JP2885615B2 - 吐出量監視方法及び液だれ量監視方法並びに分注装置 - Google Patents

吐出量監視方法及び液だれ量監視方法並びに分注装置

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JP2885615B2
JP2885615B2 JP5174353A JP17435393A JP2885615B2 JP 2885615 B2 JP2885615 B2 JP 2885615B2 JP 5174353 A JP5174353 A JP 5174353A JP 17435393 A JP17435393 A JP 17435393A JP 2885615 B2 JP2885615 B2 JP 2885615B2
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雅明 竹田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吐出量及び液だれ量の
検出方法及びその分注装置、特に自動分注装置におい
て、検体試料が必要量分注されたか否かを検出し、また
分注時にノズルを搬送する際にノズルより液だれがあっ
たか否かを検出する吐出量及び液だれ量の検出方法及び
その分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料の分注を行う分注装置が知られてお
り、例えば人体から採取した血液検体を複数の容器に分
配する装置として用いられている。
【0003】試料の吸引は、例えばディスポーザブル化
されたチップを有するノズルチップによって行われる。
従来の分注装置は、試料の分注を行う際、ノズルチップ
に接続されたエアホース内の圧力を監視しながら行って
いた。従って、吸引時につまり又は空気吸引等により生
じる圧力異常を検出すると、使用者にその吸引異常を知
らせるメッセ−ジを、モニタに表示したり、又はプリン
タに印字していた。
【0004】一方、必要量の試料がノズルチップ内に吸
引されたか否かも、エアホース内の圧力変化を指標にす
ることによって監視していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分注装置は、ノズルチップ内に分注すべき必要量を正確
に吸引したとしても、吐出用容器に必要量の試料が吐出
したか否かの保証はなかった。すなわち、吸引時の圧力
変化を監視して必要量の試料が吸引されたことを確認す
ると、吐出用容器に吐出された試料量も必要量であると
判断していた。従って、吐出用容器に吐出している際に
異常が発生し、必要量吐出されなかった場合、及び吐出
用容器へノズルチップを移動させている間に、ノズルチ
ップより吸引した試料の一部がたれてしまう場合には、
吐出用容器に必要量の試料が分注されていないという問
題があった。
【0006】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、正確に必要量の試料が吐出さ
れたか否かを監視し、またノズルチップ移動時に発生し
た液だれ量を監視する吐出量及び液だれ量の監視方法及
びその分注装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る吐出量監視方法は、透明性を有するノ
ズルによる試料の吐出に先立って、少なくともノズル先
端からノズル上部まで近赤外光ビームを透過させ、透過
位置と透過光量との関係を示す第1透過光量特性を求め
る第1透過工程と、試料吐出後において、少なくともノ
ズル上部からノズル先端まで前記近赤外光ビームを透過
させ、透過位置と透過光量との関係を示す第2透過光量
特性を求める第2透過工程と、前記第1透過光量特性及
び前記第2透過光量特性の間において同じ透過位置で透
過光量の差を演算することによって、吐出前液面位置及
び吐出後液面位置を特定する液面位置特定工程と、前記
吐出前液面位置及び前記吐出後液面位置から、前記ノズ
ル内における吐出前液柱高さ及び吐出後液柱高さを求め
る液柱高さ演算工程と、予め登録された前記ノズルにお
ける液柱高さと液量の関係に従って、前記吐出前液柱高
さ及び前記吐出後液柱高さから、吐出前液量及び吐出後
液量を求める液量演算工程と、前記吐出前液量及び前記
吐出後液量の差として吐出量を求める吐出量演算工程
