JP2878701B2 - 波長変換光学素子 - Google Patents

波長変換光学素子

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JP2878701B2
JP2878701B2 JP1006224A JP622489A JP2878701B2 JP 2878701 B2 JP2878701 B2 JP 2878701B2 JP 1006224 A JP1006224 A JP 1006224A JP 622489 A JP622489 A JP 622489A JP 2878701 B2 JP2878701 B2 JP 2878701B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、光情報処理や光計測等に用いる短波長の光
源を得るための波長変換光学素子に係わり、特にチェレ
ンコフ放射方式を利用した波長変換光学素子に関する。
(従来の技術) 近年、高密度光ディスクシステム,計測及び表示シス
テム等への応用を目的として、短波長のコヒーレント光
源の開発が進められている。光ディスクシステムでは、
ディスク面上に絞られる光のスポット径が光源の波長に
比例するため、高密度化を実現するには短波長の光源が
必須である。
短波長の光源としての半導体レーザは、小型,軽量且
つ低消費電力という利点を持つため、新しい材料を用い
た、より短波長のレーザの開発が進められており、既に
0.6μm帯(赤色)に発振波長を持つInGaAlP系半導体レ
ーザは実用化のレベルに至っている。しかしながら、さ
らに短波長の緑色或いは青色の半導体レーザについては
研究は行われているものの、室温で連続発振するレーザ
は得られておらず、実用化の見通しは未だついていな
い。
一方、短波長の光源を実現する他の手段として、非線
形光学結晶を用いた光第2高調波発生(SHG)があり、
従来より多くの研究が行われている。特に、小型,低消
費電力を実現させるため、基本波光源として半導体レー
ザを用い、非線形光学結晶を導波路化する試みが行われ
ている。そして、第22図に示す如く、LiNbO3基板91上に
導波部92を形成したプロトン交換LiNbO3導波路を用いる
ことにより、基本波(λ1)の80mWの半導体レーザ光に
対し、第2高調波として1mWの青色光(λ2)が得られて
いる。(昭和62年秋季応用物理学会,19p−ZG−4(198
7))。この方式は、チェレンコフ放射により光第2高
調波を導波路基板内へ放射させるもので、従来のSHGに
比べ、角度制御や温度制御等による位相整合が不要であ
るという利点を持つ。
しかしながら、このような波長変換光学素子を短波長
光源としての実用に供するためには、少なくとも数mWの
光出力が必要であり、そのためには基本波として100mW
以上の出力が必要とされる。半導体レーザは高出力にな
るほど、熱の影響及びCOD等による劣化が起こり易く、
長時間の寿命を確保するのが困難になるため、これがSH
G方式による短波長光源の実用化の上で大きな制約とな
る。
バルクのSHGでは、光第2高調波への変換効率を上げ
る手段として、外部共振器方式が考えられており、これ
により例えば基本波の光出力52.6mWに対して29.7mWの光
第2高調波が得られた例が報告されている(IEEE J.Qua
ntum Electron.,QE−24,No.6,pp.913−919(1988))。
但し、半導体レーザ励起のYAGレーザを基本波として用
いたものであり、励起用半導体レーザの光出力は500mW
が必要とされる。一方、光導波路においても、共振器型
SHGの報告例があり、Arレーザ光を基本波として、光第
2高調波への変換効率0.1%が得られている(R.Reginer
et al.:ECOC'86(1986))。しかし、光導波路におけ
る共振器型SHGは共振条件と位相整合条件の両方を満た
すようにしなければならないため、厳しい温度制御精度
が要求され、やはり実用化の上で大きな制約となる。
また、前記第22図に示す構成では、出射ビームは導波
路面に垂直方向の面内では平行光、それと直交する面内
では場所によりビームウェスト位置の異なる発散光とな
っており、軸対称性を持っていない。このため、コリメ
ート或いは集光を行うには特殊な光学系を必要とし、ビ
ームを回折限界のスポット径にまで絞ることは困難であ
る。
これに対し、同じチェレンコフ放射方式を用いたもの
として、非線形材料の単結晶ファイバによるSHGが報告
されている(昭和61年秋季応用物理学会,29p−X−2
(1986))。第23図に示したように、コア93の周囲をク
ラッド94で被覆した同軸構造となっており、この方式で
は光第2高調波がクラッド94内で光軸に対して一定の角
度θCの方向に進むチェレンコフ放射光となり、ファイ
バ端面から出射されるビームは光軸に対し角度θ0(但
し、角度θ0=sin-1(n2sinθC),n2は光第2高調波に
対するクラッドの屈折率)の方向に広がるリング状のビ
ームとなる。この出射ビームは軸対称性はあるが、やは
