JP2882047B2 - 車両の充電制御装置 - Google Patents

車両の充電制御装置

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JP2882047B2 JP33330590A JP33330590A JP2882047B2 JP 2882047 B2 JP2882047 B2 JP 2882047B2 JP 33330590 A JP33330590 A JP 33330590A JP 33330590 A JP33330590 A JP 33330590A JP 2882047 B2 JP2882047 B2 JP 2882047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は界磁巻線に流れる電流の増加速度を制御し徐
々に発電機電圧を上昇させる車両の充電制御装置におい
て、特に充電異常警告手段の誤作動を防止するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、特開昭59−83600号公報(USP4,459,489)に示
す充電制御装置においては、大きな電気負荷が加えられ
た時、発電機の出力電圧が所定値(0.5[v])低下す
ることを検出し、この検出に対応して、電気負荷が加え
られる前のスイッチ手段の導通率から徐々に導通率を上
昇させる。
そして、界磁巻線に流れる電流をゆっくりと増加させ
ることで、発電機のエンジンに対する負荷が、ゆっくり
とエンジンに加えられ、エンジンの振動又は失速を阻止
することができる。
一方、特開昭49−38167号公報に示す如く、充電異常
検出表示においては、例えば、バッテリ電圧を、第1の
所定電圧VR1になるように発電制御している場合、発電
機出力電圧が、第1の所定電圧VR1より小さく設定され
た第2の所定電圧VR2以下に低下した時、充電異常とし
て検出し充電警告灯を点灯している。しかし、装置が正
常でも、負荷遮断等でこのような状態になりうるため、
バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以上の時は、発電機
出力電圧が第2の所定電圧VR2以下になっても充電警告
灯が点灯しないようにしている。
また、負荷遮断等で発電機の出力電圧が第2の所定電
圧以下に低下している状態で、バッテリ電圧が第1の所
定電圧VR1以下となり、発電機が発電を開始しても、発
電機出力電圧が第2の所定電圧VR2になるまでに時間を
必要とするため、発電機の立ち上がる時間分を考慮し、
充電異常検出の信号を所定時間(遅延時間)遅らせるこ
とにより充電異常警告灯の誤点灯を防止するようにして
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記充電制御装置にあっては、充電異常検出表示にお
いて、前記遅延時間を設定しているにもかかわらず充電
異常警告灯を誤点灯してしまう場合がある。
つまり、大きな電気負荷がONの状態で発電機が動作し
ている状態から大きな電気負荷を遮断した場合、発電機
からバッテリへの充電により、一瞬、バッテリ電圧が上
昇し、その後バッテリはこのバッテリに接続された小さ
い負荷に対してのみ電流を供給するだけでよいため第3
図(a)の如く、非常にゆっくりと下降する。バッテリ
電圧は第1の所定電圧VR1よりも高いため、発電機電圧
である固定子巻線11の電圧は下降し、第3図(g)の如
く、第2の所定電圧VR2以下となる。その後、バッテリ
電圧が第1の所定電圧VR1以下になるとはじめて、スイ
ッチ手段の導通率を徐々に上昇させて、界磁巻線に流れ
る電流を徐々に増加する。ところが、スイッチ手段はOF
F状態が続いたために、スイッチ手段の導通率は0%か
ら徐々に上昇し、第3図中の破線で示すように、固定子
巻線11の電圧が第2の所定電圧VR2以上になるのに非常
に長い時間を必要とする。
そのため、遅延時間内に第2の所定電圧VR2まで回復
できず、発電機が正常にもかかわらず充電異常警告灯を
誤点灯させてしまう。
そこで、本発明では、充電異常警告灯等の警告手段の
誤作動を防止することを目的としている。
また、他の目的としては、遅延時間を長くすることな
く簡単な構成で充電異常警告手段の誤作動を防止するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明の充電制御装置にお
いては、 (1)車両用発電機の界磁巻線に接続され、この界磁巻
線に流れる電流を制御するスイッチ手段と、 バッテリの電圧が第1の所定値よりも低下した際に、
界磁巻線に流れる電流を徐々に増加させるようスイッチ
手段を制御して、前記バッテリ電圧を第1所定値に維持
する電圧調整手段と、 発電機電圧が、前記第1所定値よりも小さく設定され
た第2所定値以下で、かつバッテリ電圧が前記第1所定
値以下の状態が、所定時間続いた時に、充電異常として
検出して、充電異常を運転者に知らせる充電異常警告手
段と、 発電機出力電圧が前記第2所定値以下に低下し、バッ
テリ電圧が前記第1所定値以下に低下した時、前記所定
時間内に、発電機出力電圧を前記第2所定値以上にすべ
く、前記界磁巻線に流れる電流を増加させる電流増加手
段と、 を備えた構成とする。
(2)上記電圧調整手段を、バッテリ電圧を第1所定値
に維持するように制御信号を出力し前記スイッチ手段を
制御して前記界磁巻線に流れる電流を調整する電圧制御
手段と、前記バッテリ電圧が第1所定値以下に低下した
際に、前記電圧制御手段に代えて、前記界磁巻線に流れ
る電流を徐々に増加させるように制御する徐励手段とに
より構成し、 発電機出力電圧が前記第2所定値以下に低下し、バッ
テリ電圧が前記第1所定値以下に低下した時、前記徐励
手段の制御信号に代えて、前記電圧制御手段の制御信号
により前記スイッチ手段を制御することで、前記界磁巻
線に流れる電流を増加させる切替え手段を備えた構成と
する。
(3)前記切替え手段を、発電機出力電圧が、第2所定
値より大きく第1の所定値より小さい第3所定値に達し
た後、前記電圧制御手段の制御信号に代えて、再び前記
徐励手段の制御信号で前記スイッチ手段を制御するよう
切り替える構成にする。
(4)前記切替え手段を、発電機出力電圧が第2所定値
以下に低下し、バッテリ電圧が前記第1所定値以下に低
下した際に、所定時間だけ、前記徐励手段の制御信号に
代えて前記電圧制御手段の制御信号により前記スイッチ
手段を制御するよう切り替える構成にする。
(5)前記切替え手段を、発電機電圧が第3所定値以下
に低下した際に、前記徐励手段の制御信号に代えて前記
電圧制御手段の制御信号により前記スイッチ手段を制御
するよう切り替える構成にする。
(6)発電機出力電圧が第2所定値以下に低下し、バッ
テリ電圧が第1所定値以下に低下した時に、発電機の界
磁巻線の電流を徐々に増加させる制御信号にて上記スイ
