JP2500372Y2 - 魚釣用リ―ルの糸長計測装置 - Google Patents

魚釣用リ―ルの糸長計測装置

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JP2500372Y2
JP2500372Y2 JP162292U JP162292U JP2500372Y2 JP 2500372 Y2 JP2500372 Y2 JP 2500372Y2 JP 162292 U JP162292 U JP 162292U JP 162292 U JP162292 U JP 162292U JP 2500372 Y2 JP2500372 Y2 JP 2500372Y2
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孝 寺内
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、魚釣用リールの糸長計
測装置に係り、詳しくはスプールの回転数から釣糸の繰
出し量や巻取り量を計測する糸長計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の魚釣用リールの多くは、スプール
からの釣糸の繰出し量やスプールへの巻取り量を計測で
きる糸長計測装置を内蔵して、魚のいる棚に正確に仕掛
けを降ろしたり、又、投げ釣ではポイントまでの仕掛け
の飛距離を表示できるようになっている。
【0003】而して、この種の糸長計測装置として、従
来、例えば実開平3−54175号公報に開示されるよ
うにスプールの釣糸巻取面にローラを圧接して糸長を計
測するものが知られている。
【0004】然し、この糸長計測装置はスプールにロー
ラが圧接されているため、スプールに抵抗が加わって仕
掛けの落下速度が遅くなったり、ローラがスリップして
誤差が生ずる等の不具合が指摘されている。
【0005】一方、本出願人は先に、釣糸の太さに関係
なく釣糸の繰出し量や巻取り量を計測できる魚釣用リー
ルの糸長計測装置を提案した(特開平1−276011
号公報参照)。
【0006】この糸長計測装置は、スプールの形状に応
じて決定される定数を設定し、この定数と、スプールの
最大巻糸径近傍に設定した規定巻糸径レベルまで釣糸を
巻き取った際のスプールの総回転数と、釣糸の繰出し/
巻取り時のスプールの実回転数から下記の糸長計算式
(1)を演算実行して、糸長を計測するようにしたもの
である。
【0007】即ち、図10は巻き幅m′が変化しないス
トレートタイプのスプール1と、このスプール1に巻か
れた釣糸3の各巻糸径を示すもので、図中、 d1 :釣糸3の規定巻糸径レベル5までの巻糸径 do :スプール1の底径 dm :繰出し/巻取りで変化する釣糸の巻糸径 h :規定巻糸径レベル5までのスプール1の溝深さ を夫々示している。
【0008】そして、上記従来例では、規定巻糸径レベ
ル5を繰出し巻径dm の基点としてスプール1がna
転し、これに伴い巻糸径がd1 からdm に変化すると、
マイクロコンピュータのROMに格納された糸長計算式 L′=a/n・na 2 +bna ・・・(1) 但し、n :釣糸3を規定巻糸径レベル5まで巻き取っ
た際のスプール1の総回転数 na :釣糸3の繰出し/巻取りで回転したスプール1の
実回転数 a :hに関する定数 b :d1 に関する定数 を演算実行して、スプール1の回転数na に応じた繰出
し糸長L′を計測するものである。尚、スプール1の総
回転数nと実回転数na は夫々アップ・ダウンカウンタ
で計数されて、各計数値がマイクロコンピュータのRA
Mに格納されるようになっている。
【0009】このように、この従来の糸長計測装置は、
実際の釣りを想定して使用糸巻量の仕様を決定する際、
釣り人はスプール1の最大巻径に近い規定巻糸径レベル
5まで釣糸3を巻回して、スプール1の総回転数を基礎
データとしてRAMに入力しなければならない。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】然し、例えば100m
