JP2883423B2 - 抗菌性組成物 - Google Patents

抗菌性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高い抗菌性を有する樹脂組成物に関する。
[従来の技術] 従来、抗菌性フイルムとしては抗菌性ゼオライトを各
種の高分子材料と混合することにより得られる抗菌性ポ
リマー組成物が開示されている(特開昭59−133235
号)。しかし、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフイン、ナイロン6、ナイロン12等のポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネ
ート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の
高分子材料を用いて抗菌性組成物を作製した場合には、
フイルム表面に接触したバクテリアがすべて死滅するま
でには少なくとも2時間以上の時間を必要とし、通常は
6時間程度の時間が必要であり、抗菌性能は実用上十分
なものではなかった。これは練り込まれている抗菌性ゼ
オライトの内、フイルムの表面層部に存在する抗菌性ゼ
オライトのみが有効に作用し、フイルムの断面部分に存
在する抗菌性ゼオライトはまったく薬に立っていないか
らである。
又、これらのフイルムのガスバリヤー性は無く、酸素
透過によって内容物である食品等の酸化劣化をきたし、
実用に供することができなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、抗菌剤の添加量が少なくても、高い
抗菌力とガスバリヤー性を有する抗菌性組成物を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記の課題の解決すべく、鋭意検討を重
ねた結果、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)3〜92重量%とポリアミド系樹脂(以下PA)、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリカー
ボネート樹脂から選ばれた少くとも1種の樹脂96.5〜3
重量%および抗菌性ゼオライト0.5〜5重量%から成る
組成物を使用し、成形品例えばフイルムを作製した場合
は極めて高い抗菌性を有し、かつガスバリヤー性も充分
で、かつ引張破断強度も高く、しかも耐ピンホール性も
良好であることを見い出し本発明を完成するに至った。
すなわちポリエチレン、ポリプロピレンあるいはポリア
ミド等の通常の樹脂を使用した抗菌フイルムでは菌の死
滅までに6時間程度の時間を必要とするのに比較し、本
発明のEVOHとPA、ポリオレフイン系樹脂、ポリエステル
系樹脂およびポリカーボネート樹脂から選ばれた少なく
とも1種の樹脂との組成物を使用した抗菌性フイルムは
菌の死滅までに要する時間が1時間以内であり、極めて
高い抗菌性のみならず、優れたガスバリヤー性、優れた
引張破断強度および良好な耐ピンホール性を有すること
を見い出したものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物を構成する樹脂の一つであるEVOH
(A)とはエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物であ
り、そのエチレン含量は20〜65モル%であり、好適には
27〜60モル%である。鹸化度は90モル%以上か好まし
く、とくに95モル%以上、とりわけ99モル%以上が望ま
しい。メルトフローインデツクス(MI)(190℃、2160g
荷重下で測定)は0.1〜50g/10分、とりわけ0.5〜30g/10
分が例示される。
また、組成物を構成するもう一方の樹脂(B)として
はポリアミド系樹脂(PA)、ポリオレフイン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂から選
ばれる1種または2種以上の樹脂が使用される。これら
のうちPAが最良である。これらの樹脂(B)を配合する
ことによって抗菌性を損なうことなく、優れた引張破断
強度および良好な耐ピンホール性を付与することがで
き、実用性に富む抗菌性成形品とすることができる。
抗菌性ゼオライト(C)としては銀、銅および亜鉛か
ら選ばれた金属のイオンを担持するゼオライトが好適な
ものとして例示される。組成物を形成するEVOH(A)と
PAなどの樹脂(B)及び抗菌性ゼオライト(C)の組成
比は3〜92重量%:96.5〜3重量%:0.5〜5重量%であ
り、好ましくは55〜92重量%:44.5〜5重量%:0.5〜3
重量%、更に好ましくは65〜85重量%:34〜13重量%:1
〜2重量%である。
抗菌性ゼオライトの抗菌効果は抗菌性ゼオライトが直
接食品等の水分と接触することで銀イオンが発生し、こ
の銀イオンが抗菌作用を持つことが知られている。
本発明の組成物は、OH基を有し、且つ吸湿性を有して
いるのでフイルム表面層部に存在する抗菌性ゼオライト
のほかにフイルム断面部に存在する抗菌性ゼオライトと
浸漬して来た水分が接触し、銀イオンを発生し、優れた
抗菌性を発揮する。
本発明で使用するゼオライト粒子は比表面積が150m2/
g(無水ゼオライト基準)以上であって、ゼオライト構
成成分のSiO2/Al2O3モル比は14以下、好ましくは11以
下であることが望ましい。
本発明において上記金属イオンを担持する抗菌性ゼオ
ライト粒子とは、アルミノシリケートよりなる天然又は
合成ゼオライトが上記金属イオンの1種又は2種以上を
イオン交換して担持しているものである。
本発明で使用する銀、銅及び亜鉛の水溶性塩類の溶液
は、本発明で限定しているゼオライトとは容易にイオン
交換するので、かかる現象を利用して必要とする上記の
金属イオンを単独又は混合でゼオライトの固定相に担持
させることが可能であるが、金属イオンを担持している
ゼオライト粒子は、比表面積が150m2/g以上、かつSiO2
/Al2O3モル比が14以下であるという二つの条件を満さ
なければならない。もしそうでなければ効果的な抗菌性
を有する目的物が得られないことが判った。これは、効
果を発揮できる状態でゼオライトに固定された金属イオ
ンの絶対量が不足するためであると考えられる。つま
