JP2002098420A - 乾燥機能付き冷却装置および乾燥機能付き保冷庫 - Google Patents

乾燥機能付き冷却装置および乾燥機能付き保冷庫

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JP2002098420A
JP2002098420A JP2000290461A JP2000290461A JP2002098420A JP 2002098420 A JP2002098420 A JP 2002098420A JP 2000290461 A JP2000290461 A JP 2000290461A JP 2000290461 A JP2000290461 A JP 2000290461A JP 2002098420 A JP2002098420 A JP 2002098420A
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condenser
refrigerant
drying
air
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Osamu Nomura
修 野村
Kenji Kuno
健司 久野
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Denso Aircool Corp
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Denso Aircool Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収穫直後の玄米を乾燥する際に発生する熱
風、騒音、塵などの問題を防ぎ、低コストで乾燥作業が
できるものを提供する。 【解決手段】 玄米を冷蔵保管する保冷庫1に、エバポ
レータ15で冷却された冷気を加熱する第2のコンデン
サ62を備えたドライ回路69を有する乾燥機能付き冷
却装置10を搭載する。この乾燥機能付き保冷庫1であ
れば、燃料を燃焼して熱風を作らずに玄米を乾燥するこ
とが可能となり、熱風、騒音、塵などの環境問題を防止
できる。さらに、保冷庫1を購入することにより乾燥作
業も行え、その後、保冷庫1で冷蔵保管することも可能
となる。したがって、乾燥作業における農家の負担を軽
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀物などの乾燥を
必要とし、その後、冷蔵保管することが望ましい被貯蔵
物の保管に適した乾燥機能付き保冷庫およびその保冷庫
に適した乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】玄米などの穀物を長期保存する場合、刈
り取った後にできるだけ早く水分を適当な値になるよう
に乾燥する必要がある。たとえば、玄米の場合、収穫直
後は20数%の水分があるが、早急に15%程度まで乾
燥することが食味を低下させず、また、かびなどを発生
させずに保管するために重要な条件となっている。した
がって、従来は、バーナなどにより加熱した熱風を吹出
す乾燥装置を用い、収穫直後の玄米を熱風にさらして乾
燥する作業が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の乾燥装置は、燃
料を燃やして熱風を吹出すために、大型で高価なもので
あり、さらに、収穫するときにしか使用されない設備で
あるので経済的な装置とは言えるものではない。さら
に、使用時には、熱風および騒音がでると共に、玄米を
熱風にさらすために塵や埃などが周囲に吹出されるとい
う環境の面でも問題がある。さらに、玄米の食味を低下
させないためには、40℃以下の条件で乾燥する必要が
あり、熱風の温度制御も難しく、玄米を乾燥する作業
は、農業関係者にとっては悪条件下で手間のかかる作業
となっている。
【0004】そこで、本発明においては、経済的で、上
記のような環境問題もなく玄米などの穀物を乾燥するこ
とができる装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、玄米
などを冷蔵保管することができる保冷庫に乾燥機能を付
加することにより、保冷庫内で穀物を乾燥することがで
きると共に、その後、保冷庫で穀物を冷蔵保存すること
ができるようにしている。すなわち、本発明の乾燥機能
付き保冷庫は、圧縮機、放熱用の第1のコンデンサ、減
圧装置およびエバポレータを備えた冷却回路に冷媒を循
環させて前記エバポレータにより冷却された空気を出力
可能な冷却手段と、圧縮機、エバポレータで冷却された
空気を再加熱する第2のコンデンサ、減圧装置およびエ
バポレータを備えたドライ回路に冷媒を循環させてエバ
ポレータおよび第2のコンデンサにより乾燥された空気
を出力可能な乾燥手段とを備えた乾燥機能付き冷却装置
と、冷却された空気および乾燥された空気が循環可能な
収納部とを有する。
【0006】本発明の乾燥機能付きの保冷庫であれば、
保冷庫を設置するだけで穀物の乾燥を行うことができ
る。したがって、乾燥作業専用の装置は不要となり、乾
燥作業を経済的な装置で行うことができ、経済的な負担
を軽減することができる。また、燃料を燃焼して熱風を
出力する従来の乾燥装置と異なり、本発明の乾燥機能付
き保冷庫は冷媒を圧縮機で循環させる冷媒回路で乾燥さ
れた空気を供給できるので安全であり、熱風、騒音とい
った問題が発生しない。さらに、収納部で穀物を乾燥で
きるので熱風により塵や埃が飛び散るといった環境上の
問題も未然に防止することができる。したがって、本発
明の乾燥機能付き保冷庫により、農業関係者の玄米ある
いは籾米を乾燥する作業の経済的および肉体的な負担を
大幅に軽減することができる。
【0007】本発明の乾燥機能付き保冷庫においては、
エバポレータで冷却および除湿された空気を第2のコン
デンサで加熱するドライ回路を設けてあるので、収納部
に収納された玄米には冷気ではなく、乾燥された相対湿
度の低い温風が供給される。したがって、玄米を急速に
乾燥することが可能であり、食味の低下や、かびなどの
発生により玄米などの穀物の品質が低下してしまうこと
も防止できる。
【0008】さらに穀物を急速に乾燥するには、外気温
より高い乾燥した空気を収納部に供給することが望まし
い。したがって、本発明においては、上記の冷却手段お
よび乾燥手段に加えて、冷却回路の第1のコンデンサへ
の冷媒の流れを遮断可能な第1の遮断手段を設けた乾燥
機能付き冷却装置を提供し、圧縮機の発熱量で第2のコ
ンデンサを介して乾燥された空気を加熱して外気温より
高温の乾燥された空気を収納部に供給できるようにして
いる。このため、第1の遮断手段を備えた乾燥機能付き
の冷却装置を搭載することにより、さらに、乾燥能力が
高く、短時間に玄米を乾燥し品質を維持することができ
る乾燥機能付きの保冷庫を提供することが可能となる。
【0009】さらに、玄米を乾燥した後に冷却保管する
場合は、ドライ回路には冷媒が流れないことが望まし
い。したがって、第2のコンデンサへの冷媒の流れを遮
断可能な第2の遮断手段を設けることが望ましい。さら
に、玄米を急速に乾燥するには、適当な温度の乾燥され
た空気を数日間継続して収納部に供給することが望まし
い。したがって、何らかの条件によりエバポレータに霜
が発生した場合に備えて、圧縮機から吐出された冷媒を
第1および第2のコンデンサをバイパスしてエバポレー
タ内に供給するバイパス回路と、このバイパス回路を遮
断可能な第3の遮断手段とを設けて、フロスト制御がで
きるようにすることが望ましい。
【0010】このように、本発明の冷却回路とドライ回
路とを有する乾燥機能付き冷却装置を搭載した保冷庫に
おいては、冷却回路の冷媒の循環を遮断して、エバポレ
ータおよび第2のコンデンサにより乾燥された温風を出
力する乾燥工程と、ドライ回路の冷媒の循環を遮断し
て、エバポレータにより冷却された冷風を出力する冷却
工程とを切り替えて行う制御方法を採用することによ
り、収穫直後の玄米を乾燥し、適度な水分量になったら
玄米を冷蔵保存することが可能となる。したがって、本
発明の保冷庫により、経済的に品質の高い玄米を保存す
ることが可能となり、いつでも味の良い玄米あるいはそ
の他の穀物を得ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に実施例に基づき本発明をさ
らに詳しく説明する。図1(a)に本発明の実施の形態
に係る保冷庫1の正面を示し、図1(b)に保冷庫1の
側面を示してある。本例の保冷庫1は、前面に両側に開
く扉2の設けられた方形の収納部3と、この収納部3の
天井に設置された乾燥機能付き冷却装置10を備えてい
る。収納部3は、全体が断熱材を有する壁面4で覆われ
ており、下方に移動用の車輪5および固定用のストッパ
ー6が取り付けられている。また、正面の扉2には温度
および湿度計7が設置されており、収納部3の内部の温
度および湿度を外部から監視できるようになっている。
本例の収納部3は、農家などにおいて袋詰めにされた米
などの穀物を保管し易い寸法に構成されており、例え
ば、縦約1500mm、横約850mmおよび幅約12
00mmの収納部3であれば18袋程度の米袋を収納で
きる。
【0012】図2に本例の乾燥機能付き冷却装置10の
内部の概略構成を示してあり、図3に冷却装置10の概
