JP2891436B2 - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2891436B2
JP2891436B2 JP3073873A JP7387391A JP2891436B2 JP 2891436 B2 JP2891436 B2 JP 2891436B2 JP 3073873 A JP3073873 A JP 3073873A JP 7387391 A JP7387391 A JP 7387391A JP 2891436 B2 JP2891436 B2 JP 2891436B2
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直人 大島
真平 池上
隆章 寺下
毅 太田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Control Of Exposure In Printing And Copying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真プリンタに関し、特
にカメラ側で記録媒体に記録した撮影情報を用いて高品
質のプリント写真が得られるようにした写真プリンタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、露出制御や焦点調節の自動化によ
りカメラの性能が向上し、誰でも写真撮影を適正に行う
ことができるようになった。特に、撮影シーンに応じた
撮影条件を入力したICカードを用いて、手軽に高度な
撮影テクニックを楽しむ高級カメラも知られている(特
開平2−63029号) 。また、写真フイルムの性能向
上,現像処理やプリントの性能向上等により、プリント
写真の仕上り品質も大幅に向上した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の写真プ
リントでは、撮影状況や撮影者の意図と関係なく、写真
フイルムに記録された画像の状態から画一的にプリント
を行っているため、上記高級カメラの高機能が十分に生
かされず低級カメラとのプリント仕上り上の差が極めて
小さくなっている。また、現在の写真プリントシステム
では生産性を重視した画一的なプリント仕上げのため
に、カラー写真フイルムの性能が十分に引きだされてい
ない。例えば、画一的なプリント処理のため、晴天時の
撮影においてはコントラストが強すぎて人物の顔の陰影
はほとんど表現されないプリントに仕上がる。同様に、
曇天時の撮影においては、コントラストがつかず、全体
にねむたいプリントに仕上がる。また、コントラストの
強弱には、人それぞれ好みの範囲が異なるが、現在の写
真プリントでは依頼者の好みが反映されない。したがっ
て、撮影者にとって不満なプリント写真に仕上がってし
まうことがある。なお、感光材料に間欠露光あるいは副
露光を与え、その階調を変化させることが提案されてい
る(米国特許第3168841号)が、その具体的な活
用方法については記載されていない。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、撮影時の状況あるいは撮影者の意図により自動的
にコントラストの補正を行うようにした写真プリンタを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、撮影時の被写体情報、露出条件、天候、
時間、場所等の撮影情報を読み取る手段と、読み取った
撮影情報に応じて、写真フイルムの画像を感光材料に焼
き付ける際の階調を変化させる補正量を求める手段と、
求めた補正量により階調を変化させる手段とを備えたも
のである。また、別の発明は、撮影情報の外に、現像処
理済みの写真フイルムの濃度情報を用いて、階調補正量
を求めるようにしたものである。また、別の発明は、撮
影時の光値情報を利用して階調補正量を決定するもので
ある。
【0006】階調を変化させる方法としては、以下の方
法が好ましく用いられる。 (1) 階調の異なる数種のカラーペーパー(例えばア
マチュア用、ポートレート用、コマーシャル用等)を使
い分ける。 (2) 画像の焼付露光前、中あるいは後に、かぶりを
発生しない程度の弱い均一露光を与えることで、仕上が
るプリント写真を軟調化する。その際に、均一露光のス
ペクトル分布を変えることによって、シアン発色層、マ
