JP2876179B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2876179B2
JP2876179B2 JP5129157A JP12915793A JP2876179B2 JP 2876179 B2 JP2876179 B2 JP 2876179B2 JP 5129157 A JP5129157 A JP 5129157A JP 12915793 A JP12915793 A JP 12915793A JP 2876179 B2 JP2876179 B2 JP 2876179B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは超硬調なハロゲン化銀写真感光材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】写真製版工程には連続調の原稿を網点画
像に変換する工程が含まれる。この工程には、超硬調の
画像再現をなしうる写真技術として、伝染現像による技
術が用いられてきた。
【0003】伝染現像に用いられるリス型ハロゲン化銀
写真感光材料は、例えば平均粒子径が0.2μmで粒子分布
が狭く粒子の形も整っていて、かつ塩化銀の含有率の高
い(少なくとも50モル%以上)塩臭化銀乳剤よりなる。
このリス型ハロゲン化銀写真感光材料を亜硫酸イオン濃
度が低いアルカリ性ハイドロキノン現像液、いわゆるリ
ス型現像液で処理することにより、高いコントラスト、
高鮮鋭度、高解像力の画像が得られる。
【0004】しかしながら、これらのリス型現像液は空
気酸化を受けやすいことから保恒性が極めて悪いため、
連続使用の際において現像品質を一定に保つことは難し
い。上記のリス型現像液を使わずに迅速に、かつ高コン
トラストの画像を得る方法が知られている。例えば特開
昭56-106244号公報明細書等に見られるように、ヒドラ
ジン誘導体を含有したハロゲン化銀写真感光材料をアル
カリ現像液で処理するというものである。これらの方法
によれば、保恒性が良く、迅速処理可能な現像液で処理
することによっても硬調な画像が得ることが出来る。
【0005】これらの技術では、ヒドラジン誘導体の硬
調性を十分に発揮させるためにpH11.2以上のpHを有する
現像液で処理しなければならなかった。pH11.2以上の高
pH現像液は、空気に触れると現像主薬が酸化しやすい。
リス現像液よりは安定であるが、現像主薬の酸化によっ
て、しばしば超硬調な画像が得られないことがある。
【0006】この欠点を補うため、特開平1-179939号、
及び特開平1-179940号には、ハロゲン化銀乳剤粒子に対
する吸着基を有する造核現像促進剤と、同じく吸着基を
有する造核剤とを含む感材を用いて、pH11.0以下の現
像液で現像する処理方法が記載されている。しかしなが
ら、吸着基を有する化合物は、ハロゲン化銀乳剤に添加
すると、ある限界量を越えると感光性を損ったり、現像
を抑制したり、あるいは他の有用な吸着性添加物の作用
を妨げたりする害を有するため、使用量が制限され、充
分な硬調性を発見できない。特開平5-61144号にも、ヒ
ドラジンと造核促進剤を含むハロゲン化銀写真感光材料
が開示されているが、この感材でもpH11以下の現像液
では感度低下、軟調化を引き起こしたりする問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、比較的低いpH(11.0以下)の
現像液で処理しても高感度、硬調で、かつ濃度低下のな
いハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、
ドラジン誘導体及び造核促進剤を有し、pH11.0以
下の現像液で処理され、かつ前記一般式〔1〕、一般式
〔2〕又は一般式〔3〕で表される化合物のいずれかを
含有する層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料により達成される。
【0009】以下、本発明について具体的に説明する。
【0010】本発明に用いられるヒドラジン誘導体につ
いては例えば特願平5-043861号明細書第7頁〜第19頁に
記載されており、具体的化合物としては同明細書第12頁
〜第18頁記載のH-1〜H-40が挙げられる。
【0011】さらにヒドラジン誘導体を用いる場合に好
ましく用いられる造核促進剤については同明細書第21頁
〜第27頁に記載され、具体的化合物としては同明細書第
23頁〜第27頁記載の2−1〜3−6が挙げられる。
【0012】一般式〔1〕〜〔3〕で表される化合物に
ついて詳しく説明する。
【0013】ここで、一般式〔1〕〜〔3〕のR1
2、R71、R72、R91、R92で表されるアルキル基は
無置換及び置換アルキル基を含み、無置換アルキル基と
しては、炭素原子の数が18以下、特に8以下が好まし
く、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチ
ル基、n-ヘキシル基、n-オクタデシル基などがあげられ
る。又、置換アルキル基としては、アルキル部分の炭素
原子の数が6以下のものが好ましく、特に炭素原子の数
が4以下のものが好ましく、例えば、スルホ基で置換さ
れたアルキル基(スルホ基はアルコキシ基やアリール基
等を介して結合していてもよい。例えば2-スルホエチル
基、3-スルホプロピル基、3-スルホブチル基、4-スルホ
ブチル基、2-(3-スルホプロポキシ)エチル基、2-〔2-(3
-スルホプロポキシ)エトキシ〕エチル基、2-ヒドロキシ
-3-スルホプロピル基、p-スルホフェネチル基、p-スル
ホフェニルプロピル基など)カルボキシ基で置換された
アルキル基(カルボキシ基はアルコキシ基やアリール基
