JP2871839B2 - 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置 - Google Patents

刺繍機における方向制御軸の回転制御装置

Info

Publication number
JP2871839B2
JP2871839B2 JP30062390A JP30062390A JP2871839B2 JP 2871839 B2 JP2871839 B2 JP 2871839B2 JP 30062390 A JP30062390 A JP 30062390A JP 30062390 A JP30062390 A JP 30062390A JP 2871839 B2 JP2871839 B2 JP 2871839B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
rotation angle
direction control
stitch
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30062390A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04170990A (ja
Inventor
郁夫 田島
勝 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd filed Critical Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority to JP30062390A priority Critical patent/JP2871839B2/ja
Publication of JPH04170990A publication Critical patent/JPH04170990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2871839B2 publication Critical patent/JP2871839B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、刺繍機において例えば紐状の刺繍素材を
布面へ案内する素材ガイドのように、縫い作業に関連し
てその方向制御が必要とされる機械要素の向きを制御す
るための方向制御軸の回転制御装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の刺繍機においては、刺繍データに基づいて算
出される回転角に応じた信号がドライバを介して方向制
御軸の駆動源であるパルスモータに出力され、このパル
スモータの駆動により方向制御軸が回転制御される。こ
の方向制御軸の回転により、前記素材ガイド等が刺繍デ
ータに基づく縫い進み方向に関して常に前方を向くよう
にステッチ毎に制御される。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記方向制御軸の負荷トルクは、その負荷側の質量や
回転制御量などによって変動し、過負荷がかかると前記
パルスモータが脱調する場合がある。すなわち刺繍デー
タに基づいて計算された方向制御軸の回転角と実際の回
転角とに差(ズレ)が生じることがあり、そのまま縫い
続けると差が累積され、結局は縫い直さなければならな
い。
この発明の技術的課題は、方向制御軸の絶対回転角と
計算上の現在の絶対回転角とに差が生じた場合、この差
を次のステッチで補正することによって縫いが続行で
き、もって作業効率を向上できる回転制御装置を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために、本発明の刺繍機における
方向制御軸の回転制御装置は次のように構成されてい
る。
すなわち第1図から明らかなように、方向制御軸54は
刺繍データに基づく計算上の回転角に応じた出力信号に
より開ループ制御によって正逆回転される。この方向制
御軸54の回転駆動により、縫い作業に関連して方向の制
御が必要な機械要素の向きをステッチ毎に制御しつつ縫
い作業が行われる形式の刺繍機において、方向制御軸54
の回転角をステッチ毎に検出する検出手段Aと、この検
出手段Aで検出される方向制御軸54の絶対回転角と計算
上の現在の方向制御軸54の絶対回転角とに差が生じてい
るか否かを判定する判定手段Bと、この判定手段Bによ
って差が生じていると判定された場合にこの差を補正角
として、次のステッチで方向制御軸54を回転させるべき
相対回転角に前記補正角を反映させる方向制御軸54の前
記絶対回転角を補正する手段Cとを備えている。
〔作 用〕
前記構成によれば、ステッチ毎に方向制御軸54の回転
角が検出され、この検出による絶対回転角と刺繍データ
