JP2884495B2 - 雨水貯溜槽 - Google Patents

雨水貯溜槽

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JP2884495B2 JP8526996A JP8526996A JP2884495B2 JP 2884495 B2 JP2884495 B2 JP 2884495B2 JP 8526996 A JP8526996 A JP 8526996A JP 8526996 A JP8526996 A JP 8526996A JP 2884495 B2 JP2884495 B2 JP 2884495B2
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和彦 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大量の雨水を一時
的に貯溜する場合等に好適に使用される雨水貯溜槽に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の雨水貯溜槽を例えば地下
に埋設し、その上面を人工基盤として利用することが行
われている。このような従来の雨水貯溜槽は、全体を現
場打ちコンクリートによって構築するか、箱形の形状を
なすプレキャストボックスカルバートによって構築する
か、あるいは、プレキャストコンクリートによって予め
形成された壁によって構築するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現場打ちコ
ンクリートによる構築は、鉄筋工、型枠大工、あるいは
足場、支保工等の熟練工が必要になる上に、コンクリー
トの養生の関係から工期の短縮が難しいという問題があ
る。特に、側壁は面積が広く多量の型枠が必要となるた
め、現場工事が繁雑なものになり、多くの時間を費やす
ことになる。一方、プレキャストボックスカルバートを
用いたものは、現場打ちのものに比べて工期を短縮する
ことができるが、箱形のボックスカルバートを並設する
ため、貯溜槽の内部にも壁が存在することになる。その
ため、貯水量が減少するとともに、必要以上の材料を要
し不経済さを免れない。
【0004】また、内部に壁が存在すると、障害物が多
くなるため内部清掃が困難になり、清掃が終り水を導入
する際等には見通しが利かないことから内部に作業員が
残留していないかどうかを確認することが難しくなり、
安全性の点からも難点もある。このような難点はPCコ
ンクリート壁によって構築したものも同様である。上記
不具合を解消するための方策としては、例えば、底盤の
みを現場打ちコンクリートにより構成し、この底盤上に
プレキャストコンクリートブロック製の側壁を立設して
貯溜槽を構築し、その上面を覆う床部材を柱や梁によっ
て支持することが考えられる。
【0005】ところが、現場打ちコンクリート製の底盤
上にプレキャストコンクリートブロック製の壁部材を載
置して側壁等を構成する場合、その底盤と側壁との間の
接合強度やシール性を確保することが難しいという問題
があった。本出願人は、このような事情に着目して現場
工事の繁雑化を招くことなしに高い強度及び高いシール
性を確保することができ、しかも、ボックスカルバート
等を使用するものに比べて内部容量を大きくすることが
できる雨水貯溜槽として先に特開平7−252870号
を提案した。
【0006】この先願に係る雨水貯溜槽は、少なくとも
側板がプレキャストコンクリートブロック製であるた
め、大掛かりな型枠工事が不要となり、鉄筋工、型枠大
工、あるいは足場、支保工等の熟練工に依存する度合い
を大幅に低減させて工事の繁雑化を防止し、併せて工期
を短縮することが可能となった。しかも、側壁と底盤と
の結合を前述のようにすれば、高い機械的強度とシール
性をともに確保することが可能となり、壁部材を底盤上
に横方向に遊動を許容する凹凸係合部を介して載置する
ようにしているため、側壁を構成する壁部材同士を連結
部材により相寄る方向に無理なく緊締することができ、
壁部材同士の接合部分のシール性を十分に確保すること
ができることとなった。
【0007】また、このような構成によれば、内部に壁
を設ける必要性がなくなり、床部材を柱部材や梁部材を
用いて支持することが可能となり、内部の構成が単純化
され、回転ブラシ等を有する洗浄装置を用いて貯溜槽内