ゼンタ発色層、イエロー発色層の階調を個々に変えるこ
とができる。 (3) 感光材料中のハロゲン化銀乳剤にロジウム等の
減感物質を予め含有させておくことで、焼付露光前の均
一露光により広い階調変化を得る。 (4) カラーペーパーの相反則不軌特性を利用し、像
露光の時間を変えることによって階調を変化させる。 (5) 焼付露光を数回の間欠露光にし、その回数及び
間隔を変えることによって、階調を変化させる。 (6) 現像時間、現像液の組成(主薬種、量、温度、
pH等)により階調を変化させる。 (7) 電子画像処理によって階調を変化させた画像信
号を、CRTによる管面露光やレーザーダイオードを用
いた走査露光、または液晶パネルによる露光でカラーペ
ーパーに焼付露光する。
【0007】
【作用】写真撮影時には、画像の記録の外に、光値(L
V),ストロボ発光情報,被写体距離情報,被写体コン
トラスト等の被写体情報や露出条件、撮影年月日,撮影
時刻,地域(南半球か,北半球かなど)等の撮影情報が
記録媒体、例えば写真フイルムに形成した磁気記録層
や、写真フイルムとともにカメラに装填されるICカー
ド等に記録される。写真プリント時には、これら情報が
読み出され、この撮影情報に基づき、または撮影情報と
プリント対象コマの画像データとに基づき、階調を変化
させるための補正量を算出する。そして、この算出した
補正量を加味して焼付露光する。これにより、主要被写
体が好ましい階調に仕上がったプリント写真が得られ
る。
【0008】
【実施例】図2は撮影情報を記録するカメラを示すもの
である。カメラボディ(図示せず)に取り付けられた撮
影レンズ10の背後には、シャッタ機構11が配置され
ている。このシャッタ機構11は、周知のように、例え
ば2枚のシャッタ羽根12,13から構成されている。
駆動機構14は可動ピン15を固定ピン16に向かって
移動させ、切欠き12a,13aを重ねる。この切欠き
12a,13aが重なった部分が開口し、これを通った
光が写真フイルム17に入射する。
【0009】測光部22は、レンズ20と受光素子21
とから構成されており、レリーズスイッチ18が半押し
されたときに、被写体輝度(BV)を測定する。この受
光素子21から出力された被写体輝度信号は露出制御回
路23に送られる。露出制御回路23は、被写体輝度と
フイルム感度とにより、光値(LV)を算出し、駆動機
構14を介してシャッタ機構11をプログラム制御す
る。また、この光値は、フイルム感度が同じであれば被
写体輝度に比例するから、この実施例では光値を被写体
輝度データとして用い、これを撮影情報発生回路24に
送っている。
【0010】測距センサーユニット26は、レンズ27
とラインセンサー28とからなる受光部と、レンズ29
と光源30とからなる投光部とから構成されている。レ
リーズスイッチ18が半押しされた測距時には、投光部
からスポット状の近赤外光が主要被写体に向けて投光さ
れ、ここで反射された光がラインセンサー28に入射す
る。このラインセンサー28の出力信号は測距回路31
に送られ、ラインセンサー28のどの位置に反射光が入
射したかを調べることで、カメラから主要被写体までの
距離が検出される。この被写体距離の信号はレンズセッ
ト機構32に送られ、レリーズスイッチ18が完全に押
下されたときに、被写体距離に応じた位置に撮影レンズ
10をセットする。
【0011】コントローラ40は、キー入力により撮影
モードが指定されると、この撮影モードに対応するシャ
ッタ速度値と絞り値とを示すプログラムデータをROM
42から読み出し、これら各値を露出制御回路23及び
撮影情報発生回路24に出力する。撮影情報発生回路2
4には、光値の外に、露出制御回路23から出力された
ストロボ発光信号と、撮影月日及び時刻信号,撮影地域
信号とが入力される。撮影月日及び時刻信号はオートデ
ート機構46から入力され、また撮影地域信号は、入力
キー群44の操作により、予めコントローラのRAM4
3内に書き込まれており、これが撮影情報発生回路24
に送られる。
【0012】露出制御回路23は、周知のように被写体
輝度判別回路を備え、被写体が低輝度の場合にシャッタ
機構11に同期してストロボ装置48を自動発光する。
また、日中シンクロスイッチ49が設けられており、こ
のスイッチ49をONさせたときには、被写体が高輝度
であってもストロボ装置48が発光する。このストロボ
