JP2875803B2 - ポリオレフイン系ホツトメルト型接着剤 - Google Patents

ポリオレフイン系ホツトメルト型接着剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオレフイン系のホツトメルト型接着剤
に関する。更に詳細には、機械、電気・電子等の各種工
業分野において実用的なポリオレフイン系ホツトメルト
型接着剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、機械、電気・電子等の各種工業分野で使用する
接着剤としては、主に作業性の点から各種被着体に対し
て優れた「ぬれ」特性を有する、アタクチツクポリプロ
ピレン、粘着付与樹脂及びワツクス類を主成分とするホ
ツトメルト型接着剤が知られている。一方、スチレン系
熱可塑性エラストマー(以下スチレン系エラストマーと
いう)は、同様の観点からエチレン−プロピレンエラス
トマー、アタクチツクポリプロピレンと共に灯具用のホ
ツトメルト型シーリング剤として使用されることが知ら
れている(特開昭60−120775号公報)。さらにホツトメ
ルト型組成物に弾性を与える技術としては、加硫粉末ゴ
ムをその中に分散させたものが知られている(特開昭58
−23865号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のポリオレフイン系ホツトメルト
型接着剤・シーリング剤は、機械部品や電気・電子部品
等の接着・シーリングの用途には耐熱衝撃特性、耐機械
的衝撃特性、剥離接着強さ及び低温時の接着強さの点で
実用上不十分であつた。エチレン−プロピレンエラスト
マー、アタクチツクポリプロピレンにスチレン系エラス
トマーを併用したシーリング剤は、粘着性のため電気的
特性に問題が生じやすく耐熱クリープ特性が劣つてい
た。又、ホツトメルト型組成物に加硫粉末ゴムを加えて
も加硫粉末ゴムの粒子径は小さいものでも0.1mm程度で
あり微細な相分離構造を得ることができないため、耐熱
衝撃特性、耐機械的衝撃特性及び低温時の接着強さを大
きく改善するに至つていない。そのため、苛酷な条件で
使用され、しかも信頼性が要求される機械部品の固定、
電気・電子部品の固定、低温保管用容器のシール等の用
途には従来のホツトメルト型組成物を使用することに多
大の問題があつた。
本発明の目的は、前記諸性能に優れ機械、電気・電子
等の各種工業分野において実用的なホツトメルト型接着
剤を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、アタクチックポリプロピレンを10〜
70重量%、粘着付与樹脂を1〜30重量%、ワックス類を
1〜24重量%及びスチレン系熱可塑性エラストマーを2
〜70重量%含有することを特徴とするポリオレフィン系
ホットメルト型接着剤が提供される。
本発明において、アタクチツクポリプロピレンは、接
着剤の粘度、耐衝撃特性等の物理特性の点からは本質的
に非晶質のものであり重量平均分子量が約10,000〜約10
0,000の範囲のものであることが好ましい。特に約10,00
0〜約50,000の範囲のものが好ましい。アタクチツクポ
リプロピレンの具体例としては、イーストマンケミカル
プロダクツ社製のイーストボンドG−92(重量平均分子
量18,000)、イーストボンドM5H(重量平均分子量14,00
0〜15,000)、イーストボンドM5F(重量平均分子量23,0
00〜25,000)、エルパソプロダクツ社製のRT B2A80(重
量平均分子量46,000)、RT B3A15(重量平均分子量28,0
00)を挙げることができる。
本発明の粘着剤中のアタクチツクポリプロピレンの配
合量は、接着剤の粘度・強度等の点から約10〜約70重量
%の範囲であることが好ましい。特に約14〜約50重量%
の範囲であることが好ましい。
本発明におけるアタクチツクポリプロピレンは実質的
