JP2864354B2 - 車両のアンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents

車両のアンチロックブレーキ制御装置

Info

Publication number
JP2864354B2
JP2864354B2 JP6338539A JP33853994A JP2864354B2 JP 2864354 B2 JP2864354 B2 JP 2864354B2 JP 6338539 A JP6338539 A JP 6338539A JP 33853994 A JP33853994 A JP 33853994A JP 2864354 B2 JP2864354 B2 JP 2864354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
slip ratio
rear wheel
front wheel
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6338539A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08183441A (ja
Inventor
淳朗 大田
卓志 松任
一彦 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP6338539A priority Critical patent/JP2864354B2/ja
Priority to TW084105301A priority patent/TW277036B/zh
Priority to CN95120556A priority patent/CN1047134C/zh
Priority to KR1019950067156A priority patent/KR0149749B1/ko
Publication of JPH08183441A publication Critical patent/JPH08183441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2864354B2 publication Critical patent/JP2864354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/58Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration responsive to speed and another condition or to plural speed conditions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/36Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition including a pilot valve responding to an electromagnetic force
    • B60T8/3615Electromagnetic valves specially adapted for anti-lock brake and traction control systems
    • B60T8/3675Electromagnetic valves specially adapted for anti-lock brake and traction control systems integrated in modulator units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2270/00Further aspects of brake control systems not otherwise provided for
    • B60T2270/10ABS control systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2200/00Type of vehicle
    • B60Y2200/10Road Vehicles
    • B60Y2200/12Motorcycles, Trikes; Quads; Scooters
    • B60Y2200/126Scooters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2400/00Special features of vehicle units
    • B60Y2400/30Sensors
    • B60Y2400/303Speed sensors
    • B60Y2400/3032Wheel speed sensors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のアンチロックブ
レーキ制御装置に関し、特に、前後の車輪ブレーキのブ
レーキ力を単一のモジュレータで可変としてアンチロッ
クブレーキ制御を行なうようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アンチロックブレーキ制御のために前後
の車輪ブレーキのブレーキ力を可変としたアンチロック
ブレーキ制御装置が、たとえば特開平2−234869
号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−234
869号公報で開示されたものでは、車輪ブレーキ毎に
モジュレータが必要であるために、コストおよび重量が
増大し、低コストである車両たとえばスクータ等に適用
することは困難である。
【0004】そこで本出願人は、単一のモジュレータに
より前輪ブレーキおよび後輪ブレーキのブレーキ力を変
化させ得るようにしたものを既に提案(特願平6−10
8753号)している。しかるに、単一のモジュレータ
で前輪および後輪ブレーキのブレーキ力を単純に制御す
る場合には、前輪および後輪ブレーキが相互に影響し合
うため、前輪および後輪のスリップ率を独立に制御する
ことはできず、前輪および後輪のスリップ率を速やかに
適切な値に収束させるようにした制御を行なうことが望
まれる。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、単一のモジュレータで前後両輪ブレーキのブ
レーキ力を制御するようにした上で、前後両輪のスリッ
プ率を速やかに適切な値に収束させ得るようにした車両
のアンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、前輪に装着される前輪ブレ
ーキと、後輪に装着される後輪ブレーキと、前輪および
後輪ブレーキのブレーキ力を変化させ得る単一のモジュ
レータと、前輪速度センサと、後輪速度センサと、モジ
ュレータの作動を制御する制御ユニットとを備え、該制
御ユニットは、前輪および後輪速度センサの検出値に基
づいて前輪および後輪スリップ率を算出するスリップ率
算出手段と、前輪スリップ率および後輪スリップ率を座
標軸とした直交座標上で前輪スリップ率の増大に応じて
後輪スリップ率が低下する関数関係を有した目標スリッ
プ率ラインを定める目標スリップ率決定手段と、前記ス
リップ率算出手段で得られた前輪および後輪スリップ率
に基づいて定まる前記直交座標上のスリップ率現在位置
ならびに前記目標スリップ率ライン間の距離を演算する
スリップ率偏差演算手段と、目標スリップ率ラインの上
方側にブレーキ減力制御領域を設定しておくとともにス
リップ率現在位置が前記ブレーキ減力制御領域に在るか
否かを判定する判定手段と、該判定手段でスリップ率現
在位置がブレーキ減力制御領域に在ると判定されたとき
に前記距離に応じて前輪および後輪ブレーキのブレーキ
力減力側にモジュレータの制御量を定める制御量決定手
段と、制御量決定手段で得られた制御量に基づいてモジ
ュレータを駆動する信号を出力するモジュレータ駆動手
段とを含むことを特徴とする。
【0007】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、制御量決定手段は、
目標スリップ率ラインおよびスリップ率現在位置間の距
離と補正係数との乗算値に基づいて制御量を決定し、前
記補正係数は、スリップ率現在位置がブレーキ減力制御
領域に入ってから所定時間をかけて漸減される。
【0008】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、目標スリップ率決定手段
は、車体速度の低下に応じてブレーキ減力制御領域を狭
める側に目標スリップ率ラインを変化させる。
【0009】請求項4記載の発明の構成によれば、上記
請求項1記載の発明の構成に加えて、目標スリップ率決
定手段は、ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ライン
を、非ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ラインに比
べて、ブレーキ減力制御領域を広げる側に定める。
【0010】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
4記載の発明の構成に加えて、目標スリップ率決定手段
は、ブレーキ減力制御領域から非ブレーキ減力制御領域
へのスリップ率現在位置の移行時には、該スリップ率現
在位置がブレーキ減力制御領域を外れる状態が所定時間
持続した後に、ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ラ
インから非ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ライン
に変化させる。
【0011】請求項6記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、前輪ブレーキ操作部材の
操作に応じたブレーキ力を前輪ブレーキに機械的に伝達
可能な前輪ブレーキ側伝達系、ならびに後輪ブレーキ操
作部材の操作に応じたブレーキ力を後輪ブレーキに機械
的に伝達可能な後輪ブレーキ伝達系の中間部に、両ブレ
ーキのブレーキ力変化割合を一定としてモジュレータが
接続され、目標スリップ率決定手段は、両ブレーキ操作
部材の操作状況に応じて目標スリップ率ラインを定め
る。
【0012】さらに請求項7記載の発明によれば、上記
請求項1記載の発明の構成に加えて、前輪ブレーキ操作
部材の操作に応じたブレーキ力を前輪ブレーキに機械的
に伝達可能な前輪ブレーキ側伝達系、ならびに後輪ブレ
ーキ操作部材の操作に応じたブレーキ力を後輪ブレーキ
に機械的に伝達可能な後輪ブレーキ伝達系の中間部に、
両ブレーキのブレーキ力変化割合を一定としてモジュレ
ータが接続され、スリップ率偏差算出手段は、スリップ
率現在位置および目標スリップ率ライン間の距離を、前
記変化割合に基づく方向で演算する。
【0013】
【作用】上記請求項1記載の発明の構成によれば、前輪
スリップ率および後輪スリップ率が共に適切な値となる
目標スリップ率ラインが、前後いずれか一方のスリップ
率低下分を他方のスリップ率増加で補うようにして設定
されており、現在の前後両輪のスリップ率と、目標スリ
ップ率ラインとの間の距離に応じてモジュレータを制御
することにより、前後両輪のスリップ率を目標スリップ
率に速やかにかつ安定的に収束させることが可能とな
る。
【0014】また上記請求項2記載の発明の構成によれ
ば、ブレーキ減力制御開始時にモジュレータの制御量を
比較的大とすることにより、スリップ率が急激に増大す
るアンチロックブレーキ制御初期に比較的大きなブレー
キ減力制御を行なうことができる。
【0015】上記請求項3記載の発明の構成によれば、
車体速度の低下に応じてブレーキ減力制御領域を狭める
側に目標スリップ率ラインが変化することにより、路面
の凹凸やコーナリング等による車輪速度の変化が大きい
低速走行時に不所望にブレーキ減力制御が実行されるの
を回避可能となる。
【0016】上記請求項4記載の発明の構成によれば、
ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ラインを、非ブレ
ーキ減力制御時の目標スリップ率ラインよりもブレーキ
減力制御領域を広げる側に定めておくことにより、車輪
速度の変化量が大きな悪路走行時等に容易にはブレーキ
減力制御状態に入らないようにするが、ブレーキ減力制
御状態に一旦入った後には、車体安定性を重視してスリ
ップ率がより低くなるまでブレーキ減力制御を継続させ
ることが可能となる。
【0017】上記請求項5記載の発明の構成によれば、
上記請求項4記載の発明におけるブレーキ減力制御時の
目標スリップ率ラインから非ブレーキ減力制御時の目標
スリップ率ラインへの変化を、ブレーキ減力制御領域を
外れる状態が所定時間持続した後に行なうようにするこ
とにより、アンチロックブレーキ制御開始初期にオーバ
ーシュートが生じたときに、アンチロックブレーキ制御
が中断されることを回避してアンチロックブレーキ制御
の発散を防止することができる。
【0018】上記請求項6記載の発明の構成によれば、
ブレーキ力を機械的に伝達可能な前輪ブレーキ側伝達
系、ならびにブレーキ力を機械的に伝達可能な後輪ブレ
ーキ伝達系の中間部にモジュレータが接続されているこ
とに伴い、前輪ブレーキ操作部材および後輪ブレーキ操
作部材の操作状況によっては、前輪ブレーキおよび後輪
ブレーキで発揮するブレーキ力が変化するものであり、
それに応じて前後両輪での適切なスリップ率も変化する
ことになり、両ブレーキ操作部材の操作状況に応じて目
標スリップ率ラインを定めることにより、前後両輪で適
切なスリップ率を得ることが可能となる。
【0019】さらに上記請求項7記載の発明の構成によ
れば、ブレーキ力を機械的に伝達可能な前輪ブレーキ側
伝達系、ならびにブレーキ力を機械的に伝達可能な後輪
ブレーキ伝達系の中間部に両ブレーキのブレーキ力変化
割合を一定としたモジュレータを接続していることによ
り、前輪スリップ率および後輪スリップ率を座標軸とし
た直交座標上でモジュレータの作動に伴って前輪スリッ
プ率および後輪スリップ率が変化する方向は所定の方向
であり、その方向に沿って距離を演算することにより目
標スリップ率への収束性をより高めることが可能とな
る。
【0020】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0021】図1ないし図20は本発明の一実施例を示
すものであり、図1は本発明を適用したスクータの側面
図、図2は図1のスクータの正面図、図3はブレーキ装
置の全体構成図、図4は前輪ブレーキ側および後輪ブレ
ーキ側伝達系のモジュレータとの連結部を示す側面図、
図5は図4の5−5線に沿うモジュレータの断面図、図
6は減衰機構の構成を示す縦断面図、図7は図6の7−
7線拡大断面図、図8は前輪ブレーキ操作レバー操作時
の連動ブレーキ特性を示す図、図9は後輪ブレーキ操作
レバー操作時の連動ブレーキ特性を示す図、図10は制
御ユニットの構成を示すブロック図、図11は走行情報
算出部の構成を示すブロック図、図12はブレーキング
状態判定部の構成を示すブロック図、図13はブレーキ
制御モード判定時の条件Aの成立要件を説明するための
タイミングチャート、図14はブレーキ制御モード判定
時の条件Bの成立要件を説明するためのタイミングチヤ
ート、図15は推定車体速度に応じたCBS時デューテ
ィ車速補正係数の設定マップを示す図、図16は目標ス
リップ率ラインを示す図、図17はブレーキ入力モード
による目標スリップ率ラインの変化を示す図、図18は
ABS制御および非ABS制御による目標スリップ率ラ
インの変化を示す図、図19は車速に応じた目標スリッ
プ率ラインの変化を示す図、図20は不感帯領域の幅の
ブレーキ制御モードに応じた変化を示す図である。
【0022】先ず図1および図2において、このスクー
タの車体フレームFはヘッドパイプ1をその前端部に備
えるものであり、ヘッドパイプ1で操向可能に支承され
るステアリングコラム2に連結された左、右一対のフロ
ントフォーク3,3を介して前輪WF が車体フレームF
に懸架される。また車体フレームFの中間部には、該車
体フレームFに搭載されたエンジン(図示せず)からの
動力を伝達するトランスミッションを内蔵したミッショ
ンケース4が揺動可能に連結されており、該ミッション
ケース4の後部に後輪WR が回転可能に支承される。
【0023】後輪WR には作動レバー5R の作動量に応
じたブレーキ力を発揮する従来周知の機械式後輪ブレー
キBR が装着され、前輪WF には作動レバー5F の作動
量に応じたブレーキ力を発揮する従来周知の機械式前輪
ブレーキBF が装着される。
【0024】またステアリングコラム2の上端に連なる
ステアリングハンドル6の左、右両端には握持部6L
R が設けられ、ステアリングハンドル6の左端部には
握持部6L を握った左手で操作可能な後輪ブレーキ操作
部材としての後輪ブレーキ操作レバーLF が軸支され、
ステアリングハンドル6の右端部には握持部6R を握っ
た右手で操作可能な前輪ブレーキ操作部材としての前輪
ブレーキ操作レバーLF が軸支される。
【0025】図3を併せて参照して、後輪ブレーキ操作
レバーLR と後輪ブレーキBR の作動レバー5R とは、
後輪ブレーキ操作レバーLR の操作に応じたブレーキ力
を後輪ブレーキBR に機械的に伝達可能な後輪ブレーキ
側伝達系TR を介して連結され、前輪ブレーキ操作レバ
ーLF と前輪ブレーキBF の作動レバー5F とは、前輪
ブレーキ操作レバーLF の操作に応じたブレーキ力を前
輪ブレーキBF に機械的に伝達可能な前輪ブレーキ側伝
達系TF を介して連結される。
【0026】後輪ブレーキ側伝達系TR は、後輪ブレー
キ操作レバーLR に一端が連結されるブレーキケーブル
R と、該ブレーキケーブル7R の他端に一端側が連結
される減衰機構8R と、減衰機構8R の他端側に一端が
連結されるブレーキケーブル9R と、ブレーキケーブル
R の他端に連結される伝動レバー10R と、後輪ブレ
ーキBR の作動レバー5R および伝動レバー10R 間を
連結するブレーキケーブル11R とから成り、ブレーキ
ケーブル9R ,11R は、ブレーキケーブル9R の牽引
作動に応じた伝動レバー10R の回動によりブレーキケ
ーブル11R に牽引力が作動するようにして伝動レバー
10R に連結される。また前輪ブレーキ側伝達系T
F は、上記後輪ブレーキ側伝達系TR と同様に構成され
るものであり、前輪ブレーキ操作レバーLF に一端が連
結されるブレーキケーブル7F と、該ブレーキケーブル
F の他端に一端側が連結される減衰機構8F と、減衰
機構8F の他端側に一端が連結されるブレーキケーブル
F と、ブレーキケーブル9Fの他端に連結される伝動
レバー10F と、前輪ブレーキBF の作動レバー5F
よび伝動レバー10F 間を連結するブレーキケーブル1
F とから成る。
【0027】ところで、後輪ブレーキ側伝達系TR の中
間部における伝動レバー10R 、ならびに前輪ブレーキ
側伝達系TF における中間部の伝動レバー10F にはモ
ジュレータMが連結され、このモジュレータMは、遊星
歯車機構14と、回転方向を正・逆自在に切換可能とし
て遊星歯車機構14に回転入力を与えるとともに非通電
時の自由回転が可能であって発電ブレーキをかけること
をも可能としたモータ15とで構成される。
【0028】図4および図5を併せて参照して、モジュ
レータMのケーシング16は、モータ15が取付けられ
る第1ケース部材17と、モータ15とは反対側で第1
ケース部材17に結合される第2ケース部材18と、第
1ケース部材17とは反対側で第2ケース部材18に結
合される第3ケース部材19とで構成され、遊星歯車機
構14は、ケーシング16内に形成されたギヤ室21に
収納され、後輪ブレーキ側および前輪ブレーキ側伝達系
R ,TF の中間部の伝動レバー10R ,10F は、第
3ケース部材19と第3ケース部材19に結合されるカ
バー20との間に形成された作動室22に回動作動を可
能として収納される。またモータ15は、その出力軸2
3をギヤ室21内に突入させるようにしてケーシング1
6の第1ケース部材17に結合される。
【0029】遊星歯車機構14は、サンギヤ24、リン
グギヤ25、ならびにサンギヤ24およびリングギヤ2
5に噛合する複数の遊星ギヤ26…を支承する遊星キャ
リア34を備えるものであり、後輪ブレーキ側伝達系T
R の伝動レバー10R がリングギヤ25に、前輪ブレー
キ側伝達系TF の伝動レバー10F が遊星キャリア34
に、モータ15の出力軸23がサンギヤ24にそれぞれ
連結される。
【0030】ケーシング16における第1ケース部材1
7には、モータ15の出力軸23と平行な軸線を有して
ギヤ室21に配置される回転軸27の一端が回転自在に
支承されており、該回転軸27は、その他端を作動室2
2に突入させるようにして第3ケース部材19を回転自
在に貫通する。この回転軸27のギヤ室21内における
中間部には半径方向外方に張出す鍔部27aが設けられ
ており、該鍔部27aと、第1ケース部材17との間で
回転軸27には、サンギヤ24と、モータ15の出力軸
23に設けられた駆動ギヤ28に噛合してサンギヤ24
に固定的に連結される被動ギヤ29とが、回転軸27と
の相対回転を可能として装着される。したがってモータ
15は駆動ギヤ28および被動ギヤ29を介してサンギ
ヤ24に連結されることになる。
【0031】また作動室22内で回転軸27の端部には
伝動レバー10F が固定されており、この伝動レバー1
F と前記鍔部27aとの間には回転軸27を同軸に囲
繞して円筒体30が配置され、該円筒体30および回転
軸27間には軸受31が介設される。而して円筒体30
の作動室22側端部には伝動レバー10R が固定され、
円筒体30のギヤ室21側端部にはリングギヤ25が固
着される。したがって伝動レバー10R は、円筒体30
を介してリングギヤ25に連結されることになる。しか
もリングギヤ25と伝動レバー10R との間には、円筒
体30を同軸に囲繞する円筒状のスペーサ32が介装さ
れており、このスペーサ32と第3ケース部材19との
間には軸受33が介設される。
【0032】さらに伝動レバー10F が固着されている
回転軸27の鍔部27aには、遊星キャリア34が固定
される。したがって伝動レバー10F は、回転軸27を
介して遊星キャリア34に連結されることになる。
【0033】図6および図7において、減衰機構8
R は、後輪ブレーキ操作レバーLR 側のブレーキケーブ
ル7R が基端側に連結される操作側部材36と、後輪ブ
レーキBR 側のブレーキケーブル9R が基端側に連結さ
れる作動側部材37との間にダンパばね38が介在され
て成るものである。
【0034】操作側部材36は棒状に形成されており、
その先端には半径方向外方に張り出した受け部36aが
一体に設けられる。また作動側部材37は、受け部36
aを摺動可能に嵌合させる有底円筒状に形成されてお
り、該作動側部材37の先端側には、操作側部材36を
軸方向相対移動可能に挿通させる円筒部39aを中心部
に有して円板状に形成される座板39が摺動可能に嵌合
される。しかも作動側部材37内で受け部36aおよび
座板39間にダンパばね38が縮設されており、座板3
9の受け部36aから離反する方向への移動を規制する
ようにして作動側部材37の先端内面に止め輪40が嵌
着される。
【0035】作動側部材37はハウジング41内に摺動
可能に収納され、ブレーキケーブル7R はハウジング4
1の一端側に移動可能に挿通されて操作側部材36に連
結され、ブレーキケーブル9R はハウジング41の他端
側に移動可能に挿通されて作動側部材37に連結され
る。しかもダンパばね38のばね荷重は、後輪ブレーキ
操作レバーLR による通常のブレーキ操作入力によって
はダンパ8R を収縮させない程度に設定されている。
【0036】減衰機構8F は、上記減衰機構8R と同様
の構成を有してブレーキケーブル7F およびブレーキケ
ーブル9F 間に設けられる。
【0037】ところで、図1および図2で示すように、
車体フレームFの前部はカウリング部12で覆われてお
り、前記両減衰機構8F ,8R と、モジュレータMと
は、カウリング部12で覆われるようにして車体フレー
ムFに固定的に支持され、特にモジュレータMは、カウ
リング部12で形成されるフロア面12aよりも下方に
位置するようにして車体フレームFに配設される。
【0038】このようなブレーキ装置において、後輪ブ
レーキ操作レバーLR のブレーキ操作を行なわない状態
で前輪ブレーキ操作レバーLF のブレーキ操作を行なう
と、遊星キャリア34が回転し、前輪ブレーキ側伝達系
F を介して伝達されるブレーキ操作力で前輪ブレーキ
F がブレーキ作動するが、モータ15を非通電状態と
したときにはサンギヤ24が自由回転することにより後
輪ブレーキBR は非作動状態のままである。しかるにモ
ータ15を逆転側に作動せしめると、サンギヤ24が遊
星キャリア34と同一方向に回転することによりリング
ギヤ25が逆方向に回動し、後輪ブレーキBR が作動す
るとともに前輪ブレーキBF にはモータ15からのアシ
スト力が加わることになる。
【0039】すなわち、図8で示すように、前輪ブレー
キ操作レバーLF のブレーキ操作力にモータ15の作動
に伴うアシスト力を加えたブレーキ力が前輪ブレーキB
F で発揮されるとともに、モータ15の作動に伴う連動
分のブレーキ力が後輪ブレーキBR で発揮されることに
なり、直線Aで示すトータルブレーキ力がベクトル値と
して得られることになる。
【0040】この際、サンギヤ24への入力からリング
ギヤ25の出力までの減速比をiR、サンギヤ24への
入力から遊星ギヤ26…の出力までの減速比をiC、リ
ングギヤ25の歯数をZR、サンギヤ24の歯数をZS
としたときに、アシスト力を示す直線B(図8参照)が
示す傾きtanθは次の第〜式で定まる。
【0041】tanθ=iR/iC………… iR=ZR/ZS……………… iC=(ZR+ZS)/ZS… またモータ15の出力トルクをT、モータ15からサン
ギヤ24までの減速比をiSとしたときに、後輪ブレー
キ力は(T×iS×ZR/ZS)で得られ、前輪ブレー
キ力のうちのアシスト力は{T×iS×(ZR+ZS)
/ZS}で得られることになる。
【0042】これとは逆に、前輪ブレーキ操作レバーL
F のブレーキ操作を行なわない状態で後輪ブレーキ操作
レバーLR のブレーキ操作を行なった状態で、モータ1
5を作動せしめると、図9で示すように、後輪ブレーキ
操作レバーLR のブレーキ操作力にモータ15の作動に
伴うアシスト力を加えたブレーキ力が後輪ブレーキBR
で発揮されるとともに、モータ15の作動に伴う連動分
のブレーキ力が前輪ブレーキBF で発揮されることにな
る。
【0043】ところで、ブレーキ操作時に後輪WR およ
び前輪WF のいずれか少なくとも一方で車輪ロックを生
じる可能性が大きくなったと判断されたときには、モー
タ15が連動制動時とは逆方向に作動せしめられ、サン
ギヤ24がブレーキ増力時とは逆の正転方向に回動作動
せしめられる。これにより遊星ギヤ26…はリングギヤ
25を後輪ブレーキBR のブレーキ力を減力する方向に
回動せしめながら回転し、リングギヤ25側からの反力
により遊星キャリア34も前輪ブレーキBF のブレーキ
力を緩める方向に回動する。この結果、後輪WR および
前輪WF のブレーキ力が減少し、ロック状態に入ろうと
した車輪がロック状態に陥ることが回避される。このよ
うなアンチロックブレーキ制御時にブレーキ力を回復す
るときにはモータ15が逆転方向に作動せしめられる。
【0044】再び図3において、モジュレータMにおけ
るモータ15の作動は、制御ユニットCにより制御され
るものであり、この制御ユニットCには、前輪ブレーキ
操作レバーLF による操作入力を検出する前輪用ストロ
ークセンサ44F 、後輪ブレーキ操作レバーLR による
操作入力を検出する後輪用ストロークセンサ44R 、前
輪WF の回転速度を検出する前輪速度センサ45F 、後
輪WR の回転速度を検出する後輪速度センサ45R 、前
輪ブレーキ操作レバーLF による操作を検出する前輪用
ブレーキスイッチ47F 、後輪ブレーキ操作レバーLR
による操作を検出する後輪用ブレーキスイッチ47R
ならびに車体の加、減速度を検出する加・減速度センサ
48の検出値がそれぞれ入力されており、制御ユニット
Cは、それらの検出値に基づいてモータ15の作動を制
御する。
【0045】図6において、両ストロークセンサ4
R ,44F は、検出子49をそれぞれ有するものであ
り、減衰機構8R ,8F のハウジング41に取付けられ
る。一方、減衰機構8R ,8F におけるハウジング41
および作動側部材37の側部には座板39の移動方向に
延びるスリット41a,37aが設けられており、座板
39には、該スリット41a,37aからハウジング4
1の外方に突出して前記検出子49に当接する被検出部
39bが一体に設けられ、ストロークセンサ44R,4
F は、後輪および前輪ブレーキ操作レバーLR ,LF
の操作に応じた前記被検出部39bの移動により検出子
49が収縮せしめられるようにしてハウジング41に取
