JP2867176B2 - 金属材料の引抜加工用潤滑剤 - Google Patents
金属材料の引抜加工用潤滑剤Info
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Description
に関する。
銅合金、又は鉄、鋼の表面に銅、亜鉛、アルミニウム、
真鍮、ニツケル等をメツキしたものの線、棒、管等の金
属材料を引抜加工する場合、穴ダイスを用いてそのまま
引抜加工するか又は鋼、ステンレス、特殊鋼の様な塑性
加工しにくい硬い材料では引抜加工を行う前に、前処理
剤(例えば石灰石けん被膜、燐酸塩被膜、修酸塩被膜、
硼砂被膜、樹脂被膜等)を施した後引抜加工する。
状の乾式潤滑剤と液状の油性潤滑剤又は湿式潤滑剤に分
類される。
けんの単独か、又はこれらの石けんに極圧添加剤及びコ
ロ的な働きをする無機系添加剤が添加されたものがあ
る。
リン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エルカ酸、ラウリ
ル酸等)のCa,Ba,Al,Mg,Zn,Fe,Pb,Sn塩等があり、また
アルカリ石けんとしては高級脂肪酸のNa,K,Li塩等が代
表的なものである。
黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、弗化炭
素、燐酸カルシウム、消石灰、タルク、雲母、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭
酸ナトリウム、燐酸亜鉛、イソプロピルアシドホスフエ
ートの金属塩、塩素化樹脂粉末、弗素化樹脂粉末、メラ
ミン樹脂粉末等が公知のものとしてある。
用いるもの)、又は湿式潤滑剤(水に稀釈して用いるも
の)として公知の動植物油、鉱物油、合成油等に界面活
性剤、油性向上剤、極圧添加剤、防錆添加剤、消泡剤、
殺菌剤等が配合された潤滑剤がある。
パーム油、ラード油、鯨油、牛脂、魚油等であり、鉱物
油にはマシン油、タービン油、シリンダー油、流動パラ
フイン等がある。
ソブチレン等があり、界面活性剤にはアニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界
面活性剤がある。
ケトン類、アミン類、高級脂肪酸等があり、又極圧添加
剤には塩素化パラフイン、塩素化ステアリン酸メチル、
硫化油脂、ジベンジルサルフアイド、トリクレジルフオ
スフエイト、トリブチルフオスフアイト等がある。
ネート系のものがあり、消泡剤にはシリコン系と低級ア
ルコール系のものがある。又殺菌剤には塩素系あるいは
ホルマリン系のものが一般的でありいずれも公知のもの
としてある。
くすることが出来ない、ダイス寿命が短い、加工度(総
減面率)を大きくとれない等の欠点がある。従って本発
明はこれら従来の引抜加工用潤滑剤の性能を飛躍的に高
めた金属材料の引抜加工用潤滑剤を提供することにあ
る。
金属材料の引抜加工用潤滑剤にある。
そのまま乾式潤滑剤として用いるか、あるいは上述した
公知の潤滑剤の水を除く組成物に対し重量比で20重量%
以上配合して用いることによって金属材料の引抜加工性
を飛躍的に高めることができる。
明のカルボン酸アマイド系ワツクスの混合割合が多い程
その効果は顕著であり、逆に混合割合が少ない程その効
果は少なくなり、特に20重量%未満ではその効果が顕著
に現われないので好ましくない。
大別して2種類あり、その一つは高級脂肪酸モノカルボ
ン酸(例えばパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、
モンタン酸、ヒドロキシステアリン酸等)とジアミン
(例えばエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、
1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、メ
タキシリレンジアミン、トリレンジアミン、パラキシリ
レンジアミン、フエニレンジアミン、イソホロンジアミ
ン等)との合成品であり、もう一つは上述した高級脂肪
族モノカルボン酸と多塩基酸(例えばマロン酸、コハク
酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、フタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、シクロヘキシルコハク酸等)の混合物に上述した
ジアミンを反応させて得られる合成品とがある。以下本
発明に用いるカルボン酸アマイド系ワツクスの合成例を
代表的な配合例表−1に従って述べる。
度計、窒素導入管及び撹拌機の付いたステンレス製反応
容器に2molのステアリン酸568gを仕込み窒素ガス気流下
で加熱溶解させる。
l量のエチレンジアミン60gを、又ワツクス例(2)では
1mol量のキシリレンジアミン136gを徐々に加える。
し、アミン価5以下になったことを確認後内容物を反応
容器から取り出しバツト容器に流し固める。
様の反応容器に2molのステアリン酸568gと0.2molのセバ
シン酸40gを仕込み窒素気流中内温が120〜130℃となっ
たところで1.2mol量のエチレンジアミン72gを徐々に加
える。後昇温させて160℃から250℃迄約5時間かけて脱
水反応を行い、アミン価5以下になったことを確認して
反応を終る。その後内容物を取り出しバツト容器に流し
固める。
リン酸568gと表−1に記したそれぞれの量のそれぞれの
多塩基酸を仕込み、昇温してそれぞれのジアミンを加え
てワツクス例(3)と同様の反応条件にてそれぞれの合
成ワツクスを得た。
の割合は特に限定しないが、多塩基酸の使用量は、高級
脂肪族モノカルボン酸2molに対して、0.18molから1.0mo
lの範囲が好適である。
olに対して1.0molから2.0molの範囲が好適であり、この
使用量は多塩基酸を併用する場合その量に従って変化す
る。
は特願平1−292883号を参照することができる。
り軟化点範囲が140〜250℃の常温で固体のワツクスであ
り、目的により適度に粉砕して用いる。粉砕粒子につい
ては特に限定しないが乾式潤滑剤に使用する場合には平
均粒径が150〜300ミクロン程度の比較的粗いものを使用
し、又液体潤滑剤に添加使用する場合は50ミクロン以下
の微粉が好ましい。
し、直径16mmの棒鋼(JIS,SCR−40)を直径13.5mm迄の
引抜加工に乾式潤滑剤として用いた場合、従来のステア
リン酸カルシウムを主成分とする乾式潤滑剤では引抜速
度が最高でも50m/分であったものが75m/分迄高速化が可
能となり作業能率が50%向上した。
5mm迄の引抜加工に使用した場合、従来法では60m/分が
最高であったものが2倍の120m/分迄スピードアツプす
ることが出来た。
し、このものを重量割合で50重量%と、ステアリン酸カ
ルシウム25重量%、消石灰22重量%、粉末イオウ3重量
%の割合で混合した乾式潤滑剤を燐酸塩被膜処理された
P・C鋼線の引抜加工に使用したところ、従来のステア
リン酸カルシウムを主成分とする乾式潤滑剤では1ダイ
ス当りの寿命が直径4.1mm上がりで150トンであったもの
が220トン迄寿命アツプし、大幅な作業合理化とコスト
ダウンが可能となった。
し、200メツシユ篩全通品とする。このカルボン酸アマ
イドの微粉を高級脂肪酸アミン塩及びリン酸エステルを
主成分とする公知のスチールコード用湿式潤滑剤に有効
成分比1対1重量割合で混合した。この潤滑剤を真鍮メ
ツキされた鋼線(スチールコード)の湿式伸線に使用し
たところ、カルボン酸アマイドを含有しない従来の湿式
潤滑剤ではダイヤモンドダイス1コ当り平均53Kgであっ
たものが平均82Kg迄寿命アツプした。
掲の表−2に示す。
ルボン酸アマイドを粉砕し、48メツシユ篩通過率50%の
粉体を得る。
−40材の表−2の引抜条件Aに使用したところ、ステア
リン酸カルシウムを主成分とする公知の乾式潤滑剤では
引抜速度が最高でも50m/分であり、これ以上速くしても
直ちにダイスのベヤリング部で焼付きが生じて作業にな
らなかったものが、本発明のカルボン酸ワツクスでは75
m/分迄円滑に引抜加工出来た。
軸受鋼(JIS規格SUJ−2)の伸線で表−2の引抜条件B
に用いたところ、従来の乾式潤滑剤では線引速度が最高
で60m/分であったものが120m/分迄円滑に線引加工が出
来る様になり、実に2倍の作業能率アツプとなった。
を実施例1と同様に粉砕し他の成分と次の様な重量割合
で混合し配合例A−1を得る。
ヤ表面に燐酸塩被膜されたワイヤロープの連続伸線(表
−2の引抜条件C)に用いた場合、比較例B−1及びB
−2では直径5.5mmから2.13mm迄、総減面率85%が限度
であったものが、配合例A−1の乾式潤滑剤では1.65mm
(総減面率91%)迄加工率を高めることができた。
場合、比較例B−1では直径2.04mmから1.02mm迄(総減
面率75%)が限度であったものが配合例A−1では0.76
mm(総減面率86.1%)迄加工率を高めることができた。
を実施例1と同様に粉砕し、他の乾式潤滑剤成分と次の
様な重量割合で混合し配合例A−2の乾式潤滑剤を得
る。
被膜されたP・C鋼線で、直径10mmから4.1mmまで、超
硬ダイス8個使用しての連続伸線(表−2の引抜条件
D)に用いた場合、比較例B−3では超硬ダイス1個当
りの線引量が平均150トンであったものが、配合例A−
2の潤滑剤では平均220トン迄線引出来た。又同様に直
径12mmから8.0mm迄の伸線では、比較例B−3は平均250
トン、配合例A−2では平均320トン線引きで、大幅な
超硬ダイスの寿命アツプにつながった。
実施例1と同様に粉砕し、他の乾式潤滑剤成分と次の様
な重量割合で混合し配合例A−3の乾式潤滑剤を得る。
膜されたJIS規格SUS−304のステンレス線の連続伸線
(表−2の引抜条件E)に用いた場合、例えば前処理剤
が塩素系樹脂被膜で5.5mmからの伸線の時、比較例B−
4の潤滑剤では2.4mm(総減面率80.9%)が限界であっ
た。
4%)迄線引加工が可能となった。
ステンレス線の連続伸線に用いた場合、比較例B−4の
潤滑剤では0.9mm(総減面率83.8%)迄が限界であった
ものが配合例A−3では0.6mm(総減面率926%)迄線引
加工できた。
を実施例1と同様に粉砕し、他の乾式潤滑剤成分と次の
様な重量割合で混合し配合例A−4の乾式潤滑剤を得
る。
mの鉄線を1.6mm迄乾式伸線(表−2、引抜条件例F)す
る工程に、上述した配合例A−4及び比較例B−5の乾
式潤滑剤を用いた場合、比較例B−5では最終線速600m
/分が限度であったが、本発明の配合例A−4では900m/
分迄高めることが出来た。これによって従来の作業能率
が50%アツプとなった。
イドをアトマイザー粉砕し、200メツシユ篩全通の微粉
末を造り、これと公知の湿式潤滑剤成分と次の様な重量
割合で混合し配合例A−5の湿式潤滑剤を得る。
分4.0%水溶液とする。この潤滑液をブラスメツキした
鋼線の湿式伸線(表−2、引抜条件例G)に使用したと
ころ、比較例B−6の潤滑液ではダイヤモンドダイス1
個当りの平均線引量が53Kgであったものが、本発明の配
合例A−5の潤滑液では平均線引量82Kg迄向上した。
イドを実施例6と同様に粉砕し、200メツシユ篩全通品
を造る。この微粉末と公知の湿式潤滑剤成分を次の様な
重量割合で混合し、配合例A−6の湿式潤滑剤を得る。
れぞれ10倍に稀釈し有効成分5.0%の水溶液とする。こ
の潤滑液を亜鉛メツキした鋼線の湿式伸線(表−2、引
抜条件例H)に使用したところ、比較例B−7の潤滑液
では超硬ダイス1個当り平均20Kgしか伸線出来なかった
ものが、同条件下配合例A−6の潤滑液では60Kg迄伸線
可能となり実に3倍のダイス寿命となった。
のデーターからも明らかなように、伸線速度の向上、減
面率の増大、ダイス寿命の大幅な向上等すぐれた効果が
達成される。
Claims (1)
- 【請求項1】高級脂肪族モノカルボン酸とジアミン、又
は高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジア
ミンとの反応によって得られるカルボン酸アマイド系ワ
ックス粉体をそのまま乾式潤滑剤として用いるか、又は
乾式潤滑剤若しくは湿式潤滑剤の水を除く組成物に対し
て20重量%以上配合して用いることを特徴とする金属材
料の引抜加工用潤滑剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33460990A JP2867176B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属材料の引抜加工用潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33460990A JP2867176B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属材料の引抜加工用潤滑剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202396A JPH04202396A (ja) | 1992-07-23 |
JP2867176B2 true JP2867176B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=18279296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33460990A Expired - Lifetime JP2867176B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属材料の引抜加工用潤滑剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2867176B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0906969A1 (de) * | 1997-10-01 | 1999-04-07 | Degussa Aktiengesellschaft | Verfahren und Zusammensetzung zur Inhibierung von Korrosion |
US20100168721A1 (en) * | 2008-12-30 | 2010-07-01 | Intuitive Surgical, Inc. | Lubricating tendons in a tendon-actuated surgical instrument |
JP2014133813A (ja) * | 2013-01-10 | 2014-07-24 | Kyoeisha Chem Co Ltd | 帯状乾式伸線用潤滑材 |
JP6620513B2 (ja) * | 2015-10-23 | 2019-12-18 | 日本製鉄株式会社 | ステンレス鋼材の製造方法、及び、ステンレス鋼材の化成処理方法 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP33460990A patent/JP2867176B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH04202396A (ja) | 1992-07-23 |
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