JP2865197B2 - フレキシブル配線板 - Google Patents
フレキシブル配線板Info
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Description
芳香族ポリイミドフィルム基板上にポリイミドシロキサ
ンを含む高分子膜を形成してなるフレキシブル配線板に
関する。
の乾燥温度を低くできるため配線の劣化が生じにくく、
しかも基板に生じる反りの少ないフレキシブル配線板に
関する。
性の保護膜として利用することは、例えば、固体素子へ
の絶縁膜、パッシベ−ション膜、半導体集積回路、フレ
キシブル配線板などの層間絶縁膜などの用途において、
すでに種々知られている。
は、有機溶媒に溶解し難いために、芳香族ポリイミドの
前駆体(芳香族ポリアミック酸)の溶液として使用し
て、塗布膜を形成し、次いで、乾燥とイミド化とをかな
りの高温で長時間、加熱処理することによって、芳香族
ポリイミドの保護膜を形成する必要があり、保護すべき
電気又は電子部材自体(例えば配線)が熱的な劣化をす
るという問題があった。
ドは、例えば、特公昭57−41491号公報に記載さ
れているようなポリイミドが知られているが、そのポリ
イミドは、シリコ−ンウェハ−、ガラス板、フレキシブ
ル基板などの基板との密着性(接着性)が充分ではなか
ったので予め基板などを密着促進剤で処理しておくなど
の方法をとる必要があった。
ポリシリコンをジアミン成分として使用したポリイミド
シロキサンの前駆体が、例えば、特開昭57−1433
28号公報、特開昭58−13631号公報に開示され
ているが、それらのポリイミドシロキサンの前駆体は、
ポリマ−のイミド化のために塗布膜を高温で処理しなけ
ればならないという欠点を有していた。
び特開昭61−207438号公報、特開昭63−22
5629号公報、特開平1−121325号公報には、
可溶性のポリイミドシロキサンが開示されている。しか
し、それらの各ポリイミドシロキサンは、その製造工程
が数段階に及び、製造に長時間を要するという製造上の
問題があったり、アミン成分として芳香族ジアミンを全
く含んでおらず、耐熱性が低いという問題、種々の有機
溶媒に対する溶解性が必ずしも充分ではないという問
題、あるいは、これらのポリイミドシロキサンの有機溶
媒溶液をフレキシブル銅張り基板上に塗布して乾燥した
場合に、フレキシブル基板が大きくカ−ルするという問
題があった。
線の劣化が生じにくく基板に生じるカ−ルの少ないフレ
キシブル配線板を提供することである。
配線を形成した芳香族ポリイミドフィルム基板に、芳香
族テトラカルボン酸類とジアミノポリシロキサンと芳香
族ジアミンとを重合およびイミド化して得られ、硬化膜
が下記条件 (1)熱分解開始温度が324℃以上であり、(2)反
り曲率半径が25.6mm以上であり、(3)伸びが7
3〜509%である を満足する有機溶媒に可溶な共重合ポリイミドシロキサ
ンを含む塗布膜を、配線が実質的に劣化しにくい条件で
加熱乾燥することによって硬化膜を形成してなることを
特徴とするフレキシブル配線板に関する。
リイミドフィルムとしては、公知のフレキシブル銅配線
基板(基板フィルムとしてポリイミドフィルムが使用さ
れる)が使用され、好適には芳香族ポリイミドフィルム
(例えば、宇部興産株式会社製UPILEX S−7
5:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物とパラフェニレンジアミンとから得られたポリ
イミドフィルム)を基板とするフレキシブル基板が挙げ
られる。
サンは、硬化膜が下記条件 (1)熱分解開始温度が324℃以上であり、(2)反
り曲率半径が25.6mm以上であり、(3)伸びが7
3〜509%である と共に、有機溶媒に可溶であることを満足することが必
要であり、これによって銅等の金属配線の劣化が生じに
くく、しかも耐熱性と低カ−ルとを満足する配線板を得
ることができる。前記の共重合ポリイミドシロキサン
は、例えば、芳香族テトラカルボン酸類(好適には2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類)と好
適には下記一般式で示されるジアミノポリシロキサン
(式中、R1 は2価の炭化水素残基を示し、R2 は独立
に炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、l
は3〜30、好ましくは4〜20の整数を示す。)
族ジアミン(好適には20〜55モル%)からなるジア
ミンとを、略等モル、有機極性溶媒中で、約120℃以
上の高温に加熱して、一段で重合及びイミド化すること
によって、共重合ポリイミドシロキサンを製造する方
法、あるいは、前記の2成分を、略等モル、有機極性溶
媒中で、80℃以下の低い温度で重合してポリアミック
酸(ポリイミド前駆体)を生成させ、そのポリアミック
