JP2883145B2 - 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系発泡性樹脂組成物

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JP2883145B2 JP3350090A JP3350090A JP2883145B2 JP 2883145 B2 JP2883145 B2 JP 2883145B2 JP 3350090 A JP3350090 A JP 3350090A JP 3350090 A JP3350090 A JP 3350090A JP 2883145 B2 JP2883145 B2 JP 2883145B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、充填剤配合塩化ビニル系発泡性樹脂組成物
に関し、詳しくは、塩化ビニル系樹脂に充填剤、亜鉛化
合物、亜鉛変性ハイドロタルサイト系化合物及び熱分解
型有機発泡剤を配合してなる、作業性及び加工性が良好
であり、均一な発泡セルを有し、しかもプレートアウト
性の改良された、充填剤配合塩化ビニル系発泡性樹脂組
成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
塩化ビニル系樹脂は、比較的安価であり、良好な物理
的、化学的性質を有しているため、発泡成型品としてレ
ザー、壁紙、クッション材などの家具製品、自動車用品
等に適用するには好適な材料である。
かかる発泡成型品は、一般に塩化ビニル樹脂に発泡
剤、安定剤等を加えてブレンドし、カレンダー、押出
し、射出成形法などにより成型するか、又はペーストレ
ジンに発泡剤、安定剤等を加えてブレンドし、紙や布な
どにコーティングした後、熱を加えてゲル化し成型する
ことによって製造される。また、このような発泡成型品
において、特に、白色度を要求される場合あるいは不透
明化しようとする場合には、二酸化チタンあるいは炭酸
カルシウム等の充填剤が配合されることが多い。
しかしながら、塩化ビニル系樹脂に多量の充填剤を配
合して発泡成型品を製造する場合、高粘度となり作業性
が著しく低下するばかりでなく、発泡セル荒れが生じる
とともにプレートアウトが大きくなる等の欠点を生じる
ため、これらの欠点を解消することが強く望まれてい
た。
例えば、粘度を低下させるために可塑剤を多量に添加
する方法が提案されているが、発泡セル荒れやプレート
アウト性は改良することはできず、実用上は不満足なも
のであった。アクリル系樹脂やメタクリル系樹脂等のセ
ル調整剤を添加する方法も提案されているが、この方法
では比較的均一な発泡セルが得られるものの、充填剤を
多量に配合した場合は効果が小さく、粘度を低下させる
効果及びプレートアウトを防止する効果は有していな
い。また、多量の可塑剤及びセル調整剤を併用する方法
でもその効果は小さく、特にプレートアウトを防止する
ことができなかった。
このため、安定剤の処方を変えることでこれらの課題
を解決しようとする試みもなされており、例えば、特開
昭60−197744号公報にはハイドロタルサイト類を添加す
ることが提案されているが、ハイドロタルサイト類を添
加した場合には発泡セルの状態はある程度改良されるも
のの、発泡初期の発泡倍率(立ち上がり)及び白色度は
未だ不充分であり、また、プレートアウト性の改良も不
満足なものであったため、さらに改良することが要望さ
れていた。
従って、本発明の目的は、作業性及び加工性が良好で
あり、均一な発泡セルを有し、しかもプレートアウト性
が改良された、充填剤の配合された塩化ビニル系発泡性
樹脂組成物を提供することにある。
尚、特開昭61−174270号公報には、亜鉛変性ハイドロ
タルサイト系化合物をハロゲン含有樹脂の着色抑制剤と
して用いることが提案されているが、本発明の目的であ
る、充填剤を配合した発泡性樹脂組成物の問題点をどの
ように解決するかについては全く示唆されていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重
ねた結果、ハイドロタルサイト類のアルカリ土類金属成
分の一部を亜鉛で置き換えた、亜鉛変性ハイドロタルサ
イト系化合物を亜鉛化合物と併用した場合には、充填剤
を配合した場合においても作業性及び加工性が良好であ
り、均一な発泡セルを有し、しかもプレートアウト性が
改良されることを知見した。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に、(a)無機充填剤10〜250重量
部、(b)亜鉛化合物0.01〜5重量部、(c)次の一般
式で表される亜鉛変性ハイドロタルサイト系化合物0.01
〜5重量部及び(d)熱分解型有機発泡剤0.1〜10重量
部を配合してなる、塩化ビニル系発泡性樹脂組成物を提
供するものである。
My1・Zny2・Alx・(OH)・(CO3x/2・mH2O (式中、Mはアルカリ土類金属を示し、x、y1、及びy2
は各々下記式で表される条件を満足する数を示し、mは
0または任意の正数を示す。
0<x≦0.5、y1+y2=1−x、y1≧y2、 0.3≦y1<1、0<y2<0.5) 以下、本発明の充填剤配合塩化ビニル系発泡性樹脂組
成物について詳述する。
本発明において使用される塩化ビニル系樹脂として
は、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
エチレン−酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系共重
合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−プ
ロピレン系共重合体などに塩化ビニルをグラフト重合さ
せた塩化ビニル系グラフト共重合体などが挙げられ、そ
の平均重合度(JIS K−6721)が600〜1800の範囲のも
のが好ましい。
本発明で用いられる無機充填剤としては、二酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム、タルク、アスベスト、カオリ