略系統を示してある。本例の乾燥機能付き冷却装置10
は、冷風51を出力するための冷却機能部50と、温風
61を出力するためのドライ機能部60とを備えてい
る。冷却機能部50は、非塩素系の冷媒を圧縮して循環
させる圧縮機(コンプレッサ)11と、このコンプレッ
サ11で高温・高圧になった冷媒の放熱を行う第1のコ
ンデンサ12と、冷媒を減圧する減圧器(キャピラリ)
14と、冷媒を蒸発させ吸熱するエバポレータ15と、
これらコンプレッサ11、第1のコンデンサ12、キャ
ピラリ14およびエバポレータ15を冷媒が循環するよ
うに接続する冷却配管16を備えており、これらにより
冷却回路19が構成されている。冷却回路19には、さ
らに、エバポレータ15から圧縮機11に回収する際の
冷媒から湿分を除去するドライヤ、バッファとなるレシ
ーバなどの公知の周辺装置を接続することが可能であ
る。また、エバポレータ15の下部にはドレインパン1
8を設けてあり、エバポレータ15によってドレイン化
された収納部3の湿分を外部に排出できるようにしてあ
る。
【0013】一方、ドライ機能部60は、冷却機能部5
0と共通のコンプレッサ11と、このコンプレッサ11
で高温・高圧になった冷媒の放熱を行う第2のコンデン
サ62と、冷媒を減圧する減圧器(キャピラリ)64
と、冷却機能部50と共通のエバポレータ15と、これ
らコンプレッサ11、第2のコンデンサ62、キャピラ
リ64およびエバポレータ15を冷媒が循環するように
接続するドライ配管66を備えており、これらによりド
ライ回路69が構成されている。そして、ドライ回路6
9を構成する第2のコンデンサ62は、エバポレータ1
5と隣接して配置されており、エバポレータ15により
冷却および除湿された空気を第2のコンデンサ62から
放出される熱によって加熱し、乾燥された温風61を収
納庫3に出力できるようにしている。
【0014】本例の冷却装置10は、これらの冷却機能
部50およびドライ機能部60を構成する機器がハウジ
ング20の内部に収納されており、このハウジング20
の内部は、エバポレータ15および第2のコンデンサ6
2が格納された低温側21と、その他の機器が収納され
た高温側22に分かれ、低温側21と高温側22は断熱
壁23によって分離されている。低温側21には収納部
3の空気をエバポレータ15および第2のコンデンサ6
2を通して循環させるための吸引口25と、吐出口26
が設けられている。そして、低温側21の室内に設置さ
れたファン17によって収納部3の空気が強制的にエバ
ポレータ15および第2のコンデンサ62を通って循環
されるようになっている。さらに、低温側21には、収
納庫3の内部の温度を検出するサーミスタ71と、エバ
ポレータ15の温度を検出してフロストを監視するサー
ミスタ72が配置されている。また、高温側22は、コ
ンデンサ12の放熱を効率良く行うためにファン29お
よび開口24が設けてられている。
【0015】本例の乾燥機能付き保冷庫1は、収納部3
の上部に冷却装置10を設けてあるので、通常の冷蔵期
間においては、収納部3の温かい空気が冷却装置10の
内部に導かれ、エバポレータ15により冷却された空気
51が収納部3に放出される。一方、収穫直後の玄米を
収納した場合は、収納部3の湿った空気が冷却装置10
の内部に導かれ、エバポレータ15により乾燥され、第
2のコンデンサ62により加熱された乾燥した温風61
が収納部3に放出される。さらに、本例の冷却装置10
はファン17を設けて強制的に収納部3の空気を循環す
ることによって、収納部3の内部の条件を均一に保持す
るようになっており、冷却時には収納部3の内部全体を
設定温度まで冷却し、乾燥時には収納部3の内部全体の
湿度を低減しやすいようになっている。さらに、本例の
保冷庫1は、冷却装置10が収納部3と独立しているの
で、収納庫の天井に冷却装置10を後から取り付けても
簡単に構成できる。もちろん、冷却装置10を収納部3
に組み立てた状態で供給することも可能である。
【0016】本例の乾燥機能付き冷却装置10は、上記
のような機器に加え、冷却回路19には、第1のコンデ
ンサ12への冷媒の供給を遮断することができる電磁弁
SV1が設けられ、ドライ回路69には、第2のコンデ
ンサ62への冷媒の供給を遮断することができる電磁弁
SV2が設けられている。さらに、コンプレッサ11の
出口の高温高圧の冷媒をコンデンサ12および62をバ
イパスしてエバポレータ15に導くためのバイパス回路
80と、このバイパス回路80の流れを遮断することが
できる電磁弁SV3が設けられている。そして、これら
の電磁弁SV1〜3を操作することにより、本例の乾燥
機能付き冷却装置10により保冷庫1の収納部3の内部
の条件を制御することができる。
【0017】図4に、収納部3の条件と、これらの電磁
弁SV1〜SV3の操作を、コンプレッサ11およびエ
バポレータファン17の操作と合わせて示してある。ま
ず、刈り取り直後の玄米あるいは籾米を収納して急速に
乾燥するときは、通常状態(通常)では、電磁弁SV1
を閉にし、電磁弁SV2を開にする。これにより、第1
のコンデンサ12への冷媒の流れを完全に遮断すること
ができる。したがって、コンプレッサ11から吐出され
た冷媒は、ドライ回路69を流れ、第2のコンデンサ6
2で放熱した後に、エバポレータ15で膨張して吸熱す
る。このため、収納部3から吸引された空気55は、エ
バポレータ15で冷却および除湿され、その後、第2の
コンデンサ62で加熱されて温風61となって収納部3
に戻される。第2のコンデンサ62では、エバポレータ
15により吸熱された収納部3の空気55の熱量に加え
て、コンプレッサ11の作動に伴う熱量が放熱され、さ
らに、第2のコンデンサ62で加熱される空気は除湿さ
れているので比熱も小さくなる。また、本例の冷却装置
10では、電磁弁SV1を閉じることにより、冷却回路
19を遮断してコンプレッサ11の発熱量を全てドライ
回路69の第2のコンデンサ62により放熱させること
ができる。したがって、第2のコンデンサ62により収
納庫3の空気55を十分に加熱することが可能となり、
庫内の初期温度が10℃程度であっても、35〜40℃
程度の乾燥された温風61を収納庫3に放出して玄米を
乾燥させることができる。
【0018】上述したように、玄米を乾燥する際に、周
囲温度は40℃を超えることは食味を保持する点から好
ましくない。したがって、本例の乾燥機能付き保冷庫1
においては、温風61を収納庫3に供給して収納庫3の
内部の温度が高くなると、それをサーミスタ71で検出
して温度制御(温調)に移行する。この段階では、電磁
弁SV1を開にして、コンプレッサ11から吐出された
冷媒の一部を冷却回路19に流し、第1のコンデンサ1
2から放熱する。これによって、ドライ回路69の第2
のコンデンサ62からの放熱量が削減されるので、収納
庫3を循環する温風61の温度を低下することができ
る。本例の乾燥機能付き保冷庫1においては、たとえ
ば、収納庫3からの空気55の温度が30℃以下になる
と電磁弁SV1を閉じ、35℃以上になると電磁弁SV
1を開くという制御を行う。これにより、収納庫3の内
部の温度が40℃に達しない範囲で、乾燥した温風を供
給することが可能となり、食味を損なわない範囲の温度
で効率的に玄米を急速乾燥することができる。この温調
段階においては、冷媒の圧力調整あるいは流量調整を行
う制御弁などを冷却回路19に設けてPIあるいはPI
D制御を行うなどの他の制御方法を採用することも可能
である。この場合でも、冷暖房用の冷媒回路と異なり、
10℃程度の空気を加熱して35〜40℃程度の乾燥し
た温風を供給するために、冷却回路19に冷媒を流さな
いようにできることが望ましく、制御弁で冷媒を完全に
遮断できるようにするか、あるいは制御弁と直列に電磁
弁などの遮断機能に優れたバルブを設置しておくことが
望ましい。
【0019】また、乾燥時においては、コンプレッサ1
1は通常および温調の段階でも稼動し、エバポレータ1
5による除湿機能を活かすために、コンプレッサ11の
オンオフによる温度制御は行われない。一方、ファン1
7は低回転で駆動し、温風61の循環量を冷風51に比
べて少なくしている。温風61の循環量を冷風51と同
様に設定しても良いが、風量を少なくした方が乾燥機能
付き冷却装置10から出力される温風61の温度は上げ
やすくなるので、玄米の乾燥効率を向上する点では好ま
しいと考えられている。
【0020】さらに、米を乾燥するときも、ドライ回路
69の保護機能は働くようになっており、たとえば、何
らかの要因によりコンプレッサ11の出口圧が高圧にな
るとそれをセンサー73で検知して(高圧)の状態に移
行し、一時的にコンプレッサ11を停止するなどの処理
を行う。また、エバポレータ15に霜が発生する条件に
なると、センサー72によりそれを検出して(フロス
ト)の状態に移行し、冷却回路19の電磁弁SV1を閉
じてバイパス回路80の電磁弁SV3を開け、高温の冷
媒をエバポレータ15に供給してフロストを防止できる
ようにしている。このような保護機能を設けることによ
り、本例の乾燥機能付き冷却装置10は、連続運転が可
能になっている。このため、玄米などの穀物を乾燥する
ためには数日程度の継続して乾燥作業を行う必要がある
が、本例の乾燥機能付き冷却装置10を搭載した保冷庫
1であれば、玄米を収納庫3に入れて乾燥作業をスター
トするだけで、無人でも安心して、効率良く、急速に玄
米の品質を低下させないように乾燥することができる。
【0021】さらに、本例の保冷庫1では、乾燥作業が
終了すると、そのまま、本来の保冷庫1の機能を活かし
て冷蔵保存に移行することができる。すなわち、乾燥機
能付き冷却装置10を冷却に切り替えて収納庫3の温度
を玄米の冷蔵保存に適した3〜20℃の範囲の適当な設
定温度にすることができる。この冷却時の通常動作(通
常)では、コンプレッサ11およびファン17を通常に
稼動し、電磁弁SV1を開、電磁弁SV2を閉にして冷
却回路19に冷媒を流す。したがって、第2のコンデン
サ62では放熱されないので、エバポレータ15で冷却
された冷気51が収納庫3に戻されて収納庫3が効率良
く冷却される。庫内温度制御(温調)においては、コン
プレッサ11をオンオフすることにより冷却能力が調整
される。たとえば、設定温度の+2℃程度でコンプレッ
サ11をオフし、設定温度でコンプレッサをオンすると
いった制御が可能である。
【0022】また、冷却時も冷却装置10が継続して動
作するように保護機能が設けられており、コンプレッサ
11の出口圧が高くなる(高圧)と、コンプレッサ11
を停止すると共にファン29を回転して圧力が低下する
のを待つ。エバポレータ15にフロストが発生する状態
になる(フロスト)と、バイパス80の電磁弁SV3を
開にしてホットガスをバイパスしてフロストを防止す
る。その他に、コンプレッサ起動遅延制御や、停電ある
いは電源がオフしたときに設定温度やファンの動作モー
ドなどを記憶する停電保証機能なども本例の保冷庫1で
は設けられている。
【0023】以上に説明したように、本例の乾燥機能付
き冷却装置10を採用した保冷庫1においては、従来の
乾燥装置のように燃料を燃やして熱風を作って籾米に当
てるといった方法ではなく、収納庫3に収納した状態
で、冷媒回路を用いて作られた除湿した適温の温風61
を玄米に供給することができる。さらに、温風を循環
し、冷媒回路の機能により除湿することで、玄米などの
穀物からの水分を外界に排出できるようにしている。し
たがって、バーナなどにより燃料を燃焼する設備、それ
に伴う火災などに対する保護設備などが一切不要であ
る。さらには、乾燥した後の玄米などの穀物を保存する
保冷庫1の機能となっているので、保冷庫1を購入およ
び設置する資金および設置スペースが必要になるだけで
ある。したがって、本例の乾燥機能付き保冷庫1を導入
することにより、非常に経済的に乾燥作業を行う装置を
導入することができる。
【0024】さらに、乾燥作業するときに熱風が外界に
放出されないので、熱風、騒音、塵あるいは埃が外界に
放出されるといった環境問題を未然に防止することがで
きる。また、実際には、保冷庫1に玄米を収納して乾燥
作業をスタートすれば温度制御しながら乾燥が進むの
で、乾燥作業に伴う農業関係者の負荷は非常に小さくな
る。したがって、従来、収穫直後の手間のかかる一大作
業であった乾燥作業の負荷を本例の乾燥機能付き保冷庫
1を導入することにより大幅に軽減できる。そして、本
例の乾燥機能付き保冷庫1であれば、乾燥を終了した後
は、そのまま冷蔵に移行するので、その間の作業も省略
することができる。
【0025】なお、保冷庫1のサイズは本例に限定され
るものではなく、数袋の玄米を収納できる程度のものか
ら、2000リットル程度で32袋程度の玄米を収納で
きるもの、あるいはさらに大型で大容量の保冷庫にも本
発明を適用することは可能である。特に、本例の乾燥機
能付き保冷庫は、個々の農家において乾燥装置および保
冷庫の両方を設置するための費用および設置スペースな
どを省略できる点で効果が顕著であり、本発明を、15
00から2000リットル程度の保冷庫に適用すること
が望ましい。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の乾燥機
能付き保冷庫は、ドライ回路を有する乾燥機能付き冷却
装置を搭載したものであり、収納庫に収納された玄米な
どの穀物に除湿された温風を供給して乾燥すると共に、
その後に冷風を供給して冷蔵保管できる。したがって、
従来の乾燥専用の装置は不要となり、熱風の処理などの
環境問題も未然に防止できる。そして、本発明の保冷庫
を導入することにより、保冷庫だけで、収穫直後の玄米
を乾燥し、その後、冷蔵保存することが可能となる。し
たがって、本発明の保冷庫により、玄米などの穀物を、
水分が適当に保持された適温の状態で、食味を保持し、
カビなどが発生することもない状態で、収穫直後から一
貫して管理することが可能となる。このため、低コスト
で手間をかけずに、高品質の玄米を保存することができ
る保冷庫を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る保冷庫の概要を示す外形
図であり、図1(a)は保冷庫の正面を示し、図1
(b)は保冷庫の側面を示してある。
【図2】図1に示す保冷庫に搭載された冷却装置の内部
の構成を示す配管図である。
【図3】図2に示す冷却装置の系統を示す系統図であ
る。
【図4】図3に示す系統図のバルブ動作などを示す図で
ある。
【符号の説明】
1 保冷庫 3 収納部 10 冷却装置 11 圧縮機 12 第1のコンデンサ 14 キャピラリ(減圧装置) 15 エバポレータ 16 冷却配管 17 ファン 18 ドレインパン 19 回路 20 ハウジング 21 低温側 22 高温側 50 冷却機能部 51 冷風 55 吸引された空気 60 ドライ機能部 61 温風 62 第2のコンデンサ 66 冷媒配管 69 ドライ回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、放熱用の第1のコンデンサ、減
    圧装置およびエバポレータを備えた冷却回路に冷媒を循
    環させて前記エバポレータにより冷却された空気を出力
    可能な冷却手段と、 前記圧縮機、前記エバポレータで冷却された空気を再加
    熱する第2のコンデンサ、減圧装置および前記エバポレ
    ータを備えたドライ回路に冷媒を循環させて前記エバポ
    レータおよび第2のコンデンサにより乾燥された空気を
    出力可能な乾燥手段と、 前記第1のコンデンサへの冷媒の流れを遮断可能な第1
    の遮断手段とを有する乾燥機能付き冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2のコンデン
    サへの冷媒の流れを遮断可能な第2の遮断手段を有する
    乾燥機能付き冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記圧縮機から吐出
    された前記冷媒を前記第1および第2のコンデンサをバ
    イパスして前記エバポレータ内に供給するバイパス回路
    と、このバイパス回路を遮断可能な第3の遮断手段とを
    有する乾燥機能付き冷却装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機、放熱用の第1のコンデンサ、減
    圧装置およびエバポレータを備えた冷却回路に冷媒を循
    環させて前記エバポレータにより冷却された空気を出力
    可能な冷却手段と、前記圧縮機、前記エバポレータで冷
    却された空気を再加熱する第2のコンデンサ、減圧装置
    および前記エバポレータを備えたドライ回路に冷媒を循
    環させて前記エバポレータおよび第2のコンデンサによ
    り乾燥された空気を出力可能な乾燥手段とを備えた乾燥
    機能付き冷却装置と、 前記冷却された空気および乾燥された空気が循環可能な
    収納部とを有する乾燥機能付き保冷庫。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の乾
    燥機能付き冷却装置と、前記冷却された空気および乾燥
    された空気が循環可能な収納部とを有する乾燥機能付き
    保冷庫。
  6. 【請求項6】 圧縮機、放熱用の第1のコンデンサ、減
    圧装置およびエバポレータに冷媒を循環可能な冷却回路
    と、前記圧縮機、前記エバポレータで冷却された空気を
    再加熱する第2のコンデンサ、減圧装置および前記エバ
    ポレータに冷媒を循環可能なドライ回路とを有する乾燥
    機能付き冷却装置を搭載した乾燥機能付き保冷庫の制御
    方法であって、 前記冷却回路の冷媒の循環を遮断して、前記エバポレー
    タおよび第2のコンデンサにより乾燥された温風を出力
    する乾燥工程と、 前記ドライ回路の冷媒の循環を遮断して、前記エバポレ
    ータにより冷却された冷風を出力する冷却工程とを有す
    る乾燥機能付き保冷庫の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008048637A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Sanyo Electric Co Ltd 保存庫
JP2015024876A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 となみ野農業協同組合 乾燥保存設備

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