JP2893563B2 - 音像定位係数算出装置 - Google Patents

音像定位係数算出装置

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JP2893563B2
JP2893563B2 JP4331779A JP33177992A JP2893563B2 JP 2893563 B2 JP2893563 B2 JP 2893563B2 JP 4331779 A JP4331779 A JP 4331779A JP 33177992 A JP33177992 A JP 33177992A JP 2893563 B2 JP2893563 B2 JP 2893563B2
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浩子 沼津
正治 松本
明久 川村
光彦 芹川
亮 田上
幹夫 小田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AV(オーディオ・ビ
ジュアル)機器において、臨場感のある音響再生を行う
ための音像定位装置の音像定位係数算出装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、映像・音響分野においてはVTR
の普及により映画を家庭で楽しむために大画面及び臨場
感のある音響再生が望まれ、これに対応するハードウエ
アの開発が望まれている。
【0003】特にVTRの映画ソフトの音響では、映画
館で行われているように、側方または後方(あるいはこ
れらを組み合わせたもの)にスピーカを配置して再生を
行うドルビー・サラウンド方式が普及している。
【0004】また、これとは別に家庭用TVセットなど
を対象として、実際にはスピーカを側方や後方に置かな
くても側方や後方から音が聞こえてくるようにするため
の音像定位装置が開発されている。
【0005】以下、再生用スピーカを2個使用した音像
定位装置について説明する。
【0006】図9は従来の音像定位装置の構成と聴者の
左後方に音像を定位させる方式を示す図である。
【0007】図9において、1は音像定位装置、2は信
号S(t)(tは連続的な時間を表し、信号が時間関数であ
ることを示している。以下同様)を出力する発振器、
3,4はFIRフィルタ、5は聴者8の左前方に置かれ
た再生用のスピーカ、6は聴者8の右前方に置かれた再
生用のスピーカ、7は聴者8の左後方に置かれた目標用
スピーカであり、hL(t)は有限時間インパルス応答(F
IR)フィルタ3に発振器2からインパルスを入力した
ときのインパルス応答、hR(t)はFIRフィルタ4に発
振器2からインパルスを入力したときのインパルス応答
であり、以後、hL(t),hR(t)を左(L),右(R)の音像
定位装置1における音像定位係数と呼ぶ。h1(t)はスピ
ーカ5と聴者8の左耳の位置(正確にはスピーカ5にイ
ンパルスを入力した時の鼓膜の位置での応答であるが、
測定を行う場合に耳道入口の位置で行う、以下同様)に
おける頭部伝達関数(以下、時間領域での説明を行うた
めインパルス応答と呼ぶ。但し、周波数領域で考えても
同様の結果が得られる。また、インパルス応答をフーリ
エ変換して周波数特性に変換したものを伝達関数と呼
ぶ。)、h2(t)は、スピーカ5と聴者8の右耳の位置に
おけるインパルス応答、h3(t)は、スピーカ6と聴者8
の左耳の位置におけるインパルス応答、h4(t)は、スピ
ーカ6と聴者8の右耳の位置におけるインパルス応答、
h5(t)は、スピーカ7と聴者8の左耳の位置におけるイ
ンパルス応答、h6(t)は、スピーカ7と聴者8の右耳の
位置におけるインパルス応答である。
【0008】図9を用いて従来の音像定位装置の動作
と、音像定位の方式について説明する。
【0009】このような構成において、発振器2からの
信号S(t)を目標用スピーカ7から放射した場合、聴者
8の耳に到達する音は、左耳L(t)では、(数1),
【0010】
【数1】L(t) = S(t)*h5(t) 右耳R(t)では、(数2),
【0011】
【数2】R(t) = S(t)*h6(t) (但し、*は畳込み演算を表している。)と表される。
実際には、スピーカ自身のインパルス応答なども畳み込
まれることとなるが、これは無視することとする。また
スピーカ等のインパルス応答がh5(t),h6(t)に含まれ
ていると考えても良い。
【0012】また、インパルス応答及び信号S(t)を時
間が離散的なディジタル信号として考え、それぞれ L(t) → L(n) R(t) → R(n) h5(t) → h5(n) h6(t) → h6(n) S(t) → S(n) と表すと、(数1),(数2)の式は次のようになる。
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】ここでNは、インパルス応答h5(n),h6
(n)の長さである。
【0016】一方、音像定位装置1に発振器2から信号
S(t)が入力されると、入力された信号S(t)は2つに分
岐され、それぞれFIRフィルタ3とFIRフィルタ4
に入力され、FIRフィルタ3,4でそれぞれ畳み込み
処理が行われた後、それぞれスピーカ5,6から出力さ
れる。そのとき、聴者8に到達する音は、左耳L′(t)
では(数5),
【0017】
【数5】 L′(t) = S(t)*hL(t)*h1(t) + S(t)*hR(t)*h3(t) 右耳R′(t)では、(数6),
【0018】
【数6】 R′(t) = S(t)*hL(t)*h2(t) + S(t)*hR(t)*h4(t) と表され、同様に(数7)及び(数8)により
【0019】
【数7】 L′(n) = S(n)*hL(n)*h1(n) + S(n)*hR(n)*h3(n)
【0020】
【数8】 R′(n) = S(n)*hL(n)*h2(n) + S(n)*hR(n)*h4(n) となる。
【0021】ここで頭部伝達関数が等しければ音が同方
向から聞こえるということを前提にする(この前提は一
般的に正しい)と、(数9)により
【0022】
【数9】L(n) = L′(n) のとき、(数10)及び(数11)により
【0023】
【数10】h5(n) = hL(n)*h1(n)+hR(n)*h3(n)
【0024】
【数11】R(n) = R′(n) のとき、(数12)に示すように
【0025】
【数12】h6(n) = hL(n)*h2(n)+hR(n)*h4(n) となるので、スピーカ5とスピーカ6を用いて聴者8に
対して左後方から聞こえるようにするためには、(数10)
と(数12)を満たすように、hL(n),hR(n)を決定すれば
良い。例えば、(数10),(数12)を周波数領域の表現で書
き直すと、畳込み演算が乗算に代わり、後はそれぞれの
インパルス応答を高速フーリエ変換(FFT)して伝達関
数にしたものになる。FIRフィルタ3,4のインパル
ス応答以外は測定により得られることからFIRフィル
タ3,4のインパルス応答をこの2つの(数10),(数12)
から求めることができる。また(数10),(数12)を行列の
式で表し、逆行列演算によりhL(n),hR(n)を決定する
こともできる。
【0026】このようにして決定されたhL(n),hR(n)
を用い、スピーカ5からは信号S(n)とhL(n)とを、ス
ピーカ6からは信号S(n)とhR(n)とを畳み込んだもの
を放射することにより聴者8は実際に後方の目標用スピ
ーカ7を鳴らさなくても、後方から音が鳴っていると感
じさせることが可能となる。
【0027】なお、再生用スピーカが3個以上でも、上
述と同様の処理をすることで任意の位置に音像を定位さ
せることができる。
【0028】ここで実際に畳込み演算を行うのはFIR
フィルタ3,4である。このFIRフィルタ3,4の基
本的な構成のブロック図を図10に示す。図10において、
信号を入力する入力端子3-1に、信号をτ時間だけ遅延
させる遅延素子3-2が直列に接続され、それら遅延素子3
-2の両端には、タップ係数と呼ばれるものと入力信号の
乗算を行う乗算器3-3が接続されている。それら乗算器3
-3の他端は、複数の入力信号を加算する加算器3-4に接
続され、その加算器3-4には加算された信号を出力する
出力端子3-5が接続されている。
【0029】乗算器3-3のh(n)(n:0〜N−1)はタッ
プ係数として設定されたある特性を持つインパルス応答
である。通常このようなFIRフィルタは乗加算を高速
に行うDSP(Digital Signal Processor)等の専用
LSIが用いられる。乗算器3-3には図のようにインパ
ルス応答h(n)がタップ係数として設定され、遅延素子3
-2にはアナログ信号をディジタル信号に変換する際のサ
ンプリング周波数に対応する遅延時間が設定され、入力
される信号に対してそれぞれ乗加算と遅延を繰り返すこ
とにより(数3),(数4)で示したような畳込み演算を実
行する。
【0030】従って、このFIRフィルタに信号を入力
することにより、インパルス応答h(n)の特性が入力信
号に畳み込まれ、出力されることになる。以上は、ディ
ジタル信号の場合であるので、実際はこのFIRフィル
タの前にアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
Dコンバータ及び後ろにディジタル信号をアナログ信号
に変換するD/Aコンバータが必要であり図9,図10で
は省略している。
【0031】次に、再生用スピーカを2個使用した場合
の音像定位装置の従来の音像定位係数算出装置について
説明する。
【0032】図11は、従来の音像定位係数算出装置の構
成を示すブロック図である。
【0033】図11において、9-1,9-2,9-3,9-4は再生
系特性入力端子、10-1,10-2は目標特性入力端子、11は
行列演算器、12はタップ設定器、13,14,15-1,15-2,
15-3,15-4はFIRフィルタ、16はインパルス発生器、
17,18は加算器、19,20は減算器、21はフィードバック
制御器、22-1,22-2は音像定位係数出力端子である。な
お、h1(n),h2(n),h3(n),h4(n),h5(n),h6
(n),hL(n),hR(n)は、それぞれ図9に示したh1
(t),h2(t),h3(t),h4(t),h5(t),h6(t),hL
(t),hR(t)を離散的表現に変換したものである。
【0034】以上のように構成された従来の音像定位係
数算出装置について、その動作を図11を用いて説明す
る。
【0035】再生系特性入力端子9-1,9-2,9-3,9-4か
ら再生系の特性である再生系インパルス応答h1(n),h
2(n),h3(n),h4(n)をそれぞれ入力し、目標特性入力
端子10-1,10-2から目標特性である目標インパルス応答
h5(n),h6(n)をそれぞれ入力し、入力された信号は全
て行列演算器11へ入力される。
【0036】この行列演算器11ではインパルス応答h1
(n),h2(n),h3(n),h4(n)が再生系特性のとき、イ
ンパルス応答h5(n),h6(n)が目標特性であるような音
像定位装置の音像定位係数、つまり前記(数10),(数12)
を満たすようなhL(n),hR(n)の候補h′L(n),h′R
(n)を算出し、再生系インパルス応答h1(n),h2(n),
h3(n),h4(n),h′L(n),h′R(n)をタップ設定器12
へ出力する。
【0037】このタップ設定器12はFIRフィルタ13に
インパルス応答h′L(n)を、FIRフィルタ14にインパ
ルス応答h′R(n)を、FIRフィルタ15-1にインパルス
応答h1(n)を、FIRフィルタ15-2にインパルス応答h
2(n)を、FIRフィルタ15-3にインパルス応答h3(n)
を、FIRフィルタ15-4にインパルス応答h4(n)を、そ
れぞれタップ係数として設定する。
【0038】このタップ係数の設定が終わると、インパ
ルス発生器16がインパルスを出力し、この出力されたイ
ンパルスは2つに分岐されてそれぞれFIRフィルタ1
3,14に入力され、入力されたインパルスはFIRフィ
ルタ13,14においてタップ係数h′L(n),h′R(n)とそ
れぞれ畳み込み処理が行われて出力される。なお、FI
Rフィルタ13からの出力はh′L(n)と同等、FIRフィ
ルタ14からの出力はh′R(n)と同等になる。
【0039】これらの出力された信号のそれぞれ2つに
分岐され、FIRフィルタ13からの出力h′L(n)はそれ
ぞれFIRフィルタ15-1,15-2へ入力されてタップ係数
h1(n),h2(n)とそれぞれ畳み込み処理が行われて出力
される。また、FIRフィルタ14からの出力はh′R(n)
は、それぞれFIRフィルタ15-3,15-4へ入力されてタ
ップ係数h3(n),h4(n)とそれぞれ畳み込み処理が行わ
れて出力される。
【0040】FIRフィルタ15-1,15-3の出力が加算器
17に入力されて加算された後出力され、FIRフィルタ
15-2,15-4の出力が加算器18に入力されて加算された後
出力され、減算器19にはh5(n)と加算器17の出力が入力
されて、h5(n)と加算器17の出力との差が出力され、減
算器20にはh6(n)と加算器18の出力が入力されて、h6
(n)と加算器18の出力との差が出力される。
【0041】上記減算器19,20の出力はフィードバック
制御器21へ入力され、このフィードバック制御器21で
は、あらかじめ設定されている正の値よりも減算器19,
20からの入力の絶対値が大きければ、あらかじめ設定さ
れている時間だけh5(n),h6(n)を遅延させてから行列
演算を行うように行列演算器11へ命令信号を出力し、再
び上述と同様に行列演算を行い上述の動作を繰り返す。
【0042】ただしフィードバック制御器21で、あらか
じめ設定されている正の値よりも減算器19,20からの入
力の絶対値が小さくなれば演算を中止し、その時点で既
に求められているh′L(n),h′R(n)をそれぞれhL
(n),hR(n)として出力するように行列演算器11へ命令
信号を出力し、行列演算器11はフィードバック制御器21
の命令に従い、hL(n),hR(n)をそれぞれ出力端子22-
1,22-2から出力する。
【0043】なお、行列演算器の代わりに、インパルス
応答をフーリエ変換して周波数領域での演算を行うこと
により係数を求めるような演算器を用いても、同様の音
像定位係数が求められる。
【0044】また、インパルス発生器16およびFIRフ
ィルタ13,14を使用せず、インパルス応答h′L(n),
h′R(n)をFIRフィルタ15-1,15-2,15-3,15-4へ入
力しても良い。
【0045】以上のように、2個の再生用スピーカを使
用した場合の音像定位装置の音像定位係数が、再生系特
性と目標特性から求められる。
【0046】なお、3個以上のスピーカを用いた場合も
同様に音像定位係数が求められる。
【0047】このようにして求められた音像定位係数を
音像定位装置に設定して再生することにより、実際には
スピーカが存在しない位置に音像を定位させることがで
き、聴者から見て実際のスピーカの位置よりも広がった
位置に音像を定位させるなどして、広がり感や臨場感の
ある音響再生が可能となる。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、聴者にとって、音像定位装置によって定
位させた音像の音色と、音像定位装置を使用せずに再生
用スピーカから再生された音の音色との間に差が生じ、
結果的にこのことが、音像定位装置による定位音像の音
質劣化の要因の1つとなっている。
【0049】本発明は、従来のこのような課題を考慮
し、聴者にとって、音像定位装置によって定位させた音
像の音色と、音像定位装置を使用せずに再生用スピーカ
から再生された音の音色との間に差が生じないように、
音像定位係数を算出する音像定位係数算出装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の再生用
スピーカそれぞれに対する聴者の左右の耳における再生
系インパルス応答をそれぞれ入力信号として入力する再
生系特性入力手段と、音像を定位させたい位置に実際に
置いた目標用スピーカに対する聴者の左右の耳における
目標インパルス応答をそれぞれ入力信号として入力する
目標特性入力手段と、前記目標用スピーカから音を出力
したときの聴者の左右の耳での音圧の差を検出するピー
ク音圧差検出手段と、そのときの聴者の左右の耳に到達
した音の到達時間の差を検出するピーク時間差検出手段
と、前記複数の再生用スピーカのうちの1つの再生用ス
ピーカからインパルスを発したときの聴者の左右の耳に
おけるそれぞれの再生系インパルス応答を入力信号とし
て入力し、その入力信号においてインパルスの到達時間
の差が前記ピーク時間差検出手段で検出された時間差と
等しくなるように遅延時間を調整して出力するピーク時
間差調整手段と、前記ピーク時間差調整手段からの出力
信号を入力し、その入力信号における音圧差が、前記ピ
ーク音圧差検出手段で検出された音圧差と等しくなるよ
うに振幅を調整して出力するピーク音圧差調整手段と、
前記再生系インパルス応答と前記ピーク音圧差調整手段
からの出力信号とを入力し、その入力信号から音像定位
装置の係数を算出する演算手段とを有し、前記演算手段
は、前記音像定位装置にインパルスを入力したときのそ
の出力信号を前記複数の再生用スピーカで再生したとき
の聴者の左右の耳での再生系インパルス応答が前記ピー
ク音圧差調整手段からの出力信号と等しくなるような音
像定位装置の係数を出力することを特徴とする。
【0051】
【作用】本発明によれば、再生系特性入力手段が複数の
再生用スピーカを使用したときの再生系インパルス応答
を入力信号として入力し、目標特性入力手段が目標イン
パルス応答を入力信号として入力し、ピーク音圧差検出
手段が目標用スピーカから音を出力したときの聴者の左
右の耳での音圧を検出し、ピーク時間差検出手段がその
ときの聴者の左右の耳に到達した音の到達時間の差を検
出する。
【0052】ピーク時間差調整手段は再生用スピーカの
うちの1つの再生用スピーカからインパルスを発したと
きの聴者の左右の耳におけるそれぞれの再生系インパル
ス応答を入力信号として入力し、その入力信号において
インパルスの到達時間の差が前記ピーク時間差検出手段
で検出された時間差と等しくなるように遅延時間を調整
して出力する。
【0053】ピーク音圧差調整手段は前記ピーク時間差
調整手段からの出力信号を入力し、その入力信号におけ
る音圧差が、前記ピーク音圧差検出手段で検出された音
圧差が等しくなるように振幅を調整して出力し、演算手
段が再生系インパルス応答と前記ピーク音圧差調整手段
からの出力信号とを入力し、音像定位装置にインパルス
を入力したときのその出力信号を複数の再生用スピーカ
で再生したときの聴者の左右の耳での再生系インパルス
応答が前記ピーク音圧差調整手段からの出力信号と等し
くなるような前記音像定位装置の音像定位係数を出力す
る。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0055】図1は、本発明の第1の実施例における音
像定位係数算出装置の構成を示すブロック図である。
【0056】図1において、23は目標特性入力端子10-
1,10-2から入力された2つの信号のそれぞれのピーク
音圧の差を検出するピーク音圧差検出器、24は同じく目
標特性入力端子10-1,10-2から入力された2つの信号の
それぞれのピーク音圧時の時間差を検出するピーク時間
差検出器、25は再生系特性入力端子9-1ないし9-4から入
力された2つの信号のピーク音圧時の時間差が前記ピー
ク時間差検出器24から入力された時間差に等しくなるよ
うに遅延時間を調整するピーク時間差調整器、26は同じ
く再生系特性入力端子9-1ないし9-4から入力された2つ
の信号のピーク音圧の差が前記ピーク音圧差検出器23か
ら入力された音圧差に等しくなるように振幅を調整する
ピーク音圧差調整器、27-1,27-2は前記再生系特性入力
端子9-1ないし9-4からの2つの信号を入力しそのどちら
かを出力するスイッチ、aL(n),aR(n)はピーク音圧差
調整器26からの左,右の出力信号である。その他の前記
図9,11と同様の機能素子については、同じ番号及び記
号で示してある。
【0057】以上のように構成された第1の実施例にお
ける音像定位係数算出装置について、その動作を図1を
用いて説明する。
【0058】再生系特性入力端子9-1,9-2,9-3,9-4か
ら再生系の特性である再生系インパルス応答h1(n),h
2(n),h3(n),h4(n)を入力し、目標特性入力端子10-
1,10-2から目標特性である目標インパルス応答h5
(n),h6(n)を入力する。この入力された信号は全てそ
れぞれ2つに分岐され、h1(n)は行列演算器11とスイッ
チ27-1へ入力され、h2(n)は行列演算器11とスイッチ27
-2へ入力され、h3(n)は行列演算器11とスイッチ27-1へ
入力され、h4(n)は行列演算器11とスイッチ27-2へ入力
され、h5(n)はピーク音圧差検出器23とピーク時間差検
出器24へ入力されh6(n)もピーク音圧差検出器23とピー
ク時間差検出器24へ入力される。
【0059】ピーク音圧差検出器23では入力されたh5
(n),h6(n)のそれぞれのピーク音圧を求め、その差を
ピーク音圧差調整器26へ出力する。また、ピーク時間差
検出器24では入力されたh5(n),h6(n)のそれぞれのピ
ーク音圧時の時間を求め、その時間差をピーク時間差調
整器25へ出力する。
【0060】スイッチ27-1はh1(n),h3(n)を入力し、
スイッチ27-2はh2(n),h4(n)を入力する。ここで聴者
に対して左側に音像を定位させたい場合にはスイッチ27
-1はh1(n)を、そしてスイッチ27-2はh2(n)をそれぞれ
出力し、また、聴者に対して右側に音像を定位させたい
場合にはスイッチ27-1はh3(n)を、そしてスイッチ27-2
はh4(n)をそれぞれ出力する。このようにスイッチ27-
1,27-2から出力された信号はピーク時間差調整器25へ
入力される。
【0061】このピーク時間差調整器25では入力された
2つの信号のピーク音圧時の時間差がピーク時間差検出
器24から入力された時間差と等しくなるように遅延時間
を調整し、その調整された2つの信号をピーク音圧差調
整器26へ出力する。このピーク音圧差調整器26では入力
された2つの信号のピーク音圧の差がピーク音圧差検出
器23から入力された音圧差と等しくなるように振幅を調
整し、その調整された2つの信号を行列演算器11へ出力
する。
【0062】ここでピーク音圧差調整器26からの出力信
号のうち一方をaL(n)、もう一方をaR(n)と表すことと
し、ピーク時間差調整器25及びピーク音圧差調整器26で
の調整によって、aL(n)はh1(n)もしくはh3(n)を調整
した結果であり、aR(n)はh2(n)もしくはh4(n)を調整
した結果とする。
【0063】行列演算器11ではh1(n),h2(n),h3
(n),h4(n),aL(n),aR(n)を入力し、インパルス応
答h1(n),h2(n),h3(n),h4(n)が再生系特性のと
き、aL(n),aR(n)が目標特性であるような音像定位装
置の音像定位係数、つまり数10の左辺をaL(n)、数12の
左辺をaR(n)を変えた式を満たすようなhL(n),hR(n)
の候補h′L(n),h′R(n)を算出する。
【0064】一方、減算器19にはaL(n)と加算器17の出
力が(h1(n)+h3(n))が入力されてaL(n)と加算器17の
出力との差が出力され、減算器20にはaR(n)と加算器18
の出力(h2(n)+h4(n))が入力されてaR(n)と加算器18
の出力との差が出力され、その他の動作は図11を用いて
説明した従来の音像定位係数算出装置の動作と同じであ
り、最終的に音像定位係数hL(n),hR(n)がそれぞれ出
力端子22-1,22-2から出力される。
【0065】以下、前記図1に示すピーク音圧差検出器
23,ピーク時間差検出器24,ピーク時間差調整器25,及
びピーク音圧差調整器26についてそれぞれ説明する。
【0066】図2はピーク音圧差検出器の構成及び動作
について表した模式図である。
【0067】図2において、23-1,23-2はピーク音圧差
検出器の入力端子、23-3は除算器、23-4は出力端子であ
る。
【0068】以上のように構成されたピーク音圧差検出
器23について、その動作を説明する。まず、入力端子23
-1から入力信号1(h5(n))が入力され、入力端子23-2か
ら入力信号2(h6(n))が入力され、入力信号1のピーク
音圧Aと入力信号2のピーク音圧Bが検出されて除算器
23-3へ出力され、除算器23-3ではA/Bが行われ、その
結果が出力端子23-4から出力される。なお図2では、入
力信号1と入力信号2は横軸に時間t、縦軸に電圧値に
よるピーク音圧A,Bを示すグラフにより模式的に表し
ている。また音圧をデシベルで表現した場合には、除算
器23-3の代わりに減算器を用いてA−Bを行うことは言
うまでもないことである。
【0069】このようにして、ピーク音圧差検出器23に
よって、入力された2つの信号のピーク音圧の差が検出
されて出力される。
【0070】図3はピーク時間差検出器の構成及び動作
について表した模式図である。
【0071】図3において、24-1,24-2はピーク時間差
検出器の入力端子、24-3は出力端子である。
【0072】以上のように構成されたピーク時間差検出
器24について、その動作を説明する。まず、入力端子24
-1から入力信号1(h5(n))が入力され、入力端子24-2か
ら入力信号2(h6(n))が入力され、入力信号1のピーク
音圧時の時間t1と入力信号2のピーク音圧時の時間t2
が検出され、t1とt2の差Δtが求められ、出力端子24
-3から出力される。なお図3では、入力信号1と入力信
号2は図2と同様に模式的に表している。
【0073】このようにして、ピーク時間差検出器24に
よって、入力された2つの信号のピーク音圧時の時間差
が検出されて出力される。
【0074】図4はピーク時間差調整器の構成及び動作
について表した模式図である。
【0075】図4において、25-1,25-2,25-3はピーク
時間差調整器の入力端子、25-4,25-5は出力端子であ
る。
【0076】以上のように構成されたピーク時間差調整
器25について、その動作を説明する。まず、入力端子25
-1から入力信号1(h1(n),h3(n))が入力され、入力端
子25-2から入力信号2(h2(n),h4(n))が入力され、入
力信号1のピーク音圧時の時間t′1と入力信号2のピ
ーク音圧時の時間t′2が検出され、入力端子25-3から
は入力信号3(図3の出力端子24-3からの出力Δt)とし
て時間差Δtが入力され、t′1とt′2との差がΔtと
等しくなるように、入力信号2を(Δt−t′2+t′1)
だけ遅延させることにより、入力信号2のピーク音圧時
の時間がt3になるように調整し、その結果を出力端子
25-5から出力し、出力端子25-4からは入力信号1をその
まま出力する。
【0077】このようにして、ピーク時間差調整器25に
よって、入力された2つの信号のピーク音圧時の時間差
が、入力された時間差に等しくなるように調整されて出
力される。
【0078】図5はピーク音圧差調整器の構成及び動作
について表した模式図である。
【0079】図5において、26-1,26-2,26-3はピーク
音圧差調整器の入力端子、26-4は演算器、26-5は乗算
器、26-6,26-7は出力端子である。
【0080】以上のように構成されたピーク音圧差調整
器26について、その動作を説明する。まず、入力端子26
-1から入力信号1(図4の出力端子25-4からの出力)が入
力され、入力端子26-2から入力信号2(図4の出力端子2
5-5からの出力)が入力され、入力信号1のピーク音圧
A′と入力信号2のピーク音圧B′が検出される。
【0081】入力端子26-3からは入力信号3(図2の出
力端子23-4からの出力A/B)として音圧差Cが入力さ
れ、A′,B′,Cが演算器26-4へ入力され、演算器26
-4から演算結果であるA′/(B′・C)が乗算器26-5
へ出力され、乗算器26-5では入力信号2がA′/(B′
・C)と掛け合わされて出力され、その出力信号のピー
ク音圧はA′/Cとなり、入力信号1のピーク音圧A′
との音圧差Cに等しくなる。乗算器26-5からの出力信号
は出力端子26-7から出力され、出力端子26-6からは入力
信号1がそのまま出力される。
【0082】なお、聴者に対して左側に音像を定位させ
た場合は出力端子26-6からの出力がaL(n)、出力端子26
-7からの出力がaR(n)となり、聴者に対して右側に音像
を定位させた場合は出力端子26-6からの出力がaR(n)、
出力端子26-7からの出力がaL(n)となる。
【0083】このようにして、ピーク音圧差調整器26に
よって、入力された2つの信号のピーク音圧の差が、入
力された音圧差Cに等しくなるように調整されて出力さ
れる。
【0084】このように、目標特性である目標インパル
ス応答h5(n),h6(n)を、そのまま行列演算器11へ入力
するのではなく、再生系インパルス応答h1(n),h3(n)
もしくはh2(n),h4(n)の振幅及び遅延時間を調整した
ものを、行列演算器11へ入力する。このことにより、算
出された音像定位係数hL(n),hR(n)は、これらを音像
定位装置に設定してあらかじめ定められた再生用スピー
カを接続し、音像定位装置にインパルスを入力した場
合、聴者の左側に音像を定位させるには、聴者の左耳で
のインパルス応答がh1(n)に等しくなり、聴者の右耳で
のインパルス応答はh2(n)の遅延時間と振幅を変化させ
たものとなる(ただし、フィードバック制御による時間
遅延分は無視している。)。また、聴者の右側に音像を
定位させるには、聴者の右耳でのインパルス応答がh4
(n)に等しくなり、聴耳の左耳でのインパルス応答はh3
(n)の遅延時間と振幅を変化させたものとなる(ただし、
前記左側定位と同様、フィードバック制御による時間遅
延分は無視している。)ような、音像定位係数となって
いる。
【0085】このように、音像を定位させたい位置に置
いたスピーカから音を出力したときの、聴者の左右の耳
に到達した者の到達時間差と音圧差を実現することによ
り、目標の位置への音像定位を可能としているばかりで
なく、音像定位装置によって聴者の左側に音像を定位さ
せた場合には、その定位させた音像と音像定位装置を使
用せずに左側の再生用スピーカから再生された音の間に
生じる音色の差を最小限にとどめることが可能となる。
【0086】また音像定位装置によって聴者の右側に音
像を定位させた場合には、その定位させた音像と音像定
位装置を使用せずに右側の再生用スピーカから再生され
た音の間に生じる音色の差を最小限にとどめることが可
能となる。このことにより、音像定位装置による定位音
像の音質劣化を最小限におさえるような音像定位係数を
算出することができる。
【0087】なお、この実施例では、音像を聴者の左側
に定位させる場合と右側に定位させる場合とを区別して
いるが、音像定位の位置に関係なく常にh1(n),h2(n)
もしくはh3(n),h4(n)のどちらかをピーク時間差調整
器25へ入力するようにしても良い。
【0088】また、この実施例では、ピーク時間差調整
器25及びピーク音圧差調整器26からの出力信号は共に2
つであるが、ピーク時間差調整器25及びピーク音圧差調
整器26での調整方法から、出力信号のうちの1つはスイ
ッチ27-1もしくはスイッチ27-2からの出力信号と同等で
あるので、このスイッチ27-1もしくはスイッチ27-2から
出力信号と同等である信号を出力することをやめて、ピ
ーク時間差調整器25及びピーク音圧差調整器26からの出
力信号は共に1つとして、行列演算器11へはスイッチ27
-1もしくはスイッチ27-2からの出力信号を分岐して入力
しても良い。
【0089】また、この実施例では、ピーク時間差調整
器25にスイッチ27-1及び27-2の出力を入力しているが、
スイッチ27-1,27-2のどちらか一方の出力のみを入力し
て、その入力した信号自身とその入力した信号の遅延時
間を調整した信号を出力するようにしても良い。
【0090】また、この実施例では、ピーク時間差調整
器25の後にピーク音圧差調整器26を接続して、ピーク時
間差を調整した後にピーク音圧差を調整しているが、他
の手段(請求項2記載の発明の実施例)としてピーク音圧
差調整器26の後にピーク時間差調整器25を接続して、ピ
ーク音圧差を調整した後にピーク時間差を調整しても良
く、そのときの動作は、前述したと同様になされる。
【0091】次に、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0092】図6は、本発明の第2の実施例における音
像定位係数算出装置の構成を示すブロック図である。
【0093】図6において、28は目標特性入力端子10-
1,10-2から入力された2つの信号それぞれの振幅周波
数特性の差を検出する振幅周波数特性差検出器、29は再
生系特性入力端子9-1ないし9-4から入力された2つの信
号の振幅周波数特性差が振幅周波数特性差検出器28から
入力された振幅周波数特性差に等しくなるように周波数
軸上での振幅を調整する振幅周波数特性差調整器、30は
再生系特性入力端子9-1と9-4からの2つの信号を入力
し、そのどちらかを出力するスイッチ、bL(n),bR(n)
は振幅周波数特性差調整器29からの出力信号である。そ
の他の図1と同様の機能素子については、同じ番号及び
記号で示してある。
【0094】以上のように構成された第2の実施例にお
ける音像定位係数算出装置について、その動作を図6を
用いて説明する。
【0095】再生系特性入力端子9-1,9-2,9-3,9-4か
ら再生系の特性である再生系インパルス応答h1(n),h
2(n),h3(n),h4(n)を入力し、目標特性入力端子10-
1,10-2から目標特性である目標インパルス応答h5
(n),h6(n)を入力し、h1(n),h4(n)はそれぞれ2つ
に分岐され、h1(n),h2(n),h3(n),h4(n)は行列演
算器11へ入力され、分岐されたh1(n),h4(n)はスイッ
チ30へ入力される。
【0096】上記h5(n),h6(n)は振幅周波数特性差検
出器28へ入力され、この振幅周波数特性差検出器28では
入力されたh5(n),h6(n)それぞれの振幅周波数特性を
求め、その周波数軸上にでのそれぞれの振幅の差を振幅
周波数特性差調整器29へ出力する。スイッチ30はh1
(n),h4(n)を入力し、聴者に対して左側に音像を定位
させたい場合にはh1(n)を出力し、聴者に対して右側に
音像を定位させたい場合にはh4(n)を出力し、スイッチ
30から出力された信号は振幅周波数特性差調整器29へ入
力される。
【0097】この振幅周波数特性差調整器29ではスイッ
チ30からの出力と振幅周波数特性差検出器28からの出力
を入力し、スイッチ30から入力された信号の振幅周波数
特性から、振幅周波数特性差検出器28から入力された振
幅周波数特性差だけ周波数軸上で振幅を減じたものと、
スイッチ30から入力された信号とを行列演算器11へ出力
する。
【0098】ここで振幅周波数特性差調整器29からの出
力信号のうち一方をbL(n)、もう一方をbR(n)と表すこ
ととし、聴者に対して左側に音像を定位させたい場合に
は、bL(n)はh1(n)と同等のものであり、bR(n)は振幅
周波数特性差調整器29での調整によってh1(n)を調整し
た結果とし、聴者に対して右側に音像を定位させたい場
合には、bR(n)はh4(n)と同等のものであり、bL(n)は
振幅周波数特性差調整器29での調整によってh4(n)を調
整した結果とする。
【0099】次に行列演算器11ではh1(n),h2(n),h
3(n),h4(n),bL(n),bR(n)を入力し、インパルス応
答h1(n),h2(n),h3(n),h4(n)が再生系特性のと
き、bL(n),bR(n)が目標特性であるような音像定位装
置の音像定位係数、つまり(数10)の左辺をbL(n)、(数1
2)の左辺をbR(n)を変えた式を満たすようなhL(n),h
R(n)の候補h′L(n),h′R(n)を算出し、減算器19には
bL(n)と加算器17の出力が入力されてbL(n)と加算器17
の出力との差が出力され、減算器20にはbR(n)と加算器
18の出力が入力されてbR(n)と加算器18の出力との差が
出力され、その他の動作は図11を用いて説明した従来の
音像定位係数算出装置の動作と同じであり、最終的に音
像定位係数hL(n),hR(n)がそれぞれ出力端子22-1,22
-2から出力される。
【0100】以下、振幅周波数特性差検出器28、振幅周
波数特性差調整器29について、それぞれ詳しく説明す
る。
【0101】図7は振幅周波数特性差検出器の構成を示
すブロック図である。
【0102】図7において、28-1,28-2は振幅周波数特
性差検出器の入力端子、28-3,28-4はフーリエ変換器、
28-5は差分抽出器、28-6は出力端子である。
【0103】以上のように構成された振幅周波数特性差
検出器28について、その動作を説明する。
【0104】まず、入力端子28-1からh5(n)が入力さ
れ、入力端子28-2からh6(n)が入力され、フーリエ変換
器28-3,28-4ではそれぞれh5(n),h6(n)が入力されて
フーリエ変換が行われ、その結果である振幅周波数特性
F(h5(n)),F(h6(n))がそれぞれ差分抽出器28-5へ出
力される。この差分抽出器28-5ではF(h5(n)),F(h6
(n))を入力し周波数軸上での振幅の差を抽出し、その結
果であるF(h5(n))/F(h6(n))が出力され、差分抽出
器28-5からの出力が出力端子28-6から出力される。
【0105】なお振幅周波数特性をデシベルで表現した
場合には、差分抽出器28-5の出力はF(h5(n))−F(h6
(n))となることは言うまでもない。
【0106】このようにして、振幅周波数特性差検出器
28によって、入力された2つの信号の振幅周波数特性の
差が検出されて出力される。
【0107】図8は振幅周波数特性差調整器の構成を示
すブロック図である。
【0108】図8において、29-1,29-2は振幅周波数特
性差調整器の入力端子、29-3はフーリエ変換器、29-4は
除算器、29-5は逆フーリエ変換器、29-6,29-7は出力端
子である。
【0109】以上のように構成された振幅周波数特性差
調整器29について、その動作を説明する。
【0110】まず、入力端子29-1からa(n)(h1(n),h
4(n))が入力され、入力端子29-2から図7の振幅周波数
特性差検出器28の出力端子28-6から出力された振幅周波
数特性差F(h5(n))/F(h6(n))が入力され、入力端子
29-1から入力されたa(n)は2つに分岐された一方は出
力端子29-6から出力され、もう一方はフーリエ変換器29
-3へ入力され、フリーエ変換器29-3ではa(n)を入力し
フリーエ変換が行われてその結果であるF(a(n))を除
算器29-4へ出する。
【0111】この除算器29-4ではF(a(n))とF(h5
(n))/F(h6(n))を入力し除算が行われて、その結果で
あるF(a(n))・F(h6(n))/F(h5(n))を逆フーリエ
変換器29-5へ出力し、逆フーリエ変換29-5ではF(a
(n))・F(h6(n))/F(h5(n))を入力し、逆フーリエ変
換が行われてその結果であるF~1(F(a(n))・F(h6
(n))/F(h5(n)))を出力し、逆フーリエ変換器29-5か
らの出力は出力端子29-6から出力される。
【0112】なお、振幅周波数特性をデシベルで表現し
た場合には、入力端子29-2からの入力はF(h5(n))−F
(h6(n))であり、除算器29-4の出力はF(a(n))+F(h
6(n))−F(h5(n))であり、逆フーリエ変換器29-5の出
力はF~1(F(a(n))+F(h6(n))−F(h5(n)))となる
ことは言うまでもない。
【0113】また、聴者に対して左側に音像を定位させ
た場合は出力端子29-6からの出力がbL(n)、出力端子29
-7からの出力がbR(n)となり、聴者に対して右側に音像
を定位させた場合は出力端子29-6からの出力がbR(n)、
出力端子29-7からの出力がbL(n)となる。
【0114】このようにして、振幅周波数特性差調整器
29によって、入力された信号の振幅周波数特性から、入
力された振幅周波数特性差だけ周波数軸上で振幅を減じ
たものと、入力された信号とが出力される。つまり、入
力された1つの信号から、その周波数特性差が入力され
た周波数特性差と等しくなるような2つの信号が生成さ
れて出力される。ただし、出力される信号のうちの一方
は入力された信号と同等のものである。
【0115】このように、目標特性である目標インパル
ス応答h5(n),h6(n)を、そのまま行列演算器11へ入力
するのではなく、再生系インパルス応答h1(n)、もしく
はh4(n)の振動周波数特性を調整したものを、行列演算
器へ入力することにより、算出された音像定位係数hL
(n),hR(n)は、これらを音像定位装置に設定してあら
かじめ定められた再生用スピーカを接続し、音像定位装
置にインパルスを入力した場合、聴者の左側に音像を定
位させるには、聴者の左耳でのインパルス応答がh1(n)
に等しくなり、聴者の右耳でのインパルス応答h1(n)の
振幅周波数特性を変化させたものとなる(ただし、フィ
ードバック制御による時間遅延分は無視している。)。
【0116】また、聴者の右側に音像を定位させるに
は、聴者の右耳でのインパルス応答がh4(n)に等しくな
り、聴者の右耳でのインパルス応答はh4(n)の振幅周波
数特性を変化させたものとなる(左側定位と同様、フィ
ードバック制御による時間遅延分は無視している。)よ
うな、音像定位係数となっている。
【0117】このように、音像を定位させたい位置に置
いたスピーカから音を出力したときの、聴者の左右の耳
に到達した音の振幅周波数特性差を実現することによ
り、目標の位置への音像定位を可能としているばかりで
なく、音像定位装置によって定位させた音像と音像定位
装置を使用せずに再生用スピーカから再生された音の間
に生じる音色の差を最小限にとどめることが可能とな
る。このことにより、音像定位装置による定位音像の音
質劣化を最小限におさえるような音像定位係数を算出す
ることができる。
【0118】なお、この実施例では、音像を聴者の左側
に定位させる場合と右側に定位させる場合とを区別して
いるが、音像定位の位置に関係なく常にh1(n)、もしく
はh4(n)のどちらかを入力するようにしても良い。
【0119】また、この実施例では、振幅周波数特性差
調整器からの出力信号は2つであるが、振幅周波数特性
差調整器での調整方法から、出力信号のうちの1つはス
イッチ30からの出力信号と同等であるので、このスイッ
チ30の出力信号と同等である信号を出力することをやめ
て、振幅周波数特性差調整器からの出力信号は1つとし
て行列演算器へはスイッチ30の出力信号を分岐して入力
しても良い。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように本発明の音像定位係
数算出装置は、音像を定位させたい位置に置いたスピー
カから音を出力したときの、聴者の左右の耳に到達した
音の到達時間差と音圧差を実現することにより、もしく
は聴者の左右の耳に到達した音の周波数特性差を実現す
ることにより、目標の位置への音像定位を可能としてい
るばかりでなく、音像定位装置によって聴者の左側に音
像を定位させた場合には、その定位させた音像と音像定
位装置を使用せずに左側の再生用スピーカから再生され
た音の間に生じる音色の差を最小限にとどめることが可
能となる。
【0121】また、音像定位装置によって聴者の右側に
音像を定位された場合には、その定位させた音像と音像
定位装置を使用せずに右側の再生用スピーカから再生さ
れた音の間に生じる音色の差を最小限にとどめることが
可能となる。このことにより、音像定位装置による定位
音像の音質劣化を最小限におさえるような音像定位係数
を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における音像定位係数算
出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のピーク音圧差検出器の構成及び動作につ
いて表した模式図である。
【図3】図1のピーク時間差検出器の構成及び動作につ
いて表した模式図である。
【図4】図1のピーク時間差調整器の構成及び動作につ
いて表した模式図である。
【図5】図1のピーク音圧差調整器の構成及び動作につ
いて表した模式図である。
【図6】本発明の第2の実施例における音像定位係数算
出装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の振幅周波数特性差検出器の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】図6の振幅周波数特性差調整器の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】従来の音像定位装置の構成と聴者の左後方に音
像を定位させる方式を示す図である。
【図10】FIRフィルタの基本的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】従来の音像定位係数算出装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…音像定位装置、 2…発振器、 3,4,13,14,
15-1,15-2,15-3,15-4…FIRフィルタ、 3-1,23-
1,23-2,24-1,24-2,25-1,25-2,25-3,26-1,26-
2,26-3,28-1,28-2,29-1,29-2…入力端子、 3-2
遅延素子、 3-3,26-5…乗算器、 3-4,17,18…加算
器、 3-5,22-1,22-2,23-4,24-3,25-4,25-5,26-
6,26-7,28-6,29-6,29-7…出力端子、 5,6…再
生用スピーカ、 7…目標用スピーカ、 8…聴者、
9-1,9-2,9-3,9-4…再生系特性入力端子、 10-1,10
-2…目標特性入力端子、 11…行列演算器、 12…タッ
プ設定器、 19,20…減算器、 21…フィードバック制
御器、 23…ピーク音圧差検出器、 23-3,29-4…除算
器、 24…ピーク時間差検出器、 25…ピーク時間差調
整器、 26…ピーク音圧差調整器、 26-4…演算器、
27-1,27-2,30…スイッチ、 28…振幅周波数特性差検
出器、 28-3,28-4,29-3…フーリエ変換器、29…振幅
周波数特性差調整器、 28-5…差分抽出器、 29-5…逆
フーリエ変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芹川 光彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 田上 亮 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小田 幹夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−67299(JP,A) 特開 昭55−67300(JP,A) 特開 昭58−50812(JP,A) 特開 昭58−89000(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04S 1/00 - 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の再生用スピーカそれぞれに対する
    聴者の左右の耳における再生系インパルス応答をそれぞ
    れ入力信号として入力する再生系特性入力手段と、音像
    を定位させたい位置に実際に置いた目標用スピーカに対
    する聴者の左右の耳における目標インパルス応答をそれ
    ぞれ入力信号として入力する目標特性入力手段と、前記
    目標用スピーカから音を出力したときの聴者の左右の耳
    での音圧の差を検出するピーク音圧差検出手段と、その
    ときの聴者の左右の耳に到達した音の到達時間の差を検
    出するピーク時間差検出手段と、前記複数の再生用スピ
    ーカのうちの1つの再生用スピーカからインパルスを発
    したときの聴者の左右の耳におけるそれぞれの再生系イ
    ンパルス応答を入力信号として入力し、その入力信号に
    おいてインパルスの到達時間の差が前記ピーク時間差検
    出手段で検出された時間差と等しくなるように遅延時間
    を調整して出力するピーク時間差調整手段と、前記ピー
    ク時間差調整手段からの出力信号を入力し、その入力信
    号における音圧差が、前記ピーク音圧差検出手段で検出
    された音圧差と等しくなるように振幅を調整して出力す
    るピーク音圧差調整手段と、前記再生系インパルス応答
    と前記ピーク音圧差調整手段からの出力信号とを入力
    し、その入力信号から音像定位装置の係数を算出する演
    算手段とを有し、前記演算手段は、前記音像定位装置に
    インパルスを入力したときのその出力信号を前記複数の
    再生用スピーカで再生したときの聴者の左右の耳での再
    生系インパルス応答が前記ピーク音圧差調整手段からの
    出力信号と等しくなるような音像定位装置の係数を出力
    することを特徴とする音像定位係数算出装置。
  2. 【請求項2】 前記ピーク音圧差調整手段は、前記再生
    用スピーカのうちの1つの再生用スピーカに対する聴者
    の左右の耳におけるそれぞれの再生系インパルス応答を
    入力し、その入力信号における音圧差が前記ピーク音圧
    差検出手段で検出された音圧差と等しくなるように振幅
    を調整して出力し、また前記ピーク時間差調整手段は、
    前記ピーク音圧差調整手段からの出力信号を入力し、そ
    の入力信号におけるインパルスの到達時間の差が、前記
    ピーク時間差検出手段で検出された時間差と等しくなる
    ように遅延時間を調整して出力し、また、前記演算手段
    は前記再生系インパルス応答と前記ピーク時間差調整手
    段からの出力信号とを入力し、その入力信号から音像定
    位装置の係数を算出し、さらに前記演算手段は、音像定
    位装置の出力信号を前記複数の再生用スピーカで再生し
    たときの聴者の左右の耳で再生系インパルス応答が前記
    ピーク時間差調整手段からの出力信号と等しくなるよう
    な音像定位装置の係数を出力することを特徴とする請求
    項1記載の音像定位係数算出装置。
  3. 【請求項3】 前記ピーク時間差調整手段は前記再生用
    スピーカのうちの1つの再生用スピーカに対する聴者の
    左右の耳のどちらか一方における再生系インパルス応答
    を入力信号として入力し、前記ピーク時間差検出手段で
    検出された時間差だけ遅らせて出力し、また前記ピーク
    音圧差調整手段は前記ピーク時間差調整手段からの出力
    信号を入力し、前記ピーク音圧差検出手段で検出された
    音圧差だけ小さくして出力し、また前記演算手段は前記
    再生系インパルス応答と前記ピーク時間差調整手段に入
    力した信号に同等の信号と前記ピーク音圧差調整手段か
    らの出力信号とを入力し、その入力信号から音像定位装
    置の係数を算出し、さらに、前記演算手段は、音像定位
    装置の出力信号を前記複数の再生用スピーカで再生した
    ときの聴者の左右の耳での再生系インパルス応答のう
    ち、一方が前記ピーク時間差調整手段に入力した信号と
    等しくなり、もう一方が前記ピーク音圧差調整手段から
    の出力信号と等しくなるような音像定位装置の係数を出
    力することを特徴とする請求項1記載の音像定位係数算
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記ピーク音圧差調整手段は前記再生用
    スピーカのうちの1つの再生用スピーカに対する聴者の
    左右の耳のどちらか一方における再生系インパルス応答
    を入力信号として入力し、前記ピーク音圧差検出手段で
    検出された音圧差だけ小さくして出力し、また前記ピー
    ク時間差調整手段は前記ピーク音圧差調整手段からの出
    力信号を入力し、前記ピーク時間差検出手段で検出され
    た時間差だけ遅らせて出力し、前記演算手段は前記再生
    系インパルス応答と前記ピーク音圧差調整手段に入力し
    た信号に同等の信号と前記ピーク時間差調整手段からの
    出力信号とを入力し、さらに前記演算手段は、音像定位
    装置の出力信号を前記複数の再生用スピーカで再生した
    ときの聴者の左右の耳での再生系インパルス応答のうち
    一方が前記ピーク音圧差調整手段に入力した信号に同等
    の信号と等しくなり、もう一方が前記ピーク時間差調整
    手段からの出力信号と等しくなるような音像定位装置の
    係数を出力することを特徴とする請求項1,2または3
    記載の音像定位係数算出装置。
  5. 【請求項5】 複数の再生用スピーカそれぞれに対する
    聴者の左右の耳における再生系インパルス応答をそれぞ
    れ入力信号として入力する再生系特性入力手段と、音像
    を定位させたい位置に実際に置いた目標用スピーカに対
    する聴者の左右の耳における目標インパルス応答をそれ
    ぞれ入力信号として入力する目標特性入力手段と、前記
    目標用スピーカから音を出力したときの聴者の左右の耳
    での振幅周波数特性の差を検出する振幅周波数特性差検
    出手段と、前記再生用スピーカのうちの1つの再生用ス
    ピーカに対する聴者の左右の耳におけるそれぞれの再生
    系インパルス応答を入力信号として入力し、その入力信
    号において振幅周波数特性の差が前記振動周波数特性差
    検出手段で検出された振幅周波数特性差と等しくなるよ
    うに調整して出力する振動周波数特性差調整手段と、前
    記再生系インパルス応答と前記振動周波数特性差調整手
    段からの出力信号とを入力し、その入力信号から音像定
    位装置の係数を算出する演算手段とを有し、前記演算手
    段は、音像定位装置の出力信号を前記複数の再生用スピ
    ーカで再生したときの聴者の左右の耳での再生系インパ
    ルス応答が前記振幅周波数特性差調整手段からの出力信
    号と等しくなるような音像定位装置の係数を出力するこ
    とを特徴とする音像定位係数算出装置。
  6. 【請求項6】 振幅周波数特性差検出手段は前記再生用
    スピーカのうちの1つの再生用スピーカに対する聴者の
    左右の耳のどちから一方における再生系インパルス応答
    を入力信号として入力し、前記振幅周波数特性差検出手
    段で検出された振幅周波数特性差だけ振幅を小さく、ま
    たは大きくして出力し、また前記演算手段は前記再生系
    インパルス応答と前記振幅周波数特性差調整手段への入
    力信号に同等の信号と前記振幅周波数特性差調整手段か
    らの出力信号とを入力し、その入力信号から音像定位装
    置の係数を算出し、さらに前記演算手段は、音像定位装
    置の出力信号を前記複数の再生用スピーカで再生したと
    きの聴者の左右の耳での再生系インパルス応答のうち、
    一方が前記振幅周波数特性差調整手段に入力した信号と
    等しくなり、もう一方が前記振幅周波数特性差調整手段
    からの出力信号と等しくなるような音像定位装置の係数
    を出力することを特徴とする請求項5記載の音像定位係
    数算出装置。
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