ン、クレー及びシリカ等があげられ、特に、二酸化チタ
ン及び炭酸カルシウムを用いた場合に本発明の効果が著
しい。
これらの無機充填剤の配合量は、樹脂100重量部に対
して、10〜250重量部、好ましくは20〜200重量部であ
る。
本発明で用いられる亜鉛化合物としては、亜鉛の有機
酸塩及び無機亜鉛化合物が包含される。
亜鉛の有機酸塩を構成する有機酸としては、例えば、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴ
ン酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウ
リン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
イソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、アクリル酸、メタク
リル酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノ
レン酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、
オクチルメルカプトプロピオン酸、安息香酸、モノクロ
ル安息香酸、p−第三ブチル安息香酸、トルイル酸、ジ
メチル安息香酸、エチル安息香酸、サリチル酸、p−第
三オクチルサリチル酸などのカルボン酸及び例えば、フ
ェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノー
ル、イソプロピルフェノール、n−ブチルフェノール、
第三ブチルフェノール、イソアミルフェノール、イソオ
クチルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、第
三オクチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフ
ェノール、混合モノ・ジノニルフェノール、デシルフェ
ノール、ドデシルフェノール、オクタデシルフェノー
ル、シクロヘキシルフェノール、フェニルフェノール等
のフェノール類があげられ、これらは正塩、塩基性塩あ
るいは酸性塩であってもよい。
また、無機亜鉛化合物としては、酸化亜鉛、水酸化亜
鉛、塩化亜鉛、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛等があげられる。
これらの亜鉛化合物の添加量は、樹脂100重量部に対
して、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部であ
る。
本発明で用いられる前記一般式で表される亜鉛変性ハ
イドロタルサイト系化合物において、Mで表されるアル
カリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、バ
リウム及びストロンチウムがあげられ、特に、Mがマグ
ネシウムであるものが好ましい。また、Mとして上記ア
ルカリ土類金属の二種以上を用いてもよい。
また、前記一般式における、x、y1及びy2は亜鉛変性
ハイドロタルサイト系化合物における各金属成分の比率
を表し、本発明の目的を奏するためには各金属成分の比
率が前記の範囲内にあることが必要であるが、好ましく
は、xが0.2≦x≦0.4の範囲にあり、y1及びy2が各々0.
35≦y1≦0.75、0.05≦y2≦0.4の範囲から選ばれる。ま
た、mは結合する結晶水の量を表し、0または任意の正
数を示すが、一般には2以下であることが好ましい。
更に、本発明で用いられる亜鉛変性ハイドロタルサイ
ト系化合物は、その平均粒子径が10μ以下であり、その
BET比表面積が約30m2/g以下であることが好ましい。ま
た、本発明で用いられる亜鉛変性ハイドロタルサイト系
化合物は、樹脂との相溶性、分散性等を改良するため
に、高級脂肪酸、界面活性剤、シラン系またはチタネー
ト系カップリング剤等で表面処理されていてもよい。
本発明で用いられる亜鉛変性ハイドロタルサイト系化
合物は、公知の化合物であり、例えば、特公昭46−2280
号公報、特公昭47−32198号公報、特公昭50−30039公
報、特公昭48−29477号公報及び特公昭51−29129号公報
等に記載された公知の製法に準じて容易に製造すること
が可能であり、また、市販品(例えば、アルカマイザー
4:協和化学工業)を用いることもできる。
本発明で用いられる亜鉛変性ハイドロタルサイト系化
合物の具体例としては、次に示すような化合物があげら
れる。
Mg0.38・Zn0.3・Al0.32・(OH)・(CO30.16・0.2H
2O Mg0.45・Zn0.23・Al0.32・(OH)・(CO30.16 Mg0.48・Zn0.18・Al0.34・(OH)・(CO30.17 Mg0.48・Zn0.2・Al0.32・(OH)・(CO30.16 Mg0.5・Zn0.17・Al0.33・(OH)・(CO30.165・0.4
5H2O Mg0.5・Zn0.18・Al0.32・(OH)・(CO30.16 Mg0.5・Zn0.2・Al0.3・(OH)・(CO30.16 Mg0.5・Zn0.2・Al0.3・(OH)・(CO30.15・0.52H2
O Mg0.5・Zn0.25・Al0.25・(OH)・(CO30.125 Mg0.51・Zn0.17・Al0.32・(OH)・(CO30.16 Mg0.52・Zn0.16・Al0.32・(OH)・(CO30.16・0.5
H2O Mg0.55・Zn0.15・Al0.32・(OH)・(CO30.15 Mg0.6・Zn0.14・Al0.26・(OH)・(CO30.13 Mg0.6・Zn0.16・Al0.24・(OH)・(CO30.12 Mg0.6・Zn0.2・Al0.2・(OH)・(CO30.1 Mg0.4・Ca0.1・Zn0.18・Al0.32・(OH)・(CO3
0.16 Mg0.3・Ca0.2・Zn0.2・Al0.3・(OH)・(CO30.15 これらの亜鉛変性ハイドロタルサイト系化合物の添加
量は、樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ま
しくは0.1〜3重量部である。
さらに、本発明で使用される熱分解型有機発泡剤とし
ては、例えばN,N′−ジニトロペンタメチレンテトラミ
ン、アゾジカルボンアミド、p,p′−ビス(ベンゼンス
ルホニルヒドラジド)エーテル、p−トルエンスルホニ
ルヒドラジン等があげられる。
これらの発泡剤の中で、アゾジカルボンアミド(ADC
A)を用いた発泡体は耐熱性及び耐光性に優れ、また、
p,p′−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテ
ル(OBSH)は、製品の白色性及び色目の安定性に優れ、
また比較的発泡温度が低い利点を有しているが、従来、
これらの発泡剤を用いた場合には耐熱性が劣る欠点があ
った。しかし、本発明の組成物は、前述のように作業性
及び加工性が良好であり、均一な発泡セルを有し、しか
もプレートアウト性が改良されるばかりでなく、加工時
の耐熱性(経時着色)を改善する効果が著しく大きいの
で、特にこれらの発泡剤を用いた場合に適している。
本発明の組成物は、通常可塑剤が配合された軟質成型
品として用いられる場合が多く、かかる可塑剤として
は、塩化ビニル系樹脂に用いられる通常の可塑剤ならば
特に制限されるものではない。例えば、フタル酸ジ−n
−ブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2
−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸
オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジC
7〜9混合アルキル、フタル酸ブチルベンジル、イソフ
タル酸ジ−2−エチルヘキシル等のフタル酸系可塑剤、
アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソ
デシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシ
ン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の
脂肪酸エステル系可塑剤、リン酸トリブチル、リン酸ト
リ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、リン酸
トリキシリル等のリン酸エステル系可塑剤、塩素化パラ
フィン、塩素化脂肪酸エステル等の塩素系可塑剤、エポ
キシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等があげられ、こ
れらの一種又は二種以上を混合して使用することができ
る。
これらの可塑剤の添加量は、樹脂100重量部に対して2
0〜150重量部、特に30〜100重量部とするのが好まし
い。
また、本発明の組成物に対して、I a族またはII a族
金属の有機酸塩(通常の金属石ケン類等)の併用が行わ
れてもよいことは勿論である。この場合の金属成分の例
としてはLi,Na,K,Mg,Ca,Ba,Sr等があげられ、有機酸残
基としては、次のカルボン酸及びフェノールの残基があ
げられる。
カルボン酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ネ
オ酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸、カプリン
酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン
酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン
酸、安息香酸、モノクロル安息香酸、p−第三ブチル安
息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,5−第三ブチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル酸、ジメチル安
息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n−プロピル安息
香酸、アミノ安息香酸、N,N−ジメチル安息香酸、アセ
トキシ安息香酸、サリチル酸、p−第三オクチルサリチ
ル酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、オ
クチルメルカプトプロピオン酸などの一価カルボン酸、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフ
タル酸、クロルフタル酸、アミノフタル酸、マレイン
酸、フマール酸、シトラゴン酸、メタコン酸、イタコン
酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸等の二価カルボ
ン酸のモノエステル又はモノアマイド化合物、ヘミメリ
ット酸、トリメリット酸、メロファン酸、ピロメリット
酸、メリット酸等の三価又は四価カルボン酸のジ又はト
リエステル化合物があげられる。
またフェノール類としては、例えば第三ブチルフェノ
ール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、混合モ
ノ・ジノニルフェノール、シクロヘキシルフェノール、
フェニルフェノール、オクチルフェノール、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、n−ブチルフェノー
ル、イソアミルフェノール、エチルフェノール、イソプ
ロピルフェノール、イソオクチルフェノール、2−エチ
ルヘキシルフェノール、第三ノニルフェノール、デシル
フェノール、第三オクチルフェノール、イソヘキシルフ
ェノール、オクタデシルフェノール、ジイソブチルフェ
ノール、メチルプロピルフェノール、ジアルミフェノー
ル、メチルイソヘキシルフェノール、メチル第三オクチ
ルフェノール等があげられる。
また、これらの金属有機酸塩は、正塩、酸性塩あるい