部の洗浄を能率よく行うことが可能となった。しかしな
がら、上記発明を施工する現場においては、昨今の人手
不足、技能工の不足から作業性の一層の向上が望まれ、
且つ各種作業の労働の単純化が望まれている。そこで、
上記先願の手段を基本としつつ、更に作業性の向上を図
り、併せて防水機能の向上を図ることが本発明の課題で
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために次のような手段を講じたものである。請求
項1記載の発明に係る雨水貯溜槽は、底盤と、横方向
に隣接させる複数のプレキャストコンクリートブロック
製の壁部材21〜24と、これら壁部材21〜24によ
り構築される側壁の上端開口部を閉塞する床版とを具
備し、壁部材21〜24はコーナー壁部材21と中間壁
部材22,23と柱壁部材24と複数の壁部材を連結す
る連結部材25とからなり、壁部材21〜24には連結
部材25を挿通させる挿通孔26を穿設すると共に壁部
材下部には起立保持部21a〜24aを一体形成し、上
記複数の壁部材21〜24を横方向に隣接させた状態で
連結部材25により緊締結合する雨水貯溜槽であって、
隣接して配置する2つの壁部材22,22のそれぞれの
相対する当接部において一方の当接部の厚み方向におけ
る中間部位に凸部22bを設け、他方の当接部の厚み方
向における中間部位には前記凸部22bに対応する凹部
22cを設け、両当接部が当接している状態において凸
部22bと凹部22c以外の部分に弾性体28,28を
介在させ、且つ、凸部22bと凹部22cとの間に隙間
が形成されるようにして、壁部材を施工現場に設置した
直後から施工後に至るまで安定的に配置されるように
し、且つ、壁部材の取付及び一体施工を簡略化すると同
時に、当接部における水密性を一層向上させる
【0009】請求項記載の発明に係る雨水貯溜槽は、
請求項の手段において、貯溜槽のコーナー部に配置さ
れる複数のコーナー壁部材21・・を平面形状L型と
し、複数のコーナー壁部材21・・のうち、第1のコー
ナー壁部材21の両側当接部に凹部21c,21cを形
成するとともに、該第1のコーナー壁部材21の対角位
置にあるコーナー壁部材21の両側当接部にも凹部21
c,21cを形成し、これら以外の壁部材においては第
1のコーナー壁部材21に近い側の当接部には凸部22
bを形成し、遠い側の当接部には凹部22cを形成する
ことを特徴とするすることによって、施工時において壁
部材の配置・連結作業を上記第1のコーナー壁部材の両
当接部からそれぞれスタ−トさせ、対角位置にあるコー
ナー壁部材の位置で終わらせることにより、壁部材全体
の配置・連結作業に伴う誤差をこの終了位置のコーナー
壁部材との目地量で調整する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を、図1
〜図13を参照にして説明する。この雨水貯溜槽は、図
1、2に示すように、底盤1と、側壁2と、柱部材3
と、梁部材4と、床版5とを具備してなるもので、地中
に埋設して使用される。底盤1は、図1、2に示すよう
に、掘削領域の地下部に複数本の基礎杭10・・・が打
ち込まれた後、掘削領域の底部にコンクリートを打設し
て形成される現場打ちコンクリート製のもので、側壁2
の雨水貯溜槽内側下辺に当接する縁部を形成していると
共に、柱部材3を立設すべき部位に柱用の嵩上部12を
有しており、嵩上部12には上下方向に柱部材3連結用
のPC鋼棒の挿通孔が穿設されている。なお、嵩上部1
2の上面に柱部材3連結用の異型鉄筋(図外)を突設す
る手段を採用してもよい。底盤1は、コンクリートを打
設して形成してもよいが、地盤が平坦で安定している場
合はプレキャスト板を用いてもよい。また、嵩上部12
もプレキャストコンクリートブロック製を使用してもよ
く、嵩上部12と柱部材3とを一体物のプレキャストコ
ンクリートブロック製とすれば柱部材3を嵩上部12上
に立設する作業を省略する事ができる。
【0011】側壁2は、図1又は図2に示すように、コ
ーナー壁部材21と、中間壁部材22、23と、柱壁部
材24とからなるもので、これらの壁部材21〜24を
選択的に組み合わせて横方向に隣接させ、PC鋼棒等の
連結部材により緊締結合することにより構築される。な
お、以下に「コーナー壁部材21」、「中間壁部材2
2」、「中間壁部材23」又は「柱壁部材24」を表現
