JP2878301B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性、熱老化性、熱安定性、耐候性、お
よび耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは芳香族ビニル単量体基、マレイミド系単量体
基、不飽和ジカルボン酸無水物単量体基、その他の共重
合可能な単量体基からなるマレイミド系共重合体と、カ
ルボン酸および/またはカルボン酸誘導体と反応可能な
官能基で変性されたエチレン−αオレフィン共重合体ま
たはエチレン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体
と、熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマー
を必須成分とする熱可塑性樹脂組成物に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、芳香族ビニル単量体、無水マレイン酸及びその
他のビニル単量体からなる共重合体は知られている。
(特公昭40−15829号公報,特公昭45−31953号公報,特
公昭49−10156号公報)これ等の共重合体は、高い熱変
形温度を有しているが、共重合体中に無水マレイン酸に
由来する酸無水物基を含有しているために、熱による化
学変化を起し易く射出または押出し成形する際に成形条
件が著しく制約され、また成形品が水や水蒸気に接触し
たり、或いは高温下に置かれた場合、機械的な強度、特
に衝撃強度が低下する欠点があった。
この様な無水マレイン酸を用いた共重合体の欠点を改
善するために種々の研究がなされ、新たな共重合体が報
告されている。例えば、芳香族ビニル単量体基、マレイ
ミド系単量体基、不飽和ジカルボン酸無水物単量体基、
その他の共重合可能な単量体基からなる共重合体が知ら
れている。(特公昭61−26936号公報)この共重合体の
製造方法は、芳香族ビニル単量体基、不飽和ジカルボン
酸無水物単量体基、その他の共重合可能な単量体基から
なる共重合体をアミンでイミド化する方法、または芳香
族ビニル単量体、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボ
ン酸無水物単量体、その他の共重合可能な単量体を共重
合する方法により行われていた。そして、この共重合体
は耐熱性は良いが、さらに成形性及び衝撃強度を向上さ
せる為に、ABS等の熱可塑性樹脂を加えたコンパウンド
として使用されている。(特公昭61−26936号公報、特
公昭62−8456号公報) しかし、このコンパウンドは含有するポリブタジエン
ゴム成分のために、耐候性及び熱老化性に劣り、またポ
リブタジエンゴムのかわりに飽和ゴムを使用したAES,AA
Sとのコンパウンドとした場合には衝撃強度が劣る欠点
があった。
一方、スチレンおよび/またはα−メチルスチレンお
よび無水マレイン酸よりなる共重合体と、ヒドロキシル
基,アミド基またはアミノ基を含有する化合物をグラフ
トさせることにより変性されたエチレン−プロピレンゴ
ム又はエチレン−プロピレン−ジエンゴムとからなる熱
可塑性樹脂組成物が知られている。(特公昭60−94445
号公報)この熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、耐候
性、耐熱老化性はよいが、熱安定性、耐熱性が不充分で
ある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、この様な従来の無水マレイン酸を用いた共
重合体からなる熱可塑性樹脂組成物の欠点を改善するた
めになされたものであり、芳香族ビニル単量体基、マレ
イミド系単量体基、不飽和ジカルボン酸無水物単量体
基、その他の共重合可能な単量体基からなるマレイミド
系共重合体と、カルボン酸および/またはカルボン酸誘
導体と反応可能な官能基で変性されたエチレン−αオレ
フィン共重合体またはエチレン−α−オレフィン−非共
役ジエン共重合体と、熱可塑性樹脂および/または熱可
塑性エラストマーを必須成分とすることにより、耐熱
性、熱老化性、熱安定性、耐候性および耐衝撃性に優れ
た熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするもの
である。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、 (A)芳香族ビニル単量体基30〜70モル%、マレイミド
系単量体基20〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無水物単
量体基1〜20モル%およびその他の共重合可能な単量体
基0〜50モル%からなるマレイミド系共重合体10〜95重
量部 (B)カルボン酸および/またはカルボン酸誘導体と反
応可能なヒドロキシル基、アミノ基、アミド基、イミド
基およびエステル基から選ばれた一種または二種以上の
官能基で変性されており、その官能基量が0.01〜1g−mo