等を介して結合していてもよい。例えば、カルボキシメ
チル基、2-カルボキシエチル基、3-カルボキシプロピル
基、4-カルボキシブチル基、など)、ヒドロキシアルキ
ル基(例えば、2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプ
ロピル基、など)、アシロキシアルキル基(例えば、2-
アセトキシエチル基、3-アセトキシプロピル基など)、
アルコキシアルキル基(例えば、2-メトキシエチル基、
3-メトキシプロピル基、など)、アルコキシカルボニル
アルキル基(例えば、2-メトキシカルボニルエチル基、
3-メトキシカルボニルプロピル基、4-エトキシカルボニ
ルブチル基、など)、ビニル基置換アルキル基(例えば
アリル基)、シアノアルキル基(例えば2-シアノエチル
基など)、カルバモイルアルキル基(例えば2-カルバモ
イルエチル基など)、アリーロキシアルキル基(例えば
2-フェノキシエチル基、3-フェノキシプロピル基な
ど)、アラルキル基(例えば2-フェネチル基、3-フェニ
ルプロピル基、など)、又はアリーロキシアルキル基
(例えば2-フェノキシエチル基、3-フェノキシプロピル
基など)などがあげられる。
【0014】X7 -で表される酸アニオンとしては、例え
ばクロライド、ブロマイド、ヨーダイド、メチルサルフ
ェート、エチルサルフェートやp-トルエンスルホネート
イオンなどがあげられる。nは0又は1を表し、色素が
分子内塩を形成するときはnは0を表す。
【0015】一般式〔1〕〜〔3〕のZ71、Z72やZ、
9で形成される複素環は少なくとも一つの置換基で置
換されていてもよく、その置換基としてはハロゲン原子
(例えば弗素、塩素、臭素、沃素)、ニトロ基、アルキ
ル基(好ましくは炭素数1〜4のもの、例えばメチル
基、エチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フ
ェネチル基)、アリール基(例えばフェニル基)、アル
コキシ基(好ましくは炭素数1〜4のもの、例えばメト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)、カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは例
えば2〜5のもの、例えばエトキシカルボニル基)、ヒ
ドロキシ基、シアノ基等を挙げる事ができる。
【0016】Z71、Z72に関し、ベンゾチアゾール核と
しては、例えばベンゾチアゾール、4-クロロベンゾチア
ゾール、5-クロロベンゾチアゾール、6-クロロベンゾチ
アゾール、7-クロロベンゾチアゾール、5-ニトロベンゾ
チアゾール、4-メチルベンゾチアゾール、5-メチルベン
ゾチアゾール、6-メチルベンゾチアゾール、5-ブロモベ
ンゾチアゾール、6-ブロモベンゾチアゾール、5-ヨード
ベンゾチアゾール、5-フェニルベンゾチアゾール、5-メ
トキシベンゾチアゾール、6-メトキシベンゾチアゾー
ル、5-エトキシベンゾチアゾール、5-プロポキシベンゾ
チアゾール、5-カルボキシベンゾチアゾール、5-エトキ
シカルボニルベンゾチアゾール、5-フェネチルベンゾチ
アゾール、5-フルオロベンゾチアゾール、5-クロロ-6-
メチルベンゾチアゾール、5-トリフルオロメチルベンゾ
チアゾール、5,6-ジメチルベンゾチアゾール、5-ヒドロ
キシ-6-メチルベンゾチアゾール、などを、ナフトチア
ゾール核としては例えば、ナフト〔2,1-d〕チアゾー
ル、ナフト〔1,2-d〕チアゾール、ナフト〔2,3-d〕チア
ゾール、5-メトキシナフト〔1,2-d〕チアゾール、7-エ
トキシナフト〔2,1-d〕チアゾール、5-メトキシナフト
〔2,3-d〕チアゾール、などを、ベンゾセレナゾール核
としては例えば、ベンゾセレナゾール、5-クロロベンゾ
セレナゾール、5-ニトロベンゾセレナゾール、5-メトキ
シベンゾセレナゾール、5-エトキシベンゾセレナゾー
ル、5-ヒドロキシベンゾセレナゾール、5-クロロ-6-メ
チルベンゾセレナゾール、などを、ナフトセレナゾール
核としては例えば、ナフト〔1,2-d〕セレナゾール、ナ
フト〔2,1-d〕セレナゾールなどを、チアゾール核とし
ては例えば、チアゾール核、4-メチルチアゾール核、4-
フェニルチアゾール核、4,5-ジメチルチアゾール核、4,
5-ジフェニルチアゾール核、などを、チアゾリン核とし
ては例えば、チアゾリン核、4-メチルチアゾリン核にど
が挙げられる。
【0017】Z71、Z72に関し、ベンゾオキサゾール核
としては例えば、ベンゾオキサゾール核、5-クロロベン
ゾオキサゾール核、5-メチルベンゾオキサゾール核、5-
ブロモベンゾオキサゾール核、5-フルオロベンゾオキサ
ゾール核、5-フェニルベンゾオキサゾール核、5-メトキ
シベンゾオキサゾール核、5-エトキシベンゾオキサゾー
ル核、5-トリフルオロメチルベンゾオキサゾール核、5-
ヒドロキシベンゾオキサゾール核、5-カルボキシベンゾ
オキサゾール核、6-メチルベンゾオキサゾール核、6-ク
ロロベンゾオキサゾール核、6-メトキシベンゾオキサゾ
ール核、6-ヒドロキシベンゾオキサゾール核、5,6-ジメ
チルベンゾオキサゾール核などを、ナフトオキサゾール
核としては例えば、ナフト〔2,1-d〕オキサゾール核、
ナフト〔1,2-d〕オキサゾール核、ナフト〔2,3-d〕オキ
サゾール核、5-メトキシナフト〔1,2-d〕オキサゾール
核、などを挙げる事ができる。
【0018】更にZ71及びZ72に関し、オキサゾール核
としては例えば、オキサゾール核、4-メチルオキサゾー
ル核、4-エチルオキサゾール核、4-フェニルオキサゾー
ル核、4-ベンジルオキサゾール核、4-メトキシオキサゾ
ール核、4,5-ジメチルオキサゾール核、5-フェニルオキ
