JP2885356B2 - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP2885356B2 JP24926193A JP24926193A JP2885356B2 JP 2885356 B2 JP2885356 B2 JP 2885356B2 JP 24926193 A JP24926193 A JP 24926193A JP 24926193 A JP24926193 A JP 24926193A JP 2885356 B2 JP2885356 B2 JP 2885356B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糸長計測装置を備えた
魚釣用リールに係り、詳しくは糸長計測装置の計測精度
を向上させた魚釣用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの魚釣用リールには、スプー
ルからの釣糸の繰出し量やスプールへの巻取り量を計測
してその計測値を表示することにより、魚のいる棚に正
確に仕掛けを降ろすことができるようにした糸長計測装
置が装着されている。
【0003】而して、従来、この種の糸長計測装置とし
ては、特開平5−118839号公報に開示されるよう
に、魚釣に先立ち、規定径まで釣糸を所定量巻回した際
のスプールの回転数から基礎データを求めて、この基礎
データと、実釣時に検出するスプールの実回転数を基に
糸長を計測するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した糸
長計測装置を始め、従来、多くの糸長計測装置は、魚釣
に先立ち、釣糸に所定の張力を付与し乍ら、スプールに
釣糸を所定量巻回した際のスプール回転数から基礎デー
タを求めているが、通常、釣り人が自分の指で釣糸を摘
んで感覚的に釣糸に張力を付与しており、巻回張力が安
定しないのが実情であった。
【0005】そのため、スプールの回転数にばらつきが
生じて基礎データの精度に支障を来し、精度の高い糸長
計測が行えないといった課題が残されていた。本発明は
斯かる実情に鑑み案出されたもので、釣糸に所定の張力
を付与し乍ら糸長計測装置の基礎データの入力を行う際
に、釣糸の巻回張力のばらつきをなくして糸長計測装置
の計測精度を向上させた魚釣用リールを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、魚釣に先立ち、釣糸に所定
の張力を付与し乍ら、スプールに釣糸を所定量巻回した
際のスプールの回転数から基礎データを求めて釣糸の糸
長計測を行う糸長計測装置を備えた魚釣用リールに於
て、上記基礎データを求めるに当たり、釣糸に付与され
た張力を計測してその計測結果を予め記憶された釣糸巻
回時の張力指針となる指標に置き換える張力判定手段
と、当該指標を表示する指標表示手段とを備え、当該指
標を基礎データ入力時の巻回張力の目安としたものであ
る。
【0007】そして、請求項2に係る魚釣用リールは、
スプールを回転駆動するスプール駆動モータを備え、張
力判定手段を、スプール駆動モータの駆動電流値を計測
する電流計測手段と、当該電流計測手段の計測結果を、
予め記憶された釣糸巻回時の張力指針となる指標に置き
換える指標置換手段とで構成したものである。
【0008】
【作用】請求項1に係る発明によれば、魚釣に先立ち、
釣糸に所定の張力を付与し乍ら釣糸をスプールに巻回し
て、当該スプールの回転数から基礎データを求める際
に、釣糸に付与された張力を張力判定手段が計測する。
そして、その計測結果が予め記憶された釣糸巻回時の張
力指針となる指標に置き換えられて、指標が目安として
指標表示手段に表示されることとなる。
【0009】そして、請求項2に係る発明によれば、ス
プールの回転数から基礎データを求める際に、スプール
駆動モータの駆動電流値を電流計測手段が計測して、そ
の計測結果が指標置換手段により指標に置き換えられ
て、指標表示手段に表示されることとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。尚、以下、述べるように、本実施例に係る魚