に結晶質ポリプロピレンを含まないものである。例えば
結晶質ポリプロピレンを20%以上含むアタクチツクポリ
プロピレンを使用すると、ホツトメルト型接着剤は結晶
化しやすくなりもろくなる。
粘着付与樹脂としては、ホツトメルト型接着剤に使用
される公知の接着付与樹脂はいずれも使用でき、例え
ば、アルキルフエノール系樹脂、テルペン樹脂、変成テ
ルペン樹脂、石油樹脂、ロジン、ロジン誘導体、クマロ
ンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂及びスチレン系エ
ラストマーを除くスチレン系樹脂を挙げることができ
る。
接着剤中における粘着付与樹脂の配合量は、接着剤の
溶融粘度を下げ「ぬれ」特性の改善の点から約1〜30重
量%であることが好ましい。特に10〜30重量%が好まし
い。
ワツクス類としては、ホツトメルト型接着剤に使用さ
れる公知のワツクス類はいずれも使用でき、例えば、低
分子ポリエチレン、マイクロクリスタリンワツクス、フ
イツシヤートロプシユワツクス及びパラフインワツクス
を挙げることができる。
接着剤中におけるワツクス類の配合量は、接着剤の硬
化時間、操作性に影響する粘度及び接着性の点から約1
〜約24重量%であることが好ましい。特に5〜24重量%
が好ましい。
スチレン系エラストマーはポリスチレンをハードセグ
メントとするスチレン系ブロツク型ゴムである。具体的
には例えば次のものを挙げることができる。
接着剤中におけるスチレン系エラストマーの配合量
は、接着剤の溶融粘度、「ぬれ」特性、熱衝撃特性、機
械的衝撃特性等の点から約2〜約70重量%の範囲である
ことが好ましい。特に約2〜約60重量%の範囲であるこ
とが好ましい。
経済性その他の実用上の点からは、本発明のホツトメ
ルト型接着剤には汎用の可塑剤、酸化防止剤、安定剤、
充てん剤あるいは顔料等の各種のホツトメルト型接着剤
の添加物を1種又は2種以上併用することができる。
又、本発明の接着剤の特性を著るしく変化させない範囲
で各種の熱可塑性高分子化合物を添加することもでき
る。
本発明のホツトメルト型接着剤の製造は、各成分をそ
れらの軟化温度以上で加熱・溶融し混合することにより
行なうことができる。しかしながら、アタクチツクポリ
プロピレンを含む樹脂層とスチレン系エラストマー相の
相容性が悪いため、樹脂成分が本来有する種々の被着体
に対する優れた「ぬれ」特性に起因する優れた接着特性
と、熱可塑性ゴムの有する優れた耐熱衝撃特性、耐機械
的衝撃特性、低温時の物理特性とを効率的に併せ持たせ
るためには、その混合・分散はスチレン系エラストマー
相の粒子の直径が100μ以下、好ましくは50μ以下、最
も好ましくは10μ以下となるよう公知の各種の方法によ
り高せん断かくはんして見かけ上均一とすることが望ま
しい。
このようにして製造される本発明のホツトメルト型接
着剤の微細な相分離構造は、それぞれの量的要因にも左
右されるが、樹脂相にスチレン系エラストマー相が微細
に分散した状態のもの、樹脂相にスチレン系エラストマ
ー相が微細に分散した状態とスチレン系エラストマー相
に樹脂相が微細に分散した状態とが両者共存し、それぞ
れが互いにつながりあつている状態のもの、及びエチレ
ン系エラストマー相に樹脂相が微細に分散している状態
のものである。
これらの相分離構造は、スチレン系エラストマーのブ
ロツクポリスチレン部分を四酸化ルテニウム染色法を用
いて透過型電子顕微鏡観察により容易に調べることがで
きる。スチレン系エラストマー部分は黒く映り他の部分
が白く映り互いの相構造を観察することができる(第2
図〜第5図参照)。
本発明によるホツトメルト型接着剤において、耐熱衝
撃特性、耐機械的衝撃特性、はく離接着強さ、低温時の
接着強さが飛躍的に改善される理由は、微細に分散して
いるスチレン系エラストマー相が応力の集中に対し、そ
れ自身の持つ柔軟性により、集中した応力を吸収、緩和
するためと考えられる。その効果はスチレン系エラスト
