JPH10316788A - 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

塩化ビニル系発泡性樹脂組成物及びその成形品

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JPH10316788A
JPH10316788A JP12961997A JP12961997A JPH10316788A JP H10316788 A JPH10316788 A JP H10316788A JP 12961997 A JP12961997 A JP 12961997A JP 12961997 A JP12961997 A JP 12961997A JP H10316788 A JPH10316788 A JP H10316788A
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acid
vinyl chloride
resin composition
overbased
salt
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JP12961997A
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Toshimi Kiyofuji
俊美 清藤
Masashi Wakamatsu
正志 若松
Yukio Kamiyama
幸雄 神山
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高充填剤配合でも作業性が良く、
高発泡成形品でもセル荒れもなく、白度、表面状態に優
れかつプレ−トアウト性の改良された例えば壁紙及びレ
ザ−等に適する塩化ビニル系発泡性樹脂組成物及びその
成形品にある。 【解決手段】 (A)塩化ビニル系樹脂、(B)充填剤、(C)
可塑剤、有機酸金属塩、(F)熱分解型有機発泡剤からな
る塩化ビニル系発泡性樹脂組成物において、有機酸金属
塩が、(D)過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩:その亜鉛量
として0.05〜1重量部、(E)過塩基性アルカリ土類
金属フェノレート錯体:その金属量が(D)過塩基性有機
カルボン酸亜鉛塩の亜鉛1モルに対して0.15〜0.
50モルからなることを特徴とする塩化ビニル系発泡性
樹脂組成物及びその成形品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高充填剤配合およ
び高発泡倍率に適する塩化ビニル系発泡性樹脂組成物、
詳しくは塩化ビニル系樹脂に充填剤、可塑剤、過塩基性
有機カルボン酸亜鉛塩、過塩基性アルカリ土類金属フェ
ノレ−ト錯体及び熱分解型有機発泡剤を配合してなる作
業性が良く、均一な発泡セルと表面状態に優れ、プレ−
トアウト性の改良された高充填配合および高発泡倍率に
適する塩化ビニル系発泡性樹脂組成物及びその成形品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に塩化ビニル系樹脂は比較的安価で
あり、物理的、化学的性質に優れているために、発泡成
形品としてレザ−、壁紙、クッション材などの家具製
品、自動車用品等に適用するには好適な材料である。
【0003】かかる発泡成形品は、一般に塩化ビニル系
樹脂に可塑剤、発泡剤、安定剤、充填剤、着色剤等を加
えて混合して成る組成物をカレンダ−、押し出し、射出
成形法などにより成形するか、またはペ−ストレジンに
可塑剤、発泡剤、安定剤、充填剤、着色剤等を加えて混
合して成る塩ビゾルコンパウンドを紙または布に塗布
し、熱を加えてゲル化し成型することによって製造され
る。
【0004】しかしながら、塩化ビニル系樹脂に多量の
充填剤を配合して発泡成形品を製造する場合、塩ビゾル
コンパウンドは高粘度となり作業性が著しく低下する。
また塩化ビニル系樹脂に多量の発泡剤を配合して高発泡
成形品を製造する場合、発泡セル荒れが生じたり、プレ
−トアウトが多く、その改良が求められている。例え
ば、塩ビゾルコンパウンドの粘度を下げるために可塑剤
を多量に配合する方法、また石油系炭化水素等の減粘剤
を配合する方法等が提案されているが、これらの方法で
は発泡セルの荒れや発泡セルの強度の低下する場合があ
り充分でない。
【0005】又、これらの方法ではプレ−トアウト性の
改良はできない。発泡セル荒れを防止するためにアクリ
ル酸エステル系樹脂やメタクリル酸エステル系樹脂等の
セル調整剤を添加する方法が提案されているが高度な高
発泡成形品を得ためにはセル調整剤だけでは満足な成形
品が得られない。また当該セル調整剤は塩ビゾルコンパ
ウンドの粘度を下げる効果もなく、かつプレ−トアウト
を防止する効果もない。
【0006】また特許第2552334号公報には、バ