に基づく計算上の絶対回転角とに差(ズレ)があると
き、この差は次のステッチにおける方向制御軸54の回転
時に吸収され、この方向制御軸54の絶対回転角が補正さ
れる。したがって方向制御軸54の過負荷がかかり、その
駆動源であるパルスモータが脱調して前記回転角のズレ
が生じても、縫いに大きな影響がでる前にこのズレが自
動補正される。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第1実施例 本実施例は、テープやコード等の紐状の刺繍素材を基
布に縫い付ける形式で、かつ多頭式の刺繍機(刺繍ミシ
ン)に本発明の装置を適用したものである。さて第2図
に一つのミシンヘッド10が側面図で示され、第3図にそ
の正断面図が示されている。まず、これらの図面によっ
て針棒駆動及び天秤駆動のための構成を簡単に説明す
る。
ミシンヘッド10におけるミシンアーム12の前面側(第
2図の右側)には、下端に縫い針68を備えた針棒60が上
下動可能に設けられている。この針棒60における上下の
ほぼ中間部には、突出ピン64を有する針棒抱き62が固定
されている。また第2図で示されているように、針棒60
の後方においてこれと平行に配置された基針棒40の軸上
には、駆動ベース42及び針棒駆動部材44が互いに一体関
係を保って上下動可能に組付けられている。この針棒駆
動部材44の前面に形成された横溝に前記針棒抱き62の突
出ピン64が係合している。
ミシン主軸14はミシンアーム12を貫通した状態で配置
されており、多頭式刺繍機においては周知のように単一
の駆動源(モータなど)で各ミシンヘッド10にわたって
回転を伝える。そしてミシンアーム12内でミシン主軸14
上に固定された針棒駆動カム16の回転は、ロッド18の往
復動作に変換される。このロッド18の先端部は針棒駆動
レバー20のほぼ中間部に連結されている。この針棒駆動
レバー20の一端部は支持軸22に対して回動可能に支持さ
れ、他端部はリンク24を通じて前記駆動ベース42に連結
されている。
したがって前記ロッド18が往復動作すると、針棒駆動
レバー20が支持軸22の軸回りに往復回動し、これに連動
して前記駆動ベース42が針棒駆動部材44と共に上下動作
する。この針棒駆動部材44の上下動作に伴って前記針棒
60が、ミシン主軸14の一回転毎に上下に一往復駆動され
る。
なお第2図に示されているように、前記ミシン主軸14
と平行に配置されている天秤軸92の軸上には天秤90が回
動可能に支持されている。そして前記ミシン主軸14上に
固定されている天秤駆動カム94の回転は、天秤駆動レバ
ー96の往復回動に変換される。この天秤駆動レバー96の
端部に形成されているギヤ97は、前記天秤90のギヤ91に
常時噛み合っている。したがって天秤駆動カム94が回転
すると、天秤駆動レバー96の作動を通して天秤90が天秤
軸92の軸心回りに回動する。
次に布押え(ニップル)駆動のための構成を説明す
る。まず前記ミシンアーム12の下部には、針棒60の外周
においてこれと同軸状にニップルスリーブ82が配置され
ている。そしてこのニップルスリープ82の内周には、ニ
ップルガイドパイプ84が上下動作及び回転可能に挿通さ
れている。すなわちこのニップルガイドパイプ84は、針
棒60の外周において該針棒60とは相対的に上下動作及び
回転可能である。またニップルガイドパイプ84の下端部
には、布押えの一種であるニップル80が固定され、かつ
上端部にはニップルリング86が固定されている。
さらにミシンアーム12には、第3図から明らかなよう
に針棒60と平行なニップルガイド軸30が上下動作可能に
設けられている。このニップルガイド軸30の軸上に固定
されているストロークアーム32は、前記ニップルガイド
パイプ84のニップルリング86に対し上下動作の伝達可能
に係合している。またニップルガイド軸30はミシン主軸
14の一回転毎に一往復駆動され、これに連動してニップ
ルガイドパイプ84と共にニップル80が上下動作すること
となる。
さて前記ニップルスリーブ82の外周には、ミシンアー
ム12の下面側において回転ブッシュ70がその軸芯(針棒
60の軸芯)回りに回転可能に組付けられている。この回
転ブッシュ70の上端部外周に形成されているギヤ72は、
縦軸50の下端部に固定されたギヤ52に噛み合っている。
この縦軸50は、ミシンアーム12に対し前記針棒60と平行
で、かつその軸芯回りの回転可能に組付けられ、その上
端部にはベベルギヤ53が固定されている。
前記ミシンアーム12には、ミシン主軸14と平行な方向
制御軸54(以下、M軸54と略称する)が回転可能に挿通
されている。このM軸54の軸上には、各ミシンヘッド10
のミシンアーム12内において駆動ベベルギヤ55が固定さ
れている。この駆動ベベルギヤ55と前記縦軸50のベベル