付けられる。
【0046】図10において、制御ユニットCは、前輪
速度センサ45F 、後輪速度センサ45R 、前輪用ブレ
ーキスイッチ47F 、後輪用ブレーキスイッチ47R
よび加・減速度センサ48の検出値に基づいて車両の走
行情報を得る走行情報算出部50と、該走行情報算出部
50で得られた走行情報ならびに前輪用ストロークセン
サ44F 、後輪用ストロークセンサ44R 、前輪用ブレ
ーキスイッチ47F および後輪用ブレーキスイッチ47
R の検出値に基づいてブレーキング状態を判定するブレ
ーキング状態判定部51と、該ブレーキング状態判定部
51の判定結果に基づいてモジュレータMにおけるモー
タ15の制御量を定める制御量決定手段52と、制御量
決定手段52で得られた制御量に基づいてモータ15を
駆動する信号を出力するモジュレータ駆動手段53とを
備える。
【0047】図11において、走行情報算出部50で
は、前輪速度VWF、後輪速度VWR、前輪加・減速度
ωWF、後輪加・減速度ωWR、前輪スリップ率λWF、後輪
スリップ率λWRおよび推定車体速度VR が走行情報とし
て得られる。而して走行情報算出部50は、前輪速度セ
ンサ45F の出力信号から前輪速度VWFを演算する前輪
速度演算手段55F と、後輪速度センサ45R の出力信
号から後輪速度VWRを演算する後輪速度演算手段55R
と、加・減速度センサ48で得られたアナログ信号をデ
ジタル信号に変化するA/D変換器56と、両ブレーキ
スイッチ47F ,47R の少なくとも一方がブレーキ操
作を検出したときにハイレベルの信号を出力するORゲ
ート57と、A/D変換器56およびORゲート57の
出力信号に基づいて車体が加、減速状態に在るか否かを
判定する加、減速判別手段58と、従動輪速度である前
輪速度VWF、デジタル化された車体加・減速度GX およ
び加、減速判別手段58の判別結果に基づいて推定車体
速度VR を演算する推定車体速度演算手段59と、前輪
速度演算手段55F で得られた前輪速度VWFを微分して
前輪加速度ωWFを得る微分手段60F と、後輪速度演算
手段55R で得られた後輪速度VWRを微分して後輪加速
度ωWRを得る微分手段60R と、推定車体速度VRおよ
び前輪速度VWFに基づいて前輪スリップ率λWFを算出す
るスリップ率算出手段61F と、推定車体速度VR およ
び後輪速度VWRに基づいて後輪スリップ率λWRを算出す
るスリップ率算出手段61R とを備える。
【0048】加、減速判別手段58では、車体加、減速
度GX の絶対値|GX |が所定値αを超える(|GX
>α)とき、あるいはORゲート57の出力がハイレベ
ルとなったときに車両が加、減速状態にあると判断す
る。
【0049】推定車体速度演算手段59では、加、減速
判別手段58により車体が加、減速度状態にはないと判
定されたときには、今回得られた前輪速度VWF(n) と、
前回の演算で求めていた推定車体速度VR(n-1)との比較
結果に基づいて、次のように推定車体速度VR(n)を得る
ものである。
【0050】すなわちVWF(n) >VR(n-1)であるときに
は、 VR(n)=VR(n-1)+G1 ×t VWF(n) <VR(n-1)であるときには、 VR(n)=VR(n-1)−G2 ×t VWF(n) =VR(n-1)であるときには、 VR(n)=VR(n-1) として、推定車体速度VR(n)が得られる。而して上記G
1 (>0)は一定の加速度、G2 (>0)は一定の減速
度、tは演算周期である。
【0051】また加、減速判別手段58により車体が
加、減速度状態であると判定されたときに、推定車体速
度演算手段59では、次式により推定車体速度VR(n)
演算される。
【0052】VR(n)=VR(n-1)+∫GX dt さらにスリップ率算出手段61F ,61R では、前輪ス
リップ率λWFおよび後輪スリップ率λWRが、λWF=(V
R −VWF)/VR 、λWR=(VR −VWR)/VR として
それぞれ算出される。
【0053】図12において、ブレーキング状態判定部
51は、ブレーキ制御可否判定手段63と、判定手段と
してのブレーキ入力・制御モード判定手段64と、補正
係数設定手段65と、目標スリップ率決定手段66と、
スリップ率補正手段67と、スリップ率偏差演算手段6
8とを備える。
【0054】ブレーキ制御可否判定手段63は、モータ
15の作動制御によるアンチロックブレーキ制御(AB
S制御)およびブレーキ増力制御(CBS制御)を実行
可能であるか否かを判定するものであり、該ブレーキ制
御可否判定手段63には、走行情報算出部50で得られ
た推定車体速度VR 、前輪速度VWFおよび後輪速度VWR
が入力される。
【0055】而してブレーキ制御可否判定手段63は、
前輪速度VWFおよび後輪速度VWRが共に設定値VABSH
上(VWF≧VABSHかつVWR≧VABSH)であったときにA
BS制御が可能であることを示すオン信号を出力する
が、推定車体速度VR が上記設定値VABSH以下に設定さ
れている設定値VABSL未満(VR <VABSL)であるとき
にはABS制御を否定するオフ信号を出力する。またデ
ータ入力初期状態ではABS制御についてオフ信号がブ
レーキ制御可否判定手段63から出力される。
【0056】CBS制御に関しては、推定車体速度VR
が設定値VCBSH以上(VR ≧VCBSH)であるときにはC
BS制御を可能とするオン信号がブレーキ制御可否判定
手段63から出力される、推定車体速度VR が上記設定
値VCBSH以下に設定されている設定値VCBSL未満(VR
<VCBSL)であるときにはCBS制御を否定するオフ信
号がブレーキ制御可否判定手段63から出力される。ま
たデータ入力初期状態ではCBS制御についてオフ信号
がブレーキ制御可否判定手段63から出力される。
【0057】ブレーキ入力・制御モード判定手段64で
は、ブレーキ制御可否判定手段63での判定結果、なら
びにスリップ率偏差演算手段68で得られるスリップ率
偏差Sλに基づき、次の表1に従ってブレーキ制御モー
ドが設定されるとともに、両ブレーキスイッチ47F
47R の出力信号に応じてブレーキ入力モードが設定さ
れる。
【0058】
【表1】 上記表1において、SλCBS はスリップ率偏差判定値で
あり、条件Aは、図13で示すように、前輪用および後
輪用ブレーキスイッチ47F ,47R の両方またはいず
れか一方が設定時間T1 以上持続してブレーキ操作入力
を検知したときに成立するとして設定されるものであ
り、また条件Bは、図14で示すように、Sλ>からS
λ≦0の状態になったときにSλ≦0である時間が設定
時間T2 以下であるときに成立するとして設定されるも
のである。さらに上記スリップ率偏差判定値Sλ
CBS は、条件Bが不成立となったとき、すなわちSλ≦
0である状態が設定時間T2 を超えて持続したときに、
SλCBS1からSλCBS2へと所定時間かけてリニアに変化
せしめられるものであり、SλCBS1<SλCBS2と設定さ
れる。
【0059】而して上記表1に従えば、ブレーキ制御可
否判定手段63からABS制御に関してオン信号がブレ
ーキ入力・制御モード判定手段64に入力されている状
態では、Sλ>0のときにABSモードが、Sλ≦0と
なった時間が設定時間T2 以下の短時間である場合には
ABS−Cモードが、さらに(−SλCBS <Sλ≦0)
であってSλ≦0である時間が設定時間T2 以上の長時
間である場合にはCONVモードがそれぞれ設定され
る。またブレーキ制御可否判定手段63からCBS制御
に関してオン信号がブレーキ入力・制御モード判定手段
64に入力されている状態では、(Sλ≦−SλCBS
であってブレーキ操作が設定時間T1 以上持続している
ときにCBSモードが設定されることになる。また上記
ABS、ABS−C、CONV、CBSの各制御モード
以外の状態である制御モードとしてOFFモードが設定
される。而してABSモードはモジュレータMによるア
ンチロックブレーキ制御でのブレーキ減力制御、ABS
−CモードはモジュレータMによるアンチロックブレー
キ制御でのブレーキ増力制御、CONVモードはモジュ
レータMによる制御停止、CBSモードはモジュレータ
Mによるブレーキ増力制御をそれぞれ実行するものであ
る。
【0060】またブレーキ入力・制御モード判定手段6
4では、前輪用および後輪用ブレーキスイッチ47F
47R の検出信号がともにオフであるときにはブレーキ
入力モードがオフと設定され、ブレーキスイッチ47F
の検出信号がオンであるがブレーキスイッチ47R の検
出信号がオフであったときにはブレーキ入力モードがフ
ロントと設定され、ブレーキスイッチ47R の検出信号
がオンであるがブレーキスイッチ47F の検出信号がオ
フであったときにはブレーキ入力モードがリヤと設定さ
れ、さらに両ブレーキスイッチ47F ,47R の検出信
号がともにオンであるときにはブレーキ入力モードがダ
ブルと設定される。
【0061】補正係数設定手段65では、ブレーキ入力
・制御モード判定手段64での判定結果、推定車体速度
R および両ストロークセンサ44F ,44R の検出値
に基づいて、一発目スリップ率補正係数KFWF
FWR 、ABS時デューティ係数KDABS、CBS時初期
作動係数KCBSI、CBS時ブレーキ入力量補正係数K
CBSST、CBS時デューティ車速係数KCBSVおよびCB
S時デューティ係数KDCBSがそれぞれ設定される。
【0062】一発目スリップ率補正係数KFWF ,KFWR
は、ブレーキ制御モードがABSモード以外の状態が所
定時間以上連続したときにKFWF =KFWF1,KFWR =K
FWR1と設定され、それ以外の状態ではKFWF =KFWF2
FWR =KFWR2と設定される。而してKFWF1>KFWF2
FWR1>KFWR2である。
【0063】ABS時デューティ係数KDABSは、ブレー