リウムの過塩基性有機フェノレ−トまたはカルボキシレ
−ト錯体を添加する方法が提案されているが、この方法
ではプレ−トアウトの改良も充分でなく、また表面状態
も悪く高度に優れた高発泡成形品が得られない。
【0007】更に、特開昭54−129057号公報に
は、過塩基性有機カルボン酸の亜鉛塩を添加する方法が
提案されているか、この方法ではプレ−トアウトが改良
されるが、セル荒れが認められ、高度に優れた表面を有
する高発泡成形品が得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高充
填剤配合でも作業性が良く、白度、表面状態に優れ、高
発泡成形品でもセル荒れもなく、かつプレ−トアウト性
の改良された高充填配合および高発泡に適する塩化ビニ
ル系発泡性樹脂組成物及びその成形品を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0010】即ち、本発明は、(A)塩化ビニル系樹脂、
(B)充填剤、(C)可塑剤、有機金属塩、(F)熱分解型有機
発泡剤からなる塩化ビニル系発泡性樹脂組成物におい
て、有機金属塩が、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部
に対して、(D)過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩、その金
属量として亜鉛0.05〜1重量部、及び(E)過塩基性
アルカリ土類金属フェノレ−ト錯体、そのアルカリ土類
金属量として過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩の亜鉛金属
1モルに対して0.15〜0.50モル配合してなるこ
とを特徴とする塩化ビニル系発泡性樹脂組成物、好まし
くは(A)塩化ビニル系樹脂 100重量部に対して、(B)
充填剤50〜300重量部、(C)可塑剤20〜150重
量部、(F)熱分解型有機発泡剤0.05〜10重量部を
配合してなること、(E)過塩基性アルカリ土類金属フェ
ノレート錯体のアルカリ土類金属が、バリウム、カルシ
ウムから選択される1種以上であること、及び発泡性樹
脂組成物からなることを特徴とする成形品を提供するも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の塩化ビニル系発泡
性樹脂組成物について詳述する。本発明に用いられる塩
化ビニル系樹脂(A)としては、塩化ビニルの単独重合体
の他に、塩化ビニルと共重合しうる単量体との共重合体
等である。塩化ビニルに対する共重合体としてはエチレ
ン、プロピレン、酢酸ビニル、スチレン、アクリル酸、
アルキルアクリレート(例えばメチルアクリレート、ブ
チルアクリレート等)、メタアクリル酸、メチルメタア
クリレート等である。
【0012】本発明で用いられる充填剤(B)としては、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、三酸化アンチモン、クレーなどがあげら
れる。
【0013】該充填剤(B)の配合量は、塩化ビニル系樹
脂(A)100重量部に対して50〜300重量部で用途
に応じて配合される。
【0014】本発明に用いることができる可塑剤(C)と
しては、好ましくはフタル酸エステル系あるいはその他
のエステル系、ポリエステル系、リン酸エステル系など
があげられ、フタル酸エステル系可塑剤としては、例え
ばジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ジ−2−
エチルヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレー
ト、ジノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジ
シクロヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジ
(混合アルコ−ル)フタレート等がある。
【0015】その他のエステル系可塑剤(C)としては、
例えばジヘキシルアジペート、ジオクチルアジペート、
ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソノニルアジ
ペート、トリー2ーエチルヘキシルトリメリテート、ト
リn−オクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテ
ート、ジブチルベンジルトリメリテート等がある。
【0016】ポリエステル可塑剤(C)としては、アジピ
ン酸−プロピレングリコール、アジピン酸1,3ーブチ
レングリコール、アジピン酸ープロピレングリコールー
1,4ーブチレングリコールー1,6ヘキサンジオー
ル、セバシン酸ーエチレングリコール、セバシン酸ー
1,6ーヘキサンジオール、セバシン酸ープロピレング
リコール、グルタル酸ー1,5ーペンタンジオールー