ギヤ53との間には、中間軸56が回転可能に支持されてい
る。この中間軸56はその両端においてそれぞれベベルギ
ヤ57を有し、その一方は駆動ベベルギヤ55に、かつ他方
は縦軸50のベベルギヤ53にそれぞれ噛み合っている。し
たがってM軸54の回転回転力は、中間軸56を通じて縦軸
50に伝達され、この縦軸50の回転によって前記回転ブッ
シュ70がその軸心回りに回転制御される。
回転ブッシュ70の外周には、ボビン76が支持ブラケッ
ト78によって固定されている。このボビン76には、第4
図に示されるようにテープやコード等の紐状の刺繍素材
Tが巻かれている。この刺繍素材Tは、前記ニップル80
の先端部外周に固定されているパイプ形状の素材ガイド
1に通され、ここから前記縫い針68の針下位置へ導かれ
る。
また回転ブッシュ70の外周には回止めアーム74が固定
されていて、その先端部分は前記ニップル80の外周に形
成されている上下に長い溝80aに係合している。これに
よりニップル80は、前記ニップルガイド軸30に連動して
上下動作しつつ、回転ブッシュ70と共に針棒60の軸心回
りに回転制御される。この回転ブッシュ70及びニップル
80の回転制御により、前記ボビン76及び素材ガイド81の
向きが制御される。つまり素材ガイド81は、常に刺繍デ
ータに基づく縫い進み方向の前方を向くように制御さ
れ、刺繍素材Tは第5図に示されているように基布に順
次縫い付けられる。
第6図に一つのミシンヘッド10と刺繍枠100とが、そ
の制御回路と共に示されている。この図面から明らかな
ように、前記M軸54はパルスモータ110の駆動によって
正逆回転し、その回転角はアブソリュートエンコーダな
どの位置センサ112で監視されている。この位置センサ1
12からの検出信号は、前記ミシン主軸14の位置センサ
(図示すない)からの信号と共にセンサインタフェイス
114を通じてCPU119に入力される。またCPU119にはテー
プリーダ115で読み込まれた刺繍データがそのインタフ
ェイス116を通じて入力される。そしてCPU116で演算処
理された後の出力信号は、パルスモータ用ドライバイン
タフェイス117からパルスモータドライバ118に入り、こ
こで前記M軸54用のパルスモータ110及び刺繍枠100を
Χ,Y方向へそれぞれ駆動させるための各パルスモータ10
2,103に対する信号に変換された後、これらの各パルス
モータ110,102,103に入力される。
第7図に前記針棒60、ニップル80の上下動作及び天秤
90の作動に対する前記M軸54の回転駆動、刺繍枠100の
駆動のタイミングが、前記位置センサ112によるM軸54
の回転角の検出タイミングと共に示されている。この第
7図で明らかなように、M軸54はステッチ毎に回転駆動
され、かつその結果が同じくスッテチ毎に検出される。
そしてこのM軸54の回転により、前記回転ブッシュ70が
回転制御され、結果的に前記ボビン76及び素材ガイド81
の向きが刺繍データに基づく縫い進み方向の前方となる
ように制御される。
第8図及び第9図に前記素材ガイド81の方向制御の概
要が、刺繍データに基づく縫い進み方向との関連で示さ
れている。これらの図面において座標0゜は前記M軸54
の回転駆動による針棒60と軸心回りに回転制御される素
材ガイド81が、ミシンヘッド10を正面真上から見て右を
向いた位置としている。すなわち前記刺繍枠100をΧ,Y
方向へ駆動させるための各パルスモータ102,103に与え
られる刺繍データがΧ>0,Y=0の時に素材ガイド81の
向くべき方向が座標0゜である。
なお、第8図及び第9図において示されている回転角
θ012及びθはそれぞれ次のように定義さ
れる。
θ0:刺繍データに基づく計算上の現在のM軸54(素材ガ
イド81)の絶対回転角。
θ1:次のステッチでの絶対回転角。
θ2:次のステッチでの相対回転角。
θC:位置センサ112により検出された絶対回転角。
θr:次のステッチで補正すべき相対回転角(補正角)。
すなわち刺繍データに基づいて現在のステッチNから
N+1→N+2→N+3→N+4と縫い進むものとした
とき、ステッチNでのθが前回のステッチN−1での
θであり、またステッチNでのθ(θ−θ)に
よって次のステッチN+1の方向が制御される。そして
例えばステッチN+4において、M軸54の回転角にθ
だけのズレが生じたとき、これを補正角として次のステ
ッチで回転させるべき相対回転角(θ)に反映(プラ
ス)してM軸5の回転角を補正するのである。
なお第8図のΧ,Y軸で区切られる各象限のうち、ステ
ッチN,N+1が存在する第1象限でのθは θ=tan-1(Y/Χ) である。またステッチN+2が存在する第2象限及びス
テッチN+3が存在する第3象限でのθは θ=180゜+tan-1(Y/Χ) であり、さらにステッチN−1,N+4が存在する第4象
限でのθは θ=360゜+tan-1(Y/Χ) となる。
