JP2873548B2 - 新規なトリフェニルアミン化合物 - Google Patents
新規なトリフェニルアミン化合物Info
- Publication number
- JP2873548B2 JP2873548B2 JP9649995A JP9649995A JP2873548B2 JP 2873548 B2 JP2873548 B2 JP 2873548B2 JP 9649995 A JP9649995 A JP 9649995A JP 9649995 A JP9649995 A JP 9649995A JP 2873548 B2 JP2873548 B2 JP 2873548B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- triphenylamine
- naphthyl
- tris
- phenylamino
- amorphous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
として有用な新規なトリフェニルアミン化合物に関し、
詳しくは、常温でアモルファス状態を保持することがで
きるので、それ自体で薄膜化することができ、しかも、
耐熱性にすぐれるので、種々の電子デバイスにおいて、
光電変換素子、光メモリー用サーモクロミック材料等と
して実用的に用いることができる新規で有用な化合物で
ある4,4',4"-トリス〔N,N −(1−又は2−ナフチル)
フェニルアミノ〕トリフェニルアミンに関する。
や電荷生成等を生じる所謂光・電子機能を有する低分子
量有機化合物は、それ自体では、薄膜形成能をもたない
ので、薄膜を形成するためには、バインダー樹脂に分散
させて(従って、希釈した状態で)、基材上に塗布し、
薄膜化することが必要である。また、常温で比較的安定
な膜を形成させることができても、ガラス転移温度が低
いので、耐熱性に劣り、実用のデバイスに用いることが
困難である。
の光・電子機能を有する低分子量有機化合物と異なり、
常温でアモルファス状態、即ち、ガラス状態を保持する
ことができ、従って、バインダー樹脂を用いることな
く、それ自体で薄膜化することができるうえに、ガラス
転移温度が高く、耐熱性にもすぐれ、従って、実用的な
アモルファス電子材料として有用である新規な光・電子
機能を有する低分子量有機化合物を提供することを目的
とする。
(1−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミン
と、次式
(2−ナフチル)フェニルアミノ)トリフェニルアミン
が提供される。
化合物に応じて、4,4',4"-トリヨードトリフエニルアミ
ンと1−又は2−ナフチルフェニルアミン類とを塩基及
び銅粉の存在下に溶剤中で反応させることによって得る
ことができる。
トリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましく用いら
れ、また、溶剤としては、炭化水素、例えば、デカリン
が好ましく用いられるが、これらに限定されるものでは
ない。
−又は2−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルア
ミンは、分子の中心にあるトリアミノトリフェニルアミ
ン構造が酸化電位を低くする役割を果たし、電荷注入効
率及び電荷輸送効率を向上させ、分子の外縁をなすフェ
ニル基及びナフチル基の非対称構造がアモルファス膜の
形成能を向上させ,更に、ナフチル基の剛直性によっ
て、ガラス転移温度が100℃以上の高い温度であり、
かくして、耐熱性にすぐれる。
たないアモルファス状態にあることは、例えば、ガラス
転移温度を有する、粉末X線回折において明確なピーク
を示さないこと等によって立証される。
4',4"-トリス〔N,N −(1−又は2−ナフチルフェニル
アミノ〕トリフェニルアミンが提供される。この化合物
は、常温にて安定なアモルファス状態、即ち、ガラス状
態を保持することができ、しかも、100℃以上の高い
ガラス転移温度を有する。従って、本発明による化合物
のアモルファス状態を利用することによって、それ自体
で容易に薄膜化することができ、例えば、キャステイン
グ法や真空蒸着等によって容易に薄膜化でき、また、大
面積の薄膜も容易に得ることができる。従って、本発明
による化合物は、アモルファス電子材料として、例え
ば、光電変換素子、サーモクロミック素子、有機感光
体、電荷輸送材料、光メモリー素子等として、好適に用
いることができる。
アミノ〕トリフェニルアミンの合成) 1−ナフチルフェニルアミン5.0g、4,4',4"-トリヨー
ドトリフェニルアミン2.0g、水酸化カリウム3.8g、
銅粉2.0g及びデカリン5mlを三つ口フラスコに仕込
み、窒素雰囲気下、170℃の温度にて8時間反応させ
た。この後、得られた反応混合物をトルエンで抽出し、
得られたトルエン溶液をシリガゲルカラムクロマトグラ
フィーに付して、反応生成物を分離した。この反応生成
物をトルエンから再結晶して、4,4',4" −トリス〔N,N
−(1−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミ
ン0.8gを得た。
る化合物を再結晶し、これを加熱融解し、冷却すると、
室温でアモルファスガラスを形成する。このアモルファ
スガラスを再度、加熱していくと、113℃でガラス転
移点を示す。 酸化電位:サイクリックボルタンメトリーによる酸化電
位を測定したところ、第1酸化電位は0.08Vと低い値
を示し、正孔輸送剤として好適に用いることができる。
アミノ〕トリフェニルアミンの合成) 1−ナフチルフェニルアミン5.0g、4,4',4"-トリヨー
ドトリフェニルアミン2.0g、水酸化カリウム3.8g、
銅粉2.0g及びデカリン5mlを三つ口フラスコに仕込
み、窒素雰囲気下、175℃の温度にて8時間反応させ
た。この後、得られた反応混合物をトルエンで抽出し、
得られたトルエン溶液をシリガゲルカラムクロマトグラ
フィーに付して、反応生成物を分離した。この反応生成
物をトルエンから再結晶して、4,4',4" −トリス〔N,N
−(1−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミ
ン0.7gを得た。
る化合物を再結晶し、これを加熱融解し、冷却すると、
室温でアモルファスガラスを形成する。このアモルファ
スガラスを再度、加熱していくと、110℃でガラス転
移点を示す。 酸化電位:サイクリックボルタンメトリーによる酸化電
位を測定したところ、第1酸化電位は0.11Vと低い値
を示し、正孔輸送剤として好適に用いることができる。
(1−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミン
の赤外線吸収スペクトルを示す。
(2−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミン
の赤外線吸収スペクトルを示す。
Claims (2)
- 【請求項1】4,4',4" −トリス〔N,N −(1−ナフチ
ル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミン。 - 【請求項2】4,4',4" −トリス〔N,N −(2−ナフチ
ル)フェニルアミノ)トリフェニルアミン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9649995A JP2873548B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 新規なトリフェニルアミン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9649995A JP2873548B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 新規なトリフェニルアミン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08291115A JPH08291115A (ja) | 1996-11-05 |
JP2873548B2 true JP2873548B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=14166799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9649995A Expired - Fee Related JP2873548B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 新規なトリフェニルアミン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873548B2 (ja) |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09222741A (ja) * | 1995-12-11 | 1997-08-26 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 正孔輸送材料およびその用途 |
WO2003080558A1 (fr) | 2002-03-27 | 2003-10-02 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Nouveau 1,3,5-tris(arylamino)benzène |
US7629059B2 (en) | 2003-11-21 | 2009-12-08 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Organo-electronic functional material and use thereof |
EP1553079A3 (en) | 2003-12-03 | 2005-11-30 | Orient Chemical Industries, Ltd. | Triarylamine dimer derivative having amorphous phase |
JP2006135103A (ja) | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Bando Chem Ind Ltd | 有機電子機能材料及びその利用 |
JP4395483B2 (ja) | 2006-03-13 | 2010-01-06 | バンドー化学株式会社 | 新規な1,3,5−トリス(ジアリールアミノ)ベンゼン類とその利用 |
CN101473464B (zh) | 2006-06-22 | 2014-04-23 | 出光兴产株式会社 | 应用含有杂环的芳胺衍生物的有机电致发光元件 |
US9174938B2 (en) | 2007-12-21 | 2015-11-03 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Organic electroluminescence device |
CN101939401B (zh) | 2008-02-27 | 2013-10-02 | 东丽株式会社 | 发光元件材料及发光元件 |
WO2009139475A1 (ja) | 2008-05-16 | 2009-11-19 | 保土谷化学工業株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
KR20110030544A (ko) | 2008-06-11 | 2011-03-23 | 호도가야 가가쿠 고교 가부시키가이샤 | 유기 엘렉트로 루미네센스 소자 |
US20110186834A1 (en) | 2008-09-04 | 2011-08-04 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Novel 1,3,5-tris(diarylamino)benzene and use thereof |
CN103403909A (zh) | 2011-02-28 | 2013-11-20 | 保土谷化学工业株式会社 | 有机电致发光器件 |
WO2012147568A1 (ja) | 2011-04-25 | 2012-11-01 | 保土谷化学工業株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
US11871656B2 (en) | 2018-01-26 | 2024-01-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Organic electroluminescence device and monoamine compound for organic electroluminescence device |
JP7465062B2 (ja) | 2018-01-26 | 2024-04-10 | 三星ディスプレイ株式會社 | 有機電界発光素子及び有機電界発光素子用モノアミン化合物 |
KR102508497B1 (ko) | 2018-03-26 | 2023-03-10 | 삼성디스플레이 주식회사 | 헤테로시클릭 화합물 및 이를 포함한 유기 발광 소자 |
KR102628848B1 (ko) | 2018-08-10 | 2024-01-25 | 삼성디스플레이 주식회사 | 축합환 화합물 및 이를 포함하는 유기 발광 소자 |
KR20200099249A (ko) | 2019-02-13 | 2020-08-24 | 삼성디스플레이 주식회사 | 유기 발광 소자 |
KR20200113057A (ko) | 2019-03-20 | 2020-10-06 | 삼성디스플레이 주식회사 | 아민계 화합물 및 이를 포함한 유기 발광 소자 |
KR20210038736A (ko) | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 삼성디스플레이 주식회사 | 축합환 화합물 및 이를 포함한 유기 발광 소자 |
EP3855524A1 (en) | 2020-01-21 | 2021-07-28 | Samsung Display Co., Ltd. | Light emitting diode and display device including the same |
-
1995
- 1995-04-21 JP JP9649995A patent/JP2873548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08291115A (ja) | 1996-11-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2873548B2 (ja) | 新規なトリフェニルアミン化合物 | |
Shirota et al. | Starburst molecules for amorphous molecular materials. 4, 4', 4"-Tris (N, N-diphenylamino) triphenylamine and 4, 4', 4"-tris [N-(3-methylphenyl)-N-phenylamino] triphenylamine. | |
JP3210481B2 (ja) | 1,3,5−トリス〔4−(n−カルバゾリル)フェニル〕ベンゼン誘導体 | |
EP1995235B1 (en) | Novel 1,3,5-tris(diarylamino)benzenes and use thereof | |
JP3289989B2 (ja) | ヘテロ環基を有するフェニル置換ベンゼン誘導体 | |
JP3167395B2 (ja) | 1,3,5−トリス〔フエニル(2−チエニル)アミノ〕ベンゼン | |
KR100903841B1 (ko) | 신규의 1,3,5-트리스(아릴아미노)벤젠류 | |
JP3515138B2 (ja) | トリ(p−ターフェニル−4−イル)アミン | |
JP4197264B2 (ja) | 新規な1,3,5−トリス(アリールアミノ)ベンゼン類 | |
JP3455747B2 (ja) | 4,4’,4” −トリ(n−フェノキサジニル)トリフェニルアミン | |
JPH03232856A (ja) | 4,4’,4”‐トリカルバゾリルトリフエニルアミン | |
JP2998229B2 (ja) | 4,4’,4”−トリ(n−フエノチアジニル)トリフエニルアミン類 | |
JPH01224353A (ja) | 新規な芳香族アミン化合物 | |
JP3045224B2 (ja) | 有機半導体並びにこれを用いる光電変換素子及びエレクトロクロミック表示素子 | |
JPS61152685A (ja) | フタロシアニン化合物 | |
EP1300390A1 (en) | Novel triphenylamines and use thereof | |
JPH10330361A (ja) | トリフェニルアミン誘導体 | |
JP2006022052A (ja) | 新規なトリフェニルアミン類とその利用 | |
JP2001335543A (ja) | 新規なトリフェニルアミンとその利用 | |
WO2006049316A1 (ja) | 新規な芳香族第3級アミン類とその有機電子機能材料としての利用 | |
JP2006290866A (ja) | 新規な芳香族第3級アミン類とその有機電子機能材料としての利用 | |
JPH09249621A (ja) | 1,3,5−トリス(4−ジ置換アミノフェニル)ベンゼン化合物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114 Year of fee payment: 14 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |