JP2895665B2 - ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体 - Google Patents

ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体

Info

Publication number
JP2895665B2
JP2895665B2 JP18929591A JP18929591A JP2895665B2 JP 2895665 B2 JP2895665 B2 JP 2895665B2 JP 18929591 A JP18929591 A JP 18929591A JP 18929591 A JP18929591 A JP 18929591A JP 2895665 B2 JP2895665 B2 JP 2895665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
chloro
methyl
piperazinyl
isopropyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18929591A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0517449A (ja
Inventor
健司 鈴木
博 大高
昭夫 尾崎
康夫 森元
孝幸 洲加本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP18929591A priority Critical patent/JP2895665B2/ja
Priority to TW081104854A priority patent/TW201744B/zh
Priority to KR1019930704114A priority patent/KR100188575B1/ko
Priority to US08/170,165 priority patent/US5407936A/en
Priority to PCT/JP1992/000794 priority patent/WO1993001176A1/ja
Priority to AT92913261T priority patent/ATE160339T1/de
Priority to DK92913261T priority patent/DK0641784T3/da
Priority to ES92913261T priority patent/ES2111070T3/es
Priority to EP92913261A priority patent/EP0641784B1/en
Priority to DE69223262T priority patent/DE69223262T2/de
Publication of JPH0517449A publication Critical patent/JPH0517449A/ja
Priority to GR970402888T priority patent/GR3025451T3/el
Application granted granted Critical
Publication of JP2895665B2 publication Critical patent/JP2895665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規ベンズイミダゾール
誘導体、その製造法およびその製造用中間体に関する。
さらに詳しくは、下式(I)
【0002】
【化1】 で示されるベンズイミダゾール誘導体またはその薬理学
的に許容される酸付加塩、その製造法およびその製造用
中間体に関する。
【0003】
【従来の技術】癌治療においてシスプラチン等の化学療
法剤の存在は欠くことのできないものである。しかし、
その一方で嘔吐等の副作用が問題となり、治療の継続を
困難にしている。
【0004】最近、この嘔吐の発現は、セロトニン[5-
ヒドロキシトリプタミン(以下、5−HTと言う)]受
容体の1つと関連することが判ってきた。5−HTは体
内の神経伝達物質の1つであり、5−HTが関与する受
容体は大別すると5−HT1、5−HT2、5−HT3
3つが知られている。このうち癌化学療法に伴う嘔吐に
は5−HT3受容体が関与している。つまり化学療法剤
投与により5−HTが遊離し、その遊離した5−HTが
腹部の5−HT3受容体に結合することにより、腹部迷
走神経を介して延髄第4脳室に存在する化学受容器引金
帯そして嘔吐中枢が刺激され、その結果嘔吐が生じる。
【0005】5−HT3拮抗作用を有するオンダンセト
ロン(GR38032F、下式参照) がシスプラチン等の化学療法
剤の投与に伴う嘔吐の抑制に有効であることが報告され
ている[ Cancer.Chemother.Pharmacol.,23 ,389-391(1
989)]。
【0006】
【化3】 一方、2-(4- メチル-1- ピペラジニル)ベンズイミダゾ
−ル誘導体の医薬への応用については、既に知られてい
る。例えば、特開昭50-126682 号には鎮痛、消炎作用を
有する2-(4- メチル-1- ピペラジニル)ベンズイミダゾ
−ル誘導体が開示されており、1-メチル-2-(4-メチル-1
- ピペラジニル) ベンズイミダゾール(化合物A)等が
例示されている。しかし、2-(4- メチル-1- ピペラジニ
ル)ベンズイミダゾ−ル誘導体の5−HT3拮抗作用お