発光信号及び日中シンクロ信号は、前記撮影情報発生回
路24に送られる。
【0013】撮影情報発生回路24は、各撮影情報をコ
ード化して、これを撮影情報書込み部35に送る。撮影
情報書込み部35は磁気記録ヘッド36を駆動して、図
3及び図4に示すように、フイルム17の感光乳剤層1
7cとは反対側の面に層設されたトラック状の磁性記録
層17dに撮影情報を記録する。なお、撮影情報の記録
方法については、特願平2−233573号に詳しく説
明されている。
【0014】図3及び図4は撮影情報を記録した写真フ
イルム17を示すものである。この写真フイルム17に
は、一定間隔でパーフォレーション17bが穿孔されて
おり、このパーフォレーション17bを巻止め装置のセ
ンサーが検出することにより1コマ送りが行われる。ま
た、フイルムベース17aの感光乳剤層17cとは反対
側の面には、磁性体からなる磁気記録層17dがフイル
ム送り方向に帯状に長く形成されている。この磁気記録
層17dは、帯状に長く形成する外に、フイルムの全面
に亘って形成してもよく、この場合には、米国特許第4
302523号、同3782947号、同527994
5号等に示される透明磁気ベースを用いる。
【0015】図1は写真プリンタを示すものである。光
源62から放出された白色光は、シアンフイルタ63,
マゼンタフイルタ64,イエローフイルタ65を通って
からミキシングボックス66に入る。これらの色補正フ
イルタ63〜65は、フイルタ調節部67によって光路
68への挿入量が調節され、それにより焼付光の三色光
成分及びその強度が調節される。前記ミキシングボック
ス66は、内面がミラー面となった角筒の両端部に拡散
板を取り付けたものである。
【0016】フイルムキャリヤ70はプリント位置に配
置されており、現像済み写真フイルム17がセットさ
れ、ミキシングボックス66を透過した光で照明され
る。この写真フイルム17の平坦性を確保するために、
プリント位置の上にフイルムマスク71が設けられてい
る。このフイルムマスク71は、周知のようにコマのサ
イズに対応した開口が形成されており、写真フイルム1
7の移送時に、ソレノイド(図示せず)によって浮き上
がり、プリント時に写真フイルム17を押え付けるよう
になっている。
【0017】前記プリント位置の手前に磁気再生ヘッド
72が配置されており、これは、フイルムがプリント位
置に送られる際に、各コマに記録された撮影情報等のフ
イルム記録情報を読み取る。磁気読取り部73は磁気信
号をプリンタで利用可能なデータにデコードする。
【0018】また、プリント位置の斜め上方には、レン
ズとイメージエリヤセンサーとから構成されたスキャナ
ー77が配置されており、プリント位置にセットされた
コマの各点の透過光を測定する。このスキャナー77の
信号は、特性値算出部78に送られ、平均透過濃度,画
面の特定エリアの平均透過濃度等の特性値が色毎に算出
され、これがコントローラ80に送られる。コントロー
ラ80は周知のマイクロコンピュータにより構成されて
おり、各種撮影情報とプリント対象コマの各点の三色分
解濃度等の特性値とに基づき露光制御を行う。この撮影
情報に基づく露光補正は、特願平2−233573号に
詳しく説明されている。
【0019】フイルムキャリア71の上方には、ズーム
レンズ85が配置されており、これはプリント対象コマ
の画像をカラーペーパー86に結像する。シャッタ駆動
部87はシャッタ88を駆動してプリント対象コマの画
像をカラーペーパー86に焼付け露光する。階調変更手
段90は、焼付け露光済みのカラーペーパー86を後に
詳しく説明する階調補正量に応じて、階調補正する。こ
の階調変更手段90は本実施例では、前記(2)の副露
光を与える方法を用いている。ペーパープロセサ91
は、焼付け露光済みのカラーペーパー86を現像処理す
る。このペーパープロセサ91でも、階調補正量に応じ
て現像時間を変化させることで階調の補正を行ってもよ
い。なお、階調補正は、これら以外の方法の外に、前記
(1),(3),(4),(5)の方法を組み合わせて
行ってもよい。
【0020】次に、撮影情報に基づく階調補正を説明す
る。階調補正の判定に用いる情報として、光値を用いる
場合には、次のようにして階調を補正する。まず、光値
情報を読み出し、これにより軟調化するかそのままか、
又は硬調化するかを判定する。この判定は、図5に示す