りこのままではコリメート或いは集光させることはでき
ない。
(発明が解決しようとする課題) このように従来、小型化のために光導波路を用いたSH
Gでは、変換効率が未だ十分ではなく、基本波として100
mW以上の光出力が必要とされる。また、高効率化のため
共振器型導波路を用いたものでは、位相整合のために温
度制御精度が厳しく、実用化は困難である。
また、位相整合が不要がチェレンコフ放射を利用する
SHGでは、出射ビームをコリメート或いは集光させるこ
とが困難である。さらに、軸対称性のあるビームが得ら
れるファイバ方式においても、出射ビームをそのままで
はコリメートできず、特殊な光学系を用いてコリメート
する場合でも、光学素子の厳密な加工精度が要求される
という問題がある。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その
目的とするところは、位相整合が不要で変換効率の高い
波長変換光学素子を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、特殊な光学系を用いるこ
となく、チェレンコフ放射による光第2高調波ビームを
コリメート或いは集光させることができる波長変換光学
素子を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の骨子は、光導波路の光出射端面に、円錐波を
平面波や球面波等に変換する波面変換部を設け、光導波
路の光出射端面から出射される光第2高調波ビームをコ
リメート或いは集光することにある。
即ち本発明(請求項1)は、基板をクラッド部とし、
その上に導波部を形成した非軸対称の構造で、導波部及
びクラッド部の少なくとも一方を非線形光学材料で構成
した光導波路からなり、光導波路の一方の端面から導波
部に入射された基本波をチェレンコフ放射により光第2
高調波に変換してクラッド部に放射し、クラッド部に放
射された光第2高調波を光導波路の他方の端面から出射
する波長変換部と、この波長変換部の光第2高調波出射
端面に接して設けられ、該出射端面から出射される円錐
波を平面波に変換する波面変換部とを具備してなる波長
変換光学素子において、前記波面変換部は、同心円回折
格子からなり、この同心円回折格子の格子間隔Λは、前
記光第2高調波の波長をλ2、クラッド部における放射
角をθC、クラッド部の光第2高調波に対する屈折率をn
2とし、mを正の整数としたとき、Λ=mλ2/(n2sin
θC)を満たす値に設定されていることを特徴とする。
また本発明(請求項2)は、基板をクラッド部とし、
その上に導波部を形成した非軸対称の構造で、導波部及
びクラッド部の少なくとも一方を非線形光学材料で構成
した光導波路からなり、光導波路の一方の端面から導波
部に入射された基本波をチェレンコフ放射により光第2
高調波に変換してクラッド部に放射し、クラッド部に放
射された光第2高調波を光導波路の他方の端面から出射
する波長変換部と、この波長変換部の光第2高調波出射
端面に接して設けられ、該出射端面から出射される円錐
波を平面波,球面波又は広がり角の異なる円錐波に変換
する波面変換部とを具備してなる波長変換光学素子にお
いて、前記波面変換部は、同心円回折格子からなり、こ
の同心円回折格子が鋸歯状断面形状持つブレーズ化され
た回折格子であることを特徴とする。
また本発明(請求項3)は、波長変換光学素子におい
て、基板をクラッド部とし、その上に導波部を形成した
非軸対称の構造で、導波部及びクラッド部の少なくとも
一方を非線形光学材料で構成した光導波路からなり、光
導波路の一方の端面から導波部に入射された基本波をチ
ェレンコフ放射により光第2高調波に変換してクラッド
部に放射し、クラッド部に放射された光第2高調波を光
導波路の他方の端面から出射する波長変換部と、この波
長変換部の光第2高調波出射端面に接して設けられ、該
出射端面から出射される円錐波を平面波,球面波又は広
がり角の異なる円錐波に変換する、同心円回折格子から
なる波面変換部とを具備してなることを特徴とする。
(作用) 本発明によれば、光導波路の端面に接して上記のよう
な波面変換部を設けることにより、平面波(平行光)或
いは球面波(収束光又は発散光)としての光第2高調波
が得られ、光第2高調波ビームを有効利用することが可
能となる。さらに、光導波路の光出射端面に設ける波面
変換部として同心円回折格子を用いることにより、作成
が容易で位置合わせも容易な波面変換部を備えた波長変
換光学素子の実現が可能となる。また、回折格子断面形
状を上記のように鋸歯状波とすることにより、回折効率
の高い波面変換素子を備えた波長変換光学素子の実現が
可能となる。
また、チェレンコフ放射方式による光導波路型SHGに
おいて、光導波路端面に反射膜を設けることにより、光
出射端面からの基本波の出射を抑制することができ、こ
れにより基本波からの光第2高調波への変換効率を高め
ることが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