は塩基性塩のいずれでもよく、さらには、いわゆる過塩
基性塩であってもよい。
これらの金属有機酸塩の添加量は、樹脂100重量部に
対して、0.01〜10重量部、特に0.1〜5重量部とするの
が好ましい。
本発明の組成物に、さらに有機ホスファイト化合物及
び/またはエポキシ化合物を併用することによりその熱
安定性を更に改善することができる。
上記有機ホスファイト化合物としては、トリブチルホ
スファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ジブチルアシドホスファイト、ジラウリルアシドホ
スファイト、2−エチルヘキシルジフェニルホスファイ
ト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジフェニルデ
シルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ/ジ混
合ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルアシドホ
スファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホス
ファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、フェニル−4,4′−イソプロピリデンジフエノ
ール・ペンタエリスリトールジホスファイト、ヘキサ
(トリデシル)−1,1,3−トリス(2′−メチル−5′
−第三ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)ブタントリ
ホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,
4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テ
トラ(トリデシル)−4,4′−n−ブチリデンビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイ
ト、水素化−4,4′−イソプロピリデンジフェノールポ
リホスファイト、ジフェニル・ビス〔4,4′−n−ブチ
リデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノー
ル)〕チオジエタノールジホスファイト、ビス(オクチ
ルフェニル)・ビス〔4、4′−n−ブチリデンビス
(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)〕−1,6−
ヘキサンジオールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−
第三ブチルフェニル)ホスファイト等があげられる。
これらの有機ホスファイト化合物の添加量は、樹脂10
0重量部に対して、0.01〜5重量部、特に0.1〜3重量部
とするのが好ましい。
また、上記エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化牛脂油、エポキシ
化魚油、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ
化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化ポリ
ブタジェン、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチル、エポキ
シ化ステアリン酸メチル,−ブチル,−2−エチルヘキ
シル,−ステアリル、トリス(エポキシプロピル)イソ
シアヌレート、3−(2−キセノキシ)−1,2−エポキ
シプロパン、ピスフェノールAジグリシジルエーテル、
ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロペンタ
ジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシル
−6−メチルエポキシシクロヘキサンカルボキシレート
等があげられる。
上記のエポキシ化合物の添加量は、樹脂100重量部に
対して、0.01〜10重量部、特に0.5〜5重量部とするの
が好ましい。
本発明の組成物には、成形品の物理的特性を阻害しな
い範囲で、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、
光安定剤、防黴剤等を適宜添加しても良い。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 次の配合物を擂潰機を使用し20分間混合し、均一なペ
ーストゾルを作成した。このペーストゾルを難燃紙上に
0.18mm厚になるように塗布し、140℃のオーブン中で1
分間セミキュアーした後220℃で30〜70秒間加熱し、発
泡体を作成した。得られた発泡体の発泡倍率、60秒加熱
後の黄色度を測定し、発泡セルの状態を観察した。
また、セミキュアーした試片の塗布面にクロムメッキ
した金属板を重ね、150℃で5分間加熱後試片を剥離す
る操作を10回繰り返し、金属板の曇り状態(コーティン
グ時プレートアウト)を観察した。また、同様に220℃
で2分間加熱発泡後試片を剥離する操作を5回繰り返
し、金属板の曇り状態(エンボス時プレートアウト)を
観察した。なお、発泡セルの状態及びプレートアウト性
は10段階で評価し、数字の少ない程良好であることを示
す。また、発泡体の黄色度は、東京電色社製デジタルカ
ラーメーターで測定した。
その結果を下記表−1に示す。
(配合) 重量部 PVC(PSL−280鐘淵化学製) 100 ジオクチルフタレート 60 炭酸カルシウム(H) 100 二酸化チタン(R) 15 アゾジカーボンアミド 3 ミネラルスピリット 7 オクチル酸亜鉛 1.5 酢酸亜鉛 0.5 添加剤(表−1) 1 *1:DHT−4A 協和化学工業(株)製合成ハイドロタルサイト *2:亜鉛変性ハイドロタルサイト1 Mg0.38・Zn0.3・Al0.32・(OH)・(CO30.16・0.