単位の市販のホビンから釣糸3をスプール1へ巻回する
場合等、ホビン単位で考えると、規定巻糸径レベル5に
対し同一又はそれ以上で釣糸3を巻き終えることは少な
く、寧ろ規定巻糸径レベル5から多少不足してホビンの
釣糸3がなくなることが多い。
【0011】そのため、釣り人は従来、新たなホビンか
ら不足分の釣糸3を継ぎ足しているが、釣糸3を継ぎ足
すことによってホビンの残りの釣糸が中途半端になって
無駄になってしまう不具合がある。
【0012】又、上記糸長計算式(1)は、釣糸3が規
定巻糸径レベル5まで巻き取られた際のスプール1の総
回転数とスプール1の溝深さhを基礎データとするもの
であるが、規定巻糸径レベル5から不足して釣糸3が巻
回されていても、継ぎ足す釣糸が余分にない場合にはそ
こまでのスプール1の総回転数を入力せざるを得ず、そ
のため、糸長計算式(1)が必要とする正確な基礎デー
タが入力できず、糸長計測処理が正確にできない不具合
があった。
【0013】本考案は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、図10に示す従来の糸長計測装置に改良を加え、予
め設定された規定巻糸径レベルに対し多少釣糸の巻回量
が不足しても、以後の糸長計測処理が正確に行えるよう
にした魚釣用リールの糸長計測装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本考案に係る魚釣用リールの糸長計測装置は、リー
ル本体と、リール本体に回転可能に支持され釣糸が巻回
されるスプールと、スプールの回転を検出するセンサ
と、このセンサから出力されるパルス信号をアップ,ダ
ウンカウントするアップ・ダウンカウンタと、釣糸が予
め設定された規定巻糸径レベルまで巻き取られた際のア
ップ・ダウンカウンタによるスプール回転数の計数値を
取り込み記憶する手段と、規定巻糸径レベルに対し釣糸
の巻回量が不足した際に、アップ・ダウンカウンタの計
測値に基づきスプールの回転数が予め設定されたスプー
ル最低限界回転数を越えたか否かを判別する手段と、規
定巻糸径レベルまでの釣糸の巻糸径及びスプールの回転
数、又は規定巻糸径レベル未満での釣糸の巻糸径及びス
プール最低限界回転数を越えたスプール回転数と、釣糸
の繰出し,巻取り時に於けるスプールの実回転数とを基
に夫々の糸長を演算する演算手段と、この演算手段で演
算された糸長を表示する表示器とを備えたものである。
【0015】
【作用】本考案によれば、釣糸が規定巻糸径レベルまで
巻き取られた際には、アップ・ダウンカウンタで計数さ
れた規定巻糸径レベルまでのスプール回転数と、釣糸の
繰出し,巻取り時に於けるスプールの実回転数を基に糸
長が演算されて、糸長が表示器に表示される。
【0016】一方、規定巻糸径レベルに対し釣糸の巻回
量が不足した場合には、そこまでのスプールの回転数が
スプール最低限界回転数を越えたか否かが判別され、ス
プール最低限界回転数を越えたと判断されると、そこま
でのスプール回転数と、スプールの実回転数を基に糸長
が演算されて、糸長が表示器に表示器されることとな
る。
【0017】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1乃至図3は本考案の一実施例を示し、図
1中、7はリール本体9に回転可能に支持されたスプー
ル、11は手動ハンドルで、従来と同様、この手動ハン
ドル11による回転力が、リール本体9内に装着した減
速歯車機構(図示せず)等によりスプール7に伝達され
て、釣糸13の繰出しや巻取りが行われるようになって
いる。又、スプール7の内周には、釣糸13の最大巻糸
径近傍に規定巻糸径レベル15が刻設されている。
【0018】17はリール本体9の前方上部に設置され
た制御ボックスで、その操作パネル17a上には、デジ
タル表示器(以下「表示器」という)19を初め、モー
ド切換スイッチ21や規定巻糸径データ書込みスイッチ
23,補助巻糸径データ書込みスイッチ25等が配置さ
れている。又、制御ボックス17内には、糸長を演算す
