JP2877614B2 - インデキサの布制御装置 - Google Patents

インデキサの布制御装置

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JP2877614B2
JP2877614B2 JP4157797A JP15779792A JP2877614B2 JP 2877614 B2 JP2877614 B2 JP 2877614B2 JP 4157797 A JP4157797 A JP 4157797A JP 15779792 A JP15779792 A JP 15779792A JP 2877614 B2 JP2877614 B2 JP 2877614B2
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明裕 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、所定の間隔を介して
一列に配置される縫製予定箇所を順次針落ち位置へ移動
させるインデキサ装置に対し、その布搬送方向と直交す
る寄せ方向へ布を搬送することにより、布を適正な位置
に保つようにしたインデキサの布制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、上着等のボタン穴等にかがり縫い
を施すボタン穴かがりミシンには、インデキサ機構が設
けられている。このインデキサ機構とは、単一の布の中
に複数の縫製予定箇所が一列に所定間隔を介して存在す
る場合に、その各縫製予定箇所の縫い始め位置を針落ち
位置に設定するよう一縫製サイクル毎に間欠的に布を搬
送するものであり、これをボタン穴かがり縫いミシンに
装備すれば、上着の各ボタン穴に対するかがり縫い作業
において、各ボタン穴の縫製開始位置と針落ち位置との
位置合わせを自動的に行うことが可能となる。
【0003】ところが、このインデキサ機構は、一定方
向(搬送方向)への布送りを行うものであるため、これ
と直交する方向(寄せ方向)へ布がずれた場合には、当
然これを修正することができず、縫製開始位置にずれが
生じることとなる。そこで、現在では、布端を検出する
センサによって布端の寄せ方向における位置ずれを検出
する布端センサと、その検出出力に応じて作動するマニ
ピュレータとからなる布制御装置により位置ずれを補正
することが行われている。
【0004】そしてこのマニピュレータは、一般的に
は、ミシン本体を支持する支持台に取り付けられたモー
タと、布の上面に針落ち位置近傍で圧接する制御ローラ
とを備えたものとなっており、前記センサの検出出力に
よってモータを回動させ、その回動に連動して制御ロー
ラを回動させ、布を寄せ方向へと移動させるようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の布制御装置にあっては、マニピュレータがミシン本
体に対して定位置に固定された構造となっていたため、
搬送方向に沿って行われる布送りが、正方向から逆方向
へと変更された場合に適正に布の送り制御が行われない
という問題が発生した。すなわち、マニピュレータの制
御ローラは、通常、針落ち点より正送り方向後方(手
前)に位置するよう保持されているため、正送り方向へ
布を送る場合には適正な布送り制御が行われるが、逆方
向へ布を送りながら縫製動作を行う場合には、制御ロー
ラは針落ち位置より布送り方向前方に位置することとな
り、針落ち位置へ送り込まれる布にずれが生じ易く、正
確な布送り制御を行うことはできなかった。
【0006】つまり、この種の布送り制御装置にあって
は、縫い目の形成されていない、針落ち位置より布送り
方向手前の布を移動させることによってはじめてその機
能が十分に発揮されるのであり、縫い目の形成された、
針落ち位置より布送り方向前方の布を移動させても多く
の効果は期待できない。
【0007】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、搬送方向に沿って行われる布送りが、正方向か
ら逆方向へと変更された場合にも、適正な布送りを実現
することができるインデキサの布制御装置の提供を目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、布端の位置
を検出する布端センサと、この布端センサの検出出力に
