JP2895178B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2895178B2 JP20513190A JP20513190A JP2895178B2 JP 2895178 B2 JP2895178 B2 JP 2895178B2 JP 20513190 A JP20513190 A JP 20513190A JP 20513190 A JP20513190 A JP 20513190A JP 2895178 B2 JP2895178 B2 JP 2895178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真用感光体に関するものである。さ
らに詳しくは、導電性支持体上の感光層に電荷発生物質
として特定のアゾ化合物を含有させてなる電子写真用感
光体に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真用感光体の感光材料としてセレン、硫
化カドミウム、酸化亜鉛などの無機系感光材料が広く使
用されてきた。しかしながら、これらの感光材料を用い
た感光体は、感度、光安定性、耐湿性、耐久性などの電
子写真用感光体としての要求性能を十分に満足するもの
ではなかった。例えば、セレン系材料を用いた感光体は
優れた感度を有するが、熱または、汚れの付着などによ
り結晶化し、感光体の特性が劣化しやすい。また、真空
蒸着により製造するのでコストが高く、また可撓性がな
いためベルト状に加工するのが難しいなどの多くの欠点
も同時に有している。硫化カドミウム系材料を用いた感
光体では、耐湿性及び耐久性、また硫化亜鉛を用いた感
光体では耐久性に問題があった。
これら無機系感光材料を用いた感光体の欠点を克服す
るために、有機系感光材料を使用した感光体が種々検討
されてきた。
例えば、一部実用化された有機系感光材料として2,4,
7−トリニトロ−9−フルオレノンとポリ−N−ビニル
カルバゾールを組み合わせて使用したものが知られてい
る。しかし、これを用いた感光体は感度が低く、また耐
久性においても満足できるものではなかった。
近年、上記のような欠点を改良するために開発された
感光体の中で、電荷発生機能と電荷輸送機能を個別の物
質に分担させた機能分離型感光体が注目されている。こ
の機能分離型感光体においては、それぞれの機能を有す
る物質を広い範囲のものから選択し、組合せることがで
きるので、高感度化、高耐久性の感光体を作製すること
が可能である。このような機能分離型の感光体に使用す
る電荷発生物質として、多くの物質が提案されている。
中でも、有機染料や有機顔料を電荷発生物質として用い
た感光体が近年特に注目されている。
例えば、スチリルスチルベン骨格を有するジスアゾ顔
料を用いた感光体(特開昭53−133445号公報)、カルバ
ゾール骨格を有するジスアゾ顔料を用いた感光体(特開
昭53−95033号公報)、トリフェニルアミン骨格を有す
るトリスアゾ顔料を用いた感光体(特開昭53−132347号
公報)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するジスアゾ
顔料を用いた感光体(特開昭54−14967号公報)、ビス
スチルベン骨格を有するジスアゾ顔料を用いた感光体
(特開昭54−17733号公報)などが報告されている。し
かし、これらの電子写真用感光体は、かならずしも要求
性能を十分に満足するものではなく、さらに優れた感光
体の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、十分な感度を有し、かつ耐久性良好
な電子写真用感光体を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討
し、その結果、一般式(I) (式中、Arは結合基を介して結合してもよい置換もしく
は非置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を示
し、Xはベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環または
芳香族複素環を形成する有機残基を示し、nは2〜4の
整数を示す。) で表されるアゾ化合物が高感度および高耐久性等の優れ
た特性を有する電子写真用感光体を与えることを見出
し、本発明に至った。
一般式(I)において、Arは結合基を介して結合して
もよい置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環または芳
香族複素環を示すが、芳香族炭化水素環としては、ベン
ゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、フェナント
レン、フルオレン、アントラキノン、フルオレノン、ベ
ンズアンスロンなどが、芳香族複素環としては、チオフ
ェン、ジベンゾチオフェン、ピリジン、カルバゾール、
ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられ
る。また、置換基を有する場合、置換基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、メトキシ基などのアルコキシ基、フェニル基、ナフ
チル基などのアリール基、ジエチルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基などの置換アミノ基、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子などのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、
シアノ基などが挙げられる。
また、前記芳香族炭化水素環および芳香族複素環は結
合基を介して結合してもよいが、その結合基としては、
−O−、−S−、−CO−、−CH=CH− などが挙げられる。
本発明において、好ましく使用できるArを以下に具体
的に例示する。
Xが、ベンゼン環と縮合して形成する芳香環として
は、ナフタレン環、アントラセン環などの炭化水素環、
インドール環、カルバゾール環、ベンゾカルバール環、
ジベンゾフラン環などの複素環が挙げられる。また、X
は置換基を有していてもよく、置換基として塩素原子、
臭素原子などのハロゲン原子、水酸基などが挙げられ
る。
本発明において、好ましく使用できるアゾ化合物を具
体的に第1表に示す。尚、表中、Arにおいて、(A−
1)〜(A−13)は前記に示した構造式を表す。
本発明の化合物は次の方法を用いて製造できる。
一般式(II) ArNH2 (II) (式中、Ar、nは一般式(I)に同じである。) で表されるアミン化合物をジアゾ化し、次いで、ジアゾ
化された化合物をそのまま、あるいはホウフッ化塩とし
て単離した後、一般式(III) (式中、Xは一般式(I)に同じである。) で表されるカップラー化合物とカップリングすることに
より容易に製造できる。
本発明の電子写真用感光体は、一般式(I)で表され
るアゾ化合物の少なくとも1つを電荷発生物質として導
電性支持体上の感光層に含有させてなるものである。こ
のような感光体の代表的構成は第1図や第2図に示され
る。第1図に示したのは導電性支持体1上に電荷発生物
質2と電荷輸送物質3をバインダー中に分散させた分散
タイプの感光層4を設けた感光体であり、第2図に示し
たのは、導電性支持体1上に電荷発生物質をバインダー
中に分散した電荷発生層6と電荷輸送物質をバインダー
中に分散した電荷輸送層5からなる積層タイプの感光層
4′を設けた感光体である。
その他、電荷発生層と電荷輸送層を逆にしたもの、感
光層と導電性支持体との間に中間層を設けたものなどが
ある。
第2図の感光体において、像露光された光が電荷輸送
層を透過し、電荷発生層において、電荷発生物質が電荷
を発生する。生成した電荷は電荷輸送層に注入され、電
荷輸送物質が輸送を行う。
本発明の電子写真用感光体は、一般式(I)のアゾ化
合物の外、導電性支持体、バインダー、電荷輸送物質な
どを含有して構成され、感光体の他の構成要素は、感光
体の構成要素としての機能を奏するものであれば特に限
定されない。
すなわち、本発明の感光体において使用される導電性
支持体としては、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属板、
ポリエステル等のプラスチックシートまたはプラスチッ
クフィルムにアルミニウム、SnO2等の導電材料を蒸着し
たもの、あるいは導電処理した紙、樹脂等が使用され
る。
バインダーとしては、ポリスチレン、ポリアクリルア
ミド、ポリ−N−ビニルカルバゾールのようなビニル重
合体やポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂などの縮合
樹脂などが用いられるが、絶縁性で支持体に対する密着
性のある樹脂はいずれも使用できる。
電荷輸送物質は、一般に正孔輸送物質と電子輸送物質
の二種類に分類されるが、本発明の感光体には両者とも
使用することができる。正孔輸送物質としては、トリニ
トロフルオレノンあるいはテトラニトロフルオレノンな
どの電子を輸送しやすい電子受容性物質の外、ポリ−N
−ビニルカルバゾールに代表されるような複素環化合物
を含有する重合体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾ
ール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、
ポリアリールアルカン誘導体、フェニレンジアミン誘導
体、ヒドラゾン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、ト
リアリールアミン誘導体、カルバゾール誘導体、スチル
ベル誘導体等の正孔を輸送し易い電子供与性物質があげ
られる。
たとえば、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド
−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカ
ルバゾール−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェ
ニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデ
ヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミ
ノスチレン−β−アルデヒド−1−メチル−1−フェニ
ルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−アルデヒ
ド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−メト
キシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒド
ラゾン、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベン
ジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベ
ンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−メ
トキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−(4−メ
トキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベ
ンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾ
ン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジ
フェニルヒドラゾン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミ
ノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフ
ェニル)プロパン、2,2′−ジメチル−4,4′−ビス(ジ
エチルアミノ)−トリフェニルメタン、9−(4−ジエ
チルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−
(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−
(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−
(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾール、
1,2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、
1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベンゼン、3−
スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキ
シスチリル)−9−エチルカルバゾール、4−ジフェニ
ルアミノスチリルベン、4−ジベンジルアミノスチリル
ベン、4−ジトリルアミノスチリルベン、1−(4−ジ
フェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジエ
チルアミノスチリル)ナフタレン、4′−ジフェニルア
ミノ−α−フェニルスチルベン、4′−メチルフェニル
アミノ−α−フェニルスチルベン、1−フェニル−3−
(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(4
−ジメチルアミノスチリル)−5−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)ピラゾリンなどがある。
この他の正孔輸送物質としては、たとえば、2,5−ビ
ス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサア
ゾール、2,5−ビス〔4−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)フェニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−5−(4−ジエチ
ルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−
ビニル−4−(2−クロルフェニル)−5−(4−ジエ
チルアミノフェニル)オキサゾール、2−(4−ジエチ
ルアミノフェニル)−4−フェニルオキサゾール、9−
〔3−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−プロペニ
リデン〕−9H−キサンテン、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
ビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルム
アルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド
樹脂などが挙げられる。
電子輸送物質としては、たとえば、クロルアニル、ブ
ロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノ
ジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレン、2,4,5,7−テト
ラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサント
ン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオ
フェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフ
ェン−5,5−ジオキサイドなどがある。
これらの電荷輸送物質は、単独又は2種以上混合して
用いられる。
感光層と導電性支持体との間に必要に応じて中間層を
設けることができるが、材料としては、ポリアミド、ニ
トロセルロース、カゼイン、ポリビニルアルコールなど
が適当で、膜厚は1μm以下が好ましい。
感光体の作製には、従来より知られた方法を用いるこ
とができる。たとえば積層型感光体では、アゾ化合物の
微粒子をバインダーを溶解した溶液中に分散し、導電性
支持体上に塗布、乾燥し、電荷発生層が得られ、次い
で、電荷輸送物質とバインダーを溶解した溶液を塗布、
乾燥することで電荷輸送層を作製できる。電荷発生層の
作製には他の方法も使用できる。たとえば、アゾ化合物
を真空蒸着する方法、あるいは、アゾ化合物の溶液を塗
布、乾燥する方法があるが、前者ではコスト高、後者で
は一般に取扱い不便な有機アミン、たとえば、エチレン
ジアミン、n−ブチルアミンなどを使用するなど作製上
の欠点もあるためアゾ化合物の微粒子分散液の塗布法が
好適である。塗布方法は通常の手段、たとえば、ドクタ
ーブレード、ディッピング、ワイヤーバーなどで行う。
感光層の厚さは、感光体の種類によりそれぞれ最適範囲
は異なる。例えば、第1図に示したような感光体では、
好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは5〜30μmで
ある。
また、第2図に示したような感光体では、電荷発生層
6の厚みは好ましくは0.01〜5μm、さらに好ましくは
0.05〜2μmである。この厚さが、0.01μm未満では電
荷の発生は十分でなく、また、5μmを越えると残留電
位が高く、実用的には好ましくない。また、電荷輸送層
5の厚みは好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは5
〜30μmであり、この厚さが3μm未満では帯電量が不
充分であり、50μmを越えると残留電位が高く、実用的
に好ましくない。
一般式(I)で表されるアゾ化合物の感光層中の含有
量は、感光体の種類により異なるが、第1図に示すよう
な感光体では、感光層4中に好ましくは50重量%以下、
さらに好ましくは20重量%以下である。またこの層に電
荷輸送物質を好ましくは10〜95重量%、さらに好ましく
は30〜90重量%の割合で含有させる。また、第2図に示
すような感光体では電荷発生層6中のアゾ化合物の割合
は好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは、50重量
%以上である。また、電荷輸送層中5には電荷輸送物質
を10〜95重量%、好ましくは30〜90重量%で含有させ
る。なお、この層で電荷輸送物質が10重量%未満である
と、電荷の輸送がほとんど行われず、95重量%を越える
と感光体の機械的強度が悪く、実用的に好ましくない。
〔作用及び効果〕
本発明の電子写真用感光体は、一般式(I)で表され
るアゾ化合物を電荷発生物質として使用することにより
製造容易で、高感度、かつ反復使用に対して、性能劣化
はしない優れた性能を有する。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、こ
れにより本発明の実施の態様が限定されるものではな
い。
製造例 例示化合物 No.3の合成 2,7−ジアミノフルオレノン1.4gを35%塩酸3.5ml及び
水45mlに懸濁し、60℃で30分保温した後、0℃で亜硫酸
ナトリウム1.4gを水6mlに溶解した溶液を滴下した。0
℃で1時間撹拌した後、不溶物を除去し、42%ホウフッ
化水素酸15mlを加えた。析出した結晶を濾過、乾燥し、
ジアゾニウムホウフッ化塩2.4gを得た。
N,N−ジメチルホルムアミド200mlに2−ヒドロキシ−
3−ホルミルナフタレン2.0gを溶解し、0〜5℃に冷却
した。前記ジアゾニウムホウフッ化塩2.0gを加え、5分
間撹拌した。酢酸ナトリウム1.6gを水30mlに溶解した溶
液を0〜5℃で滴下した。同温度で30分撹拌後、室温で
4時間撹拌した。生じた沈澱を濾過し、N,N−ジメチル
ホルムアミド、アセトン、メタノール、水の順に洗浄し
た。乾燥して黒色を呈する粉体1.7gを得た。(融点270
℃以上) 得られた化合物は、元素分析値及び赤外線吸収スペク
トルにより例示化合物No.3であることを確認した。
元素分析値 C H N 計算値(%) 72.92 3.47 9.72 実測値(%) 72.47 3.36 9.54 赤外線吸収スペクトル(KBr法)を第3図に示した。
実施例1 ポリエステル樹脂(商品名「バイロン200」東洋紡
製)0.5部、例示化合物No.3を0.5部及びテトラヒドロフ
ラン50部をボールミルで粉砕混合し、得られた分散液を
アルミニウム板にワイヤーバーを用いて塗布、80℃で20
分乾燥して、約1μmの電荷発生層を形成した。この電
荷発生層上に下記構造式 で表されるヒドラゾン化合物1部、ポリカーボネート樹
脂(商品名「パンライトK−1300」帝人化成製)1部を
クロロホルム10部に溶解した溶液をワイヤーバーを用い
て塗布、80℃で30分乾燥して、厚さ約18μmの電荷輸送
層を形成して、第2図に示した積層型感光体を作製し
た。
静電複写紙試験装置((株)川口電気製作所製モデル
EPA−8100)を用いて感光体を印加電圧−6KVのコロナ放
電により帯電させ、その時の表面電位V0を測定し、その
後2秒間暗所に放置して、その時の表面電位V2を測定
し、続いて感光体の表面照度が51uxとなる状態でハロゲ
ンランプ(色温度2856゜K)よりの光を照射して表面電
位がV2の1/2になる時間を測定し、半減露光量E1/2(lux
・sec)を計算した。また光照射10秒後の表面電位V12
即ち残留電位を測定した。
実施例2〜20 電荷発生物質として本発明の化合物を、電荷輸送物質
として、(CT−1)及び下記構造式で表される化合物を
それぞれ使用し、実施例1と同様に感光体を作製し、E1
/2を求めた。使用した電荷発生物質、電荷輸送物質およ
びE1/2を実施例1と共に第2表に示す。
比較例1 特公昭55−42380号公報に記載されている下記構造式 で表されるジスアゾ化合物を電荷発生物質として、前記
(CT−4)を電荷輸送物質として用いた以外は実施例1
と同様に感光体を作製した。
E1/2は、12.0(lux・sec)であった。
実施例21 実施例1で作製した感光体を市販の電子写真複写装置
に装着して複写したが1万枚目においても原画に忠実な
かぶりのない鮮明な画像が得られた。
以上のように本発明のジスアゾ化合物を用いた電子写
真感光体は高感度でかつ繰り返し使用し安定した性能が
得られ、耐久性においても優れたものであることがいえ
る。
本発明の感光体は電子写真複写機に利用できるばかり
でなく電子写真複写原理を応用した各種プリンター、電
子写真製版システムなどに広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は電子写真用感光体の構成例を示した断
面図である。 なお第1図、第2図において各符号は次の通りである。 1……導電性支持体、4,4′……感光層 2……電荷発生物質、5……電荷輸送層 3……電荷輸送物質、6……電荷発生層 第3図は例示化合物No.3の赤外線吸収スペクトル(KBr
法)を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−294655(JP,A) 特開 平1−314249(JP,A) 特開 平3−50552(JP,A) 特開 平3−35244(JP,A) 特開 平4−125563(JP,A) 特開 平4−122946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 367 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上の感光層に、一般式(I) (式中、Arは結合基を介して結合してもよい置換もしく
    は非置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を示
    し、Xはベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環または
    芳香族複素環を形成する有機残基を示し、nは2〜4の
    整数を示す。) で表される少なくとも一つのアゾ化合物を含有すること
    を特徴とする電子写真用感光体。
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