酸を適当な条件(化学イミド化、あるいは、高温加熱に
よるイミド化)でイミド化して共重合ポリイミドシロキ
サンを製造する方法によって製造することができる。
である2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸類はその一部、特に20モル%以下を他の芳香族テト
ラカルボン酸類で置き換えたものであってもよい。この
ような芳香族テトラカルボン酸類としては、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,
3’,4,4’−ビフェニルエ−テルテトラカルボン
酸、ピロメリット酸、または、それらの酸の二無水物、
あるいは、それらの酸のエステル化物などを挙げること
ができる。これらのなかでも、酸二無水物が一般的であ
る。
キサンとしては、一般式中のR1 が炭素数2〜6、特に
3〜5の複数のメチレン基又はフェニレン基からなる2
価の炭化水素残基であり、R2 が独立にメチル基、エチ
ル基、プロピル基などの炭素数1〜3のアルキル基、又
は、フェニル基であることが好ましく、さらにlが4〜
20、特に5〜15程度であることが好ましい。
ンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物が好ましく、例
えば、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフォン、o−トリジン、o−ジアニシジ
ンなどのベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合
物、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼンなどのベ
ンゼン環を3個有する芳香族ジアミン化合物、又はビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン(BAPP)などのベンゼン環を4個有す
る芳香族ジアミン化合物を好適に挙げることができる。
ンゼン環2個以上有する芳香族ジアミン化合物と共に、
全芳香族ジアミンに対して20モル%以下の割合で、ベ
ンゼン環を1個有する芳香族ジアミン化合物を併用する
ことも可能であり、そのようなベンゼン環1個の芳香族
ジアミン化合物としては、例えば、パラフェニレンジア
ミン、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノトル
エン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,6−ジアミノ安
息香酸、3,5−ジアミノベンジルアリレ−トなどを挙
げることができる。
ドシロキサンにおいては、全ジアミン成分に対するジア
ミノポリシロキサンに基づく主鎖単位の含有割合が少な
くなると、ポリイミドシロキサンの有機溶媒に対する溶
解性が低下したり、また、そのようなポリイミドシロキ
サンの有機溶媒溶液を塗布液として使用してフレキシブ
ル配線基板上に保護膜を形成する際に、大きくカ−ルす
るようになるので好ましくなく、一方、前記ジアミノポ
リシロキサンに基づく主鎖単位の含有割合が多くなり過
ぎると、共重合ポリイミドシロキサンの耐熱性、機械的
物性などが低下するので好ましくない。
に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチル
スルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシ
ド溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエ
チルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド
などのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロ
リドン系溶媒、メチルジグライム、メチルトリグライム
などのグライム系溶媒、ヘキサメチレンホスホルアミ
ド、γ−ブチルラクトン、シクロヘキサノンなど、ある
いはフェノ−ル、o−、m−又はp−クレゾ−ル、キシ
レノ−ル、ハロゲン化フェノ−ル(パラクロルフェノ−
ル、パラブロムフェノ−ルなど)、カテコ−ルなどのフ
ェノ−ル系溶媒等を挙げることができる。
ミドシロキサンは、高分子量のポリマ−であることが好
ましく、例えば、濃度:0.5g/100ml(N−メ
チル−2−ピロリドン)であるポリマ−溶液で、30℃
の測定温度で測定した対数粘度(ポリマ−の重合度の程
度を示す)が、0.05〜3、特に0.1〜2程度であ
ることが好ましく、また、その共重合ポリイミドシロキ
サンにイミド化率(赤外線吸収スペクトル分析法による
「イミド結合」の割合)は、約90%以上、特に95〜
100%であって、IRチャ−トにおいて「アミド−酸
結合」の吸収ピ−クが実質的に見いだされないものであ
ることが好ましい。
る有機溶媒としては、前述の共重合ポリイミドシロキサ
ンの製造に使用された有機極性溶媒も好適に使用するこ
とができ、さらに、前記の有機極性溶媒にキシレン、エ
チルセロソルブ、ジオキサンなどが一部配合されたもの
でもよい。特に、前記の塗布膜用の有機溶媒として、沸
点が180℃以上、特に、200℃以上であるメチルト
リグライムなどを使用すると、溶媒の蒸発による散逸が
極めて少なくなるので、保存安定性がよくなったり、塗
布膜を形成するための塗布溶液の調整(ロ−ル練りな
ど)が容易になったり、又はその印刷インキを使用して
シルクスクリ−ン印刷を支障なく好適に行うことができ
るので最適である。
トナイト、シリカ、タルクなどの無機充填剤、ポリマ−
充填剤、あるいは、無機又は有機の染料などを含有させ
てもよい。この発明における塗布膜は、前述の共重合ポ
リイミドシロキサンの濃度が、5〜50重量%、特に1
0〜40重量%であることが好ましく、また、25℃の
溶液粘度(回転粘度)が、0.01〜10000ポイ
ズ、特に0.1〜1000ポイズであることが好まし
い。
テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを有機極性溶媒
中で一段で重合およびイミド化して得られた共重合ポリ
イミドシロキサンの重合溶液をそのまま塗布したもので
あってもよく、また、その重合溶液をその重合溶液と同
様の有機溶媒で適当な濃度に希釈したものを塗布したも
のであってもよい。あるいは、共重合ポリイミドシロキ
サンの塗布膜は、前述の重合溶液から一旦粉末状の共重
合ポリイミドシロキサンを析出させて単離し、単離され
た共重合ポリイミドシロキサン粉末を有機溶媒に均一に
溶解して調製した塗布液を塗布したものであってもよ
い。
サンの塗布膜は、配線を形成した芳香族ポリイミドフィ
ルム基板に、常温又は加温下、回転塗布機、ディスペン
サ−又は印刷機などを使用する方法で、均一な厚さに塗
布して得られ。この塗布膜を配線が実質的に劣化しにく
い条件、通常は250℃以下の温度、特に60〜250
℃の温度で加熱乾燥させることにより、共重合ポリイミ
ドシロキサンの固化膜である硬化膜(厚さ:約0.5〜
500μm)を形成して、この発明のフレキシブル配線
板を製造することができる。
形成した芳香族ポリイミドフィルム基板に膜(硬化膜)
がしっかり密着した耐熱性および電気絶縁性のフレキシ
ブル配線板であって、その基板に反りの少ないものであ
る。
び比較例における各試験法は、以下の通りである。
解性は、共重合ポリイミドシロキサン粉末0.2gを、
20℃で、メチルジグライム0.8gに添加し、放置し
て、その溶解の状態を観察して、1時間以内に溶解した
場合を◎、1日間以内に溶解した場合を○、単にポリマ
−中に溶媒が一部膨潤する場合を△、および、1週間で
も全く不溶の場合を×で示した。
分解開始温度は、デュポン951熱重量測定装置で測定
した。
械的物性は、ガラス板上に200μmのスペ−サ−を枠
として配置して、そのガラス板上に30重量%のポリマ
−溶液を流延して塗膜を形成し、その薄膜を、80℃で
30分間、150℃で30分間、200℃で30分間、
乾燥および熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを形
成して、その共重合ポリイミドシロキサンフィルムにつ
いて、万能型引張試験機(オリエンテック社製、テンシ
ロン UTM−11−20)で、破断強度、伸び率、初
期弾性率を測定した。
ポリイミドフィルム(宇部興産株式会社製、UPILE
X S−75:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンとから得
られた芳香族ポリイミドフィルム)上に、厚さ100μ
mのPET製のスペ−サ−を配置して、そして、そのス
ペ−サ−で囲まれた範囲内に前記の共重合ポリイミドシ
ロキサン塗布液の塗布層を形成し、最後に、前記の塗布
層を80℃で30分間、150℃で30分間、及び、2
00℃で30分間、乾燥及び加熱処理(ベ−ク)して、
共重合ポリイミドシロキサンからなる膜(平均厚さ:4
0μm)を形成した。そして、得られた膜の形成された
ポリイミドフィルム(長さ:100mm×幅:50m
m)について「反り曲率半径」を測定して求めたもので
ある。
のガラス製のセパラブルフラスコに、2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BP
DA)147.2g(500ミリモル:mM)と、N−
メチル−2−ピロリドン(NMP)1274gとを入れ
てa−BPDAを溶解させ、そして、その溶液を室温で
攪拌しながら、ジアミノポリシロキサン(DAPS)
〔信越シリコン株式会社製、X−22−161AS、R
1 :(CH2 )3 、R2 :メチル基、l=9〕304.