と、を有することを特徴とする。
【0008】また、本発明は、前記第1透過工程では、
試料吐出のためにノズルの下降が行われ、その際に前記
ノズルに対して前記近赤外光ビームが透過され、前記第
透過工程では、ノズルの上昇が行われ、その際に前記
ノズルに対して前記近赤外光ビームが透過されることを
特徴とする。また、本発明は、前記吐出量演算工程で求
められた実際の吐出量と予め設定された吐出必要量との
比較により、吐出異常を判定する吐出異常判定工程を含
むことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る液だれ量監視方法は、
透明性を有するノズルによる試料の吸引後に、少なくと
もノズル先端からノズル上部まで近赤外光ビームを透過
させ、透過位置と透過光量との関係を示す第1透過光量
特性を求め第1透過工程と、前記ノズルを移動させるノ
ズル移動工程と、前記ノズル移動後の試料吐出前におい
て、少なくともノズル先端からノズル上部まで前記近赤
光ビームを透過させ、透過位置と透過光量との関係を
示す第2透過光量特性を求める第2透過工程と、前記第
1透過光量特性及び前記第2透過光量特性の間において
同じ透過位置で透過光量の差を演算することによって、
移動前液面位置及び移動後液面位置を特定する液面位置
特定工程と、前記移動前液面位置及び前記移動後液面位
置から、前記ノズル内における移動前液柱高さ及び移動
後液柱高さを求める液柱高さ演算工程と、予め登録され
た前記ノズルにおける液柱高さと液量の関係に従って、
前記移動前液柱高さ及び前記移動後液柱高さから、移動
前液量及び移動後液量を求める液量演算工程と、前記移
動前液量及び前記移動後液量の差として液だれ量を求め
る液だれ量演算工程と、を有することを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る分注装置は、透明性を
有し、試料の吸引及び吐出を行うノズルと、前記ノズル
の昇降経路の一方側に配置され、近赤外光ビームを照射
する発光手段と、前記ノズルの昇降経路の他方側に配置
され、前記近赤外光ビームを受光する光検出手段と、試
料の吐出時に前記ノズルを下降させ、試料の吐出後に前
記ノズルを上昇させるノズル駆動手段と、前記ノズルの
下降に際し、少なくともノズル先端からノズル上部まで
を前記近赤外光ビームが透過した場合において、透過位
置と透過光量との関係を示す第1透過光量特性を取得す
る第1メモリと、前記ノズルの上昇に際し、少なくとも
ノズル上部からノズル先端までを前記近赤外光ビームが
透過した場合において、透過位置と透過光量との関係を
示す第2透過光量特性を取得する第2メモリと、前記第
1透過光量特性及び前記第2透過光量特性の間において
同じ透過位置で透過光量の差を演算することによって、
吐出前液面位置及び吐出後液面位置を特定する液面位置
特定手段と、前記吐出前液面位置及び前記吐出後液面位
置から、前記ノズル内における吐出前液柱高さ及び吐出
後液柱高さを求める液柱高さ演算手段と、予め登録され
た前記ノズルにおける液柱高さと液量の関係に従って、
前記吐出前液柱高さ及び前記吐出後液柱高さから、吐出
前液量及び吐出後液量を求める液量演算手段と、前記吐
出前液量及び前記吐出後液量の差として吐出量を演算す
る吐出量演算手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明に係る吐出量監視方法によれば、試料吐
出前後において、ノズルに対して光ビームを透過させて
得られた第1透過光量特性と第2透過光量特性の差に基
づいて、吐出量を演算することができる。具体的には、
例えば第1透過光量特性と第2透過光量特性の差に基づ
く試料吐出前後での試料の液柱の高さから液量が求めら
れ、試料吐出前後でその液量を比較することにより吐出
量が演算される。そして、望ましくはその吐出量を予め
設定された吐出必要量と比較して吐出異常の判定を行
う。
【0012】本発明に係る液だれ量監視方法によれば、
上記同様の手法が適用され、ノズル移動前後において第
1透過光量と第2透過光量の差から液だれ量が演算され
る。また、本発明に係る分注装置によれば、ノズルに対
して光ビームを透過させると、第1メモリに第1透過光
量特性が格納され、第2メモリに第2透過光量特性が格
納される。そして、吐出量演算手段により、第1透過光