サゾール核又は4-メトキシオキサゾール核などを、ピリ
ジン核としては例えば2-ピリジン核、4-ピリジン核、5-
メチル-2-ピリジン核、3-メチル-4-ピリジン核などを、
又キノリン核としては例えば、2-キノリン核、4-キノリ
ン核、3-メチル-2-キノリン核、5-エチル-2-キノリン
核、6-メチル-2-キノリン核、8-フルオロ-4-キノリン
核、8-クロロ-2-キノリン核、8-フルオロ-2-キノリン
核、6-メトキシ-2-キノリン核、6-エトキシ-4-キノリン
核、8-クロロ-4-キノリン核、8-メチル-4-キノリン核、
8-メトキシ-4-キノリン核などを挙げる事ができる。
【0019】ここで、Z、Z9は、各々チアゾリン核
(例えば、チアゾリン、4-メチルチアゾリン、4-フェニ
ルチアゾリン、4,5-ジメチルチアゾリン、4,5-ジフェニ
ルチアゾリンなど)、ベンゾチアゾリン核(例えば、ベ
ンゾチアゾリン、4-クロロベンゾチアゾリン、5-クロロ
ベンゾチアゾリン、6-クロロベンゾチアゾリン、7-クロ
ロベンゾチアゾリン、5-ニトロベンゾチアゾリン、6-ニ
トロベンゾチアゾリン、4-メチルベンゾチアゾリン、5-
メチルベンゾチアゾリン、6-メチルベンゾチアゾリン、
5-ブロモベンゾチアゾリン、6-ブロモベンゾチアゾリ
ン、5-ヨードベンゾチアゾリン、5-メトキシベンゾチア
ゾリン、6-メトキシベンゾチアゾリン、5-エトキシベン
ゾチアゾリン、5-プロポキシベンゾチアゾリン、5-ブト
キシベンゾチアゾリン、5-カルボキシベンゾチアゾリ
ン、5-エトキシカルボニルベンゾチアゾリン、5-フェネ
チルベンゾチアゾリン、5-フルオロベンゾチアゾリン、
5-クロロ-6-メチルベンゾチアゾリン、5-トリフルオロ
メチルベンゾチアゾリン、5,6-ジメチルベンゾチアゾリ
ン、5-ヒドロキシ-6-メチルベンゾチアゾリン、テトラ
ヒドロベンゾチアゾリン、4-フェニルベンゾチアゾリ
ン、5-フェニルベンゾチアゾリンなど)、ナフトチアゾ
リン核(例えば、ナフト〔2,1-d〕チアゾリン、ナフト
〔1,2-d〕チアゾリン、ナフト〔2,3-d〕チアゾリン、5-
メトキシナフト〔1,2-d〕チアゾリン、7-エトキシナフ
ト〔2,1-d〕チアゾリン、8-メトキシナフト〔2,1-d〕チ
アゾリン、5-メトキシナフト〔2,3-d〕チアゾリンな
ど)、チアゾリジン核(例えばチアゾリジン、4-メチル
チアゾリジン、4-ニトロチアゾリジンなど)、オキサゾ
リン核(例えば、オキサゾリン、4-メチルオキサゾリ
ン、4-ニトロオキサゾリン、5-メチルオキサゾリン、4-
フェニルオキサゾリン、4,5-ジフェニルオキサゾリン、
4-エチルオキサゾリンなど)、ベンズオキサゾリン核
(ベンズオキサゾリン、5-クロロベンズオキサゾリン、
5-メチルベンズオキサゾリン、5-ブロモベンズオキサゾ
リン、5-フルオロベンズオキサゾリン、5-フェニルベン
ズオキサゾリン、5-メトキシベンズオキサゾリン、5-ニ
トロベンズオキサゾリン、5-トリフルオロメチルベンズ
オキサゾリン、5-ヒドロキシベンズオキサゾリン、5-カ
ルボキシベンズオキサゾリン、6-メチルベンズオキサゾ
リン、6-クロロベンズオキサゾリン、6-ニトロベンズオ
キサゾリン、6-メトキシベンズオキサゾリン、6-ヒドロ
キシベンズオキサゾリン、5,6-ジメチルベンズオキサゾ
リン、5-エトキシベンズオキサゾリンなど)、ナフトオ
キサゾリン核(例えば、ナフト〔2,1-d〕オキサゾリ
ン、ナフト〔1,2-d〕オキサゾリン、ナフト〔2,3-d〕オ
キサゾリン、5-ニトロナフト〔2,1-d〕オキサゾリンな
ど)、オキサゾリジン核(例えば4,4-ジメチルオキサゾ
リジンなど)、セレナゾリン核(例えば、4-メチルセレ
ナゾリン、4-ニトロセレナゾリン、4-フェニルセレナゾ
リンなど)、セレナゾリジン核(例えばセレナゾリジ
ン、4-メチルセレナゾリジン、4-フェニルセレナゾリジ
ンなど)、ベンゾセレナゾリン核(例えば、ベンゾセレ
ナゾリン、5-クロルベンゾセレナゾリン、5-ニトロベン
ゾセレナゾリン、5-メトキシベンゾセレナゾリン、5-ヒ
ドロキシベンゾセレナゾリン、6-ニトロベンゾセレナゾ
リン、5-クロル-6-ニトロベンゾセレナゾリンなど)、
ナフトセレナゾリン核(例えば、ナフト〔2,1-d〕セレ
ナゾリン、ナフト〔1,2-d〕セレナゾリンなど)、3,3-
ジアルキルインドリン核(例えば3,3-ジメチルインドリ
ン、3,3-ジエチルインドリン、3,3-ジメチル-5-シアノ
インドリン、3,3-ジメチル-6-ニトロインドリン、3,3-
ジメチル-5-ニトロインドリン、3,3-ジメチル-5-メトキ
シインドリン、3,3-ジメチル-5-メチルインドリン、3,3
-ジメチル-5-クロルインドリンなど)、イミダゾリン核
(例えば、1-アルキルイミダゾリン、1-アルキル-4-フ
ェニルイミダゾリン、1-アリールイミダゾリンなど)、
ベンズイミダゾリン核(例えば1-アルキルベンズイミダ
ゾリン、1-アルキル-5-クロロベンズイミダゾリン、1-
アルキル-5,6-ジクロロ-ベンズイミダゾリン、1-アルキ
ル-5-メトキシベンズイミダゾリン、1-アルキル-5-シア
ノベンズイミダゾリン、1-アルキル-5-フルオロベンズ
イミダゾリン、1-アルキル-5-トリフルオロメチルベン
ズイミダゾリン、1-アリル-5,6-ジクロロベンズイミダ
ゾリン、1-アリル-5-クロロベンズイミダゾリン、1-ア
リールベンズイミダゾリン、1-アリール-5-クロロベン
ズイミダゾリン、1-アリール-5,6-シ゛クロロヘ゛ンス゛イミタ゛ソ゛リン、1-ア
リール-5-メトキシベンズイミダゾリン、1-アリール-5-
シアノベンズイミダゾリンなど)、ナフトイミダゾリン
核(例えば、1-アルキルナフト〔1,2-d〕イミダゾリ
