JP3160819B2 - 穀物の乾燥貯留装置 - Google Patents

穀物の乾燥貯留装置

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JP3160819B2
JP3160819B2 JP6116392A JP6116392A JP3160819B2 JP 3160819 B2 JP3160819 B2 JP 3160819B2 JP 6116392 A JP6116392 A JP 6116392A JP 6116392 A JP6116392 A JP 6116392A JP 3160819 B2 JP3160819 B2 JP 3160819B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は穀物の乾燥貯留処理施設
に貯留される穀物の高い品質を維持して長期間の貯留を
するようにした穀物の乾燥貯留装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】穀物として以下収穫米を例にして説明す
る。収穫米処理施設としては、収穫米の処理過程、すな
わち収穫米の貯留、乾燥および籾摺り工程での米の品質
を保証しなければならない。米の品質とは、貯留時にお
ける収穫米のかび、食味、胴割れ、籾摺り時における玄
米の肌ずれ等をいう。そして、米の水分が多く、かつ、
長期間貯留するとかびが発生し、また、乾燥のし過ぎい
わゆる過乾燥になると食味の低下および胴割れが発生
し、また、水分が多いと肌ずれが起きて食味が低下す
る。したがって、米の含有水分は米の品質に大きく影響
する。また、米自体は生き物であるので温度が高いと米
の呼吸が活発になって米内部のエネルギを消費(以下穀
物の劣化という)して米の品質が低下し、また、温度が
高いと微生物の繁殖が活発になってかび発生を引き起こ
し米の品質を低下させるので、貯留されている米の温度
自体も米の品質に大きく影響する。
【0003】そこで、農林水産省では収穫米の含有水分
を調整維持して収穫米の品質を保つための風量基準とし
て、収穫米(穀物の種類)の含有水分および貯留日数に
対して貯留米の単位重量当たりの風量が決められてい
る。これを安全限界風量比という。したがって、この安
全限界風量比を満たしておれば、例えば水分24%である
10tonの収穫米を三日間貯留しても安全であるという
具合に判定されることになる。
【0004】また、上記米の含有水分および温度は貯留
槽を取り巻く環境の空気温度と湿度に影響される。実験
によれば貯留槽内に貯留されている穀物の温度は外気温
度の変化に追従して変化することが知られており、この
追従速度は非常に緩慢で、かつ、極めて不規則な温度変
化をして追従し、また、四季によりあるいは一日の内で
も14時から18時にかけて温度変化が顕著に現れ、更には
貯留槽の日当たりのよい側と日当たりが悪い側とで温度
差が生じることが知られている。また、貯留槽の内外壁
の温度が露点温度よりも低くなった時に貯留槽内に結露
することも知られている。また、貯留槽の内壁の熱が貯
留されている穀物に熱伝導される態様は貯留槽の内壁に
近い穀物が最も熱伝導が多く貯留槽の中心部にかけて熱
伝導が緩慢になり、貯留槽の内壁に近い穀物が外気の温
度条件に最も影響され易いことも知られている。
【0005】この実験結果を貯留装置の立場から総合的
に判断した場合に貯留槽の内壁に近い穀物は外気温度に
影響され易く貯留槽内の穀物は外気条件の影響を受けて
常時温度変化をしており、かつ、貯留槽内に貯留されて
いる穀物の温度分布が一様でなく、更に貯留槽の内壁に
は結露が発生し易く、また一旦貯留槽内に貯留されてい
る穀物の温度が変化した場合にはその温度変化は非常に
緩慢であるので、外気温度を調整しても短時間に穀物の
温度を調整することができないということができる。し
たがって、穀物の乾燥貯留装置を計画するに当たっては
上記のことを配慮しなければならない。
【0006】そこで従来の穀物の乾燥貯留装置を図10に
示して説明すると、除湿機1にて外気の湿度と温度が調