量特性と第2透過光量特性の差に基づいて吐出量が演算
される。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0014】図1には、本発明に係る吐出量及び液だれ
量監視分注方法を適用した自動分注装置30の外観が示
されており、図1はその斜視図である。なお、この自動
分注装置30は、本実施例において、採取された全血を
遠心分離して血清成分と血球成分とに分け、そのうちの
血清成分のみを分注するものである。
【0015】図中ほぼ中央に図示される血液試料の吸引
を行うノズル部32は、XYZロボット34によって保
持されており、ノズル部32は、三次元的に自在に移動
可能とされている。
【0016】図2には、ノズル部32の要部断面図が示
されており、ノズル部32は、ノズルベース35と、ノ
ズルチップを成すディスポーザブルチップ(以下、チッ
プという)36とで構成されている。すなわち、本実施
例の分注装置においては、ノズルチップとしてディスポ
ーザブルなものが用いられている。なお、このチップ3
6の上部開口には、ノズルベース35の先端部が加圧挿
入され、このようにチップ36の上部開口にノズルベー
ス35の先端部が嵌合することによって、チップ36が
ノズルベース35に確実に固定される。チップ36の下
方先端には、小孔36aが形成され、この小孔36aか
ら血清等が吸引され、あるいは吐出されることになる。
なお、チップ36は透明又は半透明の素材によって構成
され、主に半透明の硬質プラスチック等で構成される。
また、ノズルベース35は金属等で構成される。
【0017】図1において、前記XYZロボット34
は、X駆動部34xと、Y駆動部34yと、Z駆動部3
4zとで構成され、Z駆動部34zにはノズル部32を
備えたエレベータ部38が昇降自在に連結されている。
このエレベータ部38はジャミングセンサ等の機能をな
すリミットスイッチ40を有し、このリミットスイッチ
40は、ノズル部32に加えられる上方への一定以上の
外的作用力を検出する。
【0018】ノズル部32には、エアホース44の一端
が接続され、エアホース44の他端は吸引・吐出ポンプ
の作用を成すシリンダ46に接続されている。
【0019】シリンダ46とノズル部32との間には、
エアホース44内の内圧を測定するための圧力センサ5
4が接続されている。なお、リミットスイッチ40から
の信号は信号ケーブル56を介して装置本体に送られて
いる。
【0020】分注台58に載置された試験管ラック60
には、遠心分離処理が行われた後の血液試料を入れた複
数の検体入り試験管62が起立保持されている。すなわ
ち、この検体入り試験管62には、血清成分と血球成分
とが上下に分離されている血液試料が入れられている。
また、分注台58上には、血液試料の一成分が移し変え
られる吐出用試験管66が、分注台58に載置された試
験管ラック60に起立保持されている。
【0021】本実施例の自動分注装置30は、ノズルチ
ップがディスポーザブル、すなわち使い捨て型であるた
め、順次新しいチップに交換され、使用済みチップを廃
棄するために、チップ廃棄トレイ74が設けられてい
る。
【0022】本発明の特徴は、ノズル部32のチップ3
6の両側面に発光部70と受光部72が設けられている
ことである。発光部70は、図3に示すように、近赤外
光発光ダイオード14と、この近赤外光発光ダイオード
14から射出された近赤外光(例えば、波長890n
m)を平行ビームに変換するレンズ16と、チップ36
の軸方向であってある大きさに平行ビームを絞る円柱レ
ンズ18と、を有する。また、図4に示すように、チッ
プ36の軸に垂直な方向のビーム幅(例えば、6mm)
を有し、チップ36の位置差で決まる幅より大きく、
必ずチップ36に光ビーム20が照射されるようになっ
ている。なお、光ビーム20の厚みは、例えば円柱レン
ズ18付近で0.7mm、チップ36と交差するところ
で0.5mmである。一方、受光部72は、チップ36
を通過した光を通し、かつ他の照明光等の可視領域の光
を通さない光学フィルタ22と、この光学フィルタ22
を通過した光を検出する光検出器24と、から成る。な
お、発光部70及び受光部72は、チップ36と同時に
共に動いてもよいし、固定されていてもよい。
【0023】吐出量監視方法及びその分注装置について
