JP2886806B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP2886806B2
JP2886806B2 JP7180098A JP18009895A JP2886806B2 JP 2886806 B2 JP2886806 B2 JP 2886806B2 JP 7180098 A JP7180098 A JP 7180098A JP 18009895 A JP18009895 A JP 18009895A JP 2886806 B2 JP2886806 B2 JP 2886806B2
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thermal head
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layer
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弘朗 大西
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、感熱記録装置に
用いられるサーマルヘッドに関する。 【0002】 【従来の技術】サーマルヘッドに形成された抵抗体に通
電してジュール熱を発生させ、この熱を熱転写リボンに
伝達することにより記録を行う感熱記録装置において
は、熱転写リボンのインクが用紙表面に確実に転写され
るように、一般に表面の滑らかな専用の用紙が用いられ
ている。しかし、表面がそれほど滑らかでない通常の用
紙に対して記録を行う場合は、ポリエステルフィルムな
どのベースにリリース層を介在させて樹脂系のインクを
塗布した3層構造の熱転写リボンが用いられる。このよ
うな樹脂系のインクを用いた熱転写リボンを使用する場
合は、樹脂インク同士が再融着しないように、用紙に転
写した後短時間のうちに大きな角度で引き剥がす必要が
ある。そのため、この種の熱転写リボンに適合するサー
マルヘッドは、従来よりヘッドの端部付近に発熱部を形
成したものが用いられている。 【0003】図3と図4は上述の従来のサーマルヘッド
の構造を表す図であり、図3は熱転写リボンに接する面
の平面、図4は端部付近の断面を表している。図におい
て1は絶縁性の基板であり、図4に示すように基板1の
端部に蒲鉾状のグレーズ層2が形成されていて、基板1
およびグレーズ層2の上部に抵抗体層3,リード電極
5,コモン電極6および保護膜8が形成されている。図
3に示すようにコモン電極6を共通にして各リード電極
に選択的に信号を印加することによりリード電極とコモ
ン電極間の抵抗体層3が発熱し、この熱が熱転写リボン
に伝達される。このようにサーマルヘッドの端部付近に
発熱部を形成することにより、樹脂系インクが用紙に転
写された直後、熱転写リボンが用紙から大きな角度で引
き剥がされる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】図4に示した保護膜8
は発熱部の酸化および摩耗を防止するために設けられ、
長寿命化のために硬度の高い窒化膜系の材料がスパッタ
リングにより形成されている。ところが、窒化膜系の保
護膜はグレーズおよび基板との密着性が悪くしかも高硬
度であるため、使用中にサーマルヘッドの端部からクラ
ックが入り保護膜が徐々に剥がれることがあった。これ
により防湿性が低下し、コモン電極が水分により腐食
し、導通不良に至るという問題があった。 【0005】特に、上記グレーズ層をカットしてサーマ
ルヘッド基板の端部付近に発熱部を形成するいわゆるリ
アルエッジタイプのものでは、基板端部から発熱部まで
の距離が非常に短いため、上記の保護膜の剥がれは直ち
に品質に悪影響を与えるという問題がある。 【0006】この発明の目的はグレーズ層がカット等に
より平坦面にされサーマルヘッド基板の端部付近に発熱
部を形成するいわゆるリアルエッジタイプのものにおい
て、ヘッド基板端部の保護膜の剥がれを防止して、耐摩
耗性および耐湿性を向上させたサーマルヘッドを提供す
ることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明のサーマルヘッ
ドは、蒲鉾状の基板上に発熱抵抗体パターンおよびリー
ドパターンを含むサーマルヘッドパターンを形成したヘ
ッド基板上に保護膜を形成したサーマルヘッドにおい
て、前記グレーズ層の端部を含むヘッド基板端部を面一
の略平坦面にしてヘッド基板端部付近に発熱部を形成す
るとともに、前記ヘッド基板の外周部に形成されるコモ
ンパターンをヘッド基板端部まで延設し、保護膜との接
合層としたことを特徴とする。この発明のサーマルヘッ
ドにおいては、ヘッド基板の外周部に形成されるコモン
パターンをヘッド基板端部まで延設し、保護膜との接合
層としたことにより、保護膜は基板の端部においてこの
接合層を介して基板側に確実に接合される。 【0008】 【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施例であるサ
ーマルヘッドの構造を表す平面図、図2はその端部付近
の部分断面図である。図において1はアルミナセラミク
スなどの絶縁性の基板を表し、この基板1に対して端部
付近にグレーズ層2が形成されている。基板1およびグ
レーズ層2の上部には抵抗体層3が形成され、その上部
に金属層5,6が形成され、さらにその表面に保護膜8
が全面に被覆されている。従来例として図3および図4
に示したサーマルヘッドと異なる点は、コモン電極であ
る抵抗体層3および金属層6をヘッドの端部まで延設
し、保護膜8の接合層に兼用している点である。 【0009】具体的には次のようにして製造することが
できる。まず、基板1上にグレーズ2をスクリーン印刷
し焼成した後、全面に抵抗体層とAl などの金属膜をス
パッタリングにより形成し、レジストプロセスとエッチ
ングプロセスを2回行って抵抗体層とAl 層をパターン
化する。その後全面に窒化膜をスパッタリングすること
により構成することができ、さらにヘッドの極端部に発
熱部を形成する場合はヘッド端部をグラインダなとによ
って研削する。 【0010】以上のようにして基板の端部で、かつグレ
ーズ層と保護膜との間に抵抗体層4とAl の金属層7が
介在されたサーマルヘッドが構成される。金属膜7の表
面はポーラス状であるため保護膜8との接着性が高く、
また金属層7,抵抗体層4およびグレーズ層2間も接着
性が高い。このため保護膜8がヘッド端部から剥がれる
ことがなく耐摩耗性,耐湿性の優れたサーマルヘッドが
構成される。 【0011】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、リアル
エッジタイプのサーマルヘッドにおいて基板端部におけ
る保護膜の剥がれを防止することができ、耐摩耗性,耐
湿性の高い信頼性に優れたサーマルヘッドを構成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の実施例に係るサーマルヘッドの平面
図 【図2】同サーマルヘッドの部分断面図 【図3】従来のサーマルヘッドの構造を表す平面図 【図4】従来のサーマルヘッドの部分断面図 【符号の説明】 1−基板 2−グレーズ層 3−抵抗体層(発熱部) 5−リード電極 6−コモン電極 8−保護膜

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.蒲鉾状のグレーズ層、発熱抵抗体パターンおよびリ
    ードパターンを含むサーマルヘッドパターンを形成した
    ヘッド基板上に保護膜を形成したサーマルヘッドにおい
    て、 前記グレーズ層の端部を含むヘッド基板端部を面一の略
    平坦面にしてヘッド基板端部付近に発熱部を形成すると
    ともに、前記ヘッド基板の外周部に形成されるコモンパ
    ターンをヘッド基板端部まで延設し、保護膜との接合層
    としたことを特徴とするサーマルヘッド。
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