JP2881009B2 - 割り出し加工治具 - Google Patents

割り出し加工治具

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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、マシニングセンタやフライス盤で機械装
置のケーシング等を加工する際に用いる治具に関するも
ので、ワークを固定するテーブル(工作機械のテーブル
と区別するために以下「回転台」という。)の回転及び
割り出しをNC装置で行うことが可能な治具に関するもの
である。
《従来の技術》 第4図に示すような形状のワーク55を加工する場合、
回転テーブルを有する横型マシニングセンタを用いる
と、一回の据付でA面ないしC面を加工することができ
るが、段取り替えなしでD面ないしF面も加工しようと
すると、割り出し可能な回転台を持った治具を用いる必
要が生ずる。
割り出し可能な回転台を持った治具は、回転台を割り
出す操作が必要である。作業者が手作業で割り出しを行
わねばならないとなると、無人加工ができない。そこで
NC制御装置による電気サーボや油圧サーボを用いて割り
出しを行う治具や、ラックピニオン機構等を介して回転
台を回転させる操作杆を設け、該操作杆の1操作毎に回
転台が所定角ずつ回転するようにし、該操作杆を工作機
械の主軸ヘッド等で操作するようにした治具等が実用さ
れている。
《発明が解決しようとする課題》 しかし電気サーボや油圧サーボで回転台の割り出しを
行う治具では、電源ケーブル又は油圧パイプと信号回線
とを治具に接続してやらねばならず、工作機械のテーブ
ルの回転や送りがこれらケーブル等の接続によって制約
される問題が生ずる。また、ワークをパレットに搭載し
てパレットのロードアンロードを自動化することによっ
て多数のワークを連続的に無人加工する方法も行われて
いるが、この場合にはパレットのロードアンロードに伴
う治具への電源ケーブル等の接続離脱を自動化しなけれ
ばならず、装置が非常に複雑になる。
一方、工作機械のテーブルや主軸ヘッドの動作によっ
て治具の操作杆を動かして回転台を回転させる方法は、
1回の操作杆の操作で割り出される角度が決まってしま
うので、細かい割り出しを行うことかできず、また1操
作での割り出し角度を細かくすると例えばワークを反転
させる場合等には非常に時間がかかるという問題が生ず
る。また、このような治具は、比較的小型のものに限ら
れ、大型のワークの加工には使用できない欠点がある。
この発明は、以上の問題を解決することを課題として
為されたもので、電源ケーブルや油圧パイプを接続する
ことなく工作機械のNC装置で制御することができ、回転
台を細かいピッチで正確に割り出すことができ、大型の
ワークの固定や重切削も可能な構造の加工治具を提供し
ようとするものである。
《課題を解決するための手段》 この発明の加工治具は、回転自在なワーク固定台3と
回転自在且つ回転軸方向に移動可能な操作ヘッド25とを
備えている。ワーク固定台3は、その背後に配置された
ウオームホイーム6と操作ヘッド25の軸24に相対回転不
能に装着されて前記ウオームホイール6に歯合している
ウオーム23とを含んで構成された回転伝達機構を介して
操作ヘッド25に連結されており、且つその背後の回転中
心軸線上に配置された面歯車継手12からなる位置決め係
合対を備えている。この面歯車継手(12)は板バネ17な
いし付勢バネ83を介在したリンクやカム等の機械的連結
手段33、35を介して操作ヘッド(25)に作動連結されて
いる 操作ヘッド25は、その軸方向位置を定常位置に保持す
るバネ26等の付勢手段を備えている。ワーク固定台3を
固定する面歯車継手12は、操作ヘッド25が定常位置にあ
るときには板バネ17ないし付勢バネ83の付勢力により係
合しており、操作ヘッド25の軸方向移動に連動して面歯
車継手12の離脱動作が行われる。
回転台3の割り出し動作が1軸回りのみでよければ、
治具の上記機枠2は機台1と一体でよい。回転台3に2
軸回りの割り出し動作を行わせたければ、機枠2を第2