以下に説明する。
【0024】図3には、本実施例の分注装置の光検出に
よる吐出量監視方法を実施する装置の概略的な構成がブ
ロック図で示されている。
【0025】前述した受光部72の光検出器24に収集
された光信号は、切換スイッチ28によって接点A又は
Bを介して、第1の透過光量特性が格納されるレベルメ
モリ(以下、第1のレベルメモリという)80又は第2
の透過光量特性が格納されるレベルメモリ(以下、第2
のレベルメモリという)82に記憶される。このとき、
第1のレベルメモリ80及び第2のレベルメモリ82
は、光ビーム20が照射されたチップ36の位置の情報
も同時に記憶する。なお、位置情報の検出については後
述する。
【0026】第1のレベルメモリ80と第2のレベルメ
モリ82からのレベル出力a、bは、減算器86によっ
てチップ36の同位置において減算され、後述する方法
によって吐出前と吐出後の液柱がそれぞれ求められる。
次に、吐出量演算回路88において、減算器86で求め
られた液柱のそれぞれの値と、予め記憶されている規格
化されたチップの形状情報とから吐出前と吐出後の試料
12の液量がそれぞれ求められ、両者の差より吐出され
た液量が求められる。そして、比較回路90において、
吐出量演算回路88で求められた吐出された液量値e
と、基準値メモリ84に予め使用者が入力した吐出必要
量値cとが比較され、吐出された液量値eが吐出必要量
値cより小さい場合には、吐出異常が発生したと判断
し、比較回路90に接続された図示しない警告手段によ
って使用者に知らせることができる。
【0027】チップ36の位置の検出方法は、例えば、
Z駆動部34zによって一定速度でチップ36を下降及
び上昇させる場合、移動速度と移動時間より光ビーム2
0が照射されているチップ36の位置が検出される。一
方、可変速で移動される場合、チップ36の位置情報
は、例えばエンコーダを利用して検出される。
【0028】図5には、チップ36内を透過した光量の
変化を説明する図が示されている。ここで、チップ36
は、半透明の硬質プラスチックから成る。
【0029】まず、図5(a)には、試料12のない場
合のチップ36の透過光量の変化が示されている。ま
た、図5(b)には、試料12入りの場合のチップ36
の透過光量の変化が示されている。
【0030】図5(a)及び(b)に示されるように、
試料12のない場合、光量I0 の照射光はチップ36の
外側面及び内側面で散乱光が発生するので、通過後の光
の光量I1 となる。一方、試料12入りの場合、試料1
2で濡れているチップ36の内側面では散乱光が発生し
ないので、光量I0 の照射光はチップ36の外側面での
み散乱光を発生し、通過後の光の光量I2 となる。図5
より、試料12が入っていると、透過性が高いことが分
かる。これにより、光の透過性によって、チップ36の
ある位置における試料12の有無を検出することができ
る。
【0031】図6には、光検出法による吐出量の算出方
法を説明する図が示されている。また、図6(a)に
は、試料12の液量V1 入りの吐出前のチップ36が示
され、図6(b)には、試料12の液量V2 入りの吐出
後のチップ36が示されている。ここで、h1 、h
2 は、液柱の高さである。
【0032】まず、液量V1 及び液量V2 は、予め記憶
されているチップ36内の液柱の高さとそのときの液量
との関係の情報によって求められる。
【0033】従って、吐出量Vは、以下の式によって求
められる。
【0034】V=V1 −V2 次に、以上の自動分注装置30において採用される分注
方法の具体的な実施例について説明する。
【0035】図7には、図1に示した自動分注装置30
の吐出量監視工程が示されている。また、図8〜図18
は、吐出量監視工程における透過光の変化とz軸方向の
変位との関係(透過光量特性)を示すグラフとそのとき
のチップ36の位置が示された図である。なお、太線
は、実際の光量変化を示し、破線は、そうなるであろう
光量変化を示している。また、発光部70及び受光部7
2は、固定されている。
【0036】図7において、ステップ101(なお、図
において「ステップ」を「S」と略す)では、チップ3
6が下降してゆき、まさに光ビーム20がチップ36の
先端を通過するところまで下降させる。これ以前は、光
ビーム20の透過性が高い。このときの透過光の変化