5H2O *3:亜鉛変性ハイドロタルサイト2 Mg0.48・Zn0.18・Al0.34・(OH)・(CO30.17 *4:亜鉛変性ハイドロタルサイト3 Mg0.5・Zn0.17・Al0.33・(OH)・(CO30.165
0.45H2O *5:亜鉛変性ハイドロタルサイト4 Mg0.5・Zn0.25・Al0.25・(OH)・(CO30.125 *6:亜鉛変性ハイドロタルサイト5 Mg0.55・Zn0.15・Al0.3・(OH)・(CO30.15 *7:亜鉛変性ハイドロタルサイト6 Mg0.4・Ca0.1・Zn0.18・Al0.32・(OH)・(CO3
0.16 *8:亜鉛変性ハイドロタルサイト7 Mg0.3・Ca0.2・Zn0.2・Al0.3・(OH)・(CO3
0.15 実施例2 次の配合により実施例1と同様にして、ペーストゾル
及び試片を作成し、実施例1と同様の試験を行った。そ
の結果を下記表−2に示す。
(配合) 重量部 PVC(PSL−280鐘淵化学製) 100 ジオクチルフタレート 60 炭酸カルシウム(H) 100 二酸化チタン(R) 15 アゾジカーボンアミド 3 ミネラルスピリット 8 塩化亜鉛 2 添加剤(表−2) 1 実施例3 次の配合により実施例1と同様にして、ペーストゾル
及び試片を作成し、実施例1と同様の試験を行った。そ
の結果を下記表−3に示す。
(配合) 重量部 PVC(PX−QLT住友化学製) 100 ジオクチルフタレート 55 エポキシ化大豆油 5 炭酸カルシウム(H) 60 二酸化チタン(R) 15 三酸化アンチモン 2 ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテル 3 ミネラルスピリット 10 亜鉛オクトエート 2 添加剤(表−3) 0.5 実施例4 次の配合により実施例1と同様にして、ペーストゾル
及び試片を作成し、実施例1と同様にして加熱30秒〜70
秒間の発泡倍率及び加熱60秒後の黄色度を測定した。
その結果を下記表−4に示す。
(配合) 重量部 PVC(PSL−280鐘淵化学製) 100 ジオクチルフタレート 60 炭酸カルシウム(H) 100 二酸化チタン(R) 15 アゾジカーボンアミド 3 亜鉛化合物(表−4参照) 2 市販亜鉛変性ハイドロタルサイト 1 (アルカマイザー4:協和化学工業製) また、比較のため、亜鉛を含まない市販のハイドロタ
ルサイト化合物(DHT−4A:協和化学工業(株)製)を用
いたものについても同様の試験を行った。
上記の各実施例から明らかなように、亜鉛で変性され
ていないハイドロタルサイト化合物を用いた場合には、
発泡セルの状態、プレートアウト性及び黄色度はある程
度改善されるものの未だ不充分であり、しかも、発泡初
期の発泡倍率は全く不充分であり実用上満足できるもの
ではなかった。
これに対し、亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物を用
いた本発明の組成物は、発泡セルの状態、プレートアウ
ト性及び黄色度を著しく改善しており、しかも、発泡の
立ち上がりが早く、短時間で所望の発泡倍率に到達でき
るので、生産性の向上に著しく寄与するばかりでなく、
加熱時間も短いので、樹脂の劣化に起因する着色を更に
低減することもできることが明らかである。
〔発明の効果〕
本発明の塩化ビニル系発泡性樹脂組成物は、作業性及
び加工性が良好であり、均一な発泡セルを有し、しかも
プレートアウト性が改良されたものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08L 27/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂100重量部に、(a)無
    機充填剤10〜250重量部、(b)亜鉛化合物0.01〜5重
    量部、(c)次の一般式で表される亜鉛変性ハイドロタ
    ルサイト系化合物0.01〜5重量部及び(d)熱分解型有
    機発泡剤0.1〜10重量部を配合してなる、塩化ビニル系
    発泡性樹脂組成物。 My1・Zny2・Alx・(OH)・(CO3x/2・mH2O (式中、Mはアルカリ土類金属を示し、x、y1、及びy2
    は各々下記式で表される条件を満足する数を示し、mは
    0または任意の正数を示す。 0<x≦0.5、y1+y2=1−x、y1≧y2、 0.3≦y1<1、0<y2<0.5)
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