1,6ヘキサンジオール等の二塩基酸とグリコールのポ
リエステル化合物が挙げられる。
【0017】リン酸エステル系可塑剤としては、例えば
トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフ
ェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェート等があげ
られる。
【0018】上記可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂
(A)100重量部に対して好ましくは20〜150重量
部、より好ましくは50〜100重量部である。
【0019】本発明で使用する過塩基性有機カルボン酸
亜鉛塩(D)は、亜鉛酸化物および/または水酸化物と有
機カルボン酸との反応によって得られる過塩基性有機カ
ルボン酸亜鉛塩であり、該有機カルボン酸に対する亜鉛
の酸化物および/または水酸化物の当量比は1:1より
も大きい、即ち、金属化合物過剰で反応によって得られ
る過塩基性塩である。この場合、亜鉛の酸化物および/
または水酸化物の過剰量は、0.1〜5当量が好まし
い。また、過塩基性塩の塩基度を下げるために炭酸ガス
などの酸性ガスで処理することが好ましい。
【0020】当該過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩(D)の
添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、そ
の亜鉛量として亜鉛0.05〜1重量部、好ましくは
0.2〜0.6重量部である。亜鉛量が0.05重量部
より少ない場合には発泡成型品のセル荒れが生じる場合
があり、また1重量部より多い場合にはプレ−トアウト
するので好ましくない。
【0021】本発明で使用する過塩基性有機カルボン酸
亜鉛塩の原料として用いられる有機カルボン酸として
は、脂肪族または芳香族カルボン酸である。
【0022】脂肪酸モノカルボン酸としては、好ましく
は平均約2個から約30個の炭素原子を有する脂肪族モ
ノカルボン酸である。当該モノカルボン酸としては、例
えば、酢酸、n−ヘキサン酸、カプリン酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、ウンデカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、桐油
酸、トール油酸、リシノール酸、3,5,5−トリメチ
ルヘキサン酸、α−クロロステアリン酸、αーニトロラ
ウリン酸、Ωーアミノペンタデカン酸、ラウロキシ酢
酸、アラキン酸、モノラウリルアジピン酸、フェニルオ
レイン酸、フェニルステアリン酸、クロロフェニルステ
アリン酸、キシリルステアリン酸、αーピリジルオレイ
ン酸、リグノセリン酸、ベヘン酸、ステアロル酸などが
ある。
【0023】芳香族カルボン酸としては、例えば、安息
香酸、モノクロル安息香酸、パラ−t−ブチル安息香
酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、メタトルイル酸、ジ
メチル安息香酸、クミン酸アセトオキシ安息香酸、サリ
チル酸、4−ヘキシル安息香酸などが挙げられる。
【0024】本発明で使用する過塩基性アルカリ土類金
属フェノレ−ト錯体(E)は、アルカリ土類金属の酸化物
および/または水酸化物とフェノ−ル化合物との反応に
よって得られる過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−ト
錯体であり、該フェノ−ル化合物に対するアルカリ土類
金属の酸化物および/または水酸化物の当量比は1:1
よりも大きい、即ち、金属過剰で反応によって得られる
過塩基性塩である。この場合、アルカリ土類金属の酸化
物および/または水酸化物の過剰量は0.1〜5当量が
好ましい。また、過塩基性塩の塩基度を下げるために炭
酸ガスなどの酸性ガスで処理することが好ましい。
【0025】当該過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−
ト錯体(E)の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して、そのアルカリ土類金属量は、過塩基性有機カ
ルボン酸亜鉛塩(D)の亜鉛金属1モル量に対して0.1
5〜0.50モルであり、好ましくは0.2〜0.4モ
ルである。アルカリ土類金属0.15モルより少ないと
セル荒れする場合があり、また0.5モルより多いとプ
レ−トアウト性に問題がある場合がある。
【0026】過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−ト錯
体の原料として用いられるアルカリ土類金属酸化物、ま
たは水酸化物としては、カルシウムおよびバリウムの酸