り、ゼオライトの交換基の量、交換速度、アクセシビリ
テイなどの物理化学的性質に帰因するものと考えられ
る。
従って、モレキユラーシーブとして知られているSiO2
/Al2O3モル比の大きなゼオライトは、本発明において
全く不適当である。
またSiO2/Al2O3モル比が14以下のゼオライトにおい
ては、抗菌性を有する金属イオンを均一に担持させるこ
とが可能であり、このためにかかるゼオライトを用いる
ことにより始めて充分な抗菌性が得られることが判っ
た。加えて、ゼオライトのSiO2/Al2O3モル比が14を越
えるシリカ比率の高いゼオライトの耐酸、耐アルカリ性
はSiO2の増大とともに増大するが、一方これらの合成に
は長時間を要し、経済的にみてもかかる高シリカ比率の
ゼオライトの使用は得策でない。前述したSiO2/Al2O3
≦14の天然又は合成ゼオライトは本組成物の通常考えら
れる利用分野では、耐酸性、耐アルカリ性の点よりみて
も充分に使用可能であり、また経済的にみても安価であ
り得策である。この意味からもSiO2/Al2O3モル比は14
以下であることが好ましい。
本発明で使用するSiO2/Al2O3のモル比が14以下のゼ
オライト素材としては天然または合成品の何れのゼオラ
イトも使用可能である。例えば天然のゼオライトとして
はアナルシン(Analcime:SiO2/Al2O3=3.6〜5.6)、チ
ヤバサイト(Chabazite:SiO2/Al2O3=3.2〜6.0及び6.4
〜7.6)、クリノプチロライト(Clinoptilolite:SiO2
Al2O3=8.5〜10.5)、エリオナイト(Erionite:SiO2/A
l2O3=5.8〜7.4)、フオジヤサイト(Faujasite:SiO2
Al2O3=4.2〜4.6)、モルデナイト(mordenite:SiO2/A
l2O3=8.34〜10.0)、フイリツプサイト(Phillipsite:
SiO2/Al2O3=2.6〜4.4)等が挙げられる。これらの典
型的な天然ゼオライトは本発明に好適である。一方合成
ゼオライトの典型的なものとしてはA−型ゼオライト
(SiO2/Al2O3=1.4〜2.4)、X−型ゼオライト(SiO2
/Al2O3=2〜3)、Y−型ゼオライト(SiO2/Al2O3
3〜6)、モルデナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)等が
挙げられるが、これらの合成ゼオライトは本発明のゼオ
ライト素材として好適である。特に好ましいものは、合
成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオ
ライト及び合成又は天然のモルデナイトである。
ゼオライトの形状および粒子径については特に制限は
ないが、粉末粒子状が好ましく、粒子径は小さい方が好
ましく、例えば5ミクロン以下、特に2ミクロン以下で
あることが望ましい。
ポリアミド系樹脂(PA)としては、ポリカプラミド
(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイ
ロン−7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン−
9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラ
ウリルラクタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミ
ンアジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメチレン
アジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバ
カミド(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカ
ミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミ
ド(ナイロン−8,6)、ポリデカメチレンアジパミド
(ナイロン−10,6)、ポリドデカメチレンセバカミド
(ナイロン−10,8)、あるいは、カプロラクタム/ラウ
リルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラク
タム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/
9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリルラ
クタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重
合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチレンジアンモニ
ウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケ
ート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)、エチレンジアン
モニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムア
ジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラク
タム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキ
サメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロ
ン−6/6,6/6,10)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミ
ド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ヘキサメチ
レンイソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体など
が挙げられる。
これらのPA類の中で、本発明に最も好適なものとして
はカプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体、すなわ
