力の関係を示
す図である。
す図である。
【図4】Pt/Co積層構造の光磁気記録媒体のカーヒ
ステリシスループを示す図である。
ステリシスループを示す図である。
【図5】本発明によるPt/Co積層構造の光磁気記録
媒体のX線回折の解析図である。
媒体のX線回折の解析図である。
【図6】従来のPt/Co積層構造の光磁気記録媒体の
X線回折の解析図である。
X線回折の解析図である。
1 基板 2 Co層 3 Pt層 4 真空槽 5 Coターゲット 6 Ptターゲット 7 基板ホルダ 8 隔壁 9 回転軸 10 電源 11 電源 12 Ptの成膜レートが34Å/分、Coの成膜レー
トが10Å/分で成膜したPt/Co積層構造の光磁気
記録媒体のカーヒステリシスループ 12a 積層膜12の1次のピーク 13 Ptの成膜レートが68Å/分、Coの成膜レー
トが20Å/分で成膜したPt/Co積層構造の光磁気
記録媒体のカーヒステリシスループ 13a 積層膜13の1次のピーク
トが10Å/分で成膜したPt/Co積層構造の光磁気
記録媒体のカーヒステリシスループ 12a 積層膜12の1次のピーク 13 Ptの成膜レートが68Å/分、Coの成膜レー
トが20Å/分で成膜したPt/Co積層構造の光磁気
記録媒体のカーヒステリシスループ 13a 積層膜13の1次のピーク
Claims (1)
- 【請求項1】 Pt/Co積層構造の光磁気記録媒体の
作製方法において、スパッタリング法にて記録膜を成膜
する方法であって、Ptの成膜レートが34Å/分以
下、且つCoの成膜レートが10Å/分以下で、Pt/
Co積層膜を成膜することを特徴とする光磁気記録媒体
の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2214691A JP2895971B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 光磁気記録媒体の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2214691A JP2895971B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 光磁気記録媒体の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04260313A JPH04260313A (ja) | 1992-09-16 |
JP2895971B2 true JP2895971B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=12074726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2214691A Expired - Fee Related JP2895971B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 光磁気記録媒体の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2895971B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1241192C (zh) * | 2001-10-25 | 2006-02-08 | 松下电器产业株式会社 | 用于光盘的薄膜沉积方法 |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP2214691A patent/JP2895971B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04260313A (ja) | 1992-09-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |