JP2895434B2 - ウエイト台車付クレーンの台車ステアリング制御装置 - Google Patents

ウエイト台車付クレーンの台車ステアリング制御装置

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JP2895434B2
JP2895434B2 JP4764796A JP4764796A JP2895434B2 JP 2895434 B2 JP2895434 B2 JP 2895434B2 JP 4764796 A JP4764796 A JP 4764796A JP 4764796 A JP4764796 A JP 4764796A JP 2895434 B2 JP2895434 B2 JP 2895434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウエイト台車付クレ
ーンに関するものであり、特に、本体の旋回時や走行時
にウエイト台車の車輪を回向させる台車ステアリング制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】此種のウエイト台車付クレーンは、ブー
ム及びウインチユニットを装着した本体と、該本体の後
部に牽引されるウエイト台車とからなり、該本体のブー
ム後方位置にマストブームを前後回動自在に装着する。
そして、マストブームの先端と前記ウエイト台車を懸垂
ペンダントロープにて繋着し、フック荷重に対する後方
への反力をとる。また、ウエイト台車の走行部にステア
リングシリンダを取り付けて、ウエイト台車の各車輪を
独立して回向可能にしてある。
【0003】ここで、当該ウエイト台車付クレーンが旋
回するときはウエイト台車にも旋回力が作用し、本体と
ウエイト台車が一体に旋回する。このとき、前記ステア
リングシリンダを作動してウエイト台車の各車輪を旋回
方向へ回向させることにより、ウエイト台車が旋回方向
へ容易に移動できるようにする。また、上部旋回体に対
して下部走行体を斜めに走行させるときも、ウエイト台
車の車輪を走行方向へ回向させて、ウエイト台車が本体
の走行方向へ容易に移動できるようにする。
【0004】しかし、ウエイト重量が極めて大である場
合には車輪の接地抵抗により回向操作が困難となり、こ
のとき、無理に車輪を回向させれば、車輪が摩耗して耐
久性が劣化したり、油圧回路部品が故障する虞がある。
斯かる場合には、ウエイト台車に装着されているジャッ
キシリンダを手動で作動し、ウエイト台車を浮上させて
車輪を地面から一旦離反する。車輪の接地抵抗がない状
態で、前記ステアリングシリンダを作動して各車輪をウ
エイト台車の進行方向に応じて回向させ、車輪の回向が
終えた後に前記ジャッキシリンダにて再び車輪を接地さ
せる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のウエイト台車付
クレーンは、本体の旋回時若しくは走行時にウエイト台
車の車輪を回向させるが、ウエイト重量が極めて大であ
る場合には、車輪を回向させる都度、手動でウエイト台
車のジャッキアップ及びジャッキダウンを行うので、回
向操作が極めて煩雑となっている。
【0006】そこで、ウエイト台車付クレーンの本体の
旋回時や走行時に、ウエイト台車の車輪を無理なく回向
させて故障の発生を防止するとともに、回向操作性を向
上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるので
あり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、ブーム及びウインチ
ユニットを装着した本体と、該本体の後部に牽引される
ウエイト台車とからなり、該本体のブーム後方位置にマ
ストブームを前後回動自在に装着するとともに、マスト
ブームの先端と前記ウエイト台車を懸垂ペンダントロー
プにて繋着し、更に、ウエイト台車にジャッキシリンダ
を設け、ウエイト台車の走行部にステアリングシリンダ
を取り付けて各車輪を独立して回向可能にしたウエイト
台車付クレーンに於いて、前記ウエイト台車の各車輪の
サスペンションシリンダに圧力検出器を設けて各車輪の
反力を算出し、本体の旋回若しくは走行に適した方向へ
走行部を向けるときに、前記車輪の反力が一定値を超え
たときには、ジャッキシリンダを作動してウエイト台車
を浮上させ、各車輪の反力を一定値以下にした状態でス
テアリングシリンダを作動し、ウエイト台車の進行方向
に応じて車輪を回向させた後に、再びジャッキシリンダ
を作動して各車輪が再び反力を受け持つようにしたウエ
イト台車付クレーンの台車ステアリング制御装置を提供
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って詳述する。図1はウエイト台車付クレーン1を
示し、ブーム2及びウインチユニット3を装着した本体
4と、該本体4の後部にウエイト台車5が牽引されてい
る。本体4の前部にはブーム2を前後回動自在に装着
し、ブーム2の後方位置にマストブーム6及びハイマス
ト7が夫々前後回動自在に装着されている。
【0009】前記ブーム3の先端にトップシーブ8及び
ガイドシーブ9を枢着し、各シーブにフックロープ10
を巻回してフック11を吊り下げる。該フックロープ1
0はマストブーム6に設けたガイドシーブ12,13を
経てウインチユニット3へ接続される。
【0010】一方、前記ブーム2の先端後部にブームペ
ンダントロープ14の一端を係止し、該ブームペンダン
トロープ14の他端にブライドル15を連結するととも
にマストブーム6の先端にトップシーブ16を枢着す
る。そして、ブライドル15とベイル17との間にブー
ム起伏ロープ18を巻回し、このブーム起伏ロープ18
を前記トップシーブ16を経てウインチユニット3へ接
続する。
【0011】また、前記マストブーム6の先端にマスト
ペンダントロープ19の一端を係止し、該マストペンダ
ントロープ19の他端にブライドル20を連結するとと
もにハイマスト7の先端にトップシーブ21を枢着す
る。そして、ブライドル20とベイル22との間にマス
ト起伏ロープ23を巻回し、このマスト起伏ロープ23
を前記トップシーブ21を経てウインチユニット3へ接
続する。
【0012】ここで、前記ハイマスト7は前後回動自在
に枢着した門形のストラット24と、このストラット2
4の先端を後方から支承する左右一対のステー25とか
らなり、ステー25は油圧にて伸縮可能となっている。
【0013】更に、前記マストブーム6の先端とウエイ
ト台車5とを懸垂ペンダントロープ26にて接続し、マ
ストブーム6に対する後方への反力をとる。尚、符号2
7はブームバックストップであり、ブーム2が最大角度
を超えないようにブーム2の後面下部を支承している。
また、符号28はマストブームバックストップであり、
マストブーム6の後面下部を支承する。
【0014】図2はウエイト台車5を示し、該ウエイト
台車5には第1乃至第4の車輪31〜34が前後位置を
ずらして装着され、且つ数カ所にジャッキシリンダ3
5,35…が設けられている。当該ウエイト台車付クレ
ーン1の走行時や通常の作業時には、このジャッキシリ
ンダ35は収縮状態にしておく。
【0015】図3はウエイト台車5の走行部の一例とし
て第1の車輪31を示し、台車フレーム36に旋回ベア
リング37を介してブラケット38が水平方向へ回動自
在に枢着され、該ブラケット38にサスペンションシリ
ンダ39を下向きに配設するとともに、アーム40を横
向きに枢着する。このアーム40の中間部に前記サスペ
ンションシリンダ39のピストンロッドを連結し、アー
ム40の先端部に第1の車輪31のハブ41を取り付け
る。第1の車輪31には油圧モータ42が装着されてい
る。
【0016】前記サスペンションシリンダ39及び油圧
モータ42には、回転継手43を介して台車フレーム3
6側から圧力油が供給され、第1の車輪31が地面から
受ける上下動をサスペンションシリンダ39によって緩
衝するとともに、第1の車輪31を油圧モータ42によ
り回転駆動する。また、サスペンションシリンダ39に
はストローク検出器44と圧力検出器45が設けられ、
後述するように第1の車輪31の地面からの反力を検出
する。
【0017】ここで、台車フレーム36にブラケット4
6を固設してステアリングシリンダ47を横向きに配設
するとともに、前記ブラケット38の上部にコラム48
を突設し、このコラム48の上端部にリンクアーム4
9,50を介してステアリングシリンダ47のピストン
ロッドを連結する。
【0018】図4はステアリングシリンダ47の作動を
示し、台車フレーム36にリンクアーム49の一端部4
9aを枢着し、該リンクアーム49の他端部49bはリ
ンクアーム50を介して前記コラム48の上端部に連結
されている。また、該リンクアーム49の中間部49c
にはステアリングシリンダ47のピストンロッドを枢着
するとともに、ストローク検出器51のセンサの一端を
係止する。
【0019】而して、同図の実線で示した状態からステ
アリングシリンダ47のピストンロッドを収縮すれば、
リンクアーム49がその一端部49aを中心に図中右方