るマイクロコンピュータや電池(いずれも後述する)等
が水密に収容されている。
【0019】図2は本実施例に係る糸長計測装置の全体
構成図を示し、図中、27は糸長演算,糸長表示及びデ
ータの書込み制御等を行うマイクロコンピュータで、こ
のマイクロコンピュータ27は、プログラムメモリ,デ
ータメモリ及び入出力装置を制御管理して、与えられた
ジョブを処理すべく必要な演算,判定,転送処理等を実
行するCPU(中央処理装置)29と、演算処理プログ
ラム及びスプール7の形状に応じた糸長計算式等を格納
したROM31と、CPU29での演算結果等のデータ
を記憶するRAM33と、入力インターフェース35及
び出力インターフェース37とを備え、これらROM3
1,RAM33,各インターフェース35,37はバス
39を介してCPU29と接続されている。
【0020】又、図2中、41はスプール7の回転とそ
の方向を検出するセンサで、このセンサ41はマイクロ
コンピュータ27の入力インターフェース35に接続さ
れ、センサ41から出力されるスプール7の正転,逆転
の判定信号を入力インターフェース35を介してCPU
29に取り込むことで、内蔵のアップ・ダウンカウンタ
43をアップカウント又はダウンカウント状態にセット
し、そして、センサ41から入力インターフェース35
を介して取り込まれるスプール7の回転パルス信号をア
ップカウント又はダウンカウント動作するようになって
いる。
【0021】更に、上記入力インターフェース35に
は、マイクロコンピュータ27をデータ入力モード,糸
長表示モード及びデータ修正モードに切り換えるための
モード切換えスイッチ21や規定巻糸径データ書込みス
イッチ23,補助巻糸径データ書込みスイッチ25が接
続されている。又、出力インターフェース37にはデコ
ーダ45を介して表示器19が接続されており、この表
示器19は糸長をデジタル表示する表示部19aを備え
ている。その他、図中、47はマイクロコンピュータ2
7と表示器19の作動用電池電源である。
【0022】次に、図3について説明する。図3は図1
0に示す従来例と同様、スプール7の巻き幅mが変化し
ないストレートタイプのスプール7と、このスプール7
に巻かれた釣糸13の各巻糸径を示すもので、図中、 D :釣糸13が規定巻糸径レベル15まで巻き取られ
た際の巻糸径 Do :スプール7の底径 D1 :釣糸13の巻取り,繰出しで変化する巻糸径 H :規定巻糸径レベル15までのスプール7の溝深さ を夫々示している。
【0023】而して、本実施例では、図10に示す従来
例と同様、先ず、釣糸13を規定巻糸径レベル15まで
巻回したときの巻糸径Dに対するスプール回転数Nを入
力して、マイクロコンピュータ27のROM31に格納
された糸長計算式 L=dNa 2 +bNa ・・・(2) 但し、Na :釣糸13の繰出し,巻取り時のスプール7
の実回転数 b :スプール形状によって予め決定されるDに関する
定数 N :規定巻径レベル15まで釣糸13を巻回したとき
のスプール7の回転数 d=−πH/N:定数 から、スプール9の実回転数Na に応じた繰出し糸長L
を演算し計測するようになっている。尚、規定巻糸径レ
ベル15までのスプール7の回転数Nやスプール7の実
回転数Na は、夫々、アップ・ダウンカウンタ43で計
数されて、各計数値がマイクロコンピュータ27のRA
M33に格納されるようになっている。
【0024】ところで、上記糸長計算式(2)の定数d
(=−πH/N)は、予め設定してあるスプール7の溝
深さHと規定巻糸径レベル15まで釣糸13を巻回した
ときのスプール7の回転数とで演算するため、規定巻糸
径レベル15に対し釣糸13の巻回量が不足した場合で
もd=−πH/Nの式で求めた定数dを基に糸長計算式
(2)で糸長Lを求めると、糸長計測は不正確となって
しまう。
【0025】そこで、本実施例は、以下に述べるように
規定巻糸径レベル15に対し釣糸13の巻回量が不足し
ても、以後の糸長計測処理を正確なものとする救済手段
が講じられている。
