JP2726469B2 - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物

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JP2726469B2 JP765289A JP765289A JP2726469B2 JP 2726469 B2 JP2726469 B2 JP 2726469B2 JP 765289 A JP765289 A JP 765289A JP 765289 A JP765289 A JP 765289A JP 2726469 B2 JP2726469 B2 JP 2726469B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的特性、成型性および成型品の外観に優
れた熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、特定
のポリアミドと特定のマレイミド系共重合体とからな
る、ポリアミドの吸湿性、耐熱性および成型加工性が改
善された、しかも外観の優れた成型品を与える熱可塑性
樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリアミドは機械的特性、耐薬品性、耐摩耗性、電気
的特性等の性質に優れている反面、耐衝撃性(ノッチ
付)、耐熱性が低く、また、成型収縮率が大きく、成型
品にヒケ、ソリ等の不具合が発生しやすい欠点を有して
いる。更に、吸湿性が高いため、成型加工時に成型品外
観の不良現象が発生しやすいばかりでなく、成型品の寸
法あるいは形状の変化が大きく、成型品の機械的特性も
変化しやすいことが知られている。また、溶融樹脂の粘
度が低く、射出成型時に成型機のノズルから溶融樹脂が
糸を引くように流れ出すドルーイング現象が起き易く、
成型操作が煩雑となる欠点を有している。
ポリアミドのこのような欠点を改良する目的で、ポリ
アミドに種々の高分子物質を混合あるいは反応させる試
みが行われてきた。たとえばポリスチレンあるいはスチ
レン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂を
溶融混合することが行われたが(特公昭38−23476号、
同40−7380号、米国特許第3,243,478号、同3,243,479
号、西ドイツ公開特許第2,403,889号)、これらの樹脂
はポリアミドとの相容性に劣るため、得られた組成物か
らなる成型品に層状の剥離現象が観察され、機械的性質
にも劣っていた。また、ポリアミドに、スチレンと不飽
和ジカルボン酸無水物単量体との共重合体を混合する試
みが行われたが、(特開昭56−50931号)、得られた組
成物は熱安定性に乏しかった。相容性の改善を目的とし
て、スチレンと不飽和ジカルボン酸無水物単量体との共
重合体をスチレン系樹脂とポリアミドとの相容化剤とし
て使用した、三成分からなる組成物が知られているが
(特開昭60−195157号)、得られた組成物は相容性、熱
安定性の改良は果たされているものの、その効果は不十
分であった。不飽和ジカルボン酸のイミド化合物を含む
共重合体とポリアミドとを溶融混合して製造される、両
高分子鎖が結合した共重合体が知られているが(特開昭
57−57719号、同57−141426号)、得られた共重合体の
性質は溶融混合機による製造条件の影響を受け易く、工
業的に不利を来した。更には、得られた共重合体の耐熱
性、耐衝撃性は必ずしも十分ではなかった。不飽和ジカ
ルボン酸無水物単量体と芳香族ビニルの共重合体とポリ
アミドと変性ポリオレフィンからなる組成物も知られて
いるが(特開昭61−171751号)、これらは耐熱性、熱安
定性において不十分である。この改良として、マレイミ
ド系単量体の共重合体とポリアミドおよび変性ポリオレ
フィンからなる三成分系の組成物が知られているが(特
開昭62−59647号、同62−179546号)、得られた組成物
からなる成型品はゲート近傍の表面に不良現象が認めら
れ、層剥離性があり、衝撃値、伸び、剛性などのバラン
スの点で不十分であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、ポリアミドの諸特性を改良する試みは
数多くなされてきたが、その効果はいずれも実用上不十
分であった。
本発明の意図するところは、ポリアミドの耐熱性、耐
衝撃性が良好で、伸び、剛性などのバランスが良好で、
しかも美麗な外観を与える組成物を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
即ち本発明では芳香族ビニル単量体基30〜67モル%、
マレイミド系単量体基30〜50モル%、不飽和ジカルボン
酸無水物単量体基3〜20モル%およびその他の共重合可
能な単量体基0〜37モル%からなるマレイミド系共重合
体10〜50重量%とアミノ基の含量が3〜9×10-5モル/g
のポリアミド40〜80重量%、不飽和ジカルボン酸無水物
単量体基および/または不飽和カルボン酸単量体基0.1
〜10重量%で変性された変性ポリオレフィン系重合体3
〜40重量%からなる組成物であることを特徴とする熱可