キ制御モードがABSモードになったときにその初期値
DABSH に設定されるとともに、所定時間かけてK
DABSL まで変化せしめられる。而してKDABSH >K
DABSL である。またブレーキ制御モードがABS−Cモ
ードとなったときには、そのときのABS時デューティ
係数KDABSがそのまま保持され、ABS−Cモードであ
る状態での経過時間はカウントされない。さらにABS
時デューティ係数KDABSは、ブレーキ制御モードがCO
NV、CBSおよびOFFモードとなったときにリセッ
トされる。
【0064】CBS時初期作動係数KCBSIは、ブレーキ
制御モードがCBSモードとなったときに、その値が所
定時間かけて「0」から「1」まで変化せしめられるも
のであり、ブレーキ制御モードがCBSモード以外とな
ったときにCBS時初期作動係数KCBSIがリセットされ
る。
【0065】CBS時ブレーキ入力量補正係数KCBSST
は、両ストロークセンサ44F ,44R の検出値のうち
大きい方の値、すなわち前輪ブレーキ操作レバーLF
よび後輪ブレーキ操作レバーLR から入力されるブレー
キ操作力のうち大きい方のブレーキ操作力に応じて設定
されるものであり、ブレーキ操作入力が大きくなるにつ
れて大となるように設定される。
【0066】CBS時デューティ車速係数KCBSVは、図
15で示すように、推定車体速度VR が高くなるにつれ
て高くなるように設定される。
【0067】CBS時デューティ係数KDCBSは、ブレー
キ入力・制御モード判定手段64でのブレーキ入力モー
ドの判定結果、すなわちオフ、フロント、リヤおよびダ
ブルの各ブレーキ入力モードに応じてそれぞれ設定され
る。
【0068】目標スリップ率決定手段66では、図16
で示すように、前輪スリップ率および後輪スリップ率を
座標軸とした直交座標上で目標スリップ率ラインLが設
定される。
【0069】前記目標スリップ率ラインLは、前輪スリ
ップ率の増大に応じて後輪スリップ率が低下する関数関
係を有したものとして定められるものであり、たとえば
後輪スリップ率が「0」のときの前輪目標スリップ率λ
WFO と前輪スリップ率が「0」のときの後輪目標スリッ
プ率λWRO とを結ぶ直線として設定される。しかも目標
スリップ率ラインLの上方側にはブレーキ減力制御領域
が設定されることになる。
【0070】而して前輪目標スリップ率λWFO および後
輪目標スリップ率λWRO は、ブレーキ入力モードに応じ
て次式に従って演算される。 (1)ブレーキ入力モード;オフ λWFO =(VSRF ×KFWF ×λFOOFF )/(VR
VF) λWRO =(VSRR ×KFWR ×λROOFF )/(VR
VR) (2)ブレーキ入力モード;フロント λWFO =(VSRF ×KFWF ×λFOF )/(VR +KVF) λWRO =(VSRR ×KFWR ×λROF )/(VR +KVR) (3)ブレーキ入力モード;リヤ λWFO =(VSRF ×KFWF ×λFOR )/(VR +KVF) λWRO =(VSRR ×KFWR ×λROR )/(VR +KVR) (4)ブレーキ入力モード;ダブル λWFO =(VSRF ×KFWF ×λFOW )/(VR +KVF) λWRO =(VSRR ×KFWR ×λROW )/(VR +KVR) 上記各式において、VSRF は前輪目標スリップ率車速補
正係数、VSRR は後輪目標スリップ率車速補正係数であ
って設定値であり、KVFは前輪スリップ率補正係数、K
VRは後輪スリップ率補正係数であって設定値である。
【0071】またλFOOFF はオフ時前輪目標スリップ
率、λROOFF はオフ時後輪目標スリップ率、λFOF はフ
ロント時前輪目標スリップ率、λROF はフロント時後輪
目標スリップ率、λFOR はリヤ時前輪目標スリップ率、
λROR はリヤ時後輪目標スリップ率、λFOW はダブル時
前輪目標スリップ率、λROW はダブル時後輪目標スリッ
プ率であり、それぞれ予め設定された値である。而して
各目標スリップ率λFOOFF 、λROOFF 、λFOF
λROF 、λFOR 、λROR 、λFOW 、λROW は、ブレーキ
入力モードに応じて図17で示すように目標スリップ率
ラインが定まるように設定される。すなわちブレーキ入
力モードがオフであるときにはモジュレータMによるア
シスト力のみが前輪ブレーキBF および後輪ブレーキB
R で発揮される状態であり、ブレーキ減力制御領域を狭
めるように目標スリップ率ラインLOFF が設定され、ブ
レーキ入力モードがフロントであるときにはブレーキ操
作レバーLF による操作力に加えてモジュレータMのア
シスト力が前輪ブレーキBF に作用するのに対して後輪
ブレーキBR にはモジュレータMのアシスト力が作用す
るのみであり、前輪スリップ率側でブレーキ減力制御領
域を広げるように目標スリップ率ラインLF が設定さ
れ、ブレーキ入力モードがリヤであるときにはブレーキ
操作レバーLR による操作力に加えてモジュレータMの
アシスト力が後輪ブレーキBR に作用するのに対して前
輪ブレーキBF にはモジュレータMのアシスト力が作用
するのみであり、後輪スリップ率側でブレーキ減力制御
領域を広げるように目標スリップ率ラインLR が設定さ
れ、ブレーキ入力モードがダブルであるときには、両ブ
レーキ操作レバーLF ,LR による操作力に加えてモジ
ュレータMのアシスト力が両ブレーキBF ,BR に作用
するので、前輪および後輪スリップ率側でともにブレー
キ減力制御領域を広げるように目標スリップ率ラインL
W が設定されることになる。
【0072】また上記各式における一発目スリップ率補
正係数KFWF ,KFWR は、ブレーキ制御モードがABS
モード以外となる状態が所定時間以上連続したときにK
FWF1,KFWR1と設定されるのに対し、それ以外の状態、
すなわちブレーキ制御モードがABSモードの状態なら
びに非ABSモードとなってもその状態が前記所定時間
未満の状態では、上記KFWF1,KFWR1よりも小さなK
FWF2,KFWR2に設定される。したがってブレーキ制御モ
ードが非ABSモードであるときの前輪目標スリップ率
λWFO および後輪目標スリップ率λWRO は、ブレーキ制
御モードがABSモードであるときの前輪目標スリップ
率λWFO および後輪目標スリップ率λWROよりも大きく
定められることになり、図18で示すように、ブレーキ
制御モードがABSモードであるときの目標スリップ率
ラインLNABSは、ブレーキ制御モードが非ABSモード
であるときの目標スリップ率ラインLABS よりもブレー
キ減力制御領域を広げる側に設定されることになる。
【0073】さらに上記各式において、推定車体速度V
R が大となるにつれて、前輪目標スリップ率λWFO およ
び後輪目標スリップ率λWRO は小さくなるものであり、
したがって図19で示すように、目標スリップ率決定手
段66では、推定車体速度VR が比較的低いときの目標
スリップ率ラインLVLが、推定車体速度VR が比較的高
いときの目標スリップ率ラインLVHよりもブレーキ減力
制御領域を狭める側に設定されることになる。
【0074】スリップ率補正手段67には、前輪加速度
ωWF、後輪加速度ωWR、前輪スリップ率λWFおよび後輪
スリップ率λWRが走行情報算出部50から入力され、該
スリップ率補正手段67では、次の演算がなされる。
【0075】λWFX =λWF−ωWF×KRF λWRX =λWR−ωWR×KRR 上記式において、KRFは前輪スリップ率補正係数、KRR
は後輪スリップ率補正係数であり、それぞれ設定値であ
る。而してスリップ率補正手段67では、前輪スリップ
率λWFおよび後輪スリップ率λWRが前輪加速度ωWFおよ
び後輪加速度ωWRによってそれぞれ補正されることにな
る。
【0076】スリップ率偏差演算手段68では、目標ス
リップ率ラインLが設定される直交座標上、すなわち前
輪スリップ率および後輪スリップ率を座標軸とした直交
座標上において、スリップ率補正手段67での補正後の
前輪スリップ率λWFX および後輪スリップ率λWRX で定
まる現在スリップ率と、前記目標スリップ率Lとの間の
距離すなわちスリップ率偏差Sλが演算される。
【0077】ところで、モジュレータMの構成が定まっ
たときに該モジュレータMの作動に伴う前輪ブレーキB
F および後輪ブレーキBR のブレーキ力変化割合、すな
わち前輪スリップ率および後輪スリップ率の変化割合
は、図16のラインLC で示すように一定の角度βを有
した方向に定まるものであり、前記スリップ率偏差Sλ
は、ラインLC に沿う方向で演算される。
【0078】すなわちtanβ=γと設定したときに、
スリップ率偏差Sλは次式に従って演算される。
【0079】
【数1】 上式で得られるスリップ率偏差Sλは、図16の位置A
で示すようにスリップ率現在位置がブレーキ減力制御領
域すなわち目標スリップ率ラインLを超える位置に在る
状態で「+」の値、また図16の位置Bで示すようにス
リップ率現在位置が非ブレーキ減力制御領域すなわち目
標スリップ率ラインL以下に在る状態で「−」の値を示
すものであり、このスリップ率偏差Sλが、ブレーキ入
力・制御モード判定手段64に与えられ、ブレーキ制御
モードを判定する際の判定要素の1つとして用いられる
ことになる。
【0080】再び図10において、制御量決定手段52
には、ブレーキング状態判定部51で得られたブレーキ
制御モード、各補正係数KDABS、KCBSI、KCBSST 、K
CBSV、KDCBSおよびスリップ率偏差Sλが入力される。
而して制御量決定手段52では、各ブレーキ制御モード
に応じてモジュレータMにおけるモータ15のデューテ
ィDUTYおよび回転方向が、次のように定められる。
【0081】(1)ブレーキ制御モード;ABS DUTY=Sλ×KDABS+ODABS (ODABS;設定