次に前記M軸54の回転制御について説明する。まず第
10図に刺繍機の前記CPU119による基本的なソフトウエア
処理の内容がフローチャートで示され、第11図及び第12
図にM軸54を回転制御するためのソフトウエア処理の内
容がフローチャートで示されている。なおこの第11図及
び第12図の処理は、第10図の運転ルーチンに対する各種
割り込み処理の一つして実行される。
さて第7図に示されているM軸駆動タイミングによっ
て処理信号が出力されると、第11図及のステップS1にお
いて刺繍データに基づく刺繍枠100のΧ,Y方向の移動量
がゼロか否か判断される。ここでΧ,Y軸方向の移動量が
共にゼロの場合は、ステップS2において刺繍データに基
づく計算上の現在のM軸54の絶対回転角θを次のステ
ッチでの絶対回転角θに置き換えた後、ステップS8の
処理により次のステッチでM軸54を駆動すべき相対回転
角θ(θ−θ)が演算される。ただし、この場合
のθは当然のことながらゼロである。
前記ステップS1においてΧ,Yいずれかの方向に移動が
あると判断されたときは、ステップS3においてΧが正数
か負数かが判断され、正数の場合はステップS4において
Yが正数か負数がか判断される。このステップS4におい
ても正数と判断された場合、次のステッチは第1象限に
向かうのであるから、それに対応したθがステップS5
において求められる。なおステップS3においてΧが負数
と判断された場合、次のステッチは第2象限あるいは第
3象限に向かうのであるから、それに対応したθがス
テップS6において求められる。またステップS4において
Yが負数と判断された場合、次のステッチは第4象限に
向かうのであるから、それに対応したθがステップS7
において求められる。
このように各象限に応じたθが求められた後はステ
ップS8の処理により、前述の場合と同様に次のステップ
でM軸54を駆動すべき相対回転角θ(θ−θ)が
演算される。引き続きステップS9においてM軸54の回転
角を補正すべきフラグがオンか否かの判断がなされ、フ
ラグがオンの場合はステップS10において、次のステッ
チで駆動すべきM軸54の相対回転角θに補正角θ
プラスする。そしてステップS11において補正角θ
反映されたθをM軸54のパルスモータ110に出力す
る。
またステップS11の処理によりミシン主軸14の回転数
を下げ、M軸制御時間を長くした状況下で前記パルスモ
ータ110を通常よりも低周波数のパルス出力で駆動させ
る。すなわちM軸54の回転角θを補正する場合には、
パルスモータ110の駆動トルクを高めて脱調しにくい状
態とし、θの補正が確実に行われるように配慮してい
るのである。
このように前記ステップS9〜S11の処理が主体となっ
てM軸54の回転角の補正手段Cが構成されている。
なお前記ステップS9においてM軸54の補正フラグがオ
フと判断された場合は、ステップS14の処理により前記
パルスモータ110に対して通常の出力が行われる。この
ステップS14あるいは前記ステップS11でパルスモータ11
0へ出力した後はステップS12に進む。このステップS12
の処理により、後述するステップS18において補正フラ
グのオンと共に設定される補正回数のカウンタ数値
「3」から「1」を減じ、次のステップS13においてθ
をθに置き換える。
続いて第12図のステップS15において、前記M軸54の
位置センサ112(アブソリュートエンコーダ)により第
7図のタイミングで検出された絶対回転角θが入力さ
れる。そして次のステップS16の処理により、検出回転
角θと計算で得られた現在のM軸54の絶対回転角θ
(前回のステッチでのθ)とが等しいか否か、つまり
相互の値に差(ズレ)が生じているか否かが判断され
る。ここで差があると判断された場合はステップS17に
進み、M軸54の補正フラグがすでにオンされているか否
かが判断され、このフラグがオンされていなければステ
ップS18の処理によって補正フラグをオンにすると共に
補正回数のカウンタ数値を「3」に設定する。
次にステップS19において前記のθとθとの差に
より、次のステッチで補正すべきM軸54の相対回転角
(補正角)θを算出し、ステップS22でミシン主軸14
を低速回転に切換える信号を出力した後、第11図のステ
ップS1にリターンする。そして前述したステップS9〜S1
2の処理により、駆動すべきM軸54の相対回転角θ
前記補正角θを反映させてM軸54の絶対回転角θ
補正する。
このように前記位置センサ112とステップS15とが主体
となってM軸54の回転角の検出手段Aを構成している。
またステップS16〜S20が主体となってM軸54の回転角の
差を判断する判定手段Bが構成されている。
なお前記ステップS16において、検出回転角θと計
算で得られた絶対回転角θとが等しい(ズレなし)と
判断された場合は、ステップS23の処理によってM軸54