の軸71回りに回動可能に支持し、機枠2と機台1との間
に回転台3と機枠2との間に設けた上記機構と同様な機
構を設けることができる。
《作用》 ワークを加工する工作機械の工具マガジンには、上記
治具の操作ヘッド25と係合するハンド42、43をセットし
ておく。治具の回転台3の割り出し指令は、工作機械の
NC装置のプログラムに組み込んでおく。組み込まれる割
り出し指令は、工作機械の主軸にハンド42、43を装着す
る指令、ハンド42、43を操作ヘッド25に係合させる指
令、ハンド42、43で操作ヘッド25を軸方向に移動させる
指令、ハンド42、43を回転台3の所望を割り出し角度に
対応する角度だけ円運動させる指令、ハンド42、43と操
作ヘッド25との係合を解く指令及びハンド42、43を工具
マガジンに戻す指令からなる。これらの指令は、工作機
構の主軸とテーブルの相対直線運動及び相対円運動を組
み合わせた運動によって実行される。
上記の割り出し指令が実行されると、操作ヘッド25が
軸方向に移動させられたときに回転台3の固定が解除さ
れ、次いで操作ヘッド25が回転したときに回転台3がそ
の回転角に比例する角度だけ回転する。そしてハンド4
2、43が操作ヘッド25がら離脱したとき、まらはその前
段階でハンド42、43による操作ヘッド25の軸方向の付勢
力が解放されたときに、面歯車継手12が係合して回転台
3を固定する。
回転台3は、操作ヘッド25の回転角と比例する任意の
角度に回動させることができ、位置決め係合対12として
面歯車継手等を使用することにより、割り出しピッチを
細かくすることが可能で、且つ回転台3の剛性を大きく
できる。また操作ヘッド25の回転をウオーム歯車等によ
って減速して回転台3を回転させるようにすれば、回転
台3の回転台を大きくすることも容易であり、大型の治
具を製作することも容易である。
《実施例》 第1図ないし第3図はこの発明の第1実施例を示した
ものである。図中、2は治具の機枠、3は外周部分を軸
受4で回転自在に保持された回転台で、この実施例では
機枠2の両側に各独立に割り出し可能な回転台を設けて
いる。5は回転台3の背面に固定されたリング、6はリ
ング5と一体のウオームホイール7である。7は機枠2
と一体の支持ブラケット、8は支持ブラケット7に摺動
自在且つ滑りキー9で回動不能に支持されたスリーブ、
10はスリーブ先端のフランジ部、11はスリーブ8の後端
に一体に固着された溝付き円板である。スリーブのフラ
ンジ部10とリング5との間には、面歯車継手12が介在さ
れており、スリーブ8の軸方向の摺動動作により該継手
12が嵌脱し、該継手12が嵌合したときには、回転台3が
面歯車継手12及び滑りキー9を介して支持ブラケット7
に固定され、回転台3の回転が拘束される。従って、回
転台3の単位割り出し角は、面歯車継手12の歯のピッチ
で決まる。
15は基端をピン16で機枠2に枢支したシフトレバー、
17及び18はシフトレバー15の先端に固着されたバネ板で
ある。第1のバネ板17は、シフトレバー15の延長上に延
び、第2のバネ板18と第1のバネ板17との間に凹部19が
形成されている。そしてシフトレバー15の中央部の二股
部分20と前記鍔突き円板11の円周溝とが嵌合している。
23はウオームホイール6に噛合するウオーム、24はそ
の軸であり、軸24は機枠2に両端を軸支され、その一端
に軸方向摺動自在且つ相対回動不能に操作ヘッ25が装着
されている。操作ヘッド25は、バネ26により突出方向に
付勢され、ウオーム軸24に設けた図示しないストッパに
当接している。操作ヘッド25は、ハンドルピン27と溝突
き円板28とを一体に有しており、ハンドルピン27は、中
間鍔29と先端突起30を備えている。
33はピン34機枠2に枢支された第1連結腕、35はピン
36で機枠2に枢支された第2連結腕であり、第2連結腕
35の先端にはローラ37が軸着されて該ローラが第1のバ
ネ板17に当接しており、第1の連結腕33の先端が第2の
連結腕35の基端に形成したフォーク38に嵌合し、第1の
連結腕33の基端に形成したフォーク39が操作ヘッドの溝
付き円板28の周溝に嵌合している。
第3図に示す42及び43はハンドであり、先端に小孔44
を設けたセンタ杆45とこれを挟むように対向するL形の
フィンガ46、46とを備えている。47は規格寸法のテーパ
シャンクで、ハンド42、43は、工作機械の工具マガジン
に収納しておき、NC装置の指令により自動工具交換装置
で工作機械の工具軸に装脱される。
第3図は、第1実施例の治具をマシニングセンタの回
転テーブルに装着した状態を示しており、テーブル50に
付設されたストッパ51及びロケータ52により治具が位置
決めされ、ボルト53で機枠2の据え付け面Hがテーブル
50に固定されている。ワーク55は、治具の回転台3に固
定されている。回転台3は、常態においては、面歯車継
手12の噛合によって回転不能である。横型マシニングセ
ンタであれば、テーブル50を回転させることにより、回
転台3を固定したままワーク55のA面、B面及びC面が
加工できる。D面、E面及びF面を加工するときは、工
具軸にハンド42(立形の場合はハンド43)を装填し、テ
ーブル50の水平移動と工具軸の昇降により、ハンド42を
相対移動させてハンドルピン27の中間鍔29をフィンガ46
の内側に横方向から挿入し、次いでテーブル50の前後移
動によりハンド42を相対的に進出させてハンドルピンの
先端突起30をハンドル42の小孔44に嵌装し、更にハンド
42を進出させて操作ヘッド25を押し込む。この動作によ
り、第1連結腕33を介して第2連結腕35が回動し、第2
連結腕の先端のローラ37が第1のバネ板17と第2のバネ
板18との間の凹所19に入り込んでシフトレバー5を回転
台3側に揺動させ、スリーブ8が回転台3側に摺動し、
面歯車継手12の噛合が解かれて回転台3が回転可能にな
る。この状態でNC制御によりテーブル50の左右移動と工
具軸の昇降によりハンドル42に円運動をさせ、操作ヘッ
ド25を回転させ、ウオーム23及びウオームホイール6を
介して回転台3を回転させる。回転台3の回転角は、操
作ヘッド25の円運動の回数ないし角度によって規定され
るから、所望の角度だけ円運動させるようにNCプログラ
ムを組んでおき、所定角回動させたら、テーブル50を後
退させたあと横方向に移動させてハンドル42を操作ヘッ
ド25から離脱させる。すると、操作ヘッド25はバネ26に
より突出方向に復帰し、第2操作腕35のローラ37が第1
のバネ板17を押圧してシフトレバー15、従ってスリープ
8を反回転台側に移動させ、面歯車継手12を噛合させて
回転台3を固定する。
以上のような動作により、回転台3を所望の角度だけ
割り出して固定することができ、治具やワーク55を付け
替えることなくワーク55の面AないしFの全ての加工を
行うことができる。
以上の第1実施例は、回転台3を2個設けたものであ
るが、第5図に示すように、1個のみとしても良いこと
は勿論である。第5図に示す第2実施例のものは、機枠
2をL形とし、据え付け面H側をテーブル50に据え付け
ることによって垂直軸回りの回転台として、また据え付
け面V側をテーブル50に据え付けることによって水平軸
回りの回転台として用いることができるようにしたもの
である。
第6図及び第7図は、この発明の第3実施例を示した
図である。この第3実施例のものは回転台3を前記構造
で回転且つ固定自在に支持する機枠2を回転台3の回転
軸と直交する方向の軸71で回転自在に支持し、この機枠
2の割り出しと回転台3の割り出しとを工作機械のNC装
置により行うことができるようにしたものである。図に
は、回転台3を回転させる機構を示してないが、上記第
1実施例と同様な構造を採用してやればよい。以下に説
明するものは機枠2の回動及び固定のための部材で、72
は機枠固定用の面歯車継手、73はウォームホイール、75
は操作ヘッド、76は上下摺動自在及び回動自在な操作
軸、77は操作軸76に摺動自在且つ相対回動不能に装着さ
れてウオームホイール73と噛合しているウオーム、78は
機台1に軸79で枢支された第1連結レバー、80は第1連
結レバー78と実質上一体の第2連結レバー、81は第2連
結レバー80の下端に枢支されたカムレバー、82は操作軸
76に相対回動自在且つ摺動不能に装着されてカムレバー
81と係合カムリンク、83は付勢バネ、84は復帰バネであ
る。操作ヘッド75を操作するためのハンドは、立形マシ
ニングセンタであれば前述した第3図の42で示す構造の
ものでよいが、横形マシニングセンタであれば、第3図
に43で示すようにセンタ杆45及びフィンガ46をL形に設
けたものが用いられる。
上記構成において、操作ヘッド75を下動させた後回転
させると、カムリンク82がカムレバー81から外れて復帰
バネ84により連結レバー78が揺動して面歯車機構72の噛
合が解かれ、操作ヘッド75の回転がウオーム77を介して
機枠2を回動させる。ハンドを引き上げると、フィンガ
46の先端が中間鍔29に引っ掛かって操作ヘッド75を引き
上げ、カムリンク82が上動してカムレバー81を揺動さ
せ、付勢バネ83の力で復帰バネ84が押し縮められ、面歯
車機構72が噛合して機枠2の回動が固定される。この第
4実施例の構造は、垂直方向の工具軸を備えたマシニン
グセンタ、ボール盤、フライス盤等に用いる治具として
好適であり、工作機械のテーブルを回転させることなし
に第4図に示すようなワーク55の面AないしFを全て加
工できる。
《発明の効果》 以上説明したこの発明によれば、回転台の回転及び割
り出しを工作機械を制御しているNC装置で行うことが可
能な治具において、回転台を細かいピッチで正確に割り
出すことができ、大型のワークの固定や重切削も可能な
構造の加工治具を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの発明の第1実施例を示す図
で、第1図は機構部分を示す斜視図、第2図は一部を断
面で示す平面図、第3図は工作機械のテーブルに据え付
けた状態で示す全体斜視図である。第4図はワークの例
を示す斜視図である。第5図はこの発明の第2実施例を
示す全体斜視図である。第6図及び第7図は第3実施例
を示す図で、第6図は一部切り欠いて示す正面図、第7
図は機構部分を示す側面図である。 図中、 2:機枠、3:回転台 6:ウオームホイール、8:スリーブ 11:溝付き円板、12:面歯車継手 15:シフトレバー、23:ウオーム 24:軸、25:操作ヘッド 26:バネ、27:ハンドルピン 28:溝付き円板、33,35:連結腕 42,43:ハンド、55:ワーク 72:面歯車継手 73:ウオームホイール、75:操作ヘッド 77:ウオーム、78,80:連結レバー 81:カムレバー、82:カムリンク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転自在且つ位置決め係合対(12)で機枠
    (2)に固定可能なワーク固定台(3)と回転自在且つ
    回転軸方向に移動可能な操作ヘッド(25)とを備えてお
    り、ワーク固定台(3)は回転伝達機構(6,23)を介し
    て操作ヘッド(25)に回転連結されており、定常状態で
    係合している位置決め係合対(12)は機械的連結手段
    (33,35)を介して操作ヘッド(25)の軸方向移動に作
    動連結されている割り出し加工治具において、回転伝達
    機構(6,23)が操作ヘッド25の軸24とこの軸に相対回転
    不能に装着されたウオーム23とワーク固定台(3)の背
    後に配置されて前記ウオーム23に歯合しているウオーム
    ホイール6とを含んで構成され、位置決め係合対がワー
    ク固定台(3)の背後の回転中心軸線上に配置された面
    歯車継手(12)であり、この面歯車継手(12)は板バネ
    (17)ないし付勢バネ(83)を介在した機械的連結手段
    (33,35)を介して操作ヘッド(25)に作動連結されて
    いることを特徴とする、割り出し加工治具。
  2. 【請求項2】機枠(2)の据え付け面(H)と平行な軸
    回りに回転可能な回転台(3)が機枠(2)の両側に設
    けられている、請求項1記載の加工治具。
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