JP2877329B2 - 農業機械用ラグ付ゴムタイヤ - Google Patents

農業機械用ラグ付ゴムタイヤ

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JP2877329B2
JP2877329B2 JP1023114A JP2311489A JP2877329B2 JP 2877329 B2 JP2877329 B2 JP 2877329B2 JP 1023114 A JP1023114 A JP 1023114A JP 2311489 A JP2311489 A JP 2311489A JP 2877329 B2 JP2877329 B2 JP 2877329B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、農業機械用ラグ付ゴムタイヤに係り、トラ
クタ、耕耘機等の走行装置に利用される。
(従来の技術) 従来、トラクタ、耕耘機等の農業機械用ラグ付ゴムタ
イヤであって、タイヤトレッド部に、断面形状が台形で
周方向に間隔を有して斜め方向のラグが配列されたもの
がある。
このラグ付ゴムタイヤとして、圃場等への進入を容易
にするためとか、材料節減と軽量化および外観向上等の
観点から、ラグの進行方向前面側のラグ立面部に、段差
突部を形成したものがある。
(発明が解決しようとする課題) 前記従来技術のタイヤにおいて、軽量化等をより一層
図るためには、段差突部を大きく形成してラグ頂面側の
ラグ幅(ラグ断面)を小さくする必要があり、この点を
重視すると、ラグ頂面とラグ裾野との剛性差が極度に大
きくなり、応力集中を招いて耐久性が劣るばかりか段差
突部に泥土付着が多くなる不具合があった。
また、ラグは圃場への進入(喰込み)を良好にしつつ
牽引力を生む要望があり、段差突部を大きくすると、喰
込みは良好にはなるものの牽引力が低下するという不具
合があった。
本発明は、上記実状に鑑み、喰込みを良好にしつつ牽
引力を確保するとともに、軽量化、泥土付着を少なくで
きるようにしたラグ付ゴムタイヤを提供することが目的
である。
(課題を解決するための手段) 本発明は、トラクタ、耕耘機等の農業機械用ラグ付ゴ
ムタイヤであって、タイヤトレッド部7に、断面形状が
台形のラグ8が周方向に間隔を有して斜め方向に配列さ
れたものにおいて、前述の目的を達成するために、次の
技術的手段を講じている。
すなわち、本発明は、前記ラグ8のそれぞれは、進行
方向前面側にラグ立面部15、進行方向後面側にラグ立面
部16を有し、前者ラグ立面部15はラグ裾野18からラグ頂
面17までのラグ高さが後者ラグ立面部16のラグ高さより
高く形成されており、前者ラグ立面部15のラグ高さ中途
に段差突部19がラグ長手方向に沿って形成され、後者ラ
グ立面部16のラグ高さ中途に段差突部20がラグ長手方向
に沿って形成されており、前者段差突部19に対して後者
段差突部20がラグ高さ方向の上方側にあって、前者ラグ
立面部15が土を蹴るとき後者段差突部20によってラグ8
の撓みを抑えるように構成されていることを特徴とする
ものである。
更に、本発明は、進行方向後面側の段差突部20よりラ
グ頂面17に亘るラグ立面部16に、ラグ8の長手方向に間
隔を有してラグ高さ方向の突条リブ27を有することを特
徴とするものである。
(作用) 本発明に係るラグ付ゴムタイヤ1を、トラクタ等の車
輌に装着して走行させると、進行方向前面側と後面側の
各ラグ立面部15,16に、段差突部19,20が形成されている
ことから、ラグ頂面17の幅は狭くなり、それだけ、圃場
への喰込みが容易で良好となる。
一方、ラグ8が圃場に喰込んでから土を蹴るときに
は、第4図、第8図に示す如く進行方向10と反対方向10
Aの土圧等が作用し、牽引力を得るが、このとき、ラグ
後面側の立面部16の段差突部20が前面側の段差突部19よ
り上方側似あるので、ラグ8の撓みを抑えて大きな牽引
力を確保する。
また、第8図に示す如く、突条リブ27を有するときに
は、ラグ8の撓みが増々抑えられることになる。
いずれにしても、ラグ頂面17とラグ裾野18との剛性差
が少なくなって、耐久性も向上する。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳述する。
第1図から第4図は本発明の第1技術的手段に係る実
施例を示しており、1はラグ付ゴムタイヤであり、リム
2に嵌合されてチューブ4とバルブ4とを有する空気タ
イヤで示されている。
該タイヤ1は、ビード部5、サイドウォール部6およ
びトレッド部7等を備えてなり、トレッド部7の外周面
には、断面形状が台形で周方向に間隔を有して斜め方向
に延伸したラグ8が配列されている。
ラグ8は、第1図に示すように、タイヤ中心(トレッ
ド中心)O−O線上に一部ラップしてラグ始端部9が位
置し、これより進行方向10と反対方向に斜め方向に左右
交互に延伸された所謂千鳥配列とされている。なお、ラ
グ8の長手方向の中間部は屈曲部11とされ、ラグ終端部
12の端面は、サイドウォール部6よりやゝタイヤ軸方向
の外方にあってサイドウォール部6に連設され、ラグ終
端部12の立面部13には、側面視台形状の凹部14が形成さ
れている。
ラグ8のそれぞれには、進行方向前面側と後面側との
各ラグ立面部15,16に、ラグ頂面17からラグ裾野18にお
ける中途部に段差突部19,20がラグ長手方向に沿ってそ
れぞれ形成してあり、ラグ裾野18はいずれも弯曲凹状と
されている。
段差突部19,20は応力緩和のために、これ又、弯曲凹
状に形成してあり、進行方向前面側の段差突部19に対し
て進行方向後面側の段差突部20がラグ高さ方向の上方側
に形成してあり、第4図に示す如く段差突部19の径方向
位置21より段差突部20の径方向位置22が径方向外方に位
置している。
ここに、ラグ頂面17側がラグ幅が小さく(狭く)形成
されて圃場への進入(喰込み)を円滑、容易にしている
とともに、圃場から土を蹴るときの土圧(進行方向10と
反対方向10Aの反力)による牽引力(牽引反力)に対し
てラグ後面側の段差突部20が対抗してここに、ラグ8の
高さ方向における剛性差が小さくなるようにされてい
る。
更に、23は弯曲凹面であり、径内方向に弯曲されてお
り、周方向に隣接するラグ8,8間のタイヤショルダ部24
に形成してあり、第10図に示す如く従来ではラグ8A間の
当該部分23Aがタイヤ半径と同じ方向に中心をもつ半径R
Aを中心とする弯曲突状と形成されていたのに対し、こ
の実施例では、タイヤ半径と逆方向に中心をもつ半径R
を中心とする弯曲凹状に形成されており、ここに、弯曲
凹面23の肉厚が従来例に比べ均一でかつやゝ薄肉となる
ようにされている。
すなわち、従来ではゴムモールドでタイヤを製造する
場合、モールド面が弯曲凹面となり、ゴム流れ25Aが悪
くなるのに対し、第9図に示す本発明に係るタイヤにあ
っては、モールド面が弯曲凸面となり、ゴム流れ25が良
好となり、ここに、ゲージが薄くかつ均一となり、タイ
ヤ内圧(エアー注入)して使用(走行)するとき、従来
では部分23Aの径外方向膨み量が少なくとも、ラグ裾野1
8Aとの境に凹み26Aが形成され、この凹み部分26Aでの土
付着量が大くなるのに対し、本発明タイヤにあっては、
第9図に示す如く、タイヤ内圧によってラグ裾野18との
境界26が凹みとならず、土付着が防止できるようにされ
ているとともに、弯曲凹面23の弾性変形も良好となっ
て、増々土付着を防止しかつ土剥離を促進するように機
能する。
第5図から第8図は、本発明の第2の特徴に係る実施
例であり、基本構成は前述した実施例と同じであり、従
って、共通部分は共通符号で示し、以下、相違点を説明
する。
進行方向後面側の段差突部20よりラグ頂面17に亘るラ
グ立面部16に、ラグ長手方向に間隔を有してラグ高さ方
向の突条リブ27が形成してあり、本実施例ではラグ終端
部近傍と、屈曲部11とに突条リブ27が形成され、ここ
に、ラグ高さ方向の剛性をより一層大きくしている。
なお、前述した各実施例において、段差突部19,20
は、ラグ立面部15,16を切欠状として形成しても、ラグ
立面部15,16はそのままにして突隆状に形成してもよ
い。
その他、図において、28はビードワイヤ乃至コアー、
29はカーカスコードを示している。
(発明の効果) 以上詳述した本発明によれば、次の利点がある。
ラグのそれぞれは、進行方向前面側にラグ立面部、進
行方向後面側にラグ立面部を有し、前者立面部はラグ裾
野からラグ頂面までのラグ高さが後者ラグ立面部のラグ
高さより高く形成されており、前者ラグ立面部のラグ高
さ中途に段差突部がラグ長手方向に沿って形成され、後
者ラグ立面部のラグ高さ中途に段差突部がラグ長手方向
に沿って形成されているので、ラグの高さ方向の剛性差
が少なくなり、応力集中も少なくなって耐久性を向上で
き、しかも、ラグの圃場への喰込みを良好にする。
また、前者段差突部に対して後者段差突部がラグ高さ
方向の上方側にあって、前者ラグ立面部が土を蹴るとき
後者段差突部によってラグの撓みを抑えるように構成さ
れているので土中への喰い込みを良好にしつつらラグの
変形を抑止して大きな牽引力を確保できる。
更に、本発明は、進行方向後面側の段差突部よりラグ
頂面に亘るラグ立面部に、ラグの長手方向に間隔を有し
てラグ高さ方向の突条リブを有することを特徴とするも
ので、該突条リブにより、ラグ高さ方向の剛性差は増々
小さくなり、しかも過度なラグ変形も増々抑止されて大
きな牽引力を確保できる。
更に、いずれにおいても、タイヤ全体の軽量化と材料
節減が期待でき、ラグの振動抑止もあって圃場走行だけ
でなく、一般路上走行においても有利となる。
従って、本発明のラグ付ゴムタイヤは、トラクタ、耕
耘機等に使用して実益大である。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図は本発明の第1実施例を示し、第1図
は要部平面図、第2図は第1図A−A線の断面図、第3
図は側面図、第4図は第1図B−B線の拡大断面図、第
5図から第8図は本発明の第2実施例を示し、第5図は
要部平面図、第6図は第5図A−A線の断面図、第7図
は側面図、第8図は第5図B−B線の拡大断面図、第9
図は第1図、第5図のC−C線断面図、第10図は第9図
と対応する従来例の断面図である。 1…タイヤ、7…トレッド部、8…ラグ、15,16…ラグ
立面部、17…ラグ頂面、18…ラグ裾野、19,20…段差突
部、27…突条リブ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラクタ、耕耘機等の農業機械用ラグ付ゴ
    ムタイヤであって、タイヤトレッド部(7)に、断面形
    状が台形のラグ(8)が周方向に間隔を有して斜め方向
    に配列されたものにおいて、前記ラグ(8)のそれぞれ
    は、進行方向前面側にラグ立面部(15)、進行方向後面
    側にラグ立面部(16)を有し、前者ラグ立面部(15)は
    ラグ裾野(18)からラグ頂面(17)までのラグ高さが後
    者ラグ立面部(16)のラグ高さより高く形成されてお
    り、前者ラグ立面部(15)のラグ高さ中途に段差突部
    (19)がラグ長手方向に沿って形成され、後者ラグ立面
    部(16)のラグ高さ中途に段差突部(20)がラグ長手方
    向に沿って形成されており、前者段差突部(19)に対し
    て後者段差突部(20)がラグ高さ方向の上方側にあっ
    て、前者ラグ立面部(15)が土を蹴るとき後者段差突部
    (20)によってラグ(8)の撓みを抑えるように構成さ
    れていることを特徴とする農業機械用ラグ付ゴムタイ
    ヤ。
  2. 【請求項2】進行方向後面側の段差突部(20)よりラグ
    頂面(17)に亘るラグ立面部(16)に、ラグ(8)の長
    手方向に間隔を有してラグ高さ方向の突条リブ(27)を
    有することを特徴とする請求項(1)記載の農業機械用
    ラグ付ゴムタイヤ。
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US5337816A (en) * 1992-11-20 1994-08-16 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic agricultural tire

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JPS60156003U (ja) * 1984-03-28 1985-10-17 株式会社ブリヂストン ラグ付きタイヤ

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