JP2895824B1 - NiTi系形状記憶合金製釣り糸とその製造方法 - Google Patents
NiTi系形状記憶合金製釣り糸とその製造方法Info
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Abstract
に魚が掛かった時の感触がより敏感な、いわゆる「手応
え」のよい釣り糸を開発すること。 【解決手段】 NiTi系形状記憶合金製の細線であっ
て、23〜25℃(室温)において、その細線の応力
(σ)−ひずみ(ε)曲線における応力に対するひずみ
が漸増傾向を示し、且つその細線の機械的性質が、引張
強さ170kgf/mm2 以上、伸び7〜15%の特性
を有することを特徴とするNiTi系形状記憶合金製釣
り糸。
Description
る「手応え」「しなやかさ」「真直度」「強さ」「結び
易さ」等の全てを満足するNiTi系形状記憶合金製釣
り糸とその製造方法に関するものであり、特に従来の形
状記憶合金製釣り糸の欠点とされた魚を釣り上げた時の
敏感な感触、いわゆる「手応え」が悪い点を大幅に改善
したものである。
れを防止し、岩などに接触した時に傷がつきにくい等の
特徴を有するNiTi系合金製の釣り糸が提案され、鮎
の友釣りなどで好評を得ているが、これらの釣り糸には
いくつかの問題点がある。この問題点については、後に
詳しく述べることとして、先ず、これらの釣り糸の従来
技術について述べる。
憶合金の細線材からなる釣り糸が提案されており、道糸
の先端に接続される仕掛け部や、ハリス糸に使用できる
とされている。また、形状記憶合金の低温相(マルテン
サイト相)あるいは高温相(オーステナイト相)のいず
れでも使用でき、直線状に記憶しておくことが好ましい
とされている。
法としてNiTi系形状記憶合金素線を焼鈍後、減面率
10%以上の冷間加工を施して線径0.1mmとし、3
50〜550℃、望ましくは400〜500℃の温度範
囲で、形状記憶処理することが示されている。そして、
この線材の強度については、特に記載がない。
強さ及びしなやかさの特性を合わせ持つ釣り糸として、
体温以下の温度でオーステナイト相となっており、引張
強さ(破断強度)が80〜120kgf/mm2 の釣り
糸が、提案されている。この釣り糸の製造方法は、Ni
Ti系形状記憶合金素線を、冷間加工と焼鈍を繰り返し
て、線径0.05〜0.3mmの細線とし、これを40
0〜500℃の温度範囲で数分〜1時間程度保持して、
これを冷却する形状記憶処理が開示されている。
で50.84%:49.16%(重量%で55.9%:
44.1%)からなるNi−Ti合金を、冷間加工と焼
鈍を繰り返して細径の線材とし、これを更に冷間加工に
より、線径0.1mmの糸状に加工した後、450℃で
30分間熱処理(形状記憶処理)を施して、これを常温
まで冷却して製造することが記載されている。そして、
この細線の金属組織は、100%オーステナイト相であ
り、Af点は25℃、引張強度(破断強度)は105k
gf/mm2 前後であることが、記載されている。
子%で50.94%:49.06%(重量%で56%:
44%)からなるNi−Ti合金を、前記と同様に冷間
加工と焼鈍を繰り返して細径の線材とし、これを更に冷
間加工により、線径0.1mmの糸状に加工した後、4
50℃で30分間熱処理(形状記憶処理)を施して、こ
れを常温まで冷却して製造することが記載されている。
そして、この細線の金属組織は100%オーステナイト
相であり、Af点は15℃、引張強さ(破断強度)は9
6kgf/mm2 前後であることが、記載されている。
は、超弾性的性質を有する形状記憶合金で構成したこと
を特徴とする魚釣り用道糸が提案されており、線材の耐
食性がよく、線材の伸びが超弾性的に大きいことがメリ
ットであるとされている。なお、この線材の「伸びが超
弾性的に大きいこと」の特徴は、同公報の第2図でも説
明されているように、線材Bの荷重(応力)−伸び(ひ
ずみ)曲線において、ある一定の荷重に対して大きく伸
びること、いわゆるカーブに平坦部があることを意味し
ている。言い換えると、このことは、荷重(応力)に対
して伸びが、常に漸増傾向を示さないことでもある。以