よびこれに基づく制吐作用については何ら知られていな
い(後記試験例1参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はシスプラ
チン等による癌化学療法に伴う嘔吐に対して、強力で、
しかも持続的な抑制作用を示す5−HT3拮抗作用に基
づく新規な制吐剤の開発を目的として種々検討を加え
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は検討を重ね
た結果、前記式(I)で示される新規なベンズイミダゾ
−ル誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩
が、斯かる要請を満足することを見い出して本発明を完
成した。
【0009】本発明のベンズイミダゾ−ル誘導体(I)
は、下式(II)
【0010】
【化2】 で示される化合物に不活性溶媒中、化合物(II)に対
して通常4〜7当量の還元剤を室温から還流条件下で1
〜10時間反応させることによって製造することができ
る。還元剤としては、例えば亜鉛と塩酸、鉄と塩酸、塩
化第一スズと塩酸等が用いられる。
【0011】本発明化合物(I)は、更に必要に応じ、
常法に従って薬理学的に許容される酸付加塩に導くこと
ができる。
【0012】本発明化合物の薬理学的に許容される酸付
加塩としては、塩酸、硫酸等の無機酸との塩、マレイン
酸、フマル酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0013】上記製造法において用いられる化合物(I
I)(製造用中間体)は文献未記載の新規化合物であ
り、例えば以下の方法によって製造することができる。
【0014】
【化4】 即ち、まず化合物(III)とイソプロピルアミンを反
応させることにより化合物(IV)を得る。次に、(I
V)に塩酸存在下、亜鉛を作用させることにより化合物
(V)とした後、尿素を反応させ化合物(VI)を得
る。この化合物(VI)にオキシ塩化リンを作用させる
ことにより化合物(VII)とし、これにN-メチルピペ
ラジンを反応させ化合物(VIII)を得る。更に、化
合物(VIII)に発煙硝酸を酢酸中で作用させるか、
または化合物(VIII)に濃硝酸を濃硫酸中低温で作
用させることにより化合物(II)を製造することがで
きる(後記製造例参照)。
【0015】本発明化合物は、後述する如く持続的な5
−HT3拮抗作用を有し、シスプラチンにより誘発され
た嘔吐に対する予防効果および治療効果を示し、また低
毒性であることから、シスプラチン等による癌化学療法
に伴う嘔吐に対する制吐剤として有用である。
【0016】本発明化合物を癌化学療法に伴う嘔吐の治
療のために使用する場合、通常の剤形に製剤化した後、
経口もしくは注射剤として用いる。
【0017】経口投与剤形としては、錠剤、顆粒剤、散
剤、カプセル剤等の固形製剤等のほか、シッロプ剤等の
液剤が含まれる。斯かる製剤の調製は常法によって行わ
れ、固形製剤については通常の医薬添加物、例えば、乳
糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロ−ス、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、軽
質無水ケイ酸、タルク等を用いて製剤化される。カプセ
ル剤はそのようにして調製された顆粒剤、散剤等を適当
なカプセルに充填して得られる。また、シロップ剤は白
糖、カルボキシメチルセルロ−ス等を含む水溶液に、本
発明化合物を溶解または懸濁させて得られる。また、注
射剤の調製は常法によって行われ、必要に応じて安定
剤、溶解補助剤等を添加することができる。
【0018】本発明化合物の投与量は、症状、体重、年
令等によって一定しないが、経口投与の場合、通常、成
人1日当たり0.2 〜200 μg/kgであり、これを1度にま
たは2〜3回に分けて投与する。また、注射の場合、通
常、成人1日当たり0.1 〜100 μg/kgであり、これを1
度にまたは2〜3回に分けて投与する。
【0019】
【発明の作用効果】本発明化合物は5−HTにより誘発
されたベゾルド・ヤ−リッシュ反射に対して強い拮抗作
用(5−HT3拮抗作用)を示し、その作用が長時間持
続した(後記試験例1参照)。また、シスプラチンによ
り誘発された嘔吐に対して強い予防効果と治療効果を示
した(後記試験例2参照)。そして、本発明化合物の毒
性は低い(後記試験例3参照)。
【0020】以上の事実より本発明化合物は、シスプラ
チン等の癌化学療法に伴う嘔吐に対して、強力で、しか
も持続的な抑制作用を示す安全性の高い制吐剤になり得
る。以下、本発明化合物の作用効果を試験例を挙げて説
明する。
【0021】試験例1 5−HT3拮抗作用: (試験化合物) (1) 6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−
2−(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ
−ル(本発明化合物) (2) 1−メチル−2−(4−メチル−1−ピペラジ
ニル)ベンズイミダゾ−ル(化合物A、特開昭50-12668
2 号記載の化合物) (3) オンダンセトロン(対照化合物)
【0022】(試験方法)5−HT3拮抗作用は5−H
Tによつて誘発される反射性徐脈[ベゾルド・ヤ−リッ
シュ反射(Bezold-Jarisch reflex) ]に対する抑制作用
を指標にして、Collins 等の方法[Br.J.Pharmacol.,8