ちナイロン−6/12が挙げられる。ナイロン−6/12におけ
る6成分と12成分の組成は特に制限は無いが12成分が5
〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%であるものが
好ましい。また、その相対粘度は2.0〜3.6、より好まし
くは2.2〜3.2の範囲である。
これらのPA類、とりわけナイロン−6/12の縮重合時に
ポリエーテルジアミン類とジカルボン酸(ダイマー酸
等)を添加して、高分子鎖中にポリエーテル結合を有す
るポリアミドとしても良い。また、縮合時にヘキサメチ
レンジアミンやラウリルアミンやラウリルアミンのよう
な脂肪族アミンやメタキシリレンジアミンやメチルベン
ジルアミンのような芳香族アミンを添加して、ポリアミ
ド中のカルボキシル末端基の量を減少させたものも好ま
しい。その場合、アミノ末端基が8×10-5当量/g以上
で、かつカルボキシル末端基が3×10-5当量/g以下とす
ると良い。
ポリオレフイン系樹脂としては、高密度、中密度ある
いは低密度のポリエチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステル、あるいはブテン、ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合したポリエチ
レン、アイオノマー樹脂、ポリプロピレンホモポリマ
ー、エチレンをグラフト共重合したポリプロピレン、あ
るいはエチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合したポリプロ
ピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペン
テンが使用できる。さらにまた酢酸ビニル、アクリル酸
エステルおよびメタクリル酸エステルから選ばれる少く
とも一成分を2〜25モル%含有するエチレン系共重合体
あるいはそのけん化物(例:エチレン−酢酸ビニル共重
合体またはその部分けん化物、エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体)も使用できる。EVOHとの相溶性をより
改良したものとして、上述のポリオレフイン類にマレイ
ン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル
酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無
水シトラコン酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、マレイン酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヤシ油脂肪族
アミド、マレイミド等を作用させ変性し、カルボニル基
を10〜1400ミリモル/100g重合体、特に30〜1200ミリモ
ル/100g重合体の濃度で含有せしめた変性ポリオレフイ
ン、とりわけ変性ポリプロピレンがより好ましくは使用
できる。
ポリエステル系樹脂としては、ポリ(エチレンテレフ
タレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ
(エチレンテレフタレート/イソフタレート)、ポリ
(エチレングリコール/シクロフタレート)、ポリ(エ
チレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/テレ
フタレート)などがその代表としてあげられ、さらにこ
れらの重合体に共重合成分としてエチレングリコール、
ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネ
オペンチルグリコール、ペンタンジオールなどのジオー
ル類、あるいはイソフタル酸、ベンゾフエノンジカルボ
ン酸、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフエニルメ
タンジカルボン酸、プロピレンビス(フエニルカルボン
酸)、ジフエニルオキサイドジカルボン酸、シユウ酸、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ジエチ
ルコハク酸などのジカルボン酸を含有せしめたものが使
用できる。
本発明の組成物を得るためのブレンド方法としては、
単軸あるいは二軸スクリユー押出機等による溶融押出
後、冷却下にペレツト化する方法が用いられる。あるい
は溶融押出機などで直接成形品を作成しても良い。
本発明の組成物は溶融成形により、各種成形品(フイ
ルム、シート、カツプ、ボトルなど)にすることがで
き、また各種成形品を得る場合は延伸、熱処理などを行
なうことは自由である。本発明においてはこれらの成形
品のうち、フイルムとする時に著効が見られる。フイル
ムの厚さとしては7〜70μmが好ましい。
本発明の各種成形品、とくにフイルムは、食品包装容
器として有用である。
[実施例] 以下、実施例により本発明をより具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
ない。以下、「%」とは特にことわりのない限り、「重
量%」を意味する。
参考例1 ここでイオン交換によりA−型ゼオライトに銀イオン
を担持させて、抗菌性ゼオライトを作る例を示す。
組成式0.98NaO2O・Al2O3・1.9SiO2・xH2Oを有するナ
トリウム型のA型ゼオライトの乾燥粉末約250gを用意
し、これを温水で洗浄して液のpHが9付近になるよう
にした。水洗ずみのゼオライトに対して0.12M AgNO3
溶液約900mlを添加した。得られたスラリーを25℃で約
4時間撹拌した後に過し、次いで固相に過剰のAg+
なくなるまで水洗した。水洗した固体を100°〜110℃で
乾燥し、次いで解砕し、約250℃の温度下で減圧乾燥し
た。
得た抗菌性ゼオライト固体粒子の物性は下記の通りで
あつた。
実施例1 EVOHとして、エチレン含量が32モル%、ケン化度が9
9.8モル%、メルトインデツクス(190℃、2160g)が1.3
g/10minの樹脂79.2重量%と、PAとしてPA−6/12共重合
体[カプロラクタムの構成単位とラウリムラクタムの構
成単位との重量比が80/20で、融点196℃、相対粘度が2.