ような光値と階調補正量との関係を示す線図から求め
る。この線図は、各光値下での撮影コマを最適な階調で
仕上げることができるように、予め実験等により求めて
おく。そして、この求めた階調補正量に応じて、前述の
(1)〜(7)の何れかの方法、またはこれらを組み合
わせた方法により、プリント写真の階調を変える。
【0021】また、光値情報から階調補正量を求める外
に、ストロボ発光情報、被写体距離情報、撮影光の拡散
性等から求めてもよい。この場合には、コントローラ8
0は、図6に示すように、ストロボ発光有りの場合に軟
調化する。また、被写体距離が例えば30m等の遠距離
となる風景シーンの場合には硬調化する。また、撮影光
の拡散性については、撮影月日により斜光の度合いが強
いか、拡散光の度合いが強いかを判定して、これに基づ
き階調を変化させる。具体的には、冬、夏、秋、春の順
に斜光度合いが弱まり、拡散光の度合いが強くなる傾向
にある。このため、斜光度合いが強い冬や夏の撮影コマ
に対しては軟調化し、拡散光の度合いが強くなる秋や春
の場合には硬調化する。なお、撮影年月日に撮影時刻を
加味して撮影光の拡散性を規定することにより一層精度
のよい情報が得られる。また、撮影光の拡散性について
は、天候情報により判定してしもよい。例えば、晴れの
時には軟調化し、曇りの時には硬調化する。この場合に
は、撮影の際に天候を示す情報を記録しておく。
【0022】次に、光値と撮影光の拡散性とのメンバー
シップ関数を規定し、ファジー推論で階調補正量を決定
し、これに基づき階調補正を行う装置について説明す
る。図7に示すように、ファジーコントローラ95は、
磁気再生ヘッド96及び読取り部97を介し、フイルム
98に記録されている光値及び撮影月日情報を読み出
す。次に、ファジーコントローラ95は、撮影月日情報
から撮影光の拡散性を求める。そして、光値と撮影光の
拡散性に基づきファジー推論により階調補正量を求め
る。求めた階調補正量は、前記(1)〜(7)の方法を
採用した階調変更手段99に送られ、ここで階調補正が
行われる。
【0023】次に、階調補正量の決定方法の一例を説明
する。図8は光値に基づく入力全体集合MをNB,N
M,Z0,PM,PBの5つのラベルに細分化して、複
数のファジー集合で表したものである。ここで、NB
は、とても暗い(Negative Big),暗い(Negative Mediu
m),平均的(Zero), 明るい(Positive Medium),とても明
るい(Positive Big)を示している。また、図9は撮影光
の拡散性に基づく入力全体集合Uを同じように5つのラ
ベルに細分化して、複数のファジー集合で表したもので
ある。ここで、NBは、とても斜光度合いが強い(Negat
ive Big), 斜光(Negative Medium),平均的(Zero), 拡散
光(Positive Medium),とても拡散度合いが強い(Positiv
e Big)を示している。
【0024】
【表1】
【0025】表1は、光値と撮影光の拡散度合いとの2
つの制御条件からなるルールをマトリクス状の表にした
ファジー制御則マップである。ルールは、例えば if M=NB & U=NB then Q=Z0 (とても暗く且つ撮影光が斜光であるなら、階調変更し
ない) if M=NB & U=PM then Q=MH (とても暗く且つ撮影光が拡散光であるなら、やや硬調
化する)のように表される。このファジー制御則マップ
は、列方向に入力全体集合Mのファジー・ラベルをと
り、行方向に入力全体集合Uのファジー・ラベルをとっ
ている。また、これら各ラベルの交点に、該当するルー
ルの後件部( 出力全体集合Q) のラベルが記入してあ
る。
【0026】図10は、出力全体集合QをVH,MH,
SH,Z0,SS,MS,VSの7つのラベルに細分化
して、複数のファジー集合で表したものである。ここ
で、VHは、強く硬調化する(Very Hard),硬調化する(M
edium Hard),弱く硬調化する(Small Hard), 階調を変更
しない(Zero), 弱く軟調化する(Small Soft), 軟調化す
る(Medium Soft),強く軟調化する(Very Soft) を示して
いる。
【0027】図11は、上記図8〜図10と表1とを用
いて、階調補正量を求める手順を示す説明図である。こ
の図11を参照して、カメラからの撮影情報の内の光値
