JP2872654B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2872654B2
JP2872654B2 JP9217185A JP21718597A JP2872654B2 JP 2872654 B2 JP2872654 B2 JP 2872654B2 JP 9217185 A JP9217185 A JP 9217185A JP 21718597 A JP21718597 A JP 21718597A JP 2872654 B2 JP2872654 B2 JP 2872654B2
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information recording
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英俊 渡辺
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報記録媒体に関
し、例えばコンパクトデイスク(CD)等の光デイスク
に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光デイスクの製造方法に
おいては、紫外線硬化樹脂を用いて光デイスクを複製す
るようになされた2P(photo polymerization)法が提案
されている(特願昭61-111199 号、特願昭61-146731
号)。
【0003】すなわち2P法においては、まず図2
(A)に示すように、記録信号に応じて微細な凹凸パタ
ーンが形成されたデイスクスタンパ1及び厚さ約 1.2
〔mm〕程度でなるガラス基板2間に、紫外線照射前は液
状でなる紫外線硬化樹脂3を挟むと共に、加圧ローラ
(図示せず)等を用いてガラス基板2側から加圧するこ
とにより、スタンパ1及びガラス基板2間に紫外線硬化
樹脂3を充填する。
【0004】続いて、図2(B)に示すように、ガラス
基板2側から紫外線ランプ等でなる光源UVから発せら
れる紫外線光LUVを照射して、紫外線硬化樹脂3を硬化
させた後、図2(C)に示すように、この紫外線硬化樹
脂3をガラス基板2と共にスタンパ1から剥離する。
【0005】これにより、図2(D)に示すように、ガ
ラス基板2上にスタンパ1の微細な凹凸パターンを転写
した厚さ数〔μm 〕〜数十〔μm 〕でなる信号パターン
転写層3Aを形成する。
【0006】この後、図2(E)に示すように、信号パ
ターン転写層3Aが形成されてなる転写ガラス基板4の
ピツト側から、例えばスパツタリングや真空蒸着又はス
ピンコート等の手法を用いてアルミニウム反射層5を形
成した後、当該アルミニウム反射層5側に樹脂材料で保
護層6を形成し、このようにしてスタンパ1の凹凸パタ
ーンに応じたピツトパターンが形成された光デイスク7
を製造し得るようになされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のように
して製造された光デイスク7を用いる光デイスク装置に
おいては、記録密度を高密度化するため、光デイスク7
に照射するレーザ光Lの波長を短くすると共に、対物レ
ンズ8の開口率(NA(numerical aperture)) を高くす
ることが行われている。
【0008】ところが上述の光デイスク7は、ガラス基
板2側に対物レンズ8を配置し、当該対物レンズ8を通
じてレーザ光Lを照射し、この結果アルミニウム反射層
で反射された反射光に基づいて信号を読み取るようにな
されている。
【0009】従つて対物レンズ8及びアルミニウム反射
層5の間には、ガラス基板2の厚さ(=1.2 〔mm〕) に
信号パターン転写層3Aの厚さ(=数〔μm 〕〜数十
〔μm〕)を加えた間隔が最低限存在し、このため対物
レンズ8の高NA化が実際上困難であつた。
【0010】この問題を解決するため光デイスク7のガ
ラス基板2を薄型化することが考えられるが、このよう
にすると、光デイスク7の表面の傷や塵がアルミニウム
反射層5に大きな影響を与えると共に、ガラス基板2の
反りが増加することにより、光デイスク7のスキュー量
が増大する問題がある。
【0011】またこれに加えて、このような場合製造方
法によつては、複屈折の増加が予想されると共に、アル
ミニウム反射層5の周囲の環境変化に対する耐久性が劣
化するおそれもあり、解決策としては未だ不十分であつ
た。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、レーザ光を照射する側の対物レンズの開口率を一段
と高くして、情報の記録密度を一段と高密度化し得る光
情報記録媒体を提案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、厚さが約 1.2〔mm〕の基板と、
基板上に形成され、微細な凹凸パターンが転写された紫
外線硬化樹脂からなる厚さ数〔μm〕〜数十〔μm〕の
信号パターン層と、信号パターン層上に形成された反射
層と、反射層上に形成された透明接着層と、透明接着層
上に形成され、微細な凹凸パターンでなる信号パターン
の細かさに応じて薄形化された厚さ50〔μm〕〜 200
〔μm〕のカバーガラスとを備える。これにより、光情
報記録媒体に対して外部の読取り装置からカバーガラス
を通じて信号パターン層にレーザ光を照射することによ
つて信号の再生を行う際に、信号パターンの細かさに応
じて開口率が高くされた読取り装置のレーザ光照射用の
対物レンズを、信号パターン層に対して対物レンズの開
口率及び信号パターンの細かさに応じた距離に接近させ
ることができる。従つて、微細な信号パターンを再生す
ることができることにより、情報を一段と高密度で記録
した光情報記録媒体を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0015】図1は本発明による光デイスクの製造方法
の原理を説明するものであり、まず図1(A)に示すよ
うに、2P法(図2(A)〜(D))によつて信号パタ
ーン転写層3Aが形成された転写ガラス基板4の信号パ
ターン転写層3A上に、スパツタリング等の手法でアル
ミニウム反射層5を形成する。
【0016】続いて、転写ガラス基板4のアルミニウム
反射層5側に、厚さ50〜200 〔μm〕でなる薄型カバー
ガラス10を配し、この転写ガラス基板4及び薄型カバ
ーガラス10間に、数センチポアズ〜数十センチポアズ
の粘度の液状でなる紫外線硬化樹脂11を挟んだ後、加
圧ローラ(図示せず)を用いて薄型カバーガラス10側
から加圧することにより、転写ガラス基板4及び薄型カ
バーガラス10間に紫外線硬化樹脂11を充填する。
【0017】続いて、図1(B)に示すように、光源U
Vから発せられる紫外線光LUVを照射して紫外線硬化樹
脂11を硬化させ、厚さ数〔μm 〕でなる透明UV接着
層11Aを形成し、この結果、薄型カバーガラス10を
転写ガラス基板4に接着する。
【0018】これにより、図1(C)に示すように、薄
型カバーガラス10及び透明UV接着層11Aを通じ
て、アルミニウム反射層5のピツトパターンを再生し得
る光デイスク12を製造するようになされている。
【0019】なお、上述のようにして製造された光デイ
スク12に対して、薄型カバーガラス10側に配置した
対物レンズ13を通じてレーザ光Lを照射する場合、対
物レンズ13はアルミニウム反射層5に対して、薄型カ
バーガラス10の厚さ(=50〜200 〔μm 〕)に透明U
V接着層11Aの厚さ(=数〔μm 〕)を加えた間隔ま
で接近させることができる。
【0020】かくして、この光デイスク12を用いる光
デイスク装置においては、対物レンズ13を従来に比較
して一段とアルミニウム反射層5に接近させることがで
きることにより、対物レンズ13として一段と高いNA
を有するものを用いることができ、かくするにつき、従
来に比して一段と高密度記録が可能な光デイスク12を
得ることができる。
【0021】以上の方法によれば、転写ガラス基板4上
のアルミニウム反射層5と薄型カバーガラス10との間
に、樹脂11を充填した後硬化させて薄型カバーガラス
10を転写ガラス基板4に接着するようにしたことによ
り、薄型カバーガラス10側からアルミニウム反射層5
を再生し得る光デイスク12を製造し得、かくするにつ
き、対物レンズ13及びアルミニウム反射層5間の間隔
を、従来に比して格段的に短くすることにより、対物レ
ンズ13の高NA化を可能にし得、かくして、簡易な工
程で高密度記録再生が可能な光デイスク12を製造し得
る光デイスクの製造方法を実現できる。
【0022】さらに上述の方法によれば、アルミニウム
反射層5の対物レンズ13側にカバーガラス10を接着
するようにしたことにより、平坦性、透明性に優れると
共に、透湿しにくくかつ傷や汚れに強い光デイスクを製
造し得る。
【0023】また上述の方法によれば、基板として従来
同様のガラス基板を用いるようにしたことにより、面振
れやスキューの発生を未然に防止し得る。
【0024】さらに上述の方法によれば、薄型カバーガ
ラス10及び透明UV接着層11Aを通じて、アルミニ
ウム反射層5のピツトパターンを再生するようにしたこ
とにより、複屈折の発生を有効に除去し得る光デイスク
12を製造できる。
【0025】本発明の実施の形態による光情報記録媒体