0,570P (1983)]に準じて測定した。
【0023】即ち、S.D.系雄性ラット(体重200-350g)
をウレタン1.25mg/kg の腹腔内投与により麻酔し、頸動
脈にカニュ−レを挿入し、心拍数を測定した。5−HT
は生理食塩液に溶解し、静脈内投与(0.04mg/kg)した。
試験化合物は生理食塩液または5%エタノ−ル生理食塩
液に溶解し、5−HT投与5分前に静脈内投与した。試
験化合物による反射性徐脈の抑制率の用量曲線からED50
値を求め、5−HT3拮抗作用を比較した。
【0024】また、上記と同様にして試験化合物(上記E
D50値の約25倍量)および5−HTを静脈内投与後、5−
HTを経時的に静脈内投与(0.04mg/kg)し、試験化合物
による反射性徐脈の抑制率が20% 以下になるまでの時間
を測定し、5−HT3拮抗作用の作用持続時間を求めた
(但し、化合物Aについては該拮抗作用が本発明化合物
に比較して極めて弱かったので、測定しなかった)。 (試験結果)結果を第1表に示した。
【0025】
【表1】 第1表
【0026】試験例2 シスプラチンにより誘発された嘔吐に対する予防効果お
よび治療効果: (試験化合物) (1) 6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−
2−(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ
−ル(本発明化合物) (2) オンダンセトロン(対照化合物)
【0027】(試験方法)本試験はCostall 等の方法
[Neuropharmacology,26,1321-1326(1987)] に準じて行
った。
【0028】即ち、雄性フェレット(ferret)(体重1.0-
1.6kg,1群3匹)の頸静脈に静脈内投与のためのカニュ−
レの植え込み手術を施した。予防効果は、手術後3日経
過したフェレットに生理食塩液または5%エタノ−ル生
理食塩液に溶解した試験化合物、または生理食塩液(対
照群)を静脈内投与し、続いて5分後に生理食塩液に溶
解したシスプラチン10mg/kg を30秒かけて静脈内投与
し、シスプラチン投予後から4時間の間に誘発される嘔
吐の回数を測定した。また、治療効果は、手術後3日経
過したフェレットに生理食塩液に溶解したシスプラチン
10mg/kg を30秒かけて静脈内投与し、嘔吐が発現した後
(シスプラチン投与後およそ80分)、生理食塩液または
5%エタノ−ル生理食塩液に溶解した試験化合物、また
は生理食塩液(対照群)を静脈内投与し、引き続き4 時
間まで嘔吐の回数を測定した。抑制率は次式により求め
た。 抑制率(%)={1−(試験化合物投与群の平均嘔吐回
数/対照群の平均嘔吐回数)}×100
【0029】(試験結果)結果を第2表に示した。
【0030】
【表2】 第2表
【0031】試験例3 急性毒性: (試験化合物)試験例2の場合に同じ
【0032】(試験方法)ddY 系雄性マウス(体重20〜
30g,1群5匹)を一夜絶食し、試験化合物を生理食塩液
または等モルの塩酸を含む生理食塩液に溶解して静脈内
投与(100mg/kg)し、投与後7日間にわたり死亡の有無
を観察した。
【0033】(試験結果)本発明化合物投与群では死亡
例は1例も認められなかったが、対照化合物投与群では
全例が死亡した。従って、本発明化合物は対照化合物
(オンダンセトロン)に比べて低毒性である。
【0034】
【実施例】以下に、製造例および実施例を挙げて、本発
明を更に具体的に説明する。
【0035】製造例14−クロロ−N−イソプロピル−2−ニトロアニリン
(式IVの化合物) :2,5-ジクロロニトロベンゼン150g
をイソプロピルアミン150gに加え封管中100℃で4時間
撹拌した。冷却後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去して4−クロロ−
N−イソプロピル−2−ニトロアニリン163gを得た。 な
お、この一部をとってメタノ−ルから再結晶したものは
以下の物性値を示した。
【0036】mp 72.0-74.0℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.33(6H,d),3.56-4.20(1H,m),6.89
(1H,d),7.44(1H,dd),8.09(1H,brs),8.21(1H,d). 元素分析値(C9H11ClN2O2 として): 計算値(%)C,50.36;H,5.17;N,13.05 実測値(%)C,50.21;H,5.10;N,13.05
【0037】製造例22−アミノ−4−クロロ−N−イソプロピルアニリン
(式Vの化合物) :4−クロロ−N−イソプロピル−2
−ニトロアニリン8gをエタノ−ル20mlに溶解し、亜鉛末
9.8gを加え、濃塩酸20mlを少しずつ加えた。混合物にア
ンモニア水を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を蒸留(bp 90 ℃/
0.4mmHg)することにより2−アミノ−4−クロロ−N
−イソプロピルアニリン4.2gを得た。
【0038】mp 35.0-36.0℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.22(6H,d),2.50-4.10(4H,m),6.38-
7.08 (3H,m).元素分析値(C9H13ClN2 として): 計算値(%)C,58.54;H,7.10;N,15.17 実測値(%)C,58.39;H,7.09;N,15.33
【0039】製造例35−クロロ−1−イソプロピルベンズイミダゾ−ル−2
−オン(式VIの化合物) :2−アミノ−4−クロロ−
N−イソプロピルアニリン14gと尿素15g を160 ℃で
3.5時間撹拌した。冷却後、反応混合物に水を加え酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を希塩酸、水酸化ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去した。残渣に
イソプロピルアルコ−ルを加え得られた結晶をろ取し、
アセトニトリルから再結晶することにより5−クロロ−
1−イソプロピルベンズイミダゾ−ル−2−オン7gを得
た。
【0040】mp 183.0-186.0℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.55(6H,d),4.46-5.01(1H,m),6.85-
7.41(3H,m). 元素分析値(C10H11ClN2O として): 計算値(%)C,57.02;H,5.26;N,13.30 実測値(%)C,57.07;H,5.32;N,13.38
【0041】製造例42,5-ジクロロ−1−イソプロピルベンズイミダゾ−ル
(式VIIの化合物) :5−クロロ−1−イソプロピル
ベンズイミダゾ−ル−2−オン81g をオキシ塩化リン20
7g中で1時間還流した。放冷後、反応混合物を氷水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水酸化ナト
リウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニト
リル400mlに加えて不溶物をろ別し、溶媒を減圧下に留
去して2,5-ジクロロ−1−イソプロピルベンズイミダゾ
−ル73g を得た。 なお、このものの一部をとってシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルムで溶出]
に付し、ヘキサンから再結晶したものは以下の物性値を
示した。
【0042】mp 72.0-75.0℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.61(6H,d),4.32-5.29(1H,m),7.12
(1H,dd),7.37(1H,d),7.58(1H,d). 元素分析値(C10H10Cl2N2 として): 計算値(%)C,52.42;H,4.40;N,12.23 実測値(%)C,52.56;H,4.49;N,12.37
【0043】製造例55−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1
−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル(式VIIIの化
合物) :2,5-ジクロロ−1−イソプロピルベンズイミダ
ゾ−ル7gとN−メチルピペラジン10g の混合物を140 ℃
で3.5時間撹拌した。冷却後、2N塩酸を加え酢酸エチ
ルで洗浄した。2N塩酸層を2N水酸化ナトリウム水溶液で
アルカリ性にし酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下に留去し、5−クロロ−1−イソプロ
ピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイ
ミダゾ−ル4.2gを得た。 なお、このものの一部をとって
アセトニトリルから再結晶したものは以下の物性値を示
した。
【0044】mp 124.0-125.5℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.59(6H,d),2.39(3H,s),2.50-2.86
(4H,m),3.15-3.60(4H,m),4.34-4.98(1H,m), 7.13(1H,d
d),7.39(1H,d),7.67(1H,d). 元素分析値(C15H21ClN4として): 計算値(%)C,61.53;H,7.23;N,19.13 実測値(%)C,61.30;H,7.40;N,19.25
【0045】製造例65−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−6−ニトロベンズイミダゾ−ル(式
IIの化合物) :5−クロロ−1−イソプロピル−2−
(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル
2.7gを酢酸15mlに溶解した。0℃で発煙硝酸3ml を加え
た後、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、
水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にしクロロホルムで
抽出した。クロロホルム層を水洗し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィ−[クロロホルム−メ
タノ−ル(10:1,v/v)で溶出]に付し、5−クロロ−1−
イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニル)
−6−ニトロベンズイミダゾ−ル 1.8g を得た。なお、
この一部をとってアセトニトリルから再結晶したものは
以下の物性値を示した。
【0046】mp 160.0-161.5℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.62(6H,d),2.40(3H,s),2.48-2.90
(4H,m),3.16-3.70(4H,m),4.32-5.00(1H,m),7.72(1H,s),
8.12(1H,s). 元素分析値(C15H20ClN5O2として): 計算値(%)C,53.33;H,5.97;N,20.73 実測値(%)C,53.21;H,5.85;N,20.73
【0047】製造例75−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−6−ニトロベンズイミダゾ−ル(式
IIの化合物) :5−クロロ−1−イソプロピル−2−
(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル
24.1g を濃硫酸160ml に溶解した。0 ℃で濃硝酸7.8gと
濃硫酸20.2g の混合物を滴下し、0 ℃で5分間撹拌し
た。反応混合物を水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液でア
ルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。クロロホルム
層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒
を減圧下に留去し、5−クロロ−1−イソプロピル−2
−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6−ニトロベン
ズイミダゾ−ル25.5g を得た。なお、この一部をとって
アセトニトリルから再結晶したものの物性値は製造例6
のそれと一致した。
【0048】実施例16−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4
−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル(式
Iの化合物) :5−クロロ−1−イソプロピル−2−
(4−メチルー1ーピペラジニル)ー6ーニトロベンズ
イミダゾ−ル1.2gを2.5N塩酸20mlに溶解し、亜鉛末1.5g
を少しずつ加え80℃で4時間撹拌した。アンモニア水を
加えてアルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。クロ
ロホルム層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリルか
ら再結晶し、6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピ
ル−2−(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミ
ダゾ−ル0.6gを無色結晶として得た。
【0049】mp 192.0-193.0℃ NMR(CDCl3,δ ppm):1.53(6H,d),2.38(3H,s),2.48-2.80
(4H,m),3.05-3.47(4H,m),4.03(2H,brs),4.30-4.92(1H,
m),6.84(1H,s),7.57(1H,s). 元素分析値(C15H22ClN5として): 計算値(%)C,58.53;H,7.20;N,22.75 実測値(%)C,58.48;H,7.06;N,22.77
【0050】2塩酸塩:6−アミノ−5−クロロ−1−
イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニル)
ベンズイミダゾ−ル2.0gをエタノ−ル5ml 中に溶解し、
11%(w/w) 塩酸−エタノ−ル10mlを加えた。冷後析出し
た結晶をろ取し、得られた結晶をエタノ−ルーメタノ−
ルの混合溶媒から再結晶して6−アミノ−5−クロロ−
1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニ
ル)ベンズイミダゾ−ル・2塩酸塩1.7gを無色結晶とし
て得た。
【0051】mp 275.0-280.0℃(分解) NMR(CD3OD,δ ppm):1.69(6H,d),3.02(3H,s),3.43-4.09
(8H,m),4.30-5.30(5H,m),7.41(1H,s),7.55(1H,s). 元素分析値(C15H22ClN5・2HCl として): 計算値(%)C,47.31;H,6.35;N,18.39 実測値(%)C,46.96;H,6.19;N,18.29
【0052】2マレイン酸塩:マレイン酸0.8gにメタノ
−ル5ml を加え、加熱溶解した。この溶液に6−アミノ
−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−
1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル1.0gをメタノ−
ル5ml に溶かして加えた。冷後析出した結晶をろ取し、
得られた結晶をアセトニトリルから再結晶し、6−アミ
ノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル
−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾ−ル・2マレイン
酸塩1.2gを無色結晶として得た。
【0053】mp 171.0-172.0℃(分解) NMR(DMSO-d6,δ ppm):1.51(6H,d),2.93(3H,s),3.16-3.7
1(8H,m),4.32-5.00(1H,m),6.17(4H,s),7.08(1H,s),7.34
(1H,s),10.00(6H,brs). 元素分析値(C15H22ClN5・2C4H4O4として): 計算値(%)C,51.16;H,5.60;N,12.97 実測値(%)C,50.97;H,5.42;N,13.06
【0054】
【0055】
【0056】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 星野 紹英 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I) 【化1】 で示されるベンズイミダゾール誘導体またはその薬理学
    的に許容される酸付加塩。
  2. 【請求項2】 下式(II) 【化2】 で示される化合物に不活性溶媒中、還元剤を反応させる
    ことを特徴とする下式(I) 【化1】 で示されるベンズイミダゾール誘導体またはその薬理学
    的に許容される酸付加塩の製造法。
  3. 【請求項3】 下式(II) 【化2】 で示される化合物。
JP18929591A 1991-07-02 1991-07-02 ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体 Expired - Lifetime JP2895665B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18929591A JP2895665B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体
TW081104854A TW201744B (ja) 1991-07-02 1992-06-20
DE69223262T DE69223262T2 (de) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazolderivate, verfahren zur herstellung, zwischenprodukte, und diese als aktive bestandteile enthaltende antiemetische substanzen
PCT/JP1992/000794 WO1993001176A1 (en) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazole derivative, production thereof, antiemetic containing same as active ingredient, and intermediate for producing same
AT92913261T ATE160339T1 (de) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazolderivate, verfahren zur herstellung, zwischenprodukte, und diese als aktive bestandteile enthaltende antiemetische substanzen
DK92913261T DK0641784T3 (da) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazolderivat, fremgangsmåde til fremstilling af dette, antiemetisk middel indeholdende dette som aktiv ingrediens sa
KR1019930704114A KR100188575B1 (ko) 1991-07-02 1992-06-22 벤즈이미다졸 유도체, 그의 제조법, 그를 유효성분으로서 함유하는 제토제 및 그의 제조용 중간체
EP92913261A EP0641784B1 (en) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazole derivative, production thereof, antiemetic containing same as active ingredient, and intermediate for producing same
US08/170,165 US5407936A (en) 1991-07-02 1992-06-22 Benzimidazole derivative, process for preparing the same, antiemetic agent containing the same as active ingredient and intermediate compound for preparing the same
ES92913261T ES2111070T3 (es) 1991-07-02 1992-06-22 Derivado de bencimidazol, procedimiento de produccion, antiemetico que contiene el indicado derivado como ingrediente activo y agente de preparacion de dicho antiemetico.
GR970402888T GR3025451T3 (en) 1991-07-02 1997-11-20 Benzimidazole derivative, production thereof, antiemetic containing same as active ingredient, and intermediate for producing same.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18929591A JP2895665B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0517449A JPH0517449A (ja) 1993-01-26
JP2895665B2 true JP2895665B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=16238942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18929591A Expired - Lifetime JP2895665B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2895665B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09323934A (ja) * 1996-05-31 1997-12-16 Kanebo Ltd 保存安定性の改善された坐剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0517449A (ja) 1993-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1319003B1 (en) Xanthine phosphodiesterase v inhibitors
AU757290B2 (en) Imidazolone anorectic agents: II. phenyl derivatives
JPH054983A (ja) イソキノリノン誘導体、その製造方法およびその誘導体を有効成分として含有する5−ht3 レセプター拮抗剤
KR20010022353A (ko) 1,2,4-트리아졸로[4,3-b]피리도[3,2-d]피리다진 유도체및 이를 포함하는 약제학적 조성물
JP2002533395A (ja) 痛みを処置するための(2−イミダゾリン−2−イルアミノ)キノキサリン誘導体
EP1529041B1 (de) Neue prodrugs von 1-methyl-2-(4-amidinophenylaminomethyl)-benzimidazol-5-yl-carbonsäure-(n -2-pyridil-n-2-hydroxycarbonylethyl)-amid, ihre herstellung und ihre verwendung als arzneimittel
JPH032180A (ja) 5ht↓3拮抗剤としてのアリールチアゾリルイミダゾール類
HU197842B (en) Process for producing pharmaceutical compositions comprising 2-alkoxy-n-(1-azabicyclo/2.2.2/oct-3-yl)-benzamide derivatives
US5739148A (en) 6-(2-Imidazolinylamino) quinoline compounds useful as alpha-2 adrenoceptor agonists
US4086353A (en) Certain azolinylamino (azolidinylimino) indazoles
JPH06501241A (ja) 臨床医学で使用されるヒスタミン受容体h3の新規な拮抗作用化合物と、その受容体の拮抗物質として作用する医薬組成物と、その製造方法
JP2895665B2 (ja) ベンズイミダゾール誘導体、その製造法およびその製造用中間体
EP0978517A2 (de) Triazolpurine, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Arzneimittel
HU181608B (en) Process for producing imidazo-thieno-pyrimidine derivatives
EP0641784B1 (en) Benzimidazole derivative, production thereof, antiemetic containing same as active ingredient, and intermediate for producing same
JPH05170745A (ja) ベンズイミダゾール誘導体、その製造法、それを有効成分とする制吐剤およびその製造用中間体
JPH06145152A (ja) ベンズイミダゾール誘導体、その製造法、それを有効成分とするセロトニン3 受容体拮抗剤およびその製造用中間体
HU197843B (en) Process for producing pharmaceutical compositions comprising 2-alkoxy-n-(1-azabicyclo/2.2.2/oct-3-yl)-benzamide-n-oxide derivatives
JPH01265089A (ja) 新規1−(イミダゾール−4−イル)メチルベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤
JP3407916B2 (ja) ジアザビシクロ誘導体
JPH05163250A (ja) 置換ピリミジノン誘導体およびそれを含有する抗潰瘍剤
US4622399A (en) Bicyclo-heterocyclic nitrogen substituted aminoethanol derivatives
JPH0625182A (ja) ベンズイミダゾール誘導体
WO1996016059A1 (fr) Derives de 6-methoxy-1h-benzotriazole-5-carboxamide, procede pour produire ces derives, et composition medicinale contenant ces derives
JPH01319488A (ja) テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体及び該化合物を有効成分とする抗潰瘍剤