釣用リールは、既述した特開平5−118839号公報
の魚釣用電動リールと同様な糸長計測装置を備えてい
る。
【0011】図1乃至図9は請求項1及び請求項2に係
る魚釣用リールの一実施例を示し、図1に於て、1はリ
ール本体3に回転可能に支持されたスプール、5は手動
ハンドルで、従来と同様、当該手動ハンドル5やスプー
ル1内に配置されたスプール駆動モータ7による回転力
が、リール本体3内に装着したドラグ装置やギヤ減速機
構9でスプール1に伝達されて、釣糸11の繰出しや巻
取りが行われるようになっている。
【0012】そして、スプール1の内周には、スプール
1への釣糸11の最大巻糸径に比し略半分の巻糸径に設
定された規定巻径レベル13が刻設されている。15は
リール本体3の前方上部に設置された防水性の制御ボッ
クスで、その操作パネル15a上には、デジタル表示器
17を初め、モード切換スイッチ19や規定巻径レベル
データ書込みスイッチ21,最終データ書込みスイッチ
23、そして、押しボタン式のオートスイッチ25やマ
ニアルスイッチ27等が配置されている。
【0013】そして、図2に示すようにデジタル表示器
17は、表示カバー(アクリル板)29の裏面に15〜
25ミクロンの防曇コーティング剤31が塗工されてお
り、斯様に表示カバー29の裏面に防曇処理を施すこと
によって、表示カバー29の曇りを防いで液晶33の表
示を釣り人が確実に確認できるようになっている。
【0014】又、制御ボックス15内には、糸長を演算
するマイクロコンピュータが水密に収容されており、当
該制御ボックス15は、リール本体3の左側板35と右
側板37の間に取り付けられている。
【0015】即ち、図1及び図3に示すように、リール
本体3にはスプール軸39の一端を軸支する左側板35
とギヤ減速機構9を覆う右側板37がフレーム41に取
り付けられており、左側板35と右側板37との間に、
制御ボックス15をリール本体3の前方上部に設置する
載置部43がスプール1に沿って設けられている。そし
て、制御ボックス15の後部に、釣糸11が規定巻径レ
ベル13まで巻き取られたことを検出する規定糸巻量検
出装置45が着脱自在に取り付けられている。
【0016】規定糸巻量検出装置45は、図3に示すよ
うに、断面略L字状に形成されたローラ取付部材47
と、当該ローラ取付部材47の一側部に回転可能に取り
付けられたローラ49と、ローラ49の外周部に埋設さ
れたマグネット51、そして、当該マグネット51に対
応して制御ボックス15内に配置されたセンサ53とで
構成されており、ローラ取付部材47は、制御ボックス
15の後部上面にビス55で着脱自在に取り付けられて
いる。そして、スプール1に巻回された釣糸11が規定
巻径レベル13に達すると、ローラ49が糸巻径の外周
面57に当接して矢印方向へ回転するようになってい
る。
【0017】制御ボックス15内に配置されたセンサ5
3は、リードスイッチ等の磁気センサで構成されてお
り、当該センサ53はローラ49が糸巻径の外周面57
に当接して矢印方向へ数回転したとき、ON信号を制御
ボックス15内のマイクロコンピュータに出力するよう
になっている。
【0018】一方、図1中、59はスプール1の一側部
に埋設されたマグネット、61は当該マグネット59に
対向して左側板35に配置されたリードスイッチ等の磁
気センサで、当該センサ61はスプール1の回転とその
方向を検出するものである。そして、センサ61から出
力されるスプール1の正転,逆転の判定信号が、制御ボ
ックス15内のマイクロコンピュータに入力されるよう
になっている。
【0019】その他、図1中、63はコネクタ65を介
してリール本体3に接続された電源コードで、電源コー
ド63の他端側は、船上に配置されたバッテリに鰐口ク
リップ等によって接続されている。
【0020】図4は本実施例に係る魚釣用リールに装着
された糸長計測装置の全体構成図を示し、上述したよう
に当該糸長計測装置は、特開平5−118839号公報
に開示された糸長計測装置と同様な構成である。
【0021】即ち、図中、67は糸長演算,糸長表示及
びデータの書込み制御を行うマイクロコンピュータで、
当該マイクロコンピュータ67は、プログラムメモリ,