は、上述した製造原理によつて製造されるものであり、
図1について上述したように情報記録層としてアルミニ
ウム反射層5を形成することにより光デイスク12を得
ることができる。
【0026】また本発明においては、アルミニウム層5
に代えて、スパツタリング等によつて垂直磁化膜を形成
することにより、光磁気デイスクを得ることができる。
この場合対物レンズ側から外部磁界を印加するようにす
れば、磁気ヘツド及び垂直磁化膜間の間隔を一段と短縮
し得、かくして外部磁界として低磁界のものを用いるこ
とができることにより、光磁気ヘツドの構成を一段と簡
略化し得る。
【0027】なお上述の実施の形態においては、基板と
してガラス基板を用いた場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、基板側からレーザ光を照射する必要の
ないことから、セラミツクスや金属等種々の材質の基板
を用いても上述の実施の形態と同様の効果を実現でき
る。
【0028】また上述の実施の形態においては、転写ガ
ラス基板4及び薄型カバーガラス10間に紫外線硬化樹
脂11を挟んで充填する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、予め紫外線硬化樹脂11を転写ガラス
基板4又は薄型カバーガラス10側に塗布しても良く、
さらに薄型カバーガラス10に予めシランカツプリング
処理を施すようにしても良い。
【0029】また上述の実施の形態においては、本発明
による光デイスクとして、光デイスクの片側からレーザ
光を照射してアルミニウム反射層の情報を再生するもの
に適用したが、これに限らず、基板に対して両面に2P
法によるアルミニウム反射層を形成し、この両面のアル
ミニウム反射層上にそれぞれ薄型カバーガラスを接着し
て、光デイスクの両側からレーザ光を照射してアルミニ
ウム反射層の情報を再生するようにしても良い。
【0030】また上述の実施の形態においては、2P法
を用いて信号パターン転写層でなる信号パターン層を形
成した場合について述べたが、信号パターン層はこれに
限らず、イオンエツチング等により形成するようにして
も上述の実施の形態と同様の効果を実現できる。
【0031】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を光デイスクに適用したが、本発明はこれに限らず、
光カード等他の光情報記録媒体に広く適用して好適なも
のである。
【0032】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、基板の信
号パターン層と50〜200 〔μm〕の厚みを有する光透過
層との間に、樹脂を充填した後硬化させて、光透過層を
基板に接着するようにしたことにより、レーザ光を照射
する光透過層側の対物レンズの開口率を一段と高くする
ことができ、これにより情報の記録密度を一段と高密度
化し得る光情報記録媒体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光デイスクの製造方法の原理を示
す略線図である。
【図2】2P法による光デイスクの製造方法を示す略線
図である。
【符号の説明】
1……スタンパ、2……ガラス基板、3、11……紫外
線硬化樹脂、3A……信号パターン転写層、5……アル
ミニウム反射層、8、12……光デイスク、10……薄
型カバーガラス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さが約 1.2〔mm〕の基板と、 上記基板上に形成され、微細な凹凸パターンが転写され
    た紫外線硬化樹脂からなる厚さ数〔μm〕〜数十〔μ
    m〕の信号パターン層と、 上記信号パターン層上に形成された反射層と、 上記反射層上に形成された透明接着層と、 上記透明接着層上に形成され、上記微細な凹凸パターン
    でなる上記信号パターンの細かさに応じて薄形化された
    厚さ50〔μm〕〜 200〔μm〕のカバーガラスと を具
    え、外部の読取り装置から上記カバーガラスを通じて上
    記信号パターン層にレーザ光が照射されて信号の再生が
    なされる際に、上記信号パターンの細かさに応じて開口
    率が高くされた上記読取り装置の上記レーザ光照射用の
    対物レンズを、上記信号パターン層に対して上記対物レ
    ンズの開口率及び上記信号パターンの細かさに応じた距
    離に接近可能とする ことを特徴とする光情報記録媒体。
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