JP2894343B1 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2894343B1
JP2894343B1 JP11777898A JP11777898A JP2894343B1 JP 2894343 B1 JP2894343 B1 JP 2894343B1 JP 11777898 A JP11777898 A JP 11777898A JP 11777898 A JP11777898 A JP 11777898A JP 2894343 B1 JP2894343 B1 JP 2894343B1
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Abstract

【要約】 【課題】 スイッチング装置において主トランジスタの
ベース電流が低下した時に主トランジスタが破壊するこ
とがあった。 【解決手段】 直流電圧のオン・オフ用スイッチ4のた
めのパルスを形成するためにパルス発生器30を設け
る。出力トランスの1次巻線に直列に接続された主トラ
ンジスタ4をパルス発生器30の出力に基づいて駆動す
る。主トランジスタ4の電流が所定レベルに達したら主
トランジスタ4の制御パルスを消滅させる。ベース電流
が低いためにコレクタ電流I1 が所定レベルに達する前
に主トランジスタ4の非飽和領域動作が生じたら、トラ
ンジスタ48で強制的にオン期間を終了させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流帰還型スイッ
チング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチング電源装置は図1及び
図2に示すように構成されている。図1において、例え
ば整流回路と平滑回路とから成る直流電源1の一端と他
端との間には出力トランス2のインダクタンスを有する
1次巻線3と主スイッチとしての主トランジスタ4と電
流検出手段としての電流検出抵抗5との直列回路が接続
されている。出力回路を構成するためにトランス2の2
次巻線6に対して並列に出力整流ダイオード7を介して
出力平滑用コンデンサ8が接続されている。2次巻線6
の極性及び整流ダイオード7の極性は、主トランジスタ
4のオフ期間に整流ダイオード7が導通するように決定
されている。平滑用コンデンサ8に接続された直流出力
端子9、10には負荷11が接続されている。直流出力
端子9、10間には出力電圧を定電圧制御するための電
圧制御信号形成回路12が接続されている。この電圧制
御信号形成回路12は、直流出力端子9、10間に接続
された電圧検出抵抗13、14と、基準電圧源を構成す
るための抵抗15及びツェナーダイオード16と、誤差
増幅器としてのトランジスタ17とから成る。トランジ
スタ17のベースは電圧検出抵抗13、14の分圧点に
接続され、エミッタは基準電圧源としてのツェナーダイ
オード16に接続されている。ツェナーダイオード16
は抵抗15を介して直流出力端子9、10間に接続され
ている。従って、トランジスタ17のコレクタ電流は検
出電圧と基準電圧との差に対応して変化する。電圧制御
信号形成回路12の出力を光信号に変換するために直流
出力端子9とトランジスタ17のコレクタとの間に発光
素子として発光ダイオード18が接続されている。
【0003】制御電源を構成するためにトランス2には
3次巻線19が設けられている。この3次巻線19には
整流ダイオード20を介して平滑用コンデンサ21が並
列に接続されている。
【0004】主トランジスタ4をオン・オフ制御するた
めの制御信号形成回路22の正側電源ライン23は制御
電源としてのコンデンサ21の一端に接続されていると
共に起動抵抗24を介して直流電源1の一端に接続さ
れ、グランド側ライン25は直流電源1の他端及びコン
デンサ21の他端に接続されている。制御信号形成回路
22の入力信号ライン26には電流検出信号と定電圧制
御信号との合成信号が入力する。この合成信号を形成す
るために、電流検出抵抗5の一端が抵抗27を介して入
力信号ライン26に接続され、且つコンデンサ21の一
端と入力信号ライン26との間にホトトランジスタ28
が接続されている。ホトトランジスタ28は発光ダイオ
ード18に光結合されている。なお、電流検出抵抗5及
びホトトランジスタ28の上述のような相互接続は、加
算回路を構成されていることになる。制御信号形成回路
22は入力信号ライン26に応答して制御信号を形成
し、出力ライン29によって主トランジスタ4のベース
に制御信号を与える。
【0005】図2は制御信号形成回路22の詳細とこれ
に関連する部分を示す。この制御信号形成回路22は、
主トランジスタ4をオン・オフ制御するためのスイッチ
制御パルスを発生するパルス発生器30と、駆動回路3
1と、ベース電流制限抵抗32と、オン時間幅制御用基
準電圧源33と、オン時間幅制御用比較器34と、オン
時間幅制御用トランジスタ35と、定電圧回路36とか
ら成る。
【0006】パルス発生器30は、パルス形成用比較器
37と、のこぎり波発生用コンデンサ38と、放電用抵
抗39と、充電制御用トランジスタ40と、ツェナーダ
イオード41と、抵抗42、43、44、45と、ダイ
オード46、47とから成る。のこぎり波発生用コンデ
ンサ38の一端は充電制御用トランジスタ40を介して
正側電源ライン23に接続され、このコンデンサ38の
他端はグランドライン25に接続されている。放電用抵
抗39はコンデンサ38に並列に接続されている。定電
圧源として機能するツェナーダイオード41はトランジ
スタ40のベースとグランドライン25との間に接続さ
れている。トランジスタ40のベースは抵抗42を介し
て定電圧回路36から導出された定電圧ライン36aに
接続されている。制御パルス形成用比較器37の一方の
入力端子は抵抗43を介して定電圧ライン36aに接続
され、他方の入力端子はのこぎり波発生用コンデンサ3
8の一端に接続されている。参照電圧用抵抗44とダイ
オード46は比較器37の一方の入力端子と出力端子と
の間に接続されている。また、帰還用抵抗45とダイオ
ード47とはトランジスタ40のベースと比較器37の
出力端子との間に接続されている。
【0007】駆動回路31はスイッチ制御パルスに応答
して主トランジスタ4を駆動するものであり、入力端子
aと出力端子bと一対の電源端子c、dとを有する。入
力端子aはパルス発生器30の出力ライン即ち比較器3
7の出力ラインに接続され、出力端子bは抵抗32を介
して主トランジスタ4のベース(制御端子)に接続さ
れ、一方の電源端子cは正電源ライン23に接続され、
他方の電源端子dはグランドライン25に接続されてい
る。図3から明らかなように駆動回路31は、NPN型
の第1及び第2のトランジスタ31a、31bとNOT
回路(反転回路)31cとから成る。第1のトランジス
タ31aのコレクタは一方の電源端子cに接続され、エ
ミッタは出力端子bに接続され、ベースは入力端子aに
接続されている。第2のトランジスタ31bのコレクタ
は出力端子bに接続され、エミッタは他方の電源端子d
に接続され、ベースはNOT回路31cを介して入力端
子aに接続されている。従って、第1及び第2のトラン
ジスタ31a、31bは互いに反対に動作する。
【0008】主トランジスタ4のオン幅を決定するため
の比較器34の一方の入力端子は入力信号ライン26に
接続され、他方の入力端子は基準電圧源33に接続され
ている。基準電圧源33はグランドライン25を基準に
して一定の基準電圧を発生する。オン時間幅制御スイッ
チとしてのトランジスタ35はパルス発生用比較器37
の出力端子とグランドライン25との間に接続され、そ
のベースは比較器34の出力端子に接続されている。入
力信号ライン26には、電流検出抵抗5に基づく電流帰
還信号とフォトトランジスタ28に基づく電圧帰還信号
(電圧制御信号)との和が入力する。もし、電圧帰還信
号を付加的信号と考えると、比較器34及びトランジス
タ35を電流帰還用と考えることができる。主トランジ
スタ4のオン期間においてこの電流が時間と共に増大
し、この検出電圧が基準電圧Vthに至ると比較器34の
出力が高レベルになり、トランジスタ35がオンになっ
て駆動回路31の入力端子aがグランドに接続され、主
トランジスタ4は強制的にオフ状態に転換する。
【0009】定電圧回路36は電源ライン23とグラン
ドライン25との間に接続され、電源ライン23の電圧
を定電圧化してライン36aに出力する周知の回路であ
る。ライン36aの電圧はライン23の電圧よりも低
い。なお、図示が省略されているが、比較器37、34
の電源端子は定電圧回路36の出力ライン36aに接続
されている。
【0010】
【正常時動作】次に、図1及び図2に示すスイッチング
電源装置の正常時の動作を図4のt0〜t4 期間を参照
して説明する。図4のt0 時点で図2の比較器37の出
力電圧が低レベルから高レベルに転換して制御パルスが
発生し、これに対応するベース電流Ib が主トランジス
タ4に図4(D)に示すように流れ、主トランジスタ4
がオンになる。これにより、直流電源1と1次巻線3と
トランジスタ4と電流検出用抵抗5とから成る閉回路に
電流I1 が流れる。1次巻線3はインダクタンスを有す
るので、電流I1 は傾斜を有して増大し、電流検出用抵
抗5の電圧が電流I1 の波形に対応して変化し、電流I
1 の帰還情報を含む入力電圧Vinも図4(B)に示すよ
うに傾斜を有して増大する。電流I1 に対応する電圧V
inがt1 時点で基準電圧Vthに達すると、比較器34の
出力が低レベルから高レベルに転換し、トランジスタ3
5がオンになり、パルス発生用比較器37の出力端子が
トランジスタ35を介してグランドに接続される。これ
により、パルスのオン期間が終了する。パルス発生用比
較器37の出力電圧がt1 時点で低レベルになると、ダ
イオード46がオンになり、比較器37の正入力端子の
電圧V1 が図4(A)に示すように6.5Vから3.5
Vまで低下し、負入力端子の電圧V2 よりも低くなる。
これにより、比較器37の出力電圧の低レベルが保持さ
れる。また、比較器37の出力電圧が低レベルになる
と、ダイオード47がオンになり、トランジスタ40の
ベース電位がこのエミッタ電位よりも低くなり、トラン
ジスタ40のベース・エミッタ間が逆バイアス状態とな
り、トランジスタ40がオフになるためコンデンサ38
の充電が停止する。これにより、コンデンサ38の電荷
は抵抗39を介して放出され、この電圧V2 は図4
(A)で破線で示すように一定の傾斜を有して低下す
る。t3 時点でコンデンサ38の電圧即ち比較器37の
負入力端子の電圧V2 が正入力端子の電圧V1 よりも低
くなると、比較器37の出力電圧は再び高レベルに戻
り、次のパルスが発生する。図4(B)のt1 〜t2 期
間における電流I1 に基づく電圧Vinは主トランジスタ
4のストレージ作用に基づく電流によって生じるもので
ある。主トランジスタ4のオフ制御期間t1 〜t3 に
は、図3の第2のトランジスタ31bがオンになるた
め、図4(D)のt1〜t2 期間に主トランジスタ4の
ストレージ電流に基づいて逆方向のベース電流が流れ
る。t2 時点で主トランジスタ4を通る電流I1 が零に
なると、主トランジスタ4の一対の主端子間電圧として
のコレクタ・エミッタ間電圧VCEがオン時よりも高くな
る。t2 〜t3 期間では電流I1 が零になるので、オン
時間幅制御用即ち電流帰還制御用比較器34の出力が低
レベルに保持され、オン時間幅制御用トランジスタ35
もオフに保たれる。従って、主トランジスタ4のオフ期
間の決定には比較器34が関与せず、オフ期間(例えば
t1 〜t3 )はのこぎり波用コンデンサ38の放電のみ
に依存して決定され、一定になる。t3 時点で比較器3
7の出力電圧が高レベルに戻ると、ダイオード46及び
47はオフになる。これにより、トランジスタ40が再
びオンになり、コンデンサ38が急速に充電され、この
電圧V2 は5Vになる。また、比較器37の正入力端子
の電圧V1 もt3 時点で直ちに6.5Vになる。従っ
て、比較器37の出力電圧は高レベルに保持される。な
お、この出力電圧の高レベルは6.5Vよりも高く設定
されている。
【0011】
【正常負荷時の電圧制御】負荷11の両端電圧が例えば
基準値よりも高くなると、比較器34の正入力端子の入
力電圧Vinが高くなり、主トランジスタ4のオン開始点
から早い時期に基準電圧Vthに達し、比較器34の出力
が高レベルに転換し、トランジスタ35がオンになるこ
とによりPWMパルスのオン期間が終了し、PWMパル
スのオン幅が狭くなる。PWMパルス列のオフ幅は一定
であるので、主トランジスタ4のデューティ比は小さく
なり、出力電圧が基準に戻される。出力電圧が基準値よ
りも低くなった時には上記の高くなった時と逆の動作に
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主トランジ
スタ4のベース電流はここでの電力損失を低減させるた
めに主トランジスタ4を飽和領域で動作させるレベルに
設定されている。このベース電流のレベルは主トランジ
スタ4の増幅率hFEや電流制限抵抗32の抵抗値のバラ
ツキを考慮して大きめに設定されている。しかし、ベー
ス電流が大きくなると、オ−バ−ドライブとなるため主
トランジスタ4のスイッチング速度が低下する。もし、
このスイッチング速度の低下を少なくするためにベース
電流のレベルを非飽和領域に近い飽和領域に設定し、抵
抗32のバラツキ又は電源1の電圧低下等でベース電流
の低下が図4のt4 時点以後に示すように生じると、比
較器34の入力信号Vinが基準電圧Vthに達する前のt
5 時点から主トランジスタ4が非飽和領域の動作とな
り、主トランジスタ4の抵抗が大きくなり且つこのコレ
クタ・エミッタ間電圧VCEが図4(C)でハッチングを
付して示すt5 〜t7 の区間で高くなり、瞬時損失が生
じ、この損失が大きい場合には主トランジスタ4が破壊
する。また、1次巻線3及びこの出力側のインダクタン
スが小さいために主トランジスタ4を流れる電流I1 が
オン期間の始まりから比較的大きい場合において、主ト
ランジスタ4のベース電流Ib が小さい時には、主トラ
ンジスタ4のオン期間の全部において主トランジスタ4
が非飽和領域動作になることがある。この場合には、主
トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCEが図5
(C)のハッチングを付して示すt4 〜t6 区間で高く
なり、主トランジスタ4の電力損失は極めて大きくな
る。また、オーバードライブをできるだけ防ぐようにベ
ース電流を設定するためには抵抗32の値の調整によっ
てベース電流を調整することが必要になり、この調整は
極めて複雑であった。
【0013】そこで、本発明の目的は、バラツキ等によ
ってベース電流が所望値よりも低い場合であっても主ス
イッチにおける電力損失を抑制することができるスイッ
チング電源装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、直流電源の一端と他端
との間に接続されたインダクタンスを有する出力巻線と
主スイッチとの直列回路と、前記出力巻線に結合された
出力回路と、前記出力巻線及び前記主スイッチを通って
流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記主ス
イッチをオン・オフ制御するためのスイッチ制御パルス
を発生するパルス発生器と、基準電圧源と、前記電流検
出手段から得られた前記主スイッチの電流に対応して変
化する検出電圧と前記基準電圧源の基準電圧とを比較
し、前記検出電圧が前記基準電圧よりも高くなった時に
前記スイッチ制御パルスによる前記主スイッチの制御を
中断するように形成されたオン時間幅制御回路と、前記
主スイッチの一対の主端子間の電圧が低い状態から高い
状態に変化したことに応答して前記スイッチ制御パルス
に基づく前記主スイッチの制御を中断するように形成さ
れたオフ制御回路とを備えているスイッチング電源装置
に係わるものである。なお、請求項2に示すように、オ
フ制御回路を、パルス発生器の出力端子と直流電源の他
端(グランド)との間に接続されたオフ制御用スイッチ
と、このオフ制御用スイッチの制御端子と主スイッチの
一方の主端子(コレクタ又はドレイン)との間に接続さ
れたコンデンサで構成することが望ましい。また、請求
項3に示すように、主スイッチのオン駆動時(ターンオ
ン時)に主スイッチの電圧が所定値よりも低いか否かを
検出する手段を設け、主スイッチのオン駆動を開始して
もこの電圧が所定値よりも低くならない時には主スイッ
チのオン駆動を中断するオフ制御回路を設けることがで
きる。また、請求項4に示すように請求項3の電圧検出
手段を、電圧検出用コンデンサと電圧検出用トランジス
タで構成することが望ましい。また、請求項5に示すよ
うにオフ制御回路を、パルス発生器の出力パルスを中断
するためのオフ制御用スイッチと異常時にこれをオンに
するための回路とで構成することが望ましい。また、請
求項6に示すように電圧検出用コンデンサを誘電体基板
上の導体層と誘電体基板を支持する金属支持板との間の
容量とすることが望ましい。また、請求項7に示すよう
にオン時間幅制御回路を比較器(コンパレータ)とオフ
制御用スイッチとで構成することが望ましい。また、請
求項8に示すように電圧制御回路を設けることが望まし
い。また、請求項9に示すように、請求項1のオフ制御
回路と請求項3のオフ制御回路との両方を設けることが
望ましい。
【0015】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、主スイッチが
非飽和領域で動作する状態が生じても、主スイッチが破
壊しない。従って、主スイッチの制御信号のレベルの余
裕をさほど大きくすることが不要になり、スイッチング
速度の向上及びスイッチング損失の低減を図ることがで
きる。また、たとえ非飽和領域の動作が生じても主スイ
ッチの破壊が生じないので、制御信号のレベル設定、回
路の設計及び評価が容易になる。なお、請求項1及び2
の発明によれば、主スイッチを流れる電流が三角波状に
変化する場合において、三角波状電流が所定レベルまで
達する前に主スイッチが非飽和領域の動作になると、主
スイッチの駆動が強制的に中断され、主スイッチが保護
される。また、請求項3、4及び5の発明によれば主ス
イッチを流れる電流がオン駆動開始直後から比較的高い
レベルで流れる場合において、主スイッチのターンオン
時にこの両端子間電圧の低下が所定値以上生じないと主
スイッチのオン駆動が中断される。従って、主スイッチ
が非飽和動作領域で動作することによる破壊を防ぐこと
ができる。また、請求項2及び4の発明によれば主スイ
ッチの電圧の変化をコンデンサを使用して検出するの
で、この検出を容易且つ低コストに達成することができ
る。また、請求項5の発明によればオフ制御を容易に達
成できる。また、請求項6の発明によれば、装置の小型
化及び低コスト化が達成される。また、請求項7の発明
によればオン時間幅の制御を容易に達成することができ
る。また、請求項8の発明によれば、電圧制御を容易に
達成することができる。また、請求項9の発明によれば
主スイッチを通って流れる電流が三角波状の場合と台形
状とのいずれであっても主スイッチを保護することがで
きる。
【0016】
【実施形態及び実施例】次に、図6〜図11を参照して
本発明の実施形態及び実施例を説明する。但し、図6〜
図11において、図1〜図5と実質的に同一の部分には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0017】
【第1の実施例】本発明の第1の実施例のスイッチング
電源装置は図1及び図2に示す制御信号形成回路22を
図6の制御信号形成回路22aに変形し、この他は図1
及び図2と同一に形成したものである。従って、図6に
は制御信号形成回路22aと主トランジスタ4と、抵抗
5、27とホトトランジスタ28のみを示し、その他の
部分は図1を参照することにする。図6の制御信号形成
回路22aは、図2と同一のパルス発生器30、駆動回
路31、ベース電流制限抵抗32、基準電圧源33、オ
ン時間幅制御用比較器(コンパレータ)34、オン時間
幅制御用としての第1のオフ制御用トランジスタ35、
定電圧回路36を有し、更に、第2のオフ制御用トラン
ジスタ48、第3のオフ制御用トランジスタ49、及び
第2及び第3のオフ制御用トランジスタ48、49の制
御回路を有する。
【0018】第1のオフ制御回路を構成するための第2
のオフ制御用トランジスタ48は、第1のオフ制御用ト
ランジスタ35に対して並列に接続され、これがオンに
なった時に駆動回路31の入力端子aをグランドライン
25即ち直流電源1の他端に接続し、制御信号の伝送を
遮断する。この第2のオフ制御用トランジスタ48を制
御するために主トランジスタ4のコレクタと第2のオフ
制御用トランジスタ48のベースとの間にキャパシタン
ス即ち第1の電圧検出用コンデンサ50が接続されてい
る。第1の電圧検出用コンデンサ50は微分用コンデン
サとして機能し、主トランジスタ4のコレクタ・エミッ
タ間電圧VCEが低レベルから高レベルに立上る時に微分
パルス状の電圧及び電流を第2のオフ制御用トランジス
タ48のベースに供給する。
【0019】第2のオフ制御回路を構成するための第3
のオフ制御用トランジスタ49は、第1及び第2のオフ
制御用トランジスタ35、48に並列に接続されてい
る。従って、第3のオフ制御用トランジスタ49がオン
になると、駆動回路31の入力端子aがグランドライン
25に接続され、制御信号の伝送が遮断される。この第
3のオフ制御用トランジスタ49を制御する回路は、第
2の電圧検出用コンデンサ51と、10個のトランジス
タ52〜61と、3個の抵抗62、63、64と、積分
用コンデンサ65と、ツェナーダイオード66と、NO
T回路(反転回路)67とから成る。2つのPNP型ト
ランジスタ52、53のエミッタは定電圧ライン36a
にそれぞれ接続され、これ等のベースは互いに接続さ
れ、トランジスタ52のコレクタはこのベースに接続さ
れている。一対のトランジスタ52、53のベースと主
トランジスタ4のコレクタとの間に第2の電圧検出用コ
ンデンサ51が接続されている。第2の電圧検出用コン
デンサ51も微分回路を形成するように動作し、主トラ
ンジスタ4が正常にターンオンしてこのコレクタ・エミ
ッタ間電圧VCEが高レベルから低レベルに転換した時に
電圧検出用トランジスタ52、53が瞬間的にオンにな
る。即ち、主トランジスタ4が正常にオンになると、こ
のコレクタ電位が定電圧ライン36aの電位よりも低く
なるため、定電圧ライン36a、トランジスタ52、5
3のエミッタ・ベース間、コンデンサ51、主トランジ
スタ4の経路に電流が流れる。この経路の電流はコンデ
ンサ51の充電が終了するまでの短時間のみ流れる。一
方、主トランジスタ4のコレクタの電位が定電圧ライン
36aよりも高い時にはトランジスタ52、53は逆バ
イアス状態になり、オフに保たれている。オフ制御回路
を構成するためのNPN型の2つのトランジスタ54、
55のコレクタは抵抗62を介して定電圧ライン36a
に接続され、エミッタはグランドライン25に接続され
ている。また、一方のトランジスタ54のベースは電圧
検出用トランジスタ53のコレクタに接続され、他方の
トランジスタ55のベースは次段のトランジスタ56の
コレクタに接続されている。従って、トランジスタ53
のオン期間のみトランジスタ54がオンになり、トラン
ジスタ54がオンになると、トランジスタ56がオフに
なり、トランジスタ55がオンになる。NPN型トラン
ジスタ56のコレクタは抵抗63を介して定電圧ライン
36aに接続され、そのエミッタはグランドライン25
に接続されている。NPN型トランジスタ57のコレク
タは前段のトランジスタ56のコレクタに接続され、こ
のエミッタはグランドライン25に接続され、そのベー
スはNOT回路67を介してパルス形成用比較器37の
出力端子即ち駆動回路31の入力端子aに接続されてい
る。従って、トランジスタ57は前段のトランジスタ5
6がオフであると同時に駆動回路31の入力端子aが低
レベル(零ボルト)の時にオンになる。NPN型トラン
ジスタ58のコレクタは積分用コンデンサ65の一端に
接続され、エミッタはグランドライン25に接続され、
ベースは前段の2つのトランジスタ56、57のコレク
タに接続されている。従って、トランジスタ58は前段
の2つのトランジスタ56、57の両方がオフの時にの
みオンになる。PNP型の2つのトランジスタ59、6
0のエミッタは定電圧ライン36aに接続され、これ等
のベースは相互に接続され、トランジスタ59のコレク
タはベースに接続されていると共に抵抗64を介してグ
ランドライン25に接続されている。トランジスタ60
のコレクタは積分用コンデンサ65を介してグランドラ
イン25に接続されている。従って、トランジスタ60
はコンデンサ65に定電流化された充電電流を流すよう
に機能する。NPN型トランジスタ61のコレクタは積
分用コンデンサ65の一端に接続され、エミッタはグラ
ンドライン25に接続され、ベースはNOT回路67を
介して駆動回路31の入力端子aに接続されている。従
って、トランジスタ61は、駆動回路31の入力端子a
の制御信号が低レベル(零ボルト)の時にオンになり、
コンデンサ65を放電状態に保つ。積分用コンデンサ6
5の一端はツェナーダイオード66を介して第3のオフ
制御用トランジスタ49のベースに接続されている。ツ
ェナーダイオード66のツェナー電圧(降伏電圧)Vz
は、主トランジスタ4のベース電流が正常値であって、
主トランジスタ4が正常にオン・オフしている時の積分
用コンデンサ65の電圧Vc ではオン(降伏)しない
が、ベース電流が低下して主トランジスタ4が正常にオ
ンしない時のコンデンサ65の電圧Vc に基づいて降伏
するように設定されている。従って、主トランジスタ4
が正常にオン状態に移行できない時には第3のオフ制御
用トランジスタ49がオンになり、主トランジスタ4の
オン期間を強制的に終了させる。
【0020】図7は主トランジスタ4及び制御回路22
aの機械的構成を示す。主トランジスタ4及び制御回路
22aは放熱性を有する金属支持板70上に固着されて
いる。主トランジスタ4のコレクタ電極(図示せず)は
半導体チップの下面に設けられ、半田(図示せず)によ
って金属支持板70に固着されている。制御回路22a
は、セラミック誘電体基板71とIC(集積回路)チッ
プ72とを有する。誘電体基板71は支持板70に接着
剤(図示せず)で固着されている。この基板71の上面
にはICチップ72が固着され、且つ第1及び第2の電
圧検出用コンデンサ50、51を得るための第1及び第
2の導体層73、74が設けられている。第1の導体層
73はICチップ72に含まれている図6のトランジス
タ48のベースに接続され、第2の導体層74はICチ
ップ72に含まれている図6のトランジスタ52、53
のベースに接続されている。第1及び第2の導体層7
3、74は誘電体基板71を介して金属性支持板70に
対向しているので、コンデンサ50、51のためのキャ
パシタンスを得ることができる。なお、図7において主
トランジスタ4と制御回路22aとの電気的接続は省略
されている。
【0021】
【三角波電流時の動作】図1の1次巻線3のインダクタ
ンスが大きい時にはここを流れる電流I1 は図8(B)
に示すように三角波状に流れる。図8のt4 時点よりも
前はベース電流Ib が主トランジスタ4を飽和領域で動
作させることができる正常時状態を示す。図8の正常時
の動作は図4の正常時の動作と同一である。図8(E)
(F)(G)(H)(I)に示す波形は図6の回路に従
って新たに生じたものであるが、t4 時点よりも前の正
常時には主トランジスタ4のオン・オフに関与していな
い。この図8(E)(F)(G)(H)のV54、V58、
Vc 、V67の波形は図9(F)(G)(H)(E)と同
一箇所の波形を示すものであるので、追って図9に基づ
いて説明する。主トランジスタ4がターンオフしてこの
コレクタ電位が図8(C)に示すように低レベルから高
レベルに転換すると、第1の電圧検出用コンデンサ50
を通して微分パルスが得られ、これが図8(I)に示す
ように第1のオフ制御回路を構成する第2のオフ制御用
トランジスタ48のベース・エミッタ間電圧V48とな
る。図8のt4 時点よりも前の正常時において図8
(I)の電圧V48が発生し、これがトランジスタ48の
ベ−ス・エミッタ間のしきい値(所定値)よりも高くな
り、トランジスタ48がオン駆動されても、既に主トラ
ンジスタ4のベース電流Ib はt1 時点で遮断され、主
トランジスタ4はt2 時点でオフ状態に移行しているの
で、図8(I)のt2 時点で第2のオフ制御用トランジ
スタ48がオン駆動されても主トランジスタ4の状態変
化は生じない。
【0022】図8(D)のt4 時点から主トランジスタ
4のベース電流Ib のレベルが低下すると、図8(B)
に示す電流I1 に対応する電圧Vinが基準電圧源33の
基準電圧Vthに達する前のt5 時点で主トランジスタ4
が非飽和領域の動作になり、主トランジスタ4の抵抗値
が増大し、このコレクタ・エミッタ間電圧VCEが図8
(C)に示すように高くなる。即ち、図3(C)のt5
時点と同様にベース電流Ib が流れているにも拘らずコ
レクタ・エミッタ間電圧VCEが高くなる。これにより、
第1の電圧検出用トランジスタ50を介して第2のオフ
制御用トランジスタ48に微分パルスが印加され、これ
がオンになる。この結果、駆動回路31の入力端子aが
トランジスタ48を介してグランドライン25に接続さ
れ、パルス発生器30の出力即ち比較器37の出力が強
制的にグランドレベルになる。この結果、ダイオード4
6、47がオンになり、パルス発生器30の出力パルス
が強制的に消滅され、ベース電流Ib の供給が図8
(D)に示すようにt5 時点で終了し、主トランジスタ
4はオフ期間に移行する。t6 時点でパルス発生器30
から次のパルスが発生し、ベース電流Ib がt4 〜t6
期間と同様に所定レベルよりも低い時にはt6 以後にお
いてもt4 〜t5 期間と同様な動作が生じる。上述かに
明らかなように図8ではベース電流Ib の不足による主
トランジスタ4の非飽和領域での動作が極く短時間に限
定されるので、主トランジスタ4の破壊を防ぐことがで
きる。なお、図8のt4 時点よりも後のベース電流不足
状態では主トランジスタ4のオン時間幅を広げることが
できないので、負荷11に所望出力電圧を供給すること
が不可能になるが、負荷11に対する停電を防止して最
低限の電力を供給することは可能になる。
【0023】
【台形波状電流時の動作】図9は1次巻線3のインダク
タンスが小さいために電流I1 が台形波状になる場合の
図6の各部の状態を示す。図9のt4 時点よりも前の正
常状態においては、図9(A)(B)(C)(D)に示
すV1 、V2 、Vin、VCE、Ib が図5のこれ等と同様
に変化する。図9のt0 時点においてパルス発生器30
の出力が高レベルになると、逆にNOT回路67の出力
電圧V67は図9(E)に示すように低レベルになり、ト
ランジスタ57、61のベース・エミッタ間電圧VBE
低レベルになり、これ等はオフ状態になる。パルス発生
器30からパルスが発生し、主トランジスタ4のベース
電流Ib が図9(D)に示すようにt0 時点から流れ始
めると、主トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧
CEが図9(C)に示すように低下し、この低下幅がト
ランジスタ52、53のベ−ス・エミッタ間電圧のしき
い値(所定値)よりも大きくなると、第2の電圧検出用
コンデンサ51を通ってトランジスタ52、53のベー
ス電流が流れ、これ等がオンになる。これにより、トラ
ンジスタ54のベース・エミッタ間電圧V54が微分パル
ス状に高くなり、トランジスタ54がオン状態になる。
この結果、トランジスタ56がオフになり、トランジス
タ55がオンになる。また、トランジスタ58のベース
・エミッタ間電圧V58が図9(G)に示すようにt0 時
点で高レベルに転換し、このトランジスタ58がオンに
なる。トランジスタ58はコンデンサ65の放電回路を
形成する。正確にはトランジスタ61がオンからオフに
転換する時点よりもトランジスタ58がオフからオンに
転換する時点が僅かに遅いので、コンデンサ65の電圧
Vc は図9(H)に示すように正常ターンオン時に僅か
に高くなる。しかし、この電圧はツェナーダイオード6
6の電圧Vz とトランジスタ49のベース・エミッタ間
のしきい値電圧VBEとの和Vz +VBEよりは低いので、
トランジスタ49はオン状態に移行しない。従って、図
9の正常時においては、第3のオフ制御用トランジスタ
49による強制的オフ制御動作は生じない。また、図9
の場合においてもターンオフ時に第2のオフ制御用トラ
ンジスタ48の短時間のオン状態が生じるが、このオン
期間はベース電流Ib による主トランジスタ4のオン駆
動終了後であるので、主トランジスタ4のオン・オフ動
作に無関係である。
【0024】図9のt4 時点以後において主トランジス
タ4のベース電流Ib の正方向の値が低下すると、主ト
ランジスタ4が非飽和領域動作となり、このコレクタ・
エミッタ間電圧VCEが零ボルト近くまで低下しないで、
図9(C)にハッチングを付して示すようにオフ期間の
値と大差ない値に保たれる。このため、t4 時点でベー
ス電流Ib の供給が開始されても、主トランジスタ4の
コレクタ電位が大幅に低下しないので、第2の電圧検出
用コンデンサ51を介してトランジスタ52、53のベ
ース電流が殆ど流れず、トランジスタ52、53はオフ
に保たれ、図9(F)に示すようにt4 時点でトランジ
スタ54のベース・エミッタ間電圧V54が低レベルに保
たれる。この結果、トランジスタ56がオンになり、ト
ランジスタ58のベース・エミッタ間電圧V58が図9
(G)に示すようにt4 以後においても低レベルに保た
れ、コンデンサ65の放電回路が形成されない。このた
め、図9のt4 時点からコンデンサ65の充電が開始
し、この電圧Vc は図9(H)に示すように徐々に高く
なる。この電圧Vc がt5 時点でVz +VBEに達する
と、ツェナーダイオード66及び第3のオフ制御用トラ
ンジスタ49がオンになり、パルス形成用比較器37の
出力端子がトランジスタ49を介してグランドライン2
5に接続され、帰還用ダイオード46、47がオンにな
って比較器37の出力パルスが消滅し、主トランジスタ
4のオン駆動が終了する。t5 時点で比較器37の出力
が低レベルに転換すると、NOT回路67の出力電圧V
67が図9(E)に示すように高レベルになり、トランジ
スタ57及び61がオンになり、コンデンサ65が放電
状態となり、且つトランジスタ56がオフ状態になる。
t5 でトランジスタ56がオフになるとトランジスタ5
8がオンになり、コンデンサ65の放電回路が形成さ
れ、この電圧Vc は低下する。一定時間幅のオフ期間が
t6 時点で終了し、再び主トランジスタ4をオン駆動す
るための低いレベルのベース電流Ib が供給されると、
t4 〜t6 の区間と同一の動作が繰り返して生じる。
図9においてt4 以後のベース電流が低レベルの時に
は、主トランジスタ4のオン時間幅が狭くなり、負荷1
1に所望の電圧を供給することは不可能になるが、完全
な停止は防止できる。また、ベース電流の低レベル期間
が短い場合には短時間の内に正常状態に自動的に復帰す
る。
【0025】上述から明らかなように本実施例によれ
ば、ベース電流Ib が不足しても主トランジスタ4が破
壊しない。従って、ベース電流Ib のバラツキを考慮し
てベース電流Ib のレベルを余り大きく設定することが
不要になり、必要な最小限のレベルに設定することがで
きる。この様にベース電流のレベルを下げると、主トラ
ンジスタ4のスイッチング速度を向上させることがで
き、スイッチング損失を低減させることができる。ま
た、ベース電流が所望レベルよりも低くなる状態が生じ
ても、主トランジスタ4が破壊しないので、抵抗32に
よるベース電流の調整を厳密に行うことが不要になり、
装置の製造及び調整が容易になる。また、装置の設計及
び評価が容易になる。また、本実施例では、制御信号形
成回路22aを構成するための誘電体基板71の上に導
体層73、74を設け、これと金属製支持板70との間
の容量をコンデンサ50、51としているので、コンデ
ンサ50、51を小スペース及び低コストで得ることが
できる。
【0026】
【第2の実施例】次に、図10を参照して第2の実施例
の制御信号形成回路22bを説明する。但し、図10に
おいて図6と実質的に同一の部分には同一の符号を付し
てその説明を省略する。図10の制御信号形成回路22
bは図6の制御信号形成回路22aの第2の電圧検出用
コンデンサ51とトランジスタ52とを省き、1つのコ
ンデンサ50によって2つのトランジスタ48、53を
制御するために3つのダイオ−ド81、82、83と、
1つのツェナ−ダイオ−ド84と、2つの抵抗85、8
6とを新たに設けた他は図6と同一に構成したものであ
る。即ち、コンデンサ50の一端はトランジスタ4のコ
レクタに接続され、他端は2つのダイオ−ド81、82
を介してトランジスタ48のベ−スに接続されていると
共にトランジスタ53のベ−スに接続されている。ま
た、トランジスタ53のエミッタと定電圧ライン36a
との間にツェナ−電圧Vz が約7Vのツェナ−ダイオ−
ド84とダイオ−ド83との直列回路が接続されてい
る。ツェナ−ダイオ−ド84は定電圧ライン36aに対
して逆向きに接続され、ダイオ−ド83は順方向に接続