データメモリ及び入出力装置を制御管理して与えられた
ジョブを処理すべく必要な演算,転送処理を実行するC
PU(中央処理装置)69と、演算処理プログラムや糸
長計算式、そして、後述する本実施例の特徴であるスプ
ール駆動モータ7のモータ負荷電流値(駆動電流値)と
釣糸11の巻回張力とのデータを格納したROM71
と、CPU69での演算結果等のデータを記憶するRA
M73と、入力インターフェース75及び出力インター
フェース77とを備え、これらはバス79を介してCP
U69と接続されている。
【0022】そして、上記センサ53,61は夫々入力
インターフェース75に接続されており、センサ61か
ら出力されるスプール1の正転,逆転の判定信号を入力
インターフェース75を介してCPU69に取り込むこ
とで、内蔵のアップ・ダウンカウンタ81をアップカウ
ント又はダウンカウント状態にセットし、そして、セン
サ61から取り込まれるスプール1の回転パルス信号を
アップカウント又はダウンカウント動作するようになっ
ている。
【0023】又、上述したように、センサ53からは、
スプール1に巻回された釣糸11が規定巻径レベル13
に達することにより糸巻径の外周面57にローラ49が
当接して矢印方向へ数回転したとき、ON信号が入力イ
ンターフェース75を介してCPU69に取り込まれる
ようになっている。
【0024】更に、入力インターフェース75には、マ
イクロコンピュータ67をデータ入力モード,糸長表示
モード及びデータ修正モードに切り換えるためのモード
切換えスイッチ19や規定巻径レベルデータ書込みスイ
ッチ21,最終データ書込みスイッチ23,オートスイ
ッチ25,マニアルスイッチ27、そして、魚釣に先立
ち、釣糸11に所定の張力を付与し乍ら釣糸11をスプ
ール1に巻回して糸長計測装置の基礎データを求める際
に、スプール駆動モータ7のモータ負荷電流値を計測す
る電流計測回路83が接続されている。
【0025】又、出力インターフェース77にはデコー
ダ85を介してデジタル表示器17、そして、スプール
駆動モータ7のモータ駆動回路87が夫々接続されてお
り、デジタル表示器17は、糸長をデジタル表示する表
示部17aと基礎データ入力時の釣糸11の張力指針と
なる指標をデジタル表示する表示部17bを備えてい
る。その他、図中、89は船上に配置された電源であ
る。
【0026】次に、図5について説明する。図5は本実
施例に用いられたストレートタイプのスプール1を示す
もので、図中、 D :釣糸11が規定巻径レベル13まで巻き取られ
た際の巻糸径 Do :スプール1の底径 D1 :スプール1の最大巻糸径 H :規定巻径レベル13までのスプール1の溝深さ HMAX :最大巻糸径D1 までのスプール1の溝深さ を示し、これらは予めROM71に格納されている。
【0027】そして、本実施例では、釣糸11が規定巻
径レベル13まで巻き取られると、後述するように、先
ず、巻径レベル13までのスプール1の回転数Nを入力
し、そして、釣糸11が最大巻糸径D1 に達するまでの
巻取り限界回転数NMAX を算出してこれをスプール1の
総回転数Ne と見なした上で、マイクロコンピュータ6
7のROM71に格納された糸長計算式 L=dNa 2 +eNa ・・・(2) 但し、Na :釣糸11の繰出し又は巻取り時のスプール
1の実回転数 d=−πH/N:定数 e=π(Do +2HNe /N):定数 Ne :最大巻糸径D1 までのスプール1の総回転数 N :規定巻径レベル13まで釣糸11を巻回したとき
のスプール1の回転数 から、スプール1の実回転数Na に応じた繰出し糸長L
を演算するものである。尚、巻径レベル13までのスプ
ール1の回転数Nや実回転数Na は、夫々、アップ・ダ
ウンカウンタ81で計数されて、各計数値がマイクロコ
ンピュータ67のRAM73に格納されるようになって
いる。
【0028】然し、規定巻径レベル13までのスプール
1の回転数Nに基づいて基礎データを求める際に、既述
したように釣り人が指で釣糸11を摘んで所定の張力を
付与し乍らスプール1に釣糸11を巻回させると、張力
が安定せずスプール1の回転数Nにばらつきが生じて基