化物または水酸化合物が好適である。
【0027】過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−ト錯
体の原料として用いられるフェノ−ル化合物としては、
例えばフェノ−ル、o−、m−およびp−クレゾール、
キシレノール、p−エチルフェノール、o−、p−ジエ
チルフェノール、n−プロピルフェノール、p−イソプ
ロピルフェノール、tert−ブチルフェノール、2,
4−ジtert−ブチルフェノール、n−アミルフェノ
ール、p−tert−アミルフェノール、p−シクロペ
ンチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、メチル
シクロヘキシルフェノール、sec−ヘキシルフェノー
ル、ヘプチルフェノール、ジイソブチルフェノール、
3,5,5−トリメチル−n−ヘキシルフェノール、n
−デシルフェノール、セチルフェノール、ノニルフェノ
−ル、ジノニルフェノ−ル、オレイルフェノール、フェ
ニルフェノール、ジフェニルフェノール、ナフチルフェ
ノール、アリザリン、キニザリン、ヒドロキノン、カテ
コール、ピロガロール、αーナフトール、βーナフトー
ル、ナフトヒドロキノン、ナフトレゾルシノール、オク
チルカテコール、モノー(トリイソブチル)ピロガロー
ル、p−ニトロフェノール、ピクリン酸、o−クロロフ
ェノール、tert−ブチルクロロフェノール、p−ニ
トロo−クロロフェノール、p−アミノフェノール、
4,4’−イソプロピリデンジフェノ−ル等が挙げられ
る。
【0028】本発明に用いられる熱分解型有機発泡剤
(F)としては、例えばアゾジカルボンアミド、P,P−
オキシ(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、N,N,−
ジニトロペンタメチレンテトラミン、パラトルエンスル
ホニルヒドラジド等が挙げられる。
【0029】熱分解型有機発泡剤の添加量は、発泡成型
品の用途により適宜決定されるが、塩化ビニル系樹脂
(A)100重量部に対して好ましくは0.01〜10重
量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
【0030】また、本発明の組成物に、その他有機酸の
金属塩(通常金属石鹸と称する)の併用もできることは
当然である。その金属成分の例としてはNa、K、L
i、Mg、Ca、Ba、Zn、Sn等があり、有機酸残
基としては次のカルボン酸及びフェノ−ルの残基であ
る。例えば、酢酸、n−ヘキサン酸、カプリン酸、カプ
リル酸、2ーエチルヘキサン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸、桐油酸、大豆油
酸、トール油酸、リシノール酸、3,5,5−トリメチ
ルヘキサン酸、αークロロステアリン酸、αーニトロラ
ウリン酸、Ωーアミノペンタデカン酸、ラウロキシ酢
酸、アラキン酸、モノラウリルアジピン酸、フェニルオ
レイン酸、フェニルステアリン酸、クロロフェニルステ
アリン酸、キシリルステアリン酸、αーピリジルオレイ
ン酸、リグノセリン酸、ベヘン酸、ステアロル酸、安息
香酸、モノクロル安息香酸、パラ−t−ブチル安息香
酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、メタトルイル酸、ジ
メチル安息香酸、クミン酸アセトオキシ安息香酸、サリ
チル酸、4ーヘキシル安息香酸、;フェノ−ル、o−、
m−およびp−クレゾール、キシレノール、p−エチル
フェノール、o−、p−ジエチルフェノール、n−プロ
ピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、ter
t−ブチルフェノール、2,4−ジtert−ブチルフ
ェノール、n−アミルフェノール、p−tert−アミ
ルフェノール、p−シクロペンチルフェノール、シクロ
ヘキシルフェノール、メチルシクロヘキシルフェノー
ル、sec−ヘキシルフェノール、ヘプチルフェノー
ル、ジイソブチルフェノール、3,5,5−トリメチル
−n−ヘキシルフェノール、n−デシルフェノール、セ
チルフェノール、ノニルフェノ−ル、ジノニルフェノ−
ル、オレイルフェノール、フェニルフェノール、ジフェ
ニルフェノール、ナフチルフェノール、アリザリン、キ
ニザリン、ヒドロキノン、カテコール、ピロガロール、
αーナフトール、βーナフトール、ナフトヒドロキノ
ン、ナフトレゾルシノール、オクチルカテコール、モノ
ー(トリイソブチル)ピロガロール、p−ニトロフェノ
ール、ピクリン酸、o−クロロフェノール、tert−
ブチルクロロフェノール、p−ニトロo−クロロフェノ
ール、p−アミノフェノール、4,4’−イソプロピリ
デンジフェノ−ル等が挙げられる。
【0031】本発明の組成物には、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リロニトリル・ブタジェン・スチレン共重合体、アルキ