塑性樹脂組成物にあっては、得られた組成物は耐衝撃
性、伸び、剛性、耐熱性などのバランスが良好で、成型
加工性に優れ、吸湿性が低く、しかもその成型品は美麗
な外観を与えることを見いだした。ここで、マレイミド
系共重合体中の不飽和ジカルボン酸無水物単量体基が3
〜20モル%、ポリアミド中のアミノ基の含量が3〜9×
10-5モル/g、変性ポリオレフィン系重合体中の不飽和ジ
カルボン酸無水物単量体および/または不飽和カルボン
酸単量体基0.1〜10重量%の範囲内にあることが問題点
を解決するために非常に重要である。
本発明で用いるマレイミド系共重合体の製造方法につ
いては特に制限はなく、たとえば芳香族ビニル単量体、
マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体
およびその他の共重合可能な単量体のラジカル共重合に
より製造することができる。
芳香族ビニル単量体の具体例としては、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレ
ン等があり、マレイミド系単量体の具体例としては、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミド、N−トリルマレイミド等があり、不飽和ジカル
ボン酸無水物単量体の具体例としては、無水マレイン
酸、無水メチルマレイン酸、無水1,2−ジメチルマレイ
ン酸、無水エチルマレイン酸、無水フェニルマレイン酸
等があり、その他の共重合可能な単量体の具体例として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、デシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジ
ル(メタ)アクリレート等があり、これらを単独で、あ
るいは併用して用いることができる。ただし、ここでメ
チル(メタ)アクリレートとはメチルアクリレートある
いはメチルメタクリレートを示すものとする。
これらの単量体のラジカル共重合の方法については特
に制限はなく、ラジカル共重合の公知の方法を任意に適
用できる。
本発明で用いるマレイミド系共重合体を製造する他の
方法として、芳香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸
無水物単量体およびその他の共重合可能な単量体の共重
合体をアンモニアあるいは第一級アミンと反応させて酸
無水物基をイミド化する方法を例示することができる。
高分子鎖中に酸無水物基を有する高分子物質とアミン化
合物とのイミド化反応は公知であり、たとえば特公昭61
−26936号あるいは同62−8456号に開示されている方法
に従って、高分子物質とアミン化合物とを反応させて、
目的とするイミド基を有するマレイミド系共重合体を製
造することができる。
イミド化反応に用いられる第一級アミンを例示する
と、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、
デシルアミン、アニリン、トルイジン、ナフチルアミ
ン、クロロフェニルアミン、ジクロロフェニルアミン、
ブロモフェニルアミン、ジブロモフェニルアミン等があ
る。
イミド化反応の方法は任意であり、オートクレーブを
用いて溶液状態、塊状溶融状態あるいは懸濁状態で反応
を行うことができる。また、スクリュー押圧機等の溶融
混練装置を用いて、溶融状態で反応を行うことも可能で
ある。
溶融反応に用いられる溶媒は任意であり、たとえば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等が例
示される。
イミド化反応温度は50〜350℃の範囲が好ましく、100
〜300℃の範囲が特に好ましい。
イミド化反応は触媒の存在を必ずしも必要としない
が、用いるならば、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジエチルアニリン等の第三級アミンが好適である。
本発明で用いられるマレイミド系共重合体は、芳香族
ビニル単量体基30〜67モル%、マレイミド系単量体基30
〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体基3〜20
モル%およびその他の共重合可能な単量体基0〜37モル
%からなる。更に好ましい範囲は、芳香族ビニル単量体
基50〜57モル%、マレイミド系単量体基40〜47モル%、
不飽和ジカルボン酸無水物単量体基3〜10モル%および
その他の共重合可能な単量体基0〜7モル%である。芳
香族ビニル単量体基が30モル%未満であると、均質な組
成を有する重合体を工業的に再現性よく製造することが
困難であり、当該マレイミド系共重合体をポリアミドと
混合して得られた組成物の熱安定性、成型加工性、機械
的強度等の性質が劣る。また、芳香族ビニル単量体基が
67モル%を越えるか、あるいはマレイミド系単量体基が
30モル%未満であると得られた組成物の耐熱性が劣り、
マレイミド系単量体基が50モル%を越えると得られた組
成物の成型加工性が劣る。不飽和ジカルボン酸無水物単
量体基が3モル%未満であるとポリアミドと混合して得
られた組成物の相溶性が不良で、マレイミド系共重合体