オフセット値) 回転方向;正転 このABSモードでは、上記式から明らかなように、D
UTYがスリップ率偏差Sλと、ABS時デューティ係
数KDABSとの乗算値に基づいて定まるものであり、しか
もABS時デューティ係数KDABSは、ABSモードにな
ったときにその初期値KDABSH に設定されるとともに、
所定時間かけてKDABSL まで漸減せしめられるので、A
BSモード初期にはDUTYが大きく設定されることに
なる。
【0082】(2)ブレーキ制御モード;ABS−C DUTY=(|Sλ|−SλCBS )×KCBSV×KDCBS
DCBS (ODCBS;設定オフセット値) 回転方向;逆転 このABS−Cモード、すなわちスリップ率偏差Sλが
Sλ<0の状態からSλ≦0に変化したときにSλ≦0
である時間が所定時間T2 未満である状態では、上記式
で明らかなように、DUTYがスリップ率偏差Sλの絶
対値とスリップ率偏差判定値との差に基づいて定められ
ることになる。
【0083】(3)ブレーキ制御モード;CBS DUTY=CBSDO×KCBSV×KDCBS×KCBSI×K
CBSST +ODCBS (CBSDO;固定デューティ) 回転方向;逆転 このCBSモード、すなわちブレーキ増力制御を実行す
る際のDUTYは上記式から明らかなように一定値とし
て得られるものであり、モジュレータMはブレーキ増力
側に一定のアシスト力を発揮することになる。しかもC
BS時初期作動係数KCBSIは、ブレーキ制御モードがC
BSモードとなったときに、その値が所定時間かけて
「0」から「1」まで変化せしめられるものであり、モ
ジュレータMが発揮するアシスト力は所定時間かける所
定値まで漸増せしめられる。またCBS時デューティ車
速係数KCBSVは、推定車体速度VR が高くなるにつれて
高くなるように設定されるものであり、モジュレータM
が発揮するアシスト力は、車体速度の増加に応じて大と
なる。さらにCBS時デューティ係数KDCBSは、オフ、
フロント、リヤおよびダブルの各ブレーキ入力モードに
応じて設定されるものであり、モジュレータMが発揮す
るアシスト力はブレーキ操作状況に応じて変化せしめら
れることになる。
【0084】(4)ブレーキ制御モード;CONV DUTY=0とし、望ましくはモータ15にブレーキを
かける。ブレーキ制御モードがCONVモードであると
き、すなわちスリップ率変化SλがSλ>0の状態から
Sλ≦0の状態になったときにその状態が設定時間T2
持続した場合に、スリップ率偏差Sλが(−SλCBS
Sλ≦0)の範囲に在るときには、モジュレータMによ
るブレーキ制御が実行されないものであり、図20で示
すように目標スリップ率ラインLの下方に幅SλCBS
範囲で不感帯領域が設定されることになり、この不感帯
よりも下方がブレーキ増力制御領域となる。しかも不感
帯の幅すなわちスリップ率偏差判定値SλCBS は、ブレ
ーキ制御モードがCONVモードとなってから所定時間
かけて、SλCBS1からSλCBS2へと大きくなるように変
化させられるものであり、ブレーキ制御モードがABS
モードおよびABS−Cモードであるとき、すなわちア
ンチロックブレーキ制御を実行しているときには比較的
狭く、また非アンチロックブレーキ制御実行時には比較
的広く設定されることになる。
【0085】次にこの実施例の作用について説明する
と、前輪スリップ率および後輪スリップ率が共に適切な
値となる目標スリップ率ラインLが図16で示すように
設定され、その目標スリップ率ラインLに一致するよう
に前輪ブレーキBF および後輪ブレーキBR のブレーキ
力が制御されるので、単一のモジュレータMにより前輪
ブレーキBF および後輪ブレーキBR を制御するにもか
かわらず、前後両輪のスリップ率を目標スリップ率に安
定的に収束させることが可能となる。しかも目標スリッ
プ率ラインLは、前輪スリップ率および後輪スリップ率
を座標軸とした直交座標上で前輪スリップ率の増大に応
じて後輪スリップ率が低下する関数関係を有するように
設定されるものであり、前後いずれか一方のスリップ率
低下分を他方のスリップ率増加で補うものであるので、
車体安定性を確保しつつ充分な減速を達成可能となる。
【0086】またブレーキ減力制御にあたっては、目標
スリップ率ラインLと、現在の前後両輪のスリップ率で
表される位置との間の距離、すなわちスリップ率偏差S
λに基づいてモジュレータMにおけるモータ15の作動
が制御されるので、目標スリップ率への収束が速やかと
なる。しかもABSモードすなわちブレーキ減力制御の
初期には、モジュレータMの制御量すなわちモータ15
のDUTYが比較的大きく設定されるので、スリップ率
が急激に増大するアンチロックブレーキ制御初期に比較
的大きなブレーキ減力制御を行なうようにして大きなス
リップ率が発生することを防止することができる。
【0087】目標スリップ率ラインLは、図19で示す
ように、車体速度の低下に応じてブレーキ減力制御領域
を狭める側に変化せしめられるものであり、それにより
路面の凹凸やコーナリング等による車輪速度の変化が大
きい低速走行時に不所望にブレーキ減力制御が実行され
るのを回避することができ、高速走行時には速やかなブ
レーキ減力制御を実行可能とすることができる。
【0088】また目標スリップ率ラインLは、図18で
示すように、非ブレーキ減力制御時にはブレーキ減力制
御時よりもブレーキ減力制御領域を狭める側に変化せし
められ、それにより車輪速度の変化量が大きな悪路走行
時等に容易にはブレーキ減力制御状態に入らないように
するが、ブレーキ減力制御状態に一旦入った後には、車
体安定性を重視してスリップ率がより低くなるまでブレ
ーキ減力制御を継続させることができる。
【0089】しかもブレーキ減力制御時から非ブレーキ
減力制御時への目標スリップ率ラインLの変化は、非ブ
レーキ減力制御状態となる時間が所定時間以上持続した
後に行なわれるものであるので、アンチロックブレーキ
制御開始初期の増力時にオーバーシュートが生じてもア
ンチロックブレーキ制御が中断されることを回避してア
ンチロックブレーキ制御の発散を防止することができ
る。
【0090】さらに両ブレーキ操作レバーLF ,LR
操作状況に応じて目標スリップ率ラインが図17で示す
ように設定されることに伴い、運転者によるブレーキ操
作入力と、モジュレータMからのアシスト力との組合せ
に応じて前後両輪で適切なスリップ率を得ることが可能
となる。
【0091】ところで、ブレーキ減力制御時における目
標スリップ率ラインLおよびスリップ率現在位置間の距
離すなわちスリップ率偏差Sλの演算にあたっては、モ
ジュレータMの作動による前輪スリップ率および後輪ス
リップ率の変化割合に沿う方向で演算が実行されるもの
であり、そうすることによりモジュレータMの作動に伴
う目標スリップ率への収束性がより高められる。
【0092】アンチロックブレーキ制御から非アンチロ
ックブレーキ制御への移行時に、Sλ≦0である時間が
所定時間T2 未満である状態でのABS−Cモードで
は、DUTYがスリップ率偏差Sλの絶対値とスリップ
率偏差判定値との差に基づいて定められることになり、
その後のブレーキ増力制御にあたっては、モジュレータ
Mにおけるモータ15の制御量(DUTY)は一定に定
められる。したがってアンチロックブレーキ制御から非
アンチロックブレーキ制御への移行時にブレーキ力の増
加を抑えて不所望にスリップ率が増大することを回避す
ることができ、またブレーキ増力制御時に前輪および後
輪スリップ率が比較的小さい状態でモジュレータMから
のアシスト力が必要以上に大きくなることを回避して、
車体減速度が不所望に増加することを防止することがで
きる。
【0093】しかもブレーキ増力制御は、ブレーキ操作
入力が所定時間T1 以上持続したときに実行されるもの
であり、アンチロックブレーキ制御が必要となることが
多い短時間の急ブレーキ操作時に、前輪および後輪のス
リップ率がブレーキ増力制御領域からブレーキ減力制御
領域に移行してもモジュレータMにおけるモータ15の
作動方向をブレーキ増力作動方向(逆転方向)からブレ
ーキ減力作動方向(正転方向)に転換することなく、速
やかにアンチロックブレーキ制御を実行することが可能
となる。
【0094】またブレーキ増力制御時に、モジュレータ
Mが発揮するアシスト力は一定値まで漸増せしめられる
ものであり、それによりブレーキ増力制御時に運転者の
コントロール性を高めることができる。また推定車体速
度VR に応じてモジュレータMによるアシスト力が定ま
ることにより車両走行速度に適合した車体減速度を得る
ことができ、ブレーキ入力モードに応じてモジュレータ
Mによるアシスト力が定まることにより、運転者の意図
する車体減速度を得ることが可能となる。
【0095】さらに目標スリップ率ラインLと、ブレー
キ増力制御領域との間には不感帯領域が設定されるもの
であり、この不感帯領域ではモジュレータMによるブレ
ーキ増力方向への制御が停止されるので、アンチロック
ブレーキ制御実行時にモジュレータMからのアシスト力
付与によって前後両輪スリップ率が不所望に大きくなる
ことがなく、目標スリップ率ラインLへの収束が速めら
れることになる。この際、モータ15に発電ブレーキが
かけられることにより、目標スリップ率ラインLへの収
束がより効率的となる。
【0096】ところで、不感帯領域の幅、すなわちスリ
ップ率偏差判定値SλCBS は、アンチロックブレーキ制
御を実行しているときには比較的狭く、また非アンチロ
ックブレーキ制御実行時には比較的広く設定されるもの
であるので、アンチロックブレーキ制御時のスリップ率
の安定化を図るとともに、非アンチロックブレーキ制御
時の車体安定性を図ることが可能となる。また不感帯領
域の幅は緩やかに変化するものであるので、不感帯領域
の変化に伴う制御の挙動変化を抑えることができる。
【0097】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0098】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、前輪スリップ率および後輪スリップ率が共に適切な
値となる目標スリップ率ラインが、前後いずれか一方の
スリップ率低下分を他方のスリップ率増加で補うように
して設定され、現在の前後両輪のスリップ率と、目標ス
リップ率ラインとの間の距離に応じてモジュレータを制
御することにより、前後両輪のスリップ率を目標スリッ
プ率に速やかにかつ安定的に収束させるアンチロックブ
レーキ制御を実行可能である。
【0099】また請求項2記載の発明によれば、ブレー
キ減力制御開始時にモジュレータの制御量を比較的大と
し、スリップ率が急激に増大するアンチロックブレーキ
制御初期に比較的大きなブレーキ減力制御を行なってス
リップ率が不所望に大きくなることを防止することがで
きる。
【0100】請求項3記載の発明によれば、車体速度の
低下に応じてブレーキ減力制御領域を狭める側に目標ス
リップ率ラインを変化せしめて、路面の凹凸やコーナリ
ング等による車輪速度の変化が大きい低速走行時に不所
望にブレーキ減力制御が実行されるのを回避することが
できる。
【0101】請求項4記載の発明によれば、ブレーキ減
力制御時の目標スリップ率ラインを、非ブレーキ減力制
御時の目標スリップ率ラインよりもブレーキ減力制御領
域を広げる側に定めておくことにより、車輪速度の変化
量が大きな悪路走行時等に容易にはブレーキ減力制御状
態に入らないようにすることが可能となるとともに、ブ
レーキ減力制御状態に一旦入った後には車体安定性を重
視してスリップ率がより低くなるまでブレーキ減力制御
を継続させることができる。
【0102】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
4記載の発明におけるブレーキ減力制御時の目標スリッ
プ率ラインから非ブレーキ減力制御時の目標スリップ率
ラインへの変化を、ブレーキ減力制御領域を外れる状態
が所定時間持続した後に行なうようにして、アンチロッ
クブレーキ制御開始初期にオーバーシュートが生じたと
きにアンチロックブレーキ制御が中断されることを回避
し、アンチロックブレーキ制御の発散を防止することが
できる。
【0103】請求項6記載の発明によれば、前輪ブレー
キ操作部材および後輪ブレーキ操作部材の操作状況によ
って前輪ブレーキおよび後輪ブレーキで発揮するブレー
キ力が変化することに伴い、両ブレーキ操作部材の操作
状況に応じて目標スリップ率ラインを定めることにより
前後両輪で適切なスリップ率を得ることができる。
【0104】さらに請求項7記載の発明によれば、前輪
スリップ率および後輪スリップ率を座標軸とした直交座
標上でモジュレータの作動に伴って前輪スリップ率およ
び後輪スリップ率が変化する方向に沿って距離を演算す
ることにより目標スリップ率への収束性をより高めるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスクータの側面図である。
【図2】図1のスクータの正面図である。
【図3】ブレーキ装置の全体構成図である。
【図4】前輪ブレーキ側および後輪ブレーキ側伝達系の
モジュレータとの連結部を示す側面図である。
【図5】図4の5−5線に沿うモジュレータの断面図で
ある。
【図6】減衰機構の構成を示す縦断面図である。
【図7】図6の7−7線拡大断面図である。
【図8】前輪ブレーキ操作レバー操作時の連動ブレーキ
特性を示す図である。
【図9】後輪ブレーキ操作レバー操作時の連動ブレーキ
特性を示す図である。
【図10】制御ユニットの構成を示すブロック図であ
る。
【図11】走行情報算出部の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】ブレーキング状態判定部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】ブレーキ制御モード判定時の条件Aの成立要
件を説明するためのタイミングチャートである。
【図14】ブレーキ制御モード判定時の条件Bの成立要
件を説明するためのタイミングチヤートである。
【図15】推定車体速度に応じたCBS時デューティ車
速補正係数の設定マップを示す図である。
【図16】目標スリップ率ラインを示す図である。
【図17】ブレーキ入力モードによる目標スリップ率ラ
インの変化を示す図である。
【図18】ABS制御および非ABS制御による目標ス
リップ率ラインの変化を示す図である。
【図19】車速に応じた目標スリップ率ラインの変化を
示す図である。
【図20】不感帯領域の幅のブレーキ制御モードに応じ
た変化を示す図である。
【符号の説明】
45F ・・・前輪速度センサ 45R ・・・後輪速度センサ 52・・・制御量決定手段 53・・・モジュレータ駆動手段 61F ,61R ・・・スリップ率算出手段 64・・・判定手段としてのブレーキ入力・制御モード
判定手段 66・・・目標スリップ率決定手段 68・・・スリップ率偏差演算手段 BF ・・・前輪ブレーキ BR ・・・後輪ブレーキ C・・・制御ユニット LF ・・・前輪ブレーキ操作部材としての前輪ブレーキ
操作レバー LR ・・・後輪ブレーキ操作部材としての後輪ブレーキ
操作レバー M・・・モジュレータ TF ・・・前輪ブレーキ側伝達系 TR ・・・後輪ブレーキ側伝達系 WF ・・・前輪 WR ・・・後輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−123960(JP,A) 特開 平2−216353(JP,A) 特開 昭64−47645(JP,A) 特開 平5−254417(JP,A) 特開 昭61−166758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/66

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪(WF )に装着される前輪ブレーキ
    (BF )と、後輪(WR )に装着される後輪ブレーキ
    (BR )と、前輪および後輪ブレーキ(BF ,BR )の
    ブレーキ力を変化させ得る単一のモジュレータ(M)
    と、前輪速度センサ(45F )と、後輪速度センサ(4
    R )と、モジュレータ(M)の作動を制御する制御ユ
    ニット(C)とを備え、該制御ユニット(C)は、前輪
    および後輪速度センサ(45F ,45R )の検出値に基
    づいて前輪および後輪スリップ率を算出するスリップ率
    算出手段(61F ,61R )と、前輪スリップ率および
    後輪スリップ率を座標軸とした直交座標上で前輪スリッ
    プ率の増大に応じて後輪スリップ率が低下する関数関係
    を有した目標スリップ率ラインを定める目標スリップ率
    決定手段(66)と、前記スリップ率算出手段(6
    F ,61R )で得られた前輪および後輪スリップ率に
    基づいて定まる前記直交座標上のスリップ率現在位置な
    らびに前記目標スリップ率ライン間の距離を演算するス
    リップ率偏差演算手段(68)と、目標スリップ率ライ
    ンの上方側にブレーキ減力制御領域を設定しておくとと
    もにスリップ率現在位置が前記ブレーキ減力制御領域に
    在るか否かを判定する判定手段(64)と、該判定手段
    (64)でスリップ率現在位置がブレーキ減力制御領域
    に在ると判定されたときに前記距離に応じて前輪および
    後輪ブレーキ(BF ,BR )のブレーキ力減力側にモジ
    ュレータ(M)の制御量を定める制御量決定手段(5
    2)と、制御量決定手段(52)で得られた制御量に基
    づいてモジュレータ(M)を駆動する信号を出力するモ
    ジュレータ駆動手段(53)とを含むことを特徴とする
    車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 制御量決定手段(52)は、目標スリッ
    プ率ラインおよびスリップ率現在位置間の距離と補正係
    数との乗算値に基づいて制御量を決定し、前記補正係数
    は、スリップ率現在位置がブレーキ減力制御領域に入っ
    てから所定時間をかけて漸減されることを特徴とする請
    求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 目標スリップ率決定手段(66)は、車
    体速度の低下に応じてブレーキ減力制御領域を狭める側
    に目標スリップ率ラインを変化させることを特徴とする
    請求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 目標スリップ率決定手段(66)は、ブ
    レーキ減力制御時の目標スリップ率ラインを、非ブレー
    キ減力制御時の目標スリップ率ラインに比べて、ブレー
    キ減力制御領域を広げる側に定めることを特徴とする請
    求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 目標スリップ率決定手段(66)は、ブ
    レーキ減力制御領域から非ブレーキ減力制御領域へのス
    リップ率現在位置の移行時には、該スリップ率現在位置
    がブレーキ減力制御領域を外れる状態が所定時間持続し
    た後に、ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ラインか
    ら非ブレーキ減力制御時の目標スリップ率ラインに変化
    させることを特徴とする請求項4記載の車両のアンチロ
    ックブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前輪ブレーキ操作部材(LF )の操作に
    応じたブレーキ力を前輪ブレーキ(BF )に機械的に伝
    達可能な前輪ブレーキ側伝達系(TF )、ならびに後輪
    ブレーキ操作部材(LR )の操作に応じたブレーキ力を
    後輪ブレーキ(BR )に機械的に伝達可能な後輪ブレー
    キ伝達系(TR )の中間部に、両ブレーキ(BF
    R )のブレーキ力変化割合を一定としてモジュレータ
    (M)が接続され、目標スリップ率決定手段(66)
    は、両ブレーキ操作部材(LF ,LR)の操作状況に応
    じて目標スリップ率ラインを定めることを特徴とする請
    求項1記載の車両のアンチロックブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】 前輪ブレーキ操作部材(LF )の操作に
    応じたブレーキ力を前輪ブレーキ(BF )に機械的に伝
    達可能な前輪ブレーキ側伝達系(TF )、ならびに後輪
    ブレーキ操作部材(LR )の操作に応じたブレーキ力を
    後輪ブレーキ(BR )に機械的に伝達可能な後輪ブレー
    キ伝達系(TR )の中間部に、両ブレーキ(BF
    R )のブレーキ力変化割合を一定としてモジュレータ
    (M)が接続され、スリップ率偏差算出手段(68)
    は、スリップ率現在位置および目標スリップ率ライン間
    の距離を、前記変化割合に基づく方向で演算することを
    特徴とする請求項1記載の車両のアンチロックブレーキ
    制御装置。
JP6338539A 1994-12-29 1994-12-29 車両のアンチロックブレーキ制御装置 Expired - Fee Related JP2864354B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338539A JP2864354B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 車両のアンチロックブレーキ制御装置
TW084105301A TW277036B (en) 1994-12-29 1995-05-25 The anti-lock brake-control device for vehicle
CN95120556A CN1047134C (zh) 1994-12-29 1995-12-05 车辆的防抱死制动控制装置
KR1019950067156A KR0149749B1 (ko) 1994-12-29 1995-12-29 차량의 앤티록 브레이크 제어장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338539A JP2864354B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 車両のアンチロックブレーキ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08183441A JPH08183441A (ja) 1996-07-16
JP2864354B2 true JP2864354B2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=18319126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6338539A Expired - Fee Related JP2864354B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 車両のアンチロックブレーキ制御装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2864354B2 (ja)
KR (1) KR0149749B1 (ja)
CN (1) CN1047134C (ja)
TW (1) TW277036B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3830834B2 (ja) * 2002-03-04 2006-10-11 本田技研工業株式会社 二輪自動車における前後輪連動ブレーキシステムの検査装置及び検査方法
EP1482294B1 (en) * 2002-03-04 2010-07-28 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus and method for inspecting motorcycle
CN1299938C (zh) * 2005-11-03 2007-02-14 重庆邮电学院 汽车abs仿人智能控制方法
CN106427958A (zh) * 2016-09-05 2017-02-22 天津内燃机研究所(天津摩托车技术中心) 一种摩托车毂刹式abs制动系统及控制方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01148647A (ja) * 1987-12-04 1989-06-12 Akebono Brake Ind Co Ltd アンチロック制御方法
US5150299A (en) * 1989-01-17 1992-09-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Antilock wheel speed control device having first and second brake pressure controllers
JP2756500B2 (ja) * 1989-03-09 1998-05-25 本田技研工業株式会社 自動二輪車のアンチロックブレーキ装置
US5282675A (en) * 1989-09-29 1994-02-01 Akebono Research And Development Centre, Ltd. Braking anti-lock control for vehicle
JPH03235751A (ja) * 1990-02-08 1991-10-21 Mitsubishi Electric Corp アンチスキッド装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR960022021A (ko) 1996-07-18
CN1047134C (zh) 1999-12-08
KR0149749B1 (ko) 1998-09-15
JPH08183441A (ja) 1996-07-16
TW277036B (en) 1996-06-01
CN1131105A (zh) 1996-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4615321B2 (ja) 4輪駆動車の制御装置
JP2760865B2 (ja) 四輪駆動車のトラクション制御装置
US7607506B2 (en) Driving force distribution control apparatus of vehicle
CA2625507C (en) All-terrain or utility vehicle having selectable drive configurations and method therefore
JPH0732905A (ja) 差動制限トルク制御装置
US20040059491A1 (en) Differential limiting control apparatus for a vehicle and the method thereof
US20190381989A1 (en) Apparatus for controlling four-wheel drive vehicle
JP2019119219A (ja) 四輪駆動車両の制御装置
JP2864345B2 (ja) 車両のブレーキ装置
JP2012076472A (ja) 車両の走行制御装置
JP2864354B2 (ja) 車両のアンチロックブレーキ制御装置
JP3008250B2 (ja) 車両の左右の非主駆動輪へのトルク分配制御装置
JP2864353B2 (ja) 車両のブレーキ制御装置
JP2003104186A (ja) 4輪駆動車の加速スリップ制御装置
JPH03112780A (ja) 車両の走行状態制御装置
JP3406103B2 (ja) 車両のブレーキ制御装置
JPH08150925A (ja) 自動二輪車のブレーキ装置
US20060116801A1 (en) Automatic braking-enhanced steering system
JP2002219958A (ja) 車両用ヨーレイト制御装置
JP2009184625A (ja) 路面摩擦係数推定装置、及び、この路面摩擦係数推定装置を備えた4輪駆動車の駆動力配分制御装置
WO2020240953A1 (ja) 車両の制御システム
JPH0569812A (ja) 車両のアンチスキツドブレーキ装置
JP2001138888A (ja) 車両の駆動ユニットの制御方法および装置
JPH06247177A (ja) 車両の差動制限装置
JP2848107B2 (ja) 車両用差動制限制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071218

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081218

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees