JP2863085B2 - 鋳込成形型及び鋳込成形方法 - Google Patents

鋳込成形型及び鋳込成形方法

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JP2863085B2 JP9848594A JP9848594A JP2863085B2 JP 2863085 B2 JP2863085 B2 JP 2863085B2 JP 9848594 A JP9848594 A JP 9848594A JP 9848594 A JP9848594 A JP 9848594A JP 2863085 B2 JP2863085 B2 JP 2863085B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスの鋳込成
形に使用する鋳込成形型及び鋳込成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスの鋳込成形に使用する型に
は、石膏や多孔性樹脂などの通気性を有する多孔質体か
らなるものが用いられるが、従来一般的に使用されてき
た鋳込成形型のように、スラリーをキャビティ内に注入
するための鋳込口の周辺部と、他の部分の通気性が同等
であると、キャビティ内の着肉、成形が完了する前に、
鋳込口部が閉塞し易く、このため成形体に引け巣が発生
するという問題があった。そこで、このような引け巣の
発生を防止するため、従来、鋳込口の口径を大きくした
り、鋳込口の周辺部に通気性の無い材質を組み合わせる
といった対策が採られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の対策は鋳込口部
を閉塞しにくくし、引け巣の発生を防止するという点で
は確かに有効である。しかし、鋳込口の口径を大きくし
た場合には、鋳込口内で固化する不要部分の容積が大き
くなるため原料利用率が低下する。更に、離型時には、
鋳込口部と成形体(製品部分)との境界に引張応力が発
生するが、鋳込口の口径が大きい程、この引張応力が高
くなるため、成形体側に欠陥が発生する確率が高くな
る。また、鋳込口の周辺部に通気性の無い材質を組み合
わせた場合には、この通気性の無い部分と成形体が密着
し易いため、離型性が悪くなり、離型時にクラック等の
欠陥が発生し易くなる。
【0004】本発明は、これらのような従来の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
引け巣の無い良好な成形体が得られるとともに離型性も
良好で、更に原料利用率の高い鋳込成形が実施可能な鋳
込成形型、及び該型を用いた鋳込成形方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解説するための手段】本発明によれば、通気性
を有する多孔質体からなる鋳込成形型において、キャビ
ティ内に通じる鋳込口の出口を中心とした、製品最大肉
厚部の寸法以上の径を有する該出口周辺部(以下、「鋳
込口周辺部」という)の通気性が、他の部分の通気性に
対して20〜95%低いことを特徴とする鋳込成形型、
が提供される。また、本発明によれば、上記鋳込成形型
を使用してセラミックスの鋳込成形を行うことを特徴と
する鋳込成形方法、が提供される。
【0006】なお、本発明において、「通気性」は、以
下のようにして測定した。鋳込成形型の鋳込口周辺部
及び他の部分からそれぞれ試験片(形状:直径10mm×
厚さ5mm)を切り出し、あるいは鋳込成形型と同様の
作製方法で試験片(形状:直径10mm×厚さ5mm)を作
製し、又はにより得た試験片の外側円周部をエポキ
シ系樹脂でシールして、片方の端面部より2kg/cm2の圧
力のエアー(一次エアー)を吹き込んだときに、試験片
を介してもう一方の端面部に吹き出すエアー(二次エア
ー)の流量を測定した。その場合のもう一方の端面部は
大気圧とした。そして、鋳込口周辺部から切り出した試
験片(又は鋳込口周辺部と同様の作製方法で作製した試
験片)の端面部に吹き出す二次エアーの流量をQ2
し、鋳込成形型の他の部分から切り出した試験片(又は
鋳込成形型の他の部分と同様の作製方法で作製した試験
片)の端面部に吹き出す二次エアーの流量をQ1とし
て、その比(Q2/Q1)が0.05〜0.8である場合
に、「鋳込口周辺部の通気性が、他の部分の通気性に対
して20〜95%低い」と判断した。
【0007】
【作用】本発明の鋳込成形型は、鋳込口周辺部の通気性
が、他の部分の通気性に対して20〜95%、好ましく
は30〜90%、更に好ましくは50〜90%低い通気
性を持つものである。鋳込成形においては、一般に型の
通気性が高い方が着肉の進行する速度が速いため、鋳込
口周辺部の通気性を他の部分に対して低くすると、鋳込
口周辺部以外の部分から優先的に着肉が進行し、鋳込口
周辺部は鋳込成形過程の最後に着肉を完了することにな
る。したがって、成形の途中の段階で鋳込口が閉塞して
成形体に引け巣が発生するという事態を回避することが
できる。
【0008】なお、本発明において、鋳込口周辺部の他
の部分に対する通気性低下の割合を20〜95%とした
のは以下の理由による。すなわち、鋳込口周辺部の他の
部分に対する通気性低下の割合が20%未満の場合(上
記Q2/Q1が0.8を超える場合)は、鋳込口周辺部と
他の部分の通気性の差が小さく、着肉の進行速度の差も
小さくなるため、成形途中での鋳込口部の閉塞を有効に
防止することができず、成形体に引け巣が発生する。ま
た、鋳込口周辺部の他の部分に対する通気性低下の割合
が95%を超える場合(上記Q2/Q1が0.05未満の
場合)には、鋳込口周辺部が通気性の無い状態に近くな
って、成形体と密着し易くなるため、離型性が悪化し、
離型時にクラック等の欠陥が発生し易くなる。
【0009】また、鋳込口周辺部の他の部分に対する通
気性低下の割合が20〜95%の範囲内であっても、鋳
込口周辺部の径が製品最大肉厚部の寸法より小さい場合
には、成形体に引け巣が発生しやすくなるので、鋳込口
周辺部の径は製品最大肉厚部の寸法以上とした。
【0010】通気性を制御する手段としては、具体的に
は、例えば鋳込口周辺部の密度が、他の部分の密度に対
して高くなるようにすることなどが好適な手段として挙
げられ、このような手段を用いて、鋳込口周辺部の通気
性が、他の部分の通気性に対して20〜95%低い本発
明の鋳込成形型を作製することができる。
【0011】上記のような手段を用いた、本発明の鋳込
成形型の製造法の一例としては、まず図2(a)に示すよ
うに外枠12内に配置した製品形状金型10上に鋳込口
周辺部の径に対応する枠11を配置し、この枠11の中
に材料粉末14を所定量セットし、プレス部13により
所定のプレス圧力でプレスして塊状とする。次いで、枠
11を取り外し、図2(b)に示すように外枠12の中に
所定量の材料粉末16をセットし、プレス部15により
上記のプレス圧力より低いプレス圧力でプレスして塊状
とする。
【0012】そして、これを外枠12から取り外し、図
2(c)のように鋳込口部17を機械加工により設け、吸
水性(通気性)の無い材質からなるパイプを挿入する。
このようにして鋳込口を持つ方の割型を作製し、また、
鋳込口を持たない方の割型を上記低い方のプレス圧力と
同等の圧力にて作製する。なお、型の外周部は、通気性
を無くすためエポキシ系樹脂等を用いてシールすること
が好ましい。型材料としては、合成樹脂材と無機化合物
等を混合した粉末等が使用できる。
【0013】本発明の鋳込成形方法は、上記のような鋳
込口周辺部の通気性が他の部分の通気性に対して20〜
95%低い型を用いる以外は、従来一般的に行われてい
るセラミックスの鋳込成形法と同様にして行うことがで
きる。すなわち、水などの溶媒にセラミック粉末を分散
させたスラリーを、上記型に流し込み、型に溶媒を吸収
させて着肉、成形させる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0015】図1に示すような形状をした鋳込成形型1
において、キャビティ8内に通じる鋳込口4の出口を中
心にその周辺部に形成した通気性低下部5の通気性や寸
法等を種々変更して、表1に示すNo.1〜15の型を
作製し、これらを用いて鋳込成形及び成形体の鋳込成形
型からの離型を実施した。図中の符号2は上型、3は下
型、7はエポキシ系樹脂を用いて型の外周部に形成した
シール部、6はエアー供給口である。また、φAは通気
性低下部5の直径、Bは通気性低下部5の厚さ(鋳込口
軸方向の長さ)を示している。キャビティ8の形状は直
径100mm×厚さ25mmの円板形であり、したがって、
本実施例において製品最大肉厚部の寸法は25mmであ
る。
【0016】成形原料としては、焼結助剤を含む窒化珪
素原料を使用し、これに解膠剤、結合剤及び水を添加し
たものを、20時間攪拌してスラリーを調製した。次
に、調製したスラリー中の気泡を除去するため、スラリ
ーを攪拌しながら真空脱法を1時間実施し、最終的な成
形用スラリーを得た。このスラリーを鋳込成形型1の鋳
込口4より20kg/cm2の圧力を加えながらキャビティ8
内に流し込んで、鋳込成形を実施した。
【0017】成形体の離型は、まず上型2を真空吸引状
態としながら、下型3のエアー供給口6より圧力2kg/c
m2のエアーを吹き込んで、上型2と下型3とを離し、次
いで上型2の側に残った成形体を上型2のエアー供給口
6より圧力2kg/cm2のエアーを吹き込むことによって上
型2から分離するという手順で行った。なお、各試験片
(形状:直径10mm×厚さ5mm)は、前記「通気性」の
定義の箇所で示したのように鋳込成形型の通気性低下
部及び他の部分と同様の作製方法で作製し、試験片の外
側円周部をエポキシ系樹脂でシールした後、試験片の片
方の端面部より圧力2kg/cm2の一次エアーを吹き込み、
試験片の気孔を介してもう一方の大気圧である端面部に
吹き出す二次エアーの流量を計測した。Q2は鋳込成形
型の通気性低下部と同様の作製方法で作製した試験片の
二次エアー流量、Q1は鋳込成形型の他の部分と同様の
作製方法で作製した試験片の二次エアー流量である。ま
た、引け巣発生状況(成形体の引け巣発生の有無)と、
離型性(離型時のクラック発生の有無)を、評価結果と
して表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示すとおり、従来の一般的な鋳込成
形型に対応する通気性低下部の無いNo.1は、成形体
に引け巣の発生が認められた。また、引け巣防止対策と
して鋳込口周辺部の通気量を0にしたNo.2及びN
o.3は、離型時に成形体にクラックが発生した。通気
性低下部の通気量を一定としたまま、その直径φAを種
々変更したNo.4〜7に関しては、φAが製品最大肉
厚部の寸法(25mm)より小さいNo.4及びNo.5
に引け巣の発生が認められた。型作製時のプレス圧力を
種々変更して、通気性低下部の通気量をコントロールし
たものに関しては、通気性低下部の他の部分に対する通
気性低下の割合が20%未満である(Q2/Q1が0.8
を超える)No.8及びNo.9で引け巣の発生が認め
られ、また、通気性低下部の他の部分に対する通気性低
下の割合が95%を超える(Q2/Q1が0.05未満で
ある)No.15では離型時に微小なクラックが発生し
た。これらに対し、上記以外の本発明の範囲内にある型
(No.6、7、10〜14)は、引け巣の発生が認め
られず、離型性も良好であった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鋳込成形
型を使用することにより、離型性も良好で、引け巣、ク
ラック等の欠陥が無い成形体を得られるとともに、原料
利用率の高い鋳込成形が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳込成形型の断面図である。
【図2】鋳込成形型の作製法の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…鋳込成形型、2…上型、3…下型、4…鋳込口、5
…通気性低下部、6…エアー供給口、7…シール部、8
…キャビティ、10…製品形状金型、11…枠、12…
外枠、13…プレス部、14…材料粉末、15…プレス
部、16…材料粉末、17…鋳込口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B28B 1/26 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する多孔質体からなる鋳込成
    形型において、キャビティ内に通じる鋳込口の出口を中
    心とした、製品最大肉厚部の寸法以上の径を有する該出
    口周辺部の通気性が、他の部分の通気性に対して20〜
    95%低いことを特徴とする鋳込成形型。
  2. 【請求項2】 上記出口周辺部の密度が、他の部分の密
    度に対して高い請求項1記載の鋳込成形型。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の鋳込成形型を使用して
    セラミックスの鋳込成形を行うことを特徴とする鋳込成
    形方法。
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