は、図8に示すとおりである。
【0037】ステップ102では、更に下降させてチッ
プ36のテーパー部が光ビーム20を通過するところま
で下降させる。テーパー部では徐々に光が遮蔽される。
このときの透過光の変化は、図9に示すとおりである。
【0038】ステップ103では、チップ36は、光ビ
ーム20がチップ36内の試料12の液面を通過すると
ころまで下降させる。このときの透過光の変化は、図1
0に示すとおりである。なお、試料12を満たした部分
を通過する光量は、図5(b)に示したI2 である。
【0039】ステップ104では、光ビーム20がノズ
ルベース35を通過するところまでチップ36を下降さ
せる。ノズルベース35は金属製なので、ここで大きく
光は遮蔽される。このときの透過光の変化は、図11に
示すとおりである。
【0040】ステップ105では、光ビーム20がノズ
ルベース35の上方を通過するところまでチップ36を
下降させる。この位置は吐出する直前である。このとき
の透過光の変化は、図12に示すとおりである。
【0041】ステップ106では、チップ36より試料
12を吐出させる。光信号に変化はない。すなわち、図
13に示すとおりである。
【0042】ステップ107では、吐出を終了する(光
量変化は図14を参照)。
【0043】ステップ108では、光ビーム20がノズ
ルベース35を通過するところまでチップ36を上昇さ
せる。このときの透過光の変化は、図15に示すとおり
である。
【0044】ステップ109では、光ビーム20が試料
12を満たしていない部分を通過するところまでチップ
36を上昇させる。このときの透過光の変化は、図16
に示すとおりである。なお、試料12を満たしていない
部分を通過する光量は、図5(a)に示したI1 であ
る。
【0045】ステップ110では、チップ36は、光ビ
ーム20がチップ36内の残留した試料12の液面を通
過するところまで上昇させる。このときの透過光の変化
は、図17に示すとおりである。
【0046】ステップ111では、チップ36が上昇し
てゆき、まさに光ビーム20がチップ36の先端を通過
するところまで上昇させる。このときの透過光の変化
は、図18に示すとおりである。
【0047】ここで、分注装置30のチップ36の動作
は、ステップ101〜105及びステップ107〜11
1において、それぞれ連続動作である。
【0048】以上の光量変化とチップ36の位置より、
図19に示す吐出前後のグラフが得られる。図19より
明らかなように、チップ36の同位置において光量を比
較し減算すると、光量I2 とI1 とで相違するため、ノ
ズルベース35近傍部分とチップ36先端部分近傍との
2個所の間で光量差が生じる。これにより、チップ3
6の先端からノズルベース35近傍部分までの液柱の高
さをh1 とし、一方チップ36の先端からチップ36先
端部分近傍までの液柱の高さをh2 と定め、上記吐出量
算出方法により、吐出量を求めることができる。従っ
て、予め入力されている吐出必要量と比較することによ
って吐出状態を監視することができる。
【0049】以上、吐出量監視方法及び装置について説
明したが、液だれ量を監視する場合にも上記方法を用い
ることができる。
【0050】図20には、液だれ量を検出する工程が示
されている。
【0051】ステップ201では、試料12を吸引し、
ステップ202では、液だれが発生し、ステップ203
では、吐出用試験管66に下降する。液だれによって、
吸引量が減少してしまう。
【0052】図21には、液だれによる吸引前後のグラ
フが示されている。
【0053】このグラフより、吸引時の液柱の高さと液
だれ後の液柱の高さとを求めることができるので、上述
同様の方法で、液だれ量を求めることができる。従っ
て、液だれを知ることができ、更に液だれ量も把握する
ことができる。なお、吐出量算出回路を液だれ量算出回
路に用いることもできる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸引前後において透過光量特性を比較することによって
吐出量を求めることができ、それにより吐出異常の判定
などを行えるので、装置の信頼性を向上できる。
【0055】また、本発明によれば、ノズル移動の前後
において透過光量特性を比較することによって液だれ量