礎データの入力精度に支障を来してしまうこととなる。
【0029】そこで、本実施例では、スプール1の回転
数Nのばらつきをなくすために、張力判定手段を備え
て、基礎データの入力精度の向上を図っている。本実施
例に於ける張力判定手段は、規定巻径レベル13までの
スプール1の回転数Nを入力する際のスプール駆動モー
タ7のモータ負荷電流値を計測する電流計測回路83
と、当該電流計測回路83の計測結果を釣糸巻回時の張
力指針となる指標に置き換える指標置換手段たるマイク
ロコンピュータ67とで構成されており、指標はマイク
ロコンピュータ67に予め記憶されている。
【0030】即ち、釣糸11をスプール1に巻回すると
きの理想的張力は0.5kg程度であり、図6に示すよう
に、0.5kgの張力を釣糸11に付与した際のスプール
駆動モータ7のモータ負荷電流値I(A;アンペア)は
2Aと3Aの範囲にある。そして、図6に示すように、
釣糸13に付与する張力を大きくするに従いモータ負荷
電流値I(A)は増加し、又、釣糸13に付与する張力
を小さくすると、モータ負荷電流値I(A)も減少する
関係にあることが知られている。
【0031】そこで、本実施例は、図4に示すようにモ
ータ負荷電流値I(A)を計測する電流計測回路83を
スプール駆動モータ7に接続し、そして、その計測結果
が入力インターフェース75を介してマイクロコンピュ
ータ67に入力されるようになっている。
【0032】そして、マイクロコンピュータ67のRO
M71には、基礎データ入力時の釣糸11の張力指針と
なる指標と電流計測回路83で計測されたモータ負荷電
流値I(A)との関係が、 の如きデータとして記憶されており、CPU69では、
電流計測回路83で計測されたモータ負荷電流値I
(A)を上記データから指標に選択し置換して、その指
標をデジタル表示器17の表示部17bに表示させるよ
うになっている。
【0033】従って、規定巻径レベル13までのスプー
ル1の回転数Nを入力する際に、例えば釣り人が釣糸1
1を強く摘んで大きな張力を釣糸11に付与すると、ス
プール駆動モータ7のモータ負荷電流値は上昇するの
で、この計測結果に対応した値の大きな指標が選択され
て表示部17bに表示され、一方、釣り人が釣糸11を
摘む力を弱めると、表示部17bに表示される指標は減
少していくこととなる。
【0034】そして、張力は低めよりは高めの方が良い
ため、目安としてデジタル表示器17の表示部17bに
表示される指標が3〜4を示すように釣糸11を摘む力
を釣り人が加減して張力を釣糸11に付与させれば、常
に理想的張力の0.5kg程度で釣糸11が巻き取られ、
スプール回転数のばらつきは解消されることとなる。
【0035】本実施例はこのように構成されており、以
下、釣糸11を規定巻径レベル13まで巻き取り乍らス
プール1の回転数Nと総回転数Ne を基礎データとして
入力する場合を、図7及び図8のフローチャートに基づ
いて説明する。
【0036】先ず、電源89が接続されてマイクロコン
ピュータ67が初期設定され、スタート状態に置かれ
る。そして、斯かる状態でモード切換えスイッチ19を
押すと(ステップS1)、マイクロコンピュータ67は
スプール回転数入力モードに設定される。
【0037】次に、釣糸11の一端をスプール1の底径
部に結び付け、そして、釣糸11を摘んで釣糸11に張
力を付与し乍ら、オートスイッチ25又はマニアルスイ
ッチ27の操作でスプール駆動モータ7を作動させて釣
糸11を順次巻き取っていく(ステップS2)。
【0038】このとき、スプール駆動モータ7のモータ
負荷電流値I(A)が電流計測回路83で計測されて、
その計測結果が入力インターフェース75を介してCP
U69に入力される(ステップS3)。そして、CPU
69では、ROM71に記憶されたデータを基に電流計
測回路83で計測された計測結果を指標に選択,置換し
て、その指標をデジタル表示器17の表示部17bに表
示させる(ステップS4)。
【0039】従って、表示部17bに表示される指標が
3〜4を示すように釣糸11を摘む力を加減し乍ら釣り
人が張力を釣糸11に付与させると、釣糸11は理想的
張力の0.5kg程度でスプール1に巻き取られていくこ
ととなる。そして、スプール1の回転に同期してレベル
ワインダ機構(図示せず)の糸ガイドがスプール1の幅
方向へトラバース動作するから、釣糸11はスプール1
に均一に巻回される。
【0040】一方、スプール1が回転すると、センサ6
1から出力されるスプール1の回転毎のパルス信号は入
力インターフェース75を介してアップ・ダウンカウン
タ81に取り込まれ、順次カウントされる(ステップS
5)。
【0041】そして、釣糸11が規定巻径レベル13ま
で巻き取られると、図3に示すように規定糸巻量検出装
置47のローラ49が糸巻径の外周面57に当接し、ロ
ーラ49が矢印方向へ数回転したところで、センサ53
からON信号が入力インターフェース75を介してCP
U69に取り込まれる(ステップS6)。そして、セン
サ53からのON信号が入力されると、CPU69は直
ちにモータ駆動回路87にスプール駆動モータ7の駆動
停止指令を送ってスプール駆動モータ7を停止させるの
で、釣糸11の巻取りが停止することとなる(ステップ
S7)。
【0042】斯かる状態で、釣り人が規定巻径レベルデ
ータ書込みスイッチ21を押すと(ステップS8)、ア
ップ・ダウンカウンタ81の計数値が規定巻径レベル1
3までのスプール1の回転数NとしてRAM73に格納
されるから(ステップS9)、この回転数Nによって先
ず、定数dが上記d=−πH/Nの式で決定されること
となる。
【0043】而して、斯様に定数dが決定されると、予
めROM71内に格納されているH MAX を基に、上記d
=−πH/Nの式を変形したNMAX =−πHMAX /dの
式から、釣糸11が最大巻糸径D1 に達するまでの巻取
り限界回転数NMAX が算出される(ステップS10)。
そして、最終データ書込みスイッチ23を押すと(ステ
ップS11)、この巻取り限界回転数NMAX がスプール
1の総回転数Ne と見なされてRAM73に格納され、
その結果、定数eがe=π(Do +2HNe /N)の式
で決定されて糸長計算式(2)の定数d,eの書込みが
完了し、糸長計測に必要な基礎データの入力が完了する
こととなる(ステップS12)。
【0044】この後、釣糸11を規定巻径レベル13を
越えてスプール1に巻き取るにはローラ49が邪魔なた
め、ビス55を緩めて規定糸巻量検出装置45を制御ボ
ックス15から取り外す。そして、モード切換えスイッ
チ19を再び押してマイクロコンピュータ67をスプー
ル回転数入力モードに設定した後(ステップS13)、
オートスイッチ25又はマニアルスイッチ27を押して
釣糸11を再び巻き取っていく(ステップS14)。
【0045】スプール1が糸巻取り方向に再び回転する
と、センサ61から出力されたスプール1の回転毎のパ
ルス信号が入力インターフェース75を介してアップ・
ダウンカウンタ81に取り込まれ、再びカウントが続行
される(ステップS15)。そして、釣糸11が再び巻
き取られてアップ・ダウンカウンタ81の計数値Na
スプール1の巻取り限界回転数NMAX に達すると(ステ
ップS16)、その信号を入力したCPU69からの指
令でスプール駆動モータ7の駆動が停止して、釣糸11
の巻取りが自動的に終了する(ステップS17)。
【0046】次に、糸長計測動作を図9のフローチャー
トに基づき説明する。尚、この糸長計測動作は特開平5
−118839号公報に於ける糸長計測動作と同一であ
る。プログラムがスタートすると、先ず、ステップS1
8に於て、釣糸11の繰出しか否かが判定される。ここ
で、釣糸11の繰出しであると判定された場合は、釣糸
11の繰出しに伴いスプール1が正転方向へ回転される
ため、センサ61からは正転方向の信号が入力インター
フェース75を介してCPU69に取り込まれる。そし
て、これによりアップ・ダウンカウンタ81をアップ方
向に設定すると共に、スプール1の回転に伴ってセンサ
61から出力されるスプール1回転毎のパルス信号が、
入力インターフェース75を介してアップ・ダウンカウ
ンタ81に取り込まれ、順次アップカウントされる(ス
テップS19)。
【0047】次のステップS20では、マイクロコンピ
ュータ67の演算周期毎にアップ・ダウンカウンタ81