節された空気は送風機2により各貯留槽3にそれぞれ安
全限界風量比に相当する空気を底部ダクト4から供給
し、貯留槽3内に貯留されている穀物5の温度と湿度を
維持するようにしていた。
【0007】すなわち、上記従来の穀物の乾燥貯留の仕
方は貯留槽が設置されている外気条件とは関係なく、各
貯留槽内に安全限界風量比に相当する空気を供給して、
貯留槽内に貯留されている穀物の温度および含有水分を
積極的に調整することに主眼を置いたものである。そし
て、安全限界風量比は貯留されている穀物の含有水分、
貯留量および貯留日数により決定されるので、これらの
要素を常時監視し安全限界風量比に相当する空気を各貯
留槽に供給するようにしていた。そして、エネルギ消費
の節減から貯留槽内に貯留されている穀物の温度と含有
水分が所定の条件を満たしている場合には空気の供給を
停止するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記従
来例では貯留槽が設置されている外気条件を穀物の乾燥
貯留の要素に入れていないので次のような改良すべき問
題がある。
【0009】すなわち、安全限界風量比を決定するに当
たり貯留量と貯留日数は正確に把握することはできる
が、特に空気の供給を停止している期間においては貯留
槽内に貯留されている穀物の総体的な含有水分を把握す
るのは困難である。その理由としては貯留槽が設置され
ている外気条件により貯留槽の内壁に近い穀物は外気温
度に影響され易く貯留槽内の穀物は外気条件により常時
温度変化をしており、かつ、貯留槽内に貯留されている
穀物の温度分布が一様でないので、貯留槽内に貯留され
ている穀物の含有水分は必ずしも一様ではなく、含有水
分が多い部分でかび発生の可能性が高くなり穀物の品質
を低下させるという問題がある。
【0010】また、外気温度により貯留されている穀物
の温度が影響されて、四季あるいは一日の時間帯で穀物
の温度が変化し、かつ、穀物の温度分布が一様でなく、
温度変化は非常に緩慢であることから穀物の全体的な温
度の把握が困難である。また 、外気条件により貯留槽の
内壁には結露が発生することがある。これにより穀物の
品質維持が難しいという問題がある。
【0011】また、外気条件により一旦貯留槽内に貯留
されている穀物の温度が変化した場合にはその温度変化
は非常に緩慢であるので、経時的に変化する穀物の含有
水分を正確に測定ないしは判断することができない。そ
のために穀物の品質の維持が難しいという問題がある。
【0012】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、外気条件を穀物の乾燥貯留の要素に取り入れ高い
品質を維持して長期間の貯留を可能にした穀物の乾燥貯
留装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る手段は、請求項1では、穀物の貯留槽を
室内にその側壁と間隔を開けて収納し、前記貯留槽の上
端に前記側壁との隙間または貯留槽間の隙間を閉じる第
1のダンパを設け、該第1のダンパより上方の側壁に、
空気供給ダクトを設けると共に第2のダンパを備えた空
気の排気口を設け、前記第1のダンパより下方の側壁に
通気孔を開けると共に、前記貯留槽の下部に至るメイン
ダクトを設置し、 前記通気孔および除湿器の共通空間に
外気を取り込む外気吸入孔に第3のダンパを取付け、
記除湿器の出口側ダクトを分岐して切換可能に大送風機
と小送風機を配設し、大送風機吐出側を第4のダンパを
介して前記メインダクトと連絡させ、前記小送風機吐出
側を分岐して第5,第6のダンパを介して前記メインダ
クトまたは空気供給ダクトと連絡させ、 除湿乾燥時に、
第1のダンパを閉鎖し、第2,第3のダンパを開放する
と共に除湿器を駆動させ、第4のダンパを開放すると共
に大送風機を駆動させ、かつ、前記小送風機を停止さ
せ、メインダクトにより前記貯留槽に調整空気を送り、
貯留時に、第1のダンパを開放し、第2,第3のダンパ
を閉鎖し、第4のダン パを閉鎖すると共に大送風機を停
止させて前記小送風機を駆動させ、第5,第6のダンパ
の一方または両方を開放してメインダクトまたは空気供
給ダクトにより前記貯留槽に調整空気を送るようにした
ことを特徴とする。また、請求項2では、穀物の貯留槽
を室内にその側壁と間隔を開けて収納し、前記貯留槽の
上端に前記側壁との隙間または貯留槽間の隙間を閉じる
第1のダンパを設け、該第1のダンパより上方の側壁
に、空気供給ダクトを設けると共に第2のダンパを備え
た空気の排気口を設け、前記第1のダンパより下方の側
壁に通気孔を開けると共に、前記貯留槽の下部に至るメ
インダクトを設置し、 前記通気孔および除湿器の共通空
間に外気を取り込む外気吸入孔に第3のダンパを取付
け、 前記除湿器の出口側に大送風機を接続すると共に、
大送風機の吐出側にダクトを分岐して切換可能にメイン
ダクトまたは小送風機を配設し、該小送風機吐出側を分
岐して第5,第6のダンパを介して前記メインダクトま
たは空気供給ダクトと連絡させ、 除湿乾燥時に、第1の
ダンパを閉鎖し、第2,第3のダンパを開放すると共に
除湿器及び大送風機を駆動させ、かつ、前記小送風機を
停止させ、メインダクトにより前記貯留槽に調整空気を
送り、 貯留時に、第1のダンパを開放し、第2,第3の
ダンパを閉鎖し、大送風機を停止させ、前記小送風機を
駆動させて第5,第6のダンパの一方または両方を開放
し、メインダクトまたは空気供給ダクトにより前記貯留
槽に調整空気を送るようにしたことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明はこのように構成したので、次の通りの
作用がある。すなわち、貯留槽を室内に設置することに
より、第1のダンパによって、貯留槽周りの外気条件と
貯留されている穀物の温度および湿度を調節することが
可能になる。そして、貯留槽内の穀物を除湿乾燥する場
合には大送風機を使用してメインダクトより湿度と温度
を調節した空気の全量を貯留槽に供給して、貯留されて
いる穀物の温度と湿度とを短時間に調整することが可能
ある。また、このようにして穀物の温度および湿度が
調整された後は第1ないし第6のダンパを切り替えると
ともに、除湿器を冷却器として使用することにより温度
調節した空気を小送風機によって室内に供給して貯留槽
周りの空気条件を所定の条件に保持する。また、第5,
第6のダンパ開度の調整により貯留槽内と室内の一方ま
たは両方に除湿器により温度と湿度とが調整された同一
条件の空気を供給することが可能になる。 また、請求項
2では、小送風機の空気吸入側が大送風機の吸入側から
吐出側に変更されただけで穀物の乾燥貯留における作用
はほぼ同じである。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。図
1において、建物6の内部は中間壁7によって貯留槽室
22と機械室23とに仕切られ、機械室23には除湿器1が設
置されその出口側ダストに容量が大きな送風機2(大送
風機)が連結されており、貯留槽室22には貯留槽3が設
置されている。中間壁7には空気流通用の流通孔17(通
気孔)が設けられている。また、建物6には機械室23の
側壁上部に外気吸入孔18、貯留槽室22の側壁上部に排気
孔20が設けられている。この外気吸入孔18及び排気孔20
にはそれぞれダンパ19(第3のダンパ)ダンパ21(第
2のダンパ)が設けられ、貯留槽室22の流通孔17より上
にはダンパ15,16(第1のダンパ)が側壁との隙間を
塞ぐように設けられている。この実施例にあっては除湿
器1および送風機2が建物6内に納められているが、貯
留槽3のみを建物6内に設置し除湿器1および送風機2
を屋外に設置して、中間壁7にあけられた流通孔17と除
湿器1とをダクトで接続して貯留槽室22内の排気を直接
除湿器1に導くようにしてもよい。
【0016】送風機2の吐出側にはメインダクト13が接
続され、除湿器1で温度と湿度とが調整された空気が送
風機2によりメインダクト13を介して貯留槽3の下部ダ
クト4から貯留槽3内に供給できるようになっている。
一方、除湿器1の出口側ダクトから分岐したダクトには
容量が小さな送風機24(小送風機)が設置されてい
る。送風機24の吐出側は、中間壁7を貫通して貯留槽