を求めることができ、上記同様に装置の信頼性を向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吐出量及び液だれ量の監視方法を
適用した分注装置の実施例を示す外観図である。
【図2】ノズル部32の要部断面図である。
【図3】図1に示した分注装置の光検出による吐出量監
視方法を実施する装置の概略的な構成を示すブロック図
である。
【図4】図1に示した分注装置の光検出による吐出量監
視方法を実施する装置の一部平面図である。
【図5】チップ36内を透過した光量の変化を説明する
説明図である。
【図6】光検出法による吐出量の算出方法を説明する説
明図である。
【図7】図1に示した自動分注装置30の吐出量監視工
程を説明する説明図である。
【図8】図7に示す工程S101における透過光量とz
軸方向の変位との関係を示す図である。
【図9】図7に示す工程S102における透過光量とz
軸方向の変位との関係を示す図である。
【図10】図7に示す工程S103における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図11】図7に示す工程S104における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図12】図7に示す工程S105における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図13】図7に示す工程S106における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図14】図7に示す工程S107における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図15】図7に示す工程S108における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図16】図7に示す工程S109における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図17】図7に示す工程S110における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図18】図7に示す工程S111における透過光量と
z軸方向の変位との関係を示す図である。
【図19】吐出前後の透過光量とz軸方向の変位との関
係を示す図である。
【図20】図1に示した自動分注装置30の液だれ量を
検出する工程S201、S202、S203を説明する
説明図である。
【図21】液だれによる吸引前後の透過光量とz軸方向
の変位との関係を示す図である。
【符号の説明】
12 試料 14 近赤外光発光ダイオード 16 レンズ 18 円柱レンズ 20 光ビーム 22 光学フィルタ 24 光検出器 28 切換スイッチ 36 ディスポーザブルチップ 80 第1のレベルメモリ 82 第2のレベルメモリ 84 基準値メモリ 86 減算器 88 吐出量演算回路 90 比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−158949(JP,A) 特開 昭58−223757(JP,A) 特開 昭60−207061(JP,A) 実開 平5−19960(JP,U) 特公 平2−56636(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 35/00 - 35/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性を有するノズルによる試料の吐出
    に先立って、少なくともノズル先端からノズル上部まで
    近赤外光ビームを透過させ、透過位置と透過光量との関
    係を示す第1透過光量特性を求める第1透過工程と、 試料吐出後において、少なくともノズル上部からノズル
    先端まで前記近赤外光ビームを透過させ、透過位置と透
    過光量との関係を示す第2透過光量特性を求める第2
    工程と、前記第1透過光量特性及び前記第2透過光量特性の間に
    おいて同じ透過位置で透過光量の差を演算することによ
    って、吐出前液面位置及び吐出後液面位置を特定する液
    面位置特定工程と、 前記吐出前液面位置及び前記吐出後液面位置から、前記
