JP2553196B2 - 写真プリント方法 - Google Patents

写真プリント方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真プリント方法に関し、更に詳しくは被写
体の距離情報を考慮して、露光制御に不要な測定点を除
去する写真プリント方法に関するものである。
〔従来の技術〕
写真プリントでは、全画面の平均濃度に基づいて焼付
露光量が決定するいわゆるLATD方式が基本であるが、こ
のLATD方式では主要画像と背景画像とを識別していない
ため、主要画像が適正な濃度及びカラーバランスに仕上
がらないことがある。そこで、両面内の各点を測光し、
これらの測光値から特定エリア例えば画面中央部,画面
周辺部等の平均濃度や、最大濃度又は最小濃度を求め、
これらの特徴値を用いて撮影シーンの特質を見つけ出
し、この撮影シーンの特質を考慮して、LATD方式の焼付
露光量を補正する写真プリント方法が知られている。
また、画面内の多数の測定点のうち、不要な測定点を
判定して取り除き、残った有効な測定点の濃度を用いて
特徴値を抽出する方法も知られている。例えば、特公昭
59−29848号公報には、隣接する2つの測定点の濃度を
比較し、これらの差が一定値を越える場合に、この2点
の測定点の濃度を取り出し、こうして求めた多数の測定
点の濃度に対して重み付して特徴値を求める方法が記載
されている。また、特開昭59−65835号公報には、画面
の周辺部から中心に向かって濃度変化の小さな測定点を
除去する方法が記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述した従来の写真プリント方法は、コントラストが
小さな部分(測定点)を取り除くことで、主要画像を抽
出し、この主要画像の各点の濃度を用いて焼付露光量を
算出するものである。しかし、主要画像は必ずしもコン
トラストが大きいとは限らないものであるから、主要画
像を適正な濃度に仕上げることができなった。
本発明は、主要画像を的確に抽出して、精度の良い露
光制御を行うことができるようにした写真プリント方法
を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
写真撮影時の被写体の距離情報と、この距離情報におけ
るプリントすべき画面内の主要画像を含むエリアの位置
及び大きさとの関係を決定しておき、写真撮影時に被写
体の距離情報を記録し、写真プリント時に画面の各点の
測光と前記距離情報の読み取りとを行い、読み取った距
離情報から前記関係に基づき主要画像を含むエリアの位
置及び大きさを特定して、この特定した主要画像を含む
エリアを除いたエリアの前記測定点を取り除き、残りの
測定点の測光値から、焼付露光量の算出に用いる特徴値
を抽出するようにしたものである。
また、請求項2記載の発明は、写真撮影時の被写体の
距離情報と、この距離情報におけるプリントすべき画面
内の主要画像を含むエリアの位置及び大きさとの関係を
決定しておき、写真撮影時に被写体の距離情報を記録
し、写真プリント時に前記距離情報を読み取り、読み取
った距離情報から前記関係に基づき主要画像を含むエリ
アの位置及び大きさを特定し、この特定した主要画像を
含むエリアをプリントすべき画面内の有効エリアとして
選択し、この有効エリア内の各点の測光値から、焼付露
光量の算出に用いる特徴値を抽出するようにしたもので
ある。
前記距離情報としては、メートルを単位とする数値と
他に、被写体距離を複数のゾーンに分割し、このゾーン
を表すコードであってもよい。
〔作用〕
主要画像の大きさは被写体距離に依存しているため、
距離情報を利用して不要測定点を見つけ出して取り除
く。残った測定点は、主要画像に含まれているものであ
るから、これから求めた特徴値を用いることにより、主
要画像を適正に仕上げることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に
説明する。
第1図は距離情報を記録するカメラを示すものであ
る。撮影レンズ10は、光学系10aとこれを保持するレン
ズ鏡胴10bとから構成されており、レンズ移動機構11に
よって光軸12に沿って移動する。このレンズ移動機構11
は、例えば距離計に連動した操作部材13で作動される。
また、レンズ移動機構11は、ポテンショメータ等のセン
サー14を作動させ、撮影レンズ10の移動量(直線的変位
又は回転量)を電気信号に変換する。なお、このセンサ
ー14は、操作部材13又は撮影レンズ10の位置を検出して
もよい。更に、センサー14としては、撮影レンズ10の移