がA、撮影光の拡散度合いがBの場合を例にとって、こ
れら値A,Bの時の階調補正量を求める場合について説
明する。与えられた光値Aに基づき光値の全体入力集合
Mから該当するラベルとメンバーシップ値(グレード)
とを求める。Aが属するラベルはPMとPBとであり、
このときのメンバシップ値はPMで「0.73」、PB
で「0.17」である。また、Bが属するラベルはNB
とNMであり、このときのメンバーシップ値はNBで
「0.6」、NMで「0.23」である。これらの組み
合わせ、PMとNB、PMとNM、PBとNB、PBと
NMにおいて、小さい方のメンバーシップ値を取る。表
2に、これら組み合わせと、そのときの最小メンバーシ
ップ値と、この組み合わせの時の出力全体集合Qのラベ
ルを示す。
【0028】
【表2】
【0029】このようにして求めた各ラベルの組み合わ
せの最小メンバーシップ値により、出力全体集合Qの該
当する各ラベルを頭切りする。そして、この頭切りした
領域の論理和をとり、重心法により階調補正量を求め
る。すなわち、図11において、各ラベルMS,SS,
VSのファジー集合をそれぞれの最小値でそれより上の
頭部をカットし、このカットしたものを合成する。そし
て、この合成したエリアのX軸上における重心位置Gx
を求める。この重心位置Gxが目標とする階調補正量と
なる。このように重心位置Gxを求めることで、脱ファ
ジー化して確定値である階調補正量を求めることができ
る。この求めた階調補正量で上記(1)〜(7)で説明
した方法により階調を補正することにより、好ましい階
調にプリント写真を仕上げることができる。
【0030】次に、CRTによる階調補正手段を説明す
る。図12は、階調補正機能を有する画像出力装置のブ
ロック図である。TVカメラ等からの画像データはA/
D変換器109を経てデジタル化され、これが乗算器1
10に入る。乗算器110はノイズ除去のために係数
(1−K)を画像データに乗じる。この画像データは、
セレクタ111を介して加算器112に入り、乗算器1
13からのデータと加算され3ポートのビデオメモリ1
14に入力される。このビデオメモリ114は、それぞ
れ転送速度の異なった画像データを出力する。このよう
に2系統の出力を有することで、転送速度の異なった周
辺機器(例えば、CRTディスプレィと写真プリンタ等
のように極端に転送速度が違うもの)へほぼ同時期に画
像データを出力することができる。ここで、転送速度の
遅い方を出力1とし、転送速度の速い方を出力2とす
る。出力1は、カメラ入力と同じ速度とプリンタへ出力
するための転送速度との2種類の速度を持ち、出力2は
CRTへの表示のための転送速度を持つ。
【0031】出力1から出力された画像データはセレク
タ115を介し乗算器113に入り、ノイズ除去のため
の係数(K)が掛けられ、加算器112に入る。ここで
読み出された画像データは1フレーム前の画像である。
このようにして、画像データのノイズ成分を除去する。
また、乗算器113の係数(K)を「1」にして、入力
側のデータを任意の領域セレクタ111によって強制的
に「0」にし、セレクタ115をその領域のみ出力1を
ONにし、更に転送速度を倍にし、かつ読み出したデー
タを1画素毎に間引いて加算器112に入力すれば、1
フレーム前の画像を1/2に縮小した画像が現フレーム
に嵌め込まれる(これをピクチャー・イン・ピクチャー
と呼ぶ)。このようすを図13に示す。また、間引きを
行わず、書込みの位置のみを制御すれば図14に示すよ
うに同じ画像を半分ずつ並べて表示することもできる。
【0032】出力2からの画像データはルックアップテ
ーブルメモリ120,121(以下LUTと呼ぶ)を通
ってγ補正等が施され、セレクタ122を介してデジタ
ル/アナログ・コンバータ123に入りアナログ信号に
変換されてモニタCRT124へ出力される。ここで、
LUT120,LUT121は、ピクチャー・イン・ピ
クチャー・モード時の現画面用と挿入画面用のLUT
で、両方のLUTはそれぞれ独立に色調補正を可能にす
る。このようにすることで、色調調整の際、リアルタイ
ムに調整前の画像(縮小された方の画像)と調整後の画
像とが比較できる。
【0033】なお、LUT120,LUT121は高速
なメモリから構成されており、各アドレスに対応したデ
ータをあらかじめ、マイクロプロセサ125から書き込
むことで、色調の変換が行える。例えば、図15に示す
ような三種のデータをLUTに書き込み、これらデータ
を選択的に用いることで、CRTディスプレィのγ補正
が行える。
【0034】フリーズされた画像データをプリンタ等へ
転送する時は、画像データは3ポートのビデオメモリ1
14の出力2から読み出される。この画像データは、補
正用のLUT126を通りリニアーな階調特性に変換さ
れて色補正マトリックス回路127を通りカラーペーパ
ー等の色特性に合わせられ、プリンタ用インターフェイ
ス128に出力され、デジタルプリンタへ送られる。本
システムでは、LUTのデータ、色補正マトリックスの
係数、乗算器の係数等はマイクロプロセサ125で自由
に制御することができる。なお、符号129はメモリ制
御及びタイミング制御を行うコントローラを示す。
【0035】次に、本実施例の実施結果について説明す
る。市販の35mmカラーネガフイルムを用いて、以下に
示す実技撮影を行った。 屋外日中晴天下での人物撮影 屋外日中晴天逆光下での人物撮影 屋外曇天下での遠景撮影 室内でのフラッシュを用いた人物撮影 屋外早朝晴天下での木陰と日向部分の混ざった風景
撮影 そして、この実技撮影したカラーネガフイルムを現像処
理した後、スキャナーを用いてその像情報を読み取り、
更にこの像情報を用いて、レーザー記録装置及びコンピ
ュータ画像処理装置(Proceeding of Image Analysis
Techniques andApplications (SPSE),Tucson,AZ(1981)
P.30〜37に記載のもので感光材料としてカラーペーパー
を使用) により、階調を変化させない場合及び変化させ
た場合のカラープリントを作製した。 (A) 上記の撮影コマに対しては、階調を変化させ
ない場合、人物の顔の像は陰影に乏しく表情が読み取れ
ない。プリント時の階調を軟調化することにより、人物
の顔の像に陰影が付き、全体に立体感のあるプリントが
得られた。 (B) 上記の撮影コマに対しては、階調を変化させ
ない場合、人物の像が暗くほとんど表情が読み取れな
い。プリント時の階調を軟調化することにより、人物の
像が明るくなり、顔の表情や陰影が読み取れるようにな
った。 (C) 上記の撮影コマに対しては、階調を変化させ
ない場合、建物の像の輪郭がはっきりせず全体に鮮鋭性
に乏しい。プリント時の階調を硬調化することで、輪郭
がはっきりし鮮鋭度が上がったように見える。 (D) 上記の撮影コマに対しては、階調を変化させ
ない場合、人物の顔の像は明るすぎ陰影に乏しく表情が
読み取れない。逆に背景は非常に暗く、人物の像だけが
浮き上がってしまっている。プリント時の階調を軟調化
することで、顔の像に陰影がつき、背景も明るくなっ
た。 (E) 上記の撮影コマに対しては、階調を変化させ
ない場合、木陰部分の像が青みを帯びて暗く、日陰部分
の像は黄色みを帯びて陰影に乏しい。プリント時のシア
ン発色層、マゼンタ発色層、イエロー発色層の階調を全
体に軟調化し、更にシアン発色層およびマゼンタ発色層
の階調をイエロー発色層の階調より相対的に軟調に設定
することにより、木陰部分の像は明るく、日向部分の像
には陰影がつき、全体にニュートラルな色味のプリント
が得られた。
【0036】また、上記、、、で撮影したカラ
ーネガフイルムを写真プリンタを用いてカラーペーパー
に焼付け露光し、この後現像処理前に赤色、緑色および
青色フイルタを通してそれぞれ適当な光量の均一後露光
を与えた。このように均一後露光により軟調化すること
により上記(A)、(B)、(D)、(E)と同様の効
果が確認された。
【0037】なお、上記実施例では、カメラからプリン
タへの各種情報の伝達に、感光材料の裏面に設けられる
磁性層を用いたが、本発明はこれに限定されず、この外
に、EEPROM等のICメモリや、感光材料の画像記
録面以外の部分を用いることができ、ICメモリには電
気的に、感光材料には光学的に記録する。
【0038】また、上記実施例では、撮影光の拡散性を
撮影月日等から求めているが、この外に、プリント対象
コマの各点を測光し、これにより求めたフイルム画像の
コントラストにより、撮影光の拡散性を規定してもよ
い。例えば、コントラストが大きい場合には斜光度合い
が強く、コントラストが小さい場合にはその度合いが弱
まって拡散光の度合いが強くなると規定する。なお、フ
イルム画像のコントラストは、最大濃度Dmax −最小濃
度Dmin により求める外に、プリント対象コマを微小な