マーの添加量が必須4成分中2重量%から発現し、スチ
レン系エラストマーの添加量が増加すると共に大きくな
る。しかし、一方ホツトメルト型組成物の溶融粘度はス
チレン系エラストマーの添加量が増加すると共に上昇す
るため、70重量%以下、特に60重量%以下の添加が好ま
しいのである。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明す
る。実施例、比較例に記述した物理特性は以下の方法に
より測定し評価した。
(1) 溶融粘度;日本接着工業会規格JAI 7−1980 粘度計…ブルツクフイールド エンジニアリング ラ
ボラトリー社製 RVTD型粘度計 27番スピンドル 測定温度…180℃ (2) 衝撃接着強さ;JIS K−6855 接着体…カバ材、幅(L)は12.5mm (3) 引張りせん断接着強さ;JIS−K−6850 引張り強度…50mm/分 (4) 180゜はく離接着強さ;JIS−K−6854 引張り強度…50mm/分 (5) 熱衝撃(ヒートシヨツク)試験 イ)試験片の作成 25×100×2mmのフエノール板に接着剤を直径15mmの大
きさに溶融塗布し、24時間放置する。
ロ)試験方法 気相試験 −40℃ 30分/90℃ 30分 液相試験 −40℃ 5分/90℃ 5分 (不活性液体フロリナートを使用) 上記条件のサイクル中に20個の試験片を入れ、指定サ
イクル後の接着剤の自然はく離の数を記録する。
比較例1 組成 アタクチツクポリプロピレン (ボールアンドリング軟化点145℃) 48.0重量% 石油樹脂(アルコンP−125、 ボールアンドリング軟化点125℃) 30.0重量% フイツシヤートロプシユワツクス (ボールアンドリング軟化点108℃) 11.0重量% 低分子ポリエチレン (ボールアンドリング軟化点102℃) 11.0重量% 混合方法 500ml金属製容器に全配合量が200gになるように投入
し、ヒーターにて全体がほぼ溶融するまで加温する。
その後、温度を約180℃に保ち、均一になるまで撹拌
羽根直径40mmφのミキサーで撹拌混合した。
実施例1〜84、比較例2〜6 組成 後述の表1〜12に示す。
混合方法 イ)スチレン系エラストマー添加量が15重量%以下の場
合 500mlの金属容器に全配合量が200gになる様にスチレ
ン系エラストマー以外の配合物を投入し、ヒーターにて
全体がほぼ溶融するまで加温する。その後40mmφのミキ
サーにて撹拌しながら、180℃まで加温し、スチレン系
エラストマーを加え、回転数2000rpmにて均一になるま
で180℃〜200℃にて撹拌した。
ロ)スチレン系エラストマー添加量が20重量%以上の場
合 シグマ型ニーダーにてスチレン系エラストマーとアタ
クチツクポリプロピレン、石油樹脂(及び酸化防止剤)
をジヤケツト温度180℃にて加熱撹拌し、充分均一にな
つてから、フイツシヤートロプシユワツクス及び低分子
ポリエチレンを加えさらに均一になるまで加熱撹拌し
た。
表−1はSISゴムクレイトンD−1107を含有する場合
の接着剤の特性、表−2はSEBSゴムクレイトンG−1650
を含有する場合の特性、表−3はSEBSゴムクレイトンG
−1652を含有する場合の特性、表−4はSEBSゴムクレイ
トンG−1657を含有する場合の特性、表−5はSEBSゴム
クレイトンG−1726を含有する場合の特性、表−6はSE
PゴムクレイトンG−1702を含有する場合の特性、表−
7はその他のスチレン系熱可塑性ゴム(エラストマー)
を含有する場合の特性、表−8〜11は重量平均分子量の
異なるアタクチツクポリプロピレンを含有する場合の特
性を示す。表12は各種粘着付与樹脂、ワツクス類を含有
する場合の特性を示す。
表−1から、比較例のホツトメルト型接着剤の衝撃接
着強さは常温、低温ともに劣る。引張りせん断接着強さ
は、常温である程度の値を示すが低温では大きく低下す
る。
表−1〜6の実施例から明らかな様に、衝撃接着強さ
及び引張りせん断接着強さは、スチレン系エラストマー
を必須4成分中2重量%添加することにより常温、低温
ともに改善される。スチレン系エラストマーの添加量を
増加させてゆくと、衝撃接着強さ、引張りせん断接着強
さはさらに大幅に改善される。一方、エラストマー成分
の添加により溶融粘度は増加してゆき、作業性が悪くな
る。
表−1〜6及び表−7の実施例は現在上市されている
スチレン系ブロツク型ゴムのほとんどの構造を網羅して
いる。それぞれ、その種類により効果に差はあるが、全
てのスチレン系ブロツク型ゴムの添加はポリオレフイン
系ホツトメルト型接着剤の衝撃接着強さ、及び引張りせ
ん断接着強さを大幅に向上させることが解つた。又、表
−8〜11の実施例から明らかな様に、スチレン系ゴム
(エラストマー)の添加による効果は、それが添加され
るポリオレフイン系ホツトメルト型組成物の種類に限定
されない。
表−12の実施例から明らかなように公知の各種粘着付
与樹脂、ワツクス類は、本発明の接着剤に使用していず
れも優れた諸物性を示している。
次に、代表として実施例26のホツトメルト型接着剤の
その他の特性を比較例1のホツトメルト型接着剤のそれ
らと対比して次の表−13〜17に示す。
1. 熱衝撃(ヒートシヨツク)試験 気相サイクル 液晶サイクル 2. 各種被着体に対する引張りせん断接着強さ 0℃における引張りせん断接着強さ(kgf/cm2)を次
の表−15に示す。
3. 各種被着体に対する180℃はく離接着強さ〔kgf/25m
m〕 4. 電気特性 試験方法: (イ) 体積抵抗率、絶縁破壊電圧、誘電率及び誘電正
接は、23℃にてJIS−K−6911の方法により測定した。
(ロ) 電食特性は次の方法により測定した。すなわ
ち、第1図に示す様な試験体(くし型電極)の点線で囲
つた部分に、接着剤を1mm厚に塗布し、両極間にDC100V
を通電しながら60℃、95%RHの雰囲気中に暴露する。測
定は、両極間に500V1分間チヤーヂした後、23℃で絶縁
抵抗値を測定した。
なお、第1図の試験体であるくし型電極は、回路幅0.
8mmで、回路間隔0.8mmで、ソルダーレジストのない基板
ガラスエポキシ積層板FR−4グレードである。
表−13、表−14の熱衝撃(ヒートシヨツク)試験の結
果はスチレン系エラストマーの添加がポリオレフイン系
ホツトメルト型組成物の耐熱衝撃特性を飛躍的に改善さ
せることを示している。しかもその改善された組成物は
−40℃から90℃までの幅広い温度範囲で使用可能であり
さまざまな産業分野での使用が期待できる。
表−15の各種被着体に対する引張りせん断接着強さの
比較から明らかな様にスチレン系エラストマーの添加は
低温特性を大幅に改善する。又、表−16のはく離接着強
さの比較では常温、低温共に大きく接着強さが向上して
いる。特に、はく離接着強さの向上は接着の信頼性を向
上させるものであり大変有意義である。しかも、今後ま
すます利用範囲が広がるであろう各種プラスチツク類に
対しても接着強さを向上することができ、ポリオレフイ
ン系ホツトメルト組成物の使用範囲を大幅に拡大するこ
とが出来た。
又、表−17に提示した様にスチレン系エラストマーの
添加は従来のポリオレフイン系ホツトメルト型接着剤の
有する優れた電気絶縁特性、耐電食特性をほとんど低下
させない。本接着剤は、前述の様に使用温度範囲が広
く、各種プラスチツク類に対し、良好な接着強さをそな
えており、電気・電子部品の固定など電気・電子産業に
おける絶縁性接着剤、あるいは絶縁性充填材としても大
変有望である。
以上の関係は、本発明の他の実施例の接着剤について
もほぼ同様である。
尚、本発明によるホツトメルト型接着剤の微細相分布
構造について、電子顕微鏡観察により確認される点につ
いて、簡単に説明を加える。試料のホツトメルト型組成
物を1%四酸化ルテニウム水溶液に24時間浸漬後、通常
のミクロトウムを用い、試験片を作り、観察に供した。