の計数内容Na をCPU69に取り込んで、上記糸長計
算式(2)の糸長演算を実行し、この演算結果を出力イ
ンターフェース77及びデコーダ85を介してデジタル
表示器17に出力し、釣糸11の繰出し糸長Lを表示部
17aにデジタル表示する(ステップS21)。
【0048】一方、ステップS18で釣糸11の巻取り
であると判定された場合には、釣糸11の巻取りに伴い
スプール1が逆転方向へ回転されるため、センサ61か
らは逆転方向の信号が入力インターフェース75を介し
てCPU69に取り込まれ、これによりアップ・ダウン
カウンタ81をダウン方向に設定すると同時に、スプー
ル1の逆回転に伴いセンサ61から出力されるパルス信
号はアップ・ダウンカウンタ81に取り込まれ、そのダ
ウンカウント動作により繰出し時に計数した内容から減
算する(ステップS22)。
【0049】そして、次のステップS23では、マイク
ロコンピュータ67の演算周期毎にアップ・ダウンカウ
ンタ81の計数内容Na をCPU69に取り込み、糸長
計算式(2)を演算実行することで巻取り糸長、即ち、
繰り出された糸長から巻取り糸長を差し引いた糸長Lを
演算し、そして、これをデジタル表示器17に出力して
糸長Lが表示部17aにデジタル表示されることとなる
(ステップS23)。
【0050】このように、本実施例は、モータ負荷電流
値I(A)を計測する電流計測回路83をスプール駆動
モータ7に接続し、そして、その計測結果を入力したマ
イクロコンピュータ67は、ROM71に記憶した の如きデータから、計測結果に対応する指標に選択,置
換して、その指標をデジタル表示器17の表示部17b
に表示させるようにしたので、釣り人は、表示部17b
に表示される指標が3〜4を示すように釣糸11を摘む
力を加減して張力を釣糸11に付与させれば、常に理想
的張力の0.5kg程度で釣糸11を巻き取ることが可能
となる。
【0051】従って、本実施例によれば、釣糸11に所
定の張力を付与し乍ら糸長計測装置の基礎データの入力
を行う際に、巻回張力の指標が目安として表示部17b
に表示されるので、釣糸11の巻回張力が一定となって
スプール回転数のばらつきが解消され、その結果、従来
に比し糸長計測装置の計測精度が向上することとなっ
た。而も、上述したように本実施例は、モータ電流値の
計測結果に対応する指標をROM71に記憶させたこと
を特徴とするから、糸種に応じた様々な指標を設定して
これらをROM71に記憶させておけば、基礎データの
入力時に糸種や状況に応じた巻回張力を釣糸に正確に付
与することが可能である。
【0052】然も、本実施例では、デジタル表示器17
の表示カバー29の裏面に防曇処理を施したので、表示
カバー29の曇りがなくなり、液晶33の表示を釣り人
が確実に確認できる利点を有する。
【0053】尚、上記実施例では、表示カバー29の曇
りをなくすために、表示カバー29の裏面に防曇コーテ
ィング剤31を塗工して防曇処理を施したが、斯かる構
造に代え、図10に示すように表示カバー29と液晶3
3との間隙に透明なプラスチック板91を介在させて表
示カバー29の防曇処理を施してもよいし、又、表示カ
バー29と液晶33との間の密閉された空間内にシリカ
ゲル等の防湿剤を封入したり、不活性ガスや乾燥空気を
封入して表示カバー29の防曇処理を行うことも可能で
ある。
【0054】更に又、本出願人は先に特願平5−701
73号に於て、スプール軸の両端を軸支する軸受の少な
くとも一方を、リール本体に一体化され且つ釣糸に張力
が掛かった際にスプール軸に掛かる荷重力に応じて歪む
ように形成された軸受支持部材で支持すると共に、当該
軸受支持部材に、釣糸に掛かる張力を計測するストレイ
ンゲージを装着した魚釣用リールの釣糸張力計測装置を
開示した。
【0055】而して、斯かる張力計測装置によれば、釣
糸に張力が掛かると、軸受支持部材がスプール軸に掛か
る荷重力に応じて歪むので、これに取り付けたストレイ
ンゲージをブリッジに接続することでその抵抗値が変化
してブリッジの平衡状態が崩れ、接点間に釣糸の張力と
比例した電位差が生ずることとなる。
【0056】そこで、この電位差を基に、基礎データ入
力時の釣糸11の張力指針となる指標と当該電位差との
