JP2872797B2 - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車、産業車両などのブレーキあるいはク
ラッチフェーシングなどに利用される摩擦材に関する。
[従来の技術] 摩擦材に要求される性質として、耐摩耗性に優れてい
ること、摩擦係数が高いこと、摩擦係数が安定している
こと、などが挙げられる。これらの性能を満足させるた
めには単一素材では困難であり、摩擦材は多くの素材か
らなる複合材料として構成されている。
近年、自動車の性能の向上が著しく、ブレーキパッド
にもそれに見合った性能の向上が要求されている。一
方、従来より重宝されていたアスベストは人体への悪影
響が明らかとなり、摩擦材からアスベストを排除する動
きが高まっている。アスベストの代替となる繊維基材と
しては芳香族ポリアミド繊維などの耐熱性有機繊維、ガ
ラス繊維、セラミックス繊維などの無機繊維、炭素繊
維、金属繊維などが知られ、それぞれ単独、あるいは複
数種類を組合せて利用されている。
[発明が解決しようとする課題] 前記の芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維では、耐
熱性を有しているといえども限界があり、約300℃以上
の高温域での耐摩耗性および摩擦係数が低下するという
不具合がある。また無機繊維では摩擦相手材の攻撃が大
きく、相手材の摩耗が大きい。さらに炭素繊維では高い
摩擦係数が得られず、金属繊維は熱伝導性が大きいため
にベーパロックの原因となる不具合がある。そこでこれ
らの繊維を組合せてそれぞれの不具合をカバーするよう
な構成としているのが現状であるが、全ての性能を満足
するような構成とすることは困難であった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記課題を解決するために種々の素材に
ついて鋭意検討をおこなった結果、ある種の繊維状化合
物が摩擦性能に対して特異な性質を有することを見出し
て本発明を完成した。
本発明の摩擦材は、繊維基材と、結合剤と、摩擦調整
剤とを含む摩擦材において、該繊維基材は、アスベスト
を含まず、摩擦材全体を100重量%とした場合、5〜25
重量%のウィスカ状の炭酸カルシウム繊維、5〜25重量
%の金属繊維および5〜20重量%の芳香族ポリアミド繊
維とからなることを特徴とする。
繊維基材は摩擦材の基体を構成して摩擦材の特性を決
定する最も重要な構成要素であり、本発明の摩擦材には
炭酸カルシウムを含んでいる。炭酸カルシウム繊維はウ
ィスカ状で、たとえば、繊維長さが10〜50μmで繊維径
が1〜2μmのものとして上市される。そして他の長繊
維と組合せて用いることが性能上望ましい。
この炭酸カルシウム繊維は摩擦材全量に対して5〜25
重量%となるように配合される。炭酸カルシウム繊維の
添加量が5重量%未満であると添加効果が認められず好
ましくない。また添加量が25重量%を超えると耐摩耗性
が低下するので好ましくない。また繊維基材中に金属繊
維を5〜25重量%、芳香族ポリアミド繊維5〜20重量%
を配合する。金属繊維及び芳香族ポリアミド繊維はウィ
スカ状の炭酸カルシウム繊維に比較して長いため、金属
繊維及び芳香族ポリアミドを繊維を配合することにより
極めて短いウィスカ状の炭酸カルシウム繊維がこれら金
属繊維及び芳香族ポリアミドと混紡された状態となり繊
維基材としての一体性が高まり、基材繊維に要求される
強度等の特性が高くなる。
この炭酸カルシウム繊維は、ウィスカ状であることに
より従来の充填剤の粉末で使用した場合と異なり、繊維
基材の一部としてアスベストの代替品として使用するこ
とができる。そしてこの炭酸カルシウム繊維を特定量含
むことにより摩擦材は、耐摩耗性の向上やフェードの摩
擦係数の低下が防げる。
結合剤は繊維基材および摩擦調整剤を結合保持するも
のであり、従来と同様にフェノール樹脂などの熱硬化性
樹脂が用いられる。この結合剤は通常摩擦材全体100重
量部中に6〜15重量部となるように配合される。
摩擦調整剤は、摩擦材の摩擦特性を調整するものであ
り、従来と同様にラバーダスト、カシューダストなどの
有機粉末、グラファイト、あるいは硫酸バリウム、金属
酸化物などの無機物粉末などを利用することができる。
この摩擦調整剤は通常摩擦材100重量部中に20〜80重量
部となるように配合される。
[発明の作用および効果] 本発明の摩擦材では、繊維基材の成分の一つにウィス
カ状の炭酸カルシウム繊維を特定量含んでいる。この炭
酸カルシウム繊維を特定量含む摩擦材によれば、高温時
の耐摩耗性、フェード時の摩擦係数の低下を防止するな
どの性質が優れている。そして他の有機繊維、金属繊維
などと共に繊維基材として使用することにより、アスベ
ストを使用しない無害な摩擦材とすることができる。
また本発明の摩擦材ではウィスカー状の炭酸カルシウ
ム繊維を含むことにより従来の摩擦材のように硬度が上
昇することが抑制できるので、相手材攻撃性が小さくな
り相手材の摩耗が防止できる。
[実施例] 以下、実施例により具体的に説明する。
第1表に示すように、長さ2mmのスチール繊維10重量
部、長さ2mmの芳香族ポリアミド繊維(ケブラー;デュ
ポン社製)5重量部、繊維径が1〜2μm長さ20〜40μ
mの炭酸カルシウム繊維(丸尾カルシウム株式会社製、
ウィスカー状炭酸カルシウム)5重量部、とよりな成繊
維基材と、結合剤としてのノボラック型フェノール樹脂
10重量部と、摩擦調整剤としてのグラファイト10重量
部、カシューダスト8重量部、シリカ2重量部、金属粉
5重量部および硫酸バリウム45重量部とをヘンシェルミ
キサーで充分撹拌混合した。得られた組成物を170℃に
保温された金型に投入し、ガス抜きをおこないながら30
0Kg/cm2の圧力で10分間保持して成形体を得た。
得られた摩擦材について、ブレーキダイナモメータ試
験機で耐摩耗性能試験をおこなった。耐摩耗性能試験
は、JASO−C427−83(ブレーキ型式:PD51s、ロータ厚
さ:18mm、イナーシャ:3.5Kg fms2、車速:50Km/h)にて
おこない、制動前のブレーキ温度が100℃、200℃、300
℃の時の摩耗率をそれぞれ測定した。
また、JASO−C406−82に準じて(ブレーキ型式:PD51
s、ロータ厚さ:18mm、イナーシャ:4.0Kg fms2)第1フ
ェード時の最小摩擦係数を測定し結果を第1表に示す。
(実施例2) 炭酸カルシウム繊維の量を10重量部に、硫酸バリウム
を40重量部としたこと以外は実施例1と同様の組成で、
本実施例の摩擦材を同様に製造した。そして実施例1と
同様の耐摩耗性能試験をおこない結果を第1表に示す。
(実施例3) 炭酸カルシウム繊維の量を15重量部とし、硫酸バリウ
ムの量を35重量部としたこと以外は実施例1と同様の組
成で、本実施例の摩擦材を同様に製造した。そして実施
例1と同様に耐摩耗性能試験をおこない結果を第1表に
示す。
(実施例4) 炭酸カルシウム繊維の量を20重量部とし、硫酸バリウ
ムの量を30重量部としたこと以外は実施例1と同様の組
成で、本実施例の摩擦材を同様に製造した。そして実施
例1と同様に耐摩耗性能試験をおこない結果を第1表に
示す。
(実施例5) 炭酸カルシウム繊維の量を10重量部としスチール繊維
の代りに銅繊維10重量部とし、硫酸バリウムの量を35重
量部としたこと以外は実施例1と同様の組成で、本実施
例の摩擦材を同様に製造した。そして実施例1と同様に
耐摩耗性能試験をおこない結果を第1表に示す。
(比較例1) 繊維基材をアスベスト40重量部のみとし、硫酸バリウ
ムの量を25重量部としたこと以外は実施例1と同様の組
成で、本比較例の摩擦材を同様に製造した。そして実施
例1と同様に耐摩耗性能試験をおこない結果を第1表に
示す。
(比較例2) 繊維基材を芳香族ポリアミド繊維を5重量部、スチー
ル繊維を10重量部とし、炭酸カルシウム繊維の代りに炭
酸カルシウム粉末を15重量部と硫酸バリウムを25重量部
としたこと以外は実施例1と同様の組成で、本比較例の
摩擦材を同様に製造した。そして実施例1と同様に耐摩
耗性能試験をおこない結果を第1表に示す。
(比較例3) 繊維基材を芳香族ポリアミド繊維10重量部とスチール
繊維20重量部のみとし、硫酸バリウムの量を35重量部と
したこと以外は実施例1と同様の組成で、本比較例の摩
擦材を同様に製造した。そして実施例1と同様に耐摩耗
性能試験をおこない結果を第1表に示す。
(比較例4) 繊維基材の炭酸カルシウム繊維を30重量部とし、硫酸
バリウムの量を20重量部としたこと以外は実施例1と同
様の組成で、本比較例の摩擦材を同様に製造した。そし
て実施例1と同様に耐摩耗性能試験をおこない結果を第
1表に示す。
(評価) 第1表より、炭酸カルシウム繊維を繊維基材の一部と
して含む実施例の摩擦材は、各温度において比較例の摩
擦材より耐摩耗性に優れていることがわかる。また、温
度が高くなるほどその差が大きい。第1フェードの最小
摩擦係数も比較例より大きく耐フェード性に優れてい
る。各実施例どうし、及び各比較例どうしの差は実施例
と比較例の差に比べると小さい。
比較例3の炭酸カルシウム繊維を含まない摩擦材は本
発明の実施例に比べて摩耗量が大きく摩擦係数も低い。
また、炭酸カルシウム繊維の量が30重量部である比較例
4は、耐摩耗性が低く使用量に上限があることを示して
いる。したがって炭酸カルシウム繊維の量が5〜25重量
%の範囲が耐摩耗性が向上することを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/14 F16D 69/02 WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維基材と、結合剤と、摩擦調整剤とを含
    む摩擦材において、 該繊維基材は、アスベストを含まず、摩擦材全体を100
    重量%とした場合、5〜25重量%のウィスカ状の炭酸カ
    ルシウム繊維、5〜25重量%の金属繊維および5〜20重
    量%の芳香族ポリアミド繊維とからなることを特徴とす
    る摩擦材。
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