第2図は本発明の実施例24のホツトメルト方接着剤を10
000倍に拡大した電子顕微鏡写真であり、第3図は同接
着剤を30000倍に拡大した電子顕微鏡写真である。第4
図は本発明の実施例26のホツトメルト型接着剤を3000倍
に拡大した電子顕微鏡写真であり、第5図は同接着剤を
10000倍に拡大した電子顕微鏡写真である。
第2図〜第5図の黒く映つている部分が、四酸化ルテ
ニウムにより染色されたポリスチレンブロツクを含むス
チレン系エラストマー相であり0.1μから1μの大きさ
である。この微細なスチレン系エラストマー相が耐熱衝
撃特性の向上、耐機械的衝撃特性の向上、はく離接着強
さの向上、低温特性の向上に極めて有効に寄与してい
る。外から加わつた歪みによる応力が集中して、破壊が
始まろうとすると、その集中する応力を微細に分散して
いるスチレン系エラストマー相が、吸収緩和する。
スチレン系エラストマー添加量の少ない実施例24の組
成物では樹脂相の中に、スチレン系エラストマー相が分
散しているがスチレン系エラストマーの添加量を増やし
た実施例26の組成物では樹脂相の中にスチレン系エラス
トマーが分散した部分と、スチレン系エラストマー相の
中に樹脂相が分散した部分の両者が存在している。この
ような相構造においてはさらに耐衝撃特性の向上が認め
られる。
なお、実施例で具体的に説明した配合成分及び配合量
にかえて、本発明の他の粘着付与樹脂であるアルキルフ
エノール系樹脂、テルペン樹脂、変成テルペン樹脂、ロ
ジン、ロジン誘導体、クマロンインデン樹脂、ポリエス
テル系樹脂又はスチレン系樹脂、そしてさらに他のワツ
クス類であるマイクロクリスタリンワツクス又はパラフ
インワツクスを使用しても前記試験結果とほぼ同等の結
果を得た。
〔発明の効果〕
以上説明した通り、本発明のポリオレフイン系ホツト
メルト型接着剤は、スチレン系エラストマーの優れた耐
衝撃特性及び優れた低温時の物理特性と、アタクチツク
ポリプロピレン、粘着付与樹脂及びワツクス類を主成分
とするホツトメルト型接着剤の本来有する優れた粘着特
性を合せ持ちそのため作業性がよく、かつ優れた諸電気
的特性を失なわないという特徴的な効果を有する。これ
により苛酷な条件で使用しても信頼性の要求される機械
部品、電気・電子部品の固定、包装材料の接着等の用
途、具体的には例えばプラスチツク成形品の接着、プリ
ント基板上のコンデンサー、抵抗体、コイルなどの振動
防止固定、テレビ用偏向ヨークコイルの固定、食品など
の低温保管容器あるいは電気部品などの通凾などに用い
られるプラスチツクダンボールの接着、ポリオレフイン
コート紙、ポリプロピレンラミネート紙などの紙器の組
立接着に充分実用に供しうるホツトメルト型接着剤の提
供が可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は電食特性試験に使用するテストパターンを示す
図面であり、第2図〜第5図は本発明の実施例のホツト
メルト型接着剤の粒子構造の電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 101/00 - 201/10 C08L 1/00 - 101/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アタクチックポリプロピレンを10〜70重量
    %、粘着付与樹脂を1〜30重量%、ワックス類を1〜24
    重量%及びスチレン系熱可塑性エラストマーを2〜70重
    量%含有することを特徴とするポリオレフィン系ホット
    メルト型接着剤。
  2. 【請求項2】アタクチックポリプロピレンが重量平均分
    子量10,000〜100,000かつ本質的に非晶質のアタクチッ
    クポリプロピレンである、請求項1記載のポリオレフィ
    ン系ホットメルト型接着剤。
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