ン、1-アリールナフト〔1,2-d〕イミダゾリンなど)、
前述のアルキルは特に炭素原子1〜8のもの、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の
無置換アルキル基やヒドロキシアルキル基(例えば、2-
ヒドロキシアルキル、3-ヒドロキシプロピル等)等が望
ましい。前述のアリール基は、フェニル、ハロゲン(例
えばクロル)置換フェニル、アルキル(例えばメチル)
置換フェニル、アルコキシ(例えばメトキシ)置換フェ
ニルなどを表す。ピロリジン核(例えば2-ピロリジンな
ど)、ジヒドロピリジン核(例えば1,4-ジヒドロピリジ
ン、5-メチル-1,2-ジヒドロピリジン、3-メチル-1,4-ジ
ヒドロピリジンなど)、ジヒドロキノリン核(例えば、
1,4-ジヒドロキノリン、3-メチル-1,2-ジヒドロキノリ
ン、5-エチル-1,2-ジヒドロキノリン、6-メチル-1,2-ジ
ヒドロキノリン、6-ニトロ-1,2-ジヒドロキノリン、8-
フルオロ-1,2-ジヒドロキノリン、6-メトキシ-1,2-ジヒ
ドロキノリン、6-ヒドロキシ-1,2-ジヒドロキノリン、8
-クロロ-1,2-ジヒドロキノリン、6-エトキシ-1,4-ジヒ
ドロキノリン、6-ニトロ-1,4-ジヒドロキノリン、8-ク
ロロ-1,4-ジヒドロキノリン、8-フルオロ-1,4-ジヒドロ
キノリン、8-メチル-1,4-ジヒドロキノリン、8-メトキ
シ-1,4-ジヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、6-
ニトロ-1,2-イソキノリン、6-ニトロ-2,3-ジヒドロイソ
キノリンなど)、テトラゾリン核をそれぞれ完成するの
に必要な非金属原子群を表す。
【0020】これらのうちZ、Z9は好ましくは、チア
ゾリン核、ベンゾチアゾリン核、チアゾリジン核、ベン
ズオキサゾリン核、ナフトオキサゾリン核、セレナゾリ
ン核、セレナゾリジン核、ベンゾセレナゾリン核、ベン
ズイミダゾリン核、ピロリジン核、ジヒドロピリジン
核、テトラゾリン核の場合である。Z9の特に好ましい
ものはチアゾリン核、チアゾリジン核、セレナゾリン
核、セレナゾリジン核、ベンズイミダゾリン核、ピロリ
ジン核、ジヒドロピリジン核である。Z9としてさらに
好ましいものは、チアゾリン核、チアゾリジン核、ベン
ズイミダゾリン核、ピロリジン核である。
【0021】R1、R2、R91及びR92は各々水素原子、
無置換アルキル基(炭素原子数1〜18、好ましくは1〜
8のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、ヘキシル、ドデシルオクタデシ
ルなど)、置換アルキル基〔例えばアラルキル基(例え
ば、ベンジル、β-フェニルエチルなど)、ヒドロキシ
アルキル基(例えば、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキ
シプロピル、2-ヒドロキシエトキシエチルなど)、カル
ボキシアルキル基(例えば、カルボキシメチル、2-カル
ボキシエチル、3-カルボキシプロピル、4-カルボキシブ
チルなど)、スルホ基で置換されたアルキル基(スルホ
基はアルコキシ基やアリール基等を介してアルキル基に
結合していてもよい。例えば、2-スルホエチル、3-スル
ホプロピル、3-スルホブチル、4-スルホブチル、2-〔3-
スルホプロポキシ〕エチル、2-ヒドロキシ-3-スルホプ
ロピル、2-〔2-(3-スルホプロポキシ)エトキシ〕エチ
ル、p-スルホフェネチルなど)、サルフェートアルキル
基(例えば、3-サルフェートプロピル、4-サルフェート
ブチルなど)、メルカプト基、ビニル基置換アルキル基
(例えばアリル基)、アシロキシアルキル基(例えば、
2-アセトキシエチル基、3-アセトキシプロピル基な
ど)、アルコキシアルキル基(例えば、2-メトキシエチ
ル基、3-メトキシプロピル基など)、アルコキシカルボ
ニルアルキル基(例えば、2-メトキシカルボニルエチル
基、3-メトキシカルボニルプロピル基、4-エトキシカル
ボニルブチル基など)、シアノアルキル基(例えば、2-
シアノエチル基など)、カルバモイルアルキル基(例え
ば、2-カルバモイルエチル基など)、アリーロキシアル
キル基(例えば、2-フェノキンエチル基、3-フェノキシ
プロピル基など)、アリーロキシアルキル基(例えば、
2-フェノキシエチル基、3-フェノキシプロピル基な
ど)、メルカプトアルキル基(例えば、2-メルカプトエ
チル基、3-メルカプトプロピル基など)、アルキルチオ
アルキル基(例えば、2-メチルチオエチル基など)、又
はアリール基(例えばフェニル基、トリル基、ナフチル
基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基など)を表
す。R2、R92として好ましくは水素原子又はアリル基
である。
【0022】Q、Q9は各々ローダニン核、2-チオオキ
サゾリン-2,4-ジオン核、2-チオセレナゾリン-2,4-ジオ
ン核、バルビツール酸核又はチオバルビツール酸核〔例
えば1-アルキル基(例えば1-メチル、1-エチル、1-プロ
ピル、1-ヘブチルなど)、1,3-ジアルキル基(例えば1,
3-ジメチル、1,3-ジエチル、1,3-ジプロピル、1,3-ジイ
ソプロピル、1,3-ジシクルヘキシル、1,3-ジ(β-メトキ
シエチル)など)、1,3-ジアリール基(例えば、1,3-ジ
フェニル、1,3-ジ(p-クロロフェニル)、1,3-ジ(p-エト
キシカルボニルフェニル)など)、1-スルホアルキル基
(例えば1-(2-スルホエチル)、1-(3-スルホプロピル)、
1-(4-スルホヘブチル)など)、1,3-ジスルホアルキル基
(例えば1,3-ジ(2-スルホエチル)、1,3-ジ(3-スルホプ