ッチ手段を制御するようにし、この制御信号にてスイッ
チ手段が制御されている間は、前記充電異常警告手段の
作動を禁止する構成にする。
〔作用〕
上述した(1)から(5)の構成のものにおいては、
負荷遮断等で発電機出力電圧が第2所定値以下に低下
し、かつバッテリ電圧が第1所定値以下になった時、発
電機が発電を開始し、所定時間内にその出力電圧が第2
の所定値以上に上昇する。
(6)の構成のものにおいては、同様に負荷遮断等で
発電機出力電圧が第2所定値以下に低下し、かつバッテ
リ電圧が第1所定値以下になった時、発電機出力電圧は
第1所定値に達するように徐々に増加し、所定時間内に
発電機出力電圧が第2の所定値以上に上昇しない場合が
生じても、徐々に増加している間充電異常警告手段の作
動を禁止しているため、充電異常警告はなされない。
〔発明の効果〕
本発明によると、界磁巻線を流れる電流の増加速度を
制御し、徐々に発電機出力電圧を上昇させる充電制御装
置において、充電異常警告手段の誤作動を防止すること
ができる。
また、その際に遅延時間を従来より設定しているもの
より長くする必要なく、充電異常警告手段の誤作動を防
止することもできる。
〔実施例〕
以下本発明を図に示す第1実施例について説明する。
第1図において、1は車両用交流発電機であり、この
発電機1は、Y結線された3相の固定子巻線11、図示し
ないエンジンにより回転駆動される界磁巻線13及び固定
子巻線11に出力される交流出力を全波整流する整流器12
とからなる。発電機1は、周知のように、エンジンによ
り、ベルト及びプーリを介して駆動される。
2はバッテリであり、一端が全波整流器12に接続され
ている。4はキースイッチ、5は電気負荷6をバッテリ
2と接続するための切り換えスイッチ、7は充電異常警
告手段をなす警告灯である。
制御回路3は発電機1の界磁巻線13に流れる界磁電流
を制御するものであり、例えば、米国特許第3538361号
及び米国特許第4419597号に示す周知の如く、車両用交
流発電機1のハウジング上に組み付けられている。
次に、制御回路3について詳細に説明する。
電圧制御手段をなす電圧制御回路31は、比較器314及
びバッテリ2の(+)端子に接続された第1の抵抗312
ならびに第2の抵抗313とコンデンサ311の並列回路とを
有している。
また、比較器314の(−)側入力は、第1,第2の抵抗3
12,313間に接続され、一方、(+)側入力は第1の所定
電圧VR1に対応するVref1が入力されている。そして、こ
の電圧制御回路31は、バッテリ電圧がVR1以上の時にLo
レベルを出力し、一方、バッテリ電圧が、VR1以下の時
にHiレベルを出力するように設定されている。
32は平均導通率検出回路であり、界磁巻線13と出力ト
ランジスタ39との間に接続されている。この検出回路
は、第3の抵抗321と、一端が接地されたコンデンサ322
とからなる。そして、この検出回路32のコンデンサ322
の充電電圧は、出力トランジスタ39が導通している時に
は、界磁巻線13と出力トランジスタ39との間が低レベル
となり、第3の抵抗321を介して放電される。
一方、出力トランジスタ39が遮断している時には、界
磁巻線13と出力トランジスタ39との間は高レベルとな
り、コンデンサ322は第3の抵抗321を介して充電され
る。
ここで、第3の抵抗321は約1〔MΩ〕、コンデンサ3
22は約2.0〔μF〕としてあり、第3の抵抗321とコンデ
ンサ322との時定数を200〔msec〕と設定している。ま
た、コンデンサ322の充電電圧は、後述の三角波発生回
路351の電圧に対応しており、完全に充電されている時
に、三角波電圧のピーク値と同じ4〔V〕に、一方完全
に放電された時には、三角波電圧のボトム値と同じ0
〔V〕になるようにしてある。
従って、約200〔msec〕の間に、出力トランジスタ39
の導通,遮断によるコンデンサ322の放電,充電によ
り、コンデンサ322に充電される電圧が、出力トランジ
スタ39の平均導通率として検出することができる。つま
り、コンデンサ322の充電電圧は、0〜4〔V〕の範囲
で変動し、0〜4〔V〕の電圧が、平均導通率100〜0
〔%〕と対応することになる。
33はボルテージフォロワーからなるインピーダンス変
換回路で、コンデンサ322の電圧を正確に検出し、この
電圧を出力する。
34は前記平均導通率検出回路32の検出値に所定量を加
算するための降圧回路で、第4の抵抗341と定電流回路3
42からなり、抵抗341は約4〔kΩ〕定電流は100〔μ
A〕として、この回路42での電圧低下量を導通率10
〔%〕に相当する約0.4〔V〕としている。
35は最大信号発生回路であり、比較器352と三角波発
生回路351とからなる。この比較器352の(−)側入力は
降圧回路34の出力に、(+)側入力は三角波発生回路35
1に接続されている。
この三角波発生回路351はピーク値が4V,ボトム値0V
で、周期Tが約20〔msec〕の三角波を発生する。
従って、上記構成において、出力トランジスタ39の平
均導通率が50〔%〕の状態の時では、平均導通率検出回
路32のコンデンサ322の充電電圧は、2〔V〕となる。
また、降圧回路34の出力電圧は、2〔V〕より0.4
〔V〕低い1.6〔V〕となる。さらに、最大信号発生回
路35では、比較器352により、上記1.6〔V〕を三角波を
比較することで、60〔%〕のONデューティで、周期が三
角波の周期と同じ20〔msec〕の信号を出力することとな
る。つまり、出力トランジスタ39のONデューティDに対
して、最大信号発生回路の出力信号VGは、デューティ
{D+α(10%)}となるように設定している。
そして、平均導通率検出回路32、インピーダンス変換
回路33、降圧回路34および最大信号発生回路35だ、徐励
手段を構成する。
38はAND回路であり、抵抗53を介した電圧制御回路31
の出力、OR回路50の出力が接続されている。
39は出力トランジスタであり、AND回路38の出力に応
じて、界磁巻線13に流れる電流をON,OFF制御するスイッ
チ手段である。この出力トランジスタ39は、キースイッ
チ4を介して、バッテリ2の電圧が印加されることで、
ONが可能となる。そして、抵抗36がバッテリ2から出力
トランジスタ39のベースに流れる電流を押さえる。
40は発電機出力電圧検出回路で、固定子巻線11の内の
1相出力に接続されている。そして、この検出回路40は
抵抗401,抵抗402,放電防止タイオード403,ホールドコン
デンサ404及びコンデンサ放電抵抗405からなる。
42,43の比較器で、比較器42の(−)側入力及び43の
(+)側入力には、それぞれ,第2,第3の所定電圧
VR2,VR3に対応する基準電圧Vref2,Vref3,が入力され、
比較器42の(+)側入力及び43の(−)側入力には発電
機出力電圧検出回路40からの出力信号が入力されてい
る。そして、第2の所定電圧VR2および第3の所定電圧V
