JP2892893B2 - 穀物乾燥施設 - Google Patents
穀物乾燥施設Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収穫した高水分の穀物
(米や麦、大豆等)を、所定の低水分量にまで乾燥させ
る穀物乾燥施設に関する。
(米や麦、大豆等)を、所定の低水分量にまで乾燥させ
る穀物乾燥施設に関する。
【0002】
【従来の技術】収穫した穀物を乾燥する場合において品
質を落とさないようにするには、一般に穀物の水分量が
高いほど乾燥用の送風温度を低くする必要がある。そこ
で、このような穀物の乾燥用として、例えば特開平4−
235747号公報に開示されているような常温除湿型
の乾燥機が提案されている。この常温除湿型の乾燥機に
おいては凝縮器(前記公報の図1中の16)、及び蒸発
器(前記公報の図1中の18)を備えて構成された除湿
装置(前記公報の図1中の2)を備えており、凝縮器で
加熱された外気及び蒸発器で除湿された外気を交互に乾
燥機本体内に送り込んで、常温(例えば室温プラス5〜
10度程度)に近い除湿された外気で穀物を乾燥させる
ように構成している。
質を落とさないようにするには、一般に穀物の水分量が
高いほど乾燥用の送風温度を低くする必要がある。そこ
で、このような穀物の乾燥用として、例えば特開平4−
235747号公報に開示されているような常温除湿型
の乾燥機が提案されている。この常温除湿型の乾燥機に
おいては凝縮器(前記公報の図1中の16)、及び蒸発
器(前記公報の図1中の18)を備えて構成された除湿
装置(前記公報の図1中の2)を備えており、凝縮器で
加熱された外気及び蒸発器で除湿された外気を交互に乾
燥機本体内に送り込んで、常温(例えば室温プラス5〜
10度程度)に近い除湿された外気で穀物を乾燥させる
ように構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の常温除湿型の乾
燥機では穀物の品質維持の為に常温に近い外気を使用し
ているので、バーナーやヒーターにより高温の空気を使
用する乾燥機に比べて、常温除湿型の乾燥機はその乾燥
速度が遅く、乾燥に比較的長い時間が掛かる。従ってこ
の常温除湿型の乾燥機では、例えば脱穀直後の米又は麦
を所定の低水分にまで乾燥させるには、2日間程度かか
る場合がある。本発明は、常温に近い除湿された空気に
より品質を維持しながら穀物を乾燥させると言う常温除
湿型の乾燥機の利点を残しながら、全体としての乾燥時
間を短縮することのできる穀物乾燥施設を得ることを目
的としている。
燥機では穀物の品質維持の為に常温に近い外気を使用し
ているので、バーナーやヒーターにより高温の空気を使
用する乾燥機に比べて、常温除湿型の乾燥機はその乾燥
速度が遅く、乾燥に比較的長い時間が掛かる。従ってこ
の常温除湿型の乾燥機では、例えば脱穀直後の米又は麦
を所定の低水分にまで乾燥させるには、2日間程度かか
る場合がある。本発明は、常温に近い除湿された空気に
より品質を維持しながら穀物を乾燥させると言う常温除
湿型の乾燥機の利点を残しながら、全体としての乾燥時
間を短縮することのできる穀物乾燥施設を得ることを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は穀物乾燥
施設において、次のように構成することにある。 〔1〕収穫された穀物を一時貯留する予備貯留室と、穀
物用の乾燥機と、予備貯留室からの穀物を乾燥機に送り
込む搬送装置とを備えると共に、外気を予備貯留室内に
吸引し、この予備貯留室内の穀物に通してから乾燥機に
送り込み可能なダクトと送風機とを備えて、予備貯留室
内からの空気を冷却除湿する冷却器と、この冷却器から
の空気を加熱して前記乾燥機に送る加熱器とを、送風経
路中に備えてある。 〔2〕前項〔1〕の構成において、その冷却器がヒート
ポンプの蒸発器であり、加熱器がこのヒートポンプの凝
縮器である。 〔3〕前項〔1〕又は〔2〕の構成において、その加熱
器から乾燥機に送り込まれる空気の一部を、予備貯留室
内における吸気部側に送り込み可能な戻しダクトを備え
てある。 〔4〕前項〔1〕から〔3〕のうちのいずれか一つの構
成で、その予備貯留室において、外気の吸気部を穀物に
対して天井側に設定し、冷却器側のダクトを穀物の底部
側に接続すると共に、予備貯留室内の穀物を通過する空
気の風速を検出する検出手段と、検出される風速が設定
値に維持されるように、予備貯留室内の穀物を通過する
空気の風量を変更調節可能な風量調節手段とを備えてあ
る。 〔5〕前項〔1〕から〔4〕のうちのいずれか一つの構
成において、その乾燥機から出てきた乾燥済の穀物を貯
留可能な貯留室を備えると共に、冷却器と加熱器との間
を遮断し外気を冷却器側に送り込み可能な開閉弁と、冷
却器で冷却された空気を貯留室に送り込み可能な送風ダ
クトとファンとを備えてある。
施設において、次のように構成することにある。 〔1〕収穫された穀物を一時貯留する予備貯留室と、穀
物用の乾燥機と、予備貯留室からの穀物を乾燥機に送り
込む搬送装置とを備えると共に、外気を予備貯留室内に
吸引し、この予備貯留室内の穀物に通してから乾燥機に
送り込み可能なダクトと送風機とを備えて、予備貯留室
内からの空気を冷却除湿する冷却器と、この冷却器から
の空気を加熱して前記乾燥機に送る加熱器とを、送風経
路中に備えてある。 〔2〕前項〔1〕の構成において、その冷却器がヒート
ポンプの蒸発器であり、加熱器がこのヒートポンプの凝
縮器である。 〔3〕前項〔1〕又は〔2〕の構成において、その加熱
器から乾燥機に送り込まれる空気の一部を、予備貯留室
内における吸気部側に送り込み可能な戻しダクトを備え
てある。 〔4〕前項〔1〕から〔3〕のうちのいずれか一つの構
成で、その予備貯留室において、外気の吸気部を穀物に
対して天井側に設定し、冷却器側のダクトを穀物の底部
側に接続すると共に、予備貯留室内の穀物を通過する空
気の風速を検出する検出手段と、検出される風速が設定
値に維持されるように、予備貯留室内の穀物を通過する
空気の風量を変更調節可能な風量調節手段とを備えてあ
る。 〔5〕前項〔1〕から〔4〕のうちのいずれか一つの構
成において、その乾燥機から出てきた乾燥済の穀物を貯
留可能な貯留室を備えると共に、冷却器と加熱器との間
を遮断し外気を冷却器側に送り込み可能な開閉弁と、冷
却器で冷却された空気を貯留室に送り込み可能な送風ダ
クトとファンとを備えてある。
【0005】
〔I〕前項〔1〕のように構成すると、例えば図1に示
すように送風機22を作動させると、点線で示す矢印の
ように予備貯留室2内に外気が吸入されて、この空気が
穀物Aを通ってダクト20に抜ける。この間において、
通過する空気から穀物Aが蒸発熱を奪いながらある程度
の水分を蒸発させていくので、予備貯留室2内の穀物A
が常温である程度乾燥させられ、穀物Aを通過する空気
が低温高湿の空気となってダクト20に抜ける。このよ
うにしてある程度乾燥させられた予備貯留室2内の穀物
Aは、図1の実線で示す矢印に示すように搬送装置1
3,15により乾燥機1に送られる。予備貯留室2から
ダクト20に抜けた低温高湿の空気は、点線の矢印に示
すように冷却器5によりさらに冷却され除湿されて低温
低湿の空気となるのであり、この低温低湿の空気が加熱
器6により加熱されて常温低湿の空気となって、ダクト
23を通り乾燥機1に送り込まれる。このようにして生
成された常温低湿の空気により、乾燥機1に送り込まれ
た穀物Aが所定の低水分量にまで乾燥させられるのであ
る。
すように送風機22を作動させると、点線で示す矢印の
ように予備貯留室2内に外気が吸入されて、この空気が
穀物Aを通ってダクト20に抜ける。この間において、
通過する空気から穀物Aが蒸発熱を奪いながらある程度
の水分を蒸発させていくので、予備貯留室2内の穀物A
が常温である程度乾燥させられ、穀物Aを通過する空気
が低温高湿の空気となってダクト20に抜ける。このよ
うにしてある程度乾燥させられた予備貯留室2内の穀物
Aは、図1の実線で示す矢印に示すように搬送装置1
3,15により乾燥機1に送られる。予備貯留室2から
ダクト20に抜けた低温高湿の空気は、点線の矢印に示
すように冷却器5によりさらに冷却され除湿されて低温
低湿の空気となるのであり、この低温低湿の空気が加熱
器6により加熱されて常温低湿の空気となって、ダクト
23を通り乾燥機1に送り込まれる。このようにして生
成された常温低湿の空気により、乾燥機1に送り込まれ
た穀物Aが所定の低水分量にまで乾燥させられるのであ
る。
【0006】以上のように、収穫した穀物をそのまま乾
燥機に入れるのではなく、予備貯留室において穀物を事
前にある程度乾燥させてから乾燥機に入れているので、
乾燥機自身の能力をあまり高くしなくても、乾燥機での
乾燥時間を短縮することができる。一つの乾燥機の能力
には限界があるので、一度に多量の穀物を収穫してもこ
の多量の穀物を乾燥機に一度に入れることはできず、乾
燥機において所定量の穀物の乾燥が終了するまで、残り
の穀物を置いておく必要がある。従って、前項〔1〕の
構成のような予備貯留室はこのような残りの穀物を一時
置いておくのにも有効であり、この一時置きの間に穀物
を乾燥させるので、時間的な無駄がない。又、予備貯留
室内において単に穀物を自然乾燥させるのではなく、外
気を強制的に吸入して穀物に通し水分を蒸発させている
ので、予備貯留室内での穀物の乾燥が短時間であっても
充分な乾燥が期待できる。
燥機に入れるのではなく、予備貯留室において穀物を事
前にある程度乾燥させてから乾燥機に入れているので、
乾燥機自身の能力をあまり高くしなくても、乾燥機での
乾燥時間を短縮することができる。一つの乾燥機の能力
には限界があるので、一度に多量の穀物を収穫してもこ
の多量の穀物を乾燥機に一度に入れることはできず、乾
燥機において所定量の穀物の乾燥が終了するまで、残り
の穀物を置いておく必要がある。従って、前項〔1〕の
構成のような予備貯留室はこのような残りの穀物を一時
置いておくのにも有効であり、この一時置きの間に穀物
を乾燥させるので、時間的な無駄がない。又、予備貯留
室内において単に穀物を自然乾燥させるのではなく、外
気を強制的に吸入して穀物に通し水分を蒸発させている
ので、予備貯留室内での穀物の乾燥が短時間であっても
充分な乾燥が期待できる。
【0007】前述のような予備貯留室を設けた場合、こ
の予備貯留室内に外気を強制的に吸入して通す専用の送
風機及びダクトを装備することが考えられが、これでは
設備全体の複雑化及びコストの上昇を伴うことになる。
常温除湿型の乾燥機においては前述の特開平4−235
747号公報に開示されているように、送風機、冷却器
(蒸発器)及び加熱器(凝縮器)を装備しているものが
ある。これにより、前項〔1〕の構成においては、乾燥
機に装備されている送風機を利用して予備貯留室に外気
を吸入させているのであり、予備貯留室から出てきた低
温高湿の空気を冷却器及び加熱器により常温低湿の空気
に変換して、乾燥機内に送り込んでいる。従って、前項
〔1〕の構成では予備貯留室内に外気を強制的に吸入し
て通す専用の送風機及びダクトは不要になる。
の予備貯留室内に外気を強制的に吸入して通す専用の送
風機及びダクトを装備することが考えられが、これでは
設備全体の複雑化及びコストの上昇を伴うことになる。
常温除湿型の乾燥機においては前述の特開平4−235
747号公報に開示されているように、送風機、冷却器
(蒸発器)及び加熱器(凝縮器)を装備しているものが
ある。これにより、前項〔1〕の構成においては、乾燥
機に装備されている送風機を利用して予備貯留室に外気
を吸入させているのであり、予備貯留室から出てきた低
温高湿の空気を冷却器及び加熱器により常温低湿の空気
に変換して、乾燥機内に送り込んでいる。従って、前項
〔1〕の構成では予備貯留室内に外気を強制的に吸入し
て通す専用の送風機及びダクトは不要になる。
【0008】〔II〕一般にエンジン駆動型又はモータ
駆動型のヒートポンプは、温室の暖房用等として使用さ
れる場合が多い。従って前項〔2〕のように、予備貯留
室から出てきた空気用の冷却器をヒートポンプの蒸発器
とし、冷却器からの空気に対する加熱器をヒートポンプ
の凝縮器とすれば、ヒートポンプを温室の暖房用等と、
穀物乾燥の常温低湿の空気生成用とに兼用できる。
駆動型のヒートポンプは、温室の暖房用等として使用さ
れる場合が多い。従って前項〔2〕のように、予備貯留
室から出てきた空気用の冷却器をヒートポンプの蒸発器
とし、冷却器からの空気に対する加熱器をヒートポンプ
の凝縮器とすれば、ヒートポンプを温室の暖房用等と、
穀物乾燥の常温低湿の空気生成用とに兼用できる。
【0009】〔III〕前項〔3〕のように構成すると
例えば図1に示すように、加熱器6から乾燥機1に送ら
れる常温低湿の空気の一部が、戻しダクト24を介して
予備貯留室2の外気の吸気部側に戻される。このよう
に、外気のみで予備貯留室2内の穀物Aを乾燥させるの
ではなく、外気に加えて乾燥機1側の常温低湿の空気を
予備貯留室2に戻して穀物Aの乾燥に利用することによ
り、予備貯留室2内での穀物Aの乾燥がさらに促進され
ることになる。
例えば図1に示すように、加熱器6から乾燥機1に送ら
れる常温低湿の空気の一部が、戻しダクト24を介して
予備貯留室2の外気の吸気部側に戻される。このよう
に、外気のみで予備貯留室2内の穀物Aを乾燥させるの
ではなく、外気に加えて乾燥機1側の常温低湿の空気を
予備貯留室2に戻して穀物Aの乾燥に利用することによ
り、予備貯留室2内での穀物Aの乾燥がさらに促進され
ることになる。
【0010】〔IV〕例えば図1に示すように予備貯留
室2を設けた場合、一回の収穫の毎に新しい穀物Aを天
井側から投入するように構成する場合が多いので、外気
を予備貯留室2の底部側から吸入して天井側に抜けるよ
うにすると(図1の点線の矢印とは逆方向)、予備貯留
室2内において以前から貯留されている底部側の穀物A
ばかりが乾燥して、新しく入れられた天井側の穀物Aが
あまり乾燥しないような状態になる。さらに、新しい穀
物Aを次々に投入して行くと、予備貯留室2内の穀物A
の堆積量が多くなり、天井側の新しい穀物Aを通る空気
の量が少なくなって、天井側の新しい穀物Aがさらに乾
燥し難くなる。
室2を設けた場合、一回の収穫の毎に新しい穀物Aを天
井側から投入するように構成する場合が多いので、外気
を予備貯留室2の底部側から吸入して天井側に抜けるよ
うにすると(図1の点線の矢印とは逆方向)、予備貯留
室2内において以前から貯留されている底部側の穀物A
ばかりが乾燥して、新しく入れられた天井側の穀物Aが
あまり乾燥しないような状態になる。さらに、新しい穀
物Aを次々に投入して行くと、予備貯留室2内の穀物A
の堆積量が多くなり、天井側の新しい穀物Aを通る空気
の量が少なくなって、天井側の新しい穀物Aがさらに乾
燥し難くなる。
【0011】そこで前項〔4〕のように構成すると例え
ば図1の点線の矢印で示すように、外気が予備貯留室2
の天井側から穀物Aを通り底部側に抜ける。これにより
新しい穀物Aを天井側から順次投入していっても、予備
貯留室2に吸入される外気は常に新しく投入された穀物
Aに最初に当たる状態となるので、以前から貯留されて
いる底部側の穀物Aばかりが乾燥して、新しく入れられ
た天井側の穀物Aがあまり乾燥しないと言う状態にはな
らない。さらに、予備貯留室2の穀物Aを通過する空気
の風速を検出して、この空気の風速が設定値に維持され
るように風量の変更調節を行っている。従って、予備貯
留室2内に新しい穀物Aを投入したり、予備貯留室2内
の穀物Aを抜いて乾燥機1に送ったりして予備貯留室2
内の穀物Aの堆積量が変化しても、これに関係なく穀物
Aを通過する空気の風量が各層で略一定に維持されるこ
とになり、堆積量の変化に関係なく穀物Aをムラなく乾
燥させることができる。そして、予備貯留室2内で穀物
Aをムラなく乾燥させる手段として、回転羽根等により
穀物Aを攪拌及び混合することも考えられるが、この手
段であると穀物Aに損傷を与えてしまうおそれがある。
これに対し、前項〔4〕の構成であると穀物Aの攪拌及
び混合等の操作は特に行わないので、穀物Aの損傷を伴
うようなことはない。
ば図1の点線の矢印で示すように、外気が予備貯留室2
の天井側から穀物Aを通り底部側に抜ける。これにより
新しい穀物Aを天井側から順次投入していっても、予備
貯留室2に吸入される外気は常に新しく投入された穀物
Aに最初に当たる状態となるので、以前から貯留されて
いる底部側の穀物Aばかりが乾燥して、新しく入れられ
た天井側の穀物Aがあまり乾燥しないと言う状態にはな
らない。さらに、予備貯留室2の穀物Aを通過する空気
の風速を検出して、この空気の風速が設定値に維持され
るように風量の変更調節を行っている。従って、予備貯
留室2内に新しい穀物Aを投入したり、予備貯留室2内
の穀物Aを抜いて乾燥機1に送ったりして予備貯留室2
内の穀物Aの堆積量が変化しても、これに関係なく穀物
Aを通過する空気の風量が各層で略一定に維持されるこ
とになり、堆積量の変化に関係なく穀物Aをムラなく乾
燥させることができる。そして、予備貯留室2内で穀物
Aをムラなく乾燥させる手段として、回転羽根等により
穀物Aを攪拌及び混合することも考えられるが、この手
段であると穀物Aに損傷を与えてしまうおそれがある。
これに対し、前項〔4〕の構成であると穀物Aの攪拌及
び混合等の操作は特に行わないので、穀物Aの損傷を伴
うようなことはない。
【0012】〔V〕例えば図1に示すように、乾燥機1
で乾燥された穀物Aを貯留する貯留室3を設ける場合が
ある。そこで前項〔5〕のように構成すると、貯留室3
内に乾燥済の穀物Aがある程度貯留されると、図2に示
すように開閉弁9,10を操作して冷却器5と加熱器6
との間を遮断すると共に、外気を冷却器5側に送り込む
ようにする。この状態でファン28を作動させると、外
気が冷却器5により冷却されて、送風ダクト21を通り
貯留室3に送り込まれるのであり、この冷却された空気
により貯留室3内の穀物Aが冷却される。以上のように
乾燥済の穀物を冷却してやると、この後の貯蔵等におけ
る品質の低下を防止することができる。そして、穀物乾
燥の常温低湿の空気生成用の冷却器を使用して乾燥済の
穀物を冷却しているので、貯留室専用の冷却装置等を装
備する必要がない。
で乾燥された穀物Aを貯留する貯留室3を設ける場合が
ある。そこで前項〔5〕のように構成すると、貯留室3
内に乾燥済の穀物Aがある程度貯留されると、図2に示
すように開閉弁9,10を操作して冷却器5と加熱器6
との間を遮断すると共に、外気を冷却器5側に送り込む
ようにする。この状態でファン28を作動させると、外
気が冷却器5により冷却されて、送風ダクト21を通り
貯留室3に送り込まれるのであり、この冷却された空気
により貯留室3内の穀物Aが冷却される。以上のように
乾燥済の穀物を冷却してやると、この後の貯蔵等におけ
る品質の低下を防止することができる。そして、穀物乾
燥の常温低湿の空気生成用の冷却器を使用して乾燥済の
穀物を冷却しているので、貯留室専用の冷却装置等を装
備する必要がない。
【0013】
【発明の効果】請求項1の構成のように、収穫した穀物
を予備貯留室で一時置きしている間の時間を無駄にせず
に、予備貯留室内で穀物をある程度乾燥させておくこと
によって、この後の乾燥機での乾燥時間を短縮すること
ができるようになり、収穫から乾燥終了までの全体とし
ての乾燥時間を短縮して、穀物乾燥施設の作業能率の向
上を図ることができた。この場合、予備貯留室からの低
温高湿の空気を常温低湿の空気に変換して乾燥機内に送
り込んでいるので、常温に近い除湿された空気により品
質を維持しながら穀物を乾燥させると言う常温除湿型の
乾燥機の利点をそのまま残している。又、予備貯留室内
に外気を強制的に吸入して穀物に通し水分を蒸発させて
いるので、自然乾燥よりも予備貯留室内での穀物の乾燥
を充分に行うことができ、全体の乾燥時間をさらに短縮
して穀物乾燥施設の作業能率の向上を図ることができる
と共に、送風機及びダクトを乾燥機用と予備貯留室用と
に兼用しているので、構造の簡素化及びコスト低減の面
でも有利である。
を予備貯留室で一時置きしている間の時間を無駄にせず
に、予備貯留室内で穀物をある程度乾燥させておくこと
によって、この後の乾燥機での乾燥時間を短縮すること
ができるようになり、収穫から乾燥終了までの全体とし
ての乾燥時間を短縮して、穀物乾燥施設の作業能率の向
上を図ることができた。この場合、予備貯留室からの低
温高湿の空気を常温低湿の空気に変換して乾燥機内に送
り込んでいるので、常温に近い除湿された空気により品
質を維持しながら穀物を乾燥させると言う常温除湿型の
乾燥機の利点をそのまま残している。又、予備貯留室内
に外気を強制的に吸入して穀物に通し水分を蒸発させて
いるので、自然乾燥よりも予備貯留室内での穀物の乾燥
を充分に行うことができ、全体の乾燥時間をさらに短縮
して穀物乾燥施設の作業能率の向上を図ることができる
と共に、送風機及びダクトを乾燥機用と予備貯留室用と
に兼用しているので、構造の簡素化及びコスト低減の面
でも有利である。
【0014】請求項2の構成のように、ヒートポンプの
蒸発器及び凝縮器を冷却器及び加熱器に兼用すればエネ
ルギーの無駄が少なくなり、穀物乾燥施設の全体として
のエネルギー効率を高めることができる。請求項3の構
成のように、加熱器から乾燥機に送られる常温低湿の空
気の一部を予備貯留室に戻して利用することにより、予
備貯留室内での穀物の乾燥がさらに促進されるので、全
体の乾燥時間をさらに短縮して穀物乾燥施設の作業能率
の向上を図ることができる。
蒸発器及び凝縮器を冷却器及び加熱器に兼用すればエネ
ルギーの無駄が少なくなり、穀物乾燥施設の全体として
のエネルギー効率を高めることができる。請求項3の構
成のように、加熱器から乾燥機に送られる常温低湿の空
気の一部を予備貯留室に戻して利用することにより、予
備貯留室内での穀物の乾燥がさらに促進されるので、全
体の乾燥時間をさらに短縮して穀物乾燥施設の作業能率
の向上を図ることができる。
【0015】請求項4の構成のように、予備貯留室内で
の空気の流れを上から下に設定し、この空気の風量を調
節することにより、新しい穀物の投入や乾燥機への穀物
の搬送等に関係なく、予備貯留室内で穀物をムラなく乾
燥させることができるようになるので、常に均一の乾燥
状態の穀物を乾燥機に送ることができるようになり、乾
燥機での乾燥能率の低下を防止できる。又、予備貯留室
内で穀物の攪拌及び混合等の操作は特に行わないので、
穀物を不必要に損傷させることがなく穀物の品質低下と
言う弊害を伴うことはない。請求項5の構成のように、
乾燥済の穀物を貯留室で冷却してこの後の穀物の品質低
下を防止することができるので、穀物の品質維持の面で
穀物乾燥施設の機能を高めることができる。そして、冷
却器を穀物乾燥の常温低湿の空気生成用と穀物の冷却用
とに兼用しているので、構造の簡素化及びコスト低減の
面でも有利である。
の空気の流れを上から下に設定し、この空気の風量を調
節することにより、新しい穀物の投入や乾燥機への穀物
の搬送等に関係なく、予備貯留室内で穀物をムラなく乾
燥させることができるようになるので、常に均一の乾燥
状態の穀物を乾燥機に送ることができるようになり、乾
燥機での乾燥能率の低下を防止できる。又、予備貯留室
内で穀物の攪拌及び混合等の操作は特に行わないので、
穀物を不必要に損傷させることがなく穀物の品質低下と
言う弊害を伴うことはない。請求項5の構成のように、
乾燥済の穀物を貯留室で冷却してこの後の穀物の品質低
下を防止することができるので、穀物の品質維持の面で
穀物乾燥施設の機能を高めることができる。そして、冷
却器を穀物乾燥の常温低湿の空気生成用と穀物の冷却用
とに兼用しているので、構造の簡素化及びコスト低減の
面でも有利である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図1に本発明を適用した穀物乾燥施設の全体を示
しており、この穀物乾燥施設においては、循環型の乾燥
機1、収穫した穀物Aを最初に入れる予備貯留室2、乾
燥の終了した穀物Aを入れておく貯留室3、及びヒート
ポンプ4を主要な設備として備えている。予備貯留室2
に入れられた穀物Aは、図1の実線で示す矢印のように
排出コンベア12、第1エレベータ13(搬送装置に相
当)、第1切換弁14、第1搬送コンベア15(搬送装
置に相当)を通り乾燥機1に送られる。乾燥機1から出
てきた乾燥済の穀物Aは第2エレベータ16、第2切換
弁17、第2搬送コンベア18を通り貯留室3に送り込
まれるのであり、乾燥済の穀物Aを排出コンベア19に
より貯留室3から取り出す。
する。 (1)図1に本発明を適用した穀物乾燥施設の全体を示
しており、この穀物乾燥施設においては、循環型の乾燥
機1、収穫した穀物Aを最初に入れる予備貯留室2、乾
燥の終了した穀物Aを入れておく貯留室3、及びヒート
ポンプ4を主要な設備として備えている。予備貯留室2
に入れられた穀物Aは、図1の実線で示す矢印のように
排出コンベア12、第1エレベータ13(搬送装置に相
当)、第1切換弁14、第1搬送コンベア15(搬送装
置に相当)を通り乾燥機1に送られる。乾燥機1から出
てきた乾燥済の穀物Aは第2エレベータ16、第2切換
弁17、第2搬送コンベア18を通り貯留室3に送り込
まれるのであり、乾燥済の穀物Aを排出コンベア19に
より貯留室3から取り出す。
【0017】図1に示すようにヒートポンプ4は、蒸発
器5(冷却器に相当)及び凝縮器6(加熱器に相当)を
圧縮器7及び膨張弁8により接続し、圧縮器7をエンジ
ン又はモータ(図示せず)で駆動して、熱媒を循環させ
るように構成されている。そして、蒸発器5側の部屋と
凝縮器6側の部屋とを連通及び遮断可能な開閉弁9、蒸
発器5側の部屋と外気側とを連通及び遮断可能な開閉弁
10、凝縮器6側の部屋と外気側とを連通及び遮断可能
な開閉弁11、後述するダクト20と蒸発器5側の部屋
とを仕切るフィルター31を備えている。ヒートポンプ
4における蒸発器5側と予備貯留室2の底部側とが、ダ
クト20を介して接続されており、ダクト20から分岐
した送風ダクト21が貯留室3の底部側に接続されてい
る。ヒートポンプ4における凝縮器6側と乾燥機1の送
風機22とがダクト23で接続されており、送風機22
から分岐した戻しダクト24が予備貯留室2の天井側
(外気の吸気部側)に接続されている。
器5(冷却器に相当)及び凝縮器6(加熱器に相当)を
圧縮器7及び膨張弁8により接続し、圧縮器7をエンジ
ン又はモータ(図示せず)で駆動して、熱媒を循環させ
るように構成されている。そして、蒸発器5側の部屋と
凝縮器6側の部屋とを連通及び遮断可能な開閉弁9、蒸
発器5側の部屋と外気側とを連通及び遮断可能な開閉弁
10、凝縮器6側の部屋と外気側とを連通及び遮断可能
な開閉弁11、後述するダクト20と蒸発器5側の部屋
とを仕切るフィルター31を備えている。ヒートポンプ
4における蒸発器5側と予備貯留室2の底部側とが、ダ
クト20を介して接続されており、ダクト20から分岐
した送風ダクト21が貯留室3の底部側に接続されてい
る。ヒートポンプ4における凝縮器6側と乾燥機1の送
風機22とがダクト23で接続されており、送風機22
から分岐した戻しダクト24が予備貯留室2の天井側
(外気の吸気部側)に接続されている。
【0018】(2)次に、穀物Aの乾燥の流れについて
説明する。収穫した穀物Aは先ず張込口13aに投入さ
れて第1エレベータ13を介して揚送された後、第1切
換弁14、ダクト32を介して第2搬送コンベア18に
送り込まれ、シャッター2aが開かれた投入ダクト2b
を経て、予備貯留室2内に天井側から投入されて図1中
に示すように貯留される。この状態においてダクト20
の開閉弁25は開操作され、ファン28は停止されてお
り、送風ダクト21の開閉弁26は閉操作されている。
又、戻しダクト24の開閉弁27は半開状態に操作され
ている。
説明する。収穫した穀物Aは先ず張込口13aに投入さ
れて第1エレベータ13を介して揚送された後、第1切
換弁14、ダクト32を介して第2搬送コンベア18に
送り込まれ、シャッター2aが開かれた投入ダクト2b
を経て、予備貯留室2内に天井側から投入されて図1中
に示すように貯留される。この状態においてダクト20
の開閉弁25は開操作され、ファン28は停止されてお
り、送風ダクト21の開閉弁26は閉操作されている。
又、戻しダクト24の開閉弁27は半開状態に操作され
ている。
【0019】以上の状態において送風機22がモータ3
0により駆動されると、図1の点線で示す矢印のよう
に、予備貯留室2の天井の吸気部から外気が予備貯留室
2内に吸入されて、予備貯留室2内の穀物Aを天井から
底部側に抜ける。この間において、通過する空気から穀
物Aが蒸発熱を奪いながらある程度の水分を蒸発させて
いくので、予備貯留室2内の穀物Aが常温である程度乾
燥させられ(例えば水分量18〜19%程度)、穀物A
を通過する空気が低温高湿の空気となって予備貯留室2
の底部側に抜ける。このようにしてある程度乾燥させら
れた予備貯留室2内の穀物Aは、前述のように(図1の
実線で示す矢印参照)、排出コンベア12、第1エレベ
ータ13、第1切換弁14、第1搬送コンベア15を通
り乾燥機1に送られる。
0により駆動されると、図1の点線で示す矢印のよう
に、予備貯留室2の天井の吸気部から外気が予備貯留室
2内に吸入されて、予備貯留室2内の穀物Aを天井から
底部側に抜ける。この間において、通過する空気から穀
物Aが蒸発熱を奪いながらある程度の水分を蒸発させて
いくので、予備貯留室2内の穀物Aが常温である程度乾
燥させられ(例えば水分量18〜19%程度)、穀物A
を通過する空気が低温高湿の空気となって予備貯留室2
の底部側に抜ける。このようにしてある程度乾燥させら
れた予備貯留室2内の穀物Aは、前述のように(図1の
実線で示す矢印参照)、排出コンベア12、第1エレベ
ータ13、第1切換弁14、第1搬送コンベア15を通
り乾燥機1に送られる。
【0020】予備貯留室2の底部側に抜けた低温高湿の
空気は、点線の矢印に示すようにダクト20及びフィル
ター31を通り、ヒートポンプ4の蒸発器5側に部屋に
入っていき、さらに冷却され除湿されて低温低湿の空気
となる。そして、この低温低湿の空気が凝縮器6側の部
屋に入り加熱されて常温低湿の空気となり、ダクト23
を通って送風機22に送り込まれる。この場合、送風機
22に送り込まれる空気の温度は、外気の温度プラス5
度程度で30〜35度程度になるのであり、高気温時に
おいても40度を越えることはない。以上のようにして
生成された常温低湿の空気が送風機22により乾燥機1
内に送り込まれて、予備貯留室2から乾燥機1に送り込
まれた穀物Aが、前述の常温低湿の空気により所定の低
水分量にまで乾燥させられる(例えば、乾燥機1内での
所要時間1日程度で、穀物Aの水分量が15%程度とな
る)。そして、乾燥機1から出てきた乾燥済の穀物Aが
第2エレベータ16、第2切換弁17、第2搬送コンベ
ア18を通り貯留室3に送り込まれていく。
空気は、点線の矢印に示すようにダクト20及びフィル
ター31を通り、ヒートポンプ4の蒸発器5側に部屋に
入っていき、さらに冷却され除湿されて低温低湿の空気
となる。そして、この低温低湿の空気が凝縮器6側の部
屋に入り加熱されて常温低湿の空気となり、ダクト23
を通って送風機22に送り込まれる。この場合、送風機
22に送り込まれる空気の温度は、外気の温度プラス5
度程度で30〜35度程度になるのであり、高気温時に
おいても40度を越えることはない。以上のようにして
生成された常温低湿の空気が送風機22により乾燥機1
内に送り込まれて、予備貯留室2から乾燥機1に送り込
まれた穀物Aが、前述の常温低湿の空気により所定の低
水分量にまで乾燥させられる(例えば、乾燥機1内での
所要時間1日程度で、穀物Aの水分量が15%程度とな
る)。そして、乾燥機1から出てきた乾燥済の穀物Aが
第2エレベータ16、第2切換弁17、第2搬送コンベ
ア18を通り貯留室3に送り込まれていく。
【0021】この場合、図1に示すように送風機22か
らの常温低湿の空気の一部が、半開状態の開閉弁27及
び戻しダクト24を通り、予備貯留室2の天井側(外気
の吸気部側)に戻されている。このように、外気のみで
予備貯留室2内の穀物Aを乾燥させるのではなく、外気
に加えて乾燥機1側の常温低湿の空気を予備貯留室2に
戻して穀物Aの乾燥に利用することにより、予備貯留室
2内での穀物Aの乾燥が促進されるのである。
らの常温低湿の空気の一部が、半開状態の開閉弁27及
び戻しダクト24を通り、予備貯留室2の天井側(外気
の吸気部側)に戻されている。このように、外気のみで
予備貯留室2内の穀物Aを乾燥させるのではなく、外気
に加えて乾燥機1側の常温低湿の空気を予備貯留室2に
戻して穀物Aの乾燥に利用することにより、予備貯留室
2内での穀物Aの乾燥が促進されるのである。
【0022】図1に示す予備貯留室2においては、一回
の収穫の毎に新しい穀物Aが天井側から投入されるの
で、新しい穀物Aの投入毎及び底部から穀物Aが乾燥機
1側に送られる毎に、予備貯留室2内の穀物Aの堆積量
が変化して、穀物Aを通過する空気の風量が変化する。
この穀物乾燥施設においては、外気及び乾燥機1側の常
温低湿の空気が、予備貯留室2の天井側から穀物Aを通
り、底部側に抜けるように設定している。そして、ダク
ト20内に風速計29(予備貯留室2内の穀物Aを通過
する空気の風量を検出する検出手段に相当)を設けて、
ダクト20内を通過する空気の風速が設定値に維持され
るように、モータ30により送風機22の送風量を変更
調節、又は戻しダクト24の開閉弁27の開度を変更調
節している(以上、風量調節手段に相当)。
の収穫の毎に新しい穀物Aが天井側から投入されるの
で、新しい穀物Aの投入毎及び底部から穀物Aが乾燥機
1側に送られる毎に、予備貯留室2内の穀物Aの堆積量
が変化して、穀物Aを通過する空気の風量が変化する。
この穀物乾燥施設においては、外気及び乾燥機1側の常
温低湿の空気が、予備貯留室2の天井側から穀物Aを通
り、底部側に抜けるように設定している。そして、ダク
ト20内に風速計29(予備貯留室2内の穀物Aを通過
する空気の風量を検出する検出手段に相当)を設けて、
ダクト20内を通過する空気の風速が設定値に維持され
るように、モータ30により送風機22の送風量を変更
調節、又は戻しダクト24の開閉弁27の開度を変更調
節している(以上、風量調節手段に相当)。
【0023】(3)次に、乾燥済の穀物Aを貯留する貯
留室3について説明する。前述のように、乾燥機1で乾
燥された穀物Aは第2エレベータ16、第2切換弁17
及び第2搬送コンベア18(シャッター2aは閉状態)
を通り、貯留室3内に天井側から投入されていく。乾燥
作業の進行に伴い、貯留室3に乾燥済の穀物Aが所定量
だけ貯留されると、図2に示すようにダクト20及び戻
しダクト24の開閉弁25,27を閉操作して、予備貯
留室2の排出コンベア12、第1エレベータ13及び第
1搬送コンベア15を停止させる。そして、ヒートポン
プ4における開閉弁10,11を開操作して、開閉弁9
を閉操作すると共に、送風ダクト21の開閉弁26を開
操作してファン28を作動させる。これにより、ファン
28の作用によって、外気がヒートポンプ4の蒸発器5
側の部屋に吸引され冷却されて、送風ダクト21を通り
貯留室3の底部側に送り込まれるのであり、この冷却さ
れた空気により貯留室3内の穀物Aが冷却される(例え
ば、10〜15度程度)。
留室3について説明する。前述のように、乾燥機1で乾
燥された穀物Aは第2エレベータ16、第2切換弁17
及び第2搬送コンベア18(シャッター2aは閉状態)
を通り、貯留室3内に天井側から投入されていく。乾燥
作業の進行に伴い、貯留室3に乾燥済の穀物Aが所定量
だけ貯留されると、図2に示すようにダクト20及び戻
しダクト24の開閉弁25,27を閉操作して、予備貯
留室2の排出コンベア12、第1エレベータ13及び第
1搬送コンベア15を停止させる。そして、ヒートポン
プ4における開閉弁10,11を開操作して、開閉弁9
を閉操作すると共に、送風ダクト21の開閉弁26を開
操作してファン28を作動させる。これにより、ファン
28の作用によって、外気がヒートポンプ4の蒸発器5
側の部屋に吸引され冷却されて、送風ダクト21を通り
貯留室3の底部側に送り込まれるのであり、この冷却さ
れた空気により貯留室3内の穀物Aが冷却される(例え
ば、10〜15度程度)。
【0024】又、送風機22の作用により、外気がヒー
トポンプ4の凝縮器6側の部屋に吸引され加熱されて、
送風機22から乾燥機1に送り込まれる。これにより、
乾燥機1内に残る穀物Aの乾燥はそのまま続行されるの
であり、乾燥の終了した穀物Aが第2エレベータ16、
第2切換弁17及び第2搬送コンベア18を通り、貯留
室3内に天井側から投入されていく。この場合、乾燥機
1内に穀物Aが残っていなければ、別の切換弁(図示せ
ず)を操作して送風機22からの空気を、他の農産物用
の乾燥機(図示せず)又は温室(図示せず)に送り込
む。
トポンプ4の凝縮器6側の部屋に吸引され加熱されて、
送風機22から乾燥機1に送り込まれる。これにより、
乾燥機1内に残る穀物Aの乾燥はそのまま続行されるの
であり、乾燥の終了した穀物Aが第2エレベータ16、
第2切換弁17及び第2搬送コンベア18を通り、貯留
室3内に天井側から投入されていく。この場合、乾燥機
1内に穀物Aが残っていなければ、別の切換弁(図示せ
ず)を操作して送風機22からの空気を、他の農産物用
の乾燥機(図示せず)又は温室(図示せず)に送り込
む。
【0025】予備貯留室2内の穀物Aが充分に乾燥して
いる場合、第1切換弁14を切換操作し、排出コンベア
12及び第1エレベータ13を作動させることにより、
予備貯留室2内の穀物Aをダクト32を介して、第2搬
送コンベア18から貯留室3に送り込むこともできる。
又、第2切換弁17を切換操作することにより、乾燥機
1から出てくる乾燥済の穀物Aをダクト33から直接取
り出すこともできるのである。
いる場合、第1切換弁14を切換操作し、排出コンベア
12及び第1エレベータ13を作動させることにより、
予備貯留室2内の穀物Aをダクト32を介して、第2搬
送コンベア18から貯留室3に送り込むこともできる。
又、第2切換弁17を切換操作することにより、乾燥機
1から出てくる乾燥済の穀物Aをダクト33から直接取
り出すこともできるのである。
【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】乾燥作業中における穀物の流れ及び空気の流れ
を示す穀物乾燥施設の全体概略図
を示す穀物乾燥施設の全体概略図
【図2】貯留室内の乾燥済の穀物を冷却している状態で
の穀物の流れ及び空気の流れを示す穀物乾燥施設の全体
概略図
の穀物の流れ及び空気の流れを示す穀物乾燥施設の全体
概略図
1 乾燥機 2 予備貯留室 3 貯留室 4 ヒートポンプ 5 冷却器 6 加熱器 9,10 開閉弁 13,15 搬送装置 20,23 ダクト 21 送風ダクト 22 送風機 24 戻しダクト 28 ファン 29 検出手段 A 穀物
Claims (5)
- 【請求項1】 収穫された穀物(A)を一時貯留する予
備貯留室(2)と、穀物(A)用の乾燥機(1)と、前
記予備貯留室(2)からの穀物(A)を前記乾燥機
(1)に送り込む搬送装置(13),(15)とを備え
ると共に、外気を前記予備貯留室(2)内に吸引し、こ
の予備貯留室(2)内の穀物(A)に通してから前記乾
燥機(1)に送り込み可能なダクト(20),(23)
と送風機(22)とを備えて、前記予備貯留室(2)内
からの空気を冷却除湿する冷却器(5)と、この冷却器
(5)からの空気を加熱して前記乾燥機(1)に送る加
熱器(6)とを、送風経路中に備えてある穀物乾燥施
設。 - 【請求項2】 前記冷却器(5)がヒートポンプ(4)
の蒸発器であり、前記加熱器(6)がこのヒートポンプ
(4)の凝縮器である請求項1記載の穀物乾燥施設。 - 【請求項3】 前記加熱器(6)から乾燥機(1)に送
り込まれる空気の一部を、前記予備貯留室(2)内にお
ける吸気部側に送り込み可能な戻しダクト(24)を備
えてある請求項1又は2記載の穀物乾燥施設。 - 【請求項4】 前記予備貯留室(2)において、外気の
吸気部を穀物(A)に対して天井側に設定し、前記冷却
器(5)側のダクト(20)を穀物(A)の底部側に接
続すると共に、前記予備貯留室(2)内の穀物(A)を
通過する空気の風速を検出する検出手段(29)と、前
記検出される風速が設定値に維持されるように、前記予
備貯留室(2)内の穀物(A)を通過する空気の風量を
変更調節可能な風量調節手段とを備えてある請求項1か
ら3のうちいずれか一つに記載の穀物乾燥施設。 - 【請求項5】 前記乾燥機(1)から出てきた乾燥済の
穀物(A)を貯留可能な貯留室(3)を備えると共に、
前記冷却器(5)と加熱器(6)との間を遮断し外気を
前記冷却器(5)側に送り込み可能な開閉弁(9),
(10)と、前記冷却器(5)で冷却された空気を前記
貯留室(3)に送り込み可能な送風ダクト(21)とフ
ァン(28)とを備えてある請求項1から4のうちいず
れか一つに記載の穀物乾燥施設。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33567592A JP2892893B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 穀物乾燥施設 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33567592A JP2892893B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 穀物乾燥施設 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06178943A JPH06178943A (ja) | 1994-06-28 |
JP2892893B2 true JP2892893B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=18291256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33567592A Expired - Lifetime JP2892893B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 穀物乾燥施設 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2892893B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006168912A (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-29 | Hokoku Kogyo Co Ltd | バケットエレベータ及びバケットエレベータの残留穀物処理方法 |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP33567592A patent/JP2892893B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06178943A (ja) | 1994-06-28 |
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