9g(346.5ミリモル)とメチルジグライム530
gとからなる溶液を30分間で加え、重合温度190℃
で窒素ガスを通じながら、しかも、メチルジグライムを
還流させて水を除去しながら、3時間、重合反応させ
て、さらにその反応液を一旦室温に戻して攪拌しなが
ら、その冷却された反応液に、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAPP)
62.19g(151.25ミリモル)とNMP500
gとの溶液を30分間滴下しながら加えて、反応温度2
00〜210℃で6時間反応させて、最後に、その反応
液を20リットルのメタノ−ル中に添加して、ディスパ
−サ−を用いて30分間で析出させ、濾過してポリマ−
粉末を単離し、そして、そのポリマ−粉末について10
リットルのメタノ−ル中でディスパ−サ−を用いる10
分間の洗浄を2回行い、さらに、60℃で8時間真空乾
燥して共重合ポリイミドシロキサン粉末428.9gを
得た。前述のようにして得られた共重合ポリイミドシロ
キサンは、対数粘度(30℃)が0.24であり、イミ
ド化率が実質的に100%であった。
た共重合ポリイミドシロキサン3.5gを常温でメチル
ジグライム7g中に溶解して共重合ポリイミドシロキサ
ンがメチルジグライム中に均一に溶解しているポリマ−
濃度35重量%の塗布液を調製した。前記の塗布液は、
25℃で、3500センチポイズ(CP)の溶液粘度
(回転粘度)を有していた。
75μmの芳香族ポリイミドフィルム(宇部興産株式会
社製、UPILEX S−75)を基板とするフレキシ
ブル配線板(銅線の幅:約300μm、配線密度:60
%)上に、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ−
ト(PET)製のスペ−サを配置して、そして、そのス
ペ−サで囲まれた範囲内に前記塗布液をラボラトリ−コ
−ティングロッド(NO.3)でバ−コ−トして塗布層
である塗布膜を形成し、最後に、前記の基板上の塗布膜
を80℃で30分間、150℃で30分間、180℃で
30分間乾燥及び加熱処理(ベ−ク)して、共重合ポリ
イミドシロキサンからなる膜(硬化膜、平均厚さ:40
μm)を形成した。前記の高分子膜の形成されたフレキ
シブル配線板は、カ−ルが実質的にないものであり、該
膜層と前記配線板との間の密着性が、碁盤目試験(粘着
テ−プによる剥離)によるとまったく問題がなく、両層
がしっかり接着されていた。別に行った反り試験におい
て、高分子膜の形成されたポリイミドフィルムは、反り
曲率半径が100mm以上であり、反りが実質的に無い
状態(反り無し)であった。結果をまとめて表1に示
す。
量の芳香族テトラカルボン酸化合物を使用し、ジアミン
成分として、表1に示す種類と量(モル比)のジアミノ
ポリシロキサンとを使用した他は、実施例1と同様にし
て、(共重合)ポリイミドシロキサン(イミド化率:9
5%以上)をそれぞれ製造した。それらの(共重合)ポ
リイミドシロキサンについて測定した、対数粘度、耐熱
性(熱分解開始温度)、溶媒溶解性、機械的物性を表1
にそれぞれ示す。なお、比較例1及び比較例2で得られ
た(共重合)ポリイミドシロキサンは、実質的にNM
P、ジオキサンなどの有機溶媒に不溶性であるので、
(共重合)ポリイミドシロキサンの塗布液を調製するこ
とができず、従って、それらのフィルムを形成すること
もできなかったので、機械的物性を測定すること、およ
び、反り試験を行うことができなかった。
(共重合)ポリイミドシロキサンは、メチルジグライム
に対して充分に溶解しないので、溶媒:NMPを使用し
て、(共重合)ポリイミドシロキサンの溶液である塗布
液(ポリマ−濃度:35重量%)をそれぞれ調製した。
各塗布液の溶液粘度(25℃)を表1に示す。前述の塗
布液を使用したほかは、実施例1と同様にして、塗布操
作を行い、その状態の良否を観察し、さらに、別に反り
試験を行い、それの結果(塗布操作の良否、反り曲率半
径)を表1に示す。
下記の意味を有している。 a−BPDA:2,3,3’,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 PMDA :ピロメリット酸二無水物 BTDA :3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物 BAPP :2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン DAPS :ジアミノポリシロキサン(X−22−1
61AS)
リイミドシロキサンを使用し、そして、有機溶媒とし
て、沸点216℃のメチルトリグライムを使用したほか
は、実施例1と同様にして、塗布液を調製した。その塗
布液は、25℃の溶液粘度(回転粘度)が4000セン
チポイズであった。前記の塗布液を使用し、スル−ホ−
ル開孔されているフレキシブル配線板を使用してスクリ
−ン印刷法(200メッシュでスクリ−ン厚さ81μ
m、膜厚16mのステンレススクリ−ンを使用する)で
塗布を行い、さらに、その塗布膜の乾燥及び熱処理条件
を、80℃で30分間、150℃で30分間、及び、2
00℃で30分間としたほかは、実施例1と同様にして
フレキシブル配線板上に膜(平均厚さ:40μm)を形
成した。前記のスクリ−ン印刷は良好に行うことがで
き、また、膜の形成されたフレキシブル配線板は、実施
例1と同様にカ−ルの実質的にないものであり、膜層と
前記配線板との間の密着性も良好であった。また、前記
塗布液を使用して別に行った反り試験において、膜(硬
化膜)の形成されたポリイミドフィルムは、反り曲率半
径が100mm以上であり、反りが実質的にない状態
(反り無し)であった。
ているので、以下に記載のような効果を奏する。
を形成した芳香族ポリイミドフィルム基板に膜(固化
膜)がしっかり密着した耐熱性および電気絶縁性のフレ
キシブル配線板であって、その配線基板にカ−ルの少な
いものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 配線を形成した芳香族ポリイミドフィル
ム基板に、芳香族テトラカルボン酸類とジアミノポリシ
ロキサンと芳香族ジアミンとを重合およびイミド化して
得られ、硬化膜が下記条件 (1)熱分解開始温度が324℃以上であり、 (2)反り曲率半径が25.6mm以上であり、 (3)伸びが73〜509%である を満足する有機溶媒に可溶な共重合ポリイミドシロキサ
ンを含む塗布膜を、配線が実質的に劣化しにくい条件で
加熱乾燥することによって硬化膜を形成してなることを
特徴とするフレキシブル配線板。 - 【請求項2】 芳香族ポリイミドフィルムが、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
とパラフェニレンジアミンとを重合およびイミド化して
得られる芳香族ポリイミドからなるフィルムである請求
項1記載のフレキシブル配線板。 - 【請求項3】 共重合ポリイミドシロキサンが、2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類とジア
ミノポリシロキサン45〜80モル%および芳香族ジア
ミン55〜20モル%からなるジアミンとを重合および
イミド化して得られるものである請求項1記載のフレキ
シブル配線板。
Priority Applications (1)
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JP2002012667A (ja) * | 2000-06-29 | 2002-01-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ポリイミドシリコーン樹脂、その溶液組成物、およびポリイミドシリコーン樹脂皮膜 |
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