動量をリニアに変換するものの他に、撮影レンズ10の移
動範囲を複数に分割し、これらの範囲毎に変化した信号
を発生するものも用いることができる。
前記センサー14の出力信号は、バーコードデータ発生
回路15に送られ、ここでバーコードデータに変換されて
からドライバ16に送られる。このドライバ16は、バーコ
ード記録装置17を駆動して、バーコードで表された距離
情報を写真フイルム18に記録する。この実施例では、バ
ーコード記録装置17は、バーコードを表示する液晶ディ
スプレイ19と、これを照明する閃光放電管20とから構成
され、被写体の撮影と同時又はその前後に、画面18aと
フイルムエッジとの間に被写体の距離情報を写し込む。
撮影レンズ10の背後には、シャッタ機構25が配置され
ている。このシャッタ機構25は、例えば2枚のシャッタ
羽根26,27から構成されており、各シャッタ羽根26,27に
は切欠き26a,27aがそれぞれ形成されている。これらの
シャッタ羽根26,27は、駆動機構28によって可動ピン29
が固定ピン30に向かって移動する際に、固定ピン30を中
心にして離れる方向に移動して切欠き26a,27aを重ね
る。この切欠き26a,27aが重なった部分が開口し、これ
を通った光が写真フイルム18に入射し、これに被写体を
写し込む。
第2図は距離情報を記録した写真フイルムを示すもの
である。この写真フイルム18には、一定間隔でパーフォ
レーション18bが穿孔されており、このパーフォレーシ
ョン18bを巻止め装置のセンサーが検出することにより
1コマ送りが行われる。パーフォレーション18bの反対
側に、バーコードで表された距離情報32が写し込まれて
おり、写真現像によって可視像に変換される。なお、距
離情報32は、バーコードの他に、記号,数字等を用いる
ことができる。また、発光ダイオード等で記録されるマ
ークを用い、これを距離に応じて基準位置からずらして
記録してよい。
第3図は写真プリンタを示すものである。光源35から
放出された白色光は、シアンフイルタ36,マゼンタフイ
ルタ37,イエローフイルタ38を通ってからミキシングボ
ックス39に入る。これらの色補正フイルタ36〜38は、フ
イルタ調節部40によって光路41への挿入量が調節され、
それにより焼付光の三色光成分及びその強度が調節され
る。前記ミキシングボックス39は、内面がミラー面とな
った角筒の両端部に拡散板を取り付けたものである。
フイルムキャリヤ43はプリント位置に配置されてお
り、現像済み写真フイルム18がセットされ、ミキシング
ボックス39を透過した光で証明される。この写真フイル
ム18の平坦性を確保するために、プリント位置の上にフ
イルムマスク44が設けられている。このフイルムマスク
44は、周知のようにコマのサイズに対応した開口が形成
されており、写真フイルム18の移送時に、ソレノイド
(図示せず)によって浮き上がり、プリント時に写真フ
イルム18を押え付けるようになっている。
前記プリント位置の手前に、バーコードリーダ45が配
置されており、写真フイルム18がプリント位置に送られ
る際に、各コマに記録された距離情報32が読み取られ
る。この読み取った距離情報は、デコーダ46がデコード
されてから演算部47に送られる。
また、プリント位置の斜め上方には、レンズ48とイメ
ージエリヤセンサー49とから構成されたスキャナー50が
配置されており、プリント位置にセットされたコマの各
点の透過光を測定する。このスキャナー50の信号は、信
号処理回路51に送られ、ここで対数変換及びデジタル変
換されてから、各点の濃度信号が演算部47に送られる。
コントローラ52は、演算部47で算出された三色の焼付露
光量に応じて色補正フイルタ36〜38のセット位置を調節
する。また、コントローラ52は、フイルタ調節部40の他
に、シャッタ駆動部53等の各部を制御する。
プリント位置の上方には、焼付レンズ56が配置されて
おり、ペーパーマスク57の背後に配置されたカバーペー
パー58に、セットされたコマの画像を拡大投影する。こ
の焼付レンズ56とカラーペーパー58との間には、シャッ
タ駆動部53で開閉が制御されるシャッタ59が配置されて
いる。
第4図は演算部の機能を示すものである。メモリ62に
は、スキャナー50で測光した各測定点の三色濃度が記憶
されている。エリア選択部63は、後に詳しく説明するよ
うに、デコーダ46の距離情報に応じてエリアを選択し、
選択されたエリア内に含まれている各点の濃度を特徴値
抽出部64に送り、補正量ΔEを算出するための特徴値を
抽出する。また、画面内の全ての測定点の濃度は、特徴
値抽出部65に送られ、基本露光量EBi(iは赤色,緑
色,青色のいずれか1つを表す)の算出に用いられる特
徴値を抽出する。補正量演算部66は、特徴値抽出部64で
抽出された特徴値から補正量ΔEを算出して、これを焼
付露光量演算部67に送る。また、基本露光量演算部68
は、特徴値抽出部65で抽出された特徴値から、基本露光
量EBiを算出し、これを焼付露光量演算部67に送る。こ
の焼付露光量演算部67は、基本路光量EBiを補正量ΔE
で補正して焼付露光量Eiを算出し、これをコントローラ
52に送る。
エリア選択部63は、被写体距離L(単位m)に応じて
背景エリアを決め、これを不要エリアとして除去する。
具体的には、被写体距離Lと、この被写体距離Lにおけ
る主要画像を含むエリアの位置及び大きさとの関係を予
め決定して、これをメモリに記憶しておく。そして、デ
コーダ46からの被写体距離Lに基づきメモリから対応す
る主要画像を含むエリアの位置及び大きさを特定する。
この特定した主要画像を含むエリア(有効エリア)を除
くエリアを背景エリア(不用エリア)として除去する。
この有効エリア内から特徴値を抽出する。この被写体距
離Lと有効エリアの位置及び大きさの関係の一例を下記
に示し、それに対応して除去する不要エリアの一例を第
5図に示してある。これにより、主要画像が有効エリア
として残るから、この有効エリア内から特徴値を抽出す
る。この不要エリアの例が第5図に示されている。
(1) 10m≦L 第5図(A) 遠景撮影シーンが多く、全画面が有効エリアとする。
(2) 5m≦L<10m 第5図(B) 風景を重視したポートレートが多く、ハッチングを施し
た画面の上部の除いた部分を有効エリアとする。
(3) 2m≦L<5m 第5図(C) 全身のポートレートが多く、ハッチングを施した画面の
周辺部を除いた部分を有効エリアとする。
(4) L<2m 第5図(D) 上半身のポートレートが多く、ハッチングを施した画面
の上部及び左右を除いた部分を有効エリアとする。
特徴値としては、最大濃度,最小濃度,平均濃度,濃
度ヒストグラムの形状,色等が用いられ、これらの特徴
値を含む補正量演算式から補正量を算出する。この補正
量演算式としては、例えば次式が用いられる。
ΔE=K0+K1Dmax+K2Dmin+K3Ds ・・・(1) Dmax・・・・選択されたエリア内の最大濃度 Dmin・・・・選択されたエリア内の最小濃度 Ds・・・・・選択されたエリア内の平均濃度 これらの特徴値としてグレイ濃度が用いられ、例えば
三色濃度の算術平均で求められる。また、係数K0〜K3
しては次の数値が用いられる。
K0・・・・・0.40 K1・・・・・0.03 K2・・・・・0.02 K3・・・・・0.04 なお、全画面の平均グレイ濃度Dmを用い、これに係数
を掛けた値、例えば「−0.10Dm」を補正量演算式に加え
てもよい。更に、取り除かれた背景エリアの平均濃度を
適正量演算式に用いてもよい。
基本露光量の演算は、LATD方式のような広い範囲の特
徴値、例えば平均濃度によって求めるが、これには特徴
値Diを用いた次式がある。
EBi=α・(Di−DNi)+β ・・・・(2) ここで各記号は次の通りである。
α・・・スローブ係数 β・・・写真フイルム,カラーペーパー,焼付レンズ等
の組合せで決まる定数 DN・・・コントロールネガの平均濃度 D・・・プリントすべきコマの平均濃度 基本露光量EBiを補正量ΔEで補正して最適な焼付露
光量Eiを算出するが、濃度補正キーの1段が露光量の20
%の場合には次式が用いられる。
Ei=EBi・(1.20)ΔE ・・・(3) 次に、上記実施例の作用について説明する。写真撮影
に際しては、カメラを主要被写体に向けて構図を決定し
てから操作部材13を操作する。この操作部材13が操作さ
れると、レンズ移動機構11を介して撮影レンズ10が光軸
12に沿って移動して焦点調節が行われる。この焦点調節
時に、センサー14は撮影レンズ10の位置を検出して、信
号をバーコードデータ発生回路15に送る。
周知のようにレリーズボタンを押下すると、駆動機構
28は駆動ピン29を往復動させ、シャッタ機構25を開閉し
て撮影を行う。この写真撮影と同時又はその前後に、バ
ーコードデータ発生回路15は、被写体距離をバーコード
に変換し、これをドライバ16に送る。このドライバ16
は、バーコード記録装置17を駆動し、まず液晶ディスプ
レイ19でバーコードの距離情報を表示する。この表示が
安定した時点で閃光放電管20を発光させ、第2図に示す
ように距離情報32を画面18aの周辺部に写し込む。
1本分の写真フイルム18の撮影が終了すると、カメラ
から写真フイルム18が取り出されて写真現像所に提出さ
れる。写真現像所では、写真フイルム18を現像処理し
て、潜像で記録された各コマ及び各コマ毎に記録した距
離情報を可視像に変換する。
現像処理された写真フイルム18は、第3図に示す写真
プリンタのフイルムキャリア43に装填し、プリントすべ
きコマ例えば18aをプリント位置にセットする。このコ
マ18aがプリント位置に向かって移送される直前に、バ
ーコードリーダ45がコマ18aの周辺部に記録した距離情
報32を読み取る。この読み取った距離情報はデコーダ45
でデコードされてから演算部47に送られる。
コマ18aがプリント位置にセットされると、スキャナ
ー50は、コマ18aの各点について赤色,緑色,青色の透
過光をそれぞれ測定する。この三色の測光値は信号処理
回路51で濃度に変換されてから演算部47に送られる。こ
の演算部47は、第5図(A)〜(D)に示すように、距
離情報に応じて有効エリアを選択し、この有効エリア内
に各点の濃度から、特徴値Dmax,Dmin,Dm,Dsをそれぞれ
抽出し、これを演算式(1)に代入して補正量ΔEを算
出する。また、演算部47は、画面全体の平均濃度Diを算
出し、これを演算式(2)に代入して基本露光量EBi
算出する。次に、演算部47は基本露光量EBiと補正量Δ
Eとを演算式(3)に代入して各色の焼付露光量Eiを算
出し、これをコントローラ52に送る。このコントローラ
52は、焼付露光量Eiに応じて色補正フイルタ36〜38の光
路41への挿入量を調節する。このフイルタ調節後に、シ
ャッタ59が一定時間だけ開き、コマ18aをカラーペーパ
ー58に焼付露光する。以下、同様にして各コマを順次焼
付露光する。
前記実施例は、被写体距離のレンジに応じて有効エリ
アを決定し、この有効エリア内の各点の濃度から、補正
量の算出に用いる特徴値を抽出している。このように不
要エリアを無条件で除去する他に、この不要エリア内の
測定点であっても、有益な情報を持ったものを取り出
し、この測定点と有効エリア内の全測定点とから特徴値
を抽出してもよい。不要エリア内から有益な測定点を抽
出する方法としては、例えば特公昭59−29848号公報に
記載されているように、隣接する2個の測定点のグレイ
濃度をDj,Dj+1とし、基準値をKとすると、 |Dj+1−Dj|<K ・・・(4) を満たす場合に、この2個の測定点を有益な測定点とし
て取り出す。なお、j,j+1は測定点の位置を表す。ま
た、特開昭56−65835号公報に記載されているように、
濃度比較を画面の周辺から中心に向かって行ってもよ
い。
背景画像は、遠距離撮影シーンほど、空,海のような
広いエリアを持っていたり、あるいは山のようなミクロ
のパターンを持っていたりする。これに対して、背景画
像は、近距離ほどマクロなパターンを持っていることが
多い。そこで、被写体距離のレンジに応じて基準値Kを
変更するのがよい。第6図はこの実施例を示すものであ
り、第4図と同じ部分には同じ符号を付してある。デコ
ーダ46からの距離情報に応じて、基準値設定部70は基準
値Kを設定し、これを判定部71に送る。エリア先端部63
は、距離情報に応じて不要エリアを決定し、この不要エ
リア内にある各測定点のグレイ濃度を判定部71に送る。
判定部71は、各測定点のグレイ濃度と基準値Kとを比較
し、条件式(4)を満たす場合には、この測定点を有効
測定点としてメモリ72に記憶する。
特徴値抽出時には、セレクタ73が接点aから接点bに
切り替わり、各点の三色濃度を特徴値抽出部64,65に送
る。この特徴値抽出部64は、メモリ62から読み出した各
点の三色濃度のうち、メモリ64に記憶された有効測定点
に対応するものだけを取り出し、これから補正量算出に
使用する特徴値を抽出する。他方、特徴値抽出部65は、
基本露光量の算出に用いられる特徴値を抽出し、前述し
たように基本露光量を補正量で補正する。
被写体距離のレンジと基準値Kとの一例を次に示す。
(1) L>10mのときに、 K=0.03 (2) 5m≦L<10mのときに、 K=0.05 (3) L<5mのときに、 K=0.08 また、測定点の全て又は一部を除去するエリアを距離
情報によって決めているが、このようにエリアを指定す
る代わりに、除去する測定点を決定してもよい。例え
ば、近接撮影の場合には、主要画像は人物の殆どである
から、強い反射光,窓,空,白い服を除去するために、
非常に高い高濃度の測定点を除去する。この際に、被写
体輝度情報を写真フイルムに記録しておき、これから高
濃度部の輝度が極めて高いと予測される測定点を除去す
るのがよい。また、コントラストから不要な測定点を除