R3は第1の所定電圧VR1よりも小さく、第3の所定電圧V
R3は第2の所定電圧VR2よりも大きく設定している。
45は反転器、46はアンド回路で、アンド回路46は、比
較器42の出力を、抵抗51を介して反転器45で反転された
ものと、抵抗52を介した比較器314の出力とを入力し、
発電機出力電圧である固定子巻線11の電圧が第2の所定
電圧VR2以下でかつ、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1
以下になると、Hiレベルを出力する。
47は遅延回路で、アンド回路46と警報灯7を駆動する
ランプ駆動トランジスタ48のベースとの間に接続されて
いる。第2図にその構成を示す。この回路は抵抗472,抵
抗473,抵抗476,抵抗477,抵抗478,抵抗4710,トランジス
タ471,トランジスタ475,トランジスタ479,トランジスタ
4711及びコンデンサ474からなり、この構成により約100
〔msec〕の遅延時間を設定している。
次に、上記構成において、その作動を説明する。
第1に、第1図に基づいて、エンジン始動時の作動を
説明する。
まず、キースイッチ4の投入時には、発電機1はまだ
発電しておらず、第1図に示す平均導通率検出回路32の
C点電圧VCは、バッテリ2、界磁巻線13及び抵抗321を
介して、4Vに充電されている。従って、降圧回路34の出
力電圧VCより0.4〔V〕低い3.6〔V〕の電圧を出力す
る。従って、最大信号発生回路35の出力信号VGは、ONデ
ューティが10〔%〕で、周期が約20〔msec〕の制御信号
が出力される。また、発電機出力電圧を発生する固定子
巻線11にも電圧は発生していないので、比較器42はHi信
号を出力し、最大信号発生回路35の出力信号に関係なく
オア回路50はHi信号を出力している。
一方、エンジン始動時までは、比較器314は、入力さ
れるバッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下のため、Hi
信号を出力する。
従って、出力トランジスタ39はON状態となり、界磁巻
線13に電流が流れる。また、出力トランジスタ39がONす
ることにより、平均導通率検出回路32のコンデンサ322
が抵抗321を介して放電するため、最大信号発生回路35
の出力信号は、ONデューティ100〔%〕つまり、Hi信号
となる。また、前述の如く、固定子巻線11に電圧が発生
していないため、比較器41の(+)側入力は第2の所定
電圧VR2に対応する基準電圧Vref2以下であり、Lo信号を
出力する。この時、比較器314は前述の如くHi信号を出
力しているので、充電異常警告灯は点灯している。
次に、エンジン(E/G)を起動して発電機1が発電を
開始する時について説明する。
E/Gが起動される前に、出力トランジスタ39はON状態
になっているため、E/Gが起動されて、E/G回転数が上昇
し、これに伴い発電機1の出力が増して、固定子巻線11
の電圧が第2の所定電圧VR2以上になると、比較器42はH
i信号を出力し、反転器45を介してアンド回路46にはLo
信号が入力されるので、充電異常警告灯7が消灯され
る。
そして、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1に達する
と電圧制御回路31の出力はHiからLoに切り替わり、出力
トランジスタ39は遮断される。
その後、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下に低
下すると、電圧制御回路31の出力がLoからHiへ切り替わ
るので出力トランジスタ39は再び導通状態となる。
この動作を繰り返しながら、バッテリ電圧を第1の所
定電圧VR1に制御している。
次に、発電機が作動している状態で、大きな電気負荷
を遮断した時の作動について説明する。
その時、今まで大きな電気負荷に供給していた電流
が、バッテリ2に流れ、バッテリ2が充電されてバッテ
リ電圧が上昇する。その後、バッテリ電圧は小さい負荷
に対して電力を供給するだけでよいから、第3図(a)
に示す如く非常にゆっくりと低下する。その間に、第3
図(g)に示す如く、固定子巻線11の電圧は第3の所定
電圧VR3以下に低下し、さらに第2の所定電圧VR2以下に
低下してしまう。
上述のように、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1
下になるまでの長い間、出力トランジスタ39がOFFして
いたため、平均導通率検出回路32のコンデンサ322が、
完全に充電している。そのため、導通率0〔%〕相当の
電圧となり、最大信号発生回路35の信号は、ONデューテ
ィ10〔%〕の信号を、オア回路50に出力している。
一方、発電機の出力電圧は、第2の所定電圧VR2以下
となっているため、比較器43のHiレベルの信号をオア回
路50に入力する。よって、オア回路50は、Hiレベルの信
号をアンド回路38に入力する。
また、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下に低下
するため、電圧制御回路31の比較器314の出力もHiレベ
ルとなる。従って、アンド回路38は、Hiレベルを出力し
て、出力トランジスタ39をON状態に保つ。
よって、界磁巻線13に流れる電流は、急速に増加し、
第3図(g)に示す如く、遅延回路47の遅延時間内に固
定子巻線11の電圧が、第2の所定電圧VR2まで立ち上が
る。
その後、固定子巻線11の電圧が第3の所定電圧VR3
上になると、比較器43は、Loレベルを出力するため、最
大信号発生回路35の出力信号に応じて、アンド回路38の
出力を決定されることになる。
よって、最大信号発生回路35の出力信号により、出力
トランジスタ39が制御される。また、平均導通率検出回
路32は、第3の抵抗321とコンデンサ322との時定数200
〔msec〕、及び出力トランジスタ39のデューティによる
充放電により、徐々に出力電圧Vcが低下していく。それ
に伴って、降圧回路34の出力電圧VDも、上記出力電圧Vc
より0.4〔V〕低い電圧から徐々に低下していく。
従って、最大信号発生回路35の出力信号は、降圧回路
34の出力電圧VDの低下に伴って、例えば、30%のONデュ
ーティから徐々に増加し、出力トランジスタ39のONデュ
ーティは、徐々に上昇する。よって、第3図(g)に示
す如く、発電機の電圧が第3の所定電圧VR3以上になっ
た後は、徐々に増加する。
従来のものは第3図(g)の破線に示す如く、導通率
が0%から徐々に上昇するため非常に長い時間を必要と
する。従って、遅延時間内に固定子巻線11の電圧が、第
2の所定電圧VR2まで上昇せず、発電機が正常にもかか
わらず充電異常警告灯7を点灯してしまう。これに対
し、本発明の第1実施例においては、遅延時間内に固定