    ノズル内における吐出前液柱高さ及び吐出後液柱高さを
    求める液柱高さ演算工程と、 予め登録された前記ノズルにおける液柱高さと液量の関
    係に従って、前記吐出前液柱高さ及び前記吐出後液柱高
    さから、吐出前液量及び吐出後液量を求める液量演算工
    程と、 前記吐出前液量及び前記吐出後液量の差として 吐出量を
    求める吐出量演算工程と、 を有することを特徴とする吐出量監視方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記第1透過工程では、試料吐出のためにノズルの下降
    が行われ、その際に前記ノズルに対して前記近赤外光ビ
    ームが透過され、 前記第2透過工程では、ノズルの上昇が行われ、その際
    に前記ノズルに対して前記近赤外光ビームが透過される
    ことを特徴とする吐出量監視方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、 前記吐出量演算工程で求められた実際の吐出量と予め設
    定された吐出必要量との比較により、吐出異常を判定す
    る吐出異常判定工程を含むことを特徴とする吐出量監視
    方法。
  4. 【請求項4】 透明性を有するノズルによる試料の吸引
    後に、少なくともノズル先端からノズル上部まで近赤外
    光ビームを透過させ、透過位置と透過光量との関係を示
    す第1透過光量特性を求め第1透過工程と、 前記ノズルを移動させるノズル移動工程と、 前記ノズル移動後の試料吐出前において、少なくともノ
    ズル先端からノズル上部まで前記近赤外光ビームを透過
    させ、透過位置と透過光量との関係を示す第2透過光量
    特性を求める第2透過工程と、前記第1透過光量特性及び前記第2透過光量特性の間に
    おいて同じ透過位置で透過光量の差を演算することによ
    って、移動前液面位置及び移動後液面位置を特定する液
    面位置特定工程と、 前記移動前液面位置及び前記移動後液面位置から、前記
    ノズル内における移動前液柱高さ及び移動後液柱高さを
    求める液柱高さ演算工程と、 予め登録された前記ノズルにおける液柱高さと液量の関
    係に従って、前記移動前液柱高さ及び前記移動後液柱高
    さから、移動前液量及び移動後液量を求める液量演算工
    程と、 前記移動前液量及び前記移動後液量の差として 液だれ量
    を求める液だれ量演算工程と、 を有することを特徴とする液だれ量監視方法。
  5. 【請求項5】 透明性を有し、試料の吸引及び吐出を行
    うノズルと、 前記ノズルの昇降経路の一方側に配置され、近赤外光ビ
    ームを照射する発光手段と、 前記ノズルの昇降経路の他方側に配置され、前記近赤外
    光ビームを受光する光検出手段と、 試料の吐出時に前記ノズルを下降させ、試料の吐出後に
    前記ノズルを上昇させるノズル駆動手段と、 前記ノズルの下降に際し、少なくともノズル先端からノ
    ズル上部までを前記近赤外光ビームが透過した場合にお
    いて、透過位置と透過光量との関係を示す第1透過光量
    特性を取得する第1メモリと、 前記ノズルの上昇に際し、少なくともノズル上部からノ
    ズル先端までを前記近赤外光ビームが透過した場合にお
    いて、透過位置と透過光量との関係を示す第2透過光量
    特性を取得する第2メモリと、前記第1透過光量特性及び前記第2透過光量特性の間に
    おいて同じ透過位置で透過光量の差を演算することによ
    って、吐出前液面位置及び吐出後液面位置を特定する液
    面位置特定手段と、 前記吐出前液面位置及び前記吐出後液面位置から、前記
    ノズル内における吐出前液柱高さ及び吐出後液柱高さを
    求める液柱高さ演算手段と、 予め登録された前記ノズルにおける液柱高さと液量の関
    係に従って、前記吐出前液柱高さ及び前記吐出後液柱高
    さから、吐出前液量及び吐出後液量を求める液量演算手
    段と、 前記吐出前液量及び前記吐出後液量の差として 吐出量を
    演算する吐出量演算手段と、 を含むことを特徴とする分注装置。
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