JP2868236B2 - ポリエステル系繊維材料用精練染色助剤 - Google Patents

ポリエステル系繊維材料用精練染色助剤

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル系繊維材料用精練染色助剤に
関し、特に未精練のもしくは精練が不十分なポリエステ
ル系繊維を分散染料を用いて染色する際に高品位な染色
物をあたえる染色助剤に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、ポリエステル系繊維の染色は、十分な精練工
程を経た被染色物を用いて、110〜140℃の高温高圧の
下、弱酸性領域で分散染料を用いて染色する。この際、
分散染料の分散不十分からくる不均染を解消するため、
さらには緩染効果或は移染効果を促進させて均染性を向
上させるために、分散均染剤を染色浴に添加する。この
分散均染剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸塩
のホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル
エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエー
テル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアリールエ
ーテル硫酸エステル塩などが使用されている。
しかし、最近では、精練が不十分であったり、全く精
練されていないまま被染色物が染色工程に入る場合が多
い。この場合に、前述した通常の染色方法を用いると、
不均染などのトラブルを発生し易い。このトラブルをあ
る程度解消するために、アルカリ染色と呼ばれる染色方
法がとられることが多い。ここで言うアルカリ染色と
は、染色浴中にアルカリ剤を添加することによって染色
をアルカリ性領域で行う方法で、染浴をアルカリ性にす
ることで、ある程度の精練効果を生むというものである
が、その効果は完全なものではない。
〔発明が解決しようとする課題〕 被染色物の精練が十分に成されている場合には前述し
た従来の染色法で問題ないが、精練が不十分であった
り、全く精練されていない場合には従来の方法は適当で
ない。その理由は、以下のようである。
最近の染色加工においては、多様な要求に対応すべく
多品種小ロット化の傾向にあり、加工コストが上昇ぎみ
である。そこで、加工コスト低減のため加工プロセスの
短縮化或は簡略化がなされつつある。特に、生産性の向
上および省エネルギーを考えた場合、精練工程及び洗浄
工程を簡略化もしくは省略する手段がとられてきてい
る。
従って、精練工程で除去されているはずのアクリル糊
剤、澱粉、ポリビニルアルコール、プロセス油剤等が、
被染色物に残存したまま染色工程に入ることになり、こ
のことが原因となって不均染になることが多く大きな問
題となってきている。
そこで、最近はこのトラブルを低減する目的でアルカ
リ染色が用いられてきてはいるが、単にアルカリ剤を加
えて染色するというこの方法では効果が薄く、さらに精
練効果を高める染色助剤への要望が高い。
また、通常の分散染料による染色の場合には、染色工
程の後、未固着の染料を取り除き、高堅牢染色物を得る
ために、還元洗浄工程が必要不可欠となる。しかし、こ
の工程も、前述した加工コストの問題から、望ましくは
省略したい工程である。
更に、ポリエステル系繊維を分散染料で染色する場
合、高温高圧の条件下では、ポリエステルオリゴマーや
ポリエステルオリゴマーと染色浴中に含まれる金属イオ
ンとが結合したスケールが発生する。これらのオリゴマ
ーやスケールは、被染色物に付着して不均染の原因とな
る。そこで、オリゴマーやスケールが発生しても、それ
を染色浴中に分散させて、繊維や缶体に付着させないこ
とも重要である。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者は、これらの問題点を解決すべく鋭意研究を
重ねた結果、染色浴中に次のような化合物を染色助剤と
して添加することにより、高品位な染色物を得るに至っ
た。
即ち、本発明は、燐酸系有機化合物を主成分とするポ
リエステル繊維材料用精練染色助剤を提供するものであ
る。また、本発明を実施する際には、精練均染剤成分と
共に、その精練効果を高めるためのアルカリ剤成分、及
び染料スペック等を防止するための分散剤成分を同時に
染色浴に添加するのが好ましい。
本発明で言う精練均染剤成分とは、下記の(1)〜
(3)の構造式で示される燐酸系有機化合物から選ばれ
る1種もしくは2種以上からなるものである。
上式中、XはそれぞれHまたはPO3M2を表し、Mはア
ルカリ金属を表す。ただし、Xのうち少なくとも1つは
PO3M2であるものとする。
上式中、X1はPO3M1 2を表し、M1はそれぞれアルカリ金
属を表し、nは0〜3の整数を表す。
上式中、RはHまたはC1-5のアルキル基を表し、X2
それぞれHまたはPO3M2 2を表し、M2はアルカリ金属を表
す。ただし、X2のうち少なくとも1つはPO3M2 2であるも
のとする。
本発明の助剤を用いて染色を行うに際しては、アルカ
リ剤により染色浴はアルカリ性となるため、分散染料の
中でも特定の耐アルカリ性染料を用いることが必要であ
る。ここで言う耐アルカリ性染料と、浴比1:20のもと、
染料を2%o.w.f.使用して、135℃で30分間染色する条
件下において、浴pHが10の場合と5の場合で比較した
時、色相及び染着濃度に差を生じない分散染料のことを
言う。
例えば、C.I.Disperse Yellow 64,122および160,Disp
erse Orange 29および76,Disperse Red 56,60,65,152,1
53および229,Disperse Violet 26,28および38,Disperse
Blue 56,73,214および291,Disperse Black 5などが挙
げられる。
本発明で言うアルカリ剤とは、好ましくは水酸化ナト
リウムでpH調整するものをいうが、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、水ガラス等で調整するものでも可能で
ある。
本発明で言う分散均染剤成分とは、従来から使用され
ている界面活性剤を主成分とする分散均染剤をさす。界
面活性剤を併用することにより、染浴中に脱落してきた
糊剤が分散されるため、糊剤の凝集を防ぐとともに、被
染色物への再付着を防止することができる。この分散均
染剤として使用される界面活性剤には、例えば、ナフタ
レンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、ポリオキ
シアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアル
キレンアリールエーテル硫酸エステル塩などがある。
本発明の助剤は、通常のポリエステル系繊維の浸染操
作のすべてに適用できる。染色温度は90〜135℃が好ま
しく、これ以下であると目的とする精練性は不十分とな
り、これ以上であるとアルカリによる染料の分解をきた
す恐れがある。また、浴比は、1:5以上が好ましい。
〔作 用〕
精練が不十分な或は未精練のポリエステル繊維材料を
染色する場合において、均染でかつ高品位の染色物を得
るためには、まず染料の均一な染着の妨げとなるアクリ
ル糊剤、澱粉、ポリビニルアルコール、プロセス油剤、
オリゴマー等を、少なくとも染色工程の前半に被染色物
から脱落させることが重要となる。しかも、精練効果に
よって染色浴中に吐き出された脱落物の被染色物への再
付着を防止する必要がある。本発明の精練均染剤成分と
して採用した、フィチン酸等に代表される燐酸系有機化
合物は、その優れたキレート能からアクリル糊剤等の脱
落促進に有効であり、スケール等の被染色物への再付着
防止にも効果があると考えられる。
その効果は、アルカリ性領域でより強く発揮されるた
め、アルカリ剤を加えている。また、所望により、分散
剤成分として採用される界面活性剤は、染料の分散、緩
染効果、移染効果を与えるだけでなく、スケール等の被
染色物への再付着防止にも有効であると考えられる。
さらに、染色工程の間に精練効果が発揮されること
は、未固着の染料を染色物から取り除くことを非常に容
易にする。通常、ポリエステル繊維を分散染料で染色し
た後は、未固着の染料を染色物から取り除き、高堅牢度
の染色物を得るために、還元洗浄を行うが、本発明の助
剤を用いて染色を行うならば、簡単な湯洗で目的を達成
できる。
このような作用により、本発明の染色助剤を使用して
得られた染色物は、均染性および風合に優れるばかりで
なく、還元染料を省略しても高堅牢度を有する。
〔実施例〕
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
配合例 本発明のポリエステル精練染色用助剤の配合列の一部
を第1表に示す(A,B,C)。なお、比較例としてD,Eを用
意した。
実施例1 ポリエステル(100%)パレスの生機布を下記の条件
で染色した後、湯洗、水洗、乾燥したものについて、均
染性、脱糊性、風合および摩擦堅牢度の各項目で判定及
び測定を行った。結果を第2表に示す。
(染色条件) 染色浴 C.I.Disperse Yellow 160 1.00%o.w.f. C.I.Disperse Red 153 0.50%o.w.f. C.I.Disperse Blue 56 1.00%o.w.f. 染色助剤 2.0g/ 浴比;1:20 染色温度×染色時間;130℃×30分 昇温速度;2℃/分 実施例2 ポリエステル(100%)パレスアルカリ減量布を実施例
1と同様の条件で染色した後、湯洗、水洗、乾燥したも
のについて、ポリエステルオリゴマー除去性、風合およ
び摩擦堅牢度の各項目で判定を行った。結果を第3表に
示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリエステル精練染色用助剤を使用すれば、
精練不足からもたらされる不均染や、ポリエステルオリ
ゴマー等に由来するスケールが繊維に再付着することに
よる不均染を防止することができ、均一でしかも風合の
良い高品位な染色物を得ることができる。また、得られ
た染色物は、還元洗浄を省略しても高堅牢度を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 3/54 D06P 1/667 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(1)〜(3)の構造式で示される
    燐酸系有機化合物から選ばれる1種もしくは2種以上の
    化合物を必須成分とするポリエステル系繊維材料用精練
    染色助剤。 上式中、XはそれぞれHまたはPO3M2を表し、Mはアル
    カリ金属を表す。ただし、Xのうち少なくとも1つはPO
    3M2であるものとする。 上式中、X1はPO3M1 2を表し、M1はそれぞれアルカリ金属
    を表し、nは0〜3の整数を表す。 上式中、RはHまたはC1-5のアルキル基を表し、X2はそ
    れぞれHまたはPO3M2 2を表し、M2はアルカリ金属を表
    す。ただし、X2のうち少なくとも1つはPO3M2 2であるも
    のとする。
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