するときは、「壁部材21〜24」と記載する。
【0012】コーナー壁部材21は、図3、4に示すよ
うに、プレキャストコンクリートブロック製のもので、
平面L型をなす屈曲状をなしており、下端両側部には起
立安定性を確保するための鉛直断面L型の起立保持部2
1aが設けてあり、上端近傍部内面側には水平な突部を
形成し床受面21dを形成している。また、コーナー壁
部材21の左右両当接部にはその厚み方向の中間位置に
凸部21b又は凹部21cが設けてある。実施例では凸
部21bは凸条に、凹部21cは凹溝として形成してあ
るが凸部21b及び凹部21cはこの形状に限定される
ものではない。なお、コーナー壁部材21ばかりでな
く、後述のそれぞれの中間壁部材22、23及び柱壁部
材24は、壁部材の左右両当接部において、凹部又は凸
部のどちらを配置させるかによってはすべて完全な同一
形状ではなく対称的な形状となることもある。
【0013】中間壁部材22と中間壁部材23とは、側
壁2のうち縦壁又は横壁を構成する点で相違するもの
の、連結部材挿通用の挿通孔の位置を除いて基本的に同
一構造である。中間壁部材22と中間壁部材23は、図
5に示すように、プレキャストコンクリートブロック製
で、下端部には起立安定性を確保するための起立保持部
22a、23aが設けてあり、上端近傍部の内面側に水
平な突出部を突設して床受面22d、23dを形成して
いる。また、中間壁部材22、23の左右の当接部を形
成する側辺に沿ってコーナー壁部材21と同様の凸部2
2b、23b、又は、凹部22c、23cが選択的に設
けてある。
【0014】柱壁部材24は、図6に示すように、プレ
キャストコンクリートブロック製でこの柱壁部材24の
下端部には起立安定性を確保するための起立保持部24
aが設けてあり、上端近傍部の内面側には水平な突出部
を突設して床受面24dを形成している。また、この柱
壁部材24の内面中央部には、柱部材3と同じ高さ寸法
をなす柱部24eが一体に形成してあり、この柱部24
eの上面を梁受面24fとなしている。壁部材24にお
ける梁部材4の小口に対応する部位には梁配置部24g
が設けてあり、壁部材24の柱部24eに形成された梁
受面24fと突出部の上面に形成された床受面24dと
の高低差は、梁部材4の上下方向寸法に対応させてあ
る。また、各壁部材21〜24の床受面21d〜24d
と該各壁部材21〜24の上端面との上下方向距離は、
床版5の厚み寸法に対応させてある。
【0015】側壁2は、図9、10に示すように、各壁
部材21〜24を、適宜配列してそれぞれ当接部の凹凸
部を係合させ、連結部材であるPC鋼材25により相寄
る方向に緊締連結する。なお、PC鋼材25は、壁部材
の場所に応じてPC鋼棒あるいはストランドが選択的に
用いられるが、この場合を表現するときはPC鋼材25
と記載する。
【0016】図7はPC鋼材25による隣接する壁部材
(図7は壁部材22と壁部材22との連結の場合を示し
ているが、他の壁部材でも同様である)同士の緊締部分
を示している。すなわち、壁部材21〜24には、図7
及び図13に示すように、PC鋼材25からなる連結部
材を連通させる挿通孔26・・・を穿設するとともに、
壁部材21〜24の4〜6個毎に挿通孔26・・・に連
通する凹陥部27を箱抜により形成する。
【0017】換言すれば、これら凹陥部27同士を連通
させるようにして壁部材21〜24内にPC鋼材の挿通
孔26・・・が穿設してあると言ってもよい。そして、
そのPC鋼材の挿通孔26・・・内に挿入したPC鋼材
25の両端ねじ部を各凹陥部27・・内に位置させ、そ
のPC鋼材25に緊張力を付与しつつそれぞれ定着する
ことによって、隣接する壁部材21〜24同士を緊締結
合するようにしてある。なお、図4、図5の(A)及び
図6の(A)は挿通孔は省略して記載してある。
【0018】図7は、隣接する2つの壁部材(例えば中
間壁部材22、22)のそれぞれの相対する当接部にお
いて、一方の当接部の中間部位には凸部22bを当接部
の長さ方向に沿って連続して設け、他方の当接部の中間
部位には前記凸部22bに対応する凹部22cを設け、
両当接部が当接している状態において凸部22bと凹部
22c以外の部分、即ち、当接部の周辺部分に沿って形
成されている幅狭で浅い切欠き長溝にブチルゴム等の弾
性体28、28を配置し、且つ、凸部22bと凹部22
cとの間に隙間を形成する。なお、弾性体28、28は
予め壁部材の当接部の一方、例えば凹部22cを設けた
当接部に工場段階で張り付けておくと現場における施工
において便利である。両当接部の目地部には何らシール
処理を施す必要はないが、ポリウレタン製の目地材を充
填してもよい。
【0019】柱部材3は、図1、2及び図8に示すよう
に、プレキャストコンクリートブロック製のもので、水
平断面長方形あるいは正方形の角柱状をなしており、上
端部には張出部からなる梁受部31を形成している。そ
して、柱部材3と底盤1の嵩上部12に上下方向に連通
させて配置したPC鋼棒により、柱部材3を底盤1の嵩
上部12の固定し立設させる。柱部材3と底盤1の嵩上
部12に加えて後述の梁部材4も同一のPC鋼棒により
締結してもよい。なお、嵩上部12に異型鉄筋(図外)
を突設して柱部材3を底盤1上に立設して固定してもよ
い。
【0020】梁部材4は、図1、2及び図8に示すよう
に、プレキャストコンクリートブロック製のもので、角
柱状をなしており、上端部両縁に張出部を突設して水平
な床受面41を形成している。この梁部材4はその両端
部を柱壁部材24の梁受面24fと柱部材3間に架設さ
れる。床版5は、図1、図2、図9又は図12に示すよ
うに、プレキャストコンクリートブロック製の長方形を
なす床部材51を、複数枚隣接させて敷設したもので、
各床部材51は、壁部材21〜24の床受面21d〜2
4d及び梁部材4の床受面41に支持されている。床部
材51、51同士の接合はハイテンションボルト52に
より行っている。また、壁部材21〜24に支持された
床部材51は、連結部材たる異型鉄筋25aにより壁部
材21〜24に緊締結合されている。
【0021】図12及び図13に示すように、壁部材2
1〜24の前記異型鉄筋25aの挿通孔26に合致し得
る部位に、座ぐり穴(例えば22e)を形成している。
そして、それら異型鉄筋25aの両端ねじ部を前記座ぐ
り穴22e及び床部材51に形成した凹陥部51a内に
位置させ、その異型鉄筋25aに緊張力を付与した状態
で前記各ねじ部にボルトを定着して、前記壁部材21〜
24と床部材51・・・とを緊締結合している。異型鉄
筋25aに代えてPC鋼棒を用いてもよい。
【0022】次いで、この雨水貯溜槽の施工法の概略を
順を追って説明する。先ず、公知の手段で土留工を行っ
たのち、地面を掘削し所定深さまで掘り下げて、緊締作
業を行うためのスペースを考慮した広さの貯溜槽用穴を
確保する。また、これに加えて必要に応じて資材搬入用
の斜路を造成する。次に、貯溜槽用穴の底に基礎工、例
えば、多数の基礎杭10・・・を打設する。そして、更
に砕石基礎11又は基礎コンクリートを設けて基礎工を
終了し資材を搬入可能とする。また、必要に応じてモル
タルを敷き高さを調節する。次に、この上に雨水貯溜槽
の一側壁2を構成するコーナー壁部材21及び中間壁部
材22を凸部と凹部とが相対するように据え付け、ま
た、最初の柱壁部材24、24までのブロック(図12
の甲区域)据え付けを行い、ナット、ワッシャ、アンカ
ープレート等を用いて挿通孔に挿入したPC鋼棒により
緊張工を行う。
【0023】次に、図12の甲区域、即ち、最初の柱壁
部材24、24に対応する柱部材3・・の据え付けを行
い、これらの柱壁部材24、24及び柱部材3・・に梁
部材4・・を載置し、PC鋼棒あるいはPCストランド
により緊締結合を行い、甲区域の作業を終える。この場
合甲区域の床版5・・の配置・固定を行ってもよい。床
部材51、51の連結は、床部材51の長辺に固設され
ているハイテンションボルト52・・同士を用いる。そ
して、次の乙、丙(図外)・・区域で同様の作業を行
い、略全ての壁部材21〜24の配置・固定が終了した
段階で、底盤1用の配筋工を行いコンクリートを打設す
る。必要に応じて各壁部材21〜24間の目地を施工
し、床部材51上に防水加工を施し、更に周辺の土砂の
埋戻しを行うことにより施工が完了する。
【0024】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、
種々変形が可能である。例えば、柱壁部材の柱部や、柱
部材は、四角断面に代えて円形断面や多角形断面にして
もよい。また、壁部材同士を緊締連結するための構成
も、前記実施例のものに限定されるものではなく、例え
ば、複数の壁部材に亘って挿通させた長尺のPC鋼材に
よって、各壁部材を緊締結合するようにしてもよい。P
C鋼材に緊張力を付与する方法は、ナットの締め付けの
みによるものであってもよいし、あるいは、油圧ジャッ
キ等を用いてPC鋼材に緊張力を与えておき、その緊張
状態でナットを定着し、しかる後に油圧ジャッキや、こ
の油圧ジャッキの牽引力を前記PC鋼材に伝達するため
の緊張棒及びカップラ等を除去するような手法によって
もよい。
【0025】結局、第1実施例の雨水貯溜槽は、底盤1
と、横方向に隣接させて複数のプレキャストコンクリー
トブロック製の壁部材21〜24と、これら壁部材21
〜24により構築される側壁2の上端開口部を閉塞する
床版5とを具備し、壁部材21〜24は、コーナー壁部
材21と、中間壁部材22、23と、柱壁部材24とか
らなり、これらの壁部材21〜24を隣接させて連結部
材25により緊締結合することにより構築し、隣接する
2つの壁部材、例えば中間壁部材22、22のそれぞれ
の相対する当接部において、一方の当接部の幅方向にお
ける中間部位に凸部22bを設け、他方の当接部の中間
部位には前記凸部22bに対応する凹部22cを設け、
両当接部が当接している状態において凸部22bと凹部
22c以外の部分にブチルゴム等の硬質の弾性体28、
28を介在させ、且つ、凸部22bと凹部22cとの間
に隙間を形成することにより、壁部材21〜24を施工
現場に設置した直後から施工後に至るまで安定的に配置
させ、壁部材の取付・一体化施工を簡略化すると同時
に、当接部における水密性を一層向上させることとし
た。
【0026】起立保持部21a〜24aの形状は実施例
のように側面L型で良いが、その他、単に幅広部を形成
したもの、壁部材21〜24の側面形状を三角形状とし
たもの、起立保持部21a〜24aをその幅方向におい
て部分的に、即ち櫛歯状に設けたもの等種々の形状が採
用される。なお、本実施例は、三種類の壁部材、即ち、
コーナー壁部材21と、中間壁部材22、23と、柱壁
部材24とを用いたが、梁支持が不要な小規模雨水貯溜
槽であれば柱壁部材24は不要であり、これらの壁部材
は適宜選択的に用いるものとする。
【0027】また、第実施例の雨水貯溜槽は、第
施例において、貯溜槽のコーナー部に配置されるコーナ
ー壁部材21を平面形状L型とし、第1のコーナー壁部
材21の両当接部には凹部21cを形成するとともに、
そのコーナー壁部材21の対角位置にあるコーナー壁部
材21の両当接部には凹部21cを形成し、これら以外
の壁部材21、21においては第1のコーナー壁部材2
1に近い側の両当接部には凸部21b、21bを形成し
たことによって、施工時において壁部材21〜24の配
置・連結作業を上記第1のコーナー壁部材21からスタ
−トさせ、対角位置にあるコーナー壁部材21の位置で
終わらせることにより、壁部材21〜24の配置・連結
作業に伴う誤差をこの終了位置の目地量で調整すること
ができるから、施工を円滑に進めることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明した構成により下記
の効果を奏する。 1.請求項1記載の発明によれば、壁部材がコーナー壁
部材と中間壁部材と柱壁部材とからなり、これらの壁部
材を隣接させて連結部材により緊締結合することにより
構築されてなる雨水貯溜槽であって、現場工事の繁雑化
を招くことなしに高い強度及びシール性を確保すること
ができるのみならず、壁部材下部には壁部材の起立保持
部を形成したことにより、壁部材は施工現場に設置した
直後から施工後に至るまで安定的な起立状態で配置され
る。また、上記効果に加えて、両当接部が当接している
状態において凸部と凹部以外の部分にブチルゴム等の硬
質の弾性体を介在させ、且つ、凸部と凹部との間に隙間
を形成することにより、壁部材の取付・一体化施工を簡
略化すると同時に、当接部における水密性を一層向上さ
せることができる。
【0029】2.請求項記載の発明によれば、請求項
の効果に加えて、施工時において壁部材の配置・連結
作業を上記第1のコーナー壁部材からスタ−トさせ、対
角位置にあるコーナー壁部材の位置で終わらせることに
より、壁部材の配置・連結作業に伴う誤差をこの終了位
置の目地量で調整することができるから、施工を円滑に
進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の一部断面の部分斜視図。
【図2】図1のII−II線の部分縦断面図。
【図3】同実施例の4つのコーナー壁部材の平面図。
【図4】同壁部材の側面図。
【図5】同実施例の中間壁部材の側面図(A)及び正面
図(B)。
【図6】同実施例の柱壁部材の側面図(A)及び正面図
(B)。
【図7】同実施例の中間部材接合部分の平面図。
【図8】同実施例の柱部材に梁部材を載置した状態の縦
断面図。
【図9】同実施例の床部材の平面図。
【図10】同実施例の壁部材の連結状態を示す平面図。
【図11】同実施例の壁部材の連結状態を示す平面図。
【図12】同実施例の壁部材に床部材を載置した状態の
平面図。
【図13】同実施例の壁部材に床部材を載置した状態の
縦断面図。
【符号の説明】
1・・・底盤 2・・・側壁 3・・・柱部材 4・・・梁部材 5・・・床版 10・・基礎杭 11・・砕石基礎 12・・嵩上部 21・・コーナー壁部材 21a・・起立保持部 21b・・凸部 21c・・凹部 21d・・床受面 22・・中間壁部材 22a・・起立保持部 22b・・凸部 22c・・凹部 22d・・床受面 22e・・座ぐり穴 23・・中間壁部材 23a・・起立保持部 23b・・凸部 23c・・凹部 23d・・床受面 24・・柱壁部材 24a・・起立保持部 24b・・凸部 24c・・凹部 24d・・床受面 24e・・柱部 24f・・梁受面 24g・・梁配置部 25・・PC鋼材(連結部材) 25a・・異型鉄筋(連結部材) 26・・挿通孔 27・・凹陥部 28・・弾性体 31・・梁受部 41・・床受面 42・・小口 43・・空間 51・・床部材 51a・・凹陥部 52・・ハイテンションボルト 甲・乙・・作業単位区域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 弥一 東京都中央区築地1丁目8番2号 旭コ ンクリート工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−177113(JP,A) 実開 平6−24086(JP,U) 実開 昭61−94104(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E03F 1/00 E03B 11/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底盤と、横方向に隣接させる複数のプ
    レキャストコンクリートブロック製の壁部材21〜24
    と、これら壁部材21〜24により構築される側壁の上
    端開口部を閉塞する床版とを具備し、壁部材21〜2
    はコーナー壁部材21と中間壁部材22,23と柱壁
    部材24と複数の壁部材を連結する連結部材25とから
    なり、壁部材21〜24には連結部材25を挿通させる
    挿通孔26を穿設すると共に壁部材下部には起立保持部
    21a〜24aを一体形成し、上記複数の壁部材21〜
    24を横方向に隣接させた状態で連結部材25により緊
    締結合する雨水貯溜槽であって、隣接して配置する2つ
    の壁部材22,22のそれぞれの相対する当接部におい
    て一方の当接部の厚み方向における中間部位に凸部22
    bを設け、他方の当接部の厚み方向における中間部位に
    は前記凸部22bに対応する凹部22cを設け、両当接
    部が当接している状態において凸部22bと凹部22c
    以外の部分に弾性体28,28を介在させ、且つ、凸部
    22bと凹部22cとの間に隙間が形成されることを特
    徴とする雨水貯溜槽。
  2. 【請求項2】 貯溜槽のコーナー部に配置される複数の
    コーナー壁部材21・・を平面形状L型とし、複数のコ
    ーナー壁部材21・・のうち、第1のコーナー壁部材2
    1の両側当接部に凹部21c,21cを形成するととも
    に、該第1のコーナー壁部材21の対角位置にあるコー
    ナー壁部材21の両側当接部にも凹部21c,21cを
    形成し、これら以外の壁部材においては第1のコーナー
    壁部材21に近い側の当接部には凸部22bを形成し、
    遠い側の当接部には凹部22cを形成することを特徴と
    する請求項記載の雨水貯溜槽。
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