の補正フラグをオフにし、さらに次のステップS24でミ
シン主軸14を通常の回転速度に切り換える信号を出力す
る。この後はステップS1にリターンして循環処理を続け
る。
前記ステップS17においてM軸54の補正フラグが、す
でにオンされていると判断された場合はステップS20の
処理により、補正回数のカウンタ数値が「0」であるか
否かが判断される。このカウンタ数値が「1」または
「2」の場合にはステップS20からステップS19に進み、
以下は前述した補正処理を続ける。すなわちM軸54の回
転角の補正処理は三回繰り返され、前記ステップS20に
おいてカウンタ数値が「0」と判断された場合は、もは
や補正処理では対処できないものとしてステップS21に
進み、ここでエラー処理のための信号を出力する。
このように刺繍データに基づく計算上の絶対回転角θ
に応じたパルス信号を前記パルスモータ110に出力す
るといった開ループ制御により、前記M軸54がステッチ
毎に間欠駆動される。そこで前記位置センサ112により
0軸54の絶対回転角θをステッチ毎に検出し、パルス
モータ110の脱調などによって計算上の絶対回転角θ
と、検出された絶対回転角θとの差に(補正角θ
が生じたときは、これは次回以降のステッチにおいて補
正する。これにより縫い作業に関連して方向(向き)の
制御が必要な前記素材ガイド81あるいはボビン76などの
機械要素の向きが、縫い作業を続けたままで自動補正さ
れる。
なおM軸54の回転角が補正処理されるまでには、少な
くとも一つ前のステッチにおいて既にズレが生じてい
る。しかしこのズレはM軸54の軸上において通常は5゜
〜10゜程度であり、これが直ちに縫いに支障を来たすこ
とはない。
第2実施例 第13図には、一本の糸でチェーンステッチやループス
テッチを形成していく環縫いタイプの刺繍機が断面図で
示されている。この図面において針棒駆動カム16の回転
は支持軸22回りの針棒駆動レバー20の回転に変換され
る。さらに針棒駆動レバー20の回動は針棒上下動レバー
120の昇降動作に変換され、この昇降動作は針棒60の上
端寄り外周に固定されたブッシュ122に伝達される。し
たがってこの形式の刺繍機においても針棒駆動カム16と
回転に連動して針棒60が上下に駆動される。
前記針棒60と同軸に設置された針棒スリーブ124は、
ミシンアーム12に対し針棒60と共にその軸心回りに回転
できるように支持されている。ただし針棒60は針棒スリ
ーブ124に対して上下動可能となっている。
さて前記針棒スリーブ124の外周にはベベルギヤ126が
固定されてりる。このベルギヤ126には、ミシンアーム1
2に対して回転自在に支持された横軸128の一端のベベル
ギヤ129が噛み合っている。その横軸128の他端のベベル
ギヤ130は、M軸54の駆動ベベルギヤ55に噛み合ってい
る。このためM軸54の回転により、前記横軸128を通じ
て針棒スリーブ124が針棒60と共に、その軸心回りに回
転制御される。
前記針棒60の下端部には鉤針132が装着されている。
棒針60の上下動によって布に挿針された鉤針132に対
し、図示しないルーパーによって糸が引っ掛けられ、そ
の状態で鉤針132が布から抜かれることでチェーンステ
ッツあるいはループステッチが順次形成される。またこ
の縫い作業に関連してステッチ毎に前記M軸54を駆動さ
せて針棒60を回転させ、もって鉤針132の向きを制御し
ている。
このように本実施例では前記針棒60(鉤針132)が、
縫い作業に関連して方向制御を要する機械要素である。
そしてこの場合においても、第1実施例と同様にM軸54
の回転角を補正することにより、鉤針132の向きを自動
補正しつつ縫いが遂行される。
なおこの第2実施例を示す第13図において、第1実施
例の図面と同一もしくは均等構成と考えられる部材には
同一符号を付して重複する説明は省略する。
〔発明の効果〕
このように本発明は、方向制御軸の現在の絶対回転角
と刺繍データに基づく計算上の絶対回転角とに差が生じ
た場合、この差を次のステッチで補正できるため、縫い
をそのまま続行できて作業効率の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概要を表したブロック図、第2図は刺
繍機のミシンヘッドを表した側断面図、第3図は第1図
の正断面図、第4図及び第5図は紐状刺繍素材の縫い付
け作業の概要をそれぞれ表した説明図、第6図は一つの
ミシンヘッドと刺繍枠との制御システムを表した構成
図、第7図は針棒、ニップルの上下動作及び天秤の作動
に対するM軸の回転駆動、刺繍枠の駆動のタイミングを
M軸の回転角の検出タイミングと共に表した説明図、第
8図及び第9図は刺繍データに基づく縫い進み方向と素
材ガイドの方向制御との関連をそれぞれ表した説明図、
第10図は刺繍機の基本的なソフトウエア処理の内容を示