室22上部に至る空気供給ダクト8と、送風機2を停止さ
せたときに送風機24の空気をメインダクト13に流通さ
せるバイパスダクト9とに分岐されている。
【0017】送風機2の吸い込み側と吐出側にはそれぞ
れダンパ11,25(第4のダンパ)が設けられ、送風機2
4の上流側にダンパ10が設けられている。空気供給ダク
ト8にはバイパスダクト9の分岐部よりも下流側にダン
パ35(第6のダンパ)が設けられ、バイパスダクト9の
出口部にダンパ12(第5のダンパ)が設けられている。
なお、14は凝縮器、26は供給空気の温度および湿度を検
出するセンサ、27は加湿器、28はコンプレッサである。
建物6は断熱材29により断熱されている。30は空気供給
ダクト8にあけられた空気吐出孔である。
【0018】図5および図6に示すように貯留槽3は建
物6の側壁に近接して配設され、貯留槽3同志の間に空
間部32を設け、この空間部32の上部にダンパ31(第1の
ダンパ)を設けている。また、図7及び図8に示すよう
に貯留槽3は建物6の側壁から所定の距離を離して空間
部33を形成するとともに、貯留槽3同志の間に空間部32
を形成し、これら空間部32および33の上部にダンパ31お
よびダンパ34(第1のダンパ)がそれぞれ設けられてい
る。貯留槽3を建物6の側壁に近接して配設した図5の
実施例の場合は寒冷地に適しており、貯留槽3を建物6
の側壁から離間して配設した図7の実施例の場合は温暖
地に適している。
【0019】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。先ず、収穫したばかりの穀物は水分
含有率が高く、かつ、温度が高いので、このような穀物
を貯留槽3に貯留した場合には穀物5の温度および湿度
を調整しなければならない。このための除湿乾燥は、
1に示すように、ダンパ10、ダンパ12、ダンパ15、ダン
パ16、図5および図7に示すダンパ31と34を閉めると共
に送風機2の吸い込み側および吐出側に設けたダンパ11
と25、建物6に設けたダンパ19と21を開き、この時には
外気の湿度を調整するために除湿器1を除湿用に使用す
るので凝縮器14は停止しており、送風機24も停止してい
る状態にある。
【0020】そして、送風機2を駆動することにより外
気は外気吸入孔18から建物6内に吸入され、除湿器1で
湿度と温度が調整され(湿度を調整すると空気温度は熱
力学的にその湿度に見合った常温に近い温度になる)、
その全量の空気はメインダクト13を通して下部ダクト4
から貯留槽3内に供給され、穀物5の水分および温度を
短時間に調整した後に排気孔20から大気中に放出され
る。このように、空気を大気中に放出するのは収穫した
ばかりの穀物には大量の水分を含んでいるので、この水
分を吸収した空気は相当に湿った空気になっており、こ
の湿った空気を再循環して使用すると除湿器1の負荷が
増大して不経済になり、穀物5の乾燥には適していない
からである。また、ダンパ15、ダンパ16、図5および図
7に示すダンパ31と34を閉める理由は建物6の側壁と貯
留槽3との間の空間部33および貯留槽3同志の間の空間
32内に湿った空気が入らないようにして、貯留段階にお
ける貯留槽3回りの空気条件の立ち上がりを速やかに行
うためである。このようにして、穀物5の水分を調整し
た後に穀物5は貯留段階へと移行される。
【0021】次に、穀物5の貯留初期の段階では貯留槽
室22内の空気温度および湿度条件は大気と略同じになっ
ている。したがって、このまま貯留すると穀物5の温度
条件は貯留槽室22内の空気条件に影響されることにな
る。そこで、貯留初期の段階では図2に示すようにして
貯留を開始する。すなわち、図2において建物6に設け
たダンパ19と21、送風機2の吸い込み側および吐出側に
設けたダンパ11及び25、空気供給ダクト8に設けたダン
パ35を閉じ、空気供給ダクト8の入口部に設けたダンパ
10、バイパスダクト9の出口部に設けたダンパ12、建物
6の側壁と貯留槽3との間の空間部に設けたダンパ15と
16、および図5と図7に示したダンパ31と34を開き、そ
して、凝縮器14を駆動して除湿器1を冷却器として使用
し、冷却器として使用する除湿器1の能力および送風機
2の消費動力の経済性を考慮して容量が大きな送風機2
を停止し容量が小さな送風機24を駆動して除湿器1を冷
却器として兼用することにより整えられる。
【0022】これにより、冷却器として使用されている
除湿器1により温度調節された空気の全量は送風機24に
よって空気供給ダクト8、バイパスダクト9およびメイ
ンダクト13を流れて下部ダクト4から貯留槽3内に流入
し、既に水分が調整されている穀物5の温度を調整した
後に、貯留槽室22に流出した空気は貯留槽3の上部空
間、建物6の側壁と貯留槽3との間の空間31、34および
貯留槽3同志の間の空間32を流れて中間壁7にあけた流
通孔17を通り機械室23を経て再び除湿器1に流入する。
このように温度調節された空気は閉回路で循環する。ま
た、貯留槽3のみを建物6内に設置し流通孔17と除湿器
1とをダクトで接続した場合にはそのダクトを流れて除
湿器1に流入し同様に閉回路を構成する。
【0023】このように除湿器1で温度調節された空気
を閉回路で所定の時間循環すことにより貯留槽3まわり
の空気温度は穀物5の温度と略等しくなる。また、初期
の段階では除湿器1で温度調節された空気温度よりも穀
物5の温度の方が高いので(穀物5の温度が低い場合に
は冷却する必要がない)、穀物5を冷却して流出した空
気の温度は穀物5の温度よりも幾分高い温度になってい
る。そしてこの空気が貯留槽3の外壁に沿って流れるの
で、貯留槽3の外壁温度の方が内壁の温度よりも高くな
り、外壁に結露しても内壁側には結露しない。また、除
湿器1により温度調整した空気を所定時間循環している
内に穀物5の温度と貯留槽室22内の空気温度が略等しく
なるので、内外壁の温度差は殆どなく、内壁側に結露す
ることはない。
【0024】このように、貯留槽3まわりの空気温度が
調整された後は図3に示すように穀物5の長期貯留に移
行される。この長期貯留条件は、ダンパ19、21、11、1
2、25を閉め、ダンパ10、35、15、16、31、34を開き、
送風機24をそのまま駆動し、凝縮器14を駆動して除湿器
1を冷却器として使用することにより整えられる。そし
て、除湿器1で温度調節された空気は送風機24により空
気供給ダクト8を流れて空気吐出孔30より貯留槽室22内
に流出し、貯留槽3の外壁に沿って流れて貯留槽3の壁
面温度を一定に保持し、中間壁7にあけた流通孔17から
機械室23を経て再び除湿器1に流入する閉回路を形成し
循環する。これにより、貯留槽3まわりの空気温度が常
時一定に維持されるので、既に水分調整されている穀物
5の温度および湿度も一定に保持される。
【0025】次に、長期貯留期間中、穀物5の温度が上
した場合の処置は、図3に示す条件、すなわち、ダン
パ19、21、11、12、25を閉め、ダンパ10、35、15、16、
31、34を開き、送風機2を停止して送風機24を駆動し、
凝縮期14を駆動して除湿器1を冷却器として使用してい
る条件に対して、図4に示すように、ダンパ12を開くと
いう簡単な操作により満たされる。
【0026】これにより除湿器1で温度調整され送風機
24によって送風される空気は、ダンパ12が開放された
ことによりメインダクト13を通して下部ダクト4から空
気を貯留槽3内に供給して穀物5を短時間に冷却し、ま
た、空気供給ダクト8を通して空気流出孔30から空気を
貯留槽室22内に流出させて、穀物5の上層に積まれてい
る穀物の温度を調整して過乾燥を防止し、かつ、貯留槽
室22内の空気温度を調節する。
【0027】次に第二実施例を図9に示して説明する。
この第二実施例が第一実施例と異なる点は第一実施例の
空気供給ダクト8は除湿器1の出口側ダストから分岐し
ているのに対して第二実施例は送風機2の吐出側から分
岐している点、および送風機2の吸い込み側に設けた第
一実施例のダンパ11に相当するダンパを省略した点であ
る。なお、符号9’は分岐ダクトであり、その他の部分
は第一実施例と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。