分散粒子の粒子径が大きくなり、機械的強度が劣り、し
かも当該組成物の成型物に剥離現象が観察される。ま
た、不飽和ジカルボン酸無水物単量体基が20モル%を越
えると当該組成物のマレイミド系共重合体分散粒子の粒
子径が小さくなりすぎ、成型加工性が劣り、また成型物
の熱安定性が不良となり、表面が鮫肌状に荒れることも
ある。
本発明で用いられるポリアミドはポリマー中にアミノ
基を3〜9×10-5モル/g含有し、脂肪族、芳香族あるい
は脂環族のジカルボン酸とジアミンとから得られるポリ
アミド、アミノカルボン酸あるいは環状ラクタム類から
得られるポリアミド等であってよいが、具体例を挙げる
とナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・9、ナイ
ロン6・10、ナイロン6・12、ナイロン4・6、ナイロ
ン11、ナイロン12等の脂肪族ポリアミド、ポリ(ヘキサ
メチレンテレフタラミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソ
フタラミド)、ポリ(m−キシリレンアジパミド)等の
芳香族環を含むポリアミド等があり、これらを単独で、
あるいは併用して用いることができる。
ポリアミド中のアミノ基が3×10-5モル/g未満である
と機械的強度、特に衝撃強度が十分発現せず、またアミ
ノ基が9×10-5モル/gを越えると成形加工時の流動性が
低下する。
本発明では、マレイミド系共重合体10〜50重量%とポ
リアミド40〜80重量%と変性ポリオレフィン系重合体3
〜40重量%を混合して組成物とするが、マレイミド系共
重合体が10重量%未満あるいはポリアミドが80重量%を
越えては得られた組成物の耐熱性、成型加工性あるいは
吸湿性の改良程度が不十分であり、マレイミド系共重合
体が50重量%を越えるか、あるいはポリアミドが40重量
%未満であっては当該組成物の機械的強度、耐薬品性あ
るいは耐摩耗性が劣る。
また、変性ポリオレフィンが3重量%未満では耐衝撃
値の改良効果が低く、40重量%を越えると剛性の低下が
大きすぎる。
本発明で使用される変性ポリオレフィン系重合体は不
飽和ジカルボン酸無水物単量体および/または不飽和カ
ルボン酸単量体により変性された変性ポリオレフィン系
重合体で、好ましくは、ゴム状弾性を有する。
変性ポリオレフィン系重合体とは、オレフィン単量体
の重合体あるいは共重合体を指し、用いられるオレフィ
ン単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、イソブチレン、2−ブテン、シクロブテン、
3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、4
−メチル−1−ベンテン、シクロペンテン、1−ヘキセ
ン、シクロヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−
ドデセン等がある。また、当該変性ポリオレフィン系重
合体は必要に応じて、4−エチリデンノルボルネン、ジ
シクロペンタジエン等の非共役ジエン単量体、マレイミ
ド系共重合体を構成しうる共重合単量体として既に例示
されているアクリル系単量体等が、ゴム状弾性を有する
範囲で共重合されていてよい。好ましい組成範囲を例示
するならば、エチレン20〜90モル%、α−オレフィン単
量体10〜80モル%およびその他の単量体0〜10モル%で
あり、エチレン含有率が50〜85モル%であることが特に
好ましい。また、これら変性ポリオレフィン系重合体の
Tgは−10℃以下、特に好ましくは−30℃以下である。
変性ポリオレフィン系重合体を編成する不飽和ジカル
ボン酸無水物単量体はマレイミド系共重合体を構成しう
る単量体として既に例示されたものを使用できるが、無
水マレイン酸が特に好ましく、不飽和カルボン酸単量体
はアクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸
等がある。
変性ポリオレフィン系重合体中の不飽和ジカルボン酸
無水物単量体基あるいは不飽和カルボン酸基の含有率は
0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%が特に好ま
しいが、0.01重量%未満であっては得られた組成物の機
械的強度が不十分であり、成型品に層状の剥離現象が観
察されることがあり、10重量%を越えると機械的強度あ
るいは熱安定性を損なうことがある。
本発明でいう変性とは、変性ポリオレフィン系重合体
の主鎖あるいは側鎖に変性に用いられた単量体基、たと
えば無水マレイン酸基が存在することを示しており、ラ
ンダム共重合、グラフト重合等の公知技術で変性を行な
うことができる。変性方法は特に制限はなく、たとえば
特公昭39−6810号、特公昭52−43677号、特公昭53−571
6号、特公昭56−9925号、特公昭58−445号等が開示され
た方法に従って変性を行うことができる。また、主鎖へ
の導入よりグラフト体として変性をしてあることが、低
温衝撃値などの点で好ましい。更に、未反応の単量体残
量は0.5重量%以下少ない程好ましい。
変性ポリオレフィン系重合体の分子量は特に制限はな
いが、耐衝撃性、成型性のバランスから5万〜50万、特
に好ましくは10万〜30万の範囲であることが好ましい。
市販のこれら変性ポリオレフィン系重合体としては、
タフマーMP−0620(三井石油化学)がある。
変性ポリオレフィン系重合体は分散粒子を形成し、独
立した不安形でほぼ均一に分散していることが望まし
い。
本願発明者らの知見によれば、同一のポリアミドを同
量用いる場合、当該組成物中の変性ポリオレフィン系重
合体の分散粒子径を決定する因子として特に重要である
ものは、マレイミド系共重合体中の不飽和ジカルボン酸
無水物単量体基の含有率であり、含有率が低い場合には
粒子径は大きく、含有率が高い場合には粒子径は小さく
なる。また、ポリアミド中のアミノ基の含有量およびポ
リオレフィン系エラストマー中の有機酸基の含有量も同
様に重要である。
本発明の組成物は、有機酸金属塩を含有することが好
ましい。これらの化合物を含有すると得られた組成物の
衝撃強度が向上する利点がある。
本発明で用いられる有機酸金属塩とは、ラウリル酸、
ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン
酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、ヒドロキ
システアリン酸等の脂肪酸、フタル酸等の芳香族カルボ
ン酸等の有機酸と、ナトリウム、カリウム、リチウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、スズ、鉛等の金
属との塩である。好ましくは、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム、亜鉛など、2価の金属との塩である。
本発明の組成物中の有機酸金属塩の含有率は0.01〜10
重量%、好ましくは、0.1〜5重量%の範囲で、更に好
ましくは、0.2〜2重量%である。0.01%未満であって
は添加効果が認められず、10重量%を越えると耐熱性、
剛性等の性質が低下することがある。
また、酸化防止剤を含有することも可能であり、フェ
ノール系酸化防止剤の使用が変色などから好ましい。フ
ェノール系酸化防止剤として、オクタデシル−3−(3.
5−ter−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート(例えば、イルガノックス1076)、N−N′ヘキサ
メチレンビス(3.5−ジ−ter−ブチル−4−ヒドロキシ
シンナムアミド(例えば、イルガノックス1098)、3.5
−ジ−ter−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2・
2′−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4・4′−メチレンビス(2・6−ジ−t
−ブチルフェノール)、4・4′−ブチリデンビス−6
−t−ブチル−m−クレゾール、2・6−ビス(2′−
ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェノール、1・1・3−トリス
(2′−メチル−5′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1・3・5−トリメチル−2・4・
6−トリス(3′・5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、4・4′−チオビス(2′
−メチル−6′−t−ブチルフェノール)、2・2′−
チオビス(4′−メチル−6′−t−ブチルフェノー
ル)、4・4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、1・1・1・1−テトラキス〔メチル
−3−(3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕メタン、2・2′−チオジエチル
ビス−〔3−(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)−プロピオネート〕、N−ラウロイル−p
−アミノフェノールおよびN−ステアロイル−p−アミ
ノフェノールなどがあり、一般ナイロン用とオレフィン
用を組合わせて使用したほうが好ましい。また、銅キレ
ート系のナイロン用酸化防止剤の使用ももちろん可能で
ある。
その他の要因として、分散粒子径はマレイミド系共重
合体とポリアミド、変性ポリオレフィン系重合体との混
合方法にも依存する。
マレイミド系共重合体とポリアミド、ポリオレフィン
系エラストマーの混合は、通常の溶融混練装置を用いて
行うことができるが、好適に使用できる溶融混練装置と
しては、スクリュー押出機、バンバリーミキサー、コニ
ーダー、混合ロール等がある。
本発明の組成物は用途に応じて他の添加剤あるいは改
質剤を加えて組成物とすることが可能であり、具体的に
は、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の補強
繊維、タルク、シリカ、クレー、マイカ、炭酸カルシウ
ム等の充填材、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、着色剤等
がある。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する
が、実施例および比較例で用いた部および%はすべて重
量基準である。また、これらはいずれも例示的なもので
あって、本発明の内容を限定するものではない。
なお、各種性質の測定方法は次の通りである。
耐熱性:ASTM D−648に従い、厚さ1/4″の射出成型品を
用いて荷重18.6kg/cm2で加熱変形温度(HDT)を測定し
た。(アニールなし) 衝撃強度:ASTM D−256に従い、厚さ1/4″の射出成型品
によりノッチ付きアイゾットを測定した。雰囲気温度は
23℃。
流動性:ASTM D−1238に準拠して、温度265℃、荷重10kg
でメルトフローレート(MFR)を測定した。
外観:5オンス射出成型機で裏面にボス、リブを有し、か
つ開口部を有する成型品を成型して成型品の外観を目視
判定した。成型温度は26℃。
(1)マレイミド系共重合体(A) マレイミド系共重合体は、特開昭57−5590号公報の実
施例−1に示される製法に準じて芳香族ビニル系単量体
と不飽和ジカルボン酸無水物とを反応させて得た共重合
体をアニリンでマレイミド化により、表−1に示す組成
のマレイミド系共重合体を得た。
(2)ポリアミド(B) 溶融重合法によって得られた次のナイロンを使用。
(b−1)ナイロン−6;ポリマー中にアミノ基を5×10
-5モル/g含有したナイロン−6。
(b−2)ナイロン−6;ポリマー中にアミノ基を3×10
-6モル/g含有したナイロン−6。
(b−3)ナイロン−6;ポリマー中にアミノ基を1.5×1
0-4モル/g含有したナイロン−6。
(b−4)ナイロン−6,6;ポリマー中にアミノ基を6×
10-5モル/g含有したナイロン−6,6。
(3)変性ポリオレフィン系重合体(C) 表−2に示すC−2及びC−3の重合体を特開昭52−
49289号に示される製法(実施例)に準じて、エチレン
−α・オレフィン共重合体(C−1)に無水マレイン酸
をグラフトして得た。
実施例−1〜7および比較例−1〜7 前記のナイロン−6(b−1)10kgに、ステアリン酸
バリウム0.5重量%を201ヘンシェルにてブレンド、40mm
φ押出機にて240℃で押出し、ペレット化した物を5.0k
g、201ヘンシェルに投入後、マレイミド系共重合体(a
−1)3.5kg、変性ポリオレフィン系重合体(c−2)
1.5kg、酸化防止剤(オクタデシル−3−(3・5−ジ
−t−ブチル)−ヒドロキシフェニル−プロピオネート
0.25重量%およびN・N′−ヘキサメチレンビス(3・
5−ジ−t−ブチル)−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミ
ド0.5重量%)を投入、ブレンド後、CTM(神戸製鋼社
製)付40mmφ押出機にて、290℃で押出し、ペレット化
した。このペレットを使用射出成形機により、物性測定
用の試験型を作成、各種物性等を測定した。結果を実施
例1として表−3に示す。同様に、実施例−2〜7、比
較例−1〜7も行なった。
尚、成形温度は270℃を標準とし、成形品の状況によ
って、若干の修正を行なった。
〔発明の効果〕 前記実施例及び比較例から明らかなようにマレイミド
系共重合体の不飽和ジカルボン酸無水物単量体基量、ポ
リアミド中のアミノ基含量及び変性ポリオレフィン系重
合体中のカルボン酸基量がそれぞれ特定の範囲内にある
場合にのみ衝撃強度が発現し、かつ外観の良好なものが
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−171751(JP,A) 特開 昭62−59647(JP,A) 特開 昭62−179546(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香族ビニル単量体基30〜67モル
    %、マレイミド系単量体基30〜50モル%、不飽和ジカル
    ボン酸無水物単量体基3〜20モル%、およびその他の共
    重合可能な単量体基0〜37モル%からなるマレイミド系
    共重合体10〜50重量%、(B)アミノ基の含量が3〜9
    ×10-5モル/gのポリアミド40〜80重量%、および(C)
    不飽和ジカルボン酸無水物単量体基および/または不飽
    和カルボン酸単量体基0.1〜10重量%で変性された変性
    ポリオレフィン系重合体3〜40重量%からなることを特
    徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】有機酸金属塩を含有する請求項1記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】マレイミド系共重合体が不飽和ジカルボン
    酸無水物単量体の共重合体をアンモニアあるいは第一級
    アミンでイミド化して製造される共重合体である請求項
    1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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