JP2887887B2 - 押出プレスにおけるビレット押出方法 - Google Patents

押出プレスにおけるビレット押出方法

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JP2887887B2
JP2887887B2 JP31837093A JP31837093A JP2887887B2 JP 2887887 B2 JP2887887 B2 JP 2887887B2 JP 31837093 A JP31837093 A JP 31837093A JP 31837093 A JP31837093 A JP 31837093A JP 2887887 B2 JP2887887 B2 JP 2887887B2
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container
billet
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die
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英樹 岩井
節夫 藤井
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム合金などの
押出プレスによるビレット押出方法に関するものであ
り、コンテナ内からダイスを通ってビレットが押出され
る前に、コンテナとビレット間の空気をコンテナの外に
放出すると同時に、真空ポンプにつながるコンテナ側の
空気の脱気口を機械的に閉止するようにした押出プレス
におけるビレット押出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンテナ内径よりも少し小径のビレット
をコンテナ内に入れた後、コンテナ内でビレットをビレ
ット後方のステムで押してダイスに押し当て、いわゆる
アプセットすると、ビレットが押しつぶされ、コンテナ
とビレットの間の空気が圧縮される。この圧縮された空
気を放出するために、ステムとコンテナをわずかに後退
させ、ダイスとコンテナの隙間から上記の圧縮空気を抜
いて、再度コンテナとステムを前進させて押出しを開始
する。このようにして圧縮された空気を抜くガス抜き工
程をバープサイクルと呼んでいるが、この工程が有るこ
とにより、押出サイクルに無駄な時間が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パープサイクルによる無駄時間をなくすために、コンテ
ナのダイス側先端部から真空ポンプによって残留空気を
除去しようとすると、コンテナ内面とビレット外面の間
に、皮1枚程度の薄い状態で空気が大気圧で残ってお
り、十分な脱気は行われていない。さらに、コンテナラ
イナ端面とダイス端面には、しばしばアルミニウムかす
が付着する。均一な膜状に付着すればシールした時に空
気の侵入はないはずだか、一般的にはかすが不均一に付
着すると、これらかすの付着による起因でコンテナライ
ナ端面とダイス端面間のコンテナシールが十分にできず
にバリが生じ、バリの成長によってシールリング機構の
動作に悪影響を及ぼすといった問題があった。
【0004】本発明は上記した問題点に鑑みてなされた
もので、本発明の目的は付着したバリを容易にはがせる
ようにした押出プレスにおけるビレット押出方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、押出コンテナとビレット間
の空気を脱気させた後、押出コンテナをダイスに当接さ
せてビレットの押出しを開始する際に、押出コンテナの
ダイス側端面にあって前記ダイス側端面と押出方向に接
離して脱気口を開閉するシールリングを移動手段によっ
て外方から押圧し、前記シールリングをコンテナ端面よ
り引込ませた状態でビレットの押出しを行うようにし
た。
【0006】
【作用】コンテナ内のビレットをビレット後方のステム
で押込んでビレットをダイスに押し当てるとビレットが
押しつぶされてコンテナとビレットの間の空気が圧縮さ
れる。この圧縮された空気はビレットがダイスから押出
される前に外部に排出されなければならない。本発明で
はビレットがステムで圧縮されてダイスより押出形材を
押出す直後にシールリングを移動手段によってシールリ
ングをコンテナ端面より引込ませることにより、脱気口
出口部を強制的に閉止するので、成長したバリによって
脱気口出口部が閉塞されることがなく、またバリを除去
しやすい。なお、コンテナのダイス側から空気を吸引す
る際には、コンテナ先端部に係合されて軸方向に移動自
在なシールリングとダイニングのコンテナ側端面間をシ
ールしている状態で、ダイスとコンテナ間の微小な間隔
を通して空気を吸引する。そして、アプセット完了直前
にコンテナをダイス側へ前進させコンテナ先端面はダイ
スに押付け、この微小な間隔はなくしておく。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係る押出コンテナ用脱
気装置の一実施例を示す断面図、図2は図1のA〜Aか
らみた正面図、図3はビレットの押出開始前の状態を示
す要部拡大断面図、図4は移動手段によってシールリン
グをコンテナ端面より引込ませた状態を示す説明図、図
5は押圧手段の作動状態を示す側面図、図6はコンテナ
内で加圧されるビレットのつぶれ方を示す概念図であ
る。
【0008】図1のエンドプラテン32に設置され、コ
ンテナタイヤ2とコンテナ1を摺動させるコンテナシリ
ンダ33のピストンヘッド側のB部の要部は移動ストッ
パブロック34とストッパを兼ねるヘッドブロック35
などからなり、移動ストッパブロック34が移動する範
囲の最大距離でピストン37はコンテナ1のダイス5側
端面をダイス3面と例えば2〜3mm程度のギャップの
ある状態で急速一時停止できるような一時停止機構30
を有した構造とになっている。図1で36はシリンダ本
体の一部を構成するシリンダチューブ、35はシリンダ
本体の後部にあるヘッドブロック、37はピストン、3
8はピストンロッドである。
【0009】符号3はダイスであって、ダイス3の外周
をダイリング5の内周面に摺動自在に嵌合保持してあ
る。6は隙間であってコンテナシリンダ33内に設けた
一時停止機構によってコンテナ1とダイス3やダイリン
グ5との間には例えば2〜3mmの隙間6があいている
ようになっている。31はコンテナの内周面とビレット
13の外周面との間の隙間であり、脱気空間でもある。
【0010】一方、ビレット13を押込む押出ステム1
4の先端部にコンテナ1内面と密接し得るフィックスダ
ミイブロック15が設けられている。フィックスダミイ
ブロック15は押出ステム14内の軸芯部に固定して設
けられた管状部材16の先端部にねじで取付けられてい
るダミイブロック後部部材17、この後部部材17の先
端外周部にねじで取付けられていて、その先端部が外径
方向に広がってコンテナ1の内周面に密接し得る外側リ
ング18である。なお、14aはステムホルダ、14b
はクロスヘッドである。
【0011】本実施例では、図3に示す如くコンテナタ
イヤ2のダイス3側端面にコンテナ1と同芯状のアウタ
リング10がボルトによって固設されている。また、前
記アウタリング10の内周面側に押出方向に前後進可
能、かつ離脱不可能に段状に係合されたシールリング1
1が配設されている。シールリング11の前端部にはシ
ールリング11を押込んで図4(2)に示すようにダイ
ス3側のコンテナ1端面よりαだけ引込めることにより
脱気口出口部40を閉止移動手段としての押込み装置4
2の傾転レバー44の一端部が固着されている。
【0012】押込み装置42は上下対称に構成されてお
り、作動用シリンダ46、ピストンロッド48、傾転レ
バー44、および連結軸50から構成されている。連結
軸50は両端を軸受52で回動支承されるとともに、連
結軸50と傾転レバー44はキー53で固定されてお
り、作動用シリンダ46のピストンロッド48の伸縮に
よって傾転レバー44が傾転し脱気口出口部40を開閉
するように構成されている。
【0013】シールリング11の上方には図2に示すよ
うな脱気穴7が2ヶ所あり、そこから配管8や電磁切替
弁9を介して真空タンク20や真空ポンプ21に連結さ
れている。22はモータ、24はアウタリング10とコ
ンテナタイヤ2間から空気の侵入を防止するメタル中空
リングである。
【0014】次に前記押出プレスの作用について説明す
る。まず、コンテナ1のダイス側端面をダイリング5面
と例えば2〜3mm程度の隙間6のある状態で停止させ
ている。この状態でコンテナ1の中へビレット13をス
テム14の前進動作で装入し、ビレット13の先端面を
ダイス3に当てる。この状態を図1に示す。この時、コ
ンテナ1とビレット13の脱気空間31には空気があ
る。
【0015】同時に、押込み装置42の作動用シリンダ
46を作動させてビストンロッド48を縮退しシールリ
ング11をコンテナタイヤ2端面より離間して脱気口出
口部40を開口した状態にしておく(図4(1))。
【0016】この動作が終了すると次いでビレット13
を載置したままビレットローダ(図示なし)が上昇し、
押出ステム14を前進させるとビレット13がコンテナ
1内へ押込まれてビレット13はダイス3側端面に当接
する。さらに押出ステム14が前進してアプセットを開
始する。この状態を続けると押出ステム14側のビレッ
ト13がコンテナ1に密着する頃に真空タンク20の作
用で、ダイス3側より脱気空間31のエアは吸引され
る。この時、吸引されたダイス3側の空気は、隙間6を
通りコンテナ1に取付いているシールリング11の一部
に設けられている脱気穴7を通り、そこから配管8でコ
ンテナ1上面の電磁切替弁9へと導かれる。
【0017】事前に真空タンク20と電磁切替弁9まで
の配管内は例えば5〜10torrに真空引きされてお
り、ビレット13とダイス3が接触すると同時に電磁切
替弁9が開いて、ダイリングシールリング11の脱気穴
7を通して脱気空間31は素早く充分に脱気される。押
出ステム14は休むことなく前進を続けビレット13は
押しつぶされる。押しつぶされる状態を図6に示す。こ
れらの図で、コンテナ1とビレット13の間の脱気空間
31はステム14でダイス方向にビレット13がS1
らS3 まで順次加圧されていけば、この脱気空間31は
ダイス側に押しせばめられるのが図6より分かる。脱気
は例えば、約10〜50torrの真空度で、0.5秒
程度で行える。
【0018】吸引脱気し始めてからも、ステム14は休
むことなく前進を続け、ビレット13をつぶす。そして
コンテナ1内にビレット13を充満させ、アプセットを
完了すると真空ポンプによる脱気口出口部40からの残
留空気の吸引は停止され、引続き作動用シリンダ46を
作動して傾転レバー44を傾転するとシールリング11
は図4(2)に示すように押込まれてコンテナ1端面は
αだけ引込まれる。
【0019】次に引続いて押出しに入り、ダイス3から
製品が押出される。なお、コンテナ1の内部の脱気空間
31が所定の真空度に到達した時点でコンテナ1はダイ
ス3側へ前進し、コンテナ1のダイス3側端面はダイス
3面に当り、ダイス3面との隙間6をゼロとし、押出開
始直後まで脱気を続ける。
【0020】こうしてビレット13を繰返し押出してい
るとコンテナタイヤ2側端面にかすが不均一に付着し、
コンテナシールが不十分になった時点でバリが発生する
ことがあるが、しかし、シールリング11の前端面をダ
イス3側のコンテナ1端面よりαだけ引込ませているの
で、バリの侵入を防止するとともに、バリ除去が容易に
できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明では押出コンテナとビレット間の空気を脱気
させた後、押出コンテナをダイスに当接させてビレット
の押出しを開始する際に、押出コンテナのダイス側端面
にあって前記ダイス側端面と押出方向に接離して脱気口
を開閉するシールリングを移動手段によって外方から押
圧し、前記シールリングをコンテナ端面より引込ませた
状態でビレットの押出しを行うようにしたことにより押
出し開始時にバリの花咲現象が生じてもバリの除去が容
易に行えるため、連続押出しが可能となり、生産性が著
しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る押出成形方法の一実施例を示す断
面図である。
【図2】図1のA〜Aからみた正面図である。
【図3】ビレットの押出開始前の状態を示す要部拡大断
面図である。
【図4】移動手段によってシールリングをコンテナ端面
より引込ませた状態を示す説明図である。
【図5】移動手段の作動状態を示す側面図である。
【図6】コンテナ内で加圧されるビレットのつぶれ方を
示す概念図である。
【符号の説明】
1 コンテナ 2 コンテナタイヤ 3 ダイス 6 隙間 7 脱気穴 10 アウタリング 11 シールリング 13 ビレット 14 押出ステム 14b クロスヘッド 15 フィックスダミイブロック 18 外側リング 20 真空タンク 21 真空ポンプ 30 一時停止機構 31 脱気空間 32 エンドプラテン 33 コンテナシリンダ 37 ピストン 40 脱気口出口部 42 押込み装置 44 傾転レバー 46 作動用シリンダ 50 連結軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出コンテナとビレット間の空気を脱気
    させた後、押出コンテナをダイスに当接させてビレット
    の押出しを開始する際に、押出コンテナのダイス側端面
    にあって前記ダイス側端面と押出方向に接離して脱気口
    を開閉するシールリングを移動手段によって外方から押
    圧し、前記シールリングをコンテナ端面より引込ませた
    状態でビレットの押出しを行うようにしたことを特徴と
    する押出プレスにおけるビレット押出方法。
JP31837093A 1993-12-17 1993-12-17 押出プレスにおけるビレット押出方法 Expired - Lifetime JP2887887B2 (ja)

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