JPH06116461A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH06116461A
JPH06116461A JP27193292A JP27193292A JPH06116461A JP H06116461 A JPH06116461 A JP H06116461A JP 27193292 A JP27193292 A JP 27193292A JP 27193292 A JP27193292 A JP 27193292A JP H06116461 A JPH06116461 A JP H06116461A
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JP
Japan
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resin composition
mol
maleimide
copolymer
weight
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Application number
JP27193292A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Kaba
泰宏 樺
Tetsuya Niimura
哲也 新村
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的特性、成形性及び成形品の外観に優
れ、特に、流動性と衝撃強度のバランスに優れた樹脂組
成物を得る。 【構成】 (A)芳香族ビニル単量体基35〜70モル%、
マレイミド系単量体基25〜50モル%、不飽和ジカルボン
酸無水物単量体基5〜15モル%及びその他の共重合可能
な単量体基0〜50モル%からなるマレイミド系共重合体
10〜50重量部、(B)濃硫酸相対粘度が2.5 以下のナイ
ロン6を40〜80重量部並びに(C)不飽和ジカルボン酸
無水物基及び/ 又は不飽和ジカルボン酸基0.1 〜2重量
%で変性されたポリオレフィン系共重合体10〜20重量部
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的特性、成形性お
よび成形品の外観に優れ、特に、流動性と衝撃強度のバ
ランスに優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳し
くは、ナイロン6と特定のマレイミド系共重合体および
特定の変性ポリオレフィン系共重合体からなる樹脂組成
物であって、流動性が改善された熱可塑性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドは、機械的特性、耐薬品性、
耐摩耗性および電気的特性等の性質に優れている反面、
耐衝撃性(ノッチ付)や耐熱性が低く、しかも、成形収
縮率が大きく、成形品にヒケやソリ等の不具合が発生し
やすい欠点を有している。更に、ポリアミドは、吸湿性
が高いため、成形加工時に成形品外観の不良現象が発生
しやすいばかりでなく、成形品の寸法あるいは形状の変
化が大きく、成形品の機械的特性も変化しやすいことが
知られている。また、ポリアミドは、溶融樹脂の粘度が
低く、射出成形時に成形機のノズルから溶融樹脂が糸を
引くように流れ出すドローイング現象が起き易く、成形
操作が煩雑となる欠点を有している。
【0003】従来、ポリアミドのこのような欠点を改良
する目的としては、ポリアミドに種々の高分子物質を混
合あるいは反応させる試みが行われてきた。例えば、ポ
リスチレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系
樹脂を溶融混合することが行われた(特公昭38−23
476号公報、同40−7380号公報、米国特許明細
書第3,243,478号、同3,243,479号、西ドイツ
公開特許明細書第2,403,889号)。しかし、これら
の樹脂は、ポリアミドとの相容性に劣るため、得られた
樹脂組成物からなる成形品に層状の剥離が観測され、機
械的性質にも劣っている。
【0004】また、ポリアミドにスチレンと不飽和ジカ
ルボン酸無水物単量体との共重合体を混合する試みが行
われたが(特開昭56−50931号公報)、得られた
樹脂組成物は、熱安定性に乏しかった。更に、相容性の
改善を目的として、スチレンと不飽和ジカルボン酸無水
物単量体との共重合体をスチレン系樹脂とポリアミドと
の相容化剤として使用した、三成分からなる樹脂組成物
は、知られている(特開昭60−195157号)。し
かし、得られた樹脂組成物は、相容性や熱安定性の改良
は果たされているものの、その効果は不十分であった。
【0005】一方、不飽和ジカルボン酸のイミド化合物
を含む共重合体とポリアミドとを溶融混合して製造する
両高分子鎖が結合した共重合体は、知られているが(特
開昭57−57719号公報、同57−141426号
公報)、得られた共重合体の性質は、溶融混合機による
製造条件の影響を受け易いために、工業的には不利であ
り、しかも、得られた共重合体は、耐熱性や耐衝撃性が
必ずしも十分ではなかった。その他、ポリアミドと他の
樹脂との樹脂組成物としては、不飽和ジカルボン酸無水
物単量体と芳香族ビニルの共重合体とポリアミドと変性
ポリオレフィンからなる組成物も知られているが(特開
昭61−171751号公報)、これは耐熱性、熱安定
性において不十分である。
【0006】上記の改良として、マレイミド系単量体の
共重合体とポリアミドおよび変性ポリオレフィンからな