向へ回動する。このとき、リンクアーム49の他端部4
9bに連結されたリンクアーム50を介して前記コラム
48が右方向へ押圧される。前記コラム48はブラケッ
ト38の上部に固設されているので、同図の二点鎖線で
示すように、コラム48と一体にブラケット38が回転
継手43を中心に時計方向へ回動する。一方、ステアリ
ングシリンダ47のピストンロッドを伸長すれば、ブラ
ケット38が回転継手43を中心に反時計方向へ回動す
る。
【0020】このように、ステアリングシリンダ47の
伸縮によりブラケット38が水平方向に回動し、前記第
1の車輪31を任意の角度だけ回向させることができ
る。そして、前記ストローク検出器51と、回転継手4
3に設けられた回向方向検出器52とにより、第1の車
輪31の回向角度と回向方向を検出する。
【0021】尚、図示は省略するが、第2乃至第4の車
輪32〜34についても、第1の車輪31と同様にして
走行部が設けられ、夫々の車輪を独立して回転駆動並び
に回向可能にするとともに、車輪の反力を検出できるよ
うにしてある。
【0022】ここで、図5に示すように、当該ウエイト
台車付クレーン1が旋回するときは、本体4の旋回中心
部53を軸として上部旋回体4aを旋回させる。このと
き、前記ウエイト台車5の各車輪31〜34を旋回方向
へ回向させる必要がある。即ち、前記本体4の旋回中心
部53を中心として、第1及び第4の車輪の回向中心部
(回転継手の中心軸)31a,34aを通過する円周を
1 とし、第2及び第3の車輪の回向中心部32a,3
3aを通過する円周をD2 とすれば、各車輪31〜34
に設けられているステアリングシリンダを作動して、第
1及び第4の車輪31,34を円周D1 の接線方向へ回
向させるとともに、第2及び第3の車輪32,33を円
周D2 の接線方向へ回向させる。このように、本体4の
旋回時にウエイト台車5の各車輪31〜34を旋回方向
へ対応させて回向することを、台車ステアリング制御が
「旋回モード」の状態にあると称する。
【0023】また、図6に示すように、上部旋回体4a
に対して下部走行体4bを角度αだけ斜めに走行させる
ときは、前記ウエイト台車5の各車輪31〜34を走行
方向へ回向させる必要がある。即ち、各車輪31〜34
に設けられているステアリングシリンダを作動して、上
部旋回体4aの中心線Cに対して角度αだけ各車輪31
〜34を右方向へ回向させる。このように、本体4の走
行時にウエイト台車5の各車輪31〜34を走行方向へ
対応させて回向することを、台車ステアリング制御が
「走行モード」の状態にあると称する。
【0024】次に、図7のブロック図に従って、台車ス
テアリング制御について説明する。前記本体4のキャビ
ン内には台車ステアリング制御の操作選択部54と操作
表示部55が設けられており、操作選択部54には旋回
モードスイッチ56と走行モードスイッチ57、緊急作
動停止スイッチ58等を設け、操作表示部55には旋回
モード表示灯59と走行モード表示灯60、ジャッキア
ップ表示灯61とジャッキダウン表示灯62、警報器6
3等を設けてある。
【0025】オペレータは当該ウエイト台車付クレーン
1の操作状態によりウエイト台車5をどの台車ステアリ
ング制御モードにするかを決定し、旋回モードスイッチ
56または走行モードスイッチ57の何れかを選択して
オンする。操作選択部54のスイッチ信号は本体安全管
理部64と操作集中管理部65に送られる。
【0026】また、前記本体4には本体走行方向(上部
旋回体4aに対する下部走行体4bの走行角度)の検出
部66が設けられており、この走行方向検出信号が本体
安全管理部64に送られる。本体安全管理部64では、
この走行方向検出信号と前記スイッチ信号とにより、オ
ペレータが選択した台車ステアリング制御モードへの変
更が可能であるか否かを判定し、操作集中管理部65へ
判定結果を送る。
【0027】モード変更可能であるときは、該操作集中
管理部65から回向制御管理部67へ第1の車輪31の
回向角度等のデータを含む操作信号を送るとともに、回
向制御管理部68〜70に対しても、夫々第2乃至第4
の車輪32〜34の回向角度等のデータを含む操作信号
を送る。これと同時に、操作表示部55へ信号を送り、
選択されたモードに適合して旋回モード表示灯59また
は走行モード表示灯60を点灯若しくは点滅させる。
【0028】本実施の形態では、モード変更の制御が開
始されてから制御途中では前記旋回モード表示灯59ま
たは走行モード表示灯60を点滅させ、各車輪の回向が
終了して目的のモードに至ったときに該旋回モード表示
灯59または走行モード表示灯60が点灯するようにし
てある。
【0029】一方、モード変更が不可能であるときは、
該操作集中管理部65から操作表示部55へ中止信号を
送り、警報器63を作動してオペレータに台車ステアリ
ング制御の停止を知らせる。
【0030】ここで、前記各回向制御管理部67〜70
は、各車輪31〜34毎に設けられている車輪回向制御
部及び車輪反力管理制御部との間で信号の送受を行うと
ともに、各ジャッキ35毎に設けられているジャッキ操
作制御部との間で信号の送受を行い、各回向制御管理部
67〜70毎に夫々独立して各車輪31〜34の回向制
御を行う。
【0031】いま、第1の車輪31の回向制御管理部6
7について説明すれば、第1の車輪31の車輪回向制御
部71には、前記ステアリングシリンダ47のストロー
ク検出器51の信号と回向方向検出器52の信号が入力
され、これらの検出信号に基づいてステアリングシリン
ダの制御バルブ74へ制御信号を出力する。
【0032】また、第1の車輪31の車輪反力管理制御
部72には、前記サスペンションシリンダ39のストロ
ーク検出器44の信号と圧力検出器45の信号が入力さ
れ、これらの検出信号に基づいて第1の車輪31の地面
からの反力を算出し、必要に応じてサスペンションシリ
ンダの制御バルブ75へ制御信号を出力する。
【0033】更に、ジャッキ操作制御部73には、ジャ
ッキシリンダ35のストローク検出器76の信号と圧力
検出器77の信号が入力され、これらの検出信号に基づ
いてジャッキシリンダの制御バルブ78へ制御信号を出
力する。
【0034】先ず、前記回向制御管理部67では、車輪
反力管理制御部72で算出された第1の車輪31の反力
が予め設定されている一定値以下であるときは、そのま
ま第1の車輪31を回向すべく車輪回向制御部71へ信
号を送る。車輪回向制御部71では、ステアリングシリ
ンダの制御バルブ74へ信号出力してステアリングシリ
ンダ47を作動させ、前記操作集中管理部65で算出さ
れた回向角度まで第1の車輪31を回向する。そして、
第1の車輪31の回向が終了したら、車輪回向制御部7
1から回向制御管理部67へ回向終了信号が送られる。
【0035】これに対して、第1の車輪31の反力が大
となり前記一定値を超えたときは、先ず、ウエイト台車
5をジャッキアップすべく回向制御管理部67からジャ
ッキ操作制御部73へ信号を送る。ジャッキ操作制御部
73では、ジャッキシリンダの制御バルブ78へ信号出
力してジャッキシリンダ35を伸長し、第1の車輪31
を地面から離反させる。そして、ジャッキシリンダ35
が所定位置まで伸長すると、ジャッキ操作制御部73か
ら回向制御管理部67へジャッキアップの終了信号が送
られる。
【0036】続いて、第1の車輪31を回向すべく該回
向制御管理部67から車輪回向制御部71へ信号が送ら
れる。車輪回向制御部71では、ステアリングシリンダ
の制御バルブ74へ信号出力してステアリングシリンダ
47を作動させ、前記操作集中管理部65で算出された
回向角度まで第1の車輪31を回向する。そして、回向
が終了したら車輪回向制御部71から回向制御管理部6
7へ回向終了信号が送られる。
【0037】次に、ウエイト台車5をジャッキダウンす
べく回向制御管理部67からジャッキ操作制御部73へ
信号を送り、前記ジャッキシリンダ35を収縮させる。
第1の車輪31が接地すると、ジャッキ操作制御部73
から回向制御管理部67へジャッキダウンの終了信号が
送られる。
【0038】このように、第1の車輪31の回向制御管
理部67での回向制御が終了した後には、該回向制御管
理部67から前記操作集中管理部65へ制御終了信号が
送られる。尚、説明は省略するが、第2乃至第4の車輪
32〜34の回向制御管理部68〜70についても同様
の回向制御が行われ、各回向制御管理部68〜70での
回向制御が終了した後には、夫々の回向制御管理部68
〜70から前記操作集中管理部65へ制御終了信号が送
られる。
【0039】そして、上記回向制御中に、ウエイト台車
5のジャッキシリンダ35が伸長しているときは、前記
操作集中管理部65から操作表示部55へ信号が送ら
れ、ジャッキアップ表示灯61が点滅してオペレータに
ジャッキアップ中であることを知らせ、ジャッキシリン
ダ35が所定位置まで伸長して各車輪31〜34が地面
から離反したときは、前記ジャッキアップ表示灯61が
点灯してオペレータにジャッキアップが完了したことを
知らせる。
【0040】また、同様にして、ウエイト台車5のジャ
ッキシリンダ35が収縮しているときは、ジャッキダウ
ン表示灯62が点滅してオペレータにジャッキダウン中