ルメタアクリレート・ブタンジェン・スチレン共重合
体、エチレン−酢ビ共重合体、エチレン-酢ビ-塩ビ共重
合体、ウレタン樹脂等を配合することができる。
【0032】また本発明の組成物に他の添加剤、例えば
エポキシ化合物、有機亜リン酸エステル等を配合するこ
とができる。
【0033】エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油、エポキ
シ化アマニ油脂肪酸ブチルエステル、エポキシ化ポリブ
タジェン、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルなど
である。
【0034】有機亜リン酸エステルとしては、トリフェ
ニルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ト
リスノニルフェニルホスファイト、トリデシルホスファ
イト、トリラウリルホスファイト、ジイソデシルフェニ
ルホスフェイト、4,4’ーイソプロピリデンジフェニ
ルテトラアルキルジホスファイト等があげられる。
【0035】また、本発明の組成物には、本発明の効果
を損なわない範囲で、その他一般に用いられる顔料、難
燃剤、架橋剤、光安定剤、滑剤、加工助剤等を配合する
ことができる。
【0036】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明による塩化ビニル
系発泡性樹脂組成物の効果を示すものであるが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。なお以下
に部とあるのは重量部を示す。
【0037】本発明において使用される過塩基性有機カ
ルボン酸亜鉛塩および過塩基性アルカリ土類金属フェノ
レ−ト錯体は例えば次のような方法で合成される。
【0038】[合成例−1:過塩基性有機カルボン酸亜
鉛塩]1Lの4つ口フラスコにオクチル酸403g
(2.8グラム当量)と酸化亜鉛163g(4グラム当
量)及び水100gを仕込み窒素ガスを吹き込みつつ攪
拌混合しながら90℃で1時間保った後150℃に昇温
し、副成する水を除去した。その後濾過助剤を加えてプ
レス濾過した。濾液のZn=25%であった。
【0039】[合成例−2:過塩基性バリウムフェノレ
−ト錯体]2Lの4つ口フラスコにトリデカノ−ル20
0g、ノニルフェノ−ル酸234g(1.0当量)、水
酸化バリウム水和物315g(2グラム当量)、鉱油5
00gを仕込み、窒素ガスを吹き込みつつ攪拌混合しな
がら150〜155℃昇温し、副成する水を除去した。
水の副成が殆ど認められなくなったので、窒素ガスを炭
酸ガスに変え150〜155℃で2時間反応した。その
後80℃に冷却後、濾過助剤を加えてプレス濾過した。
濾液のBa=12%であった。
【0040】[合成例−3:過塩基性カルシウムフェノ
レ−ト錯体]2Lの4つ口フラスコにトリデカノ−ル2
00g、オレイルアルコ−ル200g、ヘプチルフェノ
ール120g(0.62グラム当量)、ノニルフェノ−
ル145g(0.62グラム当量)、消石灰74g(2
グラム当量)、鉱油300gを仕込み、窒素ガスを吹き
込みつつ攪拌混合しながら150〜155℃昇温し、水
の副成が殆ど認められなくなったので、窒素ガスを炭酸
ガスに変え150〜155℃で2時間反応した。その後
120℃に冷却し、濾過助剤を加えてプレス濾過した。
濾液のCa=3%であった。
【0041】実施例1〜4、比較例1〜7 下記配合物をミキサ−(1100rpm)で4分混合し
て、均一なペ−ストゾルを作成した。このペ−ストゾル
の混合直後と1夜放置後の粘度をB型粘度計で測定し
た。さらに、このペ−ストゾルを難燃紙上に0.17m
m厚さになるように塗布し、140℃のオ−ブンで60
秒間セミキュア−した。次いで240℃で所定時間加熱
して発泡成型品を得た。該発泡成型品の発泡倍率(発泡
成型品の厚さ÷セミキュヤ品の厚さ)、ハンタ−表色系
試験器で白度(b値:白い程値が小さく、かつ発泡成型
品として好ましい)、表面状態(セル状態)を観察し
た。またセミキュア−した試片を150℃の乾燥機でフ
ェロ−板上に塗布面を5回重ね、フェロ−板上のプレ−
トアウト性(曇状態)を観察した。その結果を表−1に
示した。なお、発泡成型品の表面状態(セル状態)およ
びセミキュア−品のプレ−トアウト性は次の評価基準で
評価した。
【0042】[評価基準] [表面状態] ○=表面状態良好(セルが均一である)、 △=表面状態若干劣る(僅かにセル荒れが認められ
る)、 ×=表面状態劣る(セルが荒れており、不均一))。 [プレ−トアウト性] ○=プレ−トアウトなし(フェロ−板に曇なし)、 △=プレ−トアウト若干あり(僅かに曇が認められ
る)、 ×=プレ−トアウトあり(フェロ−板に曇あり)。
【0043】 (配合) 重量部 PVC(PSL-675) 100 DOP 50 炭酸カルシウム 120 酸化チタン 15 発泡剤(アゾジカルボンアミド) 4.5 タ−ペン 12 ドデシルベンゼン 3 供試添加剤 表1参照
【0044】供試添加剤の中の金属石鹸で正塩とは、金
属水酸化物と有機カルボン酸とを当量比で反応して得ら
れたものである。
【0045】
【表1】
【0046】表1から過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩
(D)および過塩基性アルカリ土類金属フェノレート錯体
(E)各々の単独配合及びその特定比率からはずれる比較
例は、プレ−トアウト性も充分に改良されず、かつ得ら
れた発泡成型品はセル荒れが認められ、表面状態の良い
高度に優れた高発泡成型品が得られないことが解る。両
者を特定の範囲で組み合わせて配合する本発明の実施例
は、プレートアウト性、発泡倍率、白度、表面状態、ゾ
ル粘度にバランスよく優れるものであることが解る。
【0047】
【発明の効果】本発明の(A)塩化ビニル系樹脂、(B)充填
剤、(C)可塑剤、(D)過塩基性有機カルボン酸亜鉛塩、
(E)過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−ト錯体、(F)熱
分解型有機発泡剤から成り、過塩基性有機カルボン酸亜
鉛塩と過塩基性アルカリ土類金属フェノレ−ト錯体とい
う特定の安定剤をある特定の範囲で組み合わせて配合し
た塩化ビニル系発泡性樹脂組成物とすることにより、多
量の充填剤を配合するにもかかわらず、作業性が良く、
高発泡成形品でもセル荒れもなく、かつプレ−トアウト
性の改良された高充填配合および高発泡に適する塩化ビ
ニル系発泡性樹脂組成物及びその優れた成形品を得るこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)塩化ビニル系樹脂、(B)充填剤、(C)
    可塑剤、有機金属塩、(F)熱分解型有機発泡剤からなる
    塩化ビニル系発泡性樹脂組成物において、有機金属塩
    が、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、(D)過
    塩基性有機カルボン酸亜鉛塩、その金属量として亜鉛
    0.05〜1重量部、及び(E)過塩基性アルカリ土類金
    属フェノレ−ト錯体、そのアルカリ土類金属量として過
    塩基性有機カルボン酸亜鉛塩の亜鉛金属1モルに対して
    0.15〜0.50モル配合してなることを特徴とする
    塩化ビニル系発泡性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)塩化ビニル系樹脂 100重量部に
    対して、(B)充填剤50〜300重量部、(C)可塑剤20
    〜150重量部、(F)熱分解型有機発泡剤0.05〜1
    0重量部を配合してなることを特徴とする請求項1記載
    の塩化ビニル系発泡性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (E)過塩基性アルカリ土類金属フェノレ
    ート錯体のアルカリ土類金属が、バリウム、カルシウム
    から選択される1種以上であることを特徴とする請求項
    1記載の塩化ビニル系発泡性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の塩化ビニル系発泡性樹脂
    組成物からなることを特徴とする成形品。
JP12961997A 1997-05-20 1997-05-20 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物及びその成形品 Pending JPH10316788A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101253814B1 (ko) * 2009-10-14 2013-04-15 주식회사 엘지화학 아크릴계 중합체 조성물, 이의제조방법 및 이를 포함하는 염화비닐 수지 조성물
WO2021193372A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社Adeka 発泡成形用塩化ビニル系樹脂の安定剤組成物、これを含む発泡成形用塩化ビニル系樹脂組成物、及びその発泡成形体

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WO2021193372A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社Adeka 発泡成形用塩化ビニル系樹脂の安定剤組成物、これを含む発泡成形用塩化ビニル系樹脂組成物、及びその発泡成形体

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