データをROM71に記憶させておいて、糸長計測装置
の基礎データを入力するに当たり、釣糸11に付与され
た張力を計測し、そして、記憶されたデータを基に、C
PU69がこの計測結果を張力指針となる指標に置き換
え、これを表示部17bに表示させるようにしてもよ
い。
【0057】而して、斯かる実施例によっても、釣糸1
1に所定の張力を付与し乍ら糸長計測装置の基礎データ
の入力を行う際に、釣糸11の巻回張力が一定となって
スプール回転数のばらつきが解消されるので、従来に比
し糸長計測装置の計測精度を向上させることが可能であ
る。
【0058】そして、本発明は、上記実施例の糸長計測
装置に限らず、特開平2−107908号公報に開示さ
れる糸長計測装置を始めとして、魚釣に先立ち、釣糸に
所定の張力を付与し乍ら、スプールに釣糸を所定量巻回
した際のスプールの回転数から基礎データを求めて糸長
計測を行う総ての糸長計測装置に適用できるものであ
り、又、手動の魚釣用リールに本発明を適用することも
可能である。
【0059】加えて、上記実施例では張力指標を表示部
17bにデジタル表示させたが、表示手段は斯かる構造
に限定されず、指標表示をアナログ式としてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、各請求項に記載の発
明によれば、釣糸に張力を付与し乍ら糸長計測装置の基
礎データを入力する際に、巻回張力の指標が目安として
指標表示手段に表示されるので、釣糸に付与する張力が
一定となってスプール回転数のばらつきがなくなり、そ
の結果、従来に比し糸長計測装置の計測精度が向上する
効果を有する。そして、糸種に応じた様々な指標を設定
しておけば、基礎データの入力時に、糸種や状況に応じ
た巻回張力を釣糸に正確に付与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2の一実施例に係る魚釣用
リールの一部切欠き平面図である。
【図2】デジタル表示器の断面図である。
【図3】図1に示す魚釣用リールの要部断面図である。
【図4】糸長計測装置の全体構成図である。
【図5】スプールの最大巻糸径や規定巻径レベルまでの
スプールの溝深さ等を説明する説明図である。
【図6】モータ負荷電流値と張力との関係を表すグラフ
である。
【図7】基礎データ入力の手順を示すフローチャートで
ある。
【図8】基礎データ入力の手順を示すフローチャートで
ある。
【図9】糸長計測の手順を示すフローチャートである。
【図10】デジタル表示器の変形例の断面図である。
【符号の説明】
1 スプール 3 リール本体 7 スプール駆動モータ 11 釣糸 13 規定巻径レベル 15 制御ボックス 15a 操作パネル 17 デジタル表示器 17a,17b 表示部 29 表示カバー 31 防曇コーティング剤 33 液晶 45 規定糸巻量検出装置 67 マイクロコンピュータ 83 電流計測回路 91 プラスチック板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚釣に先立ち、釣糸に所定の張力を付与
    し乍ら、スプールに釣糸を所定量巻回した際のスプール
    の回転数から基礎データを求めて釣糸の糸長計測を行う
    糸長計測装置を備えた魚釣用リールに於て、上記 基礎データを求めるに当たり、釣糸に付与された張
    力を計測してその計測結果を予め記憶された釣糸巻回時
    の張力指針となる指標に置き換える張力判定手段と、当
    該指標を表示する指標表示手段とを備え 当該指標を基礎データ入力時の巻回張力の目安とし たこ
    とを特徴とする魚釣用リール。
  2. 【請求項2】 スプールを回転駆動するスプール駆動モ
    ータを備え、張力判定手段を、スプール駆動モータの駆
    動電流値を計測する電流計測手段と、当該電流計測手段
    の計測結果を、予め記憶された釣糸巻回時の張力指針と
    なる指標に置き換える指標置換手段とで構成したことを
    特徴とする請求項1記載の魚釣用リール。
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