JP2868358B2 - 自動車用シート持ち上げ移載装置 - Google Patents

自動車用シート持ち上げ移載装置

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JP2868358B2
JP2868358B2 JP4076408A JP7640892A JP2868358B2 JP 2868358 B2 JP2868358 B2 JP 2868358B2 JP 4076408 A JP4076408 A JP 4076408A JP 7640892 A JP7640892 A JP 7640892A JP 2868358 B2 JP2868358 B2 JP 2868358B2
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雅夫 笠木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の組立工場にお
いて、底面にスライドレールを具備したフロントシート
を搬送用ハンガーに積み込んだり、当該ハンガーから降
ろしたりする場合に使用される自動車用シート持ち上げ
移載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】前記のような自動車用フ
ロントシートは、座部と背もたれ部とから成る側面L形
であって、座部の底面には2列にスライドレールが付設
されたものであるから、シート単体では非常に不安定な
ものであって、持ち上げ台で機械的に持ち上げることに
は不適当なものである。
【0003】このため従来は、この種のシートは専用の
パレット上に固定したままで移載搬送するのが普通であ
り、数多くの専用パレットが必要であるばかりでなく、
当該専用パレットに対するシートの脱着作業に多大の時
間と労力を必要としていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解決するために成されたものであって、そ
の特徴を後述する実施例の参照符号を付して示すと、本
発明の自動車用シート持ち上げ移載装置は、搬入用搬送
装置(ローラチェンコンベヤ25)からのシート受け取
り位置(第一停止位置D)と搬出用搬送装置(フロント
右シート搬送用電車5)へのシート降ろし位置(フロン
ト右シート積込み場所B)との間で前記各搬送装置(ロ
ーラチェンコンベヤ25、フロント右シート搬送用電車
5)の下側を水平に往復移動自在な可動台26、当該可
動台26を往復移動させる駆動手段(シリンダーユニッ
ト27)、前記可動台26上に昇降可能に設けられたシ
ート持ち上げ降ろし用昇降体36a、および当該昇降体
36aを昇降させる駆動手段(シリンダーユニット3
4)を備え、前記昇降体36aには、シート底部の2列
のスライドレールSRa,SRbを支持するシート支持
手段38を配設すると共に、当該シート支持手段38に
は、前記スライドレールSRa,SRbに対し吸着する
マグネット47aを併設して成る自動車用シート持ち上
げ移載装置であって、前記マグネット47aは、スライ
ドレール支持面に対し一定範囲内で上下出没運動自在に
設けられ、当該マグネット47aを突出方向に付勢する
スプリング48aを併設した点に特徴を有する。
【0005】なお、上記構成の本発明装置を実施するに
際し、前記シート支持手段38は、前記2列のスライド
レールSRa,SRb各々の前端側を支持する左右一対
の前部支持具42a,42bと、前記2列のスライドレ
ールSRa,SRb各々の後端側を支持する左右一対の
後部支持具44a,44bとから構成し、前記マグネッ
ト47aは、少なくとも前部支持具42a,42bに併
設することが出来る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の例示図に基
づいて説明すると、図1および図2において、1は実パ
レット搬入用コンベヤ、2は空パレット搬出用コンベ
ヤ、3は両コンベヤ1,2間に設置された移載装置、4
はリヤシート搬送用電車、5はフロント右シート搬送用
電車、6はフロント左シート搬送用電車である。
【0007】前記各電車4〜6は従来周知の懸垂式モノ
レール電車であって、各電車を走行可能に吊り下げるガ
イドレール7〜9は、前記移載装置3のパレット搬送方
向に対し直交する向きで当該移載装置3の上方適当高さ
に架設されている。而して、前記リヤシート搬送用電車
4のガイドレール7は、移載装置3の始端部上方に位置
し、フロント右シート搬送用電車5のガイドレール8
は、移載装置3の略中央位置上方に位置し、フロント左
シート搬送用電車6のガイドレール9は、前記フロント
右シート搬送用電車5のガイドレール8に対し移載装置
3の下手側に隣接して並設されている。
【0008】前記各電車4〜6は実質的に同一構造のも
のであって、図3および図4に示すフロント右シート搬
送用電車5を例にとって説明すると、各々ガイドレール
7〜9に嵌合する車輪10,11を備えた前後一対のト
ロリー12,13と、前記ガイドレール7〜9の底部を
二次導体とするリニアモータ14と、シート支持用ハン
ガー15〜17が下側に取付けられた昇降体18と、当
該昇降体18を昇降させる昇降駆動手段19とから成
り、この昇降駆動手段19は、前記昇降体18を吊り下
げる複数本のベルト20と、これらベルト20の巻き上
げ繰り出し用駆動プーリ21とから構成されている。前
記リニアモータ14や駆動プーリ21へは、ガイドレー
ル7〜9の側面に敷設された給電線(図示省略)からト
ロリー12に取付けられた集電ユニット22を経由して
給電される。前記昇降体18の左右両側には、昇降ガイ
ドローラ23が軸支されたブラケット24が突設されて
いる。
【0009】図1および図2に示すように前記移載装置
3は、左右2列の駆動ローラチェン25a,25bから
成るパレット搬送用ローラチェンコンベヤ25に併設さ
れたものであって、前記駆動ローラチェン25a,25
bの下側でパレット搬送方向と同一方向に往復移動自在
な可動台26、当該可動台26を往復移動させる駆動手
段としてのシリンダーユニット27、および前記可動台
26上に設けられた前後一対のシート持ち上げ降ろし手
段28,29から構成されている。
【0010】図5〜図7に詳細を示すように、前記可動
台26は、その左右両側の前後2箇所に付設されたガイ
ドローラユニット30を介して左右一対のガイドレール
31a,31bに前後水平移動可能に支持されており、
一端が前記シリンダーユニット27のピストンロッド2
7aに連結されている。また、各シート持ち上げ降ろし
手段28,29は、昇降ガイドロッド32,33を介し
て昇降自在に支持され且つ駆動手段としてのシリンダー
ユニット34,35により昇降駆動される昇降体36,
37の上側に、シート支持手段38,39とパレット支
持手段40,41とを配設したものである。各昇降体3
6,37は、図6および図7に示すように、各々シリン
ダーユニット34,35により昇降駆動される左右一対
の昇降体36a,36bおよび37a,37bから構成
したものを示しているが、一体化して各1つのシリンダ
ーユニットで昇降駆動するようにしても良い。
【0011】図7に示すように、前記シート持ち上げ降
ろし手段28におけるシート支持手段38は、左右一対
の昇降体36a,36bの内、右側の昇降体36a上に
配設され、前記シート持ち上げ降ろし手段29における
シート支持手段39は、左右一対の昇降体37a,37
bの内、左側の昇降体37b上に配設されている。而し
てこれら各シート支持手段38,39は、左右一対の前
部支持具42a,42bおよび43a,43bと、左右
一対の後部支持具44a,44bおよび45a,45b
とから成り、各支持具42a〜45bの外側辺には外れ
止め用突出板46が突設されている。
【0012】前部支持具42a,42bおよび43a,
43bには、図9に示すように前後一対のマグネット4
7a,47bが装着されている。これら各マグネット4
7a,47bは、支持具42a〜43bの支持面に対し
上下に一定範囲内で出没自在に支持されると共に、各々
圧縮コイルスプリング48a,48bにより突出方向に
付勢されて、支持面から所定高さ突出する状態に保持さ
れている。
【0013】前記パレット支持手段40,41は、図6
および図7に示すように、左右一対の昇降体36a,3
6bおよび37a,37bに振り分け設置された左右一
対の前後方向に長いバー状の支持具49a,49bおよ
び50a,50bから構成されている。
【0014】図1および図2に示すように、実パレット
搬入用コンベヤ1によって、左右一対のフロントシート
FR,FLとリヤシート座部RDおよびリヤシート背も
たれ部RUを搭載したパレットPが移載装置3に搬入さ