【0026】即ち、釣糸13を規定巻糸径レベル15ま
で巻回したとき、その回転数Nは仕様糸の太さに応じて
異なる。そこで、規定巻糸径レベル15に対し釣糸13
の巻回量が不足した場合を考慮して、図3に示すように
規定巻糸径レベル15までのスプール7の溝深さHに対
し、例えば0.8Hの溝深さの位置に補助巻糸径レベル
(補助巻糸径レベル<H)Pが設定されている。そし
て、太さの異なる複数の仕様糸を使用して補助巻糸径レ
ベルPまで釣糸を巻回したときのスプール7の回転数を
予め算出し、そのうちの最も少ない回転数(例えば、補
助巻糸径レベルPまでテトロン8号では640回転、テ
トロン10号では570回転、テトロン12号では50
0回転とすると、最も少ない500回転数)が、釣糸を
補助巻糸径レベルPまで巻回するために必要なスプール
最低限界回転数NLimit としてROM31に予め記憶さ
れている。
【0027】そして、規定巻糸径レベル15に対し釣糸
13の巻回量が不足した際には、 定数d1 =−π・0.8H/Nb ・・・(3) 但し、Nb :規定巻糸径レベル15に対し釣糸13の巻
回量が不足した際に、補助巻糸径レベルPを越えて釣糸
13が巻回し終えたときのスプール7の回転数(スプー
ル最低限界回転数NLimit≦Nb <N) の式に基づいて演算される定数d1 を、上記糸長計算式
(2)の定数d(=−πH/N)に代わる基礎データと
して入力するようになっている。尚、上記回転数N
b は、アップ・ダウンカウンタ43で計数されて、その
計数値がマイクロコンピュータ27のRAM33に格納
されるようになっている。
【0028】次に、規定巻糸径レベル15まで釣糸13
を巻回したときのスプール7の回転数Nを入力する場合
を、図4のフローチャートに基づいて説明する。先ず、
電池電源47が接続されてマイクロコンピュータ27が
初期設定され、スタート状態に置かれる。そして、斯か
る状態でモード切換えスイッチ21を押すと(ステップ
S1)、マイクロコンピュータ27はスプール回転数入
力モードに設定され、表示器19の表示部19aに「入
力」が点灯される(ステップS2)。
【0029】次に、釣糸13の一端をスプール7の底径
部に結び付け、ハンドル11を回転操作してスプール7
を回転し釣糸13を順次巻き取る。このとき、スプール
7の回転に同期して、図示しないレベルワインダ機構の
糸ガイドがスプール7の幅方向へトラバース動作するか
ら、釣糸13は均一な巻きレベルで且つ均一な密度でス
プール7に巻回される。
【0030】一方、スプール7が巻取り方向に回転する
と、アップ・ダウンカウンタ43はアップカウントに設
定され、これに伴いセンサ41から出力されるスプール
7の回転毎のパルス信号は、入力インターフェース35
を介してアップ・ダウンカウンタ43に取り込まれ、順
次アップカウントされる(ステップS3)。
【0031】そして、次のステップS4では、アップ・
ダウンカウンタ43の計数値がスプール最低限界回転数
Limit の500回転数以上になると、「入力」の表示
が点滅して、総回転数がカウント中であることを知らせ
る。
【0032】釣糸13が規定巻糸径レベル15の巻糸径
Dまで巻き取られたことが目で確認されたならば、釣り
人は釣糸13の巻取り操作を停止し、規定巻糸径データ
書込みスイッチ23を押す(ステップS5)。すると、
アップ・ダウンカウンタ43の計数値が規定巻糸径レベ
ル15までのスプール7の回転数NとしてRAM33に
格納され(ステップS6)、「入力」の表示が消えると
共にマイクロコンピュータ27は表示モードに設定され
る。
【0033】従って、このスプール7の回転数Nによっ
て定数d(=−πH/N)が演算されるので、この基礎
データに基づき上記糸長計算式(2)によって糸長計測
処理が可能となる。
【0034】一方、釣糸13の巻回が終了したが、規定
巻糸径レベル15まで釣糸13が巻回できなかった場合
を、図5のフローチャートに基づいて説明する。図4の
フローチャートと同様、先ず、電池電源47が接続され
てマイクロコンピュータ27が初期設定され、スタート
状態に置かれる。そして、斯かる状態でモード切換えス
イッチ21を押すと(ステップS7)、マイクロコンピ
ュータ27はスプール回転数入力モードに設定され、表
示器19の表示部19aに「入力」が点灯される(ステ
ップS8)。
【0035】そして、ハンドル11の回転操作で釣糸1
3を順次巻き取ると、釣糸13はスプール7に巻回さ
れ、これに伴いセンサ41から出力されるスプール7の
回転毎のパルス信号はアップ・ダウンカウンタ43に取
り込まれて順次アップカウントされる(ステップS
9)。
【0036】そして、規定巻糸径レベル15に対し巻回
量が不足して釣糸13の巻取りが終了すると、釣り人は
規定巻糸径データ書込みスイッチ23に代えて補助巻糸
径データ書込みスイッチ25を押す(ステップS1
0)。すると、CPU29によってスプール7の回転数
がスプール最低限界回転数NLimit に達したか否かがス
テップS11で判定され、スプール最低限界回転数N
Limit に達したと判定されると、アップ・ダウンカウン
タ43による計数値としてのスプール7の回転数Nb
基に糸長計算式(3)で定数d1 が演算され、これを基
礎データとして糸長計算式(2)による糸長計測処理が
可能となる。尚、ステップS11でスプール最低限界回
転数NLimit に達していないと判定されたときには、定
数d1 が演算されることなく以後の処理が終了する。
【0037】次に、糸長計測動作を図6のフローチャー
トに基づき、又、糸切れに伴う総回転数の修正を図7の
フローチャートに基づいて説明する。尚、これらは図1
0に示す糸長計測装置と同一である。
【0038】図6のプログラムがスタートすると、先
ず、ステップS13に於て、釣糸13の繰出しか否かが
判定される。ここで、釣糸13の繰出しであると判定さ
れた場合は、釣糸13の繰出しに伴いスプール7が正転
方向へ回転されるため、センサ41からは正転方向の信
号が入力インターフェース35を介してCPU29に取
り込まれる。そして、これによりアップ・ダウンカウン
タ43をアップ方向に設定すると共に、スプール7の回
転に伴ってセンサ41から出力されるスプール7回転毎
のパルス信号が、入力インターフェース35を介してア
ップ・ダウンカウンタ43に取り込まれ、順次アップカ
ウントされる(ステップS14)。
【0039】次のステップS15では、マイクロコンピ
ュータ27の演算周期毎にアップ・ダウンカウンタ43
の計数内容Na をCPU29に取り込んで、上記糸長計
算式(2)の糸長演算を実行し、この演算結果を出力イ
ンターフェース37及びデコーダ45を介して表示器1
9に出力し、釣糸13の繰出し糸長Lを表示部19aに
デジタル表示する(ステップS16)。
【0040】一方、ステップS13で釣糸13の巻取り
であると判定された場合には、釣糸13の巻取りに伴い
スプール7が逆転方向へ回転されるため、センサ41か
らは逆転方向の信号が入力インターフェース35を介し
てCPU29に取り込まれ、これによりアップ・ダウン
カウンタ43をダウン方向に設定すると同時に、スプー
ル7の逆回転に伴いセンサ41から出力されるパルス信
号はアップ・ダウンカウンタ43に取り込まれ、そのダ
ウンカウント動作により繰出し時に計数した内容から減
算する(ステップS17)。
【0041】そして、次のステップS18では、マイク
ロコンピュータ27の演算周期毎にアップ・ダウンカウ
ンタ43の計数内容Na をCPU29に取り込み、糸長
計算式(2)を演算実行することで巻取り糸長、即ち、
繰り出された糸長から巻取り糸長を差し引いた糸長Lを
演算し、これを表示器19に出力して糸長Lを表示部1
9aにデジタル表示する(ステップS19)。
【0042】図8はスプール7の回転数Na と糸長Lと
の関係を示すグラフで、糸長計算式(2)の計算値は実
線のようになり、又、実測値は黒点で示すようになる。
そして、このグラフから明らかなように、計算値と実測
値との誤差は極めて小さく、0.3%以内にあることが
確認された。
【0043】次に、糸切れに伴う総回転数を修正する場
