JP2874779B2 - オキサゾール化合物 - Google Patents

オキサゾール化合物

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JP2874779B2
JP2874779B2 JP2029848A JP2984890A JP2874779B2 JP 2874779 B2 JP2874779 B2 JP 2874779B2 JP 2029848 A JP2029848 A JP 2029848A JP 2984890 A JP2984890 A JP 2984890A JP 2874779 B2 JP2874779 B2 JP 2874779B2
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衡 池田
百瀬  祐
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D263/00Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings
    • C07D263/02Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings
    • C07D263/30Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D263/32Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
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    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この発明はオキサゾール化合物に関する。さらに詳し
くは血糖低下作用、耐糖能改善作用を有するオキサゾー
ル化合物に関する。従ってこの発明化合物は糖尿病治療
剤として用いることができる。
(ロ) 従来の技術及び発明が解決しようとする課題 糖尿病治療剤として種々の化合物が製造されている
が、活性及び副作用の点でまだ十分なものとはいえな
い。
一方、4,5−ジアリールオキサゾール−2−脂肪酸誘
導体が、抗炎症作用を有することが知られている(米国
特許第3,578,671号、特公昭49-38268号参照)。
今回、4−アリールオキサゾールの2位に置換基を有
する化合物を製造して鋭意研究した結果、血糖低下作用
および耐糖能改善作用を有する化合物が見出された。
(ハ) 課題を解決するための手段 この発明は式(I): [式中、Aは式−CH2OR3(R3は水素原子、置換されて
いてもよい炭化水素残基、置換されていてもよい複素環
基またはアシル基を示す)で表わされる基またはアルデ
ヒド基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を示
す] で表わされるオキサゾール化合物またはその塩及び 式(I′): [式中、A′は式−CH2OR3′(R3′は水素原子、置換
されていてもよい炭化水素残基、置換されていてもよい
複素環基またはアシル基を示す)で表わされる基、アル
デヒド基またはエステル化もしくはアミド化されていて
もよいカルボキシル基を、Bは置換されていてもよいフ
ェニル基を示す] で表わされるオキサゾール化合物またはその塩を含有す
ることを特徴とする糖尿府治療剤を提供するものであ
る。
上記一般式(I),(I′)中、Bで示される置換さ
れていてもよいフェニル基における置換基としては、例
えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換されて
いてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキ
ル基などが挙げられ、これらの置換基は同一または異な
って1〜4個、好ましくは1〜2個ベンゼン環上に置換
していてもよい。ここにおいて、ハロゲン原子の例とし
てはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられ、とりわ
けフッ素及び塩素が好ましい。
置換されていてもよいアルコキシ基におけるアルコキ
シ基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分枝
状のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプチルオキシ、ノニルオキシなどが挙
げられるが、とりわけ炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝
状のアルコキシ基が好ましい。
置換されていてもよいアルキル基におけるアルキル基
としては、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭
素数1〜6の直鎖もしくは分枝状アルキル基、例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニルまたはデシルなど、及び炭素数3〜7の環状
アルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シ
クロヘキシルまたはシクロヘプチルなどが挙げられる。
上記置換されたアルコキシ基及び置換されたアルキル
基における置換基としては、たとえばハロゲン(例、フ
ッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、水酸基、炭素数1〜
6のアルコキシ基(例、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シ、イソプロポキシ,ブトキシ,ペンチルオキシ,ヘキ
シルオキシなど)などが挙げられ、置換基の数は1〜3
個が好ましいが、置換墓の数が2個以上の時はそれらの
置換基は同一または異なっていてもよい。
置換されたアルコキシ基の具体例としては例えばトリ
フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2,2,2−トリ
フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ、1,1−ジ
フルオロプロポキシ、2,2,3,3−テトラフルオロブトキ
シなどが挙げられる。
置換されたアルキル基の具体例としては、例えばトリ
フルオロメチル、トリフルオロエチル、ジフルオロメチ
ル、トリクロロメチル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロ
キシエチル、2−ヒドロキシエチル、メトキシメチル、
エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエ
チル、2,2−ジメトキシエチル、2,2−ジエトキシエチル
などが挙げられる。
3,R3′で示される置換されていてもよい炭化水素基
における炭化水素残基としては、アルキル基、アラルキ
ル基、アルケニル基、芳香族基などがあげられ、上記ア
ルキル基としては、炭素数1〜10好ましくは炭素数1〜
6の直鎖状、分枝状アルキル基、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、Se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、または炭素数3〜10、好ましくは炭素数3
〜7の環状アルキル基、例えばシクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チルなどが挙げられる。
上記アラルキル基としてはフェニル−C1〜4アルキ
ル(例、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル
など)が挙げられる。
上記アルケニル基としては炭素数2〜10のものが好ま
しく、例えばアリル(allyl)、ビニル、クロチル、2
−ペンテン−1−イル、3−ペンテン−1−イル、2−
ヘキセン−1−イル、3−ヘキセン−1−イル、2−シ
クロヘキセニル、2−シクロペンテニル、2−メチル−
2−プロペン−1−イル、3−メチル−2−ブテン−1
−イルなどが挙げられる。
上記芳香族基としては、例えば、フェニル、ナフチ
ル、アントリルおよびフェナントリルなどのC6〜14
リール基が挙げられる。
3,R3′で示される置換されていてもよい複素環基に
おける複素環としては、例えば1個の硫黄原子、窒素原
子または酸素原子を含む5〜7員複素環、2〜4個の窒
素原子を含む5〜6員複素環、1〜2個の窒素原子およ
び1個の硫黄原子または酸素原子を含む5〜6員複素環
が挙げられ、これらの複素環は2個以下の窒素原子を含
む6員環、ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員
環と縮合していてもよい。
上記の複素環基の具体例としては、例えば、2−ピリ
ジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピリミジル、ピラ
ジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チ
アゾリル、インチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、ピリド[2,3−d]ピリミジル、ベンゾピラニ
ル、1,8−ナフチリジル、1,5−ナフチリジル、1,6−ナ
フチリジル、1,7−ナフチリジル、キノリル、チエノ
[2,3−b]ピリジル、テトラゾリル、チアジアゾリ
ル、オキサシアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、
チエニル、ピロリル、ピロリニル、フリル、ピロリジニ
ル、ベンゾチエニル、インドリル、イミダゾリジニル、
ピペリジル、ビペリジノ、ピペラジニル、モルホリニ
ル、モルホリノなどが挙げられる。
3,R3′で示されるアシル基としては上記R3,R3′で
示される炭化水素残基とカルボニル基またはスルホニル
基と結合したものが挙げられる。
A′で示されるエステル化されたカルボキシル基とし
ては、たとえば式−COOR4(R4はエステル残基を示
す。)で表わされる基などである。
4で示されるエステル残基としてはR3で示した置換
されていてもよい炭化水素残基または置換されていても
よい複素環基が挙げられ、これらはハロゲン、C1〜4
アルコキシなどで1〜3個置換されていてもよい。
A′で示されるアミド化されたカルボキシル基として
は、たとえば式:−CO−N(R5)(R6) (R5,R6は同一または異なって水素または置換されてい
てもよい炭化水素残基または置換されていてもよい複素
環基を示す。)で表わされる基などである。
5またはR6で示される置換されていてもよい炭化水
素残基または置換されていてもよい複素環基としてはR
3,R3′で示した置換されていてもよい炭化水素残基また
は置換されていてもよい複素環基が挙げられ、これらは
ハロゲン、C1〜4アルコキシなどで1〜3個置換され
ていてもよい。
3,R3′,R4,R5およびR6について、置換されていて
もよい炭化水素残基として例示した置換されていてもよ
いアルキル基における置換基としては、たとえばハロゲ
ン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、水酸
基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアル
キル基または炭素数1〜10のアシル基で置換されていて
もよいアミノ基(例、ジメチルアミノ,ジエチルアミ
ノ,ジプロピルアミノ,アセチルアミノ,プロピオニル
アミノ,ベンゾイルアミノなど)、炭素数1〜6のアル
キル基で置換されていてもよいカルバモイル基(例、ジ
メチルカルバモイル,ジエチルカルバモイル,ジプロピ
ルカルバモイルなど)、炭素教1〜6のアルコキシカル
ボニル基(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニ
ル,プロポキシカルボニルなど)、上記した複素環など
が挙げられる。
3,R3′,R4,R5またはR6について置換されたアルキ
ル基の具体例としては、たとえばトリフルオロメチル、
トリフルオロエチル,ジフルオロメチル、トリクロロメ
チル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2
−エトキシエチル、2,2−ジメトキシエチル、2,2−ジエ
トキシエチル、2−ピリジルメチル、3−ピリジルメチ
ル、4−ピリジルメチル、2−(2−チエニル)エチ
ル、3−(3−フリル)プロピル、2−モルホリノエチ
ル、3−ピロリルブチル、2−ピペリジノエチル、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル、2−(N−メチル−
N−エチルアミノ)エチル、2−(N,N−ジイソプロピ
ルアミノ)エチル、5−(N,N−ジメチルアミノ)ペン
チル、N,N−ジメチルカルバモイルエチル、N,N−ジメチ
ルカルバモイルペンチル、エトキシカルボニルメチル、
イソプロポキシカルボニルエチル、tert−ブトキシカル
ボニルプロピルなどが挙げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6で示される置換されていて
もよい炭化水素残基として例示した置換されていてもよ
いアラルキル基における置換基としては、例えばハロゲ
ン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、炭素数1
〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、上記
したハロゲンで置換されたハロゲン化C1〜6アルキル
基(例、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、2,2,
2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチルな
ど)、炭素数1〜6のアルキルまたは炭素数1〜10のア
シルで置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミ
ノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジブチルアミ
ノ,プロピオニルアミノ,アセチルアミノ,ベンゾイル
アミノなど)などが挙げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6について、置換されたアラ
ルキル基の具体例としては、例えば、4−クロロベンジ
ル、3−(2−フルオロフェニル)プロピル、3−メト
キジベンジル、3,4−ジメトキシフェネチル、4−エチ
ルベンジル、4−(3−トリフルオロメチルフェニル)
ブチル、4−アセチルアミノベンジル、4−ジメチルア
ミノフェネチルなどが挙げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6で示される置換されていて
もよい炭化水素残基として例示した置換されていてもよ
い芳香族基における置換基としては、例えばハロゲン
(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、炭素数1〜
6のアルキル、上記したハロゲンで置換された炭素数1
〜6のハロアルキル、水酸基、炭素数1〜6のアルコキ
シ、炭素数1〜10のアシル、炭素数1〜6のアルキルも
しくは炭素数1〜10のアシルで置換されていてもよいア
ミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピ
ルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベン
ゾイルアミノなど)、炭素数1〜6のアルキルで置換さ
れていてもよいカルバモイル(例、ジメチルカルバモイ
ル、ジエチルカルバモイル、ジプロピルカルバモイルな
ど)、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル(例、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキジカル
ボニルなど)、上記した複素環などが挙げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6について置換された芳香族
基の具体例としては、たとえば4−クロロフェニル、4
−シクロヘキシルフェニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−
2−ナフチル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−
ヒドロキシフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、
6−メトキシ−2−ナフチル、4−(4−クロロベンジ
ルオキシ)フェニル、3,4−メチレンジオキシフェニ
ル、4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル、
4−プロピオニルフェニル、4−シクロヘキサンカルボ
ニルフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−ベン
ゾイルアミノフェニル、4−ジエチルカルバモイルフェ
ニル、4−tert−ブトキシカルボニルフェニルなどが挙
げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6で示される置換されていて
もよい複素環基における置換基としては、たとえばハロ
ゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、炭素数
1〜6のアルキル、上記したハロゲンで置換された炭素
数1〜6のハロアルキル、水酸基、炭素数1〜6のアル
コキシ、炭素数1〜10のアシル、炭素数1〜6のアルキ
ルまたは炭素数1〜10のアシルで置換されていてもよい
アミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロ
ピルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベ
ンゾイルアミノなど)、炭素数1〜6のアルキルで置換
されていてもよいガルバモイル(例、ジメチルカルバモ
イル、ジエチルカルバモイル、ジプロピルカルバモイル
など)、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル(例、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニルなど)、上記した複素環基などが挙げられる。
3,R3′,R4,R5およびR6について置換された複素環
基の具体例としては、例えば5−クロロ−2−ピリジ
ル、3−メトキシ−2−ピリジル、5−メチル−2−ベ
ンゾチアゾリル、5−メチル−4−フェニル−2−チア
ゾリル、3−フェニル−5−イソオキサゾリル、4−
(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−オキサゾリ
ル、3−フエニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イ
ル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、
5−アセチルアミノ−2−ピリミジル、3−メチル−2
−チエニル、4,5−ジメチル−2−フラニル、4−メチ
ル−2−モルホリニルなどが挙げられる。
本発明の目的化合物は、例えば次のいずれかの方法で
製造できる。ここで用いる原料化合物は公知もしくは自
体公知の方法で製造することができる。
[上記式中、Bは前記と同義を、R7は低級アルキル基
またはアラルキル基を、Xは脱離基をそれぞれ示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中Bは前記と同義を、R8は炭化水素残基を示
す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] [上記式中の記号は前記と同義を示す] 上記式中R8で示される炭化水素残基は前記R3,R4,R5
およびR6で例示されたものと同様の炭化水素残基をそ
れぞれ示す。Xで示される脱離基としてはハロゲン
(例、塩素,臭素またはヨウ素)またはスルホニルオキ
シ(例、メシルオキシ,トシルオキシ,ベンゼンスルホ
ニルオキシなど)が挙げられる。R7で示される低級ア
ルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル等
が挙げられる。
以下に個々の製造法について詳述する。
A法 化合物(II)またはその塩に、コハク酸モノアミド
(III)を反応させて化合物(I−1)またはその塩を
製造する。反応は無溶媒または不活性溶媒中で行われ
る。不活性溶媒としては、例えば、トルエン、キシレ
ン、ピリジン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラ
クロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシドなどが挙げられる。反応温度は約30〜200
℃、好ましくは60〜150℃で、反応時間は約30分〜10時
間である。化合物(III)の使用量は、化合物(II)ま
たはその塩1モルに対して約1〜10モル、好ましくは約
1.5〜4モルである。
B法 工程1 まず化合物(IV)またはその塩をコハク酸モノハライ
ド(V)でアシル化して化合物(VI)またはその塩を製
造する。アシル化反応は自体公知の方法で行なうことが
できる。例えば、不活性溶媒中、塩基の存在下で行われ
る。この反応に用いられる不活性溶媒としては、例え
ば、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、テト
ラヒドロフラン、水あるいはこれらの混合物などが挙げ
られる。また塩基としては例えば、トリエチルアミン、
ピリジン、N−メチルモルホリン、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリ
ウムなどが挙げられる。この際、トリエチルアミンやピ
リジンは溶媒を兼ねて用いてもよい。反応温度は約−10
〜+50℃であり、反応時間は約10分〜5時間である。化
合物(V)またはその塩の使用量は化合物(IV)1モル
に対して約1〜1.2モルである。
工程2 化合物(VI)またはその塩は環化反応により化合物
(I−1)またはその塩に変換される。化合物(I−
1)またはその塩は、化合物(VI)またはその塩を窒素
含有環化剤、例えば尿素またはアンモニアで環化するこ
とによって製造できる[ジャーナル オブ オーガニッ
ク ケミストリー(J.Org.Chem.),25巻,1151頁参
照]。アンモニアを使用する場合には、アンモニウム
塩、例えば、酢酸中アセテートの形であることが好まし
い。この反応は工程1の不活性溶媒中で行われる。窒素
含有環化剤は化合物(VI)またはその塩に対して約0.5
〜10モル用いられる。
反応温度は約10〜150℃であり、反応時間は約30分〜
6時間である。
C法 A法、B法で製造した化合物(I−1)またはその塩
を加水分解反応に付し化合物(I−2)またはその塩を
製造する。この加水分解反応は常法に従い、酸または塩
基の存在下含水溶媒中で行われる。溶媒としては、例え
ばメタノール,エタノールなどのアルコール類、テトラ
ヒドロフラン,ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン
などと水の混合溶媒を適宜用いることができる。
塩基としては例えば炭酸カリウム,炭酸ナトリウム,
ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,カリウ
ムtert.−ブトキシド,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム,水酸化リチウムなどが用いられる。酸としては、
例えば、塩酸,硫酸,酢酸,臭化水素酸などが用いられ
る。酸または塩基は化合物(I−1)またはその塩に対
して過剰(塩基;約1.2〜6当量、酸:約2〜50当量)
に用いることが好ましい。
反応温度は通常、約−20〜+150℃、好ましくは約−1
0〜+100℃であり、反応時間は約10分〜20時間である。
D法 化合物(I−2)またはその塩をエステル化して化合
物(I−3)またはその塩を製造する。このエステル化
反応は自体公知の方法で行うことができる。例えば化合
物(I−2)またはその塩にアルコール(R4OH)を酸
の存在下に直接反応させるか、R4Xを塩基の存在下に
反応させてエステル化する方法あるいは化合物(I−
2)の反応性誘導体〔例えば酸無水物、酸ハライド(酸
クロリドまたは酸ブロミド)、イミダゾリドあるいは混
合酸無水物(例、メチル炭酸との無水物、エチル炭酸と
の無水物、イソブチル炭酸との無水物など)など〕をア
ルコール(R4OH)と反応させる方法が用いられる。
酸、塩基はC法で用いられるものと同様のものが用いら
れる。この反応は下記のE法(酸ハライドを用いる方
法)と同様に行われる。さらに化合物(I−2)または
その塩にジアゾ化合物(例、ジアゾメタン、ジフェニル
ジアゾメタン)を反応させても製造できる。
E法 化合物(I−1),(I−2)または(I−3)をア
ミド化して化合物(I−4)またはその塩を製造する。
化合物(I−1)および(I−3)またはそれらの塩と
アミン誘導体(VII)またはその塩との反応は不活性溶
媒中(例、エタノール、プロパノール、トルエン、キシ
レン、ピリジン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テト
ラクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドなど)あるいは無溶媒で行われる。反応
温度は20〜200℃であり、反応時間は10分〜10時間であ