【0028】この第二実施例の場合も第一実施例と同様
に、除湿乾燥はダンパ10、ダンパ12、ダンパ15、ダンパ
16、図5および図7に示すダンパ31と34を閉めると共
に、建物6に設けたダンパ19と21および送風機2の吐出
側に設けたダンパ25を開き、この時には外気の湿度を調
整するために凝縮器14を停止して除湿器1を除湿用に使
用し、送風機2を駆動して送風機24を停止することによ
り整えられる。
【0029】次に、貯留初期は建物6に設けたダンパ19
と21、空気供給ダクト8に設けたダンパ35および送風機
2の吐出側に設けたダンパ25を閉じ、空気供給ダクト8
の入口部に設けたダンパ10、分岐ダクト9′の出口部に
設けたダンパ12、建物6の側壁と貯留槽3との間の空間
部に設けたダンパ15と16、および図5と図7に示したダ
ンパ31と34を開き、そして、凝縮器14を駆動して除湿器
1を冷却器として使用し、容量が大きな送風機2を停止
し容量が小さな送風機24を駆動して除湿器1を冷却器と
して兼用することにより整えられる。
【0030】次に、長期貯留条件は、ダンパ19、21、1
2、25を閉め、ダンパ10、35、15、31、34を開き、送風
機2を停止して送風機24を駆動し、凝縮器14を駆動して
除湿器1を冷却器として使用することにより整えられ、
貯留温度上昇時は長期貯留条件において、ダンパ12を開
くという簡単な操作により満たされる。このようにし
て、第二実施例も第一実施例と同様に各条件が整えられ
るので、第二実施例も第一実施例と同様な作用がありそ
の説明は省略する。
【0031】また、建物6は断熱材29により外気との間
で断熱されているので除湿乾燥、貯留初期、長期貯留お
よび貯留温度上昇時での運転において、貯留槽3まわり
の空気調整を熱効率の観点から効率良く行うことがで
き、また、除湿器1を除湿と乾燥の両方に使い分けて兼
用することにより、穀物の温度と湿度および水分を効率
良く調整することが可能になる。また、貯留初期、長期
貯留および貯留温度上昇時での運転において、除湿器1
にて温度調節した空気を閉回路で循環させることにより
除湿器1の負荷を軽減することが可能になる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、貯留
槽を室内に設置することにより、貯留槽周りの空気と貯
留されている穀物の温度および湿度を調節することがで
きる。また、第1のダンパを閉じ第2,3のダンパを開
放して大送風機により貯留槽内の穀物の温度および湿度
を短時間に調節することができ、また、このようにして
穀物の温度および湿度が調整された後は、第2,3のダ
ンパを閉じて外気を遮断 し、除湿器を冷却器として使用
することにより温度調節した空気を小送風機により室内
に供給して貯留槽周りの空気を所定の条件に保持するこ
とができ、四季および一日の時間帯に係りなく貯留に良
い条件を維持することができる。すなわち、第5,6の
ダンパの調整により貯留槽内と室内の一方または両方に
除湿器により調整された空気を小送風機により供給して
貯留槽内の穀物の温度と湿度の条件を調整することがで
きる。これにより、穀物の高い品質を維持して乾燥貯留
することができる。また、貯留時は小送風機により細か
な調整が可能であり、維持費も安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、穀物の乾燥貯留装置
における除湿乾燥時の模式図である。
【図2】図1における穀物の乾燥貯留装置の貯留初期
ある状態を示す模式図である。
【図3】図1における穀物の乾燥貯留装置の長期貯留条
件にある状態を示す模式図である。
【図4】図1における穀物の乾燥貯留装置の貯留温度の
上昇時における対処を示す模式図である。
【図5】貯留槽を建物の壁面に近接して設けた場合の図
1のAーA線における縦断面図である。
【図6】図5においてダンパを閉めた状態を示す図であ
る。
【図7】貯留槽を建物の壁面から離して設けた場合の図
1のAーA線における縦断面図である。