る三成分系の樹脂組成物は、知られているが(特開昭6
2−59647号公報、同62−179546号公
報)、これらでは、いずれもポリアミドが特定されてな
く、そこに記載されたポリアミドを用いて得られた樹脂
組成物からつくられた成形品は、ゲート近傍の表面に不
良現象として、例えば層剥離性があり、しかも、衝撃
値、伸びおよび剛性等のバランスの点で不十分であっ
た。更に、成形品の外観を改良した樹脂組成物も知られ
ているが(特開平1−215843、特開平2−132
140、特開平2−189361の各公報)、これらも
具体的に記載されているポリアミドを用いて得られた樹
脂組成物は、流動性や衝撃強度のバランスの点で必ずし
も十分ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ポリア
ミドの諸特性を改良する試みは数多くなされてきたが、
その効果はいずれも実用上不十分であった。本発明の意
図するところは、耐熱性と耐衝撃性が良好で、特に成形
性に優れた美麗な外観を与える特定されたポリアミド系
樹脂である、ナイロン6を用いた樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明では、(A)
芳香族ビニル単量体基35〜70モル%、マレイミド系
単量体基25〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無水物
単量体基5〜15モル%およびその他の共重合可能な単
量体基0〜50モル%からなるマレイミド系共重合体1
0〜50重量部、(B)濃硫酸相対粘度が2.5以下のナ
イロン6を40〜80重量部並びに(C)不飽和ジカル
ボン酸無水物単量体基および/または不飽和カルボン酸
単量体基0.1〜10重量%で変性された変性ポリオレフ
ィン系共重合体10〜20重量部含有することを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物である。
【0009】そして、得られた組成物は、耐衝撃性、伸
び、剛性および、耐熱性等のバランスが良好で、吸水性
が低く、しかも、その成形品は、美麗な外観を有し、特
に、流動性に優れている。
【0010】本発明で用いるマレイミド系共重合体の製
造方法については、特に制限はなく、例えば芳香族ビニ
ル単量体、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン酸無
水物単量体およびその他共重合可能な単量体のラジカル
共重合体により製造することができる。
【0011】芳香族ビニル単量体の具体例としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびt
−ブチルスチレン等がある。
【0012】マレイミド系単量体の具体例としては、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドおよびN−トリルマレイミド等がある。
【0013】不飽和ジカルボン酸無水物単量体の具体例
としては、無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、無
水1,2−ジメチルマレイン酸、無水エチルマレイン酸
および無水フェニルマレイン酸等があり、
【0014】その他の共重合可能な単量体としては、主
にアクリル系の単量体が用いられ、アクリル系単量体の
具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、オク
タデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレー
トおよびグリシジル(メタ)アクリレート等があり、こ
れらを単独あるいは併用して用いることができる。ただ
し、ここでメチル(メタ)アクリレートとは、メチルア
クリレートあるいはメチルメタクリレートを示すものと
する。
【0015】これらの単量体の共重合方法については、
特に制限はなく、公知のラジカル共重合方法を任意に採
用できる。
【0016】本発明で用いるマレイミド系共重合体を製
造する他の方法としては、芳香族ビニル単量体、不飽和
ジカルボン酸無水物単量体およびその他の共重合可能な
単量体を共重合して共重合体を得た後、アンモニアある
いは第一級アミンと反応させて酸無水物基をイミド化す
る方法を例示することができる。
【0017】高分子鎖中に酸無水物基を有する高分子物
質とアミン化合物とのイミド化反応は、公知の例えば、
特公昭61−26936号公報あるいは同62−845
6号公報に開示されている方法に従って、高分子物質と
アミン化合物とを反応させて、目的とするイミド基を有
するマレイミド系共重合体を製造することができる。
【0018】イミド化反応に用いられる第一級アミン
は、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルア
ミン、デシルアミン、アニリン、トルイジン、ナフチル
アミン、クロロフェニルアミン、ジクロロフェニルアミ
ン、ブロモフェニルアミンおよびジブロモフェニルアミ
ン等がある。
【0019】イミド化反応は、オートクレーブを用いて
溶液状態、塊状溶融状態あるいは懸濁状態で押出を行う
ことができる。また、その他のイミド化反応としては、
スクリュー押出機等の溶融混練装置を用いて、溶融状態
で反応を行うことも可能である。
【0020】溶融反応に用いられる溶媒は、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
およびシクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフ
ランや1,4−ジオキサン等のエーテル類、トルエンお
よびキシレン等の芳香族炭化水素並びにジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドおよびN−メチル−2−
ピロリドン等が例示される。
【0021】イミド化の反応温度は、50〜350℃の
範囲が好ましく、100〜300℃の範囲が特に好まし
い。
【0022】イミド化反応は、触媒の存在を必ずしも必
要としないが、用いるならばトリメチルアミン、トリブ
チルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよびN,N−
ジエチルアニリン等の第三級アミンが好適である。
【0023】本発明で用いられるマレイミド系共重合体
は、芳香族ビニル単量体基35〜70モル%、マレイミ
ド系単量体基25〜50モル%、不飽和ジカルボン酸無
水物単量体基5〜15モル%およびその他共重合可能な
単量体基0〜50モル%からなる。更に好ましい範囲
は、芳香族ビニル単量体基50〜60モル%、マレイミ
ド系単量体基30〜40モル%、不飽和ジカルボン酸無
水物単量体基6〜13モル%およびその他共重合可能な
単量体基0〜30モル%である。
【0024】芳香族ビニル単量体基が35モル%未満で
は、均質な組成を有する重合体を工業的に再現性良く製
造することが困難であり、当該マレイミド系共重合体を
ポリアミドと混合して得られた樹脂組成物の熱安定性、
成形加工性および機械的強度等の性質が劣る。また、芳
香族ビニル単量体基が70モル%を越えるか、あるいは
マレイミド系単量体基が25モル%未満であると得られ
た樹脂組成物の耐熱性が劣り、マレイミド系単量体基が
50モル%を越えると得られた樹脂組成物の成形加工性
が劣る。
【0025】不飽和ジカルボン酸無水物単量体基が5モ
ル%未満であると、ポリアミドと混合して得られた樹脂
組成物の相溶性が不良で、マレイミド系共重合体分散粒
子の粒子径が大きくなり、機械的強度が劣り、しかも、
当該樹脂組成物から得られた成形品に剥離現象が観察さ
れる。また、不飽和ジカルボン酸無水物単量体基が15
モル%を越えると、当該樹脂組成物のマレイミド系共重
合体分散粒子の粒子系が小さくなりすぎ、成形加工性が
劣り、また、成形品の熱安定性が不良となり、しかも、
表面が鮫肌状に荒れることもある。
【0026】本発明で用いられるナイロン6は、濃硫酸
相対粘度が2.5以下である。濃硫酸相対粘度が2.5より
大きいと、流動性と衝撃強度のバランスの劣った樹脂組
成物しか得られない。また、濃硫酸相対粘度とは、ポリ
マー濃度1g/100mlで96% H4SO4溶液を用いて2
5℃で測定した値である。
【0027】本発明で使用される変性ポリオレフィン系
重合体は、不飽和ジカルボン酸無水物単量体および/ま
たは不飽和カルボン酸単量体による変性されたポリオレ
フィン系重合体で、好ましくはゴム状弾性を有するもの
である。
【0028】変性ポリオレフィン系重合体とは、オレフ
ィン単量体の重合体あるいは共重合体の変性物を指し、
用いられるオレフィン単量体の具体例としては、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブテ
ン、シクロブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチ
ル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、シクロペ
ンテン、1−ヘキセン、シロクヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセンおよび1−ドデセン等がある。
【0029】また、当該変性ポリオレフィン系重合体
は、必要に応じて、4−エチリデンノルボルネンやジシ
クロペンタジエン等の非共役ジエン単量体、マレイミド
系重合体を構成しうる共重合性単量体として、既に例示
されているアクリル系単量体等が、ゴム状弾性を示す範
囲で共重合されていてよい。
【0030】本発明に用いる変性ポリオレフィン系重合
体は、好ましい組成範囲を例示するならば、エチレン2
0〜90モル%、α−オレフィン単量体10〜80モル
%およびその他の単量体0〜10モル%であり、エチレ
ン含有率が50〜85モル%であることが特に好まし
い。また、これら変性ポリオレフィン系重合体のガラス
転移温度は、−10℃以下、特に好ましくは−30℃以
下である。
【0031】変性ポリオレフィン系重合体を変性する不
飽和ジカルボン酸無水物単量体は、マレイミド系共重合
体を構成しうる単量体として、既に例示されたものを使
用できるが、無水マレイン酸が特に好ましく、また、不
飽和カルボン酸単量体は、アクリル酸およびメタクリル
酸等がある。
【0032】変性ポリオレフィン系重合体中の不飽和ジ
カルボン酸無水物単量体基あるいは不飽和カルボン酸基
の含有量は、0.1〜2重量%が好ましく、0.2〜1.5重
量%が特に好ましい。含有量が0.1 重量%未満であって
は、得られた樹脂組成物の機械的強度が不十分であり、
2重量%を越えると成形品の表面外観性に劣り、流動性
が低下する。
【0033】本発明でいう変性とは、ポリオレフィン系
重合体の主鎖あるいは側鎖に変性に用いられた単量体
基、例えば、無水マレイン酸基を導入することを示して
おり、ランダム共重合体やグラフト重合等の公知技術で
変性を行うことができる。
【0034】変性方法は特に制限はなく、例えば、特公
昭39−6810号、特公昭52−43677号、特公
昭53−5716号、特公昭56−9925号、特公昭
58−445号の各公報等に開示された方法に従って変
性を行うことができる。また、不飽和ジカルボン酸無水
物単量体あるいは不飽和カルボン酸単量体によるオレフ
ィン系重合体への変性は、主鎖への導入よりグラフト体
として変性をしてあるものが、低温衝撃値などの点で好
ましい。更に、未変性の単量体残量は、0.5重量%以下
と少ない程好ましい。
【0035】変性ポリオレフィン系重合体の分子量は、
特に制限はないが、耐衝撃性および成形性のバランスか
ら5万〜50万、特に、好ましくは10万〜30万の範
囲である。
【0036】これらの変性ポリオレフィン系重合体とし
ては、例えば、市販の商品名タフマーMP−0620
(三井石油化学工業(株))がある。
【0037】本発明では、マレイミド系共重合体10〜
50重量部とナイロン6を40〜80重量部と変性ポリ
オレフィン系重合体10〜20重量部を混合して樹脂組
成物とする。更に、本発明の樹脂組成物は、機械的強度
や熱的強度等の低下を抑制して、しかも、流動性に優
れ、成形性および成形品の外観に優れた特徴を得るため
に、ASTM D-1238 に従って、温度265 ℃、荷重10kgで測
定した溶融流動値が25(g/10分) 以上であることが好ま
しい。
【0038】マレイミド系共重合体が10重量部未満あ
るいはポリアミドが80重量部を越えると、得られた樹
脂組成物は、耐熱性、成形加工性および吸湿性の改良程
度が不十分であり、マレイミド系共重合体が50重量部
を越えるか、あるいはポリアミドが40重量部未満であ
っては、当該樹脂組成物の機械的強度、耐薬品性および
耐摩耗性が劣る。
【0039】また、変性ポリオレフィン系重合体が10
重量部未満では、耐衝撃値の改良効果が低く、20重量
部以上では剛性の低下が大きすぎる。
【0040】また、本発明の樹脂組成物は、酸化防止剤
を含有することができ、フェノール系酸化防止剤とし
て、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(例えば、イル
ガノックス1076:チバガイギ社)、N−N′ヘキサ
メチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シシンナムアミド(例えば、イルガノックス1098:
チバガイギ社)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシトルエン、2,2′−メチレンビス−(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレンビ
ス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′
−ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾール、
2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルベンゾール)−4−メチルフェノール、
1,1,3−トリス(2′−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3′,5′,−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、4,4′フェノール)、4,4′−
チオビス(2′−メチル−6′−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−チオビス(4′−メチル−6′−t−
ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、1,1,1,1−テト
ラキス〔メチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,
2′チオジエチルビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕およ
びN−ラウロイル−p−アミノフェノール等があり、一
般ナイロン用とオレフィン用を組み合わせて使用した方
が好ましい。また、本発明の樹脂組成物は、銅キレート
系のナイロン用酸化防止剤の使用ももちろん可能であ
る。
【0041】本発明の樹脂組成物は、マレイミド系共重
合体とナイロン6および変性ポリオレフィン系重合体を
スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーおよびタンブラ
ーで混合した後、溶融混練装置である、スクリュー押出
機、バンバリーミキサー、コニーダーおよび混合ロール
等で溶融混合することにより得られる。
【0042】更に、本発明の樹脂組成物は、用途に応じ
て他の添加剤あるいは改質剤を加えることが可能であ
り、具体的には、ガラス繊維、カーボン繊維およびアラ
ミド繊維等の補強繊維、タルク、シリカ、クレー、マイ
カおよび炭酸カルシウム等の充填材並びに紫外線吸収
材、難燃剤、滑剤および着色剤等が加えられる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、実施例および比較例で用いた部および%はす
べて重量基準である。また、これらはいずれも例示的な
ものであって、本発明の内容を限定するものではない。
【0044】尚、各種性質の測定方法は、次の通りであ
る。 耐熱性(HDT):ASTM D−256に従い、
厚さ1/4″の射出成形品を用いて、18.6kg/cm2
加熱変形温度(HDT)を測定した。(アニール な