されている。また、抵抗85はトランジスタ53のエミ
ッタ・ベ−ス間に接続され、抵抗86はトランジスタ5
3のエミッタとグランドライン25との間に接続されて
る。
【0027】図11は正常時における図10の主トラン
ジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCEとコンデンサ
50の出力側の点P0 とグランドライン25との間の電
圧Vd とを示す。主トランジンタ4に流れる電流I1 に
対応する電圧Vinが図8(B)に示すように三角波状の
場合、及び図9(B)に示すように台形波状の場合のい
ずれにおいても、主トランジスタ4のベ−ス電流Ib が
十分に大きい場合は主トランジスタ4が飽和領域での動
作となり、電圧検出用コンデンサ50の出力側の点P0
の電圧Vd は図11(B)に示すようにに図11(A)
の主トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCE
立上りと立下りで規則正しく発生し、立上り時のパルス
はVd1=2.1Vよりも高くなり、立下り時のパルスは
Vd2=0.8Vよりも低くなる。なお、立上り時のパル
スは1.5Vを中心にして上方向に発生し、立下り時の
パルスは1.5Vを中心にして下方向に発生する。主ト
ランジスタ4の電流I1 が三角波状の場合においては、
正常時と異常時との両方においてしきい値Vd1を横切る
パルスP1 が発生し、図8(I)のV48と同様な作用効
果を発揮する。即ち、電圧Vinが三角波状に変化する場
合において、図8のt5 時点に示すようにベ−ス電流I
b の低下によって図8(B)の電流検出電圧Vinが比較
器34のしきい値Vthを横切らない場合には図11
(B)の正方向パルスP1 がVd1を横切ることによって
トランジスタ48がオンになり、主トランジスタ4の強
制的オフ制御が達成され、図8と同一の作用効果が得ら
れる。また、主トランジスタ4の電流I1 が台形波状に
変化する場合においては、正常時に図11(B)に示す
負側パルスP2 がしきい値Vd2=1.8Vを横切るよう
に発生し、他方、ベ−ス電流Ib が低下した異常時には
パルスP2 がしきい値Vd2=0.8Vを横切らなくな
る。このため、正常時には、主トランジスタ4のオフ終
了時点に同期してトランジスタ53及び54がオンにな
るが、異常時にはトランジスタ53及び54がオンにな
らない。この結果、図9(H)と同様にコンデンサ65
の電圧Vc がVz +VBEを横切り、ドンジスタ49がオ
ンになる。これにより、主トランジスタ4のオン期間が
強制的に終了し、図9と同一の作用効果が得られる。こ
の第2の実施例は、第1の実施例と同一の効果を有する
他に、検出用コンデンサ50を図8の動作と図9の動作
との両方に兼用できるという効果を有する。
【0028】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) コンデンサ50、51を個別コンデンサとする
ことができる。 (2) 主トランジスタ4を電界効果トランジスタに置
き換えることができる。 (3) 1次巻線3を昇圧型スイッチングレギュレータ
のリアクトルとし、主トランジスタ4にダイオードを介
して平滑用コンデンサを接続し、昇圧回路とすることが
できる。また、主トランジスタ4のオン期間にダイオー
ド7がオンになるフォワード型DC−DCコンバータに
も本発明を適用することができる。 (4) コンデンサ50、51以外の回路で主トランジ
スタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCEを検出し、これ
によってトランジスタ48又は52、53を制御するこ
とができる。 (5) 電流I1 が図8に示すように三角波状であるこ
とがはっきりしている場合には第3のオフ制御用トラン
ジスタ49及びこの制御回路を省くことができる。ま
た、電流I1 が図9に示すように台形波状であることが
はっきりしている場合には第2のオフ制御用トランジス
タ48及びコンデンサ50を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスイッチング電源装置を示す回路図であ
る。
【図2】図1の制御信号形成回路とこの近傍部分を示す
回路図である。
【図3】図2の駆動回路を詳しく示す回路図である。
【図4】電流が三角波状になる場合の図2の各部の状態
を示す波形図である。
【図5】電流が台形波状になる場合の図2の各部の状態
を示す波形図である。
【図6】本発明の第1の実施例の制御信号形成回路とこ
の近傍を示す回路図である。
【図7】図6の主トランジスタと制御信号形成回路とを
集積化した装置を概略的に示す斜視図である。
【図8】電流が三角波状になる場合の図6の各部の状態
を示す波形図である。
【図9】電流が台形波状になる場合の図6の各部の状態
を示す波形図である。
【図10】第2の実施例のスイッチング電源装置の制御
信号形成回路とこの近傍部分を図6と同様に示す回路図
である。
【図11】図10の各部の装置を示す波形図である。
【符号の説明】
4 主トランジスタ 22 制御信号形成回路 30 パルス発生器 34 オン幅決定用比較器 45、48、49 オフ制御用トランジスタ 50、51 コレクタ・エミッタ間電圧検出用コンデン

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    たインダクタンスを有する出力巻線と主スイッチとの直
    列回路と、 前記出力巻線に結合された出力回路と、 前記出力巻線及び前記主スイッチを通って流れる電流を
    検出するための電流検出手段と、 前記主スイッチをオン・オフ制御するためのスイッチ制
    御パルスを発生するパルス発生器と、 基準電圧源と、 前記電流検出手段から得られた前記主スイッチの電流に
    対応して変化する検出電圧と前記基準電圧源の基準電圧
    とを比較し、前記検出電圧が前記基準電圧よりも高くな
    った時に前記スイッチ制御パルスによる前記主スイッチ
    の制御を中断するように形成されたオン時間幅制御回路
    と、 前記主スイッチの一対の主端子間の電圧が低い状態から
    高い状態に変化したことに応答して前記スイッチ制御パ
    ルスに基づく前記主スイッチの制御を中断するように形
    成されたオフ制御回路とを備えていることを特徴とする
    スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記オフ制御回路は、 前記パルス発生器の出力端子と前記直流電源の他端との
    間に接続されたオフ制御用スイッチと、 前記主スイッチの一対の主端子の内の一方と前記オフ制
    御用スイッチの制御端子との間に接続された電圧検出用
    コンデンサとから成り、 前記主スイッチの一方の主端子は前記出力巻線に接続さ
    れ、前記主スイッチの他方の主端子は前記直流電源の他
    端に接続されていることを特徴とする請求項1記載のス
    イッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    たインダクタンスを有する出力巻線と主スイッチとの直
    列回路と、 前記出力巻線に結合された出力回路と、 前記出力巻線及び前記主スイッチを通って流れる電流を
    検出するための電流検出手段と、 前記主スイッチをオン・オフ制御するためのスイッチ制
    御パルスを発生するパルス発生器と、 基準電圧源と、 前記電流検出手段から得られた前記主スイッチの電流に
    対応して変化する検出電圧と前記基準電圧源の基準電圧
    とを比較し、前記検出電圧が前記基準電圧よりも高くな
    った時に前記スイッチ制御パルスによる前記主スイッチ
    の制御を中断するように形成されたオン時間幅制御回路
    と、 前記スイッチ制御パルスに基づいて前記主スイッチがオ
    ン駆動されている時に前記主スイッチの一対の主端子間
    の電圧が所定値よりも低いか否かを検出する電圧検出手
    段と、 前記スイッチ制御パルスが発生したにも拘らず前記電圧
    検出手段から前記主スイッチの一対の主端子間の電圧が
    所定値よりも低いことを示す信号が得られなかった時に
    前記主スイッチのオン駆動を中断させるオフ制御回路と
    を備えていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧検出手段は、 前記主スイッチの一対の主端子の一方と接続された電圧
    検出用コンデンサと、 そのベースが前記電圧検出用コンデンサに接続され、そ
    のエミッタが電源に接続され、前記主スイッチの一方の
    主端子の電位が前記エミッタの電位を基準にして所定値
    以上急激に低下した時に前記電圧検出用コンデンサを通
    って流れる電流でオン状態になる電圧検出用トランジス
    タとから成り、前記電圧検出用トランジスタのオン・オ
    フ状態によって前記主スイッチの電圧変化を検出する回
    路であることを特徴とする請求項3記載のスイッチング
    電源装置。
  5. 【請求項5】 前記オフ制御回路は、 前記パルス発生器の出力端子と前記直流電源の他端との
    間に接続されたオフ制御用スイッチと、 前記スイッチ制御パルスが発生したにも拘らず前記電圧
    検出手段から前記主スイッチの主端子間の電圧が所定値
    よりも低いことを示す出力が得られなかった時に前記オ
    フ制御用スイッチをオンにするための回路とから成るこ
    とを特徴とする請求項3又は4記載のスイッチング電源
    装置。
  6. 【請求項6】 前記主スイッチの一方の主端子が金属製
    主支持板に接続されており、 前記オフ制御回路は前記支持板に固着された誘電体基板
    上に設けられており、 前記誘電体基板にコンデンサ用導体層が設けられ、この
    コンデンサ用導体層と前記支持板との間の容量が前記電
    圧検出用コンデンサとして使用されていることを特徴と
    する請求項2又は4記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記オン時間幅制御回路は、 前記基準電圧と前記検出電圧とを比較する比較器と、 前記パルス発生器の出力端子と前記直流電源の他端との
    間に接続され、前記比較器から得られた前記検出電圧が
    前記基準電圧に達したことを示す出力に応答してオンに
    なるオフ制御用スイッチとから成ることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載のスイッチング電源装
    置。
  8. 【請求項8】 更に、前記出力回路の出力電圧を一定に
    制御するための電圧制御信号を形成する回路を含み、前
    記電圧制御信号を前記検出電圧に加算して前記比較器に
    入力させるように構成されていることを特徴とする請求
    項7記載のスイッチング電源装置。
  9. 【請求項9】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    たインダクタンスを有する出力巻線と主スイッチとの直
    列回路と、 前記出力巻線に結合された出力回路と、 前記出力巻線及び前記主スイッチを通って流れる電流を
    検出するための電流検出手段と、 前記主スイッチをオン・オフ制御するためのスイッチ制
    御パルスを発生するパルス発生器と、 基準電圧源と、 前記電流検出手段から得られた前記主スイッチの電流に
    対応して変化する検出電圧と前記基準電圧源の基準電圧
    とを比較し、前記検出電圧が前記基準電圧よりも高くな
    った時に前記スイッチ制御パルスによる前記主スイッチ
    の制御を中断するように形成されたオン時間幅制御回路
    と、 前記主スイッチの一対の主端子間の電圧が低い状態から
    高い状態に変化したことに応答して前記スイッチ制御パ
    ルスに基づく前記主スイッチの制御を中断するように形
    成された第1のオフ制御回路と、 前記スイッチ制御パルスが発生したにも拘らず前記電圧
    検出手段から前記主スイッチの一対の主端子間の電圧が
    所定値よりも低いことを示す信号が得られなかった時に
    前記主スイッチのオン駆動を中断させる第2のオフ制御
    回路とを備えていることを特徴とするスイッチング電源
    装置。
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