合について説明する。この場合は、図7のフローチャー
トに示すように、先ず、ハンドル11を回転操作して、
糸切れ端がリール本体9の直前又は竿先に来るまでスプ
ール7に巻き取り(ステップS20)、そして、次のス
テップS21でモード切換えスイッチ21を押して、マ
イクロコンピュータ27を修正モードに設定する。
【0044】マイクロコンピュータ27が修正モードに
設定された後、基礎データを入力する際に押した規定巻
糸径データ書込みスイッチ23又は補助巻糸径データ書
込みスイッチ25のいずれか一方のスイッチ23,25
を押すと(ステップS22)、アップ・ダウンカウンタ
43にセットされている残りの計数値Nc (繰出し時に
計数されたスプール回転数から糸切れ端まで巻き取るこ
とによるスプール7の回転数を差し引いた分)がRAM
33に格納され、この残りの計数値Nc が以降のアップ
・ダウンカウンタ43で計数される回転数Na に加算さ
れた状態で糸長Lを算出するようになる。そして、規定
巻糸径データ書込みスイッチ23又は補助巻糸径データ
書込みスイッチ25のいずれかの押し操作で糸切れによ
る計数値の修正が完了し、元の表示モードに戻る。尚、
図7は釣糸13の繰出し時であって、釣糸13の巻取り
時はNc を減算することとなる。
【0045】このように、本実施例によれば、特開平1
−276011号公報に開示される糸長計測装置と同
様、釣糸13の太さに関係なく繰出し糸長や巻取り糸長
を計測できるが、本実施例は、この効果に加えて更に以
下の利点を有する。
【0046】即ち、本実施例は、規定巻糸径レベル15
に対し釣糸13の巻回量が不足した場合を考慮して、図
3の如く規定巻糸径レベル15までのスプール7の溝深
さHに対し0.8Hの溝深さに補助巻糸径レベルPを設
定すると共に、補助巻糸径レベルPまでのスプール最低
限界回転数NLimit をROM31に予め記憶させてお
き、規定巻糸径レベル15に対し釣糸13の巻回量が不
足した際には、釣糸13が規定巻糸径レベル15と補助
巻糸径レベルPの間まで巻回されたときのスプール7の
総回転数Nb に基づき上記演算式(3)から定数d1
演算し、これによって糸長計算式(2)を演算実行させ
るというように、規定巻糸径レベル15に達したか否か
によって基礎データたる定数d,d1 を使い分けるよう
にした。
【0047】従って、本実施例によれば、補助巻糸径レ
ベルPに達する長さを有する釣糸13であれば、その長
さの如何にかかわらず糸長計測が従来に比しより正確に
行えることとなった。
【0048】そして、従来と同様、基礎データの入力操
作も規定巻糸径データ書込みスイッチ23や補助巻糸径
データ書込みスイッチ25によるワンタッチ操作である
ため簡便であり、糸の種類に限定されずあらゆる糸種に
対応できるため、従来の糸長計測装置に比し実用性が更
に向上することとなった。
【0049】尚、上記実施例では、釣糸13がスプール
7の規定巻糸径レベル15まで巻き取られたことを目視
により判断し、判断後に規定巻糸径データ書込みスイッ
チ23を操作するようにしたが、本出願人は先に、釣糸
が規定の巻取量に達したことを自動的に確実に検知する
ことのできる魚釣用リールの規定糸巻量検出装置を実願
平2−48848号や実願平3−66690号で開示し
た。
【0050】実願平2−48848号の規定糸巻量検出
装置は、リール本体に回動可能に配置され釣糸の外周に
所定圧力で当接される規定糸巻量検出体と、スプールに
巻回される釣糸が規定の巻取量に達した時に上記規定糸
巻量検出体を所定位置まで変位する変位機構と、上記規
定糸巻量検出体の変位を検出するセンサーとを備えたも
のである。
【0051】又、実願平3−66690号の規定糸巻量
検出装置は、図9に示すようにスプール49を回転自在
に支持したリール本体51に回転体53を有する規定糸
巻量検出体55を装着し、釣糸57が規定の巻糸径に達
したときに上記回転体53を糸巻径の外周面59に当接
可能とすると共に、この回転体53の回転を検出するセ
ンサ61を規定糸巻量検出体55に装着したものであ
る。