【図8】図7においてダンパを閉めた状態を示す図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例を示す穀物の乾燥貯留装置
の模式図である。
【図10】従来例の模式図である。
【符号の説明】
1 除湿器 2 送風機 3 貯留槽 5 穀物 6 建物 7 中間壁 8 空気供給ダクト 9 バイパスダクト 9′分岐ダクト 10 ダンパ 11 ダンパ 12 ダンパ 13 メインダクト 14 凝縮器 15 ダンパ 16 ダンパ 17 通風孔 18 外気吸入孔 19 ダンパ 20 排気孔 22 貯留槽室 23 機械室 24 送風機 25 ダンパ 31 ダンパ 34 ダンパ 35 ダンパ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 9/00 A01F 25/00 F26B 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀物の貯留槽を室内にその側壁と間隔を
    開けて収納し、前記貯留槽の上端に前記側壁との隙間ま
    たは貯留槽間の隙間を閉じる第1のダンパを設け、該第
    1のダンパより上方の側壁に、空気供給ダクトを設ける
    と共に第2のダンパを備えた空気の排気口を設け、前記
    第1のダンパより下方の側壁に通気孔を開けると共に、
    前記貯留槽の下部に至るメインダクトを設置し、 前記通気孔および除湿器の共通空間に外気を取り込む外
    気吸入孔に第3のダンパを取付け、 前記除湿器の出口側ダクトを分岐して切換可能に大送風
    機と小送風機を配設し、大送風機吐出側を第4のダンパ
    を介して前記メインダクトと連絡させ、前記小送風機吐
    出側を分岐して第5,第6のダンパを介して前記メイン
    ダクトまたは空気供給ダクトと連絡させ、 除湿乾燥時に、第1のダンパを閉鎖し、第2,第3のダ
    ンパを開放すると共に除湿器を駆動させ、第4のダンパ
    を開放すると共に大送風機を駆動させ、かつ、前記小送
    風機を停止させ、メインダクトにより前記貯留槽に調整
    空気を送り、 貯留時に、第1のダンパを開放し、第2,第3のダンパ
    を閉鎖し、第4のダンパを閉鎖すると共に大送風機を停
    止させて前記小送風機を駆動させ、第5,第6のダンパ
    の一方または両方を開放してメインダクトまたは空気供
    給ダクトにより前記貯留槽に調整空気を送るようにした
    ことを特徴とする穀物の乾燥貯留装置。
  2. 【請求項2】 穀物の貯留槽を室内にその側壁と間隔を
    開けて収納し、前記貯留槽の上端に前記側壁との隙間ま
    たは貯留槽間の隙間を閉じる第1のダンパを設け、該第
    1のダンパより上方の側壁に、空気供給ダクトを設ける
    と共に第2のダンパを備えた空気の排気口を設け、前記
    第1のダンパより下方の側壁に通気孔を開けると共に、
    前記貯留槽の下部に至るメインダクトを設置し、 前記通気孔および除湿器の共通空間に外気を取り込む外
    気吸入孔に第3のダンパを取付け、 前記除湿器の出口側に大送風機を接続すると共に、大送
    風機の吐出側にダクト を分岐して切換可能にメインダク
    トまたは小送風機を配設し、該小送風機吐出側を分岐し
    て第5,第6のダンパを介して前記メインダクトまたは
    空気供給ダクトと連絡させ、 除湿乾燥時に、第1のダンパを閉鎖し、第2,第3のダ
    ンパを開放すると共に除湿器及び大送風機を駆動させ、
    かつ、前記小送風機を停止させ、メインダクトにより前
    記貯留槽に調整空気を送り、 貯留時に、第1のダンパを開放し、第2,第3のダンパ
    を閉鎖し、大送風機を停止させ、前記小送風機を駆動さ
    せて第5,第6のダンパの一方または両方を開放し、メ
    インダクトまたは空気供給ダクトにより前記貯留槽に調
    整空気を送るようにした ことを特徴とする穀物の乾燥貯
    留装置。
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