去してもよい。この際に、被写体距離のレンジに応じて
基準値Kを変更してもよい。
前記実施例は、濃度補正であるが、本発明は色補正に
も利用することができるものである。また、基本露光量
の決定に利用してもよい。更に、距離情報を写真フイル
ムに記録する代わりに、別の記録媒体例えばICカードや
パトローネ等に記録してもよく、更にまた、フイルムに
連結された記録媒体であってもよい。また、本発明は電
子スチールカメラで記録した画像を写真プリントする場
合にも利用することができる。この電子スチールカメラ
では、画像データとともに撮影条件データが磁気フロッ
ピィに書き込まれる。そして例えばCRTに画像を表示
し、これをデジタルカラープリンタによってカラーペー
パーに記録する際に、この画像の被写体距離情報が読み
出され、画像データに基づく各点の露光量の制御に用い
られる。
前記実施例では、焦点調節をマニュアルで行っている
が、これはオートフォーカス機構を用いて行ってもよ
い。この場合には、測距回路で求めた被写体距離の信号
がバーコードデータ発生回路15に送られる。更に、画像
中のフォーカス位置が記録され、フォーカス位置が画像
の中心位置でない時、フォーカス位置を中心として不要
な測定点やエリアを決定してもよい。
〔発明の効果〕
上記構成を有する本発明は、写真撮影時の被写体の距
離情報と、この距離情報におけるプリントすべき画面内
の主要画像を含むエリアの位置及び大きさとの関係を決
定しておき、写真撮影時の被写体の距離情報を記録し、
写真プリント時の画面の各点の測光と距離情報の読み取
りとを行い、読み取った距離情報から前記関係に基づき
主要画像を含むエリアの位置及び大きさを特定して、こ
の特定した主要画像を含むエリアを除いたエリアの前記
測定点を取り除き、残りの測定点の測光値から、焼付露
光量の算出に用いる特徴値を抽出するから、この特徴値
を用いて焼付露光することにより、主要画像を適正な濃
度及びカラーバランスに仕上げることができる。また、
特定した主要画像を含むエリアをプリントすべき画面内
の有効エリアとして選択し、この有効エリア内の各点の
測光値から、焼付露光量の算出に用いる特徴値を抽出す
ることで、主要画像を同じように適正に仕上げることが
できる。主要画像を適正な濃度及びカラーバランスに仕
上げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は被写体の距離情報を記録する写真カメラの一例
を示す概略図である。 第2図は距離情報の記録例を示す写真フイルムの平面図
である。 第3図は本発明を実施する写真プリンタの一例を示す概
略図である。 第4図は焼付露光量を算出する演算部の一例を示す機能
ブロック図である。 第5図は距離レンジに応じた不要エリアの例を示す説明
図である。 第6図は不要エリア内から有効測定点を抽出するように
した実施例を示す第4図と同様な図である。 10……撮影レンズ 17……バーコード記録装置 18……写真フイルム 32……距離情報 45……バーコードリーダ 50……スキャナー。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真撮影時の被写体と距離情報と、この距
    離情報におけるプリントすべき画面内の主要画像を含む
    エリアの位置及び大きさとの関係を決定しておき、 写真撮影時に被写体の距離情報を記録し、 写真プリント時に画面の各点の測光と前期距離情報の読
    み取りとを行い、 読み取った距離情報から前記関係に基づき主要画像を含
    むエリアを位置及び大きさを特定して、この特定した主
    要画像を含むエリアを除いたエリアの前記測定点を取り
    除き、 残りの測定点の測光値から、焼付露光量の算出に用いる
    特徴値を抽出するようにしたことを特徴とする写真プリ
    ント方法。
  2. 【請求項2】写真撮影時の被写体の距離情報と、この距
    離情報におけるプリントすべき画面内の主要画像を含む
    エリアの位置及び大きさとの関係を決定しておき、 写真撮影時に被写体の距離情報を記録し、 写真プリント時に前記距離情報を読み取り、 読み取った距離情報から前記関係に基づき主要画像を含
    むエリアの位置及び大きさを特定し、 この特定した主要画像を含むエリアをプリントすべき画
    面内の有効エリアとして選択し、 この有効エリア内の各点の測光値から、焼付露光量の算
    出に用いる特徴値を抽出することを特徴とする写真プリ
    ント方法。
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