ロピル)、1,3-ジ-(4-スルホシクロヘキシルなど)、1,3-
ジ-(スルホアリール基(例えば、1,3-ジ-(4-スルホフェ
ニル)など)、又は1-スルホアリール基(例えば1-(4-ス
ルホフェニル)など)を含有するバルビツール核又はチ
オバルビツール酸核〕、又はチオヒダントイン核(但し
1位の置換基は3位(R2、R92)と同義であるが両者
は同一でも異っていてもよい)を完成するに必要な非金
属原子群を表す。
【0023】Q、Q9によって形成される複素環は好ま
しくはローダニン核、又はチオヒダントイン核のであ
り、更に好ましくはローダニン核である。
【0024】Y91及びY92は水素原子、アルキル基(例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基な
ど)、アリール基(例えばフェニル基、o-カルボキシフ
ェニル基、p-カルボキシフェニル基、など)を表す。m
は0、1、又は2を表す。pは0又は1を表す。
【0025】本発明の一般式〔1〕〜〔3〕で示される
化合物は、ハロゲン化銀乳剤中に銀1モル当り10-5〜10
-1モル(好ましくは10-4〜10-2モル)添加するのが適当
であり、これらの添加に際しては、メタノールやエタノ
ール等のアルコール類やエーテル、ケトン類、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール類に溶解してから乳
剤中に添加することができる。一般に増感色素は単独に
用いてもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感
色素の組合せは特に強色増感の目的でもしばしば用いら
れる。
【0026】本発明に用いられる一般式〔1〕の化合物
の具体例としては以下のものが挙げられる。
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】また、本発明に用いられる一般式〔2〕の
化合物の具体例として以下のものが挙げられる。
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】
【化17】
【0041】
【化18】
【0042】
【化19】
【0043】
【化20】
【0044】
【化21】
【0045】
【化22】
【0046】本発明に用いられる一般式〔3〕の化合物
の具体例として以下のものが挙げられる。
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
【化26】
【0051】
【化27】
【0052】
【化28】
【0053】
【化29】
【0054】
【化30】
【0055】
【化31】
【0056】
【化32】
【0057】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤(以
下ハロゲン化銀乳剤乃至単に乳剤などと称する。)に
は、ハロゲン化銀として例えば臭化銀、沃臭化銀、沃塩
化銀、塩臭化銀、及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳
剤に使用される任意のものを用いることができるが、好
ましくは、50モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀、沃塩
臭化銀又は塩化銀である。
【0058】また(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)
×100で表される変動係数15%以下である単分散粒子が
好ましい。
【0059】本発明のハロゲン化銀乳剤には当業界公知
の各種技術、添加剤等を用いることができる。
【0060】例えば、本発明で用いるハロゲン化銀写真
乳剤及びバッキング層には、各種の化学増感剤、色調
剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、
現像抑制剤、紫外線吸収剤、イラジェーション防止剤染
料、重金属、マット剤等を各種の方法で更に含有させる
ことができる。又、本発明ハロゲン化銀写真乳剤及びバ
ッキング層中にはポリマーラテックスを含有させること
ができる。
【0061】これらの添加剤は、より詳しくは、リサー
チディスクロージャ第176巻Item/7643(1978年12月)お
よび同187巻Item/8716(1979年11月)に記載されてお
り、その該当個所を以下にまとめて示した。
【0062】 添加剤種類 RD/7643 RD/8716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増白剤 24頁 5.かぶり防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄 6.光吸収剤、フイルター染料 25〜26頁 649頁右欄〜 紫外線吸収剤 650頁左欄 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬膜剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 13.スタチック防止剤 27頁 同上 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いることができ
る支持体としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポ
リエチレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、バ
ライタ紙、ポリオレフィンを塗布した紙、ガラス、金属
等を挙げることができる。これらの支持体は必要に応じ
て下地加工が施される。