各点にわけて測光し、得られた測光値によりΣ|Di
i+1 |/Nから求めてもよい。但し、Di ,Di+1
隣り合う画素の濃度であり、Nは全画素数である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影時の被写体情報、露出条件、天候、時間、場所等の
撮影情報、または、これら撮影情報及び現像処理済みの
写真フイルムの濃度情報を読み取り、この読み取った各
情報に基づき、写真フイルムの画像を感光材料に焼き付
ける際の階調を変化させる補正量を求めるようにしたか
ら、撮影時の状況あるいは撮影者の意図により自動的に
コントラストの補正を行うことができる。これにより、
撮影者の意図等を最終プリントに反映させることがで
き、プリント品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した写真プリンタを示す概略図で
ある。
【図2】本発明で用いる、各種撮影情報を記録する写真
カメラの一例を示す概略図である。
【図3】撮影情報を記録した写真フイルムの一例を示す
平面図である。
【図4】撮影情報を記録した写真フイルムの一例を示す
拡大断面図である。
【図5】光値情報に基づき階調補正量を求めるための線
図である。
【図6】ストロボ発光情報がある場合の階調補正を示す
フローチャートである。
【図7】ファジーコントローラを用いた階調補正装置の
ブロック図である。
【図8】光値に基づく入力全体集合Mを、5つのラベル
に細分化して複数のファジー集合で表した線図である。
【図9】撮影光の拡散性に基づく入力全体集合Uを5つ
のラベルに細分化して複数のファジー集合で表した線図
である。
【図10】出力全体集合Qを、7つのラベルに細分化し
て複数のファジー集合で表した線図である。
【図11】階調補正量を求める手順を示す説明図であ
る。
【図12】階調補正機能を有する画像出力装置のブロッ
ク図である。
【図13】モニター画像の一例を示す説明図である。
【図14】モニター画像の一例を示す説明図である。
【図15】CRTディスプレィのγ補正を行うために、
LUTに書き込まれるデータの一例を示す線図である。
【符号の説明】
17 写真フイルム 17d 磁気記録層 24 撮影情報発生回路 90,99 階調変更手段 95 ファジーコントローラ
フロントページの続き (72)発明者 寺下 隆章 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 太田 毅 東京都港区西麻布2−26−30 富士写真 フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−55536(JP,A) 特開 平2−278249(JP,A) 特開 平3−41433(JP,A) 実開 平3−69145(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影時の被写体情報、露出条件、天候、
    時間、場所等の撮影情報を読み取る手段と、読み取った
    撮影情報に基づき、写真フイルムの画像を感光材料に焼
    き付ける際の階調を変化させる補正量を求める手段と、
    求めた補正量により階調を変化させる手段とを有するこ
    とを特徴とする写真プリンタ。
  2. 【請求項2】 撮影時の被写体情報、露出条件、天候、
    時間、場所等の撮影情報を読み取る手段と、現像処理済
    みの写真フイルムの濃度情報を読み取る手段と、読み取
    った撮影情報及び濃度情報に基づき、写真フイルムの画
    像を感光材料に焼き付ける際の階調を変化させる補正量
    を求める手段と、求めた補正量により階調を変化させる
    手段とを有することを特徴とする写真プリンタ。
  3. 【請求項3】 撮影時の被写体情報、露出条件、天候、
    時間、場所等の撮影情報を読み取る手段と、読み取った
    撮影情報に基づき、写真フイルムの画像を感光材料に焼
    き付ける際の階調を変化させる補正量を求める手段と、
    求めた補正量により階調を変化させる手段とを有し、階
    調補正量を求める手段は、撮影時の光値情報により階調
    補正量を求めることを特徴とする写真プリンタ。
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