JP2870093B2 - ピロールの酸化重合法 - Google Patents

ピロールの酸化重合法

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性高分子の製造法に関する。更に詳し
くは、化学酸化重合によるピロール又はピロール誘導体
重合物の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
導電性ポリピロールの重合は、通常電解酸化重合か化
学酸化重合によって行われる。化学的に重合を行なう方
法は、1920年に報告されている。〔A.Angeli、C.Lutri:
ガゼッタヒミカイタリアーナ(Gazz.Chim.Ital.)50(1
920)128〕この方法は、過酸化水素、二酸化鉛、塩化第
二鉄などの酸化剤をピロール溶液に加えて重合する方法
である。しかしこの方法で得られる重合物は導電性の低
いものしか得られない。また近年、高導電性のピロール
粉末も得られているが(R.E.Myers:J.Electron Mater 1
5(2)61〜69(1986)、これらの方法は、触媒がモノ
マーよりも大過剰に必要であった。
一方、少量の触媒でピロール及びチオフェンの酸化重
合が試みられているが、この場合にも導電性は充分でな
い。
J.Tayanagi、N.Toshima(Polymer Preprints.Japan V
ol.38,No.7(1989) 〔発明が解決しようとする問題点〕 少量の触媒で、ピロール及びピロール誘導体を酸化重
合し、かつ導電率が高くかつ成形性の良い重合体を得
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討し、本
発明を完成した。
すなわち本発明は、一般式(1)〕 [式中、R1は水素、アルキル基、アルケニル基、置換基
を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していて
もよいアラルキル基、R2は水素又は−COOR3で表わされ
る基(ここでR3は、水素、アルキル基、置換基を有して
いてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいベ
ンジル基を示す)を示す]で表わされるピロール又はピ
ロール誘導体を溶媒の存在下に酸化剤系触媒で化学酸化
重合する方法において、塩基性化合物を添加して行うこ
とを特徴とする。
上記一般式(1)中、R1、R2及びR3の水素以外の基は
いずれも炭素数を限定する必要はないが、好ましくは、
炭素数1〜20である。
本発明に用いられる一般式(1)の化合物は、ピロー
ルの他、4−メチルピロール−3−カルボン酸、4−フ
ェニルピロール−3−カルボン酸、4−メチルピロール
−3−カルボン酸メチル、4−メチルピロール−3−カ
ルボン酸エチル、4−メチルピロール−3−カルボン酸
ヘキシル、4−メチルピロール−3−カルボン酸ベンジ
ル、4−n−プロピルピロール−3−カルボン酸メチ
ル、4−n−プロピルピロール−3−カルボン酸エチ
ル、ピロール−3−カルボン酸メチル、3−メチルピロ
ール等が用いられる。又、これらの混合物を用いること
もできる。
本発明に用いられる溶媒は、以下の様なものであるが
単独、混合系のどちらでも選ぶことは可能である。
例えば、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、
n−ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメ
トキシエタン、THF、ジオキサン等の脂肪族、環状エー
テル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類、塩化エチレン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環族
炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等の脂肪族、脂環族ケトン類、ニトロメタン、
DMSO、DMF、アセトニトリル等である。これらの内、最
も好ましい溶媒としては、アセトニトリルである。溶媒
量は、ピロール又はピロール誘導体に対し2〜30倍容量
好ましくは5〜15倍容量を使用する。
本発明に用いられる酸化剤系触媒は、AlCl3−CuCl−O
2である。ピロール又はピロール誘導体1モルに対し、A
lCl3は0〜0.8モル、CuClは0.1〜0.8モルであるが、好
ましくはAlCl30.1〜0.3モル、CuCl0.1〜0.3モルであ
る。
本化学酸化重合に用いられる塩基性化合物は、ピリジ
ン、トリエチルアミン、2、2′−ビピリジン、ピラジ
ンなどが用いられるが、ピリジンが最も好ましい。添加
量は、ピロール又はピロール誘導体1モルに対し、0.2
〜0.6モル、好ましくは0.3〜0.5モルである。
酸化反応は、チッ素下で仕込んだ後、撹拌後酸素下に
置換して行なう。反応温度は0〜50℃、好ましくは15〜
20℃で10〜50時間行なう。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する
が、これにより本発明は何ら制限を受けるものではな
い。
実施例1 乾燥したアセトニトリル30mlに、塩化アルミニウム
(AlCl3)1.5g(11mmol)および塩化銅(CuCl)1.1g(1
1mmol)を溶解し、ピリジン1.8ml(22mmol)を滴下す
る。次いでピロール3.9ml(55mmol)を滴下し、約2時
間撹拌後、酸素に置換した。20℃で24時間撹拌下に反応
を行った。
得られた反応混合物を、メタノール−塩酸液に投入し
た後ロ過、沈殿をくりかえし、メタノール−塩酸液、そ
して最後にメタノールにて洗浄し、乾燥してスポンジ状
黒色粉末を得た。
得られた重合体の元素分析結果は、C4.223.26
1.00Cl0.230.46であり、そのIRスペクトルを第1図に
示す。また、この重合体を走査型電子顕微鏡にて測定し
たところ、フィブリル状であることが分かった(第3
図)。
得られたスポンジ状黒色粉末状生成物を加熱プレス成
形したものの誘導体を四端子法(「高分子実験学」12、
熱力学的、電気的および光学的性質P−218 Van de Pau
w法(ホン・ドウ・ポー法)による)により測定したと
ころ4.2×10゜S/cmであった。
なお、この粉末は、加熱成形する時、非常に容易に成
形する事ができた。
実施例2 反応温度を15℃にした以外は、実施例1と全く同様に
反応及び後処理を行って、黒色粉末を得た。四端子法に
よる電導度は6.7×100S/cmであった。
比較例 実施例1で、ピリジンを添加しなかった以外は全く同
様に反応及び後処理を行って、黒色粉末を得た。
得られた重合体の元素分析結果は、C4.543.86
1.00Cl0.220.36であり、そのIRスペクトルを第2図に
示す。また、この重合体を走査型電子顕微鏡にて測定し
たところ、直径1〜4μmの球状の粒子が多数集まって
塊となっていた。(第4図)。
得られた黒色粉末は、加熱プレスでの成形が困難であ
ったが、その成形物の導電性は2端子法で約10-2S/cmで
あった。
〔発明の効果〕
本発明の酸化重合法は、少量の触媒で重合が進行し、
かつ得られた重合体は触媒の一部をドーパントとして取
り込む為に、高いで導電率の重合体が得られ、更に得ら
れた重合体は成形性が非常に優れている。
この様な特徴を有する重合体は、帯電防止剤や電磁遮
蔽材としてあるいは一次電池、二次電池の電極材料とし
て有用であるばかりでなく、接合素子、スイッチング素
子などの電子デバイスとしても利用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1で得られた重合体のIRスペ
クトルを表す。第2図は、比較例で得られた重合体のIR
スペクトルを表す。第3図は、実施例1で得られた重合
体の走査型電子顕微鏡による結晶構造を示す。第4図
は、比較例で得られた重合体の走査型電子顕微鏡による
結晶構造を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1は水素、アルキル基、アルケニル基、置換基
    を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していて
    もよいアラルキル基、R2は水素又は−COOR3で表わされ
    る基(ここでR3は、水素、アルキル基、置換基を有して
    いてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいベ
    ンジル基を示す。)を示す。〕で表わされるピロール又
    はピロール誘導体を溶媒の存在下に、酸化剤系触媒で化
    学酸化重合する方法において、塩基性化合物を添加して
    行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】酸化剤系が、AlCl3−CuCl−O2である請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】塩基性化合物がピリジンである請求項1又
    は2記載の方法。
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