子巻線11の電圧が第2の所定電圧VR2以上に上昇するの
で、充電警告灯7は点灯しない。
従って、遅延時間を延長することなく、誤点灯を防止
することができる。
次に第2実施例について説明する。
第4図において、同一の符号は第1実施例で示したも
のと一致している。ただし、発電機出力電圧検出回路40
におけるコンデンサの放電は、第1実施例ではコンデン
サ放電抵抗405でおこなっていたが、第2実施例では後
述するコンデンサ放電回路54がその役割を果たすように
している。
41,42,43は比較器で、比較器41,43の(+)側入力お
よび比較器42の(−)側入力には、それぞれ、第4,第3,
第2の所定電圧VR4,VR3,VR2に対応する基準電圧Vref
4,Vref3,Vref2が入力される。また、比較器41,43の
(−)側入力および比較器42の(+)側入力には発電機
出力電圧検出回路40からの出力信号が入力されている。
44は初期励磁回路である。第5図にその構成を示す。
この回路は比較器441,抵抗442,抵抗443,抵抗444および
トランジスタ445からなる。比較器441の(−)側入力に
は三角波発生回路351が接続され、出力はアンド回路38
の入力に接続されている。トランジスタ445のベースに
は、比較器41の出力が入力されている。
従って、上記構成において、比較器41の信号がHi信号
で、トランジスタ445がONの状態では、定電圧源Vref,抵
抗442,抵抗443および抵抗444で決定される電位と、三角
波を比較することにより、比較器441には例えば、25
〔%〕のONデューティ信号が出力される。また、比較器
41の出力がLo信号になると、トランジスタ445がOFFし、
定電圧源Vref,抵抗442,抵抗443および抵抗444で決定さ
れる電位が、三角波のピーク電位より大きく設定される
ので、比較器441の出力はHi信号つまり、100〔%〕のON
デューティ信号が出力される。
45は反転器であり、比較器42の信号を反転させて、ラ
ンプ駆動トランジスタ48に出力する。
49はアンド回路であり、抵抗56を介して比較器42、お
よび比較器43の出力を入力し、オア回路50に出力する。
54はコンデンサ放電回路で、その構成を第9図に示
す。
トランジスタ541は、エミッタに定電流源545、比較器
43の(−)側入力、及び、比較器41,42の(+)側入力
が接続され、ベースにホールドコンデンサ404及び、ト
ランジスタ543のコレクタが接続されている。
トランジスタ542は、エミッタに、並列接続された定
電流源546および定電流源547が接続され、ベースに、ト
ランジスタ544のコレクタ及びベースが接続されてい
る。
トランジスタ548はベースに反転器55が接続され、コ
レクタに、トランジスタ543のベース及びトランジスタ5
44のベースが接続されている。
このトランジスタ548は、バッテリ電圧が第1の所定
電圧VR1より高い時ONし、その時トランジスタ543がOFF
するので、ホールドコンデンサ404は、固定子巻線11の
出力およびトランジスタ541のベース電流により充電さ
れる。一方、トランジスタ548がOFFすると、トランジス
タ543、544はONし、ホールドコンデンサ404はトランジ
スタ543を介して徐々に放電する。
次に、上記構成においてその作動を説明する。
まず、キースイッチ4の投入時には、第1実施例と同
じ動作をし、最大信号発生回路35の出力信号VG ONデュ
ーティが10〔%〕で、周期が約20〔msec〕の制御信号が
出力される。一方、エンジン始動時は、比較器314は、
入力されるバッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下のた
め、Hi信号を出力する。発電機出力電圧である固定子巻
線11の電圧は、まだ発生しておらず、前述のように比較
器314の出力もHi信号のため、コンデンサ404は放電状態
でコンデンサ放電回路54の出力電圧は第4の所定電圧V
R4以下である。よって、比較器42はLo信号を出力し、ア
ンド回路49の出力もLo信号となる。従って、オア回路50
の出力信号は、最大信号発生回路35の出力信号がそのま
ま出力される。
また、比較器41の出力は、Hi信号となり、初期励磁回
路44のトランジスタ445がONする。これにより、比較器4
41の出力は前述のように、例えば25〔%〕のONデューテ
ィ信号となる。
しかしながら、アンド回路38により出力トランジスタ
39は最大信号発生回路35の信号VG(10〔%〕のONデュー
ティ信号)で制御される。そして、出力トランジスタ39
が10〔%〕のONデューティ信号で制御されることで、平
均導通率検出回路32のコンデンサ電圧は、出力トランジ
スタ39のON,OFFで充放電を繰り返して徐々に低下する。
それに伴って、降圧回路34の出力電圧も徐々に低下する
ので、最大信号発生回路35の出力信号VGは徐々に増加す
る。従って、出力トランジスタ39の導通率が増加し、界
磁巻線を流れる電流が徐々に増加する。
そして、出力トランジスタ39の初期励磁回路44の比較
器441の出力である25〔%〕のONデューティ信号によっ
て動作するまで、導通率が増加する。つまり、発電機の
始動前における出力トランジスタ39のONデューティが25
〔%〕に決定される。
尚この時、最大信号発生回路35の出力信号は、ONデュ
ーティ25+10=35%の信号を出力している。
また、比較器42は、前述のように入力される発電機電
圧である固定子巻線11の電圧が第2の基準電圧Vref2に
対応する所定電圧VR2以下のためLo信号を出力し、充電
異常警告灯7を点灯させている。
次に、エンジン(E/G)を起動して発電機1が発電を
開始する時について説明する。
E/Gが起動される前に、出力トランジスタ39の制御信
号VHは初期励磁回路44で決定されるONデューティ信号に
なっている。E/Gが起動されて、E/G回転数が上昇し、こ
れに伴い発電機1の出力が増して、固定子巻線11の電圧
が第4の所定電圧VR4以上になると、比較器41はLo信号
を出力する。これは、初期励磁回路44のトランジスタ44
5をOFF状態にし、比較器441つまり、初期励磁回路44はH
i信号を出力ため、出力トランジスタ39は最大信号発生
回路35により決定されるONデューティ信号で制御され
る。
さらに発電機1の出力が増して、固定子巻線11の電圧
が第2の所定電圧VR2以上になると、比較器42は、Hi信
号を出力し、反転器45を介して充電異常警告灯7を消灯
する。
そして、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以上にな
るとトランジスタ39はオフし、バッテリ電圧が第1の所
定電圧VR1以下になるとトランジスタ39はオンし、この
動作によりバッテリ電圧が第1の所定電圧VR1一定とな
るように制御する。
次に、発電機が作動している状態において、大きな電
気負荷を遮断した時の作動について説明する。
バッテリ電圧は第1実施例と同様に、非常にゆっくり
と低下する。その間に固定子巻線11の電圧は、第3の所
定電圧VR3以下に低下し、さらに、第2の所定電圧VR2
下に低下するが、比較器314の出力がLo信号のため、コ
ンデンサ放電回路54のトランジスタ548はONし、トラン
ジスタ543がOFFするため、コンデンサは放電しない。そ
して、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下になる
と、比較器314の出力は、Hiとなりコンデンサ放電回路5
4のトランジスタ548はオフして、放電を開始する。この
時比較器41の出力はLo比較器314の出力はHiであるので
アンド回路38は、オア回路50の出力により動作する。
前述のように、バッテリ電圧がVR1以下になるまでの
長い間、出力トランジスタ39はオフしていたため、平均
導通率検出回路32は、導通率0〔%〕相当の電圧とな
り、最大信号発生回路35はONデューティ10%の信号を出
力している。
また、コンデンサ放電回路54の出力cの電圧はVref3
より高いため、比較器43の出力はLoで、アンド回路49の
出力もLoとなるため、オア回路50の出力は、最大信号発
生回路35の出力により制御され、その信号で出力トラン
ジスタ39がON,OFFする。ところが、前述のように、この
時点での導通率は小さいため発電機電圧はなかなか上昇
せず、コンデンサ放電回路54の出力電圧Vcは、Vref3以
下となるまで放電する。すると、比較器43の出力がHiと
なりアンド回路49の出力もHiとなって、最大信号発生回
路35の出力はオア回路50によりマスクされ、出力トラン
ジスタ39のONデューティは100〔%〕となる。すると、
界磁巻線13に流れる電流は急速に増加し、コンデンサ放
電回路54の出力電圧VcがVref2まで低下する前に、発電
機電圧がそれ以上となり、充電異常警告灯7が点灯する
ことはない。
その後、発電機電圧が第3の基準電圧Vref3以上にな
ると比較器43はLoレベルを出力するため、最大信号発生
回路35の出力信号に応答してトランジスタ39をON,OFF制
御し、発電機電圧は徐々に上昇する。
従来のものは、界磁巻線に流れる電流の導通率が0
〔%〕から徐々に上昇させて界磁巻線に流れる電流を徐
々に増加させていくため、第10図(b)の破線に示す如
く、発電機電圧が第2の所定電圧VR2以上に上昇するの
に非常に長い時間を必要とし、ホールドコンデンサ404
は放電を続け、その電圧が第10図(c)の破線に示す如
く、第2の基準電圧Vref2以下に下降する。その後、発
電機電圧が第2の所定電圧VR2以上に回復するまでの
間、ホールドコンデンサ404の電圧が第2の基準電圧Vre
f2以上に上昇しないので、充電警告灯8を誤点灯してし
まう。
これに対し本発明の第2実施例においても、遅延時間
を延長することなく、誤点灯を防止することができる。
第1実施例と第2実施例の相違点は、第1実施例で
は、発電機電圧が下降した時に放電コンデンサ404が放
電してしまうのに対して、第2実施例では、それを保持
しているという点である。
次に第3実施例について説明する。
第7図にその構成を示す。
60は切り替え手段をなす、切り替え回路であり、この
構成を第8図に示す。この切り替え回路はフィルタ回路
601と遅延回路602とから構成されている。
フィルタ回路601の構成、作動を以下に説明する。
入力端子aには抵抗6011の一端が接続され、この抵抗
6011の他端をトランジスタ6012のベースに接続してい
る。トランジスタ6012のエミッタを定電圧源に、コレク
タをコンデンサ6013にそれぞれ接続している。抵抗6014
をこのコンデンサ6013に対して並列接続している。抵抗
6016をトランジスタ6017のコレクタと定電圧源との間に
接続している。抵抗6015をトランジスタ6017のベースと
抵抗6014との間に接続している。トランジスタ6017のエ
ミッタは接地している。
上記構成により、入力端子aの電位がLoレベルの時に
トランジスタ6012はONし、コンデンサ6013を充電すると
共に、トランジスタ6017をONし、L点の電位をLoレベル
にする。次に、入力端子aの電位がHiレベルになると、
トランジスタ6012はOFFし、コンデンサ6013に蓄えられ
た電荷は抵抗6014、6015を介して放電する。その際、コ
ンデンサ6013の放電完了時間は抵抗6014との関係にて決
まり、例えば50〔ms〕に設定する。
コンデンサ6013の放電により略50〔ms〕でトランジス
タ6017はOFFし、L点の電位をHiレベルにする。
つまり、入力端子aの電位がHiレベルからLoレベルに
なると、L点電位は即座にHiレベルからLoレベルにな
る。一方、入力端子aの電位がLoレベルからHiレベルに
なると、L点電位は略50〔ms〕経過後にLoレベルからHi
レベルになる。
従って、入力端子aの電位がHiレベル状態が50〔ms〕
以上続かなければL点の電位はHiとならない。
次に、遅延回路602の構成、作動を説明する。
上記フィルタ回路601の抵抗6016とトランジスタ6017
のコレクタとの間にトランジスタ6021のベースを接続し
ており、L点の電位に応じてON、OFFする。ごのトラン
ジスタ6021のコレクタは抵抗6022を介して定電圧源に、
エミッタはグランドにそれぞれ接続している。コンデン
サ6023は、このトランジスタ6021のコレクターエミッタ
間に接続している。トランジスタ6025のベースは抵抗60
24を介してトランジスタ6021のコレクタに、エミッタは
定電圧源に、コレクタは抵抗6026を介してグランドにそ
れぞれ接続している。
上記構成によりL点の電位がHiレベルの時にトランジ
スタ6021はONし、トランジスタ6025がONして、出力端子
bの電位がHiレベルになると共に、コンデンサ6023は放
電する。次に、L点の電位がLoレベルになると、トラン
ジスタ6021はOFFし、コンデンサ6023が抵抗6022、6024
を流れる電流により充電される。その際、コンザンテ60
23の充電完了時間は抵抗6022との関係によって決まり、
例えば100〔ms〕に設定する。コンデンサ6023の充電に
より略100〔ms〕でトランジスタ6025はOFFし、出力端子
bの電位をLoレベルにする。
つまり、L点の電位がLoレベルからHiレベルになる
と、出力端子bの電位は即座にLoレベルからHiレベルに
なる。一方、L点の電位がHiレベルからLoレベルになる
と、出力端子bの電位は略100〔ms〕経過後にHiレベル
からLoレベルになる。
この切り替え回路60の入力端子aは、反転器61を介し
て、電圧制御回路31の比較器314の出力に接続されてい
る。一方、出力端子bはオア回路50に接続されている。
上記構成において、その作動を説明する。
まず、一定負荷状態においては、電圧制御回路31は、
第1の所定電圧VR1にバッテリ電圧を保つように、Hiレ
ベル信号,Loレベル信号を出力する。切り替え回路60
は、この制御信号を反転したものを入力する。一般に、
この入力信号は非常に短い周期を有するパルス信号であ
り、50〔ms〕以上Hiレベルの状態が続かない。従って、
L点の電位はLoレベルのままであり、出力トランジスタ
39は電圧制御回路31の制御信号によって制御される。
次に大きな電気負荷を遮断した場合の作動について説
明する。
第1または第2実施例で示したように、バッテリ電圧
は負荷遮断後、徐々に低下し、例えば200〔ms〕後に第
1の所定電圧VR1以下になり、電圧制御回路31がHiレベ
ル信号を出力したとする。
この間、切り替え回路60においては、負荷遮断後に電
圧制御回路31の出力信号がLoレベルになるため、入力端
子aにHiレベルの信号が入力される。前述した如く、50
〔ms〕経過後にL点の電位がHiレベルになると略同時に
出力端子bの電位もHiレベルになる。電圧制御回路31が
Hiレベル信号を出力するまでの200〔ms〕の間に、遅延
回路602のコンデンサ6023は完全に放電される。
電圧制御回路31がHiレベル信号を出力すると、入力端
子aの電位はLoレベルとなり、前述した如く、略同時に
L点の電位はLoレベルとなる。L点の電位がLoレベルと
なって100〔ms〕経過後に、出力端子bの電位はLoレベ
ルとなる。
従って、バッテリ電圧がVR1以下となっても所定時間
(100〔ms〕)内は最大信号発生回路35からの信号をマ
スクし、オア回路50もHiレベル信号を出力しているの
で、出力トランジスタ39のONデューティは100〔%〕と
なり、界磁巻線に流れる電流は速く増加し、遅延時間内
に固定子巻線11の電圧が第2の所定電圧VR2以上に上昇
する。その後、切り替え回路60の出力端子bの電位がLo
レベルとなると、オア回路は最大信号発生回路35が決定
されるONデューティの制御信号を出力し、アンド回路38
を介して出力トランジスタをON,OFF制御し、界磁巻線に
流れる電流は徐々に増加する。
そして、バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1に達して
後は、電圧制御回路31及び切り替え回路60は前述の一定
負荷状態と同様に作動する。
以上述べた如く、第3実施例においても第1,または第
2実施例で得られる効果と同様な効果が得られることか
ら、遅延時間を延長することなく充電警告灯の誤点灯を
防止することができる。
第4実施例を第9図に基づいて説明する。
図中の符号は第1実施例で示したものと対応してい
る。一定負荷状態の時、第3実施例では電圧制御回路31
のHiレベル信号、つまり100〔%〕のONデューティ信号
で出力トランジスタ39を制御していたのに対し、第4実
施例においては、降圧回路34の電圧低下量を例えば導通
率50〔%〕に相当する2〔V〕にするような定電流源34
3を定電流源342に並列に接続することにより、高いONデ
ューティ信号で出力トランジスタ39を制御するようにし
たものである。
第9図に示す如く、定電流源343は、定電流源342と並
列に接続されており、トランジスタ344のコレクタに接
続されている。切り替え回路60の出力はトランジスタ34
4のベースに接続されている。
上記構成により、一定負荷状態では、前途の如く、出
力トランジスタ39は電圧制御回路31の出力信号にて制御
される。この切り替え回路60の出力はLoレベルとなるた
めトランジスタ344はOFFしている。そして、大きな電気
負荷を遮断した場合は、電気負荷遮断後、切り替え回路
60はHiレベル信号を出力してトランジスタ344がONし、
最大出力信号発生回路35の出力は高いONデューティ信号
となる。その後バッテリ電圧が第1の所定電圧VR1以下
に低下すると、発電機が発電を開始して所定時間の間
は、切り替え回路60はHiレベル信号を出力するため、定
電流源343による高いONデューティで出力トランジスタ3
9を制御する。したがって、界磁巻線に流れる電流は速
く増加し、遅延時間内に固定子巻線11の電圧は第2の所
定電圧VR2以上に上昇する。所定時間経過後は、切り替
え回路60の出力はLoレベルとなり、トランジスタ344はO
FFするため、定電流源342による低いONデューティで出
力トラジスタ39を制御し、界磁巻線13に流れる電流が徐
々に増加する。
上述の如く、第1及び第2実施例が、発電機電圧が第
3の所定電圧VR3以上になるまで、出力トランジスタ39
のONデューティを高く制御するものに対して、第3及び
第4実施例は、所定時間だけ出力トランジスタ39のONデ
ューティを高く制御するものである。第3実施例では、
所定時間のONデューティを100〔%〕とし、第4実施例
では、所定時間のONデューティを例えば、50〔%〕の高
いONデューティから徐々に増加させるものである。
次に、第5実施例を第11図に基づいて説明する。この
第5実施例では、アップ/ダウン決定回路70(以下、U/
D決定回路という)、アップ/ダウンカウンタ71(以
下、U/Dカウンタという)及びアップ/ダウン速度変更
回路72(以下、U/D速度変更回路という)により、第1
乃至第4実施例と同様に、出力トランジスタ39の導通率
を徐々に増加させ、界磁巻線13を流れる電流を、徐々に
増加させる。上記構成並びに作動は、USP4,636,706(特
開昭62−64299号公報)に詳細に示されているため、こ
こでは簡単に作動を説明する。
U/D決定回路70は、比較器314の出力に応じて、例えば
バッテリ2の電圧が第1の所定電圧VR1以下の時には、
比較器314のHiレベルの信号により、U/Dカウンタ71のカ
ウント値をアップさせるための信号を送る。
U/Dカウンタ71は、U/D速度変更回路72の信号によっ
て、アップもしくはダウンの周期が決定され、U/D決定
回路70の信号に応じて、カウント値をアップもしくはダ
ウンする。
回転検出回路73は、発電機出力電圧検出回路40からの
信号でエンジン回転数を検出する回路であり、エンジン
回転数が所定値(例えば、1000rpm)よりも小さいと判
断した時は、U/D速度変更回路72にHiレベルの信号を送
る。このHiレベルの信号により、U/Dカウンタ71のアッ
プもしくはダウンの周期を長くして、U/Dカウンタ71の
出力をゆっくり変えるようにしている。
従って、エンジン回転数が所定値よりも小さい時は、
バッテリ2の電圧が第1の所定電圧VR1以下の時に、U/D
カウンタ71のカウント値をゆっくりアップさせること
で、トランジスタ39の導通率を徐々に増加させる。
一方、エンジン回転数が所定値より大きい時は、回転
検出回路73がLowレベル信号を出力する。これにより、U
/D速度変更回路72は、U/Dカウンタ71のアップもしくは
