JP2865693B2 - 蒸気乾燥装置 - Google Patents

蒸気乾燥装置

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JP2865693B2 JP4301889A JP4301889A JP2865693B2 JP 2865693 B2 JP2865693 B2 JP 2865693B2 JP 4301889 A JP4301889 A JP 4301889A JP 4301889 A JP4301889 A JP 4301889A JP 2865693 B2 JP2865693 B2 JP 2865693B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は乾燥技術、さらには上記乾燥技術に適用して
有効な技術に関するもので、特にウェーハの蒸気乾燥技
術に適用して有効なものである。
〔従来の技術〕
半導体装置を製造する場合、例えば酸化処理等の各ウ
ェーハ表面処理の前段で行なわれる前洗浄処理は一般に
薬品洗浄工程、純水洗浄工程、乾燥工程という流れで行
なわれている。ところで乾燥工程では水よりも揮発性の
高いイソ・プロピル・アルコール等の有機溶媒の蒸気で
半導体ウェーハ表面上の水分を置換して乾燥する蒸気乾
燥装置が用いられている。その概要について第6図を用
いて説明する。
蒸気槽2に収容した有機溶媒6をヒータ3で加熱し蒸
気槽内の下方より蒸気を発生させ蒸気槽内に有機溶媒の
蒸気雰囲気を形成している。冷却用蛇管9は蒸気雰囲気
の上限を規定するものであり、蛇管9の近傍を蒸気の液
化温度以下に維持している。そこに洗浄直後のウェーハ
7をウェーハ保持治具5ごと挿入しウェーハ7表面に付
着した水分を有機溶媒の蒸気で置換し、その置換したも
のが水分中に残留していた異物とともに自重で落下して
ウェーハの乾燥が行なわれる。尚、蒸気乾燥装置に関し
ては特開昭61−292921号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで洗浄直後のウェーハを治具ごと蒸気槽上部か
ら乾燥位置まで下降させて挿入すると、ウェーハ本体、
ウェーハ保持治具等は洗浄液で冷却されているので蒸気
槽(特に蒸気槽上部)内の熱が奮われてしまう。従っ
て、蒸気槽内の温度が低下し有機溶媒の蒸気雰囲気が下
降することになる。そのためウェーハから冷却用蛇管ま
での間は蒸気が不足し、特にウェーハ上部の置換・乾燥
が遅れがちとなる。置換が遅れた場合、ウェーハに付着
している水分は置換する前に蒸発し水分中に残留してい
た異物によってウォーターマークといわれる不良が発生
する。このウォーターマークは洗浄・乾燥処理後の酸化
拡散、イオン打込み等の高温処理において、ウォーター
マークを形成している異物が気化して拡散し、ウォータ
ーマークが生じたウェーハだけでなくそのウェーハの近
傍のウェーハ、ときには1ロット全ウェーハにも悪影響
をおよぼし、歩留り低下の原因となっている。また、ウ
ォーターマークにより、ウォーターマークが生じた部分
と他の部分とのエッチ量に差が出て配線不良等が生じる
原因となる。
本発明の目的は、被乾燥体の蒸気乾燥歩留りを向上す
る技術を提供するものである。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は
本明細書及び添付図面から明らかになるであろう。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点に対する本発明の解決手段の概要は、蒸気
槽内で有機溶媒の蒸気雰囲気が不足する領域に蒸気を補
給するものである。
〔作用〕
上記手段によれば、上記槽内の下方から発生した蒸気
と補給された蒸気によってウェーハ全体が乾燥するに充
分な蒸気がウェーハ表面全体にまんべんなく行きわたる
ので置換の遅れによるウォーターマークが発生しにく
い。
〔実施例1〕 第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す蒸気乾燥
装置の縦断面図及び第1図のII−II線断面図である。
9は蒸気槽でありイソ・プロピル・アルコール等の有
機溶媒13を収容できウェーハ15をウェーハ保持治具12ご
と所望の位置に保持できるように図示しない昇降フック
が設けられている。10はヒータであり蒸気槽9内の有機
溶媒13を加熱しウェーハ15に付着した水分を置換するた
めの蒸気を発生させる。11は冷却用蛇管であり上昇して
きた蒸気を冷却、液化し蒸気の上限を規定するようにな
っており、その上部には図示しないがウェーハ搬出入口
が設けられている。
本実施例では、蒸気槽9内をウェーハ15の上部もしく
はウェーハ上方に補給するための蒸気を充満させる蒸気
充満領域18と、ウェーハ15が保持され乾燥が行なわれる
ウェーハ乾燥領域19とを板状の隔壁14で分割している。
ウェーハ乾燥領域19では挿入されたウェーハ15の下方よ
り蒸気が供給されているがウェーハ15挿入時の温度低下
に伴い乾燥領域19内の蒸気雰囲気は下降する。しかし蒸
気槽9の内壁と隔壁14によって形成されている蒸気充満
領域18はウェーハ15挿入時の温度低下の影響をほとんど
受けず常に蒸気は充満している。蒸気充満領域18に充満
していた蒸気は隔壁14に形成された蒸気補給孔17から流
出しウェーハ乾燥領域19のウェーハ(特にウェーハ上
部)もしくはウェーハ上方に向けて補給される。つまり
ウェーハ15は乾燥領域の下方から蒸気が供給され、上方
からも補給されることになる。尚、16は有機溶媒13を両
領域の共用とするための導通孔である。
前記蒸気補給孔17は蒸気充満領域18の温度に影響を与
えなければ、形状、大きさ、数は特に限定をするもので
はない。また蒸気補給孔17の位置は蒸気の不足している
領域、特にウェーハ上部に確実に蒸気を補給できる位置
であれば特に限定をするものではない。
次に本実施例の作用効果について説明する。
(1) 下方から蒸気が供給されかつ、蒸気が不足しや
すい領域には常に蒸気が補給されるのでウォーハ挿入直
後であってもウェーハ乾燥領域を速かに乾燥に充分な蒸
気密度に回復させることができる。
(2) (1)により従来のようにウェーハの下方から
上昇してくる蒸気のみでウェーハ上部までの蒸気密度の
回復を待つことがないので、蒸気密度の回復が遅れがち
であった上部の乾燥も速かに行なうことができる。
(3) (1),(2)によりウェーハ表面、特にウェ
ーハ上部における蒸気密度の回復の遅れによるウォータ
ー・マークの発生が低減し、蒸気乾燥歩留りが向上す
る。
(4) ウェーハ乾燥領域の蒸気密度を速かに回復でき
るので、ウェーハの処理時間を短縮できる。
〔実施例2〕 第3図は本実施例を示す蒸気乾燥装置の縦断面図であ
る。21は蒸気槽でありイソ・プロピル・アルコール等の
有機溶媒26を収容できウェーハ23をウェーハ保持治具24
ごと所望の位置に保持できるように図示しない昇降フッ
クが設けられている。27はヒータであり蒸気槽21内の有
機溶媒26を常に加熱しておりウェーハ23に付着した水分
を置換するための蒸気を発生させる。25は冷却用蛇管で
あり上昇してきた蒸気を冷却、液化し蒸気の上限を規定
するようになっており、その上部には図示しないウェー
ハ搬出入口が設けられている。
本実施例では、ウェーハ23及びウェーハ保持治具24を
蒸気槽21内に挿入した際の温度低下に伴う蒸気雰囲気の
不足を強制的に補なうために蒸気補給機構28を蒸気槽21
の外部に設けている。蒸気補給機構28から強制的に送ら
れた蒸気は蒸気槽21に形成された蒸気補給孔22を通り蒸
気槽21内の蒸気雰囲気が不足している部分、特にウェー
ハ23上部もしくはウェーハ23上方に補給される。ウェー
ハ23の下方からも蒸気は供給されているのでウェーハ23
は上下両方向より蒸気が供給されることになる。
前記蒸気補給機構28は、有機溶媒の蒸気を生産し強制
的に蒸気槽21内へ補給する機構であればその内部機構に
関し特に限定するものではない。また前記蒸気補給孔22
は、蒸気槽21内の蒸気不足部分、特にウェーハ上部もし
くはウェーハ上方へ確実に蒸気を補給できれば、その形
状、数、位置に関し特に限定するものではない。
次に本実施例の作用効果について説明する。
(1) 蒸気槽内の下方から蒸気が供給され、かつウェ
ーハの上方からも蒸気が補給されるので、ウェーハ挿入
直後であっても蒸気槽内を速かに乾燥に充分な蒸気密度
に回復させることができる。
(2) (1)により従来蒸気密度の回復が遅れがちで
あったウェーハ上部の乾燥も速かに行なうことができ
る。
(3) (1),(2)によりウェーハ表面、特にウェ
ーハ上部における蒸気密度の回復の遅れによるウォータ
ー・マークの発生が低減し、蒸気乾燥歩留りが向上す
る。
(4) 蒸気槽内の蒸気密度を速かに回復できるので、
ウェーハの処理時間を短縮できる。
(5) 蒸気補給機構を蒸気槽外に設けることにより、
ウェーハ乾燥領域は従来通りの広さであり、かつウェー
ハ挿入時の温度低下に関係なく蒸気は強制的に補給され
るので、大口径のウェーハに対しても上記と同様の効果
が得られる。
〔実施例3〕 第4図及び第5図は本実施例を示す蒸気乾燥装置の縦
断面図及びVI−VI断面図である。
本実施例では、蒸気槽30に収容された有機溶媒37を蒸
気槽30下方のヒータ34で加熱し蒸気槽30内に挿入、保持
されたウェーハ35の下方より蒸気を発生させるという従
来の方式に加え、ウェーハ35上方で冷却用蛇管32によっ
て液化された有機溶媒と蒸気槽30側壁に形成された有機
溶媒補給孔31より補給された有機溶媒とを集液板38で集
液し、集液板38から蒸気槽30内部側壁に流出させるもの
である。更に蒸気槽30内部側壁を流れている有機溶媒を
蒸気槽30の側壁を隔てて設置されたサブヒータ33で加熱
し蒸気をウェーハ35側方より発生させる。
従って、従来の装置と比較して多量の有機溶媒の蒸気
がウェーハ35の側方から供給でき、下方からの蒸気と合
わせて極めて効果的にウェーハ35を乾燥することができ
る。
蒸気槽30内部側壁には集液板38及び有機溶媒供給孔31
より供給された有機溶媒が流れる溝40が複数本形成され
ている。溝40によってサブヒータ33からの放熱面積も増
大する。
次に本実施例の作用効果について説明する。
(1) ウェーハ下方及び側方から蒸気が供給されるこ
とにより、蒸気槽内の蒸気密度を非常に高くすることが
できる。従って蒸気乾燥を速かに行なうことができる。
(2) 蒸気槽内部側壁に溝を形成することにより、放
熱面積は増大するので側壁を流れている有機溶媒を効率
的に蒸気化することができる。
(3) (1),(2)により蒸気槽内は常にウェーハ
を乾燥するに充分な蒸気密度であるのでウェーハ表面に
おけるウォーターマークは発生が低減し蒸気乾燥歩留り
は向上する。
(4) (1),(2)によりウェーハを速かに乾燥処
理できるので処理時間が短縮する。
本発明は上記実施例1及び2及び3に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
〔発明の効果〕
上記実施例の説明から明らかなように、本発明は蒸気
槽内の蒸気密度を速かに安定させウェーハ表面における
ウォーターマークの発生の低減を達成できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す蒸気乾燥装
置の縦断面図及び第1図のII−II線断面図、 第3図は本発明の一実施例を示す蒸気乾燥装置の縦断面
図、 第4図及び第5図は本発明の一実施例を示す蒸気乾燥装
置の縦断面図及びIV−IV線断面図、 第6図は、従来の蒸気乾燥装置の縦断面図である。 1,8,20,29……蒸気乾燥装置、2,9,21,30……蒸気槽、3,
10,27,34……ヒータ、4,11,25,32……冷却用蛇管、5,1
2,24,36……ウェーハ保持治具、6,13,26,37……有機溶
媒、7,15,23,35……ウェーハ、14……隔壁、16……導通
孔、17,22……蒸気補給孔、18……蒸気充満領域、19…
…ウェーハ乾燥領域、28……蒸気補給機構、31……有機
溶媒補給孔、33……サブ・ヒータ、38……集液板、40…
…溝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の有機溶媒を下部に収容し、被乾燥体
    を所定の位置に保持し、側面に複数の溝が形成された蒸
    気槽と、 前記蒸気槽の下に設けられ、前記有機溶媒を気化させる
    第1の加熱手段と、 前記蒸気槽の上部に設けられ、第2の有機溶媒を供給す
    る供給口と、 前記蒸気槽の側部に設けられ、前記供給口から供給され
    前記側面を伝わって下降する前記第2の有機溶媒を気化
    させる第2の加熱手段とを有することを特徴とする蒸気
    乾燥装置。
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JP2002288482A (ja) * 2001-03-23 2002-10-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 服飾情報サーバ装置及び服飾情報管理方法

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