よって作動し、前記インデキサ装置による布の搬送方向
と直交する寄せ方向における布位置に応じて作動するモ
−タと、ミシンベッド上に載置された布の上面に圧接
し、前記モ−タの作動によって回動して布を寄せ方向へ
と移動させる制御部材と、前記モ−タ及び制御部材を保
持する保持台とを備えたマニピュレ−タとを設けてなる
布制御装置において、前記制御部材を針落ち位置より搬
送方向手前に保持させ得る手段を設けたものである。ま
た、上記構成に加え、前記制御部材が針落ち位置より搬
送方向手前の適正位置に保持されているか否かを判別す
る判別手段と、判別手段にて前記制御部材が適正位置に
保持されていないと判別されたときミシンの駆動を禁止
する禁止手段とを設けても良い。
【0009】
【作用】この発明においては、マニピュレ−タの制御
を針落ち位置より搬送方向手前に保持させ得るため、
制御部材による適正な制御を行うことが可能となり、ま
た、前記判別手段及び禁止手段を設ければ、マニピュレ
−タが搬送方向に対して不適切な係合孔に取り付けられ
ていた場合にミシンの駆動を禁止することができ、マニ
ピュレ−タの取り付け位置を誤ったまま縫製動作を開始
してしまうおそれもなくなる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき説
明する。図1はこの実施例に適用するミシンを示す平面
図である。このミシンは、上着のなどのボタン穴の周囲
にかがり縫い目を形成するボタン穴かがりミシンであ
り、図中、1はミシンアーム、2はこのミシンアームを
支持するミシンベッド(支持台)である。前記ミシンア
ーム1には、縫い針Nを保持する針棒NRを昇降及び揺
動させる周知の針棒駆動機構(図示せず)が収納され、
またミシンベッド2には縫い針との協働により縫い目を
形成する周知のミシン釜(図示せず)が収納されてい
る。
【0011】3は移動テーブルである。この移動テーブ
ル3は支点軸4によって水平に回動し得るようになって
おり、その長辺部3aが縫い目形成方向Zと直交する位
置(第1の位置)P1から、長辺部3aが縫い目形成方
向Zと平行する位置(第2の位置)P2へとその設定位
置を90度変更し得るようになっている。また、5は矩
形枠状をなす布押え部材で、ボタン穴かがり縫いを施す
箇所の周囲を押えるようになっている。また、この布押
え部材は縫い針駆動機構に同期して図外の移動機構によ
り、搬送方向Xと直交する寄せ方向Yへと移動するよう
になっており、押えた布を一針毎に移動させて所定のピ
ッチで縫い目を形成させるようになっている。
【0012】なお、ここで言う縫い目形成方向Zとは、
縫製動作中に縫い針の昇降動作に同期して布が送られる
方向を言い、ここでは、針振りの基線方向を意味する。
また搬送方向Xとは、前記移動テーブル3の長辺部3a
と平行する方向を意味する。従って、この搬送方向X
は、移動テーブル3が第1の位置P1にあるときには縫
い目形成方向Zと直交し、第2の位置にあるときには縫
い目形成方向Zと平行する。このため、搬送方向Xの移
動に伴って寄せ方向Yも移動する。また、X1は搬送方
向における正送り方向を、X2は逆送り方向を示す。
【0013】上記のようにこのボタン穴かがりミシンに
おいては、移動テーブル3が90度回転するようになっ
ているため、この移動テーブル3上で布の搬送方向に対
するボタン穴の縦または横の並びがあり、このため、図
8(a)に示すような縦ボタン穴H1と、同図(b)に
示すような横ボタン穴H2のいずれにも対応し得るよう
になっている。
【0014】例えば、図7(a)に示す上着の身生地W
1に対して縦ボタン穴のかがり縫いを行う場合には、移
動テーブル3を第1の位置P1に設定することで、縫い
目形成方向Zに対して身生地W1の端部W1aを直交す
るよう保持することができ、これにより縦ボタン穴に対
するかがり縫いが可能となる。また、上着W1の横ボタ
ン穴に対してかがり縫い目を形成する場合には、移動テ
ーブル3を第2の位置P2に設定することで、上着の端
部W1aを縫い目形成方向Zと平行するよう保持するこ
とができるため、横ボタン穴の形成が可能となる。
【0015】なお、このミシンには、前記従来技術にて
述べた周知のインデキサ機構が設けられており、一つの
ボタン穴に対する縫製動作が終了して布押え部材5が上
昇すると、移動テーブルの長辺方向(搬送方向)Xに沿
って、正送り方向X1または逆送り方向X2へとインデ
キサ機構が身生地W1を搬送し、次の縫製予定箇所にお
ける縫い始め位置を針落ち位置にセットするようになっ
ている。
【0016】次に、上記ミシンに設けられる布制御装置
を説明する。この実施例における布制御装置は、図2に
示す布端の位置を検出する布端検出センサ28(図4
(a)参照)と、マニピュレータ10と、このマニピュ
レータ10に設けられたマイクロスイッチ18と、前記
マニピュレータ10及びミシンMの駆動停止を制御する
マイクロコンピュータ20(図4(a)参照)とを備え
る。
【0017】このうち前記マニピュレ−タ10は、次の
ように構成されている。図2において、保持台11には
モ−タ12及び種々のギア機構(図示せず)が取り付け
られると共に、ア−ム13が取り付けられている。この
ア−ム13の両端部には、回動軸14によって制御ロ−
(制御部材)15及びプ−リ16が一体に回動し得る
よう設けられ、このプ−リ16とモ−タの駆動により回
転する不図示のプ−リとの間には、タイミングベルト1
7が架設されている。そして、前記モ−タ12を駆動す
ることによりタイミングベルト17を介してプ−リ16
が回動し、これと共に回動軸14が回動して制御ロ−ラ
15が回動するようになっている。
【0018】また、前記保持台11の下面には、4本の
係合ピンR1,R2,R3,R4が前後左右の四箇所に
突設されており、各制御ピンはミシンベッド2に形成し
た後述の係合孔A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,
及びD3,D4に係脱し得る太さ及び長さを有してい
る。18は前記保持台11の後方角部に固定した検出手
段としてのマイクロスイッチである。このマイクロスイ
ッチの下面には、常には下方へ突出する作動部18aが
設けられており、これを上方へ押圧することによりON
信号が出力されるようになっている。
【0019】一方、図3はミシンベッド2に形成された
係合孔の配置を示す図である。図示のように、これら係
合穴は、4個一組で4箇所に設けられている。すなわ
ち、A1〜A4の係合孔が第1組をなし、B1〜B4の
係合孔が第2組をなし、C1〜C4の係合孔が第3組を
なしており、さらにこの第3組の係合孔C3,C4と係
合孔D3,D4とにより第4組を構成している。そして
これら各組の係合孔は、それぞれ前記係合ピンに対応し
て配置され、4本の係合ピンR1,R2,R3,R4を
同時に隙間なく係合させ得るようになっており、その係
合によってマニピュレータを確固にミシンベッド2に保
持させることができる。
【0020】また、各組の係合孔に各係合ピンR1〜R
4を係合させた場合、マニピュレータ10の制御ローラ
15は図5及び図6に示す位置に保持される。図5に示
すように、係合ピンR1〜R4を第1組の係合穴A1〜
A4に係合させたときには、制御ローラ15は図中実線
にて示すように布押え部材5より正送り方向前方に位置
し、第2組の係合穴B1〜B4に係合させたときには、
布押え部材5より正送り方向後方に位置する(図中、一
点鎖線にて示す)。また、図6に示すように係合ピンR
1〜R4を第3組の係合穴C1〜C4に係合させた場合
には、制御ローラ15は布押え部材5より正送り方向前
方に位置し(図中実線にて示す)、第4組の係合穴C
3,C4,D3,D4に係合させた場合には布押え部材
5より正送り方向後方に位置する。
【0021】次に、図4(a)に示すブロック図に基づ
きこの実施例における制御系回路の構成を説明する。図
において、20は周知のマイクロコンピュータであり、
CPU21,ROM22,RAM23などを備える。そ
して、CPU21の出力側には、ミシンモータMMの駆
動回路MD、インデキサ機構におけるモータ25の駆動
回路25a、マニピュレータ10に設けられたモータ1
2の駆動回路12aなどが接続されている。またCPU
21の入力側には、縫製動作に関する種々のデータを入
力する入力装置26に加え、前記各モータの駆動禁止信
号及び駆動信号を送出する制御信号出力回路30及び、
布端位置を検出する布端位置検出センサ28などが接続
されている。この布端検出センサ28は、針落ち位置か
ら布側端までの距離を検出するセンサである。
【0022】この制御信号出力回路30は、図4(b)
に示すように、2つの入力端子30a,30bに接続さ
れたイクスクルシブオア回路31と、同じくイクスクル
シブオア回路の出力端子に接続されたインバータ回路3
2とよりなり、この出力端子30cから出力された制御
信号(H信号またはL信号)は、CPU21へ送出され
る。
【0023】また、制御信号出力回路30の一方の入力
端子30aには、送り方向指定スイッチ27からの信号
が入力されるようになっている。この送り方向指定スイ
ッチ27は、マニピュレータによって行うべき布送り方
向(正方向または逆方向)を指定するスイッチであり、
送り方向を正方向に設定した場合にはH信号を出力し、
逆送り方向に設定した場合にはL信号を出力するように
なっている。さらに、制御信号出力回路30の他方の入
力端子30bには、前記マイクロスイッチ18からの信
号が入力されるようになっており、このマイクロスイッ
チ18からは、その作動部18aが押された時にH信号
を、解放された時にL信号が出力されるようになってい
る。なお、上記CPU21と前記マイクロスイッチ18
及び制御信号出力回路30とによって判別手段が構成さ
れ、CPU21によって禁止手段が構成されている。
【0024】以上の構成を有するこの実施例において、
いま、図7(a)に示すような男性用上着の身生地W1
に対し、縦ボタン穴のかがり縫いを施そうとする場合に
は、まず、移動テーブル3を第1の位置P1に保持させ
た後、送り方向指定スイッチ27によってインデキサ機
構による送り方向の指定を正送り方向X1とする。な
お、この指定により制御信号出力回路30にはH信号が
入力される。次に、身生地W1を移動テーブル及びミシ
ンベッド上に載置し、第1番目の縫製予定箇所を針落ち
位置にセットした後、布押え部材5及びインデキサ機構
の布押え(図示せず)を下降させて布を保持させる。
【0025】この後、作業者はマニピュレータ10を持
ち、図6の一点鎖線に示すように、係合ピンR1〜R4
を第4組の係合孔C3,C4及びD3,D4に係合させ
てマニピュレータ10をミシンベッド2に装着する。こ
れにより、制御ローラ15は正送り方向X1において布
送り部材5の後方部近傍に位置する。またこのとき、マ
イクロスイッチ18の作動部18aは、ミシンベッド2
との対向位置に保持されて押圧状態となり、制御信号出
力回路30にはH信号が入力される。その結果、制御信
号出力回路30からはH信号が出力され、これを受けた
CPU21はミシンモータMM、マニピュレータ10の
モータ12及びインデキサ機構のモータ25を駆動可能
状態とする。
【0026】ここで、縫製動作開始が指令されると、ミ
シンモータMMが駆動されてまず第1番目のボタン穴か
がり縫いが行われ、これが終了するとインデキサ機構に
よって身生地が正方向へ送られ、次の縫製開始位置と針
落ち位置とを合致させる。この布送り動作に際し、布端
位置が寄せ方向へずれた場合には、これを布端検出セン
サ28が検出し、その検出値に応じてマニピュレータ1
0のモータ12が作動して制御ローラ15を回転させ、
布端の位置ずれを補正することとなる。この補正動作
は、針落ち位置より布送り方向手前で行われるため、針
落ち位置と縫製開始位置との位置合わせは正確に行わ
れ、適正位置に縦ボタン穴のかがり縫いが施される。
【0027】また、縦ボタン穴を形成すべき布が、図7
(b)に示すような女性用の上着の身生地W2に変更さ
れた場合には、インデキサ機構にて行う送り方向を逆方
向に指定すると共に、マニピュレータ10を持ち上げ
て、係合ピンR1〜R4を第4組の係合孔C3,C4及
びD3,D4から引き抜き、第3組の係合穴C1〜C4
に係合させれば良い。これにより、制御ローラ15は針
落ち位置に対して逆送り方向手前に位置することとなる
ため、布の寄せ方向へのずれを確実に補正することがで
きる。
【0028】なお、この場合、マイクロスイッチ18は
その作動部18aがミシンベッド2に解放されてL信号
を出力し、送り方向指定スイッチ27も逆送りを指定す
ることによりL信号を出力するため、制御信号出力回路
30からはH信号が出力され、この信号に基づきCPU
21は各モータを駆動可能状態とする。
【0029】また、縦ボタン穴のかがり縫い動作におい
て、インデキサ機構の送り方向に対し、マニピュレータ
10が不適切な位置に取り付けられていた場合には、制
御信号出力回路からはL信号が出力され、これを受けた
CPU21が各モータの駆動を禁止状態として搬送動作
不良の発生を防止するようになっている。
【0030】すなわち、逆送り方向が指定されているに
も拘らず、マニピュレータ10が第4組の係合孔C3,
C4及びD3,D4に取り付けられていた場合には、送
り方向指定スイッチ27からのL信号とマイクロスイッ
チ18からのH信号とが制御信号出力回路30に入力さ
れるため、同回路からは駆動禁止信号としてL信号が出
力される。また、正送り方向指定時に、マニピュレータ
10が第3組の係合孔C1〜C4に取り付けられていた
場合にも、制御信号出力回路30は入力されるH信号と
L信号とに応じてL信号を出力する。
【0031】次に、横ボタン穴を形成する場合の動作を
説明する。縫製すべき上着が男性用上着の身生地W1で
あった場合には、図5に示すように移動テーブル3を第
2の位置P2に設定すると共に、送り方向指定スイッチ
27にて正送り方向を指定し、マニピュレータ10を第
2組の係合孔B1〜B4に係合させれば良い。これによ
り制御ローラ15は針落ち位置より正送り方向手前に位
置することとなり、正送り動作時に生じた寄せ方向への
身生地W1の位置ずれを適正に補正することができる。
【0032】なお、第2組の係合孔B1〜B4にマニピ
ュレータ10を取り付けた場合、マイクロスイッチ18
はミシンベッド2との対向位置に保持されるため、その
作動部17aは押圧状態となってH信号を出力すること
となる。従って、制御信号出力回路30には、このH信
号と送り方向指定スイッチ27からのH信号とが入力さ
れることとなり、制御信号出力回路からはH信号(駆動
信号)が出力されて、各モータは駆動可能状態となる。
【0033】また、縫製すべき布が女性用上着の身生地
W2であった場合には、送り方向指定スイッチ27を逆
方向へと指定すると共に、マニピュレータ10を第1組
の係合孔A1〜A4に係合させれば良い。これにより、
制御ローラ15は針落ち位置Pより逆送り方向手前に位
置することとなり、寄せ方向への身生地W2の位置ずれ
を適正に補正することができる。また、第1組の係合孔
R1〜R4にマニピュレータ10を取り付けることによ
り、マイクロスイッチ18は、その作動部17aはミシ
ンベッドと非対向位置に保持されて解放状態となり、L
信号を出力する。従って、制御信号出力回路30には送
り方向指定スイッチ27からのL信号とマイクロスイッ
チ18からのL信号とが入力されることとなり、これに
応じて制御信号出力回路30からはH信号が出力され、
CPU21は各モータを駆動可能状態とする。
【0034】また、以上のような横ボタン穴の形成に際
し、送り方向指定スイッチ27にて指定した布送り方向
に対しマニピュレータ10が適正位置に取り付けられて
いない場合には、制御信号出力回路30がL信号を出力
し、各モータを駆動禁止状態とする。すなわち、逆送り
が指定されているとき、マニピュレータ10が第2組の
係合穴B1〜B4に取り付けられた場合には、マイクロ
スイッチ18からの信号がH信号となるため、制御信号
出力回路30にはこのH信号と、送り方向指定スイッチ
27からのL信号とが入力されることとなり、制御信号
出力回路30からはL信号が出力され、各モータは駆動
禁止状態となる。
【0035】また、正方向の送りが指定され、マニピュ
レータ10が第1組の係合孔A1〜A4に取り付けられ
た場合には、マイクロスイッチ18からのL信号と送り
方向指定スイッチ27からのH信号とが共に制御信号出
力回路30に入力されるため、制御信号出力回路30か
らはL信号が出力され、各モータは駆動禁止状態とな
る。
【0036】なお、上記実施例ではマニピュレータ10
の保持台に4本の係合ピンR1,R2,R3,R4を設
けたが、係合ピンの本数を3本以下あるいは5本以上と
し、それに応じて係合孔を設けても良い。
【0037】また、上記実施例では、縦ボタン穴、横ボ
タン穴の2種類のボタン穴に対応し得るよう移動テーブ
ル3を90度回転させることができるようにしたインデ
キサ機構に対し、この発明に係る布送り制御装置を適用
した場合を例にとり説明したが、移動テーブル3が定位
置に固定され、縦ボタン穴、あるいは横ボタン穴のみを
対象としたインデキサ機構にも適用可能であり、その場
合には、第1,第2組の係合穴、あるいは第3,第4組
の係合穴のいずれか一方のみを設ければ良い。
【0038】さらに、本実施例では手でマニピュレータ
を置き換えているが、正または逆方向の設定に応じて、
マニピュレータをエアソレノイドあるいはステッピング
モーター等で搬送方向に移動制御して、常に縫合部の手
前に位置させるようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明は、保持
台にモータ及び制御ローラなどを取り付けたマニピュレ
ータを備えたインデキサの布制御装置において、前記制
御ローラを針落ち位置より搬送方向手前に保持させ得る
手段を設けたため、布の搬送方向が変更された場合に
も、制御ローラの位置を針落ち位置に対して常に搬送方
向後方に設定することが可能となり、良好な搬送制御状
態が得られる。また、上記構成に加え、前記制御ローラ
が針落ち位置より搬送方向手前の適正位置に保持されて
いるか否かを判別する判別手段と、判別手段にて前記制
御ローラが適正位置に保持されていないと判別されたと
きミシンの駆動を禁止する禁止手段とを設ければ、取り
付け位置を誤ったまま縫製動作が行われる危険性を排除
することができ、より確実に適正な搬送制御を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一実施例を適用するミシンを示
す外観斜視図である。
【図2】この発明に係る一実施例のマニピュレ−タを示
す斜視図である。
【図3】図1に示したミシンのミシンヘッドに形成した
係合孔の配置を示す平面図である。
【図4】(a)はこの実施例における制御系回路の構成
を示すブロック図、(b)は(a)に示した制御信号出
力回路の一構成例を示す回路図である。
【図5】図3に示した第1組及び第2組の係合孔にマニ
ピュレ−タの係合ピンを係合させた状態を示す平面図で
ある。
【図6】図3に示した第3組及び第4組の係合孔にマニ
ピュレ−タの係合ピンを係合させた状態を示す平面図で
ある。
【図7】(a)は男性用上着の身生地を示す正面図、
(b)は女性用上着の身生地を示す正面図である。
【図8】上着に形成される横ボタン及び縦ボタン穴を示
す正面図であり、(a)は縦ボタン穴を、(b)は横ボ
タン穴をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 ミシンア−ム 2 ミシンベッド 3 移動テ−ブル 4 支軸 10 マニピュレ−タ 11 保持台 12 モ−タ 15 制御ロ−ラ(制御部材) 18 マイクロスイッチ 21 CPU 30 制御信号出力回路 R1〜R4 係合ピン A1〜A4 第1組の係合孔 B1〜B4 第2組の係合孔 C1〜C4 第3組の係合孔 C3,C4,D3,D4 第4組の係合孔 W1,W2 身生地 X 搬送方向 Y 寄せ方向 Z 縫い目方向
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 33/00 D05B 3/06 D05B 35/00 D05B 69/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の縫製予定箇所を有する布を、その
    各縫製予定箇所の縫製サイクルが終了する毎に次の縫製
    予定箇所における縫い始め位置と針落ち位置とが合致す
    るよう搬送し、上記搬送が正逆方向に搬送可能としたイ
    ンデキサ装置に対し、 布端の位置を検出する布端センサと、この布端センサの
    検出出力によって作動し、前記インデキサ装置による布
    の搬送方向と直交する寄せ方向における布位置に応じて
    作動するモ−タと、ミシンベッド上に載置された布の上
    面に圧接し、前記モ−タの作動によって回動して布を寄
    せ方向へと移動させる制御部材と、前記モ−タ及び制御
    部材を保持する保持台とを備えたマニピュレ−タとを設
    けてなる布制御装置において、 前記正逆方向に対し制御部材を常に針落ち位置より搬送
    方向手前に保持させ得るよう構成する手段を設けたこと
    を特徴とするインデキサの布制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部材が針落ち位置より搬送方向
    手前の適正位置に保持されているか否かを判別する判別
    手段と、 判別手段にて前記制御部材が適正位置に保持されていな
    いと判別されたとき、ミシンの駆動を禁止する禁止手段
    とを設けたことを特徴とする請求項1記載のインデキサ
    の布制御装置。
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