れる。前記パレットP上では、左右一対のフロントシー
トFR,FLが、背もたれ部が搬送方向側に位置するよ
うにパレットP上で左右に並列載置され、これら両フロ
ントシートFR,FLの座部上側に、前記リヤシート座
部RDおよびリヤシート背もたれ部RUが2枚重ねの状
態で載置されている。而して、前記各フロントシートF
R,FLの座部底面には、図6および図8に示すように
左右2列にスライドレールSRa,SRbが付設されて
おり、これらスライドレールを介してフロントシートF
R,FLがパレットP上に載置されることになるが、前
記パレットPには各フロントシート載置場所に開口部P
a,Pbが設けられており、各フロントシートFR,F
Lは、前記各2列のスライドレールSRa,SRbの前
後両端部を前記各開口部Pa,Pbの前後両側辺上に載
置することにより支持される。なお前記開口部は、両フ
ロントシート載置場所間にわたって連続する1つの横長
開口部とすることも出来るし、各スライドレール毎に独
立した4つの縦長開口部とすることも出来る。
【0015】前記のようにシートを搭載した実パレット
Pが実パレット搬入用コンベヤ1から移載装置3側のロ
ーラチェンコンベヤ25に乗り移り、このローラチェン
コンベヤ25によって、図1および図2に示すようにリ
ヤシート搬送用電車4が停止するリヤシート積込み場所
Aとフロント右シート搬送用電車5が停止するフロント
右シート積込み場所Bとの中間に設定された第一停止場
所Dまで搬送されたならば、図5および図7に示すよう
に前記ローラチェンコンベヤ25に配設された出没自在
なストッパー51Dによって当該パレットPを停止させ
る。なお、前記ローラチェンコンベヤ25には、前記フ
ロント右シート積込み場所Bおよびフロント左シート搬
送用電車6が停止するフロント左シート積込み場所Cに
も同様のストッパー51B,51Cが配設されている。
【0016】第一停止場所DにパレットPが停止したな
らば、リヤシート積込み場所Aで停止させたリヤシート
搬送用電車4の昇降体18を下降限まで下降停止させ、
前記パレットP上のリヤシート座部RDおよびリヤシー
ト背もたれ部RUを前記リヤシート搬送用電車4のシー
ト支持用ハンガー15に手作業などで積み替える。一
方、前記フロント右シート積込み場所Bおよびフロント
左シート積込み場所Cにおいて夫々の搬送用電車5,6
を停止させ、各電車5,6の昇降体18を下降限位置ま
で下降停止させることにより、夫々の電車5,6のシー
ト支持用ハンガー16,17をローラチェンコンベヤ2
5の上方所定高さで待機させておく。
【0017】なお、図1、図5および図6などに示すよ
うに、ベルト20を繰り出して下降限位置まで昇降体1
8を下降させたとき、当該昇降体18の左右両側に取付
けられている昇降ガイドローラ23が嵌合する昇降ガイ
ドレール52が固定フレーム(図示省略)に取付けられ
ており、ベルト20で吊り下げられている昇降体18
(シート支持用ハンガー15〜17)が揺れ動くのを防
止している。また、各シート支持用ハンガー15〜17
は、背もたれ部15a〜17aの下端からフォーク状の
支持部15b〜17bをL字形に連設し、背もたれ部1
5a〜17aの中間高さ左右両側にシート位置決めアー
ム15c〜17cを付設したものであるが、各シート支
持用ハンガー15〜17の支持部15b〜17bは、夫
々の電車4〜6が移載装置3の上方所定位置で停止した
とき、夫々の背もたれ部15a〜17aから前記第一停
止場所Dのある側に向かって片持ち状に突出するように
なっている。
【0018】リヤシートRD,RUを降ろしたならば、
図5に示すようにシート持ち上げ降ろし手段28,29
が第一停止場所Dとフロント右シート積込み場所Bの真
下位置にある状態(可動台26をシリンダーユニット2
7のピストンロッド出限位置まで移動させた状態)にお
いて、シート持ち上げ降ろし手段28の昇降体36(3
6a,36b)をシリンダーユニット34により上昇限
まで上昇させる。この結果、右側の昇降体36a上にの
み設けられているシート支持手段38の4つの支持具4
2a,42b,44a,44bが、図8および図9に夫
々仮想線で示すようにパレットPの右側開口部Paを通
じて上昇し、パレットPの右側に載置されているフロン
ト右シートFRを、その座部底面の2列のスライドレー
ルSRa,SRbの各前後2箇所を前記4つのシート支
持具42a,42b,44a,44bで支持する状態で
パレットPから持ち上げることになる。
【0019】このとき図9に示すように、前部支持具4
2a,42bの支持面から突出しているマグネット47
a,47bは、スライドレールSRa,SRbに磁力で
吸着すると共にスプリング48a,48bの付勢力に抗
して押し下げられ、前部支持具42a,42bの支持面
上に載置されたスライドレールSRa,SRbの浮き上
がりを防止する。換言すれば、重心位置がシート座部の
中央よりもシート背もたれ部側にあるフロントシート
が、シート支持手段38で持ち上げられたとき、後方
(背もたれ部側)へ転倒するのを防止することが出来
る。
【0020】なおこの場合、マグネット47a,47b
の上昇許容分だけ前部支持具42a,42bの支持面上
からスライドレールSRa,SRbが若干浮き上がる可
能性があるので、前部支持具42a,42bの支持面か
らのマグネット47a,47bの突出量は出来る限り小
さくするのが望ましい。勿論、マグネット47a,47
bをスライドレールSRa,SRbに確実に吸着させる
ために上記のように構成したが、場合によっては、上端
吸着面を前部支持具42a,42bの支持面と略面一と
した状態でマグネット47a,47bを前部支持具42
a,42bに固着しても良い。
【0021】図10に示すように、上昇するシート支持
手段38によりパレットP上からフロント右シートFR
が、フロント右シート積込み場所Bで所定高さまで下降
せしめられて待機しているフロント右シート搬送用電車
5のシート支持用ハンガー16における支持部16bよ
りもシート座部底面が若干高いレベルHまで持ち上げら
れるのであるが、このシート持ち上げ行程の終段におい
て、昇降体36(36a,36b)により前記シート支
持手段38と一体に上昇移動しているパレット支持手段
40の左右一対の支持具49a,49bが、左側にフロ
ント左シートFLを載置したままのパレットPそのもの
を持ち上げることになる。このときのパレット持ち上げ
量が、当該パレットPがローラチェンコンベヤ25のロ
ーラチェン25a,25bから若干浮上する程度となる
ように、シート支持手段38とパレット支持手段40と
の間に段差がつけられている。この点は、昇降体37
(37a,37b)上に設置されているシート支持手段
39とパレット支持手段41とに関しても同様である。
【0022】次に、ローラチェンコンベヤ25に併設さ
れている各ストッパー51B,51C,51Dを退入さ
せた後、可動台26をシリンダーユニット27により前
進移動させ、図11に示すようにシート持ち上げ降ろし
手段28,29をフロント右シート積込み場所Bとフロ
ント左シート積込み場所Cの真下位置まで移動させて停
止させる。この結果、フロント左シートFLを載置した
パレットPは、シート持ち上げ降ろし手段28のパレッ
ト支持手段40によって支持された状態でフロント右シ
ート積込み場所Bまで移送され、フロント右シートFR
は、シート支持手段38でパレットP上から持ち上げら
れた状態で前記パレットPと一体にフロント右シート積
込み場所Bまで移送され、当該場所で待機しているフロ
ント右シート搬送用電車5のシート支持用ハンガー16
における支持部16bの真上位置で停止する。勿論、こ
のとき前記フロント右シートFRを支持しているシート
支持手段38や、当該フロント右シートFRの座部底面
のスライドレールSRa,SRbが、前記シート支持用
ハンガー16のフォーク状支持部16bに衝突しないよ
うに、当該シート支持用ハンガー16のフォーク状支持
部16bが構成されている。
【0023】係る状態でシート持ち上げ降ろし手段28
の昇降体36(36a,36b)をシリンダーユニット
34により下降限まで下降させると、図11に示すよう
に、フロント左シートFLを支持しているパレットPが
パレット支持手段40から離れてローラチェンコンベヤ
25上に戻され、フロント右シートFRは、待機してい
るフロント右シート搬送用電車5のシート支持用ハンガ
ー16の支持部16b上に移載される。なお、ローラチ
ェンコンベヤ25に併設されている各ストッパー51
B,51C,51Dは、パレットPが当該コンベヤ25
上に降ろされる直前に作用位置に進出せしめられている
ので、前記のようにフロント右シート積込み場所Bでコ
ンベヤ25上に戻されたパレットPが当該コンベヤ25
により次段方向へ搬送されることはない。
【0024】以上でフロント右シートFRの積込みが完
了するが、前記パレットPの左側に載置されているフロ
ント左シートFLのフロント左シート搬送用電車6(シ
ート支持用ハンガー17)への積込みは、シート持ち上
げ降ろし手段29によっておこなれる。すなわち、上記
のようにフロント右シートFRの積込みが完了した後に
可動台26は再びシリンダーユニット27により図5に
示す初期位置に戻され、次の行程において前記シート持
ち上げ降ろし手段28は再び、第一停止場所Dに送り込
まれたパレットP上のフロント右シートFRを、フロン
ト右シート積込み場所Bで待機しているフロント右シー
ト搬送用電車5(シート支持用ハンガー16上)に積み
込む作業を行うが、このとき前記フロント右シート積込
み場所Bの真下に位置するシート持ち上げ降ろし手段2
9は、前記シート持ち上げ降ろし手段28と全く同様
に、前記フロント右シート積込み場所Bで停止している
パレットPの左側に載置されているフロント左シートF
Lを当該パレットP上から持ち上げ、可動台26の前進
移動を伴って当該フロント左シートFLをフロント左シ
ート積込み場所Cで待機しているフロント左シート搬送
用電車6のシート支持用ハンガー17における支持部1
7bの真上まで搬送し、そして当該ハンガー17の支持
部17b上にフロント左シートFLを降ろすことが出来
る。
【0025】また同時に、シート持ち上げ降ろし手段2
9は、前記フロント右シート積込み場所Bで空になった
パレットPをフロント左シート積込み場所Cまで搬送し
てローラチェンコンベヤ25上に降ろすので、当該空パ
レットPは、フロント左シート積込み場所Cのストッパ
ー51Cが退入されることにより、ローラチェンコンベ
ヤ25により空パレット搬出用コンベヤ2上へ搬送され
る。
【0026】なお、本発明のシート持ち上げ移載装置
は、一つのシート受け取り位置から一つのシート降ろし
位置へシートを移載する単機能装置として、前記可動台
26上に一つのシート持ち上げ降ろし手段28を設けて
実施することも出来る。また、シート持ち上げ降ろし用
昇降体36,37にシート支持手段38,39だけでな
くパレット支持手段40,41も併設したが、これは、
シートがパレットP上に載置されているところから必要
になった手段であって、本発明に必須のものではない。
すなわち、シート受け取り位置にあるシートが、前記シ
ート支持手段38,39による当該シートの持ち上げと
当該シート支持手段38,39の前進移動とを許すよう
な、例えばフォーク状のシート支持台上に載置されるな
らば、前記パレット支持手段40,41は不要である。
更に、本発明装置は、シート支持用ハンガー16,17
上に支持されているシートを降ろすための装置としても
利用することが出来る。この場合も、前記パレット支持
手段40,41は不要である。
【0027】前記シート支持手段38,39における各
4つの支持具42a〜45bの内、前部支持具42a〜
43bにのみマグネットを装着したが、前部および後部
全ての支持具42a〜45bにマグネットを装着するこ
とも出来る。
【0028】
【発明の作用及び効果】以上のように本発明の自動車用
シート持ち上げ移載装置によれば、搬入用搬送装置(実
施例のローラチェンコンベヤ25)からのシート受け取
り位置(実施例の第一停止位置D)にある可動台の昇降
体を上昇させて、当該昇降体上のシート支持手段により
前記搬入用搬送装置(実施例のローラチェンコンベヤ2
5)上のシートを持ち上げ、係る状態で前記可動台を搬
出用搬送装置(実施例のフロント右シート搬送用電車
5)へのシート降ろし位置(実施例のフロント右シート
積込み場所B)へ移動させ、次に前記昇降体を下降させ
てシート支持手段上のシートを前記搬出用搬送装置(実
施例のフロント右シート搬送用電車5)の所定位置に降
ろすことが出来るのであるが、単体では不安定な形状の
シートそのものを下から持ち上げて搬送するものである
にも拘わらず、当該シート底部のスライドレールをマグ
ネットで吸着して前記支持手段からシートが浮き上がる
のを確実に防止することが出来るので、シート持ち上げ
時に当該シートが転倒するような恐れがなくなり、搬送
用ハンガーなどへのシート単体の持ち上げ移載を安全確
実に行わせることが出来る。
【0029】しかも本発明の構成によれば、前記マグネ
ットが、スライドレール支持面に対し一定範囲内で上下
出没運動自在であって且つスプリングにより突出方向に
付勢されているので、前記マグネットを確実にスライド
レールに当接吸着させることが出来るにも拘わらず、当
該マグネットにシート荷重が集中してかかるのを防止す
ることが出来る。
【0030】なお、請求項2に記載のように、前記シー
ト支持手段に、シート底部の2列のスライドレール各々
の前端側を支持する左右一対の前部支持具と、前記2列
のスライドレール各々の後端側を支持する左右一対の後
部支持具とを設け、前記マグネットは、少なくとも前部
支持具に併設するときは、持ち上げられたシートが前上
がりに転倒するのを少ないマグネットで効果的に防止す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 設備全体を示す概略側面図である。
【図2】 同概略平面図である。
【図3】 フロントシート搬送用電車を示す正面図で
ある。
【図4】 同側面図である。
【図5】 移載装置を示す側面図である。
【図6】 同正面図である。
【図7】 同平面図である。
【図8】 シートを支持したパレットの底面図であ
る。
【図9】 シート支持手段の詳細とパレットとを示す
縦断側面図である。
【図10】 シート移載作用の第一段階を説明する側面
図である。
【図11】 シート移載作用の第二段階を説明する側面
図である。
【符号の説明】
1 実パレット搬入用コンベヤ 2 空パレット搬出用コンベヤ 3 移載装置 4 リヤシート搬送用電車 5 フロント右シート搬送用電車 6 フロント左シート搬送用電車 15〜17 シート支持用ハンガー 18 昇降体 20 昇降駆動用ベルト 25 ローラチェンコンベヤ 26 可動台 27 シリンダーユニット(前後往復移動駆動手段) 28,29 シート持ち上げ降ろし手段 34,35 シリンダーユニット(昇降駆動手段) 36,37(36a〜37b) 昇降体 38,39 シート支持手段 40,41 パレット支持手段 42a〜43b 前部支持具 44a〜45b 後部支持具 47a,47b マグネット 48a,48b スプリング 49a〜50b パレット支持具 51B,51C,51D 出没自在のストッパー FR フロント右シート FL フロント左シート RD,RU リヤシート SRa,SRb スライドレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川邉 慎二 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東 自動車工業株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭53−30582(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 47/61 B62D 65/00 B65G 47/92

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬入用搬送装置からのシート受け取り位置
    と搬出用搬送装置へのシート降ろし位置との間で前記各
    搬送装置の下側を水平に往復移動自在な可動台、当該可
    動台を往復移動させる駆動手段、前記可動台上に昇降可
    能に設けられたシート持ち上げ降ろし用昇降体、および
    当該昇降体を昇降させる駆動手段を備え、前記昇降体に
    は、シート底部の2列のスライドレールを支持するシー
    ト支持手段を配設すると共に、当該シート支持手段に
    は、前記スライドレールに対し吸着するマグネットを併
    設して成る自動車用シート持ち上げ移載装置であって、 前記マグネットは、スライドレール支持面に対し一定範
    囲内で上下出没運動自在に設けられ、当該マグネットを
    突出方向に付勢するスプリングを併設して成る 自動車用
    シート持ち上げ移載装置。
  2. 【請求項2】前記シート支持手段が、前記2列のスライ
    ドレール各々の前端側を支持する左右一対の前部支持具
    と、前記2列のスライドレール各々の後端側を支持する
    左右一対の後部支持具とを備え、前記マグネットは、少
    なくとも前部支持具に併設して成る請求項1に記載の自
    動車用シート持ち上げ移載装置。
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