第1図は本発明の第1の参考例に係わる波長変換光学
素子の概略構成を示す断面図である。図中11は非線形材
料からなる断面円形のコア(光導波部)であり、このコ
ア11の周囲はガラスクラッド12により被覆されている。
これらコア11及びクラッド12からなる光導波路は、前記
第23図と同様に、軸対称のファイバ型光導波路となって
いる。光導波路の両端面には、反射膜13,14がそれぞれ
被着されている。そして、反射膜(第2の反射膜)13を
設けた端面からコア11内に基本波15が入射され、クラッ
ド12中に伝搬したチェレンコフ放射光(光第2高調波)
16が反射膜(第1の反射膜)14を設けた端面から出射さ
れるものとなっている。
ここで、基本波15の波長λ1及び光第2高調波16の波
長λ2(=λ1/2)に対するクラッド12の屈折率をそれぞ
れn1,n2とすると、 n1<nEFF<n2 …(1) を満たすようにクラッド12の材料が選択されている。但
し、nEFFはコア11及びクラッド12からなるファイバ型光
導波路の基本波に対する実効屈折率である。
波長λ1の基本波15がこのファイバ型光導波路に入射
すると、非線形光学材料からなるコア11によって、この
光がλ1/2の光第2高調波に変換され、コア11に対しθC
の角度を持ったチェレンコフ放射光16としてクラッド12
中を伝搬する。θCはnEFF及びn2と次の関係にある。
n2cosθC=nEFF …(2) 第1の反射膜14は、導波モードである基本波に対して
高反射、チェレンコフ放射光の光第2高調波に対して低
反射となるように設計されている。さらに、第2の反射
膜13は、導波モードである基本波に対して、以下に述べ
るような最適の反射率となるように設計されている。
ここで、反射膜13及び反射膜14の基本波(導波モー
ド)に対する反射率をそれぞれr1,r2とする。また、入
射基本波のパワーをP1,光導波路への結合効率をη、光
導波路入射直後の導波モードのパワーをPC、チェレンコ
フ放射光への変換効率をγSHPC、それ以外の導波モード
損失により失われるパワー(導波路長Lに対して)の比
をa、光第2高調波として外部に出射するパワーをP2
する。従来のチェレンコフ放射による光第2高調波発生
の場合、即ち反射膜13,14がない場合には、端面での反
射を無視すると、上記のパラメータの間には次の関係が
ある。
PC=ηP1 …(3) P2=γSHPC 2=η2γSHP1 2 …(4) 一方、第1図のように反射膜13,14が存在する場合に
は、共振条件の下で、PC,P2は次式で与えられる(IEE
E.J.Quantum Electron.,QE−24,6,pp.913−919(198
8))。
P2=t2γSHPC 2 …(6) ここで、t2は反射膜14の光第2高調波に対する透過率、
またtはPCの関数で、次式で表わされる。
t=(1−a)(1−γSHPC) …(7) また、入射波に対する共振器のインピーダンス整合条件
は、 r1=r2t2 …(8) で与えられる。
例として、η=0.5,γSH=0.4/W,P1=100mW,L=5mm,
導波路損失α=1dB/cm(a〜0.1)の場合を考える。こ
のパラメータで、反射膜がない場合には、(4)式よ
り、光第2高調波出力として1mWが得られることにな
る。一方、反射膜が存在する構成で、r2=1とすると、
(5)(7),(8)式よりインピーダンス整合条件を
満たす反射膜13の反射率はr1=0.7となる。t2=1とす
ると、(5),(6)式より、光第2高調波の光出力
は、11.4mWとなり、反射膜がない場合に比べると、1桁
大きい光第2高調波パワーが得られることになる。な
お、上記のような反射膜の反射率設定は、誘電体多層膜
を用いることにより可能である。
上記の例では、約10%の変換効率が得られている。入
射波のパワー100mWの残り90%の内訳は50%が光導波路
に結合しない光、30%が導波路損失で失われる光、10%
が反対側に伝搬する光第2高調波である。光導波路への
結合効率を上げ、導波路損失を小さくすると、さらに光
第2高調波への変換効率の高い波長変換光学素子が実現
できる。導波路損失を小さくするには、単位長さ当りの
損失を小さくするか、或いは導波路長を短くすればよ
い。上記の例では、例えば導波路損失を0.5dB/cmにする
のと、導波路長を2.5mmにするのとは等価である。この
場合のインピーダンス整合条件はr1=0.75となる。ま
た、このとき、光第2高調波パワーとして16.4mWが得ら
れる。
このように共振器型のSHGでは高い変換効率が得られ
るので、入射波のパワーはもっと小さくてもよい。αL
=0.25dBの場合、入射波のパワーを30mwとすると、イン
ピーダンス整合条件はr1=0.83、光第2高調波パワーは
3.1mWとなる。即ち、基本波パワーが30mWで、光導波路
への結合効率が50%の場合でも、10%の変換効率が得ら
れることになる。30mWという光出力は、現在追記型ディ
スク用光源として用いられているGaAlAsレーザでは一般