l/Kg共重合体であるゴム状重合体のエチレン−αオレフ
ィン共重合体またはエチレン−αオレフィン−非共役ジ
エン共重合体5〜50重量部 (C)熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマ
ー85重量部以下(ただし、0は含まず) からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、(A)成分のマレイミド系共重合体と、
(B)成分のカルボン酸および/またはカルボン酸誘導
体と反応可能な官能基で変性されたエチレン−αオレフ
ィン共重合体またはエチレン−αオレフィン−非共役ジ
エン共重合体と、さらに(C)成分の熱可塑性樹脂およ
び/または熱可塑性エラストマーを必須成分として含有
してなる熱可塑性樹脂組成物であるが、まず(A)成分
のマレイミド系共重合体から説明する。
本発明における(A)成分のマレイミド系共重合体の
製造方法は、特に制限する必要はないが、例えば芳香族
ビニル単量体、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン
酸無水物単量体およびその他の共重合可能な単量体の共
重合により製造することができる。
芳香族ビニル単量体の具体例としては、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレ
ン等のスチレン単量体およびその置換単量体が挙げられ
る。
マレイミド系単量体の具体例としては、マレイミド、
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プ
ロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−シク
ロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
トリルマレイミド等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸無水物単量体の具体例としては、
無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、無水1,2−ジ
メチルマレイン酸、無水エチルマレイン酸、無水フェニ
ルマレイン酸等が挙げられる。
その他の共重合可能な単量体の具体例としては、アク
リロニトリル,メタクリロニトリル,α−クロロアクリ
ロニトリル等のシアン化ビニル単量体、メチルアクリル
酸エステル,エチルアクリル酸エステル,ブチルアクリ
ル酸エステル等のアクリル酸エステル単量体、メチルメ
タクリル酸エステル,エチルメタクリル酸エステル等の
メタクリル酸エステル単量体、アクリル酸,メタクリル
酸等のビニルカルボン酸単量体、アクリル酸アミド,メ
タクリル酸アミド,アセナフチレン及びN−ビニルカル
バゾール等が挙げられる。
これらの単量体を共重合する方法は、特に制限はな
く、公知のラジカル共重合方法を任意に採用することが
できる。
また、本発明で用いる(A)成分のマレイミド系共重
合体を製造する他の方法として、上記の芳香族ビニル単
量体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体およびその他の
共重合可能な単量体の共重合体をアンモニアあるいは第
一級アミンと反応させて酸無水物基をイミド化する方法
を例示することができる。高分子鎖中に酸無水物基を有
する高分子物質とアミン化合物とのイミド化反応は公知
であり、例えば、特公昭61−26936号公報あるいは特公
昭62−8456号公報等に開示されている方法によって、高
分子物質とアミン化合物とを反応させて、目的とするイ
ミド基を有するマレイミド系共重合体を製造することが
できる。
イミド化反応に用いられる第一級アミンを例示する
と、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミ
ン、iso−プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルア
ミン、シクロヘキシルアミン、デシルアミン、アニリ
ン、トルイジン、ナフチルアミン、クロロフェニルアミ
ン、ジクロロフェニルアミン、ブロモフェニルアミン、
ジブロモフェニルアミン等が挙げられる。
イミド化反応は、オートクレーブを用いて、溶液状
態、塊状溶融状態あるいは懸濁状態で反応を行うことが
できる。また、スクリュー押出機等の溶融混練装置を用
いて、溶融状態で反応を行うことも可能である。
また、溶液状態のイミド化反応に用いられる溶媒には
任意のものを用いることができ、例えば、アセトン,メ
チルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘ
キサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン,1,4−ジオ
キサン等のエーテル類、トルエン,キシレン等の芳香族
炭化水素、ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ド,N−メチル−2−ピロリドン等が例示される。
イミド化反応の反応温度は通常50〜350℃の範囲が望
ましく、特に100〜300℃の範囲が好ましい。
また、イミド化反応には触媒の存在を必ずしも必要と
しないが、触媒を用いる場合には、触媒として、例えば
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等
の第三級アミンが好適である。
本発明で用いられる(A)成分のマレイミド系共重合
体は、芳香族ビニル単量体基30〜70モル%、マレイミド
系単量体基20〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無水物単
量体基1〜20モル%およびその他の共重合可能な単量体
基0〜50モル%の組成からなる。更に好ましい組成の範
囲は、芳香族ビニル単量体基50〜60モル%、マレイミド
系単量体基30〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無水物単
量体基3〜10モル%およびその他の共重合可能な単量体
基0〜30モル%である。芳香族ビニル単量体基が30モル
%未満では、均質な組成を有する重合体を工業的に再現
性よく製造することが困難であり、また(A)成分のマ
レイミド系共重合体を(B)成分のカルボン酸および/
またはカルボン酸誘導体と反応可能な官能基で変性され
たゴム状重合体のエチレン−αオレフィン共重合体又は
エチレン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体と混合
して得られた組成物の成型加工性、機械的強度等の性質
が劣る。また、芳香族ビニル単量体基が70モル%を越え
ると、得られた熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が劣る。
また、マレイミド系単量体基が20モル%未満であると
得られた熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が劣り、50モル%
を越えると得られた熱可塑性樹脂組成物の成型加工性が
劣る。不飽和ジカルボン酸無水物単量体基が1モル%未
満であると(A)成分のマレイミド系共重合体と(B)
成分のカルボン酸および/またはカルボン酸誘導体と反
応可能な官能基で変性されたゴム状重合体のエチレン−
αオレフィン共重合体またはエチレン−αオレフィン−
非共役ジエン共重合体との混合物は相溶性が不良となり
耐衝撃性に劣る。また、不飽和ジカルボン酸無水物単量
体基が20モル%を越えると成型加工性が劣り、また成型
物の熱安定性が不良となる。
また、その他の共重合可能な単量体基は50モル%以下
含有されるが、50モル%を超えると得られた熱可塑性樹
脂組成物の耐熱性が劣る。
次に、本発明で用いられる(B)成分は、カルボン酸
および/またはカルボン酸誘導体と反応可能な官能基で
変性されたゴム状重合体のエチレン−αオレフィン共重
合体またはエチレン−αオレフィン−非共役ジエン共重
合体であり、具体的にはエチレン,プロピレンなどのα
−オレフィン単量体、エチリデンノルボルネン,ジシク
ロペンタジエン等の非共役ジエン単量体からなる共重合
体を種々の官能基で変性したものである。官能基は共重
合体の主鎖および/または側鎖に導入され、その方法に
も特に制限はなく、ランダム共重合、グラフト重合、リ
アクティブプロセッシング等の、例えば特公昭39−6810
号公報、特公昭52−43677号公報、特公昭53−5716号公
報、特公昭56−9925号公報、特公昭58−445号公報等に
開示されている公知技術を用いることができる。
変性に用いられるカルボン酸および/またはカルボン
酸誘導体と反応可能な官能基としては、例えばヒドロキ
シル基、アミノ基、アミド基、イミド基、およびエステ
ル基から選ばれた一種または二種以上の基が挙げられ
る。それ等の官能基による変性に用いられる単量体の例
としては、ヒドロキシル基に対しては、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、アリルアルコール、ビニルベンジルアル
コールなどが用いられる。アミノ基に対しては、ビニル
ベンジルアミン等のビニルアミン類が用いられる。アミ
ド基に対しては、アクリルアミド、メタアクリルアミ
ド、およびそれらの誘導体が用いられる。イミド基に対
しては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェ
ニルマレイミド、N−トリルマレイミド等が用いられ
る。エステル基に対しては、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、マレイン酸エステル等が用いられ
る。
また、変性に用いられるカルボン酸および/またはカ
ルボン酸誘導体と反応可能な官能基量は0.01〜1g−mol/
Kg共重合体が好ましく、特に0.03〜0.5g−mol/Kg共重合
体が好ましい。0.01g−mol/Kg共重合体未満では得られ
る組成物の衝撃強度が低く、成形品の外観が不良とな
り、1g−mol/Kg共重合体を超えると得られる組成物はゲ
ル化が著しく、衝撃強度および流動性が低く、成形品の
外観も不良となる。
次に、本発明で用いられる(C)成分の熱可塑性樹脂
および/または熱可塑性エラストマーは、特に限定する
ことなく広範囲のものを用いることができるが、例えば
熱可塑性樹脂には、特に好ましくは、ポリスチレン、AB
S樹脂、AS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリカーボート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンアクリル樹脂等が挙げられる。又、熱可塑性エラスト
マーとしては、エチレン−αオレフィン共重合体、エチ
レン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体、アクリル
ゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム等が挙げられるが、
特に好ましくはエチレン−αオレフィン共重合体、エチ
レン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体が用いられ
る。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を得る方法は、
(A),(B),(C)各成分を通常の溶融混練装置で
混練することにより容易に行うことができる。好適に使
用できる溶融混練装置としては、例えばスクリュー押出
機、バンバリーミキサー、コニーダー、混合ロール等が
ある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、用途に応じて他の
添加剤あるいは改質剤を加えことが可能であり、具体的
には、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の補
強繊維、タルク、シリカ、クレー、マイカ、炭酸カルシ
ウム等の充填剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、着色剤
等が添加可能である。
[実施例] 以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。
また、これらはいずれも例示的なものであって、本発明
の内容を限定するものではない。なお、実施例中の部は
重量基準を表わす。
また、実施例中の各種性質の測定方法は次の通りであ
る。
耐熱性 ASTM D−648に従い、厚さ1/4インチの射出成型品を用
いて、荷重18.6kg/cm2で加熱変形温度(HDT)を測定し
た。(アニールなし) 衝撃強度 ASTM D−256に従い、厚さ1/4インチの射出成型品によ
り、ノッチ付きアイゾットを測定した。雰囲気温度は23
℃。
流動性 ASTM D−1238に準拠して、温度265℃、荷重10kgでメ
ルトフローレートを測定した。
熱安定性 2オンス射出成型機(東芝機械社製IS−50EP)にて、
シリンダー内に280℃、10分間滞留した後成型した角板
と、滞留せずに成型した角板との色差にて評価した。
ΔE; 0〜10 ○ ΔE;10〜20 △ ΔE;20〜30 × 熱老化性 熱老化性は、次式の通り、ASTM D−256に準拠した厚
さ1/4インチのノッチ付きアイゾット衝撃強度の保持率
(%)で表わした。
(1)マレイミド系共重合体(A) 攪拌器を備えたオートクレーブ中にスチレン100部を
仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱
した。これに、無水マレイン酸67部、ベンゾイルパーオ
キサイド0.2部をメチルエチルケトン300部に溶解した溶
液を8時間で添加した。添加後、さらに4時間、温度を
80℃に保ち共重合体を得た。
上記共重合体に対し、トリエチルアミン2部、アニリ
ン54.3部を加え、130℃で7時間反応を行なった。反応
溶液をメチルエチルケトン100部に溶解し、激しく攪拌
したn−ヘキサン500部に注ぎ、ろ別後乾燥し、マレイ
ミド系共重合体(A−1)を得た。他のマレイミド系共
重合体も同様に作成した。これらを表−1に示す。
(2)変性されたエチレン−αオレフィン共重合体また
はエチレン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体
(B) エチレン−プロピレンゴムのペレット10kg、ヒドロキ
シエチルメタクリレート150g、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン−3 10.0gを、窒素
を流通した20lヘンシェルミキサーに仕込み、5分間攪
拌して均一にブレンドし、これを40mmφ押出機(窒素を
流通、L/T−28、ダルメージ型)にて、ペレット状とし
た。シリンダー温度は、重合体温度が240℃になるよう
に調節して、グラフト反応物(B−1)(ヒドロキシル
基のエチレン−プロピレンゴムへの導入量は0.1g−mol/
Kgゴム)を得た。他の官能基の導入も同様に行った。こ
れらを表−2に示す。
(3)熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマー(C) C−1:AS樹脂(デンカAS−S;電気化学工業社製) C−2:ポリカーボネート(ノバレックス7025PJ;三菱化
成社製) C−3:エチレン−αオレフィン共重合体(タフマP−06
80;三井石油化学社製) 参考例1、実施例1〜10および比較例1〜9 前記のマレイミド系共重合体(A)と、変性されたエ
チレン−プロピレンゴム、またはエチレン−プロピレン
−ジエンゴム(B)と、熱可塑性樹脂および熱可塑性エ
ラストマー(C)とを表3〜4に示した割合で全量10kg
になるようにブレンド後、押出機(東芝機械社製、TEM
−35B)を用いて280℃で押出しペレット化した。これを
射出成形機により試験片とし物性を測定した。以下、同
様に行った結果を表−3〜4に示す。
参考例2および3 参考例1の試験片(参考例2)と、マレイミド系共重
合体(A−1)30部とABS樹脂(電気化学工業社製、GR
−2000)70部とからなる樹脂組成物を成形した試験片
(参考例3)を、サンシャインウェザーメーター(スガ
試験機、83℃、雨なし)にて耐光性を比較した結果を表
−5に示す。
尚、成形温度は270℃を標準とし、成形品の状況によ
って、若干の修正を行った。
アイゾット衝撃強度:kg・cm/cm ΔE:熱安定性の評価を表す色差を示す。
上記の各実施例および比較例から明らかなように、本
発明の樹脂組成物は、耐衝撃性、耐熱性、熱安定性、耐
候性、熱老化性に優れていることがわかる。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、(A)成分のマ
レイミド系共重合体と、(B)成分のカルボン酸および
/またはカルボン酸誘導体と反応可能なヒドロキシル
基、アミノ基、アミド基、イミド基およびエステル基か
ら選ばれた一種または二種以上の官能基で変性されてお
り、その官能基量が0.01〜1g−mol/Kg共重合体であるゴ
ム状重合体のエチレン−αオレフィン共重合体またはエ
チレン−αオレフィン−非共役ジエン共重合体と、さら
に(C)成分の熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エ
ラストマーを必須成分として含有することにより、耐熱
性、熱老化性、熱安定性、耐候性、および耐衝撃性に優
れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
また、この様な優れた諸特性を有する本発明の熱可塑
性樹脂組成物は、自動車及び車両部品、家電機器部品、
熱器具部品、レジャー用具部品等に有用であり、本発明
の工業的価値は極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−56756(JP,A) 特開 昭64−56755(JP,A) 特開 昭60−94445(JP,A) 特開 昭63−105051(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 35/06 C08L 23/00 - 23/36 C08L 51/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香族ビニル単量体基30〜70モル
    %、マレイミド系単量体基20〜50モル%、不飽和ジカル
    ボン酸無水物単量体基1〜20モル%およびその他の共重
    合可能な単量体基0〜50モル%からなるマレイミド系共
    重合体10〜95重量部 (B)カルボン酸および/またはカルボン酸誘導体と反
    応可能なヒドロキシル基、アミノ基、アミド基、イミド
    基およびエステル基から選ばれた一種または二種以上の
    官能基で変性されており、その官能基量が0.01〜1g−mo
    l/Kg共重合体であるゴム状重合体のエチレン−αオレフ
    ィン共重合体またはエチレン−αオレフィン−非共役ジ
    エン共重合体5〜50重量部 (C)熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマ
    ー85重量部以下(ただし、0は含まず) からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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JP2747739B2 (ja) * 1990-06-25 1998-05-06 住化エイビーエス・ラテックス株式会社 熱可塑性樹脂組成物

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