5]を19.8重量%と参考例1で作製した抗菌性ゼオライ
トを1重量%をドライブレンド後、径40mmの単軸押出機
(ダイ温度230℃)で溶融押出しし、ブレンドペレツト
を得た。これを用いて、径40mmの単軸フルフライト型ス
クリユーと550mm巾のコートハンガーダイ(温度230℃)
を有する押出機を用いて製膜し、厚み20μの透明なフイ
ルムを得た。
このフイルムの抗菌性の試験を行なった。被験菌はEs
cherichia coliを使用した。これを普通寒天培地(使用
培地:Nuller Hinton 2)で37℃、18時間培養した。試験
菌体をリン酸緩衝液(pH7.2)に浮遊させ108cells/mlの
懸濁液を作り、希釈して試験に使用した。
抗菌性能の測定には加圧密着法を使用した。すなわち
袋状のフイルムの底部に菌液10mlを注入し、外側から菌
液を広げて空気を排出した後、ヒートシールにより密封
し、水平保持した加圧状態で25℃に保管し、所定の時間
後開封し測定した。
スタート時の菌数は7.1×105cells/mlとした。実験開
始1時間後の1mlあたりの生菌数を測定したところ抗菌
フイルムの生菌数は零であった。このことから抗菌ゼオ
ライトを混合したフイルムは極めて高い抗菌性を有して
いることが解った。又、フイルム物性の測定結果を表2
に示す。
比較例1 実施例1のEVOH80重量%、PA20重量%をドライブレン
ド後、径40mmの単軸押出機(ダイ温度230℃)で溶融押
出しし、ブレンドペレツトを得た。これを用いて、実施
例1と同様にして厚み20μのフイルムを得た。
また実施例1と同様の方法により、抗菌性能を測定
し、その結果を表1に示す。又、フイルム物性の測定結
果を表2に示す。
比較例2 実施例1のEVOH99重量%に参考例1で作製した抗菌性
ゼオライトを1重量%ドライブレンド後、径40mmの単軸
押出機(ダイ温度230℃)で溶融押出しし、ブレンドペ
レツトを得た。これを用いて実施例1と同様にして厚み
20μのフイルムを得た。また実施例1と同様の方法によ
り、抗菌性能を測定し、その結果を表1に示す。
又、フイルム物性の測定結果を表2に示す。
比較例3 ポリエチレン樹脂99重量に対して参考例1で作製した
抗菌性ゼオライトを1重量%添加し混合し、実施例1に
示す方法でブレンドペレツトを作成し、これを用いて、
径40mmのフルフライト型スクリユーと550mm巾のコート
ハンガーダイ(温度230℃)を有する押出機を用いて製
膜し、厚み20μのフイルムを得た。実施例1と同様の方
法により、抗菌性能を測定した。その結果を表1に示
す。又、フイルム物性の測定結果を表2に示す。
[発明の効果] 上記の実施例で明らかなとおり、本発明の抗菌性組成
物およびその成形品であるフイルムは、抗菌性が高く、
ガスバリヤー性も良好で、しかも引張破断強度が高く、
耐ピンホール性も良好であり、きわめて実用性に富むも
のである。
また本発明の抗菌性フイルムは魚類等の表面に水分を
有する食品に接触させた場合に、その食品に自然に巻き
付くという特徴を有する。すなわち抗菌性ゼオライト粒
子を混合したEVOH/PA組成物からなる抗菌性フイルムで
表面か濡れた状態の食品を包装した場合に、EVOH/PA組
成物からなる抗菌性フイルムが自然に食品に密着し、そ
れにより食品表面の菌がほぼ完全に死滅し、且つ、酸化
劣化を防止するという特徴を有する。本発明の抗菌性フ
イルムは、そのフイルムの表面に付着した菌体を最も効
率良く死滅させるなど実用性が極めて高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 67/00 C08L 67/00 69/00 69/00 77/04 77/04 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量20〜65モル%、鹸化度90モ
    ル%以上かつメルトフローインデックス(190℃、2160g
    荷重下で測定)0.1〜50g/10分のエチレン−ビニルアル
    コール共重合体(A)55〜92重量%、ポリアミド系樹
    脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂および
    ポリカーボネート樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹
    脂(B)44.5〜5重量%および抗菌性ゼオライト(C)
    0.5〜3重量%からなる抗菌性組成物。
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