上が、従来のNi−Ti系形状記憶合金製の釣り糸であ
る。
来のNi−Ti系形状記憶合金製の釣り糸には、多くの
優れた点があり、特に鮎の友釣りに採用され好評を得て
いる。しかしながら、一部の釣りの愛好家から、前記従
来の釣り糸は、「釣り上げる時に軟らか過ぎる」、「ゆ
るみを感じる」、「頼りない」等、いわゆる釣り上げる
時の「手応え」に関する今一層の改善を求める声が寄せ
られている。また、魚が掛かった時の感触が、より敏感
に感得できる釣り糸の開発が望まれている。
の「手応え」であるとか「魚が掛かった時の敏感な感
触」という感応的な要求に、材料の特性面から改善する
こと、若しくはこの問題を解決することである。本明細
書においては、前記の「手応え」若しくは「魚が掛かっ
た時の敏感な感触」という感応特性を、以下まとめて
「手応え」と表現することとし、従って本発明の課題
は、釣り糸に要求される種々の特性の改善とともに、特
にこの「手応え」のよいNi−Ti系形状記憶合金製釣
り糸の開発とその製造方法を見出すことである。
際し、発明者らは、まず従来の釣り糸を調査し、考察を
行った。調査の対象になった釣り糸は、いわゆるNiT
i系超弾性合金製の釣り糸であり、室温でオーステナイ
ト相となっているもの(前記特公平5−70408号公
報、特許第2635737号公報、実開平1−1468
68号公報に記載のもの)である。前記超弾性合金製の
釣り糸の代表的な応力(σ)−ひずみ(ε)曲線は、図
1に示す通りである。図1において、yは降伏点、Mは
回復限界点、Tは引張破断点、Fは魚が掛かった時のバ
ランス点である。図1に示す特性の釣り糸で、いま降伏
応力(σy )に相当する重さPy (糸の断面積A×
σy )以上の魚を釣り上げたとする。その重さをP
F (相当する応力σF )とすると、図1のF点(σF ,
εF )でバランスすることになる。
ったとすると、伸びΔL=L×εFであり、εF を10
%とすると、ΔL=3000mm×0.1=300mm
も伸びることになる。しかも、この変形の過程で、同一
応力(σy )のもとで、一気に6〜8%(図1のεM =
6〜8%)も伸びることになり、前記の例でみると、糸
の長さ3mに対し、ΔL=3000mm×0.06〜
0.08=180〜240mm伸びることになる。
「釣り上げる時に軟らか過ぎる」、「ゆるみを感じ
る」、「頼りない」、「魚が掛かった時に敏感な感触が
ない」等、いわゆる釣り上げる時の「手応え」の欠点
は、前記のごとく同一応力(σy )のもとで、一気に大
きく伸びる点にあるとの知見を得た。本発明は、この知
見に基づいて、なされたものである。即ち同一応力(σ
y )のもとで、一気に大きく伸びない、言い換えると応
力(荷重)に対してひずみ(伸び)が、漸増傾向を示す
材料を見出すことにより、本発明を完成した。
(σ)−ひずみ(ε)曲線における「応力」は、「荷
重」と同義語であり、又「ひずみ」は「伸び」と同義語
であり、従って、応力の代わりに荷重、ひずみの代わり
に伸びと表現することもある。
の請求項1の発明は、NiTi系形状記憶合金製の細線
であって、23〜25℃(室温)において、その細線の
応力(σ)−ひずみ(ε)曲線における応力に対するひ
ずみが漸増傾向を示し、且つその細線の機械的性質が、
引張強さ170kgf/mm2 以上、伸び7〜15%の
特性を有することを特徴とするNiTi系形状記憶合金
製釣り糸である。
質が、引張強さ190kgf/mm 2 以上、伸び10〜
15%の特性を有することを特徴とする請求項1に記載
のNiTi系形状記憶合金製釣り糸である。
て、焼鈍後、減面率40%以上の冷間加工を加えて線径
0.03〜0.2mmの細線とし、これを100〜34
0℃の温度範囲で、張力をかけながら熱処理することを
特徴とする請求項1または請求項2に記載のNiTi系
形状記憶合金製釣り糸の製造方法である。
明する。ここでいうNiTi系形状記憶合金とは、従来
から知られているNi−Ti系形状記憶合金をいい、具
体的には、NiとTiの合金組成比が原子%で50:5
0近傍のNi−Ti合金、例えばNiとTiとからなる
Ni50.75原子%(55.8重量%)とTi49.