【0052】而して、本実施例に係る糸長計測装置にこ
れらの規定糸巻量検出装置を装着し、規定巻糸径レベル
15まで釣糸13が巻回されたか否かをこれらの検出装
置で検知させて、基礎データの入力に於ける規定巻糸径
データ書込みスイッチ23及び補助巻糸径データ書込み
スイッチ25の操作を自動制御させれば、目視による判
断を不要にして精度の向上を図ることが可能である。
【0053】更に又、本出願人は、特願平3−2621
55号に於て、規定巻糸径レベルに達する長さを有する
釣糸であれば、その長さや太さに関係なく糸長計測が行
える糸長計測装置を、そして、同じく特願平3−283
133号では、糸長計測装置への基礎データの入力の際
に人為的なミスをなくすと共に、スプール駆動モータの
損傷を防止した魚釣用リールを開示したが、これらの先
願に本考案を応用することも可能であり、本考案を応用
することにより、先願に係るこれらの発明の実用性を更
に向上できる利点を有する。
【0054】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、少
なくとも補助巻糸径レベルに達する長さを有する釣糸で
あれば、規定巻糸径レベルに達しなくともその長さや太
さに関係なく繰出し糸長や巻取り糸長を計測できること
となり、従来の糸長計測装置に比し実用性が更に向上す
ることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る糸長計測装置を備えた
魚釣用リールの平面図である。
【図2】本考案の一実施例に係る糸長計測装置の全体構
成図である。
【図3】本考案の一実施例に於けるスプールの説明図で
ある。
【図4】データ入力の手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】データ入力の手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】糸長計測表示の手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】糸切れ修正の手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】糸長とスプール回転数との関係を示すグラフで
ある。
【図9】先願に係る規定糸巻量検出装置の要部断面図で
ある。
【図10】従来の糸長計測装置に於けるスプールの説明
図である。
【符号の説明】
7 スプール 9 リール本体 13 釣糸 15 規定巻糸径レベル 17 制御ポックス 19 表示器 21 モード切換えスイッチ 23 規定巻糸径データ書込みスイッチ 25 補助巻糸径データ書込みスイッチ 27 マイクロコンピュータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体と、 リール本体に回転可能に支持され釣糸が巻回されるスプ
    ールと、 スプールの回転を検出するセンサと、 このセンサから出力されるパルス信号をアップ,ダウン
    カウントするアップ・ダウンカウンタと、 釣糸が予め設定された規定巻糸径レベルまで巻き取られ
    た際のアップ・ダウンカウンタによるスプール回転数の
    計数値を取り込み記憶する手段と、 規定巻糸径レベルに対し釣糸の巻回量が不足した際に、
    アップ・ダウンカウンタの計測値に基づきスプールの回
    転数が予め設定されたスプール最低限界回転数を越えた
    か否かを判別する手段と、 規定巻糸径レベルまでの釣糸の巻糸径及びスプールの回
    転数、又は規定巻糸径レベル未満での釣糸の巻糸径及び
    スプール最低限界回転数を越えたスプール回転数と、釣
    糸の繰出し,巻取り時に於けるスプールの実回転数とを
    基に夫々の糸長を演算する演算手段と、 この演算手段で演算された糸長を表示する表示器と、 を備えたことを特徴とする魚釣用リールの糸長計測装
    置。
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