る。アミン誘導体(VII)またはまその塩の使用量は化
合物(I−1)あるいは(I−3)またはそれらの塩に
対して過剰に用いることが好ましい。化合物(I−2)
またはその塩とアミン誘導体(VII)またはその塩との
反応は自体公知の方法で行なうことができる。例えば化
合物(I−2)またはその塩とアミン誘導体(VII)ま
たはその塩をジシクロヘキシルカルボジイミドなどで直
接縮合させる方法あるいは化合物(I−2)またはその
塩の反応性誘導体、例えば酸無水物、酸ハライド(酸ク
ロリド、酸ブロミド)、イミダゾリドあるいは混合酸無
水物(例、メチル炭酸との無水物、エチル炭酸との無水
物、イソブチル炭酸との無水物など)などをアミン誘導
体(VII)またはその塩と反応させる方法などが用いら
れる。これらのうち最も簡便な方法は(I−2)の酸ハ
ライドあるいは混合酸無水物を用いる方法である。酸ハ
ライドを用いる場合、反応は通常の溶媒(例、クロロホ
ルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラ
ン、水あるいはこれらの混合物など)中、塩基(例、ト
リエチルアミン、N−メチルモルホリン、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなど)の存在下に行なうのが好ましい。反応温度は
約−10〜+50℃であり、反応時間は約30分〜10時間であ
る。アミン誘導体(VII)またはその塩の使用量は、化
合物(I−2)またはその塩1モルに対して約1〜1.2
モルである。混合酸無水物を用いる場合は、化合物(I
−2)またはその塩とクロロ炭酸エステル(例、クロロ
炭酸メチル、クロロ炭酸エチルまたはクロロ炭酸イソブ
チルなど)を塩基(例、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなど)の存在下に反
応させる。この反応は不活性溶媒(例、クロロホルム、
ジクロロメタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、水
あるいはこれらの混合物など)中で行われる。反応温度
は−10〜+30℃が好ましい。アミン誘導体(VII)の使
用量は化合物(I−2)1モルに対して約1〜1.2モル
である。
F法 この還元反応はそれ自体公知の方法で行なうことがで
きる。例えば、金属水素化物による還元、金属水素錯化
合物による還元、ジボランおよび置換ボランによる還
元、接触水素添加等が用いられる(新実験化学講座、15
巻(II)(日本化学会編、丸善1976年)参照)。
すなわち、この反応は化合物(I−1),(I−
2),(I−3)またはそれらの塩を還元剤で処理する
ことにより行われる。
還元剤としては、水素化ホウ素アルカリ金属(例え
ば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムな
ど)、水素化アルミニウムリチウムなどの金属水素錯化
合物、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、有機スズ
化合物(水素化トリフェニルスズ等)、ニッケル化合
物、亜鉛化合物などの金属および金属塩、パラジウム、
白金、ロジウムなど遷移金属触媒と水素とを用いる接触
還元剤およびジボランなどが挙げられる。
この反応は反応に悪影響を及ぼさない有機溶媒中で行
われる。
溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモ
ノメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタ
ノール、プロパノールなどのアルコール類、ジメチルホ
ルムアミドなどのアミド類、あるいはこれらの混合溶媒
などが還元剤の種類により適宜選択して用いられる。
反応温度は0〜130℃、とくに10〜100℃が好適であ
る。
反応時間は1〜24時間程度である。
G法 この酸化反応は、自体公知の方法で行なうことがで
き、例えば、二酸化マンガンによる酸化、クロム酸によ
る酸化[酸化クロム(VI)−ピリジン錯体など]および
ジメチルスルホキシドによる酸化などが用いられる(新
実験化学講座、15巻〔I−1〕および〔I−2〕(日本
化学会編、丸善出版1976年)参照)。
例えばジメチルスルホキシドによる酸化の場合、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン等の不
活性溶媒中で行われる。この酸化反応は無水酢酸、無水
リン酸、ジシクロヘキシルカルボジイミド、塩素等の親
電子試薬の共存で行われる。ジメチルスルホキシドの使
用量は化合物(I−5)に対して1〜5モル等量、好ま
しくは1〜2モル当量である。親電子試薬の使用量はジ
メチルスルホキシドに対して等モル量である。本反応は
約−20〜+60℃、好ましくは約0〜40℃で行われる。反
応時間は約0.5〜50時間、好ましくは約1〜20時間であ
る。
H法 このアシル化反応は自体公知の方法で行なうことがで
きる。例えば化合物(I−5)とカルボン酸誘導体(R
8−COOH)を縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジ
イミドなどで直接縮合させる方法、あるいは(R8−COO
H)の反応性誘導体、例えば酸無水物、酸ハライド(酸
クロリド、酸ブロミド)、イミダゾリドあるいは混合酸
無水物(例、メチル炭酸との無水物、エチル炭酸との無
水物、イソブチル炭酸との無水物など)などを化合物
(I−5)と適宜反応させる方法などが用いられる。こ
れらのうち最も簡便な方法は(R8−COOH)の酸ハライ
ドあるいは混合酸無水物を用いる方法である。
酸ハライドを用いる場合、反応は通常溶媒(例、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン、水あるいはこれらの混合物など)中、塩基
(例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウムなど)の存在下に行われる。反応温度は−
10〜+50℃である。(R8−COOH)の使用量は、化合物
(I−5)またはその塩1モルに対して1〜1.2モルで
ある。
混合酸無水物を用いる場合は、(R8−COOH)にクロ
ロ炭酸エステル(例、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エ
チル・クロロ炭酸イソブチルなど)を反応させる。反応
は、塩基(例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムなど)の存在下に行われる。反応
は不活性溶媒(例、クロロホルム、ジクロロメタン、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、水あるいはこれら混合
物など)中で実施される。反応温度は−10〜+30℃で反
応させるのが好ましい。反応暗闇は約0.5〜50時間であ
る。(R8−COOH)の使用量は化合物(I−5)または
その塩1モルに対して約1〜1.2モルである。
I法 この方法では化合物(I−5)またはその塩を塩基
(例、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウム
アミド、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)の存在下に(R3−X)と反応
させて(I−8)を製造する。本反応は不活性溶媒
(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン、1,2−ジクロロエタン、
1,1,2,2−テトラクロロエタン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなど)中で行われる。反応
温度は−20〜100℃、好ましくは−10〜50℃である。反
応時間は約0.5〜20時間である。(R3−X)の度用量は
化合物(I−5)またはその塩に対して過剰に用いるこ
とが好ましい。
J法 工程1 化合物(I−5)またはその塩をハロゲン化剤あるい
はスルホニル化剤と反応させて化合物(VIII)またはそ
の塩を製造する。ハロゲン化剤としては塩化チオニル、
三臭化リンなどが好ましい。この場合Xが塩素または臭
素で示される化合物(VIII)またはその塩が生成され
る。このハロゲン化反応は不活性溶媒(例、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタンな
ど)中あるいは過剰のハロゲン化剤を溶媒として行われ
る。反応温度は約10〜80℃である。ハロゲン化剤の使用
量は化合物(I−5)またはその塩に対して約1〜20モ
ルである。スルホニル化剤としてはメシルクロリド、ト
シルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリドなどが好ん
で用いられ、Xがそれぞれメシルオキシ、トシルオキ
シ、ベンゼンスルホニルオキシで示される化合物(VII
I)またはその塩が生成する。スルホニル化反応は不活
性溶媒(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルエ
ーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、クロロホル
ム、ジクロロメタンなど)中で行われる。反応は好まし
くは塩基(例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムなど)の存在下に行われる。反応
温度は約0〜130℃、好ましくは10〜100℃である。反応
時間は約10分〜5時間である。スルホニル化剤および塩
基の使用量は化合物(I−5)またはその塩1モルに対
してそれぞれ約1〜1.2モルである。以上のようにして
生成したXが塩素、臭素あるいはスルホニルオキシであ
る化合物(VIII)またはその塩1モルにヨウ化ナトリウ
ムあるいはヨウ化カリウムを1〜3モル反応させればX
がヨウ素である化合物(VIII)またはその塩を製造する
こともできる。この場合反応溶媒としてはアセトン、メ
チルエチルケトン、エーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどが用いられる。反応温度は20〜80℃であ
る。
工程2 ついで化合物(VIII)またはその塩をアルコール(R
3−OH)と反応させることにより化合物(I−8)また
はその塩を製造する。この反応は通常不活性溶媒(例、
エーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル
のテトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホ
ルムアミドなど)中、塩基(例、トリエチルアミン、N
−メチルモルホリン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)の存在下
に行われる。反応温度は0〜100℃である。反応時間は
約5分〜10時間である。化合物(R3−OH)の使用量
は、化合物(VIII)またはその塩1モルに対して約1〜
3モルである。
上記A法からJ法で用いられる化合物の塩は化合物
(I),(I′)の塩と同様の物が用いられる。このよ
うにして得られる化合物は自体公知の手段、たとえばろ
過、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、転落、液性転換、結晶
化、再結晶、蒸留、昇華、塩析、クロマトグラフィーな
どにより単離製造することができる。
上記の方法で得られた(I),(I′)が酸性官能基
(例、遊離のカルボン酸)を有する場合、常法により薬
学的に許容され得る塩基との塩を形成させてもよい。こ
のような塩としては例えばナトリウム塩、カリウム塩、
アルミニウム塩、カルシウム塩などがあげられる。
(I),(I′)が塩基性官能基を含む場合、常法によ
り薬学的に許容され得る酸との塩を形成させてもよい。
このような塩としては例えば塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、
フマル酸塩などが挙げられる。
また、化合物(I),(I′)またはそれらの塩の毒
性については、例えば実施例No.37,No.39で製造した化
合物を300mg/kgの割合でマウスに経口投与してら死亡例
は認められなかった。
この発明の化合物(I),(I′)またはそれらの塩
は、実施例(試験例)に示すように哺乳動物(例、マウ
ス、ラット、ウサギ、犬、ネコ、牛、豚、人など)にお
いて血糖底下作用、耐糖能の改善作用などを有し、かつ
毒性が低い。
したがって、本発明の化合物(I),(I′)または
それらの塩は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサ
ギ、犬、ネコ、牛、豚、人など)の糖尿病の治療薬とし
て用いることができる。
この発明の化合物を人に投与する場合、投与方法は経
口的、非経口的いずれのルートによってもよい。経口投
与のための組成物としては、固体または液体の剤形、具
体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげら
れる。かかる組成物は自体公知の方法によって製造され
製剤分野において通常用いられる担体もしくは賦形剤を
含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦形剤と
しては乳糖、でんぷん、庶糖、ステアリン酸マグネシウ
ムなどが挙げられる。
非経口投与のための組成物としては、たとえば注射
剤、坐剤などが挙げられ、注射剤は皮下注射剤、皮内注
射剤、筋肉注射剤などの剤形を包含する。かかる注射剤
は自体公知の方法、すなわち化合物(I),(I′)ま
たはそれらの塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性ら
しくは油性液に懸濁または乳化することによって調製さ
れる。注射用の水性液としては生理食塩水、等張液など
が挙げられ、必要により適当な懸濁化剤、たとえばカル
ボキシメチルセルロースナトリウム、非イオン性界面活
性剤などと併用してもよい。油性液としてはゴマ油、大
豆油などが挙げられ、溶解補助剤としては安息香酸ベン
ジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい。調製
された注射液は通常適当なアンプルに充填される。
この発明化合物(I),(I′)またはそれらの塩を
糖尿病治療薬として使用する場合、成人1日当たりの投
与量は、経口投与の場合1〜500mg、好ましくは10〜150
mgである。
以下にこの発明を実施例、試験例および製剤例によっ
てさらに詳しく説明するが、本発明がこれらによって限
定されるものではない。
(実施例) 実施例 1 3,5−ジトリフルオロメチルフェナシルブロミド(3.1
g)およびコハク酸エチル モノアミド(5.4g)の混合
物を130℃で2時間加熱した。反応混合物を水に注いで
折出する結晶をろ取、4−(3,5−ジトリフルオロメチ
ルフェニル)−2−オキサゾールプロピオン酸エチル
(1.7g,47%)を得た。ヘキサンから再結晶した。無色
プリズム晶、mp70-71℃。
元素分析値:C1613NO36として 理論値:C,50.40;H,3.44;N,3.67 実測値:C,50.62;H,3.40;N,3.70 実施例 2〜10 実施例1と同様にして第2表の化合物を得た。
実施例 11 4−クロロ−α−ヒドロキシアセトフェノン(4.84
g)のピリジン(50ml)溶液にコハク酸エチルモノクロ
リド(4.8ml)を室温で加え、2時間撹拌した。反応混
合物を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、6N-HCl,水の順に洗浄後、乾燥(MgSO4)した。溶媒
を留去し、残留する油状物をシリカゲルクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,V/V)で溶出
する画分からコハク酸−2−(4−クロロフェニル)−
2−オキソエチル−エチルエステルの結晶(7.85g,93
%)を得た。エーテル−ヘキサンから再結晶した。無色
針状晶、mp50-51℃。
元素分析値:C14155Clとして 理論値:C,56.29;H,5.06 実測値:C,56.55;H,5.08 コハク酸−2−(4−クロロフェニル)−2−オキソ
エチル−エチルエステル(7.6g)、酢酸アンモニウム
(9.8g)および酢酸(80ml)の混合物を110℃で1時間
撹拌した後、2時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留
物に水を加え、炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ性
とした後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗
後、乾燥(MgSO4)した。溶媒を留去し、残留する油状
物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
−ヘキサン(1:3,V/V)で溶出する画分から4−(4−
クロロフェニル)−2−オキサゾールプロピオン酸エチ
ルエステルの結晶(2.23g,31%)を得た。酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶すると、無色板状晶、mp65-66℃。
元素分析値:C1414NO3Clとして 理論値:C,60.11;H,5.04;N,5.01 実測値:C,59.96;H,5.07;N,5.01 実施例 12 4−(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)−2−
オキサゾールプロピオン酸エチル(1.6g)をメタノール
(20ml)に溶かし10%NaOH(10ml)を加えた。混合物を
室温で10分撹拌した後、水に注いでエーテルで抽出し
た。水層を2N-HClで酸性にし、析出する4−(3,5−ジ
トリフルオロメチルフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸の結晶(1.3g,87%)をろ取した。エーテル−
ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶、mp130-131
℃。
元素分析値:C149NO36として 理論値:C,47.61;H,2.57;N,3.97 実測値:C,47.38;H,2.53;N,3.97 実施例 13〜22 実施例12と同様にして第3表の化合物を得た。
実施例 23 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.5g)およびイソプロパノール(30ml)の混
合物に濃硫酸(0.3ml)を加え5時間加熱還流した。反
応混合物を水に注いでエーテルで抽出し、エーテル層は
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順に洗浄後、乾燥
(MgSO4)した。エーテルを留去し、4−(4−クロロ
フェニル)−2−オキサゾールプロピオン酸イソプロピ
ルエステルの結晶(530mg,91%)を得た。ヘキサンから
再結晶した。無色プリズム晶、mp30-31℃。
元素分析値:C1516NO3Clとして 理論値:C,61.33;H,5.49;N,4.77 実測値:C,61.18;H,5.49;N,4.77 実施例 24 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.5g)、ベンジルブロミド(0.25ml)、炭酸
カリウム(0.33g)およびジメチルホルムアミド(DMF)
(10ml)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物
を水に注いで4−(4−クロロフェニル)−2−オキサ
ゾールプロピオン酸ベンジルエステルの結晶(0.664g,9
8%)を得た。エーテル−ヘキサンから再結晶した。無
色プリズム晶、mp66-67℃。
元素分析値:C1916NO3Clとして 理論値:C,66.77;H,4.72;N,4.10 実測値:C,66.91;H,4.69;N,4.02 実施例 25〜27 実施例24と同様にして第4表の化合物を得た。
実施例 28 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.7g)をテトラヒドロフラン(THF)(20m
l)に溶かしオキザリルクロリド(0.27ml)およびDMF
(1滴)を0℃で加え室温で2時間がきまぜたのち溶媒
を留去した。残留油状物をTHF(10ml)に溶かし3,4,5−
トリメトキシベンジルアルコール(1.1g)ついでトリエ
チルアミン(1.2ml)を加えた。混合物を室温で4時間
撹拌した後、水に注いでエーテルで抽出し、エーテル層
は水洗後乾燥(MgSO4)した。溶媒を留去し残留する油
状物はシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサンで溶出する画分から4−(4−クロロフェ
ニル)−2−オキサゾールプロピオン酸−(3,4,5−ト
リメトキシベンジル)エステルの結晶(0.743g,62%)
を得た。ジクロロメタン−ヘキサンから再結晶した。無
色プリズム晶、mp86-87℃。
元素分析値:C2222NO6Clとして 理論値:C,61.19;H,5.13;N,3.24 実測値:C,61.29;H,5.12;N,3.33 実施例 29〜31 実施例28と同様にして第5表の化合物を得た。
実施例 32 実施例24と同様にして4−(4−クロロフェニル)−
2−オキサゾールプロピオン酸−4−メトキシベンジル
エステルを得た。エーテル−ヘキサンから再結晶、無色
プリズム晶。mp69-70℃ 実施例 33 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.5g)をジクロロメタン(20ml)に溶かしジ
フェニルジアゾメタン(0.425g)を加え、室温で4時間
撹拌した後、酢酸(0.5ml)を加えた。反応混合物を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄後、乾燥
(MgSO4)した。溶媒を留去し、残留する油状物をシリ
カゲルクロマトグラフィーに付し、エーテル−ヘキサン
(1:3,V/V)で溶出する画分から4−(4−クロロフェ
ニル)−2−オキサゾールプロピオン酸ジフェニルメチ
ルエステルの結晶(0.759g,91%)を得た。エーテル−
ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶、mp94-95
℃。
元素分析値:C2520NO3Clとして 理論値:C,71.85;H,4.82;N,3.35 実測値:C,71.83;H,4.79;N,3.38 実施例 34 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.5g)をアセトニトリル(20ml)に溶かし2
−フェニル−2−プロパノール(0.325g)、ジシクロヘ
キシルカルボシイミド(0.49g)および4−ジメチルア
ミノピリジン(0.025g)を加え室温で65時間撹拌したの
ち、さらに2−フェニル−2−プロパノール(0.325
g)、ジシクロヘキシルカルボシイミド(0.49g)および
4−ジメチルアミノピリジン(0.025g)を追加し、50℃
で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、不溶物を除去
後、ろ液を濃縮した。残留する油状物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,V/
V)で溶出する画分から4−(4−クロロフェニル)−
2−オキサゾールプロピオン酸1−メチル−1−フェニ
ルエチルエステルの結晶(0.297g,38%)を得た。ヘキ
サンから再結晶した。無色プリズム晶、mp94-95℃。
元素分析値:C2120NO3Clとして 理論値:C,68.20;H,5.45:N,3.79 実測値:C,68.04;H,5.47;N,3.82 実施例 35 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(0.4g)をTHF(20ml)に溶かしトリエチルア
ミン(0.33ml)およびクロロ炭酸エチル(0.23ml)を−
30℃で加え、同温度で30分間撹拌した。混合物を30%メ
チルアミン水溶液(10ml)に注ぎ、室温で15分間撹拌し
た。反応混合物を水に注いで酢酸エチルで抽出し、酢酸
エチル層は水洗後乾燥(MgSO4)した。溶媒を留去し、
N−メチル−4−(4−クロロフェニル)−2−オキサ
ゾールプロピオン酸アミドの結晶(0.375g,89%)を得
た。ジクロロメタン−エタノールから再結晶した。無色
プリズム晶、mp169-170℃。
元素分析値:C131322Clとして 理論値:C,58.99;H,4.95:N,10.58 実測値:C,58.73;H,4.84;N,10.46 実施例 36 実施例35と同様にしてN−ベンジル−N−メチル−4
−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロピオ
ン酸アミドの結晶(収率71%)を得た。ジクロロメタン
−エタノールから再結晶した。無色プリズム晶、mp99-1
00℃。
元素分析値:C201922Clとして 理論値:C,67.70;H,5.40;N,7.89 実測値:C,67.82;H,5.38;N,7.84 実施例 37 4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾールプロ
ピオン酸(1.5g)をTHF(20ml)に溶かし水素化アルミ
ニウムリチウム(0.27g)を加え室温で3時間撹拌した
後、水(3ml)を加え酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層を2N−HClおよび水で洗浄後、乾燥(MgSO4)した。
溶媒を留去し、残留する油状物をシリカゲルクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,V/V)で
溶出する画分から3−[4−(4−クロロフェニル)−
2−オキサゾリル]プロパノールの結晶(1.11g,78%)
を得た。エーテル−ヘキサンから再結晶した。無色プリ
ズム晶、mp43-44℃。
元素分析値C1212NO2Clとして 理論値:C,60.64;H,5.09;N,5.89 実測値:C.60.44;H,5.06;N,5.82 実施例 38〜39 実施例37と同様にして第6表の化合物を得た。
実施例 40 4−フェニル−2−オキサゾールプロピオン酸エチル
エステル(1.4g)をTHF(20ml)に溶かし水素化ホウ素
ナトリウム(0.86g)を加えた。この混合物に還流下、
メタノール(4ml)を10分間で滴下した。反応混合物は
さらに30分間加熱還流した後、濃縮し酸性にした後、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥(MgSO
4)した。溶媒を留去し3−(4−フェニル−2−オキ
サゾリル)プロパノールの結晶(1.07g,92%)を得た。
エーテル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶、
mp55-56℃。
元素分析値:C1213NO2として 理論値:C,70.92;H,6.45;N,6.89 実測値:C,70.65;H,6.35;N,6.67 実施例 41 3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロパノール(1.0g)をジクロロメタン(10ml)に
溶かしジメチルスルホキシド(0.6ml)、ついで無水リ
ン酸(1.1g)を加え室温で10分間撹拌した後、0℃に冷
却し、トリエチルアミン(2ml)を加えた。室温で40分
間撹拌した後、反応混合物を2N-HClに注いでジクロロメ
タンで抽出した。ジクロロメタン層を水洗後、乾燥(Mg
SO4)した。溶媒を留去し、残留する油状物をシリカゲ
ルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:3,V/V)で溶出する画分から3−[4−(4−クロ
ロフェニル)−2−オキサゾリル]プロパナールの結晶
(0.698g,70%)を得た。ヘキサンから再結晶した。無
色プリズム晶、mp41-42℃。
元素分析値:C1210NO2Clとして 理論値:C,61.16;H,4.28;N,5.94 実測値:C,61.10;H.4.21;N,5.91 実施例 42 3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロパノール(0.5g)をピリジン(5ml)に溶かし
無水酢酸(1.0ml)を加え50〜60℃で30分間かきまぜ
た。反応混合物を水に注いで、折出する結晶をろ取し、
3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロピルアセテート(0.535g,91%)を得た。エー
テル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶、mp37
-37.5℃。
元素分析値:C1414NO3Clとして 理論値:C,60.11;H,5.04;N,5.01 実測値:C,60.12;H,5.06;N,5.18 実施例 43 3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロパノール(0.5g)をピリジン(2ml)に溶かし
ベンゾイルクロリド(0.29ml)を加え室温で1時間撹拌
した。反応混合物を水に注いで酢酸エチルで抽出し、酢
酸エチル層を炭酸水素ナトリウム水溶液2N-HCl、ついで
水の順に洗浄した。乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去し、
析出する結晶をろ取し、3−[4−(4−クロロフェニ
ル)−2−オキサゾリル]プロピルベンゾエート(0.68
7g,96%)を得た。エーテル−ヘキサンから再結晶し
た。無色プリズム晶、mp47-47.5℃。
元素分析値:C1414NO3Clとして 理論値:C,66.77;H,4.72;N,4.10 実測値:C,66.72;H,4.70;N,3.98 実施例 44 3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロパノール(0.6g)をDMF(10ml)に溶かし60%
(W/W)油性水素化ナトリウム(0.12g)、ついでベンジ
ルブロミド(0.3ml)を加え室温で3時間撹拌した。30
℃でさらに1時間撹拌した後、反応混合物を水に注いで
エーテルで抽出し、エーテル層を水洗、乾燥(MgSO4
後溶媒を留去し、残留する油状物をシリカゲルクロマト
グラフィーに付した。エーテル−ヘキサン(1:4,V/V)
で溶出する画分から3−[4−(4−クロロフェニル)
−2−オキサゾリル]プロピルベンジルエーテルの油状
物(0.512g,62%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3):1.9-2.3(2H,m),2.93(2H,t,J
7.5Hz),3.57(2H,t,J:6.5Hz),4.52(2H,s),7.35(5
H,s),7.37(2H,d,J=9Hz),7.67(2H,d,J=9Hz),7.80
(1H,s)。
元素分析値:C1918NO2Clとして 理論値:C,69.62;H,5.53;N,4.27 実測値:C,69.84;H,5.48;N,4.03 実施例 45 3−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]プロパノール(5.21g)およびトリエチルアミン(4
ml)をジクロロメタン(50ml)に溶かし氷冷下メタンス
ルホニルクロリド(2.2ml)を滴下した。同温度で2時
間撹拌した後、反応混合物を水に注いでジクロロメタン
で抽出し、ジクロロメタン層を水洗後乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し、残留する油状物をアセトン(100m
l)にとかしヨウ化ナトリウム(6.6g)を加え、2時間
加熱還流した。溶媒を留去し、残留物を水に注いでエー
テルで抽出した。エーテル層はNa2SO3水溶液、水の順に
洗浄後乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去、4−(4−クロ
ロフェニル)−2−(3−ヨードプロピル)オキサゾー
ル(6.6g,87%)を得た。エーテル−ヘキサンから再結
晶した。無色プリズム晶、mp49-50℃。
元素分析値:C1211NOClIとして 理論値:C,41.47;H,3.19;N,4.03 実測値;C,41.46;H,3.06;N,4.03 実施例 46 4−(4−クロロフェニル)−2−(3−ヨードプロ
ピル)オキサゾール(0.5g)、グアヤコール(0.19m
l)、炭酸カリウム(0.24g)およびN,N−ジメチルホル
ムアミド(5ml)の混合物を60〜65℃で30分間撹拌した
後、水に注いで析出する結晶をろ取、4−(4−クロロ
フェニル)−2−[3−(2−メトキシフェノキシ)プ
ロピル]オキサゾール(0.445g,90%)を得た。エーテ
ル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶、mp94-9
5℃。
元素分析値:C1918NO3Clとして 理論値:C,66.38;H,5.28;N,4.07 実測値:C,66.01;H,5.20;N,3.96 実施例 47〜51 実施例46と同様にして第7表の化合物を得た。
実施例 52〜58 実施例1と同様にして第2表の化合物を得た。
実施例 59〜65 実施例12と同様にして第3表の化合物を得た。
実施例 66〜69 実施例24と同様にして第4表の化合物を得た。
実施例 70,72 実施例37と同様にして第6表の化合物を得た。
実施例 71,73 実施例40と同様にして第6表の化合物を得た。
実施例 74〜76 実施例46と同様にして第7表の化合物を得た。
(試験例) 以下の試験例にこの発明化合物の有用性を示す薬理試
験の結果を示す。
試験例1.血糖底下作用 方法: 雄の遺伝性肥満糖尿病KKAyマウス(10週令、1群5
匹)を用い、絶食血中グルコース低下作用を調べた。予
め20時間絶食したKKAyマウスに、5%アラビアゴム溶液
に懸濁した各検体(30mg/kg)を強制経口投与し、60お
よび120分後に眼窩静脈叢より採取して、血中グルコー
スを測定した。血中グルコースはグルコースオキシダー
ゼ法により定量した。検体の作用強度は薬物非投与対照
群に対する血中グルコースの低下率(%)として示し
た。
結果:試験結果を第1表に示した。
第1表から、本発明化合物が優れた血糖低下作用を示
すことは明らかである。
試験例2.耐糖能改善作用 方法: 耐糖能障害を有する雄の自然発症糖尿病GKラット(9
週令、1群5匹)を用いて耐糖能改善作用を調べた。20
時間絶食したラットに、検体(実施例No.37の化合物)
(5%アラビアゴム溶液に懸濁)30mg/kgを強制経口投
与し、60分後にグルコース2g/kgを経口負荷した。0、1
5、30、60および120分後に眼窩静脈叢より採血し、血中
グルコースと血漿インスリンを測定した。
結果:血中グルコース反応は対照群に比較して有意に低
下した。すなわち、グルコース負荷0、15、30、60およ
び120分後の血中グルコースは対照群の69、79、71、56
および39%に低下した。一方、血漿インスリン分泌反応
は対照群に比べて増加した。すなわち、グルコース負荷
0、15、30、60および120分後の血漿インスリンは対照
群の128、210、179、131および104%に増加した。
上記結果から、本発明化合物が耐糖能改善作用を示す
ことは明らかである。
(製剤例) 製剤例 1 錠剤 1錠中の組成 (1) 化合物(実施例41で得られた化合物) 50mg (2) コーンスターチ 30mg (3) 乳糖 113.4mg (4) ヒドロキシプロピルセルロース 6mg (5) 水 (0.03ml) (6) ステアリン酸マグネシウム 0.6mg 計 200mg 上記の組成のうち、(1)、(2)、(3)および
(4)を混合し、それに水を加え練合を行なった後、40
℃、16時間真空乾燥し、乳鉢で粉砕し、16メッシュの篩
を通して顆粒とした。この顆粒に(6)を加え、混合
し、ロータリー式打錠機(菊水製作所製)で1錠あたり
200mgの錠剤を製造した。
製剤例 2 (1) 化合物(実施例37で得られた化合物) 50mg (2) コーンスターチ 30mg (3) 乳糖 113.4mg (4) ヒドロキシセルロース 6mg (5) 水 (0.03ml) (6) ステアリン酸マグネシウム 0.6mg (7) セルロースアセテートフタレート 10mg (8) アセトン (0.2ml) 計 210mg 上記組成のうち、(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)および(6)を用い製剤例1と同様にして錠剤を
製造した。この錠剤に(7)のアセトン溶液をハーコー
ター(フロイント社製)でフィルムコートし、1錠あた
り210mgの腸溶錠を製造した。
製剤例 3 カプセル中の組成 (1) 化合物C(実施例24で得られた化合物) 30mg (2) コーンスターチ 40mg (3) 乳糖 74mg (4) ヒドロキシプロピルセルロース 6mg (5)水 0.02ml 計 150mg 上記の組成のうち、(1)、(2)、(3)および
(4)を混合し、それに水を加え練合を行った後40℃、
16時間真空乾燥し乳鉢で粉砕し、16メッシュの篩を通し
て顆粒とした。この顆粒をカプセル充填機(イタリア、
ザナシー社製)でゼラチン3号カプセルに充填し、カプ
セル剤を製造した。
製剤例 4 (1) 化合物(実施例14で得られた化合物) 5mg (2) サリチル酸ナトリウム 50mg (3) 塩化ナトリウム 180mg (4) メタ重亜硫酸ナトリウム 20mg (5) メチル−パラベン 36mg (6) プロピル−パラベン 4mg (7) 注射用蒸留水 (2ml) 計 295mg 上記の組成のうち、(2)、(3)、(4)、(5)
及び(6)を撹拌しながら80℃で上記の約半分の蒸留水
に溶解する。得られた溶液を40℃まで冷却し、本発明化
合物をその溶液中に溶解する。次にその溶液に注射用蒸
留水を加えて最終の容量に調整し、適当なフィルターペ
ーパーを用いて滅菌濾過することにより滅菌して、注射
剤を調製する。
(ニ) 発明の効果 上記試験例によって明らかなように本発明の化合物
(I),(I′)は、哺乳動物(例、マウス、ラット、
ウサギ、犬、ネコ、牛、豚、人等)において血糖低下作
用、耐糖能の改善作用を有し、しかも毒性が低い。
したがって、本発明の化合物(I),(I′)または
それらの塩は、哺乳動物の糖尿病の治療薬として用いる
ことができる。
注1) NMR(δppm,CDCl3):1.25(3H,t,J=7.5Hz)、
2.7-3.3(4H,m)、4.17(1H,q,J=7.5Hz)、7.2-7.55
(3H,m)、7.6-1.8(2H,m)、7.81(1H,s). 注2) NMR(δppm,CDCl3):1.25(3H,t,J=7.5Hz)、
2.7〜3.3(4H,m)、4.17(2H,q,J=7.5Hz)、6.95〜7.3
(3H,m)、7.77(lH,s). 注3) NMR(δppm,CDCl3):1.24(3H,t,J=7.5Hz)、
2.34(3H,s)、2.7-3.3(4H,m)、4.16(2H,q,J=7.5H
z)、7.17(2H,d,J=8.5Hz)、7.57(2H,d,J=8.5H
z)、7.75(1H,s). 注4) NMR(δppm,CDCl3):1.24(3H,t,J=7.0Hz)、
2.7-3.3(4H,m)、4.15(2H,q,J=7.0Hz)、7.2-7.5(2
H,m)、8.05(1H,d,J=9.0Hz)、8.23(1H,s). 注5) NMR(δppm,CDCl3):1.24(6H,t,J=7.0Hz)、
2.5-3.3(6H,m)、4.15(2H,q,J=7.0Hz)、7.22(2H,
d,J=9.0Hz)、7.62(2H,d,J=9.0Hz)、7.77(1H,
s). 注6) NMR(δppm,CDCl3):1.26(3H,t,J=7.0Hz)、
2.7-3.3(4H,m)、4.18(2H,q,J=7.0Hz)、7.3-8.1(5
H,m).
フロントページの続き (56)参考文献 Chem Pharm.Bull., Vol.32,No.3(1984),p. 1032−1039 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): [式中、Aは式−CH2OR3(R3は水素原子、置換されて
    いてもよい炭化水素残基、置換されていてもよい複素環
    基またはアシル基を示す)で表わされる基またはアルデ
    ヒド基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を示
    す] で表わされるオキサゾール化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】(1) 式(I−3): (式中、R4はエステル基を示し、Bは請求項1と同意
    義を示す)で表わされる化合物またはその塩を還元して
    式(I−5): (式中、Bは請求項1と同意義を示す)で表わされる化
    合物またはその塩を製造する、 (2) 式(I−5)の化合物またはその塩を酸化して
    式(I−6): (式中、Bは請求項1と同意義を示す)で表わされる化
    合物またはその塩を製造する、 (3) 式(I−5)の化合物またはその塩に式: R8COOHの化合物を反応させて式(I−7): (式中、R8は炭化水素基、Bは請求項1と同意義を示
    す)で表わされる化合物またはその塩を製造する、 (4) 式(I−5)の化合物またはその塩に式: R3Xの化合物を反応させて、式(I−8): (式中、R3とBは請求項1と同意義を示す)で表わさ
    れる化合物を製造する、または (5) 式(I−5)の化合物またはその塩にハロゲン
    化剤またはスルホン化剤を反応させ、ついで得られた式
    (VIII): (式中、Xは脱離基、Bは請求項1と同意義を示す)で
    表わされる化合物またはその塩に式: R3OHのアルコールを反応させて式(I−8): (式中、R3とBは請求項1と同意義を示す)で表わさ
    れる化合物またはその塩を製造することを特徴とする式
    (I): (式中、A及びBは請求項1と同意義を示す)で表わさ
    れるオキサゾール化合物またはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】式(I′): [式中、A′は式−CH2OR3′(R3′は水素原子、置換
    されていてもよい炭化水素残基、置換されていてもよい
    複素環基またはアシル基を示す)で表わされる基、アル
    デヒド基またはエステル化もしくはアミド化されていて
    もよいカルボキシル基を、Bは置換されていてもよいフ
    ェニル基を示す]で表わされるオキサゾール化合物また
    はその塩を含有することを特徴とする糖尿病治療剤。
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