であることを知らせ、ジャッキシリンダ35が所定位置
まで収縮して各車輪31〜34が接地したときは、前記
ジャッキダウン表示灯62が点灯してオペレータにジャ
ッキダウンが完了したことを知らせる。
【0041】更に、各回向制御管理部67〜70での回
向制御が終了したときは、前記操作集中管理部65から
操作表示部55へ信号が送られ、前記旋回モード表示灯
59または走行モード表示灯60を点灯させて、オペレ
ータが選択した台車ステアリング制御モードへの変更が
終了したことを知らせる。
【0042】また、ジャッキアップ、ステアリング、ジ
ャッキダウンの各制御中に、オペレータが危険を感じた
り、或いは制御を中断したい場合には、前記操作選択部
54に設けた緊急作動停止スイッチ58を押すことによ
り、制御が途中で停止されてジャッキやステアリングの
作動を停止することができる。
【0043】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではウエイ
ト台車の各車輪を回向するに際して各車輪の反力を算出
し、該反力が小であるときはそのままステアリングシリ
ンダを作動する。これに対して、各車輪の反力が一定値
を超えたときには、ジャッキシリンダでウエイト台車を
浮上させ、各車輪を地面から離反させた状態でステアリ
ングシリンダを作動する。
【0045】このように、車輪の反力が大であるときは
自動的にウエイト台車をジャッキアップ及びジャッキダ
ウンさせるので、ウエイト台車の回向操作性が著しく向
上するとともに、回向時に車輪の接地抵抗がなくなって
車輪の摩耗や油圧回路部品の損傷を防止でき、耐久性並
びに保守性の向上にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、ウエイト台車付ク
レーンの側面図。
【図2】(a)はウエイト台車の平面図、(b)はウエ
イト台車の背面図。
【図3】第1の車輪の走行部を示す縦断面図。
【図4】第1の車輪のステアリングシリンダの作動を示
す平面図。
【図5】「旋回モード」の台車ステアリング制御状態を
示す解説図。
【図6】「走行モード」の台車ステアリング制御状態を
示す解説図。
【図7】台車ステアリング制御のブロック図。
【符号の説明】
1 ウエイト台車付クレーン 2 ブーム 3 ウインチユニット 4 本体 5 ウエイト台車 6 マストブーム 26 懸垂ペンダントロープ 31 第1の車輪 32 第2の車輪 33 第3の車輪 34 第4の車輪 35 ジャッキシリンダ 39 サスペンションシリンダ 45 圧力検出器 47 ステアリングシリンダ 63 操作集中管理部 71 車輪回向制御部 72 車輪反力管理制御部 73 ジャッキ操作制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 7/08 - 7/20 B66C 23/42 B66C 23/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーム及びウインチユニットを装着した
    本体と、該本体の後部に牽引されるウエイト台車とから
    なり、該本体のブーム後方位置にマストブームを前後回
    動自在に装着するとともに、マストブームの先端と前記
    ウエイト台車を懸垂ペンダントロープにて繋着し、更
    に、ウエイト台車にジャッキシリンダを設け、ウエイト
    台車の走行部にステアリングシリンダを取り付けて各車
    輪を独立して回向可能にしたウエイト台車付クレーンに
    於いて、前記ウエイト台車の各車輪のサスペンションシ
    リンダに圧力検出器を設けて各車輪の反力を算出し、本
    体の旋回若しくは走行に適した方向へ走行部を向けると
    きに、前記車輪の反力が一定値を超えたときには、ジャ
    ッキシリンダを作動してウエイト台車を浮上させ、各車
    輪の反力を一定値以下にした状態でステアリングシリン
    ダを作動し、ウエイト台車の進行方向に応じて車輪を回
    向させた後に、再びジャッキシリンダを作動して各車輪
    が再び反力を受け持つようにしたことを特徴とするウエ
    イト台車付クレーンの台車ステアリング制御装置。
JP4764796A 1996-03-05 1996-03-05 ウエイト台車付クレーンの台車ステアリング制御装置 Expired - Fee Related JP2895434B2 (ja)

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