【0063】本発明において用いることのできる現像主
薬としては、ジヒドロキシベンゼン類(たとえばハイド
ロキノン、クロルハイドロキノン、プロムハイドロキノ
ン、2,3-ジクロルハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、イソプロピルハイドロキノン2,5-ジメチルハイドロ
キノンなど)、3-ピラゾリドン類(たとえば1-フェニル
-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル-3-ピラゾリド
ン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、1-フェ
ニル-4-エチル-3-ビラゾリドン、1-フェニル-5-メチル-
3-ピラゾリドンなど)、アミノフェノール類(たとえば
o-アミノフェノール、p-アミノフェノール、N-メチル-o
-アミノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノール、2,
4-ジアミノフェノールなど)、ピロガロール、アスコル
ビン酸、1-アリール-3-ピラゾリン類(たとえば1-(p-
ヒドロキシフェニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-メ
チルアミノフェニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-ア
ミノフェニル)-3-アミノピラゾリン、1-(p-アミノ-N-
メチルフェニル)-3-アミノピラゾリンなど)などを、
単独もしくは組合せて使用することができるが、3-ピラ
ゾリドン類とジヒドロキシベンゼン類との組合せ、又
は、アミノフェノール類とジヒドロキシベンゼン類との
組合せで使用することが好ましい。現像主薬は、通常0.
01〜1.4モル/lの量で用いられるのが好ましい。
【0064】本発明において、保恒剤として用いる亜硫
酸塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナト
リウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/l以上が好ま
しい。特に好ましくは、0.4モル/l以上である。
【0065】現像液には、その他必要によりアルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、銀スラッ
ジ防止剤(特公昭62-4702、特開平3-51844、特開平4−
26838、特開平4−362942、特開平1-31903
1)pH緩衝剤(たとえば、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸
塩、ホウ酸、酢酸、クエン酸、アルカノールアミンな
ど)、溶解助剤(たとえばポリエチレングリコール類、
それらのエステル、アルカノールアミンなど)、増感剤
(たとえばポリオキシエチレン類を含む非イオン界面活
性剤、四級アンモニウム化合物など)、界面活性剤、消
泡剤、カブリ防止剤(たとえば、臭化カリウム、臭化ナ
トリウムの如きハロゲン化銀、ニトロベンズインダゾー
ル、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、
ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾール類な
ど)、キレート化剤(たとえばエチレンジアミン四酢酸
またはそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリリ
ン酸塩など)、現像促進剤(たとえば米国特許第2,304,
025号、特公昭47-45541号各公報に記載の化合物な
ど)、硬膜剤(たとえばグルタールアルデヒド又は、そ
の重亜硫酸塩付加物など)、あるいは消泡剤などを添加
することができる。現像液のpHは9.5〜12.0に調製され
ることが好ましい。
【0066】本発明の化合物は現像処理の特殊な形式と
して、現像主薬を感光材料中、たとえば乳剤層中に含
み、感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行な
わせるアクチベータ処理液に用いてもよい。このような
現像処理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組
合せて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用さ
れることが多く、そのような処理液に、適用も可能であ
る。このような迅速処理の場合、本発明の効果が特に大
きい。
【0067】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8である。定
着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、
チオ硫酸アンモニウムなどのチオ硫酸塩、チオシアン酸
ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アン
モニウムなどのチオシアン酸塩のほか、可溶性安定銀錯
塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られて
いるものを用いることができる。
【0068】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩、たとえば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明ばんなどを加えることができる。
【0069】定着液には、所望により、保恒剤(例え
ば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢
酸)、pH調整剤(例えば、硫酸)硬水軟化能のあるキレ
ート剤等の化合物を含むことができる。
【0070】現像液は、固定成分の混合物でも、グリコ
ールやアミンを含む有機性水溶液でも、粘度の高い半練
り状態の粘稠液体でもよい。また使用時に希釈して用い
ても良いし、あるいはそのまま用いてもよい。
【0071】本発明の現像処理に際しては、現像温度を
20〜30℃の通常の温度範囲に設定することもできるし、
30〜40℃の高温処理の範囲に設定することもできる。
【0072】本発明による白黒ハロゲン化銀写真感光材
料は、自動現像機を用いて処理されることが好ましい。
その際に感光材料の面積に比例した一定量の現像液を補
充しながら処理される。その現像補充量は、廃液量を少
なくするために1m2当たり250ml以下である。好ましく
は1m2当たり75ml以上200ml以下である。特に好ましく
は、1m2当たり75ml以上150ml以下である、1m2当たり7
5ml未満の現像液補充量では減感、軟調化等で満足な写
真性能が得られない。
【0073】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理するときにフィルム先端が自動現像機に
挿入されてから乾燥ゾーンから出てくるまでの全処理時
間(Dry to Dry)が20〜60秒であることが好ましい。こ
こでいう全処理時間とは黒白ハロゲン化銀写真感光材料
を処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には処
理に必要な例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処
理、乾燥等の工程の時間をすべて含んだ時間、つまりDr
y to Dryの時間である。全処理時間が20秒未満では減
感、軟調化等で満足な写真性能が得られない。さらに好
ましくは全処理時間(Dry to Dry)が30〜60秒である。
【0074】本発明で用いることのできる現像液には下
記一般式〔5〕で表される化合物を添加することが好ま
しい。
【0075】
【化33】
【0076】式中、R1、R2、R3は各々水素原子、-SM
1基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基-COOM2基、アミ
ノ基、-SO3M3基または低級アルキル基であり、R1
2、R3のうち少なくとも一つは-SM1基を示す。M1
2、M3は各々水素原子、アルカリ金属原子またはアン
モニウム基を表し、同じであっても異なってもよい。
【0077】上記の一般式〔5〕において、R1、R2
3で表される低級アルキル基および低級アルコキシ基
はそれぞれ炭素を1〜5個有する基であり、それらは更
に置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数を1〜
3個有する基であり、R1、R2、R3で表されるアミノ
基は置換または非置換のアミノ基を表し、好ましい置換
基としては低級アルキル基である。
【0078】上記の一般式〔5〕において、アンモニウ
ム基としては置換または非置換のアンモニウム基であ
り、好ましくは非置換のアンモニウム基である。
【0079】以下に一般式〔5〕で示される化合物の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0080】
【化34】
【0081】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されるものではない。
【0082】実施例1 (ハロゲン化銀写真乳剤Aの調製)同時混合法を用いて
塩沃臭化銀乳剤(銀1モル当たり塩化銀70モル%、沃化
銀0.2モル%)を調製した。この混合時にK3RhCl6を銀1
モル当たり8.1×10-7モル添加した。得られた乳剤は、
平均粒径0.20μmの立方体単分散度粒子(変動係数9
%)からなる乳剤であった。変成ゼラチン(特開平2-28
0139号 G-8)を加え、水洗、脱塩した。脱塩後の50℃の
EAgは190mVであった。
【0083】
【化35】
【0084】引き続き、乳剤の温度を60℃に合わせ、p
Hは5.58に、EAgは123mVに調整した。
【0085】HAuCl4を銀1モル当たり2.2×10-5モル添
加し、2分間撹拌後S8を銀1モル当たり2.9×10-6モル
添加し、更に78分間撹拌し化学増感を行った。化学増感
終了時は、下記の化合物を添加した後、40℃に下げ、化
学増感を終了した。
【0086】
【化36】
【0087】(ハロゲン化銀写真感光材料の調製)特開
平3-92175号実施例1記載のバッキング面側に帯電防止
加工下引きを施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムの一方の下塗層上に、下記処方(1)の
ハロゲン化銀乳剤層をゼラチン量が2.6g/m2、銀量が3.
3g/m2になる様に塗設し、更にその上に下記処方(2)
の乳剤保護層をゼラチン量が1.0g/m2になる様に塗設
し、又反対側のもう一方の下塗層上には下記処方(3)
に従ってバッキング層をゼラチン量が2.7g/m2になる様
に塗設し、更にその上に下記処方(4)のバッキング保
護層をゼラチン量が1g/m2になる様に塗設して試料No.
1〜18を得た。
【0088】 処方(1)〔ハロゲン化銀乳剤層組成〕 ゼラチン 2.6g/m2 ハロゲン化銀乳剤A 銀量 3.3g/m2 増感色素(表1に示す)
7.8mg/m
【0089】
【化37】
【0090】
【化38】
【0091】
【化39】
【0092】 ゼラチン 2.
7g/m 界面活性剤:サポニン 133mg/m2 :S-1 6mg/m2 コロイダルシリカ 100mg/m2 化合物E
100mg/m 処方 (4) 〔バッキング保護層組成〕 ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径5.0μmの単分散ポリメチルメタアクリート 50mg/m2 界面活性剤:S-3 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 5mg/m2
【0093】
【化40】
【0094】得られた試料を、ステップウェッジを密着
し、アルゴンレーザーの代用光源として488nmの干渉フ
ィルターを通して10-6秒の高照度露光した後、下記に示
す組成の現像液及び定着液を投入したコニカ(株)社製迅
速処理用自動現像機GR-26SRにて下記条件で処理を行っ
た。
【0095】 現像液処方 亜硫酸ナトリウム 55g 炭酸カリウム 40g ハイドロキノン 24g 4-メチル-4-ヒドロキシメチル-1-フェニル-3- ヒドラゾリドン(ジメゾンS) 0.9g 臭化カリウム 5g 5-メチル-ベンゾトリアゾール 0.13g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.02g ほう酸 2.2g ジエチレングリコール 40g 化合物5-1 60mg 水と水酸化カリウムを加えて1リットルに仕上げpHを1
0.5にした。
【0096】 定着液処方 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6.0g クエン酸ナトリウム・2水塩 2.0g (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%W/Vの水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(AI2O3換算含量が8.1%W/Vの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは
酢酸で4.8に調整した。
【0097】 得られた試料を光学濃度計コニカPDA-65で濃度測定し、
感度はカブリ濃度+3.5の濃度を与える露光量の逆数で
試料No.1感度を100とした相対感度で示した。
【0098】1〜3.5における特性曲線の傾きから求め
た。
【0099】この結果を表1に示した。
【0100】
【表1】
【0101】表1からも明らかなように本発明に係る化
合物を含む試料は、高感度で最大濃度も高く、ガンマも
高いことがわかる。
【0102】実施例2 実施例1表1の増感色素のかわりに表2記載の増感色素
を使用した他は実施例1と同様にして試料を作成し、下
記の評価を行った。
【0103】増感色素の添加量は本発明の色素は2.2mg/
m2、比較色素Dは7.8mg/m2とした。
【0104】[網点品質(DQ)の評価]市販のコンタ
クトスクリーン(グレーネガティブ 150線)を介して
試料をC-690-DX製版カメラ(大日本スクリーン[株]
製)にて階段露光を与えた後、実施例1記載の現像処理
をし、網点面積10%、50%及び95%の各々の網点品質を
100倍のルーペによる目視観察で5段階評価を行った。
【0105】ランク1は最も品質が劣り、ランク5が最
も良好なランクである。実用的にはランク3が限界であ
る。
【0106】[露光、処理条件]得られた試料を、ステ
ップウェッジを密着し、キセノン光で3秒間露光した
後、前記組成の現像液及び定着液を投入したコニカ(株)
社製迅速処理用自動現像機GR-26SRにて前記条件で処理
を行った。感度及びガンマの評価は実施例1と同様にし
た。
【0107】結果を表2に示す。
【0108】
【表2】
【0109】表2の結果から、本発明の増感色素を用い
た試料は高感度、高ガンマでしかも網点品質が良好であ
ることがわかる。
【0110】
【発明の効果】本発明により、比較的低いpH(11.0以
下)の現像液で処理しても高感度、硬調で、かつ濃度低
下がなく網点品質も良好なハロゲン化銀写真感光材料を
提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 5/29 G03C 5/29 (56)参考文献 特開 昭62−235947(JP,A) 特開 平1−118832(JP,A) 特開 平3−252651(JP,A) 特開 平3−265842(JP,A) 特開 平5−88289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/06 501 G03C 1/295 G03C 1/035 G03C 1/16 - 1/22 G03C 5/29

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドラジン誘導体及び造核促進剤を有
    し、pH11.0以下の現像液で処理され、かつ50モ
    ル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀、沃塩臭化銀又は塩化
    銀、及び下記一般式〔2〕で表される化合物を含有する
    ハロゲン化銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。 【化2】 〔式中、Z71及びZ72は各々ベンズオキサゾール核、ベ
    ンゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトオキ
    サゾール核、ナフトチアゾール核、ナフトセレナゾール
    核、チアゾール核、チアゾリン核、オキサゾール核、セ
    レナゾール核、セレナゾリン核、ピリジン核又はキノリ
    ン核を完成するのに必要な非金属原子群を表す。R71
    びR72は置換又は無置換のアルキル基を表す。X7 -は酸
    アニオンを表し、nは0又は1を表す。〕
  2. 【請求項2】 ヒドラジン誘導体及び造核促進剤を有
    し、pH11.0以下の現像液で処理され、かつ50モ
    ル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀、沃塩臭化銀又は塩化
    銀、及び下記一般式〔3〕で表される化合物を含有する
    ハロゲン化銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。 【化3】 〔式中、Z9はチアゾリン核、チアゾリジン核、セレナ
    ゾリン核、セレナゾリジン核、ピロリジン核、ジヒドロ
    ピリジン核、オキサゾリン核、オキサゾリジン核、イミ
    ダゾリン核、インドリン核、テトラゾリン核、ベンゾチ
    アゾリン核、ベンゾセレナゾリン核、ベンズイミダゾリ
    ン核、ベンズオキサゾリン核、ナフトチアゾリン核、ナ
    フトセレナゾリン核、ナフトオキサゾリン核、ナフトイ
    ミダゾリン核又はジヒドロキノリン核を完成するのに必
    要な非常金属原子群を表す。Q9はローダニン核、2−
    チオオキサゾリン−2,4−ジオン核、2−チオセレナ
    ゾリン−2,4−ジオン核、バルビツール酸核又は2−
    チオバルビツール酸核を完成するのに必要な非金属原子
    群を表す。R91及びR92は各々水素原子、置換又は無置
    換のアルキル基又は置換又は無置換のアリール基を表
    す。Y91及びY92は各々水素原子、置換又は無置換のア
    ルキル基又は置換又は無置換のアリール基を表す。pは
    0又は1を表す。ただし、下記一般式〔4〕は除く〕 【化4】 〔式中、R101、R102、R103及びR104、R105は置換
    又は無置換のアルキル基、アリール基を表す。〕
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