し) アイゾット衝撃強度:ASTM D−256に従
い、厚さ1/4″の射出成形品のノッチ付きアイゾット
衝撃強度を23℃の雰囲気温度で測定した。 流動性(MFR):ASTM D−1238に準拠
して、温度265℃、荷重10kgでメルトフローレート
を測定した。 外観:8オンスの射出成形機を使用して成形温度2
80℃で鏡面のプレート成形品を成形して成形品の外観
を目視判定した。 ○:成形品表面に鮫肌状が見られない。 ×:成形品表面に鮫肌状が見られた。
【0045】(1) マレイミド系共重合体(A)の製
造 攪拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン100部を
仕込み、系内の窒素ガスで置換した後、温度80℃に加
熱した。これに、無水マレイン酸67部、ベンゾイルパ
ーオキサイド0.2部をメチルエチルケトン300部に溶
解した溶液を8時間で添加した。添加後、更に4時間温
度を80℃に保った。上記共重合体100部に対し、ト
リエチルアミン1.2部、アニリン38.1部を加え、13
0℃で7時間反応を行った。反応溶液を室温まで冷却
し、激しく攪拌したメタノール300部に注ぎ、ろ過後
乾燥し、マレイミド共重合体(a−1)を得た。他のマ
レイミド系共重合体も同様に作製した。これらを表−1
に示す。
【0046】(2) ナイロン6(B) 溶融重合法によって得られたナイロン6を使用。 b−1) ナイロン6;濃硫酸相対粘度:2.35 b−2) ナイロン6;濃硫酸相対粘度:2.65
【0047】(3) 変性ポリオレフィン共重合体
(C)の製造 エチレン含量80モル%のエチレン・α−オレフィン共
重合体ペレット10kg、粉末状の無水マレイン酸120
g、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオ
キシ)ヘキシン−3を10.0g、窒素を流通した201
ヘンシェルミキサーに仕込み、5分間攪拌して均一にブ
レンドし、これを40mmφ押出機(窒素を流通、L/T
−28、ダルメージ型)にてペレット状とした。シリン
ダー温度は、重合体温度が240℃になるように調節し
て、グラフト反応物(c−1)を得た(無水マレイン酸
の共重合体への導入量は0.9重量%)。他の変性ポリオ
レフィン共重合体も同様に作製した。これらを表−2に
示す。
【0048】実施例−1 表−3に示す割合となるように、前記のナイロン−6
(b−1)5.0kg、マレイミド系共重合樹脂(a−2)
3.5kg、変性ポリオレフィン系共重合体(c−1)1.5
kg、酸化防止剤(オクタデシル−3−(3,5−ジ−ブ
チル)−ヒドロキシフェニル−プロピオネート0.25重
量%およびN/N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ
−t−ブチル)−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド0.2
5重量%)を投入、ブレンド後、TEM35B(東芝機
械社製)2軸押出機にて280℃で押出してペレット化
した。このペレットを使用して射出成形機により、物性
測定用の試験片を作製し、各種物性等を測定した。結果
を表−3に示す。尚、成形温度は、270℃を標準と
し、成形品の状況によって、若干の修正を行った。
【0049】実施例2〜3および比較例1〜8 表−3および表−4に示す割合とした以外は、実施例1
と同様な操作を行って物性測定用の試験片を得た。結果
を表−3および表−4に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表中の記号は、以下のとおりである。 ST:スチレン PMI:N−フェニルマレイミド MAH:無水マレイン酸
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、上記の樹脂組
成物とすることにより、機械的特性、成形性及び成形品
の外観に優れ、しかも、流動性と衝撃強度のバランスに
優れているので、工業用部品及び家庭用品として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/02 LQS 9286−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ビニル単量体基35〜70
    モル%、マレイミド系単量体基25〜50モル%、不飽
    和ジカルボン酸無水物単量体基5〜15モル%およびそ
    の他の共重合可能な単量体基0〜50モル%からなるマ
    レイミド系共重合体10〜50重量部、(B)濃硫酸相
    対粘度が2.5以下のナイロン6を40〜80重量部並び
    に(C)不飽和ジカルボン酸無水物基および/または不
    飽和カルボン酸基0.1〜2重量%で変性された変性ポリ
    オレフィン系共重合体10〜20重量部を含有してなる
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物がASTM D−1
    238に従って、温度265℃、荷重10kgで測定した
    溶融流動値が25(g/10分)以上であることを特徴と
    する請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
JP27193292A 1992-10-09 1992-10-09 樹脂組成物 Pending JPH06116461A (ja)

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