したフローチャート、第11図及び第12図はM軸の回転制
御のためのソフトウエア処理の内容を示したフローチャ
ートである。 第13図は異なる形式の刺繍機を表した断面図である。 54……方向制御軸(M軸) A……検出手段 B……判定手段 C……補正手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刺繍データに基づく計算上の回転角に応じ
    た出力信号により方向制御軸が開ループ制御によって正
    逆回転され、縫い作業に関連して方向の制御が必要な機
    械要素の向きを前記方向制御軸の回転によってステッチ
    毎に制御しつつ縫い作業が行われる形式の刺繍機におい
    て、 前記方向制御軸の回転角をステッチ毎に検出する検出手
    段と、 この検出手段で検出される方向制御軸の絶対回転角と計
    算上の現在の方向制御軸の絶対回転角とに差が生じてい
    るか否かを判定する判定手段と、 この判定手段によって差が生じていると判定された場合
    にこの差を補正角とし、次のステッチで方向制御軸を回
    転させるべき相対回転角に前記補正角を反映させて方向
    制御軸の前記絶対回転角を補正する補正手段と、 を備えた刺繍機における方向制御軸の回転制御装置。
JP30062390A 1990-11-05 1990-11-05 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置 Expired - Lifetime JP2871839B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30062390A JP2871839B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30062390A JP2871839B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04170990A JPH04170990A (ja) 1992-06-18
JP2871839B2 true JP2871839B2 (ja) 1999-03-17

Family

ID=17887092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30062390A Expired - Lifetime JP2871839B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2871839B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04170990A (ja) 1992-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002292175A (ja) ミシン
US5860377A (en) Sewing machine with a speed correcting unit and an independently driven main shaft and loop taker
JPH10174794A (ja) 多針ミシン
JPH10263247A (ja) 多頭式ミシン
JP2871839B2 (ja) 刺繍機における方向制御軸の回転制御装置
JP2009195449A (ja) ミシンの天秤装置、ミシン、天秤ストローク変更用制御プログラム及び天秤ストローク変更用記録媒体
JPH0119914B2 (ja)
JP2010124865A (ja) ミシンの縫い速度データ作成方法
JPH09276579A (ja) ミシン
CN106400320B (zh) 孔锁边缝纫机
KR20040077555A (ko) 전자 지그재그 재봉기
JP2583785B2 (ja) 自動ミシン
JPH03286797A (ja) 刺繍ミシン
JPS62277990A (ja) ミシンの制御方法
JP2871823B2 (ja) 刺繍ミシン
JP2647773B2 (ja) 自動ミシン
JPH0667431B2 (ja) ミシンにおける定寸縫い装置
JP2583786B2 (ja) ミシンの端縫い装置
JPH03289987A (ja) ジグザグミシンの出合い補正機能を備えた釜駆動装置
JPH03254785A (ja) ミシンおよびミシンの縫製方法
KR200323302Y1 (ko) 상하단독구동용 단두자수기
JPH04236981A (ja) 刺繍ミシンの制御方法
JPH0357481A (ja) 同期停止機能を有するミシン
JPS628787A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JP2002301288A (ja) 上下送りミシン