ダウンの周期を短くして、U/Dカウンタ71の出力を急激
に変える。又、比較器43とU/Dカウンタ71の出力はオア
回路50を介してアンド回路38に入力される。
そして、第1実施例と同様に、発電機電圧が第3の基
準電圧Vref3以下の時に、比較器43は、Hiレベルをオア
回路50に出力するのでオア回路50はU/Dカウンタ71の信
号に関係なくHi信号を出力する。これにより、トランジ
スタ39はON状態になるので界磁巻線13に流れる電流は急
速に増加し、遅延時間内に固定子巻線11の電圧が第2の
所定電圧VR2以上に上昇するので、負荷遮断時でも充電
警告灯7は点灯しない。
次に、第6実施例を第12図乃至第14図に基づいて説明
する。
この第6実施例においては、徐々に界磁電流を増加さ
せる信号を検出する徐励信号検出回路80の出力端子C
を、アンド回路46に接続している。
この徐励信号検出回路80は、第13図に示す如く、電圧
制御回路31の比較器314の出力が入力される入力端子
a、及び最大信号検出回路35の出力が入力される入力端
子bを有する。そして、反転器81,82、アンド回路83,8
4,85、遅延回路86、ホールド回路87及びオア回路88とか
ら構成される。
この徐励信号検出回路80は、電圧制御回路31の出力
と、最大信号検出回路35の出力とを、それぞれa端子及
びb端子に入力する。通常の状態では、最大信号発生回
路35の出力信号VGが、電圧制御回路31の出力信号VAより
も大きいため、出力信号VGがLowレベルの時は、出力信
号VAがLowレベルである。よって、アンド回路83の出力
は、Lowレベルであり、ホールド回路87の出力は、Hiレ
ベルであり、徐励信号検出回路80の出力信号VkはHiレベ
ルとなる。同様に、出力信号VGがHiレベルの時は、常
に、アンド回路83の出力は、Lowレベルであり、従っ
て、徐励信号検出回路80の出力信号VKは、第14図(f)
に示す如く、Hiレベルである。
ところが、負荷遮断後、バッテリ電圧が、第1の所定
電圧VR1以下になると、電圧制御回路31の出力信号VA
が、Hiレベルを出力し続ける。そして、最大信号発生回
路35の出力信号VGが、Lowレベルを出力すると、アンド
回路83は、Hiレベルを出力する。それにより、ホールド
回路87は、Lowレベルを出力する(第14図(f))。ま
た、出力信号VGが、Hiレベルを出力し、アンド回路85が
Hiレベルを出力したとしても、遅延回路86により、所定
時間の間、Lowレベルを出力することで、ホールド回路8
7はリセットされることなく、Lowレベルの出力信号VKを
出力し続ける。
その後、バッテリ電圧が回復して、最大信号発生回路
35の出力信号VGが、電圧制御回路31の出力信号VAよりも
大きく、つまり、出力信号VGがHiレベルで、出力信号VA
がLowレベルとなると、アンド回路84は、Hiレベルを出
力し、オア回路88もHiレベルを出力する。すると、ホー
ルド回路87は、リセットされ、出力信号VKは、Hiレベル
を出力する。
つまり、この徐励信号検出回路80は、電圧制御回路31
の出力信号VAが、最大信号発生回路35の出力信号VGより
も、大きくなってことを検出することで、この出力信号
VGにより、出力トランジスタの制御信号VHが決定され
る、即ち、界磁電流を徐々に増加させる信号が出力され
ていることを判断するものである。
大きな電気負荷が切れた場合、第1実施例で示す如
く、バッテリ電圧が増加し、そのため、電圧制御回路31
の出力信号VAは、Lowレベルとなる。また、出力トラン
ジスタ39の制御信号VHもLowレベルとなり、発電機電圧
は低下する。発電機電圧が、第2の所定値以下になる
と、比較器42はLowレベルを出力し、反転器45は、第14
図(e)に示す如く、Hiレベルを出力する。
一方、バッテリ電圧が第1の所定値以下になると、第
14図(b)に示す如く、電圧制御回路31の出力信号VA
は、Hiレベルを出力する。それと同時に、最大信号発生
回路35の出力信号VGは10〔%〕のONデューティ信号を出
力する(第14図(c))。
そして、徐励信号検出回路80は、電圧制御回路31のHi
レベルの出力信号VAと、最大信号発生回路35の10〔%〕
ONデューティ信号の出力信号VGとを入力する。10〔%〕
ONデューティ信号のOFFの時に、アンド回路83の出力
は、Hiレベルとなり、ホールド回路87の出力は、Lowレ
ベルとなる。10〔%〕ONデューティ信号のONの時には、
遅延回路86により、オア回路88は、常にLowレベルを出
力し続ける(第14図(f))。よって、徐励信号検出回
路80は、最大信号発生回路35の出力信号VGが電圧制御回
路31の出力信号VAよりも小さいことを検出することで、
界磁電流を徐々に増加させる信号が出力されていること
を検出できる。
徐励信号検出回路80のLowレベル出力信号VKにより、
アンド回路46の出力もLowレベルとなる。よって、遅延
回路47は、Lowレベルを出力したまま(第14図(g))
で、トランジスタ48は、OFFしている。
つまり、第6実施例では、発電機電圧が第2の所定値
以下で、かつ界磁電流を徐々に増加させる信号が出力さ
れている場合には、トランジスタ48への信号をキャンセ
ルして、強制的に、警告灯7の点灯を防止している。
なお、発電機が故障した場合には、発電機電圧は第2
の所定値以下である。また、徐々に出力トランジスタ39
のONデューティは増加し、100〔%〕になる。すると、
電圧制御回路31の出力信号VAと、最大信号発生回路35の
出力信号VGとが一致して、徐励信号検出回路80は、Hiレ
ベルの出力信号VKを出力する。アンド回路46は、Hiレベ
ルの信号を出力して、遅延回路47による所定時間後、ト
ランジスタ48をONする。それにより、警告灯7を点灯し
て、発電機の異常を運転者に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の第1実施例を示す電気回路図、第
2図は上記第1実施例の遅延回路を示す電気回路図、第
3図は電気負荷遮断時の回路上の各点の電圧もしくは信
号の波形を示す波形図、第4図は本発明装置の第2実施
例を示す電気回路図第5図は上記第2実施例の初期励磁
回路を示す電気回路図、第6図は上記第2実施例のコン
デンサ放電回路を示す電気回路、第7図は本発明装置の
第3実施例を示す電気回路図、第8図は上記第3実施例
のホールド回路を示す電気回路図、第9図は本発明装置
の第4実施例を示す電気回路図、第10図は第2実施例の
各点の電圧もしくは信号の波形を示す波形図、第11図は
本発明装置の第5実施例を示す電気回路図、第12図は、
本発明装置の第6実施例を示す電気回路図、第13図は第
6実施例の徐励検出回路を示す電気回路図、第14図は第
6実施例の各点の信号の波形を示す波形図である。 1……発電機,13……界磁巻線,2……バッテリ,3……制
御回路,31……電圧制御回路,32……積分回路,321……第
3の抵抗,322……コンデンサ,34……変化回路をなす降
圧回路,35……最大信号発生回路,351……三角波発生回
路,39……出力トランジスタ,40……発電機電圧検出回
路,41,42,43……比較器,44……初期励磁回路,47……遅
延回路,54……コンデンサ放電回路,60……ホールド回
路,6……電気負荷,7……充電警告灯。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子巻線及び界磁巻線を有し、バッテリ
    を充電すると共に、エンジンによって駆動される車両用
    発電機と、 前記界磁巻線に接続され、前記界磁巻線に流れる電流を
    制御するスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧が第1の所定値よりも低下した際に、
    前記界磁巻線に流れる電流を徐々に増加させるよう、前
    記スイッチ手段を制御して、前記バッテリ電圧を第1所
    定値に維持する電圧調整手段と、 前記発電機の出力電圧を検出する発電機出力電圧検出手
    段と、 前記発電機出力電圧検出手段により検出された発電機電
    圧が、前記第1所定値よりも小さく設定された第2所定
    値以下で、かつバッテリ電圧が前記第1所定値以下の状
    態が、所定時間続いた時に、充電異常として検出して、
    充電異常を運転者に知らせる充電異常警告手段と、 発電機出力電圧が前記第2所定値以下に低下し、バッテ
    リ電圧が前記第1所定値以下に低下した時前記所定時間
    内に、発電機出力電圧を前記第2所定値以上にすべく、
    前記界磁巻線に流れる電流を増加させる電流増加手段
    と、 を備えた車両の充電制御装置。
  2. 【請求項2】固定子巻線及び界磁巻線を有し、バッテリ
    を充電すると共に、エンジンによって駆動される車両用
    発電機と、 前記界磁巻線に接続され、前記界磁巻線に流れる電流を
    制御するスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧を検出し、このバッテリ電圧を第1所
    定値に維持するように制御信号を出力し、前記スイッチ
    手段をON,OFF制御することにより、前記界磁巻線に流れ
    る電流を調整する電圧制御手段と、 前記バッテリ電圧が第1所定値以下に低下した際に、前
    記電圧制御手段に代えて、前記界磁巻線に流れる電流を
    徐々に増加させるように制御信号を出力し、前記スイッ
    チ手段を制御する徐励手段と、 前記発電機の出力電圧を検出する発電機出力電圧検出手
    段と、 前記発電機出力電圧検出手段により検出された発電機電
    圧が、前記第1所定値よりも小さく設定された第2所定
    値以下で、かつバッテリ電圧が前記第1所定値以下の状
    態が、所定時間続いた時に、充電異常として検出して、
    充電異常を運転者に知らせる充電異常警告手段と、 発電機出力電圧で前記第2所定値以下に低下し、バッテ
    リ電圧が前記第1所定値以下に低下した時、前記徐励手
    段に代えて、前記電圧制御手段の制御信号により、前記
    スイッチ手段を制御することで、前記界磁巻線に流れる
    電流を増加させ、前記所定時間内に、発電機出力電圧を
    前記第2所定値以上にする切替え手段と、 を備えたことを特徴とする車両の充電制御装置。
  3. 【請求項3】前記切替え手段は、前記発電機の出力電圧
    が、第2所定値以上の第3所定値に達した後、前記徐励
    手段の制御信号で前記スイッチ手段を制御することを特
    徴とする請求項2記載の車両の充電制御装置。
  4. 【請求項4】前記切替え手段は、前記発電機の出力電圧
    が、第2所定値以下になった時、所定時間、前記徐励手
    段に代えて、前記電圧制御手段の制御信号により、前記
    スイッチ手段を制御することを特徴とする請求項2記載
    の車両の充電制御装置。
  5. 【請求項5】固定子巻線及び界磁巻線を有し、バッテリ
    を充電すると共に、エンジンによって駆動される車両用
    発電機と、 前記界磁巻線に接続され、前記界磁巻線に流れる電流を
    制御するスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧を検出し、このバッテリ電圧を第1所
    定値に維持するように制御信号を出力し、前記スイッチ
    手段をON,OFF制御することにより、前記界磁巻線に流れ
    る電流を調整する電圧制御手段と、 前記バッテリ電圧が第1所定値以下に低下した際に、前
    記電圧制御手段に代えて、前記界磁巻線に流れる電流を
    徐々に増加させるように制御信号を出力し、前記スイッ
    チ手段を制御する徐励手段と、 前記発電機の出力電圧を検出する発電機出力電圧検出手
    段と、 前記発電機出力電圧検出手段により検出された発電機電
    圧が、前記第1所定値よりも小さく設定された第2所定
    値以下で、かつバッテリ電圧が前記第1所定値以下の状
    態が、所定時間続いた時に、充電異常として検出して、
    充電異常を運転者に知らせる充電異常警告手段と、 発電機出力電圧が前記第2所定値よりも大きく第1の所
    定値より小さい第3所定値以下に低下した時、前記徐励
    手段に代えて、前記電圧制御手段の制御信号により、前
    記スイッチ手段を制御可能とする切替え手段と、 を備えたことを特徴とする車両の充電制御装置。
  6. 【請求項6】固定子巻線及び界磁巻線を有し、バッテリ
    を充電すると共に、エンジンによって駆動される車両用
    発電機と、 前記界磁巻線に接続され、前記界磁巻線に流れる電流を
    制御するスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧が第1所定値よりも低下した時に、前
    記界磁巻線に流れる電流を徐々に増加させるよう、前記
    スイッチ手段を制御する制御信号を発生し、前記バッテ
    リ電圧を第1所定値に維持する電圧調整手段と、 前記発電機の出力電圧を検出する発電機出力電圧検出手
    段と、 前記発電機出力電圧検出手段により検出された発電機電
    圧が、前記第1所定値よりも小さく設定された第2所定
    値以下で、かつバッテリ電圧が前記第1所定値以下の状
    態が、所定時間続いた時に、充電異常として検出して、
    充電異常を運転者に知らせる充電異常警告手段と、 前記制御信号が出力されている間、前記充電異常警告手
    段の作動を禁止する禁止手段と、 を備えた車両の充電制御装置。
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