的な値であり、十分に実現可能である。
かくして本参考例によれば、ファイバ型光導波路の両
端面に反射膜13,14を設けて共振器を形成しているの
で、光導波路内での導波モードパワーが高められ、光導
波路内で基本波をチェレンコフ放射光に有効に変換する
ことができ、1桁程度の変換効率の大幅な向上をはかり
得る。このため、入射パワーを小さくすることができ、
現在実用化されている半導体レーザを用いても、数mWの
光出力の短波長光源として十分な機能を発揮させること
ができる。また、光導波路の両端面に反射膜13,14を被
着するのみの、極めて簡易な構成で実現し得る等の利点
がある。
なお、この参考例では光導波路の両端面に反射膜を設
けて共振器を形成しているが、出射端面にのみ反射膜を
設けた場合でも変換効率向上の効果はある。この場合に
は、基本波として例えば半導体レーザを用い、反射膜14
がこの半導体レーザの外部共振器として働く。
第2図は本発明の第2の参考例の概略構成を示す断面
図であり、第1図と同一部分には同一符号を付してい
る。この参考例は、構造的には先に説明した第1の参考
例と同じであるが、第2の反射膜23の作用が異なる。即
ち、第1の参考例ではチェレンコフ放射により発生した
光第2高調波のうち半分は反対側へ伝搬し無駄になって
いる。これに対して本参考例では、反対側へ伝搬してい
る光第2高調波を反射膜23で折り返し、同じ方向に伝搬
させている。
このようにすると、第1図の場合の2倍、例えば30mW
の基本波に対して6mw以上の光第2高調波出力が得られ
る。この場合、反射膜23の反射率は、基本波の導波モー
ドに対しては第1の参考例と同じ値、チェレンコフ放射
光としての光第2高調波に対しては100%の反射率に設
定しておけばよい。上記の最後の例について、各反射率
の理想的な値をまとめると、 となる。ここで、(ω)及び(2ω)はそれぞれ、基本
波及び光第2高調波に対する反射率を表わしている。次
頁の第1表に、この仕様に対する反射膜(誘電体多層
膜)の設計例を示す。
この表で、中心波長λ0は基本波の波長で規格化した
値である。H,Lは、光学的厚さがλ0/4の高屈折率層及び
低屈折率層を表わしており、それぞれの実際の厚さtH
tLは次式で与えられる。
ここで、nH,nLは各層の屈折率、またθH,θLはチェレ
ンコフ放射角θCに対して次の関係にある。
n2sin θC=nHsin θH=nLsin θL …(11) 前記第1表に示した誘電体多層膜は、それぞれ帯域通
過フィルタ及び短波長通過フィルタを基本構造としたも
のである。nH=2.3(TiO2)、nL=1.46(SiO2)とした
ときの、この誘電体多層膜の波長特性を第3図に示す。
この図で(a),(b)はそれぞれ第1表の(a),
(b)の誘電体多層膜に対応している。第3図の横軸は
基本波の波長λ1で規格化したときの値である。λ/λ1
=1が基本波(ω)、λ/λ1=0.5が光第2高調波(2
ω)に対応している。(9)式の仕様に対する実際の誘
電体多層膜の反射率は、以下の値となっている。
(9),(12)式を比較して判るように、殆ど仕様通り
の反射率特性となるように多層膜の設計ができる。な
お、ここではθCが小さいとして、垂直入射の場合の計
算例を示したが、入射角を考慮し、且つ放射モード(光
第2高調波)と導波モード(基本波)との違いを考慮し
た反射率の設計は勿論可能である。
なお、第1図及び第2図の例では光導波路として、軸
対称性を持つ構造(ファイバ型光導波路)の場合を示し
たが、光導波路として拡散型或いはリッジストライプ型
等の3次元光導波路を用いることも可能である。また、
第1図或いは第2図の例で光導波路端面から出射される
光第2高調波は円錘波となっており、このままではコリ
メート或いは収束させることはできないが、後述する如
く光学素子(波面変換素子)を用いれば、平面波或いは
球面波に変換することもできる。
第4図は本発明の第3の参考例の概略構成を示す断面
図である。なお、第1図と同一部分には同一符号を付し
て、その詳しい説明は省略する。図中10は非線形材料か
らなるコア(導波部)11をガラスクラッド12により被覆
したファイバ型の光導波路(波長変換部)である。この
光導波路10の光第2高調波出射端面には波面変換素子と
して作用する同心円回折格子からなるレンズ板(波面変
換部)31が接触して配置されている。クラッド12の屈折
率n1,n2と光導波路10の基本波に対する実効屈折率nEFF
との関係は、前記(1)式のように選ばれている。さら
に、チェレンコフ放射光16のコア11に対する放射角θC
は前記(2)式のようになっている。
本実施例では、光導波路10から放出される光第2高調
波16は、レンズ板31によって平行光17に変換される。こ
の平行光17はリング状に広がる光とは異なり、通常の凸
レンズで回折限界のスポット径にまで絞ることが可能で
ある。
レンズ板31は、等間隔の同心円回折格子からなってお
り、その格子間隔Λは Λ=mλ2/(n2sin θC) …(13) を満たすように設定されている。ここで、mは正の整数
である。この場合、ファイバ型光導波路10の端面から出
射される光第2高調波16は、レンズ板31としての同心円
回折格子のm次の回折により、平行光17へと変換され
る。この同心円回折格子の構造例を第5図に示す。ここ
では、回折格子基板31での反射を防ぐため、基板31に無
反射コーティング膜32を付けてある。また、高い回折効
率を得るため、回折格子の断面形状は図のように鋸歯状
としてある。この鋸歯状回折格子断面の傾斜角θは tan θ=(nS−cosθ0)/sin θ0 …(14) となるように設定されている。ここで、nSは同心円回折
格子基板の屈折率、θ0は同心円回折格子がない場合
に、光導波路端面から放射される光第2高調波の空気中
での伝搬角度で、チェレンコフ放射による放射角θC
は以下の関係にある。
n2sin θC=sin θ0 …(15) (14),(15)式より、第5図における回折格子の溝の
深さtは次式で与えられる。
第5図のような回折格子は同心円であることから、例
えば計算機制御の施盤(NC施盤)を用いて容易に作成可
能である。また、この方法で金属金型を作り、プラスチ
ックレプリカ技術を用いて複製することもできる。前記
(2)式から判るように、クラッドの材料を適当に選ぶ
ことにより、θCを小さい値にすることが可能であり、
それにより高い回折効率の得られる1次の回折を用いる
場合(格子間隔が最も小さくなる場合)でも、格子間隔
Λを比較的大きくできるので、NC施盤のような機械加工
によっても十分精度の高い波面変換素子を実現可能であ
る。
第6図はこの同心円回折格子の他の製法として、ホロ
グラフィック干渉露光法による作製法を示したものであ
る。図中40は円錘台プリズム、41は回折格子基板、42は
感光材料である。この図で、円錘台プリズム40の底面に
入射した平面波は、中心部はそのまま直進し、外側部分
はプリズム側面で屈折されて円錘波となる。感光材料42
上にはこの両者の光が到達し、ホログラフィック干渉に
より同心円状の回折格子が記録される。記録時の入射波
の波長をλ3、プリズムの屈折率をnPとすると、第4図
の波面変換素子13として用いるためには、円錘台プリズ
ム40の底面θPを次のように選べばよい。
比較的厚い感光材料を用いて“厚いホログラム”を記
録すれば、回折効率の高い波面変換素子が得られる。さ
らに、記録時の入射波波長λ3をλ2に等しくし、且つ1
次の回折(m=1)を用いるようにすると100%近い回
折効率が得られる。この場合は、(13)式より、 となる。
ここで、円錘波は円錘プリズムを用いて平面波に変換
することも可能である。例えば、第7図(a)に示すよ
うな円錘プリズム51を用いた光学系で、リング状ビーム
を平面波に変換することも可能である。しかし、この方
法だとプリズム51の底面をファイバ型光導波路10の端面
に密着させたとしても、リング状に広がった光をコリメ
ートすることになるため、コリメートされた光はやはり
リング状である。この対策として、第7図(b)に示す
ように円錘プリズム52を同図(a)とは逆の方向に配置
する方法が考えられる。この場合には、コリメートされ
た光は中心の抜けたビームとはならないが、光導波路10
の端面に対しプリズム52が1点で接する配置のため、位
置合わせが困難になる欠点がある。また、(a)(b)
いずれの場合でも、円錘プリズムの側面で屈折される光
の方向が、円錘プリズムの底角で決まるため、かなり厳
密なプリズム加工精度が必要とされる問題がある。
これに対し、同心円回折格子からなる波面変換素子
は、ファイバ型光導波路10に密着しておけるため、第7
図(a)に示したような出射光が中央部の抜けたリング
状のビームになることはなく、また同図(b)に示した
ような位置合わせの困難も解消される。
第8図は本発明の第4の参考例の概略構成を示す断面
図である。この参考例は先の第2の参考例と第3の参考
例とを組合わせたものである。即ち、端面に反射膜23,1
4を設けた光導波路10の出射端面にレンズ板31が設けら
れている。
このような構成であれば、先の第2及び第3の参考例
のそれぞれの効果、即ち基本波から光第2高調波への変
換効率が高く、光第2高調波をコリメートして出力でき
るという効果があり、従って半導体レーザを用いた短波
長光源として極めて有効である。
第9図及び第10図は、それぞれ本発明の第5の参考例
の概略構成を示す断面図である。第9図の例では、ファ
イバ型光導波路10の端面から放射される光第2高調波を
一点に収束させるようにレンズ板(波面変換素子)33が
設計されている。この波面変換素子33における回折格子
の位相Ωは中心からの距離rの関数として次式で表わさ
れる。
Ω(r)=(2π/λ2){L(r)−L0+rsinθ0}…
(19) ここで、L(r)は回折格子面上の点から焦点Fまでの
光路長で、波面変換素子基板の厚さt及び屈折率nSを用
いて、 で与えられる(Appl.Opt.,24,4307(1985))。
但し、ψとrとは以下の関係にある。
Ω=2nπとなるr、即ち中心からn番目の格子線半径
は、(19)(20)式をψについて解き、それを(21)式
に代入することによって得られる。(19),(20)式か
らL(r)を消去したものはsecψについての4次方程
式になるから、解析的に解くことが可能である。また、
中心からrの距離における格子間隔Λ(r)(=2nπ/d
Ω/dr),mは使用する回折次数)は次式で与えられる。
Λ(r)=mλ2/(sinθ0+sin ψ) …(22) 但し、ψは(21)式を、tanψについて解くことにより
rの関数として与えられる。(21)式はtanψについて
の4次方程式であるから、上に述べたのと同様に解析的
に解くことができる。回折格子パターンが基板の出射面
側に形成されている場合には、(19)〜(22)式でt=
0とおけばよい。この場合には、中心からのn番目格子
半径rnは次式で表わされる(但し1次の回折(m=1)
の場合)。
rn={(nλ22+2nfλ2+(nλ2+f)2tan2θ0
1/2−(nλ2+f)tanθ0 …(23) 上式でθ0=0とおいたものは、所謂フレネルゾーンプ
レートを表わす式となる。また、f=∞とおくと、 rn=nλ2/tan θ0 …(24) となり、これは前記第4図に示した波面変換素子31の格
子線半径を示す式となる。
また、(19)〜(23)式でfの代わりに−fとおく
と、基板出射面反対側fの距離から発散する光に変換す
る波面変換素子を表わすことになる。この波面変換素子
を用いた例が第10図である。
第9図及び第10図における波面変換素子の回折格子パ
ターンを第11図(a)(b)にそれぞれ示した。これら
から判るように、いずれの場合も同心円パターンである
ため、先の第3の参考例の場合と同様にNC施盤による機
械加工が可能である。
第4図,第8図,第9図及び第10図の例では、回折格
子パターンが波面変換素子の入射側に形成されている場
合を示したが、波面変換素子を形成する基板が十分遅い
場合には、出射側にパターンを形成してもよい。第12図
は本発明の第6の参考例を示したもので、波面変換素子
35の前記光導波路10の光出射側に同心円回折格子パター
ンが形成されている。この場合には、波面変換素子35の
平坦面をファイバ型光導波路端面に接着することが可能
である。
以上の例は、光導波路として、軸対称性を持つ構造の
光導波路の場合を示したが、本発明はこの場合に限定さ
れるものではない。即ち、光導波路として埋込み型或い
はリッジストライプ構造等の3次元光導波路を用いるこ
とも可能である。
第13図は本発明の第1の実施例として、前記第22図と
同様の光導波路に波面変換素子を適用した例である。Li
NbO3基板61上に導波部62が形成された光導波路60の光第
2高調波出射端面に、波面変換素子としてのレンズ板36
が設置されている。この例では、チェレンコフ放射光と
しての光第2高調波は基板61側のみに放射されるが、こ
の場合にも波面は円錘波の一部であるので、これまでに
述べた波面変換素子により、コリメート或いは収束が可
能である。但し、光導波路基板端面は導波路に垂直に形
成されていることが必須である。
第14図にこの波面変換素子36のパターン例を示した。
このパターンは同心円回折格子の一部である。ここで
は、コリメート用のパターンを示してあるが、前記第11
図と同様のパターンを用いることにより、収束光或いは
発散光に変換する波面変換素子とすることも、勿論可能
である。さらに、第15図に示す如く、光導波路60の端面
に反射膜63,64を設けた構造に適用することもできる。
第16図は本発明の第2の実施例の概略構成を示す斜視
図である。この実施例では、光導波路として埋込み型3
次元導波路を用い、さらに軸対称性を良くするために、
基板と同じ材料をカバーとして光導波路上部に接着して
ある。図中71はLiNbO3基板、72は埋込み導波部、73はLi
NbO3カバー、37は波面変換素子をそれぞれ示している。
この場合の波面変換素子37には、先の第3乃至第5の参
考例と同様に同心円回折格子を用いることができる。な
お、この例に示した埋込み型3次元光導波路は、例えば
Ti拡散とMgO追拡散を組合わせた方法(昭和61年春季応
用物理学会,3p−L−11(1986))等により、作成可能
である。
以上述べたように、チェレンコフ放射方式の波長変換
光学素子において、回折格子を形成した波面変換素子を
用いることにより、光導波路から出射される光第2高調
波ビームのコリメート或いは集光が可能となる。また、
同心円回折格子を採用することにより、作成が容易で位
置合わせも容易な波面変換素子を備えた波長変換光学素
子の実現が可能となる。この同心円回折格子の格子間隔
を前記(13)式或いは(22)式を満たすように設定する
ことにより、平面波(平行光)或いは球面波(収束光或
いは発散光)としての光第2高調波を得ることができ
る。また、上記同心円回折格子の断面形状を鋸歯状のブ
レーズ化された形状とすることにより、回折効率の高い
波面変換素子を備えた波長変換光学素子の実現が可能と
なる。
ところで、前記第5図に示す如き波面変換素子の格子
間隔は前記(13)式で与えられるが、高次回折光が現わ
れないように1次の回折光を利用する場合、即ち(13)
式でm=1とする場合には、Λが非常に小さい値になる
ことがあり得る。例えば、λ2=0.42μm,n2=2.3,θC
15°とすると、Λ=0.7μmとなる。同心円回折格子を
ホログラフィック干渉露光により作成する場合には、こ
の程度の格子間隔は実現可能であるが、プラスチックレ
プリカによる量産が可能な機械加工による作成方法の場
合には1μm以下の回折格子を加工することは困難であ
る。
これを解決する手段として、波面変換を1回のみでな
く、2回以上行うことにより、それぞれの波面変換面の
格子間隔を大きくすることができ、波面変換素子の作成
を容易することができる。この考えに基づく第7の参考
例を、第17図乃至第21図に示す。
第17図では、波面変換素子81が2つの波面変換面81a,
81bを持っており、いずれも等間隔の同心円回折格子か
らなっている。この格子間隔Λは次式を満たすように設
定されている。
Λ=2λ2/(n2sin θC) …(25) 即ち、第5図の波面変換素子において(13)式でm=1
とした場合の2倍の格子間隔となり、機械加工によって
も容易に作成が可能な回折格子とすることができる。
第17図では2つの変換面が同一の基板に形成されてい
る場合を示したが、第18図に示すように別々の基板でも
構わない。第18図の例では、波面変換素子82が2つの基
板821,822で構成されており、それぞれの基板には(2
5)式で与えられる格子間隔の同心円回折格子が形成さ
れている。この例では、全く2つの同じ同心円回折格子
を持つ基板を張り合わせるだけでよいので、作成はより
簡単である。
第17図及び第18図は、2つの波面変換面が同一の回折
格子間隔である場合を示したが、必ずしも両者の格子間
隔が等しい必要はない。2つの波面変換面の格子間隔
を、それぞれΛ1,Λ2とすると、 1/Λ1+1/Λ2=n2sin θC/λ2 …(26) が満たされていれば、第17図の場合と同様に、出射光を
平行光にすることができる。(25)式は(26)式の特別
な場合(Λ1=Λ2)である。
なお、第17図及び第18図の例では、2つの波面変換面
が同心円回折格子である場合を示したが、第19図に示す
如く、波面変換素子83を同心円回折格子83aと円錘プリ
ズム83bとの組合わせで形成してもよい。この場合で
も、前記第7図の場合に比較すると、波面変換素子83を
小さくすることができ、また位置合わせも容易である。
第20図は、等間隔の同心円回折格子84aとフレネルレ
ンズ型の同心円回折格子84bとを組合わせて波面変換素
子84を形成した例であり、出射光を1点に収束する球面
波に変換することを可能としたものである。この場合
も、一つの波面変換面のみでこの機能を持たせる場合に
比べると、格子間隔を大きくすることができ、その作成
が容易である。また、第20図の変形として第21図に示す
如く、波面変換素子85の一方を波面変換素子84と同様に
等間隔の同心円回折格子85aとし、もう片方を球面レン
ズ或いは非球面レンズ85bとしてもよい。
このように、第7の参考例によれば、波面変換素子を
2つ以上の波面変換面を持つように構成することによ
り、機械加工が容易な波面変換素子を備えた波長変換光
学素子を実現することができる。
なお、本発明は上述した各実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実
施することができる。例えば、前記光導波路は必ずしも
導波部が非線形光学材料で形成されている必要はなく、
クラッド部が非線形光学材料で形成されたものであって
もよい。さらに、導波部及びクラッド部の両方が非線形
光学材料で形成されたものであってもよい。また、光導
波路及び波面変換素子の各部の材料等は、仕様に応じて
適宜変更可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、光導波路の光出
射端面に、円錘波を平面波や球面波等に変換する波面変
換素子を設けることにより、特殊な光学系を用いること
なく、チェレンコフ放射による光第2高調波ビームをコ
リメート或いは集光させることができる波長変換光学素
子を実現することが可能となる。
また、光導波路の端面に反射膜を設けることにより、
基本波からの光第2高調波への変換効率を高めることが
でき、位相整合が不要で変換効率の高い波長変換光学素
子を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の参考例に係わる波長変換光学素
子の概略構成を示す断面図、第2図は本発明の第2の参
考例の概略構成を示す断面図、第3図は規格化波長と反
射率との関係を示す特性図、第4図は本発明の第3の参
考例の概略構成を示す断面図、第5図は第3の参考例に
用いた波面変換素子の構成を示す図、第6図は上記波面
変換素子の形成方法を説明するための模式図、第7図は
波面変換素子としてプリズムを用いた比較例を示す図、
第8図は本発明の第4の参考例の概略構成を示す断面
図、第9図及び第10図はそれぞれ本発明の第5の参考例
の概略構成を示す断面図、第11図は第5の参考例に用い
た波面変換素子の構成を示す図、第12図は本発明の第6
の参考例の概略構成を示す断面図、第13図乃至第15図は
それぞれ本発明の第1の実施例の概略構成を示す図、第
16図は本発明の第2の実施例の概略構成を示す斜視図、
第17図乃至第21図はそれぞれ本発明の第7の参考例の概
略構成を示す断面図、第22図及び第23図はそれぞれ従来
の波長変換光学素子の問題点を説明するための図であ
る。 10…光導波路(波長変換部)、11…コア(導波部)、12
…クラッド、13…反射膜(第2の反射膜)、14…反射膜
(第1の反射膜)、15…基本波、16…光第2高調波、17
…平行光、31,33,〜,37,81〜,85…レンズ板(波面変換
部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 豊 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−293327(JP,A) 特開 平2−153328(JP,A) 特開 平2−35424(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/37 JICST

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板をクラッド部とし、その上に導波部を
    形成した非軸対称の構造で、導波部及びクラッド部の少
    なくとも一方を非線形光学材料で構成した光導波路から
    なり、光導波路の一方の端面から導波部に入射された基
    本波をチェレンコフ放射により光第2高調波に変換して
    クラッド部に放射し、クラッド部に放射された光第2高
    調波を光導波路の他方の端面から出射する波長変換部
    と、 この波長変換部の光第2高調波出射端面に接して設けら
    れ、該出射端面から出射される円錐波を平面波に変換す
    る波面変換部とを具備してなり、 前記波面変換部は、同心円回折格子からなり、この同心
    円回折格子の格子間隔Λは、前記光第2高調波の波長を
    λ2、クラッド部における放射角をθC、クラッド部の光
    第2高調波に対する屈折率をn2とし、mを正の整数とし
    たとき、 Λ=mλ2/(n2sinθC) を満たす値に設定されていることを特徴とする波長変換
    光学素子。
  2. 【請求項2】基板をクラッド部とし、その上に導波部を
    形成した非軸対称の構造で、導波部及びクラッド部の少
    なくとも一方を非線形光学材料で構成した光導波路から
    なり、光導波路の一方の端面から導波部に入射された基
    本波をチェレンコフ放射により光第2高調波に変換して
    クラッド部に放射し、クラッド部に放射された光第2高
    調波を光導波路の他方の端面から出射する波長変換部
    と、 この波長変換部の光第2高調波出射端面に接して設けら
    れ、該出射端面から出射される円錐波を平面波,球面波
    又は広がり角の異なる円錐波に変換する波面変換部とを
    具備してなり、 前記波面変換部は、同心円回折格子からなり、この同心
    円回折格子が鋸歯状断面形状を持つブレーズ化された回
    折格子であることを特徴とする波長変換光学素子。
  3. 【請求項3】基板をクラッド部とし、その上に導波部を
    形成した非軸対称の構造で、導波部及びクラッド部の少
    なくとも一方を非線形光学材料で構成した光導波路から
    なり、光導波路の一方の端面から導波部に入射された基
    本波をチェレンコフ放射により光第2高調波に変換して
    クラッド部に放射し、クラッド部に放射された光第2高
    調波を光導波路の他方の端面から出射する波長変換部
    と、 この波長変換部の光第2高調波出射端面に接して設けら
    れ、該出射端面から出射される円錐波を平面波,球面波
    又は広がり角の異なる円錐波に変換する、同心円回折格
    子からなる波面変換部とを具備してなることを特徴とす
    る波長変換光学素子。
  4. 【請求項4】前記光導波路の一方の端面に、基本波に対
    して高反射、光第2高調波に対して高反射の反射膜が設
    けられ、且つ前記光導波路の他方の端面に、基本波に対
    して高反射、光第2高調波に対して低反射となる反射膜
    が設けられていることを特徴とする請求項3記載の波長
    変換光学素子。
  5. 【請求項5】前記各反射膜は、光学的厚さの等しい高屈
    折率層及び低屈折率層を交互に積層した多層膜を基本構
    造とし、該多層膜の一部の光学的厚さが前記基本構造の
    光学的厚さからずれていることを特徴とする請求項4記
    載の波長変換光学素子。
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