25原子%(44.2重量%)のようなNi−Ti合金
や、このNi−Ti合金のNi又はTiの一部を、わず
かなZr、Au、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、
Pd等で置換したNi−Ti系合金である。 なお、本
発明の釣り糸は、各種の特性を得るため強度を高位に保
つのが大きな特徴であるが、このため合金組成的には、
Ni−Ti合金において、Niがリッチ、即ち50.7
原子%以上とするのがより好ましい。
糸、幹糸、ハリス糸を含む。釣り糸としての細線の径
は、これに限定されるものではないが、例えば0.03
〜0.2mm程度であり、線径は、釣る魚の種類、重さ
等により選定される。本発明は、このNi−Ti系形状
記憶合金製の細線からなる釣り糸で、23〜25℃(室
温)において、その細線の応力(σ)−ひずみ(ε)曲
線における、応力(σ)に対するひずみ(ε)が、図2
(b)に示すごとく漸増傾向を示すことが必要である。
このことは、図1、図2(c)に示す従来のいわゆる超
弾性的な釣り糸のごとく、略同一応力のもとで、一気に
大きく伸びることとは逆に、図2(b)に示すように、
一気に大きく伸びないことであり、言い換えると応力
(荷重)に対してひずみ(伸び)が、漸増することを意
味している。釣り糸の特性をこのようにするのは、魚が
掛かった時の「手応え」をよくするためである。
において、細線の機械的性質が、引張強さ170kgf
/mm2 以上、伸び7〜15%の特性を有することが必
要である。この細線の引張強さは、釣りの際の特性であ
る「手応え」のよしあしに関係し、引張強さが170k
gf/mm2 未満では、この「手応え」が良くない。従
って本発明では、引張強さを170kgf/mm2 以上
とした。また、細い糸で大きなものを釣り上げるために
は、釣り糸の強度は、できるだけ強い方がよいのはいう
までもないことである。従来の釣り糸の強度は、前述の
ごとく、引張強さが120kgf/mm2 程度までであ
るが、本発明の釣り糸では、この点でも改善されてい
る。また、この細線の伸びは、釣り糸に必要な特性であ
る「結び易さ」「しなやかさ」「真直度」のよしあしに
関係する。本発明において、伸びを7〜15%としたの
は、伸びが7%未満では、前記の「結び易さ」等の特性
が劣るからであり、又伸びが15%を越えるように加工
すると必要な引張強さ(170kgf/mm2 以上)が
得られないからである。
製の釣り糸は、以上の構成からなるもので、釣り糸に要
求される種々の特性(手応え、しなやかさ、真直度、引
張強さ、糸の結び易さ等)を満たすものである。また、
本発明の釣り糸は、特に、最大の課題である釣りの際の
「手応え」の特性について大幅に改善したものである。
本明細書の説明及び実施例においては、主として鮎釣り
の場合を上げたが、本発明に係わる釣り糸を、鮎以外の
他の魚例えば、鮭、鱒、はや等の川魚に適用しても、又
海の魚に適用しても、同様の効果を奏するのは言うまで
ももない。なお、本発明に係わる釣り糸は、魚が掛かっ
た時ないしは魚を糸から外すまでは、糸に荷重(応力)
がかかり、その荷重(応力)に応じて伸び(ひずみ)が
漸増するが、荷重を取り除けば、伸びはもとに戻り、繰
り返し長期に使用することができるのは、言うまでもな
い。
ましい実施態様であり、特に細線の機械的性質を、引張
強さ190kgf/mm2 、伸び10〜15%としたも
のである。このようにすることによって、前記の種々の
特性を満たすとともに、特に手応えと糸の結び易さがよ
り向上する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の釣り糸の
製造方法に関するものであり、伸線工程において、焼鈍
後、減面率40%以上の冷間加工を加えて、線径0.0
3〜0.2mmの細線とし、これを100〜340℃の
温度範囲で、張力をかけながら熱処理することを特徴と
する。
間加工を加えて、低温度で熱処理することである。本発
明の製造方法において、焼鈍後減面率40%以上の冷間
加工を加えるのは、減面率が40%未満では、必要な高
い引張強さ(170kgf/mm2 以上)が得られない
からである。なお、ここでいう焼鈍は、Ni−Ti系形
状記憶合金の一般的焼鈍条件でよく、例えば600〜7
50℃で数秒間〜数分間程度の熱処理である。本製造方
法では、この冷間加工した細線を、次に100〜340
℃の温度範囲で、張力をかけながら熱処理するものであ
る。
のは、処理温度が100℃未満では、伸線時のくせがと
れにくく、伸び(7〜15%)がでない。また、340
℃を越えると、必要な引張強さ(170kgf/mm2
以上)が得られないからである。なお、この処理温度
は、引張強さと伸びのいずれも高くする場合は、200
〜320℃とするのがより好ましい。また、ここで張力
をかけながら熱処理するのは、数個の引抜ダイスにより
伸線加工されている間に、形成された加工ぐせ(巻きぐ
せを含む)を少しでも除去して、釣り糸としての使用に
不都合を生じさせないためである。この張力は、これに
限定されるものではないが、例えば20kgf/mm2
程度である。
別々のラインで製造してもよいし、連続した1ラインで
製造してもよい。以上が、製造方法に係わる発明の構成
要件であり、このように製造することにより、請求項1
または請求項2に係わる釣り糸が得られる。
もに、具体的に説明する。Ni51原子%(56.06
重量%)とTi49原子%(43.94重量%)からな
るNi−Ti系合金鋳塊を製造し、これを熱間圧延して
太径の線材に加工した後、冷間加工と焼鈍を繰り返して
細径の線材とした。これを670℃で10秒間焼鈍し、
続いてこれに減面率50%の冷間加工を加えて、直径
0.055mmの細線を得た。次に、この細線につい
て、(a)最終の熱処理を加えないもの〔比較例〕、
(b)最終の熱処理(320℃×5sec)を加えたも
の〔本発明例〕、(c)最終の熱処理(520℃×5s
ec)を加えたもの〔従来例〕の3種の試験材を作り、
これらについて引張試験を行い、線材の機械的性質であ
る破断引張強さと破断伸びを求めた。この結果を表1に
示す。
について、応力(σ)−ひずみ(ε)曲線を求めた。こ
れらの結果を図2、(a)、(b)、(c)に示す。
の細線を、釣り糸(道糸)として、実際に釣り具を用意
し、数人の釣り愛好家で、試し釣り等の試験を行い評価
した。評価項目は、釣り糸に要求される「手応え」「し
なやかさ」「真直度」「強さ」「結び易さ」である。評
価は、非常に良好なもの○、良好なもの△、劣るもの×
とし、全ての項目について○又は△のものを合格、一つ
でも×があるものは不合格とした。これらの結果を表2
に示す。
の引張強さに関係する項目であり、表2の「しなやか
さ」「真直度」「結び易さ」は、表1の伸びに関係する
項目である。また、表2の「手応え」は、図2の
(a)、(b)、(c)の応力(σ)−ひずみ(ε)曲
線に関係し、図2の(a)、(b)のように、応力に対
してひずみが漸増する特性を示すものが優れており、図
2の(c)のように、応力に対してひずみが漸増する特
性を示さない、即ち一定の応力に対して大きく伸びる特
性を示すものは、「手応え」はよくない。
要求される「手応え」「しなやかさ」「真直度」「強
さ」「結び易さ」の全てを満足する釣り糸は、本発明例
の試験材(b)であることがわかる。即ち、細線の応力
−ひずみ曲線は、図2より、試験材(a)、(b)が適
合するが、試験材(a)は表1より伸びが不足する。従
って、本発明の全ての要件を満足するものは、本発明例
である試験材(b)であることが確認された。
(道糸)として使用して、鮎釣りをしたと仮定する。こ
の場合、釣り上げる時の鮎の重さ(友釣りでは2尾の重
量)と糸の伸びについて、再度図2(a)、(b)、
(c)で見ることとする。2尾で350grであったと
すると、直径0.055mmの糸には、応力σ(荷重)
として142.3kgf/mm2 が負荷されることにな
る。この点を図2の曲線上に、Fで示す。
て、F点に対応するひずみε(伸び)を測ると、(a)
はε=2.7%、釣り糸の長さL=2mとすると、ΔL
=54mm(b)はε=4.0%、釣り糸の長さL=2
mとすると、ΔL=80mm(c)はε=10.6%、
釣り糸の長さL=2mとすると、ΔL=212mmとな
り、従来の超弾性型の釣り糸(c)の伸びが、極端に大
きくなることがわかる。このことは、表2の釣り糸の特
性である「手応え」の結果とよく一致している。即ち、
「手応え」の特性をよくするには、釣り糸の応力(σ)
−ひずみ(ε)曲線において、応力(σ)に対するひず
み(ε)が漸増傾向示すことが必要であると言える。
糸に要求される「手応え」「しなやかさ」「真直度」
「強さ」「結び易さ」の全ての特性を満足するものであ
り、特に従来のNi−Ti系形状記憶合金製の釣り糸の
欠点とされる、魚を釣り上げる時の、伸び過ぎることに
よる敏感な感触がない点、いわゆる「手応え」がよくな
い点を大幅に改善したものである。本発明は、特に、釣
りの愛好家から熱望されていた魚が掛かった時の感触
が、より敏感に感得できる、いわゆる「手応え」のよい
釣り糸とその製造方法を提供するものであり、フィシン
グ界において大きな効果がある。
的な応力(σ)kgf/mm2 −ひずみ(ε)% 曲線である。
細線であって、試験材(a)、(b)、(c)の応力
(σ)kgf/mm2 −ひずみ(ε)% 曲線である。ここで、
(a)は、比較例であり、焼鈍、冷間加工後、最終の熱
処理を加えないもの。(b)は、本発明に該当するもの
であり、焼鈍、冷間加工後、最終の熱処理(320℃×
5sec)を加えたもの。(c)は、従来例であり、焼
鈍、冷間加工後、最終の熱処理(520℃×5sec)
を加えたもの。
Claims (3)
- 【請求項1】 NiTi系形状記憶合金製の細線であっ
て、23〜25℃(室温)において、その細線の応力
(σ)−ひずみ(ε)曲線における応力に対するひずみ
が漸増傾向を示し、且つその細線の機械的性質が、引張
強さ170kgf/mm2 以上、伸び7〜15%の特性
を有することを特徴とするNiTi系形状記憶合金製釣
り糸。 - 【請求項2】 前記、機械的性質が、引張強さ190k
gf/mm2 以上、伸び10〜15%の特性を有するこ
とを特徴とする請求項1に記載のNiTi系形状記憶合
金製釣り糸。 - 【請求項3】 伸線工程において、焼鈍後、減面率40
%以上の冷間加工を加えて線径0.03〜0.2mmの
細線とし、これを100〜340℃の温度範囲で、張力
をかけながら熱処理することを特徴とする請求項1また
は請求項2に記載のNiTi系形状記憶合金製釣り糸の
製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JPH11196732A JPH11196732A (ja) | 1999-07-27 |
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KR100807393B1 (ko) * | 2006-06-05 | 2008-02-28 | 경상대학교산학협력단 | Ti-Ni계 경사기능 합금의 제조방법 및 그로부터제조된 Ti-Ni계 경사기능 합금 |
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